JP6023999B2 - 空間安定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、空間安定装置に関する。
ヘリコプタなどの飛翔体、車両等の移動可能な搭載対象物にカメラを固定し且つカメラの撮像方向を任意に変えることができる空間安定装置では、搭載対象物の振動がカメラの撮像画像に与える悪影響を抑えるために、防振機構が設けられる。
例えば、特許文献1には、無人ヘリコプタの機体に固定された機体ブラケットに、防振機構を構成する防振部材としてのスプリングを介してカメラ雲台が取り付けられるカメラ装置が記載されている。カメラ雲台は、支持するカメラを、機体ブラケットに垂直なパン軸を中心にヨー方向に回転動作させることできると共に、パン軸に垂直なチルト軸を中心にピッチング方向に回転動作させることができる。そして、このカメラ装置では、カメラのヨー方向の傾き及びピッチング方向の傾きをそれぞれパンジャイロ及びチルトジャイロで検出し、検出した傾きと逆方向にカメラを移動させて傾きをキャンセルするほか、カメラから受信した撮像データから、エンジン振動やロータ回転などに起因する振動及びノイズ等の高周波振動を画像制御装置で除去することによって、ヘリコプタの振動等による撮像画像への影響を低減している。
特開2006−264567公報
特許文献1に記載されるカメラ装置では、カメラの変位をパンジャイロ及びチルトジャイロを使用して、パン軸及びチルト軸を中心とした回転角度として検出して撮像方向を補正し、さらに、画像制御装置を使用して撮像画像から高周波振動成分を除去することによって撮像画像を補正している。しかしながら、ヘリコプタの揺動及び振動等によって、スプリングが、機体ブラケットに垂直な上下方向(ヒービング方向)に伸縮変位して機体ブラケットに対してカメラ雲台を変位させた場合、この変位によって撮像画像内で被写体が上下に変位するが、パンジャイロ及びチルトジャイロによる補正、及び画像制御装置による補正のいずれの補正によっても、上記の撮像画像内での被写体の変位を低減することができず、鮮明でブレのない安定した撮像画像を得ることができないという問題がある。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、防振部材の変位による撮像画像への影響の低減を図る空間安定装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明に係る空間安定装置は、撮像用カメラを含む筐体をピッチング方向に回転可能に有する空間安定装置において、取付対象物に対して取り付けられ、筐体をピッチング方向に回転可能に支持する支持体と、筐体をピッチング方向に回転駆動する駆動装置と、支持体に設けられ、支持体から筐体へ伝達する振動を低減する弾性を有する防振部材と、支持体に対して接近する及び離れる方向の筐体の変位を検出する変位検出装置と、駆動装置の動作を制御すると共に、変位検出装置に対して検出結果を受け取るように接続された制御装置とを備え、制御装置は、カメラと撮像対象物との間の撮像距離を検出し、撮像距離と変位検出装置から受け取る筐体の変位とに基づき、筐体の変位に起因するカメラの光軸の変位を算出し、算出したカメラの光軸の変位を低減するように筐体をピッチング方向に回転させる。
制御装置は、カメラに複数層に配置されたレンズ間の距離を検出し、レンズ間の距離に基づきカメラと撮像対象物との間の撮像距離を算出してもよい。
制御装置は、筐体の変位に起因するカメラの光軸の変位を、カメラのピッチング方向の角度変位として算出してもよい。
また、支持体は、取付対象物に取り付けられる取付部と、取付部にヨー方向に回転可能に接続されると共に筐体をピッチング方向に回転可能に支持する枠体とを有し、防振部材は、取付部と枠体との間に介在させて設けられ、変位検出装置は、取付部に対して接近する及び離れる方向の枠体の変位を検出してもよい。
また、上記空間安定装置では、変位検出装置は、複数設けられ、制御装置は、複数の変位検出装置による検出結果から、支持体に対して接近する及び離れる方向の筐体の変位と、支持体に対する筐体の傾斜角とを算出し、算出した筐体の変位及び傾斜角を使用して、カメラの光軸の変位を算出してもよい。
この発明に係る空間安定装置によれば、防振部材の変位による撮像画像への影響を低減することが可能になる。
この発明の実施の形態に係る空間安定装置を備えるヘリコプタの模式的な側面図である。 図1の空間安定装置を拡大した模式的な側面図である。 図2の空間安定装置による光軸補正の状態を示す図である。 図3に示す状態における空間安定装置による撮像画像の状態を示す図である。 空間安定装置の変形例による光軸補正の状態を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。
実施の形態
まず、この発明の実施の形態に係る空間安定装置100の構成を説明する。
図1を参照すると、空間安定装置100を搭載したヘリコプタ1が示されている。図示されるように、空間安定装置100は、ヘリコプタ1に搭載される場合、内蔵するカメラ撮像部14aを下側にして機体1aの下部に取り付けられる。空間安定装置100は、カメラ撮像部14aの向きを変更することによって、ヘリコプタ1の周囲及び下方の全方位に対してカメラ撮像部14aによる撮像を可能とする。
ここで、カメラ撮像部14aは撮像用カメラを構成している。
図2には、空間安定装置100の詳細が側面図で示されている。
空間安定装置100は、ヘリコプタ1の機体1aに取り付けられて固定される板状の取付部11と、取付部11の下方側に配置され且つ取付部11の内部に基部12bが埋め込まれた枠体12と、枠体12によって支持された球状のカメラ筐体13と、カメラ筐体13の内部に収容されるカメラ撮像部14aとを備えている。なお、本実施の形態では、カメラ撮像部14aは、デジタル静止画及びデジタル動画の撮像が可能な構成を有するものとする。
枠体12は、紙面の奥行き方向に向かって延在し且つ紙面上で下方向に向いたコの字状をした断面を有する枠本体部12aと、枠本体部12aの取付部11側に一体に設けられて取付部11に向かって延びる環状の基部12bとによって構成されている。
ここで、ヘリコプタ1の機体1aは、取付対象物を構成し、取付部11及び枠体12は、支持体を構成している。
基部12bの一部が取付部11内に位置している。さらに、基部12bの外周側に周方向に沿って形成された環状の凹部12b1には、取付部11の一部である環状の突出係合部11aが遊びをもって係合して基部12bの外れ止めとして作用しており、これによって、枠体12が取付部11から逸脱することが防がれる。取付部11は、環状の基部12bの内側の中心において、枠体12の枠本体部12a内に突出するようにして延びる支柱11bを有している。さらに、この支柱11bの外周面と基部12bの内周面との間には、ボールベアリング11cが設けられている。このため、枠体12の基部12bは、ボールベアリング11c及び支柱11bによって、支柱11bを中心としたヨー方向に回転自在に支持される。
また、取付部11の内部において、枠体12の基部12bにおける枠本体部12aと反対側の端部には、環状の弾性部材15が設けられている。弾性部材15は、基部12bに当接すると共に、基部12bと反対側で取付部11の部材に当接している。そして、弾性部材15は、板状のシリコンゴム、又は支柱11bの軸方向に延びるコイルバネなどのバネ部材等によって構成されている。よって、弾性部材15は、機体1aなどから取付部11に付与された振動・揺れを減衰させ、基部12bに伝達する振動・揺れを低減する。なお、弾性部材15は、弾性を有する防振部材を構成し、本実施の形態では板状のシリコンゴムとする。
ちなみに、枠体12は、枠本体部12aと取付部11の支柱11bの先端部との間及び枠本体部12aとボールベアリング11cとの間に間隙を形成すると共に、取付部11の突出係合部11aに対して基部12bを緩く係合させているため、取付部11に対して支柱11bの軸方向に弾性部材15を変形させつつ上下方向(ヒービング方向)に移動することができる。
さらに、枠体12の枠本体部12aの内部には、支柱11bの突出する先端部に対向して第一ヒービング検出センサ16aが設けられている。第一ヒービング検出センサ16aは、弾性部材15が支柱11bの軸方向に伸縮することによって上下方向(ヒービング方向)に変位する枠体12の変位量を検出する。また、支柱11bの先端部にも第二ヒービング検出センサ16bが設けられており、第二ヒービング検出センサ16bは、支柱11bつまり取付部11のヒービング変位量を検出する。そして、第一ヒービング検出センサ16a及び第二ヒービング検出センサ16bは、支柱11bに対する枠体12の相対変位量、つまり弾性部材15のヒービング変位量を検出するヒービング検出センサ16を構成する。
本実施の形態では、第一ヒービング検出センサ16a及び第二ヒービング検出センサ16bは、加速度を検出する加速度センサである。第一ヒービング検出センサ16a及び第二ヒービング検出センサ16bは、機体1aの内部に配置された制御装置21に、検出結果を送信するように電気的に接続されている。そして、制御装置21は、2つのヒービング検出センサ16a及び16bから送られる枠体12及び支柱11bの加速度から、支柱11bに対する枠体12の相対加速度を算出することによって相対変位量を算出する。
ここで、ヒービング検出センサ16は、変位検出装置を構成している。
また、枠体12には、枠体12をヨー方向に回転させるヨー駆動モータ17が設けられている。ヨー駆動モータ17は、枠体12の枠本体部12aと一体に設けられ、図示しない回転部分を取付部11の支柱11bにギヤ係合等によって機械的に連結させており、回転部分を回転させることによって支柱11bに対して枠体12をヨー方向に相対回転させる。なお、ヨー駆動モータ17は、制御装置21に、その動作が制御されるように電気的に接続されている。また、支柱11bの周りには、ヨー回転角度センサ17aが設けられており、ヨー回転角度センサ17aは、支柱11bに対する枠体12のヨー方向の回転角度を検出して制御装置21に送信するように構成されている。よって、制御装置21は、ヨー回転角度センサ17aから受信する枠体12のヨー方向の回転角度情報に基づき、ヨー駆動モータ17の動作を制御し、枠体12を所望の回転角度で回転させることができる。
また、カメラ筐体13は、その球状をした本体部13aと、本体部13aから突出する筒状部13bとによって構成されている。筒状部13bには、カメラ撮像部14aのレンズが埋め込まれている。本体部13aは、コの字状をした枠体12の枠本体部12aにおける両側のアーム状部位12a1によって、両側から回転自在に支持されている。カメラ筐体13は、取付部11の支柱11bの軸方向に垂直な軸を中心として回転する、つまりピッチング方向に回転することができる。
さらに、アーム状部位12a1の内部には、ピッチング駆動モータ18が設けられている。ピッチング駆動モータ18は、カメラ筐体13の回転軸と機械的に連結されており、カメラ筐体13をピッチング方向に回転駆動する。なお、ピッチング駆動モータ18は、制御装置21に、その動作が制御されるように電気的に接続されている。また、カメラ筐体13の回転軸の周りには、ピッチング回転角度センサ18aが設けられており、ピッチング回転角度センサ18aは、枠体12に対するカメラ筐体13のピッチング方向の回転角度を検出して制御装置21に送信するように構成されている。よって、制御装置21は、ピッチング回転角度センサ18aから受信するカメラ筐体13のピッチング方向の回転角度情報に基づき、ピッチング駆動モータ18の動作を制御し、カメラ筐体13を所望の回転角度で回転させることができる。
ここで、ピッチング駆動モータ18は、駆動装置を構成している。
また、カメラ筐体13内のデジタル式のカメラ撮像部14aは、制御装置21を介して、機体1aの内部に配置されたカメラ本体部14bに電気的に接続され、制御装置21を介して撮像画像データをカメラ本体部14bに送信する。そして、カメラ本体部14bは、受信した撮像画像を付属のモニタ等に映し出す。なお、カメラ本体部14bの映し出す画像は、制御装置21に別のモニタを接続することによって、そのモニタに表示することもできる。さらに、カメラ撮像部14aは、カメラ本体部14bにおいて操作されることによって、焦点合わせ、露出調整、シャッター速度調整、シャッター動作、動画撮像開始・終了等の撮像動作の制御を受ける。
また、カメラ撮像部14aのレンズには、焦点を合わせて画像を取得するために移動させられるピントレンズである移動レンズ(図示せず)と、位置が不変の固定レンズ(図示せず)とが含まれている。そして、カメラ撮像部14aには、移動レンズと固定レンズとの間の距離を検出するレンズ間距離検出センサ19が設けられている。レンズ間距離検出センサ19は、検出したレンズ間の距離情報を送信するように制御装置21に電気的に接続されている。制御装置21は、受信した移動レンズと固定レンズとの間の距離情報から、このレンズの位置状態で焦点が合うようなカメラ撮像部14aからの距離を算出する。
また、制御装置21には、機体1aの内部に設けられた操作コントローラ22が電気的に接続されている。操作コントローラ22は、ユーザによって入力されたスティック操作情報を制御装置21に送信し、制御装置21は、受信したスティック操作情報に基づきヨー駆動モータ17及びピッチング駆動モータ18を駆動させ、ユーザの要求する入力情報に合わせるようにカメラ筐体13の筒状部13b内のレンズを方向付けることができる。
従って、空間安定装置100は、制御装置21によって、ヨー駆動モータ17及びピッチング駆動モータ18が駆動されることによって、カメラ筐体13の筒状部13b内のレンズを任意に方向付けることができる。
次に、この発明の実施の形態に係る空間安定装置100の動作を説明する。
図1及び図2をあわせて参照すると、ヘリコプタ1の機体1aの下部に搭載された空間安定装置100では、機体1a内の操作者が、カメラ撮像部14aから送られてカメラ本体部14bに映し出される撮像画像を確認しながら、操作コントローラ22を操作することによって、カメラ筐体13の筒状部13bの向きがヨー方向及びピッチング方向に調節され、それにより、筒状部13b内のカメラ撮像部14aのレンズが被写体に向けられる。さらに、操作者がカメラ本体部14bを手動操作することによって、カメラ撮像部14aのレンズの焦点が、被写体に対して合わせられる。
図3を図2と共に参照すると、例えば、空間安定装置100において、カメラ撮像部14aのレンズの光軸OAが送電線50上の位置Pに方向付けられ、その焦点が送電線50上の位置Pに手動操作によって合わせられる。このとき、レンズ間距離検出センサ19は、カメラ撮像部14aの図示しない移動レンズと固定レンズとの間の距離を検出し、この検出結果を制御装置21に送信する。制御装置21は、受信したレンズ間距離にある移動レンズ及び固定レンズの状態で焦点が合うようなカメラ撮像部14aからの距離(撮像距離)Lを算出する。つまり、制御装置21は、カメラ撮像部14aから、焦点が合わされている送電線50上の位置Pまでの撮像距離Lを算出する。
ここで、送電線50は、撮像対象物を構成している。
また、空間安定装置100には、ヘリコプタ1のエンジン、ロータ等の振動やヘリコプタ1の上下動による揺れ、振動が機体1aを介して伝達する。伝達した振動及び揺れは、取付部11を介して弾性部材15に伝達し、取付部11及び枠体12の間で挟まれた状態で振動及び揺れを受ける弾性部材15が伸縮することによって、減衰される。このときの弾性部材15の伸縮によって、枠体12が取付部11に対してヒービング方向に相対変位し、このヒービング変位量Hがヒービング検出センサ16によって検出されて制御装置21に送信される。
そして、制御装置21は、上述で算出した撮像距離Lと、ヒービング検出センサ16から受信したヒービング変位量Hとを使用して、下記の式によって求まる補正角度α(単位:ラジアン)を算出する。なお、変位量Hは、上方への変位の場合には正の値をとり、下方への変位の場合には負の値をとる。
α=ATAN(H/L)
なお、ATAN(H/L)は、H/Lのアークタンジェント(逆正接関数)である。
図3において振動、揺れ等によって枠体12が上方に変位量Hで変位するとカメラ撮像部14aの光軸OAが光軸OA1に移動し、カメラ撮像部14aは、撮像画像の中心を、位置Pから、位置Pに対して距離Hだけ上方に移動した位置P1に移動させて、送電線50を撮像する。つまり、カメラ撮像部14aによる撮像画像を表す図4に示すように、撮像画像60内では、送電線50は、実線で示す状態Aから破線で示す状態Bに下方に移動することになる。そして、枠体12が上下に変位すると、撮像画像60内の送電線50は上下にブレることになる。
そこで、図2及び図3に戻り、制御装置21は、上述の式によって算出した補正角度α(変位量Hは正の値のため、αは正の値となる)を使用し、カメラ筐体13のカメラ撮像部14a(つまり筒状部13b)を下方に向かって角度α(上方に向かって角度−α)だけピッチング方向に回転させるようにピッチング駆動モータ18を動作させ、位置Pを撮像画像の中心に戻すように光軸OA2に光軸を変化させる。
制御装置21による上述の制御が繰り返し継続して実行されることによって、撮像画像60内では、送電線50の位置Pが中央位置に維持され、撮像画像60内における送電線50のブレが抑えられる。
このように、この発明の実施の形態に係る空間安定装置100は、カメラ撮像部14aを含むカメラ筐体13をピッチング方向に回転可能に有する。空間安定装置100は、ヘリコプタ1の機体1aに対して取り付けられ且つカメラ筐体13をピッチング方向に回転可能に支持する取付部11及び枠体12と、カメラ筐体13をピッチング方向に回転駆動するピッチング駆動モータ18と、取付部11及び枠体12に設けられ且つ取付部11からカメラ筐体13へ伝達する振動を低減する弾性部材15と、取付部11に対して接近する及び離れる方向のカメラ筐体13の変位量Hを検出するヒービング検出センサ16と、ピッチング駆動モータ18の動作を制御すると共にヒービング検出センサ16に対して検出結果を受け取るように接続された制御装置21とを備える。制御装置21は、カメラ撮像部14aと被写体(送電線50)との間の撮像距離Lを検出し、撮像距離Lとヒービング検出センサ16から受け取るカメラ筐体13の変位量Hとに基づき、カメラ筐体13の変位に起因するカメラ撮像部14aの光軸OAの変位を算出し、算出したカメラ撮像部14aの光軸OAの変位を低減するようにカメラ筐体13をピッチング方向に回転させる。
このとき、制御装置21は、取付部11に対して接近する及び離れる方向にカメラ筐体13が変位した際に光軸OAから光軸OA1に変位したカメラ撮像部14aの光軸の変位を、カメラ筐体13の変位量H及び撮像距離Lから算出し、撮像画像内における光軸OAのときからズレた光軸OA1のときの被写体の位置を光軸OAのときの状態に戻すように、カメラ筐体13のピッチング方向の位置を制御する。これにより、撮像画像内での被写体の位置は、一定の位置に保たれ、撮像画像内における被写体のブレの低減が可能になる。
また、空間安定装置100では、制御装置21は、カメラ撮像部14aに複数層に配置されたレンズ間の距離を検出し、検出したレンズ間の距離に基づきカメラ撮像部14aと被写体(送電線50)との間の撮像距離Lを算出する。このとき、カメラ撮像部14aでは、レンズ間の距離を検出するためのレンズ間距離検出センサ19が設けられるだけよいため、構造の簡易化及び小型化を図ることができる。
また、空間安定装置100では、制御装置21は、カメラ筐体13の変位に起因するカメラ撮像部14aの光軸OAの変位を、カメラ撮像部14aのピッチング方向の角度変位αとして算出する。これにより、光軸OAの変位を低減するための制御装置21によるカメラ筐体13のピッチング方向の動作制御が容易になる。
また、空間安定装置100は、支持体として、ヘリコプタ1の機体1aに取り付けられる取付部11と、取付部11にヨー方向に回転可能に接続されると共にカメラ筐体13をピッチング方向に回転可能に支持する枠体12とを有し、弾性部材15は、取付部11と枠体12との間に介在させて設けられ、ヒービング検出センサ16は、取付部11に対して接近する及び離れる方向の枠体12の変位を検出する。これにより、ヨー方向及びピッチング方向にカメラ筐体13(カメラ撮像部14a)を移動させることの可能な空間安定装置100において、取付部11に対して接近する及び離れる方向にカメラ筐体13が変位した際のカメラ撮像部14aの光軸OAの変位を低減することができる。
また、実施の形態の空間安定装置100では、一組の第一ヒービング検出センサ16a及び第二ヒービング検出センサ16bを用いて、取付部11に対する枠体12の相対変位量が検出されていたが、これに限定されるものではない。例えば、図5に示すように、枠体12において、支柱11bの周囲に複数の第一ヒービング検出センサ16aを環状に設け、取付部11において、弾性部材15の背部の第一ヒービング検出センサ16aに対向する位置に第二ヒービング検出センサ16bを環状に設けてもよい。このとき、枠体12が、弾性部材15の伸縮によって取付部11に対してヒービング方向に変位すると共に傾き、カメラ撮像部14aの光軸OAが光軸OA1に移動した場合であっても、制御装置21は、光軸OAの変位による撮像画像内における送電線50のブレを抑えることができる。具体的には、制御装置21は、複数の第一ヒービング検出センサ16a及び第二ヒービング検出センサ16bによる検出結果から、各センサ位置での取付部11に対する枠体12の相対変位量を算出し、算出した相対変位量から、相対変位量の平均値H、及び、取付部11に対する枠体12の傾斜角度β(ピッチング方向の角度)を算出する。そして、制御装置21は、平均相対変位量Hからこのヒービング変位に対する補正角度αを算出し、この補正角度αと傾斜角度βとを合わせた補正角度(α+β)でカメラ筐体13をピッチング方向に回転させて、カメラ撮像部14aの光軸OAを光軸OA2に変化させ、撮像画像内において送電線50の位置Pが一定の位置となるようにする。
また、実施の形態の空間安定装置100では、ヒービング検出センサ16には、加速度センサである第一ヒービング検出センサ16a及び第二ヒービング検出センサ16bが用いられていたが、これに限定されるものではない。ヒービング検出センサ16には、圧電体が積層された構成を有して圧電体の伸縮を電荷に変換するピエゾ素子、対象物に照射したレーザーの反射波に基づき対象物までを測拒するレーザー測距装置、被検出物の移動を直接的に検出する直動型ポジションセンサ等を用いることができる。ピエゾ素子又は直動型ポジションセンサを用いる場合、これらは、取付部11の支柱11bと枠体12との間や弾性部材15に隣接した位置などで、取付部11及び枠体12の双方に接触し且つ弾性部材15の伸縮と共に変位するようにして配置されることで、取付部11に対する枠体12の相対変位量を検出することができる。また、レーザー測距装置を用いる場合、弾性部材15に近接した位置で、枠体12から取付部11にレーザーを照射することによって、取付部11に対する枠体12の相対変位量を検出することができる。
また、実施の形態の空間安定装置100では、制御装置21は、手動で焦点が合わされるカメラ撮像部14a内の移動レンズと固定レンズとの間の距離を、レンズ間距離検出センサ19を用いて検出することによって、カメラ撮像部14aから焦点を合わせている被写体までの撮像距離を算出していたが、これに限定されるものではない。空間安定装置100では、制御装置21は、カメラ撮像部14aからレーザー、赤外線、超音波などを被写体に照射し、その反射波が戻ってくるまでの時間や照射角度を検出することによって、被写体のまでの撮像距離を検出するようにしてもよい。
又は、カメラ撮像部14aは、アクティブ方式又はパッシブ方式などのオートフォーカス機能を有していてもよく、制御装置21は、オートフォーカス機能によって実施される被写体までの測拒結果を利用してもよい。
例えば、アクティブ方式のオートフォーカスの場合、カメラ撮像部14aは、赤外線、超音波などを被写体に照射し、その反射波が戻るまでの時間や照射角度によって被写体のまでの撮像距離を検出する。このため、制御装置21は、カメラ撮像部14aが計測する被写体のまでの距離を利用するようにすることができる。
また、パッシブ方式である位相差オートフォーカスの場合、カメラ撮像部14aは、レンズから入った光を2つに分けて専用のセンサへ導き、結像した2つの画像の間隔からピントの方向と量とを判断する。このため、制御装置21は、カメラ撮像部14aが判断したピントの方向と量とから、カメラ撮像部14aから被写体のまでの撮像距離を算出することができる。また、パッシブ方式であるコントラストオートフォーカスの場合、カメラ撮像部14aは、撮像素子に映った映像をもとに、ピントレンズ(移動レンズ)を動かしながら明暗差(コントラスト)が大きなところを探してピントを合わせる。このとき、制御装置21は、移動レンズと固定レンズとの間の距離を検出することによってカメラ撮像部14aから被写体のまでの撮像距離を算出することができる。
また、実施の形態では、空間安定装置100は、ヘリコプタ1に搭載されるものとして記載されていたが、これに限定されるものでなく、他の飛翔体、陸上を移動する車両、船舶等に搭載されてもよい。
1 ヘリコプタ、1a ヘリコプタの機体(取付対象物)、11 取付部(支持体)、12 枠体(支持体)、13 カメラ筐体、14a カメラ撮像部(撮像用カメラ)、15 弾性部材(防振部材)、16 ヒービング検出センサ(変位検出装置)、18 ピッチング駆動モータ(駆動装置)、21 制御装置、50 送電線(撮像対象物)、100 空間安定装置、L 撮像距離、H 筐体の変位、OA,OA1,OA2 光軸、α,β 光軸の角度変位。

Claims (5)

  1. 撮像用カメラを含む筐体をピッチング方向に回転可能に有する空間安定装置において、
    取付対象物に対して取り付けられ、前記筐体をピッチング方向に回転可能に支持する支持体と、
    前記筐体をピッチング方向に回転駆動する駆動装置と、
    前記支持体に設けられ、前記支持体から前記筐体へ伝達する振動を低減する弾性を有する防振部材と、
    前記支持体に対して接近する及び離れる方向の前記筐体の変位を検出する変位検出装置と、
    前記駆動装置の動作を制御すると共に、前記変位検出装置に対して検出結果を受け取るように接続された制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記カメラと撮像対象物との間の撮像距離を検出し、
    前記撮像距離と前記変位検出装置から受け取る前記筐体の変位とに基づき、前記筐体の変位に起因する前記カメラの光軸の変位を算出し、
    算出した前記カメラの光軸の変位を低減するように前記筐体をピッチング方向に回転させる空間安定装置。
  2. 前記制御装置は、前記カメラに複数層に配置されたレンズ間の距離を検出し、前記レンズ間の距離に基づき前記カメラと撮像対象物との間の撮像距離を算出する請求項1に記載の空間安定装置。
  3. 前記制御装置は、前記筐体の変位に起因する前記カメラの光軸の変位を、前記カメラのピッチング方向の角度変位として算出する請求項1または2に記載の空間安定装置。
  4. 前記支持体は、前記取付対象物に取り付けられる取付部と、前記取付部にヨー方向に回転可能に接続されると共に前記筐体をピッチング方向に回転可能に支持する枠体とを有し、
    前記防振部材は、前記取付部と前記枠体との間に介在させて設けられ、
    前記変位検出装置は、前記取付部に対して接近する及び離れる方向の前記枠体の変位を検出する請求項1〜3のいずれか一項に記載の空間安定装置。
  5. 前記変位検出装置は、複数設けられ、
    前記制御装置は、
    複数の前記変位検出装置による検出結果から、前記支持体に対して接近する及び離れる方向の前記筐体の変位と、前記支持体に対する前記筐体の傾斜角とを算出し、
    算出した前記筐体の変位及び傾斜角を使用して、前記カメラの光軸の変位を算出する請求項1〜4のいずれか一項に記載の空間安定装置。
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