JP6024632B2 - 車両の充電システムおよび車両の充電制御方法 - Google Patents

車両の充電システムおよび車両の充電制御方法 Download PDF

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Description

この発明は、車両の充電システムおよび車両の充電制御方法に関し、特に、車両外部の電源による車両に搭載される蓄電装置の充電に関する。
一般に、車両外部の電源によって充電可能な蓄電装置を備える車両が知られている。以下、車両外部の電源を「外部電源」とも称し、外部電源による蓄電装置の充電を「外部充電」とも称する。
特開2010−220381号公報(特許文献1)は、外部充電可能な電動車両の充電制御装置を開示している。この充電制御装置においては、第1の充電期間と、第2の充電期間とに分割して外部充電が実行される。第1の充電期間と第2の充電期間との分割比を調整することによって、蓄電装置の充電時における充電効率および充電後の走行時における回生効率を考慮してトータルの効率改善を図ることができるものとされる(特許文献1参照)。
特開2010−220381号公報 特開2011−199953号公報 特開2000−023381号公報
外部充電可能な車両において、外部充電に要する時間を推定し、充電完了予定時刻に外部充電が完了するように外部充電の開始タイミングが設定される場合がある。しかしながら、上記のように外部充電が分割して実行される場合には、外部充電が中断されている間に蓄電装置の状態が変化することよって、外部充電に要する時間の推定値に誤差が生じる可能性がある。このため、実際に外部充電が完了する時刻が充電完了予定時刻から乖離してしまうおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、実際に外部充電が完了する時刻が充電完了予定時刻から乖離することを抑制することである。
この発明によれば、車両は、車両外部の電源によって蓄電装置を充電可能に構成される。車両の充電システムは、充電器と、制御装置とを備える。充電器は、電源から電力を受けて蓄電装置を充電する。制御装置は、充電完了予定時刻に蓄電装置の充電が完了するように充電器を制御する。制御装置は、充電が初めに開始されてから充電が完了するまでの時間を示す推定充電所要時間と、充電が初めに開始されてから充電が完了するまでの間に充電が中断される程度を示す中断量が大きいほど長く設定される充電時間マージンとを算出し、充電完了予定時刻と推定充電所要時間とから算出される充電開始時刻よりも充電時間マージンだけ早く充電を開始するように充電器を制御する。
好ましくは、中断量は、充電が中断される回数および充電が中断される時間の少なくとも一方を含む。
好ましくは、車両の充電システムは、放電装置をさらに備える。放電装置は、蓄電装置を放電させる。制御装置は、充電が中断されている間に、放電が抑制されるように放電装置を制御する。
好ましくは、蓄電装置は、複数の蓄電部を含む。放電装置は、複数の蓄電部の各々の電圧が互いに等しくなるように複数の蓄電部に蓄えられた電力を放電する均等化放電を実行可能に構成される。制御装置は、充電が中断されている間に、均等化放電を非実行とする。
好ましくは、蓄電装置は、複数の蓄電部を含む。放電装置は、複数の蓄電部の各々の電圧が互いに等しくなるように複数の蓄電部に蓄えられた電力を放電する均等化放電を実行可能に構成される。制御装置は、充電が中断されていないときは、電圧間の差の最大値が第1のしきい値を上回ったときに均等化放電を開始するように放電装置を制御し、充電が中断されているときは、電圧間の差の最大値が第1のしきい値よりも大きい第2のしきい値を上回ったときに均等化放電を開始するように放電装置を制御する。
また、この発明によれば、車両は、車両外部の電源によって蓄電装置を充電可能に構成される。車両の充電制御方法は、充電が初めに開始されてから充電が完了するまでの時間を示す推定充電所要時間と、充電が初めに開始されてから充電が完了するまでの間に充電が中断される程度を示す中断量が大きいほど長く設定される充電時間マージンとを算出するステップと、充電完了予定時刻と推定充電所要時間とから算出される充電開始時刻よりも充電時間マージンだけ早く充電を開始するステップとを含む。
この発明においては、外部充電が中断される程度が大きいほど外部充電が早く開始される。よって、外部充電の中断による蓄電装置の状態の変化を考慮して外部充電の開始タイミングが決定される。したがって、この発明によれば、実際に外部充電が完了する時刻が充電完了予定時刻から乖離することを抑制することができる。
この発明の実施の形態による車両の全体構成を示すブロック図である。 図1に示す蓄電装置および放電装置の構成を示す回路図である。 図1に示す制御装置が実行する充電制御の一例を示すタイムチャートである。 図1に示す制御装置が実行する充電制御の制御構造を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお図中同一または相当部分には同一の符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による車両の全体構成を示すブロック図である。図1を参照して、車両1は、エンジン100と、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割装置4と、減速機5と、駆動輪6と、蓄電装置Bと、放電装置350と、PCU(Power Control Unit)20と、補機電池360と、コンバータ370と、制御装置200とを含む。
車両1は、いわゆるプラグインハイブリッド自動車である。すなわち、車両1は、エンジン100およびモータジェネレータMG2の少なくとも一方から出力される駆動力によって走行可能であるとともに、車両外部の系統電源400から供給される電力で蓄電装置Bを充電することが可能である。
エンジン100およびモータジェネレータMG1,MG2は、動力分割装置4を介して連結される。エンジン100が発生する駆動力は、動力分割装置4によって2経路に分割される。一方は減速機5を介して駆動輪6へ駆動力が伝達される経路であり、もう一方はモータジェネレータMG1へ駆動力が伝達される経路である。
蓄電装置Bは、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置Bは、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池または鉛蓄電池などの二次電池、あるいは電気二重層キャパシタなどの蓄電素子のセルを含んで構成される。蓄電装置Bは、モータジェネレータMG1,MG2を駆動するためのPCU20に接続される。そして、蓄電装置Bは、車両1の駆動力を発生させるための電力をPCU20に供給する。また、蓄電装置Bは、モータジェネレータMG1,MG2で発電された電力を蓄電する。蓄電装置Bの出力は、たとえば200Vである。蓄電装置Bは、蓄電装置Bを放電させるための放電装置350に接続される。
図2は、図1に示す蓄電装置Bおよび放電装置350の構成を示す回路図である。図2を参照して、蓄電装置Bは、直列に接続された蓄電セルC1〜Cnを含む。蓄電装置Bが充放電を繰り返すと、蓄電セルC1〜Cnの充放電特性のばらつきにより蓄電セルC1〜Cnの電圧間に差が生じる場合がある。このような差が拡大すると、蓄電セルC1〜Cnに過充電や過放電が発生する可能性がある。制御装置200は、蓄電セルC1〜Cnの電圧を監視し、蓄電セルC1〜Cnの電圧間の差が拡大すると、蓄電セルC1〜Cnの電圧を均等にする均等化放電を実行するように放電装置350を制御する。
放電装置350は、直列に接続された放電用抵抗R1〜Rnと、抵抗R1の一方端と蓄電セルC1の正極とを接続するスイッチSR1と、抵抗R1の他方端と抵抗R2の一方端とに共に接続された中間タップと蓄電セルC1の負極と蓄電セルC2の正極とに共に接続された中間タップとを接続するスイッチSR2と、抵抗R2の他方端と抵抗R3の一方端とに共に接続された中間タップと蓄電セルC2の負極と蓄電セルC3の正極とに共に接続された中間タップとを接続するスイッチSR3と、抵抗R3の他方端と抵抗R4の一方端とに共に接続された中間タップと蓄電セルC3の負極と蓄電セルC4の正極とに共に接続された中間タップとを接続するスイッチSR4とを含む。
放電装置350は、さらに、抵抗Rn−3の他方端と抵抗Rn−2の一方端とに共に接続された中間タップと蓄電セルCn−3の負極と蓄電セルCn−2の正極とに共に接続された中間タップとを接続するスイッチSRn−2と、抵抗Rn−2の他方端と抵抗Rn−1の一方端とに共に接続された中間タップと蓄電セルCn−2の負極と蓄電セルCn−1の正極とに共に接続された中間タップとを接続するスイッチSRn−1と、抵抗Rn−1の他方端と抵抗Rnの一方端とに共に接続された中間タップと蓄電セルCn−1の負極と蓄電セルCnの正極とに共に接続された中間タップとを接続するスイッチSRnと、抵抗Rnの他方端と蓄電セルCnの負極とを接続するスイッチSRn+1とを含む。
蓄電セルC1〜Cnに電圧のばらつきが発生すると、制御装置200は制御信号SON1〜SONn+1を用いて必要なスイッチを導通させて、電圧が他の蓄電セルと比べて高くなっている蓄電セルの放電を行なう。この放電によって均等化放電が実行される。
再び図1を参照して、PCU20は、蓄電装置Bから供給される直流電力を交流電力に変換し、モータジェネレータMG1,MG2を駆動する。また、PCU20は、モータジェネレータMG1,MG2が発電した交流電力を直流電力に変換し、蓄電装置Bを充電する。
補機電池360は、補機負荷へ供給するための電力を蓄える。補機電池360は、充放電可能な直流電源であり、たとえば、鉛蓄電池などによって構成される。補機電池360は、蓄電装置Bよりも低い電圧を出力するように構成される。補機電池360の出力電圧は、たとえば12Vである。補機電池360は、コンバータ370によって充電される。
コンバータ370は、蓄電装置Bの電圧を所定の電圧に降圧して補機電池360へ出力する。すなわち、コンバータ370は、補機電池360を充電する充電器として機能する。コンバータ370は、制御装置200からの制御信号に基づいて補機電池360の充電を実行する。
制御装置200は、アクセルペダルの操作量を示す信号および車両の走行状態に基づいて走行パワーを算出し、その算出した走行パワーに基づいてエンジン100およびモータジェネレータMG2の駆動力を制御する。さらに、制御装置200は、以下に説明するように蓄電装置Bの外部充電を制御する。
車両1は、外部充電を行うための構成として、充電器300と、充電ポート310と、リレー71と、表示装置12とをさらに含む。
充電ポート310は、車両外部の系統電源400からの電力(以下「外部電力」という)を受けるための電力インターフェースである。充電ポート310は、車両外部の系統電源400に接続されたコネクタ410と接続可能に構成される。
充電器300は、充電ポート310と蓄電装置Bとの間に設けられる。充電器300は、リレー71を介してと蓄電装置Bに接続される。充電器300は、制御装置200からの制御信号に基づいて、充電ポート310に入力された外部電力(交流)を蓄電装置Bに充電可能な電力(直流)に変換して蓄電装置Bに出力する。これにより、外部電力によって蓄電装置Bが充電される。
表示装置12は、ユーザがさまざまな情報を入力するための入力部12Aと、ユーザにさまざまな情報(たとえば現在時刻など)を表示するための表示部12Bとを含む。なお、表示装置12は、たとえばタッチパネル式のディスプレイであってもよい。
制御装置200は、表示装置12から入力される情報に基づいて外部充電を実行する。たとえば、ユーザは、入力部12Aを操作することによって、外部充電を完了する充電完了予定時刻を設定することができる。さらに、ユーザは、外部充電を禁止する時間帯や外部充電を優先する時間帯を設定することもできる。これにより、電力消費のピークを避けて外部充電を実行したり、電気料金が安い時間帯を優先して外部充電を実行することができる。また、制御装置200は、HEMS(Home Energy Management System)と通信可能に構成され、HEMSによる電力制御を考慮して外部充電を実行することができる。
制御装置200は、充電完了予定時刻に充電が完了するように外部充電の開始時刻を設定する。具体的には、制御装置200は、外部充電に要する時間を推定し、推定された外部充電に要する時間と充電完了予定時刻とに応じて外部充電の開始時刻を設定する。
ここで、制御装置200は上記の設定内容を考慮し、外部充電を分割して実行する場合がある。しかしながら、外部充電が分割して実行される場合には、外部充電が中断されている間に蓄電装置Bの状態が変化する可能性がある。この場合、外部充電に要する時間の推定誤差が大きくなるため、実際に外部充電が完了する時刻が充電完了予定時刻から乖離してしまうおそれがある。
本実施の形態においては、外部充電の中断を考慮して外部充電を行う充電制御を実行する。以下、この充電制御の内容について詳しく説明する。
図3は、図1に示す制御装置200が実行する充電制御の一例を示すタイムチャートである。図3においては、横軸には時間が示され、縦軸にはコネクタ410の接続状態および外部充電の実行状態が示される。
図3を参照して、時刻t1において、コネクタ410が充電ポート310へ接続されて外部充電可能な状態となると、制御装置200は、充電開始時刻を設定する。具体的には、制御装置200は、充電完了予定時刻と、推定充電所要時間とに基づいて充電開始時刻を設定する。より具体的には、充電完了予定時刻よりも推定充電所要時間だけ早い時刻が充電開始時刻として設定される。
推定充電所要時間は、蓄電装置Bの状態、たとえば、蓄電装置のSOC(State of Charge)、電圧、および充電電力などに基づいて算出される。なお、外部充電が中断される場合には、外部充電が中断される時間が推定充電所要時間に加算される。すなわち、推定充電所要時間は、外部充電が初めに開始されてから外部充電が完了するまでの時間を示す。なお、外部充電が初めに開始される時点とは、充電完了予定時刻が設定されてから、外部充電を分割して実行しつつ充電完了予定時刻に外部充電が完了するように充電器300を制御する充電制御において、最初に行われる外部充電の開始時点である。
時刻t2において、制御装置200は、充電開始時刻よりも充電時間マージンだけ早く外部充電を開始するように充電器300を制御する。充電時間マージンは、外部充電が初めに開始されてから外部充電が完了するまでの間に外部充電が中断される程度を示す中断量が大きいほど長く設定される。具体的には、充電時間マージンは、外部充電が中断される回数および外部充電が中断される時間の総和に基づいて算出される。一例として、充電時間マージンは、次式を用いて算出される。
充電時間マージン=外部充電が中断される回数×A+外部充電が中断される時間の総和×B …(1)
ここで、AおよびBは、充電所要時間を変化させる要因を考慮して予め設定される値である。上記要因は、たとえば、(a)外部充電の中断中の電池分極の解消、(b)蓄電装置Bの入出力電流を計測する電流センサの温度特性、(c)蓄電装置Bの暗電流、(d)均等化放電によって流れる電流、(e)補機電池360の暗電流、および(f)補機電池360の目標電圧の変更などである。これにより、充電時間マージンは、外部充電が中断される回数が多いほど長く設定され、外部充電が中断される時間の総和が長いほど長く設定される。なお、充電時間マージンは、外部充電が中断される回数および外部充電が中断される時間の総和の少なくとも一方を用いて算出されてもよい。
なお、充電時間マージンの算出方法は、上記の方法に限られず、外部充電が中断される回数および外部充電が中断される時間の総和に対する充電時間マージンを予め記憶したマップを用いて、充電時間マージンを算出してもよい。
時刻t4において、外部充電が禁止されている時間帯が始まると、制御装置200は、充電器300を停止して外部充電を中断する。ここで、制御装置200は、外部充電が中断されている間に、蓄電装置Bの放電が抑制されるように放電装置350を制御する。一例として、制御装置200は、外部充電が中断されている間に、均等化放電の実行を禁止するように放電装置350を制御する。
なお、制御装置200は、外部充電が中断されていないときは、電圧間の差の最大値が第1のしきい値を上回ったときに均等化放電を開始するように放電装置350を制御し、外部充電が中断されているときは、電圧間の差の最大値が第1のしきい値よりも大きい第2のしきい値を上回ったときに均等化放電を開始するように放電装置350を制御してもよい。
時刻t5において、外部充電が禁止されている時間帯が終了すると、制御装置200は、外部充電を再開するように充電器300を制御する。時刻t6において、外部充電の完了条件が成立すると、制御装置200は、外部充電を終了する。外部充電の完了条件は、たとえば、蓄電装置Bが満充電状態となったときに成立する。
図4は、図1に示す制御装置200が実行する充電制御の制御構造を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、制御装置200に予め格納されたプログラムを所定周期で実行することによって実現される。あるいは、一部のステップについては、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である。
図4を参照して、制御装置200は、ステップ(以下、ステップをSと略す。)10にて、制御装置200は、充電完了予定時刻を取得する。続いてS20にて、制御装置200は、外部充電の中断回数および中断時間を取得する。
続いてS30にて、制御装置200は、蓄電装置Bの状態、たとえば、蓄電装置のSOC(State of Charge)、電圧、および充電電力などに基づいて推定充電所要時間を算出する。続いてS40にて、制御装置200は、上記式(1)を用いて充電時間マージンを算出する。
続いてS50にて、制御装置200は、外部充電を開始するか否かを判定する。具体的には、制御装置200は、充電完了予定時刻および推定充電所要時間に応じて設定される充電開始予定時刻よりも充電時間マージンだけ早い時刻を経過したときに、外部充電を開始すると判定する。外部充電を開始しないと判定された場合は(S50にてNO)、外部充電を開始すると判定されるまで待機する。
外部充電を開始すると判定された場合は(S50にてYES)、制御装置200は、外部充電を開始するように充電器300を制御する(S60)。続いてS70にて、制御装置200は、外部充電を中断するか否かを判定する。外部充電を中断しないと判定された場合は(S70にてNO)、S90へ処理が進められる。外部充電を中断すると判定された場合は(S70にてYES)、制御装置200は、蓄電装置Bの放電を抑制する(S80)。
続いてS90にて、制御装置200は、外部充電を完了するか否かを判定する。一例として、制御装置200は、蓄電装置Bが満充電状態である場合に外部充電を完了すると判定する。外部充電を完了しないと判定された場合は(S90にてNO)、S70へ処理が戻される。
外部充電を完了すると判定された場合は(S90にてYES)、制御装置200は、外部充電を停止するように充電器300を制御する(S100)。
以上のように、この実施の形態においては、充電が中断される程度が大きいほど外部充電が早く開始される。よって、外部充電の中断による蓄電装置Bの状態の変化を考慮して外部充電の開始タイミングが決定される。したがって、この実施の形態によれば、実際に外部充電が完了する時刻が充電完了予定時刻から乖離することを抑制することができる。
また、この実施の形態においては、外部充電が中断されている間に、蓄電装置Bの放電が抑制されるように放電装置350が制御される。よって、外部充電の中断されている間に蓄電装置Bの状態が変化することを抑制することができるため、充電所要時間の推定誤差を小さくすることができる。
なお、上記の実施の形態においては、外部充電の中断の程度に応じて外部充電を早く開始することを説明したが、外部充電の中断の程度に応じて中断時間を短縮してもよい。すなわち、充電開始時刻を変更せずに充電時間マージンだけ中断時間を短縮してもよい。
また、ユーザによって設定された充電完了予定時刻に充電が完了しない可能性がある場合には、制御装置200は、表示部12Bによってその旨をユーザへ通知してもよい。
なお、上記の実施の形態においては、動力分割装置4によりエンジン100の動力を駆動輪6とモータジェネレータMG1,MG2とに分割して伝達可能なシリーズ/パラレル型のハイブリッド車両について説明したが、この発明は、その他の形式のハイブリッド車両にも適用可能である。すなわち、たとえば、モータジェネレータMG1を駆動するためにのみエンジン100を用い、モータジェネレータMG2でのみ車両の駆動力を発生する、いわゆるシリーズ型のハイブリッド車両や、エンジン100が生成した運動エネルギーのうち回生エネルギーのみが電気エネルギーとして回収されるハイブリッド車両、エンジンを主動力として必要に応じてモータがアシストするモータアシスト型のハイブリッド車両などにもこの発明は適用可能である。また、モータを切り離してエンジンのみの動力によって走行するハイブリッド車両にもこの発明は適用可能である。また、本発明を適用可能な車両は、ハイブリッド車両に限定されず、たとえばエンジンを備えない電気自動車にも適用可能である。
なお、上記の実施の形態においては、放電装置350を備える車両1について説明したが、放電装置350を備えない構成であってもよい。
また、系統電源400から充電ポート310に電力を供給する方法は、系統電源400に接続されるコネクタ410が充電ポート310と接触することによる接触式の送電方法に限定されない。たとえば、電磁誘導を用いた送電、電磁波を用いた送電、あるいはいわゆる共鳴法による送電などの非接触式の送電方法を用いてもよい。
なお、上記において、蓄電セルC1〜Cnは、この発明における「蓄電部」の一実施例に対応する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、4 動力分割装置、5 減速機、6 駆動輪、12 表示装置、12A 入力部、12B 表示部、71 リレー、100 エンジン、200 制御装置、300 充電器、310 充電ポート、350 放電装置、360 補機電池、370 コンバータ、400 系統電源、410 コネクタ、B 蓄電装置、C1〜Cn 蓄電セル、MG1,MG2 モータジェネレータ、R1〜Rn 放電用抵抗、SR1〜SRn+1 スイッチ。

Claims (6)

  1. 車両外部の電源によって蓄電装置を充電可能に構成された車両の充電システムであって、
    前記電源から電力を受けて前記蓄電装置を充電する充電器と、
    充電完了予定時刻に前記蓄電装置の充電が完了するように前記充電器を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記充電が初めに開始されてから前記充電が完了するまでの時間を示す推定充電所要時間と、前記充電が初めに開始されてから前記充電が完了するまでの間に前記充電が中断される程度を示す中断量が大きいほど長く設定される充電時間マージンとを算出し、前記充電完了予定時刻と前記推定充電所要時間とから算出される充電開始時刻よりも前記充電時間マージンだけ早く前記充電を開始するように前記充電器を制御する、車両の充電システム。
  2. 前記中断量は、前記充電が中断される回数および前記充電が中断される時間の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の車両の充電システム。
  3. 前記蓄電装置を放電させるための放電装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記充電が中断されている間に、前記放電が抑制されるように前記放電装置を制御する、請求項1または2に記載の車両の充電システム。
  4. 前記蓄電装置は、複数の蓄電部を含み、
    前記放電装置は、前記複数の蓄電部の各々の電圧が互いに等しくなるように前記複数の蓄電部に蓄えられた電力を放電する均等化放電を実行可能に構成され、
    前記制御装置は、前記充電が中断されている間に、前記均等化放電を非実行とする、請求項3に記載の車両の充電システム。
  5. 前記蓄電装置は、複数の蓄電部を含み、
    前記放電装置は、前記複数の蓄電部の各々の電圧が互いに等しくなるように前記複数の蓄電部に蓄えられた電力を放電する均等化放電を実行可能に構成され、
    前記制御装置は、前記充電が中断されていないときは、前記電圧間の差の最大値が第1のしきい値を上回ったときに前記均等化放電を開始するように前記放電装置を制御し、前記充電が中断されているときは、前記電圧間の差の最大値が前記第1のしきい値よりも大きい第2のしきい値を上回ったときに前記均等化放電を開始するように前記放電装置を制御する、請求項3に記載の車両の充電システム。
  6. 車両外部の電源によって蓄電装置を充電可能に構成された車両の充電制御方法であって、
    前記充電が初めに開始されてから前記充電が完了するまでの時間を示す推定充電所要時間と、前記充電が初めに開始されてから前記充電が完了するまでの間に前記充電が中断される程度を示す中断量が大きいほど長く設定される充電時間マージンとを算出するステップと、
    充電完了予定時刻と前記推定充電所要時間とから算出される充電開始時刻よりも前記充電時間マージンだけ早く前記充電を開始するステップとを含む、車両の充電制御方法。
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