JP6025773B2 - 建設機械のエンジン制御装置 - Google Patents

建設機械のエンジン制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6025773B2
JP6025773B2 JP2014055108A JP2014055108A JP6025773B2 JP 6025773 B2 JP6025773 B2 JP 6025773B2 JP 2014055108 A JP2014055108 A JP 2014055108A JP 2014055108 A JP2014055108 A JP 2014055108A JP 6025773 B2 JP6025773 B2 JP 6025773B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
speed
idle
atmospheric pressure
construction machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014055108A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015175364A5 (ja
JP2015175364A (ja
Inventor
晃太 藤枝
晃太 藤枝
勇樹 後藤
勇樹 後藤
柴森 一浩
一浩 柴森
正士 荒張
正士 荒張
進 梅原
進 梅原
英信 束田
英信 束田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2014055108A priority Critical patent/JP6025773B2/ja
Publication of JP2015175364A publication Critical patent/JP2015175364A/ja
Publication of JP2015175364A5 publication Critical patent/JP2015175364A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6025773B2 publication Critical patent/JP6025773B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、建設機械のエンジン制御装置に関する。
気圧が低い高地で作業する建設機械においては、大気圧が低くなるために、建設機械に搭載された油圧ポンプの吸込み圧が低下し、これによってキャビテーションが発生するおそれがあった。すなわち、油圧ポンプの吸込み圧が負圧になり易く、油圧ポンプの保護が図れなかった。
そして、高地において使用した際に油圧ポンプの保護を図るために、油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動するエンジンと、このエンジンによって駆動されるアクチュエータとを備えた建設機械であって、大気圧センサにより大気圧を検出し、稼動現場が高地であれば、その高度に応じて、エンジンの最高回転数を変化させる制御や大気圧に応じて油圧ポンプの吸収馬力を変化させる制御を行い、ポンプの保護を図るものがある(特許文献1参照)。
特開2006−112287号公報
しかしながら、上記従来技術では、気圧が低い高地において建設機械が稼働している際に、例えばアイドル状態等のように、エンジン回転数が低回転になった場合は、エンストを起こさないように、エンジン回転数を上昇させるなどの施策がなされていないので、エンストを起こしてしまうとの問題がある。このため、油圧機器へ負荷がかかってしまい、油圧機器を十分に保護することができないという事態が生じることがあった。
本発明は、気圧が低い高地において建設機械が稼働している際に、エンジン回転数が低回転になったとしても、エンストを防止することができる建設機械のエンジン制御装置を提供する。
上記目的を達成するために、第1の発明は、建設機械のエンジン制御装置であって、前記建設機械を駆動するエンジンの回転数を制御するエンジン制御部と、前記エンジンの実回転数を検出するエンジン回転数検出部と、前記建設機械が稼働する位置の大気圧を検出する大気圧センサと、前記エンジンの目標回転数を指示する目標エンジン回転数指示部と、前記大気圧センサで検出された大気圧のデータに基づき、前記建設機械の稼働する位置の高度を求める稼働位置判定部、この稼働位置判定部で求めた前記高度に応じて、前記目標エンジン回転数指示部の指示値に係らずアイドルアップ回転数を演算するアイドルアップ回転数制御部、前記大気圧センサで検出した大気圧の値予め設定された所定圧と比較し、前記大気圧の値が前記所定圧より低く、かつ前記エンジン回転数検出部で検出された前記エンジンの実回転数が予め設定したアイドル回転数以下の場合に前記アイドルアップ回転数制御部で演算した前記アイドルアップ回転数を前記目標回転数に加算し、前記大気圧の値が前記所定圧より低い場合でも前記エンジンの実回転数が前記アイドル回転数より大きいときは、前記目標エンジン回転数指示部で指示する前記目標回転数となるように前記エンジン制御部に対して信号を出力する回転数指示部を有する制御部とを備えたことを特徴とするものである。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記エンジンのエンジンストップ回数をカウントするエンスト回数演算部と、このエンスト回数演算部でカウントされたエンスト回数と前記稼働位置判定部で求めた前記高度とに基づいて前記アイドルアップ回転数を演算する前記アイドルアップ回転数制御部とを更に備えたものである。
本発明によれば、気圧が低い高地において建設機械が稼働している際に、エンジン回転数が低回転になったとしても、エンストを防止することができる。
本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態の構成を示す概念図である。 本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態の一部を備える油圧ショベルの側面図である。 本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態における大気圧Pやエンスト回数nに対するアイドルアップ回転数ΔNの関係を示した図である。 本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態におけるアイドル回転数制御の制御処理手順の一部を説明するフローチャート図である。 本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態におけるアイドル回転数制御の制御処理手順の一部を説明するフローチャート図である。 本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態におけるセンタサーバの制御処理手順を説明するフローチャート図である。 本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態におけるアイドル回転数制御の有効無効を制御する制御処理手順を説明するフローチャート図である。
本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態を、図1乃至図7を用いて説明する。なお、図1乃至図7においては、建設機械として油圧ショベルに適用した場合を例に挙げて説明する。
図1は本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態の構成を示す概念図、図2は本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態の一部を備える油圧ショベルの側面図、図3は本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態における大気圧Pやエンスト回数nに対するアイドルアップ回転数ΔNの関係を示した図、図4は本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態におけるアイドル回転数制御の制御処理手順の一部を説明するフローチャート図、図5は本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態におけるアイドル回転数制御の制御処理手順の一部を説明するフローチャート図、図6は本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態におけるセンタサーバの制御処理手順を説明するフローチャート図、図7は本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態におけるアイドル回転数制御の有効無効を制御する制御処理手順を説明するフローチャート図、である。
まず、本発明の建設機械のエンジン制御装置を適用する油圧ショベル100の構成を図2を用いて説明する。
図2において、油圧ショベル100は、走行体110と、この走行体110上に旋回可能に設けられた旋回体120と、旋回体120に装設した多関節形の作業腕130とを備えている。
走行体110は、一対のクローラ111a,111bおよびクローラフレーム112a,112b(図2では片側のみを示す)、各クローラ111a,111bを独立して駆動制御する一対の右および左右の走行用油圧モータ113a,113bおよびその減速機構等で構成されている。
旋回体120は、旋回フレーム121と、旋回フレーム121上に設けられた原動機としてのエンジン14と、旋回用油圧モータ127等を有し、この旋回用油圧モータ127の駆動力は、旋回機構126により伝達されて、走行体110に対して旋回体120(旋回フレーム121)を旋回駆動させる構成となっている。
多関節形の作業腕130は、旋回体120に俯仰可能に設けたブーム131と、ブーム131を駆動するためのブームシリンダ132と、ブーム131の先端部近傍に回転自在に軸支されたアーム133と、アーム133を駆動するためのアームシリンダ134と、アーム133の先端に回転可能に軸支されたバケット135と、バケット135を駆動するためのバケットシリンダ136等で構成されている。
さらに、旋回体120の旋回フレーム121上には、上述した走行用油圧モータ113a,113b、旋回用油圧モータ127、ブームシリンダ132、アームシリンダ134、バケットシリンダ136等の油圧アクチュエータを駆動するための油圧回路装置140が搭載されている。
次に、本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態を図1を用いて説明する。
図1において、建設機械のエンジン制御装置20は、大気圧センサ1、車体コントローラ2、エンコンダイヤル10、GPS11、通信機12、エンジンコントローラ13、センタサーバ15等により概略構成されている。
このうち、油圧ショベル100には、大気圧を検出する大気圧センサ1と、検出した大気圧データ等に基づきエンジン回転数を演算して制御する車体コントローラ2と、オペレータによって操作されるエンジンコントロールダイヤル(以下、エンコンダイヤルという)10と、GPS11と、通信機12と、エンジンコントローラ13と、エンジン14とが概略備えられている。
エンコンダイヤル(目標エンジン回転数指示手段)10は、そのダイヤル位置を、油圧ショベル100が行う作業に応じて操作者が変更できるようになっており、このエンコンダイヤル10のダイヤル位置で示される回転数がエンジン14の目標回転数となる。
GPS11(位置検出部)は、油圧ショベル100に搭載されており、このGPS11によって、GPS衛星から受信した信号を基に油圧ショベル100が稼働している現在位置を演算し、通信機12は、大気圧センサ1によって検出される大気圧やGPS11によって演算される油圧ショベル100の位置をセンタサーバ15に送信する。
エンジンコントローラ(エンジン制御部)13は、後述する車体コントローラ2に設けられるエンジン回転数指示部6からの入力により、油圧ショベル100を駆動するエンジン14に対して目標回転数を指示する。
センタサーバ15は、油圧ショベル100の位置や大気圧データを確認し、大気圧センサ1に異常が生じているかどうかを判定するためのデータ管理部16と、油圧ショベル100とデータの送受信を行う通信装置17を備えている。油圧ショベル100とセンタサーバ15とは、通信機12と通信装置17を介してデータの送受信を行うことができる。
大気圧センサ1は、油圧ショベル100が稼働する位置の大気圧を測定する。
車体コントローラ2は、大気圧データ検出部3、稼働位置判定部4、アイドルアップ回転数制御部5、エンジン回転数指示部6、エンスト回数演算部7、データ送受信部8、エンジン回転数検出部9等により概略構成されている。
大気圧データ検出部3は、大気圧センサ1から入力された大気圧Pの測定信号を取り込み、大気圧の値を検出する。
稼働位置判定部4は、データ送受信部8を介してGPS11から取り込んだ油圧ショベル100の稼働位置と大気圧センサ1によって検出された大気圧データとに基づき、油圧ショベル100の稼働位置における高度を演算する。
アイドルアップ回転数制御部5は、後述のエンスト回数演算部7でカウントされたエンジンストップ回数(以下、エンスト回数という)と、稼働位置判定部4で演算された高度とに基づいてエンジン14の増加回転数(アイドルアップ回転数ΔN)を演算する。
なお、本実施形態における「アイドル回転数」には、エンジン始動時のアイドリング回転数であるローアイドル回転数と、既知のオートアイドル制御時に設定されるローアイドル回転数よりも若干回転数が高めのオートアイドル回転数とが含まれる。
エンジン回転数指示部6は、エンジン回転数検出部9で検出されたエンジン14の実回転数が所定回転数以下のときは、エンコンダイヤル10から入力されるエンジン目標回転数Nに、アイドルアップ回転数制御部5で演算されたアイドルアップ回転数ΔNを加算し、これをエンジンの目標回転数(N+ΔN)とすることで、実回転数がアイドルアップ回転数ΔNだけ増加するようにエンジンコントローラ13に対して信号を出力する。
また、エンジン回転数指示部6は、エンジン14の実回転数が所定回転数より大きいときは、エンコンダイヤル10で指示する目標回転数となるようにエンジンコントローラ13に対して目標回転数の信号を出力する。
エンスト回数演算部7は、キーONにも関わらず、エンジン回転数検出部9で検出したエンジン14の実回転数が低下して所定のアイドル回転数以下となった時をエンジンストップ状態(エンスト)とみなして、その回数をエンスト回数nとしてカウントする。
データ送受信部8は、センタサーバ15との無線通信を行うための通信機12との間でデータを送受信する通信機能を備えている。データ送受信部8は、大気圧センサ1によって検出された大気圧のデータを通信機12に送信する。また、センタサーバ15が油圧ショベル100から送信されたデータに基づき、大気圧センサ1に異常があると判断すると、アイドルアップ回転数の演算処理を停止するための信号を送信し、データ送受信部8がこれを受信して、受信した信号を稼働位置判定部4を介してアイドルアップ回転数制御部5に出力する。
エンジン回転数検出部9は、エンジン14の実回転数を検出する。
前述した車体コントローラ2のアイドルアップ回転数制御部5は、図3に示すように大気圧Pとエンスト回数nとからアイドルアップ回転数ΔNを演算するテーブルを記憶する記憶部と、エンジン回転数検出部9によって検出されるエンジン回転数と記憶部に記憶したテーブルを比較して、油圧ショベル100の稼動現場が高地であること、エンジン14の回転数が所定回転数以下であることを検出した場合は、エンジン回転数指示部6を介して、アイドル回転数を変化させるために、エンジンコントローラ13ヘアイドルアップ回転数を指示し、エンジン14を制御する演算部とを備える。
なお、図3で示すような記憶部に記憶されている大気圧Pやアイドルアップ回転数ΔNは、大気圧Pが所定値A1以上を低地とし、所定値A1未満を高地と設定する。さらに高地を大気圧Pが所定値A1より低いA2未満を高高地と設定し、所定値A2以上A1未満の範囲を高高地よりも高度の低い中高地と設定する。このように大気圧Pに基づく高度を低地、中高地、高高地の3つに設定する。所定値A1、A2の関係はA1>A2となる。また、エンスト回数nは、n=0、nが1回以上所定回数X以下、所定回数X超の3つに設定する。そして高度およびエンスト回数に基づき、アイドルアップ回転数ΔNを0、ΔN1、ΔN2、ΔN1+ΔN3,ΔN1+ΔN4、ΔN2+ΔN3、ΔN2+ΔN4の7通りから選択する。なお、アイドルアップ回転数ΔNは、ΔN1<ΔN2,ΔN3<ΔN4の関係となるように設定される。
また、車体コントローラ2のアイドルアップ回転数制御部5は、図3のテーブルに基づき、アイドルアップ回転数ΔNをエンコンダイヤル10から入力される目標回転数Nに加算させてアイドル回転数を増加させているにも関わらず、エンスト回数演算部7から入力されたエンスト回数が所定回数以上発生する場合には、さらにアイドル回転数を増加させるべく、新たなアイドルアップ回転数ΔNを演算する。
次に、上述のような建設機械のエンジン制御装置20の動作について、図1,図3乃至図7を用いて説明する。
油圧ショベル100が鉱山や工事現場等の稼働現場において作業している間、建設機械のエンジン制御装置20は、図4および図5に示すような制御処理を繰り返し実行する。
図4において、まず、GPS11は、GPS衛星からの信号を受信して、車体コントローラ2のデータ送受信部8に出力する。データ送受信部8は、GPS11からの信号を稼働位置判定部4に出力する。稼働位置判定部4は、GPS11からの信号を取り込み、油圧ショベル100の稼働位置を演算する(ステップS310)。
次に、大気圧センサ1は、油圧ショベル100が稼働する位置の大気圧を測定し、大気圧データ検出部3に出力する。大気圧データ検出部3は、大気圧センサ1から入力された大気圧の測定信号から大気圧の値を検出する(ステップS320)。
次に、車体コントローラ2の稼働位置判定部4は、ステップS310において検出された油圧ショベル100の稼働位置の情報と、ステップS320において検出された大気圧の値とを入力し、これらの情報に基づいて、油圧ショベル100の稼働位置とその稼働位置における高度を演算する。その上で、稼働位置が高地でかつ大気圧が所定値未満(A1未満)であるか否かを判定する(ステップS330)。稼働位置が高地でかつ大気圧が所定値A1未満であるときは、ステップS350に処理を移行し、稼働位置が高地でないか、または大気圧が所定値以上のときは、ステップS340に処理を移行する。
次に、ステップS330が否定(NO)され、油圧ショベル100の稼働現場が低地であると判定された場合、車体コントローラ2のアイドルアップ回転数制御部5は、図3のテーブルに基づき、エンジン回転数のアイドルアップ回転数ΔNを0にリセットするアイドル回転数リセット制御を実施し(ステップS340)、その後処理を終了する。
ステップS330が肯定(YES)され、稼働位置が高地でかつ大気圧が所定値A1未満であると判定された場合、車体コントローラ2のエンジン回転数指示部6は、エンジン回転数検出部9で検出されたエンジン14の実回転数が所定回転数(アイドル回転数)以下か否かを判定する(ステップS350)。例えば、油圧ショベル100が走行している、作業腕130を作動させて掘削作業を行っている、または旋回体120を旋回させている等、油圧ショベル100が作業状態にあるときには、通常エンジン回転数は非アイドル回転数の状態にあり、エンジン14の回転数が予め設定した所定回転数(アイドル回転数)より大きい状態となるため、ステップS350は、否定(NO)され、処理は終了する。
これに対し、旋回体120の運転室内の不図示の操作レバーが操作されず、油圧ショベル100が非作動状態の場合にはエンジン回転数は、通常アイドル回転数の状態にあり、エンジン14の回転数が予め設定したアイドル回転数以下の状態となるため、ステップS350は肯定(YES)され、ステップS360に処理を移行する。
次に、車体コントローラ2のアイドルアップ回転数制御部5は、図3のテーブルに従い、大気圧Pの大きさに応じてアイドルアップ回転数ΔNを演算(ステップS360)し、ステップS370に処理を移行する。ステップS360では、エンスト回数nを0としてアイドルアップ回転数ΔNをΔN1、ΔN2から選択する。
上述したステップS360の処理内容をより詳述すると、アイドルアップ回転数制御部5は、例えば、検出した大気圧の値が予め設定した所定値A1以上のときは、油圧ショベル100の稼働位置が高地でなく低地であるとしてアイドルアップ回転数ΔNを0とする。また検出した大気圧の値が予め設定した所定値A2以上A1未満のときは、中高地であるとしてアイドルアップ回転数ΔNをΔN1に、また検出した大気圧の値が所定値A2未満のときは、高高地にあるとしてアイドルアップ回転数ΔNをΔN2(N2>N1)に演算する。
次に、車体コントローラ2のアイドルアップ回転数制御部5は、エンスト回数演算部7でカウントしたエンスト回数nが所定回数以上か否かを判定する(ステップS370)。エンスト回数nが所定回数以上のときは、ステップS380に処理を移行し、エンスト回数が所定回数未満のときは、ステップS390に処理を移行する。なおここでの所定回数は1回が設定される。
ステップS380は、車体コントローラ2のアイドルアップ回転数制御部5が図3に示すように、エンジン14の回転数がエンスト回数演算部7でカウントされたエンスト回数nに応じてステップS360で演算したアイドルアップ回転数ΔNを修正することで、アイドルアップ回転数ΔNを新たに演算するものである。
上述したステップS370,S380の処理をより詳述すると、例えば、エンスト回数nが0回のときはステップS360で演算したアイドルアップ回転数ΔNをそのままアイドルアップ回転数ΔNとして出力し(ステップS390)、エンスト回数nが所定回数以上(本実施の形態では1回以上)ならばステップS380に進んで、ステップS360で演算されたアイドルアップ回転数ΔN1またはΔN2にΔN3、ΔN4を加算して新たなアイドルアップ回転数ΔNを演算する。ステップS380ではエンスト回数nに応じてΔN3、ΔN4を演算し、エンスト回数nが1回以上X回以下のときはΔN3を、X回超のときは、ΔN4をそれぞれΔN1、ΔN2に加算(ΔN1+ΔN3,ΔN1+ΔN4、ΔN2+ΔN3、ΔN2+ΔN4)して新たなアイドルアップ回転数ΔNを演算する。なお、回数Xは、予め実験等により求めるものとする。
以上、ステップS330,S350,S370,S380の処理内容をまとめると、大気圧が所定値A1以上のときは、エンスト回数nにかかわらずアイドルアップ回転数ΔNは0となる。大気圧が所定値A2以上A1未満のときは、エンスト回数nが0回ならアイドルアップ回転数ΔNはΔN1エンスト回数nが1回以上X回以下ならばアイドルアップ回転数ΔNはΔN1+ΔN3、エンスト回数nがX回超ならばアイドルアップ回転数ΔNはΔN1+ΔN4となる。大気圧が所定値A2未満のときは、エンスト回数nが0回ならアイドルアップ回転数ΔNはΔN2、エンスト回数nが1回以上X回以下ならアイドルアップ回転数ΔNはΔN2+ΔN3、エンスト回数nがX回超ならばアイドルアップ回転数ΔNはΔN2+ΔN4となる。
次に、車体コントローラ2のアイドルアップ回転数制御部5は、エンジン回転数指示部6からエンジンコントローラ13に対して指令されるアイドル回転に対してステップS360またはステップS380で演算したアイドルアップ回転数ΔNを加算してその回転数分だけエンジン回転数が増加するようにエンジン回転数指示部6に対してアイドルアップ回転数ΔNを出力する(ステップS390)。その後、処理を終了する。
ステップ図4に示す処理が終了した後、図5において、車体コントローラ2のエンジン回転数指示部6は、まず、エンコンダイヤル10で指示されるエンコン指示値Ntを入力する(ステップS410)。
次に、車体コントローラ2のエンジン回転数指示部6は、ステップS390において入力したアイドルアップ回転数ΔNの信号が入力されたか、つまりエンジン回転数の増加指示があったかどうかを判定する(ステップS420)。増加指示があったときは、ステップS430に処理を移行し、増加指示が無いときはステップS440に処理を移行する。
次に、車体コントローラ2のエンジン回転数指示部6は、アイドルアップ回転数制御部5で演算されたアイドルアップ回転数ΔN分だけ多くエンジン14が回転するようエンジンコントローラ13に対して信号を出力する(ステップS430)。
これに対し、車体コントローラ2のエンジン回転数指示部6は、ステップS420で増加指示がないとされたときは、エンジン14の実回転数が所定回転数(アイドル回転数)より大きいために増加指示がないか、油圧ショベル100が稼働している位置が高地でないため、アイドルアップが必要でないと判断して、エンコンダイヤル10で指示する目標回転数となるようにエンジンコントローラ13に対して信号Ntを出力する(ステップS440)。その後、処理を終了する。
また、建設機械のエンジン制御装置20は、図6および図7に示すような制御処理を繰り返し実行する。
図6において、まず、センタサーバ15は、通信装置17により、油圧ショベル100の大気圧センサ1から大気圧データを入力する(ステップS510)。
次に、センタサーバ15は、データ管理部16により、ステップS510で入力した大気圧データから、大気圧センサ1に故障があるかどうかを判定する(ステップS520)。故障がないと判定されたときは、ステップS530に処理を移行し、故障があると判定されたときは、ステップS540に処理を移行する。
次に、センタサーバ15は、大気圧センサ1が正常に稼働していると判定した場合には、データ管理部16により、アイドルアップ回転数制御を機能させるために、アイドルアップ回転数制御の有効信号を生成する(ステップS530)。
また、センタサーバ15は、大気圧センサ1が故障していると判定したときは、アイドルアップ回転数制御が正常に機能しない可能性が高いことから、データ管理部16により、アイドルアップ回転数制御の無効信号を生成する(ステップS540)。
次に、センタサーバ15は、通信装置17により、油圧ショベル100のデータ送受信部8,稼働位置判定部4を介してアイドルアップ回転数制御部5に対してステップS530またはステップS540で生成した信号を出力する(ステップS550)。その後、処理を終了する。
ステップS550の後で処理が終了した後、図7において、車体コントローラ2のアイドルアップ回転数制御部5は、センタサーバ15から、ステップS530またはステップS540で生成した信号を入力する(ステップS610)。
次に、車体コントローラ2のアイドルアップ回転数制御部5は、ステップS610で入力した信号から、アイドルアップ回転数制御が有効かどうかを判定する(ステップS620)。有効の場合は、ステップS630に処理を移行し、無効の場合は、ステップS640に処理を移行する。
次に、車体コントローラ2のエンジン回転数指示部6は、ステップS360やステップS380においてアイドルアップ回転数制御部5で演算されたアイドルアップ回転数ΔN分だけエンジン回転数が増加するようエンジンコントローラ13に対して信号を出力する(ステップS630)。
これに対し、ステップS620でアイドルアップ回転数制御が無効と判定されたときは、車体コントローラ2のエンジン回転数指示部6は、エンコンダイヤル10で指示する目標回転数Ntとなるようにエンジンコントローラ13に対して信号を出力する(ステップS640)。その後、処理を終了する。
上述した本発明の建設機械のエンジン制御装置の実施形態では、大気圧センサ1によって大気圧の検出を行い、稼働位置判定部4によって建設機械の稼動位置の高度を検出して、気圧が低い高地で建設機械が稼働しているか否かを判定し、その検出した高度に応じたエンジン14のアイドル回転数の増加量(アイドルアップ回転数)をアイドルアップ回転数制御部5によって演算する。そして、エンジン14の回転数が低回転のアイドル状態になったときは、アイドルアップ回転数分だけ回転数が増加するようエンジンコントローラ13を制御する。このため、気圧の低い高地で稼働している際に、エンジン回転数がアイドル状態になったとしても、エンジン14の回転数が増加するため、エンジンの出力トルクが上がり、エンジンストップを抑制することができる。これにより、油圧機器へ過度な負荷が掛かることも抑制され、油圧機器の故障を低減することができ、メンテナンスの頻度を低減でき、建設機械の安定した稼働が可能となる。
また、エンジン14の実回転数が予め設定したアイドル回転数より大きいときは、エンジン14の目標回転数を指示するエンコンダイヤル10で指示する目標回転数となるようにエンジンコントローラ13に対して信号を出力する。これによって、エンジン回転数を上昇させる必要がないときはエンジン14をエンコンダイヤル10での指示通り稼働させて安定した稼働を実現する。
更に、油圧ショベル100の稼働位置をGPS11で検出し、GPS11で検出された油圧ショベル100の稼働位置と大気圧センサ1によって検出された大気圧データとに基づき、油圧ショベル100の稼働位置の高度を求めることで、稼働位置の高度の検出がより正確に行うことができ、より効果的なエンジンストップ防止が図れ、油圧ショベル100本体やその各部品等への負荷を更に軽減することができる。
また、エンジン14のエンスト回数をエンスト回数演算部7でカウントして、このエンスト回数演算部7でカウントされたエンスト回数と稼働位置判定部4で求めた高度とに応じてエンジン14のアイドルアップ回転数を演算することにより、アイドル回転数を増加させたにも関わらず、エンストが発生してしまう場合には、さらにアイドル回転数を増加させることによって、効果的なエンジンストップ防止機能が実現できる。
また、センタサーバ15によって、油圧ショベル100から受信した大気圧のデータにより大気圧センサ1に異常があると判断されるときは、アイドルアップ回転数の演算処理を停止するよう油圧ショベル100のアイドルアップ回転数制御部5に信号を出力することにより、大気圧の誤検出による不要なアイドルアップ制御が抑制される。
更に、アイドルアップ回転数制御部5で、稼働位置判定部4で求めた高度が、低地であると判断されたときはエンジン回転数のアイドルアップ回転数を0にリセットして実質アイドルアップ制御を行わないことで、アイドルアップ回転数が必要ない低地では、エンジン回転数が増加することが防止され、省エネの効果が得られる。
なお、本発明は上記の実施形態に限られず、種々の変形、応用が可能なものである。
例えば、上記の実施形態では、建設機械として油圧ショベルを例にして説明したが、他の建設機械にも適用できる。
また、本発明の建設機械のエンジン制御装置が適用される建設機械には、必ずしもエンコンダイヤル10が設けられていなくてもよい。
更に、本発明の建設機械のエンジン制御装置における稼働位置判定部4は、GPS11による稼働位置検出情報によらずに、大気圧センサ1によって検出された大気圧のデータのみに基づき、油圧ショベル100の稼働する位置の高度を求めてもよい。
また、本発明の建設機械のエンジン制御装置では、エンストの回数をカウントせずに、稼働位置判定部4で求めた高度のみによりアイドルアップ回転数を演算してもよい。
更に、センタサーバ15による大気圧センサ1の故障の有無の判定処理機能が必ず備わっている必要はない。
1…大気圧センサ、
2…車体コントローラ、
3…大気圧データ検出部、
4…稼働位置判定部、
5…アイドルアップ回転数制御部、
6…エンジン回転数指示部(回転数指示部)、
7…エンスト回数演算部、
8…データ送受信部、
9…エンジン回転数検出部、
10…エンコンダイヤル、
11…GPS、
12…通信機、
13…エンジンコントローラ、
14…エンジン、
15…センタサーバ、
16…データ管理部、
17…通信装置、
20…建設機械のエンジン制御装置、
100…油圧ショベル。

Claims (2)

  1. 建設機械のエンジン制御装置であって、
    前記建設機械を駆動するエンジンの回転数を制御するエンジン制御部と、
    前記エンジンの実回転数を検出するエンジン回転数検出部と、
    前記建設機械が稼働する位置の大気圧を検出する大気圧センサと、
    前記エンジンの目標回転数を指示する目標エンジン回転数指示部と、
    前記大気圧センサで検出された大気圧のデータに基づき、前記建設機械の稼働する位置の高度を求める稼働位置判定部、この稼働位置判定部で求めた前記高度に応じて、前記目標エンジン回転数指示部の指示値に係らずアイドルアップ回転数を演算するアイドルアップ回転数制御部、前記大気圧センサで検出した大気圧の値予め設定された所定圧と比較し、前記大気圧の値が前記所定圧より低く、かつ前記エンジン回転数検出部で検出された前記エンジンの実回転数が予め設定したアイドル回転数以下の場合に前記アイドルアップ回転数制御部で演算した前記アイドルアップ回転数を前記目標回転数に加算し、前記大気圧の値が前記所定圧より低い場合でも前記エンジンの実回転数が前記アイドル回転数より大きいときは、前記目標エンジン回転数指示部で指示する前記目標回転数となるように前記エンジン制御部に対して信号を出力する回転数指示部を有する制御部とを備えた
    ことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
  2. 請求項に記載の建設機械のエンジン制御装置において、
    前記エンジンのエンジンストップ回数をカウントするエンスト回数演算部と、
    このエンスト回数演算部でカウントされたエンスト回数と前記稼働位置判定部で求めた前記高度とに基づいて前記アイドルアップ回転数を演算する前記アイドルアップ回転数制御部とを更に備えた
    ことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
JP2014055108A 2014-03-18 2014-03-18 建設機械のエンジン制御装置 Active JP6025773B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014055108A JP6025773B2 (ja) 2014-03-18 2014-03-18 建設機械のエンジン制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014055108A JP6025773B2 (ja) 2014-03-18 2014-03-18 建設機械のエンジン制御装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015175364A JP2015175364A (ja) 2015-10-05
JP2015175364A5 JP2015175364A5 (ja) 2015-11-19
JP6025773B2 true JP6025773B2 (ja) 2016-11-16

Family

ID=54254763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014055108A Active JP6025773B2 (ja) 2014-03-18 2014-03-18 建設機械のエンジン制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6025773B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108612594B (zh) * 2018-04-09 2020-09-15 三国(上海)企业管理有限公司 内燃机怠速转速控制

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6055697B2 (ja) * 1981-05-04 1985-12-06 株式会社デンソー デイ−ゼルエンジンのアイドル回転数電子制御方法
JP4947832B2 (ja) * 2000-11-08 2012-06-06 トヨタ自動車株式会社 エンジンストール防止制御装置
JP2003041950A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Manufacturing Co Ltd 建設機械のエンジン制御装置
EP2628924A4 (en) * 2010-10-13 2018-04-11 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Controller of construction machine

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015175364A (ja) 2015-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102089455B1 (ko) 작업 차량, 작업 관리 시스템 및 작업 차량의 제어 방법
JP5844465B1 (ja) 作業機械の姿勢演算装置、油圧ショベルの姿勢演算装置及び作業機械
JP5927188B2 (ja) 建設機械用の旋回流量制御システム及びその制御方法
CN112105784A (zh) 远程操作系统
JP2010133469A (ja) 作業車両
JP6025773B2 (ja) 建設機械のエンジン制御装置
WO2016024642A1 (ja) ハイブリッド作業機械の機関制御装置、ハイブリッド作業機械及びハイブリッド作業機械の機関制御方法
WO2020166241A1 (ja) 監視装置及び建設機械
CN103261643B (zh) 工程机械的低速空转控制系统及其自动控制方法
US11242666B2 (en) Shovel
US8660753B2 (en) Control method of wheel alignment apparatus using motor driven power steering
JP2009293428A (ja) 油圧作業機械のポンプトルク補正装置
US11225771B2 (en) Shovel
WO2012035921A1 (ja) 油圧装置
JP7040107B2 (ja) 旋回制御装置
JP2010211760A (ja) 建設機械の制御システム
JP6689772B2 (ja) ショベル
JP6576756B2 (ja) ショベル
JP2006112288A (ja) 建設機械
US20190145082A1 (en) System and method for controlling machine
WO2022215466A1 (ja) 作業機械および作業機械システム
JP5601262B2 (ja) 建設機械の走行制御装置
JP6013015B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置及びその制御方法
WO2024057846A1 (ja) 作業機械における車体座標系を設定するためのシステムおよび方法
JP6563182B2 (ja) 建設機械

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150909

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160628

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6025773

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150