JP6595828B2 - 撮像装置、及び撮像装置の制御方法 - Google Patents
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Description
このとき、振れを検知した電圧について静止状態の原点電圧を精度良く検出して、かかる原点電圧を決定するための発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示された発明では、用途によって、非常にゆっくりしたカメラ(撮像装置に同じ)の変位を補正する必要がある場合、ブレ角度の誤差が累積されるという不都合が生じていた。
前記カメラは、光軸が前記シャフトの中心軸に平行に設置され、
前記制御手段は、
前記角速度センサが検出した角速度に基づいて回転角度および静止判定時間閾値を算出すると共に、前記算出された回転角度が予め定められた回転角度判定閾値以下、および前記検出された角速度が予め定められた静止判定角速度閾値以下であって、予め定められた制御サイクル間隔を積算した経過時間が前記算出された静止判定時間閾値以上である場合、前記経過時間および前記回転角度をリセットすることを特徴とする。
したがって、制御手段は、角速度に基づいて静止判定時間閾値を算出し、回転角度の判定および角速度の判定と共に、かかる算出した静止判定時間閾値に対して経過時間を判定することによって、経過時間および回転角度をリセットする。このため、回転角度のリセットを一律でなく、撮像装置の状態(静止状態あるいは動作状態)に応じて適切に行うことが可能になり、回転角度(ブレ角度)の累積誤差を小さくすることができる。すなわち、非常にゆっくりしたカメラの変位(撮像装置ブレ)に対して当該変位(ブレ)を適切に補正することができる。
なお、静止判定時間閾値を算出する方法は限定するものではなく、角速度を変数にした連続関数またはステップ関数にしてもよい。
前記角速度センサが前記カメラモジュールに設置され、前記カメラモジュールの前記光軸に直交する第1方向に加わる角速度と、前記カメラモジュールの前記光軸と前記第1方向とに直交する第2方向に加わる角速度とを検出することに加えて、遠心力により発生する前記カメラの光軸周りの接線方向に作用する角速度を検出することを特徴とする。
したがって、カメラモジュールに設置された角速度センサが、ローリング方向(光軸周りの接線方向)の角速度を検出するから、カメラ自体にセンサを設ける必要がなくなる。また、カメラモジュール自体で第1方向(ヨー方向)および第2方向(ピッチ方向)の2軸方向に発生する振れを補正することができる。さらに、遠心力により発生する角速度を検出することで、バンク角を走行する移動体に搭載された場合、移動体に作用する遠心力によるローリング方向の傾きを補正することができる。
経過時間および回転角度をリセットするステップ(S1)と、
前記経過時間に前記制御サイクル間隔を積算するステップ(S2)と、
前記角速度センサが検出した角速度を入力するステップ(S3)と、
前記角速度に基づいて回転角度を算出するステップ(S4)と、
前記回転角度を打ち消すように前記カメラモジュールを揺動させるための指令を、前記回転駆動機構に向けて出力して、ブレ制御を実施するステップ(S5)と、
前記回転角度が前記回転角度判定閾値以下であるか否かを判定するステップ(S6)と、
前記回転角度が前記回転角度判定閾値以下である場合、前記角速度が前記静止判定角速度閾値以下であるか否かを判定するステップ(S7)と、
前記回転角度が前記回転角度判定閾値以下で、かつ前記角速度が前記静止判定角速度閾値以下である場合、前記角速度に基づいて前記静止判定時間閾値を算出するステップ(S8)と、
前記積算された経過時間が前記静止判定時間閾値以上である場合、前記ステップ(S1)に戻る、あるいは、前記積算された経過時間が前記静止判定時間閾値未満である場合、前記ステップ(S2)に戻るステップ(S9)と、
前記ステップ(S6)において前記回転角度が前記回転角度判定閾値超えである場合、あるいは前記ステップ(S7)において前記角速度が前記静止判定角速度閾値超えである場合、経過時間をリセットして、前記ステップ(S3)に戻るステップ(S10)とを有することを特徴とする。
したがって、制御手段は、角速度に基づいて静止判定時間閾値を算出するステップ(S8)を有し、かかる算出した静止判定時間閾値に対して経過時間を判定することによって回転角度をリセットするから、回転角度のリセットを一律でなく、撮像装置の状態(静止状態あるいは動作状態)に応じて適切に行うことが可能になり、回転角度(ブレ角度)の累積誤差を小さくすることができる。すなわち、非常にゆっくりしたカメラモジュール変位(撮像装置のブレ)に対して当該変位(ブレ)を適切に補正することができる。
前記制御手段は、前記遠心力を入力するステップ(S11)と、前記加速度センサが検出した遠心力が予め定められた遠心力判定閾値以下であるか否かを判定するステップ(S12)とを実行し、
前記ステップ(S12)において、前記加速度センサが検出した遠心力が前記遠心力判定閾値以下である場合、前記ステップ(S6)に進み、反対に前記加速度センサが検出した遠心力が前記遠心力判定閾値超えである場合、前記ステップ(S10)に進むことを特徴とする。
したがって、遠心力を検出する加速度センサを具備し、加速度センサが検出した遠心力によって判定するステップ(S12)を有するから、角速度だけでは判定不可能なカメラモジュール(撮像装置)の状態を、その状態(静止状態あるいは動作状態)に応じて判定することによって、撮像装置の状態に応じたブレ制御をより適切に行うことが可能になる。
したがって、角速度が大きい動作状態のときは、静止判定時間閾値を大きく(長く)して、回転角度をリセットする機会を減らすことが可能になり、反対に、角速度が小さい静止状態のときは、静止判定時間閾値を小さく(短く)して、回転角度をリセットする機会を増やすことが可能になる。すなわち、例えば、撮像装置が移動体に設置され、該移動体がバンク角を走行している時のように遠心力が比較的長い時間に渡って作用する時は、回転角度をリセットしないから、回転角度(ブレ角度)の累積誤差をさらに小さくすることができる。
本発明の実施の形態1に係る撮像装置を、図面を参照して具体的に説明する。なお、各図は模式的に描いたものであって、本発明は図示された形態に限定されるものではなく、また、フローチャートの各ステップの順番については、適宜変更してもよい。
図1〜図3は、本発明の実施の形態1に係る撮像装置を説明するものであって、図1は斜視図、図2は一部(カメラモジュール)を説明する平面視の断面図、図3は制御手段が行うステップを示すフローチャートである。
なお、カメラ20の重心位置(図示しない)は回転中心軸1aよりも重力方向の下側になっていて、カメラ20に遠心力が作用しないとき、カメラ20をフリーにして、鉛直下方にぶら下がるようにし、一方、カメラ20に遠心力が作用するときは、カメラを回転駆動するようにする断続手段(クラッチ等、図示しない)が、回転駆動機構5に設けられている。
なお、以上は、撮像装置100に遠心力が作用しないとき、回転駆動機構5はカメラ20をフリーの状態(制御しない状態)にしているが、本発明はこれに限定するものではなく、角速度センサ30によって重力方向を検出し、これに基づいて回転駆動機構5がカメラ20の姿勢を制御するようにしてもよい。
また、カメラモジュール箱体11には、光軸19を具備する撮影用レンズ13と、光軸19が直交する撮像素子14とが搭載されている(本発明において、撮影用レンズ13と撮像素子14とをまとめて「光学素子」と称している)。なお、光軸19は、カメラ突起21の先端およびカメラモジュール開口部12の略中心に一致している。
また、カメラ開口部22とカメラモジュール開口部12とは対向して、それぞれ略同じ大きさである。
なお、ここではカメラモジュール箱体11がカメラ突起21を支点にして揺動可能に保持された例を示したが、カメラ固定部に対するカメラモジュール10の揺動可能保持はこの構造に限定されるものではなく、ジンバル構造などで構成されてもよい。
すなわち、角速度センサ30は、カメラモジュール10に設置され、光軸19に直交する第1方向(ヨー方向)3xと、光軸19と第1方向とに直交する第2方向(ピッチ方向)3yとの2軸方向における、カメラモジュール10に加わる角速度を検出することに加えて、カメラ20の光軸19周りの接線方向(ローリング方向)に作用する角速度を検出することで遠心力Gを検出することができるものである。
なお、制御手段90には、角速度センサ30により検出された角速度に対応した出力電圧が入力されるが、以下の説明の便宜上、制御手段90に角速度が入力されるとする。
このとき、角速度センサ30は、カメラモジュール10の何れの位置に設置されてもよく、所定の制御サイクル間隔Δt毎に、角速度を検出するものである。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System)のジャイロセンサーであるであるが、本発明はこれに限定するものではない。また、角速度センサ30は1台に限定するものではない。複数の角速度センサを用いる場合は、ローリング方向の角速度を検出するセンサは、カメラ20に搭載されてもよい。
なお、本発明は揺動機構50の形式を限定するものではなく、例えば、カメラモジュール10およびカメラ20の一方にモータ等を設置して、かかるモータ等によって駆動される部材を、カメラモジュール10およびカメラ20の他方に設置してもよい。
また、前記のように、光軸19周りの接線方向(ローリング方向)に作用する角速度(以下「角速度V」と称す)も制御手段90に入力され、後記する要領によって、回転駆動機構5が駆動される。
なお、以上は、揺動機構50および回転駆動機構5が制御手段90によって駆動(制御)されるが、本発明はこれに限定するものではなく、回転駆動機構5を駆動(制御)する機能を具備する制御手段を、制御手段90から切り離して、例えば回転駆動機構5に設置してもよい。
制御手段90は、まず、経過時間tおよび回転角度θをリセットするステップ(t=0、θ=0、S1)と、
次ぎに、経過時間tに予め定めた制御サイクル間隔Δtを積算するステップ(t=t+Δt、S2)と、
角速度センサ30が検出した角速度Vを入力するステップ(S3)と、
入力された角速度Vに基づいて回転角度θを算出するステップ(θ=θ+V・Δt、S4)と、
算出された回転角度θを打ち消すようにカメラモジュール10を揺動させるための指令を、回転駆動機構5に向けて出力して、ブレ制御を実施するステップ(S5)と、を行う。
算出された回転角度θが、回転角度判定閾値θ0以下(θ≦θ0)である場合、入力された角速度Vが静止判定角速度閾値V0以下であるか否かを判定するステップ(S7)と、
算出された回転角度θが回転角度判定閾値θ0以下(θ≦θ0)で、かつ入力された角速度Vが静止判定角速度閾値V0以下(V≦V0)である場合、角速度Vに基づいて静止判定時間閾値t0を算出するステップ(S8)と、を行う。
さらに、ステップ(S6)において、算出された回転角度θが回転角度判定閾値θ0超え(θ>θ0)である場合、あるいはステップ(S7)において、入力された角速度Vが静止判定角速度閾値V0超え(V>V0)である場合、経過時間tをリセット(t=0)して、ステップ(S3)に戻るステップ(S10)を行う。
このとき、ステップ(S8)において、角速度Vが大きな「動作状態」のときの静止判定時間閾値t0を、角速度Vが小さい「動作状態」のときの静止判定時間閾値t0よりも大きく(長く)しておけば、角速度Vが大きい「動作状態」のとき、回転角度θをリセットする機会を減らすことが可能になり、回転角度(ブレ角度)の累積誤差を小さくすることができる。
すなわち、回転角度θのリセットを一律でなく、撮像装置100の状態(静止状態あるいは動作状態)に応じて適切に行うことが可能になり、回転角度(ブレ角度)の累積誤差を小さくすることができる。すなわち、非常にゆっくりしたカメラモジュール10の変位(撮像装置ブレ)に対して当該変位(ブレ)を適切に補正することができる。
なお、カメラ20には揺動機構50が設けられているから、前記のように、カメラモジュール10自体でヨー方向およびピッチ方向の2軸方向の動き(ブレ)は補正されている。
本発明の実施の形態2に係る撮像装置を、図面を参照して具体的に説明する。なお、各図は模式的に描いたものであって、本発明は図示された形態に限定されるものではない。また、フローチャートの各ステップの順番については、適宜変更してもよい。
図4および図5は、本発明の実施の形態2に係る撮像装置を説明するものであって、図4は一部(カメラモジュール)を説明する平面視の断面図、図5は制御手段が行うステップを示すフローチャートである。なお、実施の形態1と同じ部位部分または同じステップについては同じ符号を付し、共通する内容については説明を省略する。
なお、制御手段90には、加速度センサ60によって検出された出力電圧が入力され、制御手段90において、入力された出力電圧に基づいて遠心力Gが算出されるものであるが、以下の説明の便宜上、制御手段90には遠心力Gが入力されるとする。また、カメラモジュール10に作用する遠心力Gとは、設置されている角速度センサ30、加速度センサ60および永久磁石51を含めたカメラ20全体に作用する遠心力Gである。
すなわち、制御手段90は、ステップ(S2)の後に、加速度センサ60が検出した遠心力Gを入力するステップ(S11)と、ステップ(S5)の後に、入力された遠心力Gが予め定められた遠心力判定閾値(遠心力判定閾値に同じ)G0以下であるか否かを判定するステップ(S12)とを行う。
そして、ステップ(S12)において、入力された遠心力Gが遠心力判定閾値G0以下(G≦G0)である場合、ステップ(S6)に進み、反対に、入力された遠心力Gが遠心力判定閾値G0超え(G>G0)である場合、ステップ(S10)に進んで、経過時間tをリセットする(t=0)。
すなわち、角速度Vだけでは判定不可能なカメラモジュール10(撮像装置200)の状態を判定することができるから、撮像装置200の状態(静止状態あるいは動作状態)に応じたブレ制御をより適切に行うことが可能になる。すなわち、例えば、撮像装置200が移動体(図示しない)に設置され、かかる移動体がバンク角を走行している時のように遠心力Gが比較的長い時間に渡って作用する時は、経過時間tをリセットすることが可能になる。
1a:回転中心軸
1b:取付面
5 :回転駆動機構
10:カメラモジュール
11:カメラモジュール箱体
12:カメラモジュール開口部
13:撮影用レンズ
14:撮像素子
19:光軸
20:カメラ
21:カメラ突起
22:カメラ開口部
30:角速度センサ
40:弾性部材
50:揺動機構
51:永久磁石
52:励磁コイル
60:加速度センサ
90:制御手段
100:撮像装置(実施の形態1)
200:撮像装置(実施の形態2)
G :遠心力
G0:遠心力判定閾値
V :角速度
V0:静止判定角速度閾値
t :経過時間
t0:静止判定時間閾値
θ :回転角度
θ0:回転角度判定閾値
Claims (5)
- シャフトと、
前記シャフトに前記シャフトの中心軸を回転中心にして回転可能に取り付けられたカメラと、
前記カメラに設置された角速度センサと、
前記カメラを前記シャフトに対して回転する回転駆動機構と、
前記回転駆動機構を駆動する制御手段とを有し、
前記カメラは、光軸が前記シャフトの中心軸に平行に設置され、
前記制御手段は、
前記角速度センサが検出した角速度に基づいて回転角度および静止判定時間閾値を算出すると共に、前記算出された回転角度が予め定められた回転角度判定閾値以下、および前記検出された角速度が予め定められた静止判定角速度閾値以下であって、予め定められた制御サイクル間隔を積算した経過時間が前記算出された静止判定時間閾値以上である場合、前記経過時間および前記回転角度をリセットすることを特徴とする撮像装置。 - 前記カメラは、前記カメラの固定部に対して揺動可能に支持されたカメラモジュールと、前記カメラモジュールを駆動させる揺動機構とを有し、
前記角速度センサが、前記カメラモジュールに設置され、前記カメラモジュールの前記光軸に直交する第1方向に加わる角速度と、前記カメラモジュールの前記光軸と前記第1方向とに直交する第2方向に加わる角速度とを検出することに加えて、遠心力により発生する前記カメラの光軸周りの接線方向に作用する角速度を検出することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 請求項2に記載の撮像装置の前記制御手段により実行される、撮像装置の制御方法であって、
前記制御手段は、
経過時間および回転角度をリセットするステップ(S1)と、
前記経過時間に前記制御サイクル間隔を積算するステップ(S2)と、
前記角速度センサが検出した角速度を入力するステップ(S3)と、
前記角速度に基づいて回転角度を算出するステップ(S4)と、
前記回転角度を打ち消すように前記カメラモジュールを揺動させるための指令を、前記回転駆動機構に向けて出力して、ブレ制御を実施するステップ(S5)と、
前記回転角度が前記回転角度判定閾値以下であるか否かを判定するステップ(S6)と、
前記回転角度が前記回転角度判定閾値以下である場合、前記角速度が前記静止判定角速度閾値以下であるか否かを判定するステップ(S7)と、
前記回転角度が前記回転角度判定閾値以下で、かつ前記角速度が前記静止判定角速度閾値以下である場合、前記角速度に基づいて前記静止判定時間閾値を算出するステップ(S8)と、
前記積算された経過時間が前記静止判定時間閾値以上である場合、前記ステップ(S1)に戻る、あるいは、前記積算された経過時間が前記静止判定時間閾値未満である場合、前記ステップ(S2)に戻るステップ(S9)と、
前記ステップ(S6)において前記回転角度が前記回転角度判定閾値超えである場合、あるいは前記ステップ(S7)において前記角速度が前記静止判定角速度閾値超えである場合、経過時間をリセットして、前記ステップ(S3)に戻るステップ(S10)とを実行する
ことを特徴とする撮像装置の制御方法。 - 前記カメラの重心位置が前記シャフトの中心軸よりも重力方向の下側にあって、
前記カメラモジュールに設置され、前記カメラモジュールに作用する遠心力を検出する加速度センサを具備し、
前記制御手段は、
前記遠心力を入力するステップ(S11)と、前記加速度センサが検出した遠心力が予め定められた遠心力判定閾値以下であるか否かを判定するステップ(S12)とを実行し、
前記ステップ(S12)において、前記加速度センサが検出した遠心力が前記遠心力判定閾値以下である場合、前記ステップ(S6)に進み、反対に前記加速度センサが検出した遠心力が前記遠心力判定閾値超えである場合、前記ステップ(S10)に進むことを特徴とする請求項3記載の撮像装置の制御方法。 - 前記ステップ(S8)において、前記角速度が大きな動作状態のときの前記静止判定時間閾値は、前記角速度が小さい動作状態のときの前記静止判定時間閾値よりも大きいことを特徴とする請求項3記載の撮像装置の制御方法。
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