JP6023239B2 - 除雪機 - Google Patents

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Description

本発明は、投雪部の投雪方向を投雪駆動部によって調節可能な除雪機に関する。
除雪機のなかには、機体の前部に排雪部材(スノーブレード)を備えた除雪機や、積雪を投雪部によって飛ばすオーガ式除雪機がある。該オーガ式除雪機は、前進走行しつつ前部のオーガによって雪を掻き集め、掻き集めた雪をブロアによってシュータを介して遠くへ飛ばすことができる。該シュータの先端部には、シュータガイドが設けられている。該シュータガイドは、上下方向の投雪角度を調節するための上下スイング可能な部材である。これらのシュータ及びシュータガイドは、投雪部の一種である。
一般的なオーガ式除雪機では、作業者は除雪作業をする場所の状況に応じて、シュータの投雪方向や投雪距離を調節している。投雪場所が広ければ、作業者はシュータ及びシュータガイドを頻繁に調節する必要がない。しかし、投雪場所が狭い場合や、投雪を一箇所に集める場合には、作業者はシュータ及びシュータガイドを頻繁に調節する必要があり、操作が面倒である。しかも、除雪機を前進させつつ投雪方向を頻繁に調節する作業なので、作業者の負担が大きい。
これに対し、除雪機の移動距離に従って、シュータ及びシュータガイドの投雪方向を自動的に調節することにより、投雪を一箇所に集める技術が、特許文献1から知られている。特許文献1で知られている除雪機は、先ず、作業者がシュータ及びシュータガイドを操作して、投雪目標位置を設定し、その後は、該投雪目標位置を維持するように、制御部がシュータ及びシュータガイドの投雪方向を自動的に調節するものである。該制御部は、シュータ及びシュータガイドの各角度と、除雪機の走行距離と、操行ハンドルの操舵角とに基づいて、シュータ及びシュータガイドの投雪方向を調節する。
ところが、除雪作業をする場所の地面は、常に水平であるとは限らない。除雪機が、傾斜地を走行しながら除雪をする場合も、あり得る。除雪機自体が傾いたときには、シュータ及びシュータガイドの投雪方向も変化する。これでは、シュータ及びシュータガイドの投雪方向を自動調節しても、投雪を一箇所に集めることができない。作業者の負担を軽減するには、改良の余地がある。
実開平2−136122号公報
本発明は、投雪部の投雪方向を、除雪作業をする場所の地形の変化に追従して自動的に調節することが可能な技術を、提供することを課題とする。
本発明によれば、投雪部の投雪方向を投雪駆動部によって調節可能な除雪機において、前記投雪部の投雪方向を検出する投雪方向センサと、水平面に対する、前記除雪機の傾き角又は該除雪機のなかの前記投雪部の傾き角を検出する除雪機傾き角センサと、前記投雪方向センサによって検出された前記投雪方向と、前記除雪機傾き角センサによって検出された前記傾き角の、両方の検出値に基づいて、前記投雪部の前記投雪方向を調節するように前記投雪駆動部を制御する制御部とを有していることを特徴とする除雪機が提供される。前記水平面は、例えば予め設定された水平な平坦面(基準面)によって規定される。
このため、除雪機傾き角センサによって検出された、除雪機自体の傾き角又は該除雪機のなかの投雪部の傾き角により、投雪部の投雪方向を自動的に補正することができる。この結果、該投雪部の投雪方向を、除雪作業をする場所の地形の変化に追従して、自動的に調節することができる。例えば、除雪機の移動距離に従って、投雪部の投雪方向を自動的に調節することにより、投雪を一箇所に集める場合には、該投雪部の投雪方向を正確に自動調節して、投雪を一箇所に集めることができる。作業者の負担を軽減することができる。
好ましくは、前記投雪部は、上下方向の投雪角度を調節するための上下スイング可能なシュータガイドによって構成され、前記投雪駆動部は、前記シュータガイドを上下スイング駆動するガイド駆動部によって構成され、前記投雪方向センサは、前記シュータガイドの上下方向の傾き角を検出するガイド角センサによって構成され、前記制御部は、前記ガイド角センサによって検出された前記シュータガイドの上下方向の傾き角と、前記除雪機傾き角センサによって検出された前記傾き角の、両方の検出値に基づいて、前記シュータガイドの上下スイング方向の傾き角を調節するように前記ガイド駆動部を制御する構成を有している。
このため、除雪機傾き角センサによって検出された除雪機の傾き角又は該除雪機のなかの投雪部の傾き角により、シュータガイドの上下方向の傾き角を自動的に補正することができる。この結果、該シュータガイドの上下方向の傾き角を、除雪作業をする場所の地形の変化に追従して、自動的に調節することができる。例えば、除雪機の移動距離に従って、シュータガイドの上下方向の傾き角を自動的に調節することにより、投雪を一箇所に集める場合には、該投雪部の投雪方向を正確に自動調節して、投雪を一箇所に集めることができる。作業者の負担を軽減することができる。
また、好ましくは、前記投雪部は、投雪方向を調節するための回動可能なシュータによって構成され、前記投雪駆動部は、前記シュータを回動駆動するシュータ駆動部によって構成され、前記投雪方向センサは、前記シュータの回動角を検出するシュータ角センサによって構成され、前記制御部は、前記シュータ角センサによって検出された前記シュータの回動角と、前記除雪機傾き角センサによって検出された前記傾き角の、両方の検出値に基づいて、前記シュータの回動角を調節するように前記シュータ駆動部を制御する構成を有している。
このため、除雪機傾き角センサによって検出された除雪機の傾き角又は該除雪機のなかの投雪部の傾き角により、シュータの回動角を自動的に補正することができる。この結果、該シュータの回動角を、除雪作業をする場所の地形の変化に追従して、自動的に調節することができる。例えば、除雪機の移動距離に従って、シュータの回動角を自動的に調節することにより、投雪を一箇所に集める場合には、該投雪部の投雪方向を正確に自動調節して、投雪を一箇所に集めることができる。作業者の負担を軽減することができる。
また、好ましくは、前記投雪部は、投雪方向を調節するための回動可能なシュータと、上下方向の投雪角度を調節するための上下スイング可能なシュータガイドとからなり、前記投雪駆動部は、前記シュータを回動駆動するシュータ駆動部と、前記シュータガイドをスイング駆動するガイド駆動部とからなり、前記投雪方向センサは、前記シュータの回動角を検出するシュータ角センサと、前記シュータガイドの上下方向の傾き角を検出するガイド角センサとからなり、前記制御部は、前記シュータ角センサによって検出された前記シュータの回動角と、前記除雪機傾き角センサによって検出された前記傾き角の、両方の検出値に基づいて、前記シュータの回動角を調節するように前記シュータ駆動部を制御するとともに、前記ガイド角センサによって検出された前記シュータガイドの上下方向の傾き角と、前記除雪機傾き角センサによって検出された前記傾き角の、両方の検出値に基づいて、前記シュータガイドの上下スイング方向の傾き角を調節するように前記ガイド駆動部を制御する構成を有している。
このため、除雪機傾き角センサによって検出された除雪機の傾き角又は該除雪機のなかの投雪部の傾き角により、シュータの回動角と、シュータガイドの上下方向の傾き角とを、自動的に補正することができる。この結果、該シュータの回動角と該シュータガイドの上下方向の傾き角とを、除雪作業をする場所の地形の変化に追従して、自動的に調節することができる。例えば、除雪機の移動距離に従って、シュータの回動角とシュータガイドの上下方向の傾き角を、自動的に調節することにより、投雪を一箇所に集める場合には、該投雪部の投雪方向を正確に自動調節して、投雪を一箇所に集めることができる。作業者の負担を軽減することができる。
本発明では、投雪部の投雪方向を、除雪作業をする場所の地形の変化に追従して自動的に調節することが可能である。
本発明の実施例1に係る除雪機の側面図である。 図1に示される除雪機の模式的平面図兼制御系統図である。 図1に示される投雪部と投雪操作部材との関係の模式図である。 図1に示される操作部を後上方から見た斜視図である。 図1に示される除雪機の移動距離の変化と投雪部の投雪方向の変化との関係の模式図である。 図1に示される除雪機が上り傾斜地を前進している状態を側方から見た説明図である。 図1に示される除雪機が右上り傾斜地を前進している状態を後方から見た説明図である。 図2に示される制御部の制御フローチャートである。 図8に示されるステップS20の具体的な制御フローチャートである。 図9に示されるステップS101の具体的な制御フローチャートである。 図9に示されるステップS102の具体的な制御フローチャートである。 図9に示されるステップS111の具体的な制御フローチャートである。 本発明の実施例2に係る除雪機の側面図である。 図13に示される除雪機の模式的平面図兼制御系統図である。 図13に示される操作部を後上方から見た斜視図である。 図14に示される制御部によってシュータの投雪角度を算出する制御フローチャートである。 図14に示される制御部によってシュータの投雪距離を算出する制御フローチャートである。 本発明の実施例3に係る除雪機の模式的平面図兼制御系統図である。 図18に示される制御部によってシュータの投雪角度を算出する制御フローチャートである。 図18に示される制御部によってシュータの投雪距離を算出する制御フローチャートである。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は作業者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Leは左側、Riは右側を示す。
実施例1に係る除雪機について説明する。図1及び図2に示されるように、除雪機10は、左右の走行装置11L,11Rと、この左右の走行装置11L,11Rを備えた走行フレーム12と、この走行フレーム12に一体的に取り付けられた除雪作業部13及びエンジン14とを含む、自走式のオーガ除雪機(ロータリ除雪機ともいう)である。
詳しく述べると、走行フレーム12は、除雪機10全体の機体を構成する。エンジン14は、除雪作業部13を駆動する動力源である。走行フレーム12の後部には、後上方へ延びた左右の操作ハンドル17L,17Rが一体的に取り付けられている。左右の操作ハンドル17L,17Rの先端には、左右のグリップ18L,18Rが取り付けられている。
さらに、走行フレーム12は、左右の走行装置11L,11Rを駆動する左右の電動モータ21L,21Rを備える。左右の走行装置11L,11Rは、左右のクローラベルト22L,22R、後部に配置された左右の駆動輪23L,23R、及び、前部に配置された左右の転動輪24L,24Rからなる、クローラ式走行装置である。
左の電動モータ21Lの駆動力によって、左の駆動輪23Lを介して左のクローラベルト22Lを駆動することができる。右の電動モータ21Rの駆動力によって、右の駆動輪23Rを介して右のクローラベルト22Rを駆動することができる。
除雪作業部13は、オーガハウジング25と、オーガハウジング25の背面に一体に設けられたブロアケース26と、オーガハウジング25の中に備えたオーガ31と、ブロアケース26の中に備えたブロア32と、投雪部33とからなる。オーガハウジング25は、後下端にスクレーパ27を備える。
エンジン14は、除雪動力伝達機構34を介して除雪作業部13を駆動する除雪用駆動源である。除雪動力伝達機構34は、エンジン14のクランクシャフト14a(出力軸14a)に電磁クラッチ35を介して取り付けられた駆動プーリ36と、この駆動プーリ36に伝動ベルト37によって繋がれた従動プーリ38と、この従動プーリ38を取り付けられた回転軸39とからなる。
エンジン14の動力は出力軸14a、電磁クラッチ35、駆動プーリ36、伝動ベルト37、従動プーリ38、回転軸39の経路によって、オーガ31及びブロア32に伝わる。オーガ31によって掻き集められた雪は、ブロア32によって投雪部33を介して遠くへ飛ばされる。
作業者は、除雪機10に連れて歩行しながら、操作ハンドル17L,17Rによって除雪機10を操作することができる。左右の操作ハンドル17L,17R間には、操作部40、制御部61、バッテリ62が配置されている。
図1及び図3に示されるように、投雪部33は、オーガ31によって掻き集められた雪を、除雪機10から離れた位置へ飛ばす、いわゆる投雪するものである。この投雪部33は、投雪方向(投雪する方位)を調節するための回動可能なシュータ71と、上下方向の投雪角度を調節するための上下スイング可能なシュータガイド72とからなる。
シュータ71は、ブロアケース26の上部から上方へ延びた部材である。このシュータ71の基端部は、ブロアケース26に略水平に回転可能に取り付けられている。このため、シュータ71は、走行装置11L,11Rが接地している接地面Grに対して、略平行に回転可能である。
シュータガイド72は、シュータ71の上端に上下スイング可能に取り付けられている。このシュータガイド72は、上下に2段階に折れ曲がる、いわゆる2段ガイドの構成であり、下側ガイド72aと上側ガイド72bとからなる。下側ガイド72aの下端は、シュータ71の上端に上下スイング可能に取り付けられている。上側ガイド72bの下端は、下側ガイド72aの上端に上下スイング可能に取り付けられている。なお、このシュータガイド72は、2段ガイドの構成に限定されるものではなく、1つだけのガイドであってもよい。
図3に示されるように、投雪部33の投雪方向は、投雪駆動部73によって調節可能である。この投雪駆動部73は、シュータ71を回動駆動するシュータ駆動部74と、シュータガイド72をスイング駆動するガイド駆動部75とからなる。
シュータ駆動部74は、シュータ駆動モータ74aと、このシュータ駆動モータ74aの出力軸に取り付けられたピニオン74bと、このピニオン74bに噛み合うギヤ74cとからなる。このギヤ74cは、シュータ71の基端部に取り付けられている。シュータ駆動モータ74aが正逆転することにより、シュータ71とシュータガイド72は、除雪機10を上から見て左右方向に正逆転する。
ガイド駆動部75は、ガイド駆動モータ75aと、このガイド駆動モータ75aの出力軸に連結されたワイヤ巻き取り用のリール75bと、このリール75bに巻かれたワイヤケーブル75cとからなる。このワイヤケーブル75cの一端部は、シュータガイド72に連結されている。シュータガイド72は、シュータ71の上端に対して真っ直ぐに伸びる方向へ、リターンスプリング75dによって付勢されている。
ガイド駆動モータ75aが正転することにより、リール75bはワイヤケーブル75cを巻き取る。このため、ワイヤケーブル75cはシュータガイド72を下方へ引く。シュータガイド72はリターンスプリング75dの付勢力に抗して下方にスイングする。その後、ガイド駆動モータ75aが逆転することにより、リール75bはワイヤケーブル75cを緩める。このため、ワイヤケーブル75cは緩む。シュータガイド72は、リターンスプリング75dの付勢力によって、上方にスイングする。シュータガイド72のスイング角、つまり上下方向の傾き角は、ガイド駆動モータ75aの回転量に従う。
投雪部33の投雪方向は、投雪方向センサ76によって検出される。この投雪方向センサ76は、シュータ71の回動角を検出するシュータ角センサ77と、シュータガイド72の上下方向の傾き角(投雪角度)を検出するガイド角センサ78とからなる。シュータ角センサ77は、シュータ駆動モータ74aに内蔵されており、このシュータ駆動モータ74aの回転に伴って発生するパルスをカウントすることにより、シュータ71の回動角を検出することが可能である。また、ガイド角センサ78は、ガイド駆動モータ75aに内蔵されており、このガイド駆動モータ75aの回転に伴って発生するパルスをカウントすることにより、シュータガイド72の上下方向の傾き角を検出することが可能である。
なお、シュータ角センサ77は、シュータ71の回動角を直接に検出する構成であってもよい。また、ガイド角センサ78は、シュータガイド72の上下方向の傾き角を直接に検出する構成であってもよい。このように、直接に検出する場合には、各センサ77,78をポテンショメータによって構成すればよい。
図4に示されるように、操作部40は、左右の操作ハンドル17L,17Rの間に設けられた操作ボックス41と、左のグリップ18Lの近傍に位置して左の操作ハンドル17Lに取り付けられた走行準備レバー42並びに左の旋回操作レバー43Lと、右のグリップ18Rの近傍に位置して右の操作ハンドル17Rに取り付けられた右の旋回操作レバー43Rとからなる。
走行準備レバー42は、走行準備スイッチ42a(図2参照)に作用する走行準備部材である。この走行準備レバー42が、リターンスプリングの引き作用により、図に示すフリー状態になれば、走行準備スイッチ42aはオフになる。作業者の左手により走行準備レバー42を握ってグリップ18L側に下げれば、走行準備スイッチ42aはオンとなる。
左右の旋回操作レバー43L,43Rは、左右のグリップ18L,18Rを握った手によって、それぞれ操作する旋回操作部材であり、それぞれ対応する旋回スイッチ43La,43Ra(図2参照)に作用する機構である。
これら左右の旋回操作レバー43L,43Rは、リターンスプリングの引き作用により、図に示すフリー状態になれば、旋回スイッチ43La,43Raはオフになる。作業者の左手により左の旋回操作レバー43Lを握って、グリップ18L側に上げれば、左の旋回スイッチ43Laはオンとなる。右の旋回スイッチ43Raについても同様である。このように、左右の旋回操作レバー43L,43Rが握られているか否かは旋回スイッチ43La,43Raによって検出することができる。
上記図2も参照しつつ説明すると、操作ボックス41はその背面41a(作業者側の面)に、メインスイッチ44及びオーガスイッチ45(「クラッチ操作スイッチ45」とも言う)を備える。メインスイッチ44を回してオンにすることにより、エンジン14を始動させることができる。オーガスイッチ45は、電磁クラッチ35をオン、オフ切替えする手動スイッチであり、例えば押し釦スイッチからなる。
さらに操作ボックス41はその上面41bに、スロットルレバー52、方向速度レバー53、アシストスイッチ54及びシュータ操作レバー56を備えている。
スロットルレバー52は、エンジン14の回転速度を制御するための操作部材である。このエンジン14の回転速度は、エンジン速度センサ57によって検出される。方向速度レバー53は、電動モータ21L,21Rの回転を制御するための操作部材であり、その詳細については後述する。
アシストスイッチ54は、図1に示されるシュータ71及びシュータガイド72の角度を自動制御(補助制御)するための手動スイッチである。このアシストスイッチ54には、押し釦スイッチが用いられる。例えば、アシストスイッチ54は、手によって押し釦を一旦押し込んだときにオフからオンとなり、この押し釦を再び押し込んだときにオフに復帰する、いわゆる自己保持形式スイッチである。
シュータ操作レバー56は、図1に示されるシュータ71及びシュータガイド72の向きを変えるための、操作部材であり、その詳細については後述する。
方向速度レバー53は、作業者の手によって、中立位置から矢印のように前後に往復操作することができる。方向速度レバー53を、中立位置から前進側(前方)へ倒せば、図1に示される除雪機10を前進させることができ、且つ、前進側へ倒すほど高速前進となるように、速度制御も行える。同様に、方向速度レバー53を、中立位置から後進側(後方)へ倒せば、除雪機10を後進させることができ、且つ後進側へ倒すほど高速後進となるように、速度制御も行える。
この例では、ポテンショメータ53a(図2参照)によって、方向速度レバー53のポジションに応じた電圧を発生させる。方向速度レバー53は、前後の方向と高低速の速度制御の、両方を設定できるので、「前後進速度調節レバー53」ともいう。
次に、除雪機10の制御系統について図2に基づき説明する。除雪機10の制御系統は、制御部61を中心に集約されたものである。制御部61はメモリ63を内蔵し、このメモリ63に記憶されている各種の情報を適宜読み出して制御する構成である。
さらに、制御部61は、フレーム傾斜角検出部64と旋回角度センサ65とを内蔵している。このフレーム傾斜角検出部64と旋回角度センサ65は、例えば、制御部61の他の電子回路等と共に基盤に集積化(MEMS)される。フレーム傾斜角検出部64は、走行装置11L,11Rが接地している接地面Gr(図1参照)に対する走行フレーム12自体の傾き角を検出するものである。旋回角度センサ65は、走行フレーム12自体の旋回角度を検出するものである。
左右の走行装置11L,11Rを有している走行フレーム12の後部から、後方上部へ左右2本の操作ハンドル17L,17Rが延び、この左右の操作ハンドル17L,17Rに制御部61が取り付けられ、この制御部61にフレーム傾斜角検出部64と旋回角度センサ65が設けられている。このため、フレーム傾斜角検出部64と旋回角度センサ65は、走行フレーム12に直接に設けられている場合と、実質的に同じ構成である。従って、フレーム傾斜角検出部64は、走行フレーム12自体の傾き角を検出することができる。また、旋回角度センサ65は、走行フレーム12自体の旋回角度を検出することができる。なお、フレーム傾斜角検出部64と旋回角度センサ65は、走行フレーム12に直接に設けてもよい。
フレーム傾斜角検出部64は、例えば加速度センサによって構成されている。この加速度センサはX軸、Y軸、及びZ軸という3軸方向の加速度を検出可能な、3軸加速度センサから成る。この3軸加速度センサは、いわゆる半導体加速度センサと称する、一般的なセンサでよい。半導体加速度センサの種類には、例えばピエゾ抵抗型、静電容量型、熱検知型がある。
このような3軸加速度センサは、走行フレーム12自体に発生した3軸方向の加速度を検出することが可能である。X軸方向の加速度は、走行フレーム12自体に発生した、鉛直線方向、つまり重力方向の加速度(重力加速度)である。Y軸方向の加速度は、走行フレーム12自体に発生した、左右の水平方向の加速度である。Z軸方向の加速度は、走行フレーム12自体に発生した、前後の水平方向の加速度である。
走行フレーム12自体に発生した加速度を加速度センサによって検出し、この検出値に基づいて、走行フレーム12自体の傾き角を求めることができるので、本発明では、フレーム傾斜角検出部64は加速度センサを含むものとした。
このフレーム傾斜角検出部64は、水平面に対する、除雪機10全体の傾き角を検出することになるので、「除雪機傾き角センサ64」ともいう。前記水平面は、例えば予め設定された水平な平坦面(基準面)である。フレーム傾斜角検出部64の零点補正は、生産工場から除雪機10を出荷する前に、予め設定された水平な平坦面に除雪機10を載せた状態で施される。
旋回角度センサ65は、例えばジャイロセンサやヨーレイトセンサによって構成される。ジャイロセンサによって、走行フレーム12自体の旋回角度を直接に求めることができる。このジャイロセンサには、圧電セラミックを用いた振動型ジャイロを採用することができる。また、ヨーレイトセンサによって検出されたヨーレイトを積分することによってヨー角、つまり走行フレーム12自体の旋回角度を求めることができる。旋回角度センサ65は、除雪機10全体の旋回角度を検出することになるので、「除雪機旋回角センサ65」ともいう。
エンジン14の出力の一部によって発電機81を回し、得た電力をバッテリ62に供給するとともに、左右の電動モータ21L,21Rや他の電装品に供給する。エンジン14の出力の残部は、オーガ31及びブロア32の回転に充てている。
走行準備レバー42を握るとともに、オーガスイッチ45を操作することにより、電磁クラッチ35をオンし、エンジン14の動力によってオーガ31及びブロア32を回転させることができる。なお、走行準備レバー42をフリーにするか、又は、オーガスイッチ45を操作することにより、電磁クラッチ35をオフ状態にすることができる。
次に走行部11L,11Rの系統の作動を説明する。本発明の除雪機10は、普通車両のパーキングブレーキに相当するブレーキとして、左右の電磁ブレーキ82L,82Rを備える。具体的には、左右の電動モータ21L,21Rの各モータ軸を左右の電磁ブレーキ82L,82Rによって制動する。これらの電磁ブレーキ82L,82Rは、駐車中は制御部61の制御により、ブレーキ状態(オン状態)にある。そこで、次の手順で電磁ブレーキ82L,82Rを開放する。
メインスイッチ44がオン位置にあること、及び、走行準備レバー42が握られていることの2つの条件が満たされ、方向速度レバー53を前進又は後進に切換えると、電磁ブレーキ82L,82Rはオフ状態になる。
方向速度レバー53の位置情報をポテンショメータ53aから得た制御部61は、左右のモータドライバ84L,84Rを介して左右の電動モータ21L,21Rを回転させ、電動モータ21L,21Rの回転速度をモータ回転センサ83L,83Rによって検出して、その検出信号に基づいて回転速度が所定値になるようにフィードバック制御を実行する。この結果、左右の駆動輪23L,23Rが所望の方向に、所定の速度で回り、走行状態となる。
除雪機10の走行距離は、走行距離センサ79によって検出される。この走行距離センサ79は、除雪機10の走行距離を直接に検出するセンサによって構成、又は、左右の走行装置11L,11Rの速度の積算値によって求める構成である。なお、この走行距離センサ79は、モータ回転センサ83L,83Rによって検出された電動モータ21L,21Rの回転速度の積算値によって求める構成であってもよい。
走行中の制動は次の手順で行う。モータドライバ84L,84Rは、回生ブレーキ回路85L,85R及び短絡ブレーキ回路86L,86Rを含む。短絡ブレーキ回路86L,86Rはブレーキ手段である。
左の旋回操作レバー43Lを握って左の旋回スイッチ43Laをオン操作している間は、制御部61は左の回生ブレーキ回路85Lを作動させ、左の電動モータ21Lの速度を下げる。右の旋回操作レバー43Rを握って右の旋回スイッチ43Raをオン操作している間は、制御部61は右の回生ブレーキ回路85Rを作動させ、右の電動モータ21Rの速度を下げる。すなわち、左の旋回操作レバー43Lを握っている間だけ、除雪機10を左旋回させることができる。また、右の旋回操作レバー43Rを握っている間だけ、除雪機10を右旋回させることができる。そして、(1)走行準備レバー42を離すか、(2)メインスイッチ44をオフ位置に戻すか、(3)方向速度レバー53を中立位置に戻すかの、何れかにより走行を停止させることができる。
図3に示されるように、制御部61は、投雪方向センサ76によって検出された投雪方向αr,βrと、除雪機傾き角センサ64によって検出された傾き角θh,θrの、両方の検出値に基づいて、投雪部33の投雪方向αr,βrを調節するように投雪駆動部73を制御する構成を有している。
詳しく述べると、制御部61は、(1)シュータ角センサ77によって検出されたシュータ71の回動角αrと、除雪機傾き角センサ64によって検出された傾き角θh,θrの、両方の検出値に基づいて、シュータ71の回動角αrを調節するようにシュータ駆動部74を制御するとともに、(2)ガイド角センサ78によって検出されたシュータガイド72の上下方向の傾き角βrと、除雪機傾き角センサ64によって検出された傾き角θh,θrの、両方の検出値に基づいて、シュータガイド72の上下スイング方向の傾き角βrを調節するようにガイド駆動部75を制御する構成を有している。
次に、シュータ71及びシュータガイド72と、シュータ操作レバー56との関係を、図3に基づいて詳しく説明する。シュータ操作レバー56とシュータ方向操作用の4つのスイッチ91〜94とによって、シュータ方向操作部100が構成される。
シュータ操作レバー56を右側RdRにスイング操作すると、右回転用スイッチ91はオンになる。オン信号を受けた制御部61はシュータ駆動モータ74a(シュータ駆動部74)を正転させる。これにより、シュータ駆動モータ74aはシュータ71を正転駆動する(平面視時計回りに回す)。
シュータ操作レバー56を左側RdLにスイング操作すると、左回転用スイッチ92はオンになる。オン信号を受けた制御部61はシュータ駆動モータ74aを逆転させる。これにより、シュータ駆動モータ74aはシュータ71を逆転駆動する(平面視反時計回りに回す)。
シュータ操作レバー56を前側Dnにスイング操作すると、下降用スイッチ93はオンになる。オン信号を受けた制御部61はガイド駆動モータ75a(ガイド駆動部75)を正転させる。これにより、ガイド駆動モータ75aはシュータガイド72を下方にスイング駆動する。
シュータ操作レバー56を後側Upにスイング操作すると、上昇用スイッチ94はオンになる。オン信号を受けた制御部61はガイド駆動モータ75aを逆転させる。これにより、ガイド駆動モータ75aはシュータガイド72を上方にスイング駆動する。
このように、シュータ操作レバー56を左右にスイング操作することによって、シュータ駆動モータ74aは正逆転し、シュータ71を回動させる。シュータ71の回動角αrについては、シュータ角センサ77によって検出し、その検出信号を制御部61に発するようにした。
また、シュータ操作レバー56を前後にスイング操作することによって、ガイド駆動モータ75aは正逆転し、シュータガイド72を上下スイングさせる。シュータガイド72の上下方向の傾き角βrについては、ガイド角センサ78によって検出し、その検出信号を制御部61に発するようにした。
次に、除雪機10の移動距離の変化と投雪部33の投雪方向の変化との関係について、図5を参照しつつ説明する。
図5(a)は、投雪部33の投雪方向を設定した時点(経過時間Ti=0sec)の、除雪機10を上から見た座標を示している。この座標は、原点を0とし、横軸をX軸とし、縦軸をY軸としている。この時点では、シュータ71の回動中心P1は、座標の原点0に位置している。ここでは、除雪機10は、水平な接地面Gr(図1参照)をY軸に沿って前方へ直進しつつ、除雪作業部13によって除雪することを想定している。つまり、除雪機10の旋回角度θは0°である。
作業者は、シュータ71及びシュータガイド72を操作することによって、任意の投雪目標位置P10を設定することができる。この任意の投雪目標位置P10(投雪指示位置P10)は、例えば除雪機10の右前方に設定される。この投雪目標位置P10の投雪指示座標はx1,y1である。図3に示されるアシストスイッチ54をオンにした時点が、投雪部33の投雪方向を設定した、初期の時点となる。シュータ71の回動中心P1から投雪目標位置P10までの距離Lr、つまり初期の投雪部33の投雪距離Lrの値はL1である(Lr=L1)。X軸を基準とした、シュータ71の初期の投雪角度αrの値は、α1である(αr=α1)。
図5(b)に示されるように、除雪機10が前進して、経過時間TiがΔt secを経過したときに(Ti=Δt)、シュータ71の回動中心P1は、移動点P2に変位する。つまり、除雪機10は、点P1から点P2までの距離を前進した。移動点P2はY軸上に位置する。これに対し、投雪目標位置P10は変化しない。シュータ71の新たな回動中心P2を、座標の新たな原点としたときに、投雪目標位置P10の投雪指示座標はx2,y2である。シュータ71の移動点P2(シュータ71の新たな回動中心P2)から投雪目標位置P10までの距離Lr、つまり投雪部33の投雪距離Lrの値はL2である(Lr=L2)。X軸を基準とした、シュータ71の新たな投雪角度αrの値は、α2である(αr=α2)。
このように、除雪機10は、Y軸に沿って前進しつつ、除雪作業部13によって除雪する。制御部61(図3参照)は、投雪目標位置P10を維持するように、投雪部33の投雪方向を自動的に調節する。
次に、傾斜地を走行する除雪機10と投雪部33との関係について、図6及び図7を参照しつつ説明する。図6は、除雪機10が上り傾斜地GrFを前進している状態を示している。水平面Ghに対する、上り傾斜地GrFの傾き角θhの値は、θh1である(θh=θh1)。走行装置11L,11Rが上り傾斜地GrFに接地しているので、除雪機10の前後方向の傾き角θhの値も、θh1である。
投雪部33によって前方へ投雪中に、除雪機10が前上がりに傾斜した場合には、図3及び図5に示されるように、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrがそのままでは、投雪目標位置P10に投雪することはできない。これに対し、本発明では、除雪機10の前後方向の傾き角θhと左右方向の傾き角θrとを検出し、シュータ71の投雪角度αrやシュータガイド72の上下方向の傾き角βrを、自動的に調節することによって、投雪目標位置P10に投雪することができる。
図7は、除雪機10が右上り傾斜地GrRを前進している状態を示している。水平面Ghに対する、右上り傾斜地GrRの傾き角θrの値は、θr1である(θr=θr1)。走行装置11L,11Rが右上り傾斜地GrRに接地しているので、除雪機10の左右方向の傾き角θrの値も、θr1である。
投雪部33によって側方へ投雪中に、除雪機10が右上がりに傾斜した場合には、図3及び図5に示されるように、シュータ71の投雪角度αrやシュータガイド72の上下方向の傾き角βrがそのままでは、投雪目標位置P10に投雪することはできない。これに対し、本発明では、除雪機10の前後方向の傾き角θhと左右方向の傾き角θrとを検出し、シュータ71の投雪角度αrやシュータガイド72の上下方向の傾き角βrを、自動的に調節することによって、投雪目標位置P10に投雪することができる。
次に、制御部61(図2参照)をマイクロコンピュータによって構成した場合の制御フローについて、図8〜図12に基づき説明する。この制御フローは、例えばメインスイッチ44をオンにしたときに制御を開始し、メインスイッチ44をオフにしたときに制御を終了する。なお、図8〜図12に示される制御フローチャートでは、除雪機10の制御のなかの投雪部33、つまりシュータ71とシュータガイド72の投雪方向の制御に関するステップのみを説明し、他の制御に関するステップについては省略する。以下、図2及び図3を参照しつつ説明する。
図8は、本発明に係る制御部61の制御フローチャートである。制御部61は制御を開始すると、先ずステップS11では初期設定をすることにより、各設定値及びフラグを初期の値にリセットする。例えばカウンタ値Nの値を”1”にリセットする。
次に、アシストスイッチ54の信号を読み込み(ステップS12)、走行準備レバー42の走行準備スイッチ42aの信号を読み込み(ステップS13)、オーガスイッチ45の信号を読み込む(ステップS14)。
次に、走行準備レバー42の走行準備スイッチ42aがオンであるか否かを判断する(ステップS15)。ここで、走行準備スイッチ42aがオン(on)の場合には、次に、オーガスイッチ45がオンであるか否かを判断する(ステップS16)。ここで、オーガスイッチ45がオン(on)の場合には、次に、アシストスイッチ54がオンであるか否かを判断する(ステップS17)。ここで、アシストスイッチ54がオン(on)の場合には、次のステップS20に進む。
つまり、走行準備スイッチ42aとオーガスイッチ45とアシストスイッチ54の、少なくとも1つがオフ(off)の場合には、投雪部33のアシスト条件(自動制御条件)を満たしていないと判断して、次のステップS18に進む。このステップS18では、シュータ操作レバー56を操作することにより、シュータ方向操作用の4つのスイッチ91〜94を手動操作して、シュータ駆動モータ74aとガイド駆動モータ75aを、任意に駆動することができる。この結果、シュータ71の投雪角度αrとシュータガイド72の上下方向の傾き角βrとを、任意に設定することができる。ステップS18の次には、カウンタ値Nの値を”1”にセットした後に(ステップS19)、ステップS21に進む。
上述のように、走行準備スイッチ42aとオーガスイッチ45とアシストスイッチ54の、全てがオン(on)の場合には、次のステップS20に進む。このステップS20のシュータアシスト制御処理を実行するための具体的な制御フローについては、図9によって説明する。また、アシストスイッチ54がオン(on)になった時点に、図5(a)に示されるシュータ71の回動中心P1が、座標の原点0となる。
ステップS19又はステップS21の次に、制御部61は、この制御フローを停止するか否かを判断する(ステップS21)。ここで、メインスイッチ44がオン(on)の場合には、制御を継続すると判断してステップS12に戻る。一方、メインスイッチ44がオフ(off)の場合には、制御を停止すると判断して、一連の制御を終了する。
次に、シュータアシスト制御処理を実行するための具体的な制御フローについて説明する。図9は、制御部61が上記図8に示されるステップS20の「シュータアシスト制御」を実行するためのサブルーチンである。
制御部61は、先ずステップS101では、シュータ71の現在の投雪角度αrを算出する。このステップS101での、シュータ71の投雪角度αrを算出する処理を実行するための具体的な制御フローについては、図10によって説明する。
次に、シュータ71の現在の投雪距離Lrを算出する(ステップS102)。このステップS102での、シュータ71の投雪距離Lrを算出する処理を実行するための具体的な制御フローについては、図11によって説明する。
次に、シュータ71の投雪角度αrと投雪距離Lrとから、現在の投雪指示座標x1,y1を算出する(ステップS103)。次に、カウンタ値Nの値が”2”であるか否かを判断する(ステップS104)。ここで、カウンタ値Nの値が”2”ではない(N=1である)場合には、アシストスイッチ54がオン(on)になった後の、第1回目の処理であると判断して、現在の投雪指示座標x1,y1をメモリ63に記憶する(ステップS105)。次に、カウンタ値Nの値を”2”にセットした後に(ステップS106)、ステップS107に進む。
一方、前記ステップS104において、カウンタ値Nの値が”2”である場合には、アシストスイッチ54がオン(on)になった後の、第2回目以降の処理であると判断して、そのままステップS107に進む。ステップS107では、シュータ方向操作用の4つのスイッチ91〜94のスイッチ信号を読み込む。
次に、ステップS108では、シュータ操作レバー56が中立位置にあるか否かを判断する。ここで、4つのスイッチ91〜94のいずれかがオン(on)の場合には、シュータ操作レバー56が中立位置にはなく、操作されていると判断して、ステップS109に進む。
このステップS109では、現在の投雪指示座標x1,y1をメモリ63に上書きして記憶する。次に、ステップS110では、シュータ操作レバー56を操作することにより、シュータ方向操作用の4つのスイッチ91〜94を手動操作して、シュータ駆動モータ74aとガイド駆動モータ75aを任意に駆動した後に、このシュータアシスト制御のサブルーチンを終了する。この結果、シュータ71の投雪角度αrとシュータガイド72の上下方向の傾き角βrとを、任意に設定することができる。
一方、前記ステップS108において、シュータ操作レバー56が中立位置にあると判断した場合には、ステップS111に進む。このステップS111では、シュータ駆動モータ74aとガイド駆動モータ75aの駆動制御を実行した後に、このシュータアシスト制御のサブルーチンを終了する。
次に、シュータ71の投雪角度αrを算出する処理を実行するための具体的な制御フローについて説明する。図10は、制御部61が上記図9に示されるステップS101の「シュータ71の投雪角度αrの算出処理」を実行するためのサブルーチンである。
制御部61は、先ずステップS201では、シュータ71の投雪角度αrを検出する。この投雪角度αrは、シュータ角センサ77によって検出する。次に、ステップS202では、除雪機10の前後方向の傾き角θhを検出する。この傾き角θhは、除雪機傾き角センサ64によって検出する。次に、ステップS203では、除雪機10の左右方向の傾き角θrを検出する。この傾き角θrは、除雪機傾き角センサ64によって検出する。
次に、ステップS204では、各傾き角θh,θrによる、シュータ71の投雪角度αrの影響を求める。各傾き角θh,θrが大きいほど、シュータ71の投雪角度αrが影響を受ける。この影響分だけ、シュータ71の投雪角度αrを補正する必要がある。
次に、ステップS205では、前記ステップS204によって求めた影響分(補正値)によって補正した、シュータ71の投雪角度αrを算出した後に、このシュータ71の投雪角度αrの算出処理のサブルーチンを終了する。
次に、シュータ71の投雪距離Lrを算出する処理を実行するための具体的な制御フローについて説明する。図11は、制御部61が上記図9に示されるステップS102の「シュータ71の投雪距離Lrの算出処理」を実行するためのサブルーチンである。
制御部61は、先ずステップS301では、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrを検出する。この傾き角βrは、ガイド角センサ78によって検出する。次に、ステップS302では、シュータ71の投雪角度αrを検出する。この投雪角度αrは、シュータ角センサ77によって検出する。
次に、ステップS303では、除雪機10の前後方向の傾き角θhを検出する。この傾き角θhは、除雪機傾き角センサ64によって検出する。次に、ステップS304では、除雪機10の左右方向の傾き角θrを検出する。この傾き角θrは、除雪機傾き角センサ64によって検出する。
次に、ステップS305では、各傾き角θh,θrによる、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrの影響を求める。各傾き角θh,θrが大きいほど、シュータガイド72の傾き角βrが影響を受ける。この影響分だけ、シュータガイド72の傾き角βrを補正する必要がある。
次に、ステップS306では、前記ステップS305で求めた影響分(補正値)によって補正した、シュータガイド72の傾き角βrを算出する。次に、ステップS307では、エンジン14の回転速度Neを検出する。この回転速度Neは、エンジン速度センサ57によって検出する。
次に、ステップS308では、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrと、シュータ71の投雪角度αr(投雪方向)と、エンジン14の回転速度Neとから、シュータ71の投雪距離Lrを算出した後に、このシュータ71の投雪距離Lrの算出処理のサブルーチンを終了する。エンジン14の回転速度Neに従って、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrからシュータ71の投雪距離Lrを求める手法として、次の2つの手法がある。
第1の手法は、エンジン14の最低回転時の投雪距離マップを用いる手法である。つまり、エンジン14のアイドリング状態における回転速度Neのことを、「最低回転速度」とする。この最低回転速度のときにおける、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrとシュータ71の投雪距離Lrとの関係のマップ(最低回転時の投雪距離マップ)を作成し、メモリ63に予め記憶しておく。
この第1の手法では、先ず、エンジン14の実際の回転速度Neを検出する。次に、前記最低回転速度に対する、エンジン14の実際の回転速度Neの倍率を算出する。次に、シュータガイド72の上下方向の実際の傾き角βrを検出する。次に、実際の傾き角βrに対する投雪距離Lrの値を、前記最低回転時の投雪距離マップによって求める。最後に、この投雪距離マップによって求められた投雪距離Lrの値に、前記倍率を乗算することによって、実際の回転速度Neのときの投雪距離Lrの値を求める。
第2の手法は、エンジン14の各回転速度に対する投雪距離マップを用いる手法である。つまり、エンジン14の各回転速度毎に、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrとシュータ71の投雪距離Lrとの関係のマップ(各回転速度に対する投雪距離マップ)を作成し、メモリ63に予め記憶しておく。
この第2の手法では、先ず、エンジン14の実際の回転速度Neを検出する。次に、シュータガイド72の上下方向の実際の傾き角βrを検出する。次に、前記各回転速度に対する投雪距離マップのなかから、実際の回転速度Neに対応する、傾き角βrとシュータ71の投雪距離Lrとの関係のマップを選ぶ。最後に、この選ばれたマップを用いて、実際の傾き角βrに対する投雪距離Lrの値を求める。
次に、シュータ駆動モータ74aとガイド駆動モータ75aの駆動制御処理を実行するための具体的な制御フローについて説明する。図12は、制御部61が上記図9に示されるステップS111の「シュータ駆動モータ74aとガイド駆動モータ75aの駆動制御処理」を実行するためのサブルーチンである。
制御部61は、先ずステップS401では、除雪機10の走行距離Stを検出する。この走行距離Stは、走行距離センサ79によって検出する。次に、ステップS402では、除雪機10の旋回角度θを検出する。この旋回角度θは、旋回角度センサ65によって検出する。次に、ステップS403では、メモリ63に記憶されている投雪指示座標x1,y1を読み出す。次に、ステップS404では、走行距離Stと旋回角度θの各値から、現時点の除雪機10のシュータ71の地点P2(図5(b)に示される移動点P2)を求めるとともに、この地点P2から現時点の投雪指示座標x2,y2を算出する。
次に、ステップS405では、現時点の投雪指示座標x2,y2から、シュータ71の目標シュータ角αsを算出する。次に、ステップS406では、目標シュータ角αsに従って、シュータ駆動モータ74aの駆動を制御する。次に、ステップS407では、現時点の投雪指示座標x2,y2から、シュータガイド72の目標ガイド角βsを算出する。最後に、ステップS408では、目標ガイド角βsに従って、ガイド駆動モータ75aのを駆動を制御した後に、このシュータ駆動モータ74aとガイド駆動モータ75aの駆動制御処理のサブルーチンを終了する。
このように、制御部61は、投雪方向センサ76によって検出された投雪方向αr,βrと、除雪機傾き角センサ64によって検出された傾き角θh,θrの、両方の検出値に基づいて、投雪部33の投雪方向αr,βrを調節するように投雪駆動部73を制御することができる。
つまり、制御部61は、(1)シュータ角センサ77によって検出されたシュータ71の回動角αrと、除雪機傾き角センサ64によって検出された傾き角θh,θrの、両方の検出値に基づいて、シュータ71の回動角αrを調節するようにシュータ駆動部74を制御するとともに、(2)ガイド角センサ78によって検出されたシュータガイド72の上下方向の傾き角βrと、除雪機傾き角センサ64によって検出された傾き角θh,θrの、両方の検出値に基づいて、シュータガイド72の上下スイング方向の傾き角βrを調節するようにガイド駆動部75を制御することができる。
実施例2に係る除雪機について、図13〜図17に基づき説明する。図13は、図1に対応して表されている。図14は、図2に対応して表されている。図15は、図4に対応して表されている。
図13に示される実施例2の除雪機10Aは、図1に示される実施例1の除雪機10に対し、除雪作業部13が走行フレーム12に可動するように取り付けられている点と、除雪機傾き角センサ64がオーガハウジング25又はブロアケース26に位置している点とを、変更したことを特徴とし、他の構成については上記図1〜図12に示される構成と同じなので、説明を省略する。
具体的に説明すると、図13及び図14に示されるように、走行フレーム12に車体フレーム15の後部が上下スイング可能に取り付けられている。車体フレーム15の前部は、走行フレーム12に対し、昇降駆動機構16によって昇降(上下スイング)可能である。この昇降駆動機構16は、シリンダからピストンが進退可能なアクチュエータである。昇降駆動機構16の一端は、走行フレーム12に上下スイング可能に取り付けられている。昇降駆動機構16の他端は、車体フレーム15に上下スイング可能に取り付けられている。走行フレーム12と車体フレーム15の組合せ構造は、機体19をなす。車体フレーム15は、除雪作業部13とエンジン14を備える。
車体フレーム15の前端には、ブロアケース26が左右回転可能に取り付けられている。除雪動力伝達機構34の回転軸39は、ブロアケース26の回転中心上を通る。上述のように、走行フレーム12には車体フレーム15が取り付けられている。このため、走行フレーム12にオーガハウジング25及びブロアケース26をローリング可能(横揺れ可能)に取付けたことになる。この結果、走行フレーム12に対して、オーガハウジング25は昇降可能且つローリング可能である。
オーガハウジング25及びブロアケース26は、ローリング駆動機構66によってローリング駆動される。このローリング駆動機構66は、シリンダからピストンが進退可能なアクチュエータである。ローリング駆動機構66の一端は、車体フレーム15に左右スイング可能に取り付けられている。ローリング駆動機構66の他端は、ブロアケース26の背面に左右スイング可能に取り付けられている。
実施例2では、走行フレーム12の傾きにかかわらず、オーガハウジング25又はブロアケース26を水平にすることが可能である。除雪機傾き角センサ64は、オーガハウジング25又はブロアケース26に取り付けられる。図6及び図7も参照すると、除雪機10のなかの、除雪作業部13の前後方向の傾き角θhと左右方向の傾き角θrを、除雪機傾き角センサ64によって検出することができる。つまり、除雪機傾き角センサ64によって、水平面Gh(図6参照)に対する投雪部33の傾き角θh,θrを検出することができる。このため、走行フレーム12の傾きにかかわらず、投雪部33の傾き角θh,θrを求めることができる。
図13〜図15に示されるように、操作ボックス41の上面41bには、オーガハウジング姿勢操作レバー55が設けられている。このオーガハウジング姿勢操作レバー55によって、オーガハウジング25の姿勢を変えることができる。つまり、オーガハウジング姿勢操作レバー55は、オーガハウジング25を雪面に合わせて昇降並びにローリングさせるように、昇降駆動機構16やローリング駆動機構66を操作するための、操作部材である。
オーガハウジング姿勢操作レバー55を前後にスイング操作することによって、昇降駆動機構16のピストンは伸縮する。この結果、オーガハウジング25及びブロアケース26は昇降する。また、オーガハウジング姿勢操作レバー55を左右にスイング操作することによって、ローリング駆動機構66のピストンは伸縮する。この結果、オーガハウジング25及びブロアケース26は左右にローリングする。
図16は、実施例2において、制御部61が上記図9に示されるステップS101の「シュータ71の投雪角度αrの算出処理」を実行するためのサブルーチンであり、図10に対応して表されている。
実施例2のステップS202Aは、図10に示されるステップS202を変更したものであり、オーガハウジング25及び除雪作業部13の前後方向の傾き角θhを検出する。この傾き角θhは、除雪機傾き角センサ64によって検出する。実施例2のステップS203Aは、図10に示される実施例1のステップS203を変更したものであり、オーガハウジング25及び除雪作業部13の左右方向の傾き角θrを検出する。この傾き角θrは、除雪機傾き角センサ64によって検出する。実施例2のステップS201、S204、S205は、図10に示される実施例1と同じである。
図17は、実施例2において、制御部61が上記図9に示されるステップS102の「シュータ71の投雪距離Lrの算出処理」を実行するためのサブルーチンであり、図11に対応して表されている。
実施例2のステップS303Aは、図11に示されるステップ303を変更したものであり、オーガハウジング25及び除雪作業部13の前後方向の傾き角θhを検出する。この傾き角θhは、除雪機傾き角センサ64によって検出する。実施例2のステップS304Aは、図11に示される実施例1のステップS304を変更したものであり、オーガハウジング25及び除雪作業部13の左右方向の傾き角θrを検出する。この傾き角θrは、除雪機傾き角センサ64によって検出する。実施例2のステップS301〜S302、S305〜S308は、図11に示される実施例1と同じである。
実施例2では、走行フレーム12の傾きにかかわらず、投雪部33の傾き角θh,θrを求めることができる。そして、制御部61は、投雪方向センサ76によって検出された投雪方向αr,βrと、除雪機傾き角センサ64によって検出された傾き角θh,θrの、両方の検出値に基づいて、投雪部33の投雪方向αr,βrを調節するように投雪駆動部73を制御することができる。
つまり、制御部61は、(1)シュータ角センサ77によって検出されたシュータ71の回動角αrと、除雪機傾き角センサ64によって検出された傾き角θh,θrの、両方の検出値に基づいて、シュータ71の回動角αrを調節するようにシュータ駆動部74を制御するとともに、(2)ガイド角センサ78によって検出されたシュータガイド72の上下方向の傾き角βrと、除雪機傾き角センサ64によって検出された傾き角θh,θrの、両方の検出値に基づいて、シュータガイド72の上下スイング方向の傾き角βrを調節するようにガイド駆動部75を制御することができる。
実施例3に係る除雪機について、図18〜図20に基づき説明する。図18は、図14対応して表されている。
図18に示される実施例3の除雪機10Bは、図13に示される実施例2の除雪機10Aに対し、(1)除雪機傾き角センサ64が、実施例1と同様に制御部61に内蔵又は走行フレーム12に取り付けられている点と、(2)ハイト位置センサ87とローリング位置センサ88とを追加した点とを特徴とし、他の構成については上記図1〜図12に示される実施例1の構成を基本とし、上記図13〜図17に示される実施例2の構成と同じなので、説明を省略する。
図18に示されるように、ハイト位置センサ87は、走行フレーム12に対する、オーガハウジング25及び除雪作業部13の上下方向の相対的な傾き角Φh(オーガハイト傾き角Φh)を検出、つまり、オーガハウジング25の昇降位置を検出するものであって、例えば防水型の回転式ポテンショメータによって構成される。ハイト位置センサ87は、除雪機10Bのなかの、オーガハウジング25と共にローリング運動をすることのない部位、つまり車体フレーム15(機体19の一部)に取り付けられている。
ローリング位置センサ88は、車体フレーム15に対する、オーガハウジング25及び除雪作業部13の左右方向の相対的な傾き角Φr(オーガロール傾き角Φr)を検出、つまり、オーガハウジング25のローリング位置を検出するものであって、例えば防水型の回転式ポテンショメータによって構成される。このことから、次のことがいえる。走行フレーム12に対して車体フレーム15が左右方向に相対的に傾くことはない。従って、ローリング位置センサ88は、走行フレーム12に対するオーガハウジング25及び除雪作業部13の左右方向の相対的な傾き角Φr(オーガロール傾き角Φr)を検出するものであると、いうことができる。ローリング位置センサ88は、オーガハウジング25又はブロアケース26に取り付けられる。
フレーム傾斜角検出部64の検出値とハイト位置センサ87の検出値とに基づいて、水平面Gh(図6参照)に対する投雪部33の前後方向の傾き角θhを検出する(求める)ことができる。また、フレーム傾斜角検出部64の検出値とローリング位置センサ88の検出値とに基づいて、水平面Ghに対する投雪部33の左右方向の傾き角θrを検出する(求める)ことができる。このため、実施例3では、フレーム傾斜角検出部64とハイト位置センサ87とローリング位置センサ88との組合せ構造は、除雪機傾き角センサ89をなす。つまり、この除雪機傾き角センサ89によって、水平面Ghに対する投雪部33の傾き角θh,θrを検出することができる。このため、走行フレーム12の傾きにかかわらず、投雪部33の傾き角θh,θrを求めることができる。
図19は、実施例3において、制御部61が上記図9に示されるステップS101の「シュータ71の投雪角度αrの算出処理」を実行するためのサブルーチンであり、図16に対応して表されている。
詳しく述べると、制御部61は、先ずステップS501では、シュータ71の投雪角度αrを検出する。この投雪角度αrは、シュータ角センサ77によって検出する。次に、ステップS502では、オーガハウジング25のオーガロール傾き角Φrを検出する。このオーガロール傾き角Φrは、ローリング位置センサ88によって検出する。次に、ステップS503では、オーガハウジング25のオーガハイト傾き角Φhを検出する。このオーガハイト傾き角Φhは、ハイト位置センサ87によって検出する。次に、ステップS504では、走行フレーム12の前後方向の傾き角θhを検出する。この傾き角θhは、フレーム傾斜角検出部64によって検出する。次に、ステップS505では、走行フレーム12の左右方向の傾き角θrを検出する。この傾き角θrは、フレーム傾斜角検出部64によって検出する。
次に、ステップS506では、各傾き角Φr,Φh,θh,θrによる、シュータ71の投雪角度αrの影響を求める。各傾き角Φr,Φh,θh,θrが大きいほど、シュータ71の投雪角度αrが影響を受ける。この影響分だけ、シュータ71の投雪角度αrを補正する必要がある。
次に、ステップS507では、前記ステップS506によって求めた影響分(補正値)によって補正した、シュータ71の投雪角度αrを算出した後に、このシュータ71の投雪角度αrの算出処理のサブルーチンを終了する。
図20は、実施例3において、制御部61が上記図9に示されるステップS102の「シュータ71の投雪距離Lrの算出処理」を実行するためのサブルーチンであり、図17に対応して表されている。
詳しく述べると、制御部61は、先ずステップS601では、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrを検出する。この傾き角βrは、ガイド角センサ78によって検出する。次に、ステップS602では、シュータ71の投雪角度αrを検出する。この投雪角度αrは、シュータ角センサ77によって検出する。
次に、ステップS603では、オーガハウジング25のオーガロール傾き角Φrを検出する。このオーガロール傾き角Φrは、ローリング位置センサ88によって検出する。次に、ステップS604では、オーガハウジング25のオーガハイト傾き角Φhを検出する。このオーガハイト傾き角Φhは、ハイト位置センサ87によって検出する。
次に、ステップS605では、走行フレーム12の前後方向の傾き角θhを検出する。この傾き角θhは、フレーム傾斜角検出部64によって検出する。次に、ステップS606では、走行フレーム12の左右方向の傾き角θrを検出する。この傾き角θrは、フレーム傾斜角検出部64によって検出する。
次に、ステップS607では、各傾き角Φr,Φh,θh,θrによる、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrの影響を求める。Φr,Φh,θh,θrが大きいほど、シュータガイド72の傾き角βrが影響を受ける。この影響分だけ、シュータガイド72の傾き角βrを補正する必要がある。
次に、ステップS608では、前記ステップS607によって求めた影響分(補正値)によって補正した、シュータガイド72の傾き角βrを算出する。次に、ステップS609では、エンジン14の回転速度Neを検出する。この回転速度Neは、エンジン速度センサ57によって検出する。
次に、ステップS610では、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrと、シュータ71の投雪角度αr(投雪方向)と、エンジン14の回転速度Neとから、シュータ71の投雪距離Lrを算出した後に、このシュータ71の投雪距離Lrの算出処理のサブルーチンを終了する。エンジン14の回転速度Neに従って、シュータガイド72の上下方向の傾き角βrからシュータ71の投雪距離Lrを求める手法は、図17に示される実施例1のステップS308と同じである。
実施例3では、前記実施例2と同様に、走行フレーム12の傾きにかかわらず、投雪部33の傾き角θh,θrを求めることができる。そして、制御部61は、投雪方向センサ76によって検出された投雪方向αr,βrと、除雪機傾き角センサ64によって検出された傾き角θh,θrの、両方の検出値に基づいて、投雪部33の投雪方向αr,βrを調節するように投雪駆動部73を制御することができる。
以上の説明をまとめると、次の通りである。第1、第2、第3実施例において、制御部61は、投雪方向センサ76の検出値と除雪機傾き角センサ64の検出値の、両方の検出値に基づいて、投雪部33の投雪方向αr,βrを調節するように投雪駆動部73を制御する。このため、除雪機傾き角センサ64によって検出された除雪機10,10A,10B自体の傾き角により、投雪部33の投雪方向αr,βrを自動的に補正することができる。この結果、該投雪部33の投雪方向αr,βrを、除雪作業をする場所の地形の変化に追従して、自動的に調節することができる。従って、除雪機10,10A,10Bの移動距離Lrに従って、投雪部33の投雪方向αr,βrを自動的に調節することにより、投雪を一箇所に集める場合に、投雪部33の投雪方向αr,βrを正確に自動調節して、投雪を一箇所に集めることができる。除雪作業時に、作業者の負担を軽減することができる。
本発明では、左右の走行装置11L,11Rのなかの一方だけを、走行フレーム12に備える構成を含む。また、左右の走行装置11L,11Rは、クローラの構成に限定されるものではなく、例えば車輪の構成であってもよい。また、左右の走行装置11L,11Rと除雪作業部13の両方を、同じ駆動源によって駆動する構成を含む。例えば、エンジン14(駆動源)によって、左右の走行装置11L,11Rと除雪作業部13の両方を駆動する構成であってもよい。
本発明の除雪機10は、少なくともオーガ31をエンジン14によって駆動するオーガ式除雪機に好適である。
10 除雪機
10A 除雪機
10B 除雪機
71 シュータ
72 シュータガイド
33 投雪部
61 制御部
64 除雪機傾き角センサ(フレーム傾斜角検出部)
73 投雪駆動部
74 シュータ駆動部
75 ガイド駆動部
76 投雪方向センサ
77 シュータ角センサ
78 ガイド角センサ
87 ハイト位置センサ
88 ローリング位置センサ
89 除雪機傾き角センサ
αr 投雪部の投雪方向(シュータの投雪角度、回動角)
βr 投雪部の投雪方向(シュータガイドの上下方向の傾き角)
θh 除雪機自体の傾き角(除雪機の前後方向の傾き角)
θr 除雪機自体の傾き角(除雪機の左右方向の傾き角)
Φh 除雪機自体の傾き角(オーガハイト傾き角)
Φr 除雪機自体の傾き角(オーガロール方向き角)

Claims (4)

  1. 投雪部の投雪方向を投雪駆動部によって調節可能な除雪機において、
    前記投雪部の投雪方向を検出する投雪方向センサと、
    水平面に対する、前記除雪機の傾き角又は該除雪機のなかの前記投雪部の傾き角を検出する除雪機傾き角センサと、
    前記投雪方向センサによって検出された前記投雪方向と、前記除雪機傾き角センサによって検出された前記傾き角の、両方の検出値に基づいて、前記投雪部の前記投雪方向を調節するように前記投雪駆動部を制御する制御部とを有していることを特徴とする除雪機。
  2. 前記投雪部は、上下方向の投雪角度を調節するための上下スイング可能なシュータガイドによって構成され、
    前記投雪駆動部は、前記シュータガイドを上下スイング駆動するガイド駆動部によって構成され、
    前記投雪方向センサは、前記シュータガイドの上下方向の傾き角を検出するガイド角センサによって構成され、
    前記制御部は、前記ガイド角センサによって検出された前記シュータガイドの上下方向の傾き角と、前記除雪機傾き角センサによって検出された前記傾き角の、両方の検出値に基づいて、前記シュータガイドの上下スイング方向の傾き角を調節するように前記ガイド駆動部を制御する構成を有していることを特徴とする請求項1記載の除雪機。
  3. 前記投雪部は、投雪方向を調節するための回動可能なシュータによって構成され、
    前記投雪駆動部は、前記シュータを回動駆動するシュータ駆動部によって構成され、
    前記投雪方向センサは、前記シュータの回動角を検出するシュータ角センサによって構成され、
    前記制御部は、前記シュータ角センサによって検出された前記シュータの回動角と、前記除雪機傾き角センサによって検出された前記傾き角の、両方の検出値に基づいて、前記シュータの回動角を調節するように前記シュータ駆動部を制御する構成を有していることを特徴とする請求項1記載の除雪機。
  4. 前記投雪部は、投雪方向を調節するための回動可能なシュータと、上下方向の投雪角度を調節するための上下スイング可能なシュータガイドとからなり、
    前記投雪駆動部は、前記シュータを回動駆動するシュータ駆動部と、前記シュータガイドをスイング駆動するガイド駆動部とからなり、
    前記投雪方向センサは、前記シュータの回動角を検出するシュータ角センサと、前記シュータガイドの上下方向の傾き角を検出するガイド角センサとからなり、
    前記制御部は、
    前記シュータ角センサによって検出された前記シュータの回動角と、前記除雪機傾き角センサによって検出された前記傾き角の、両方の検出値に基づいて、前記シュータの回動角を調節するように前記シュータ駆動部を制御するとともに、
    前記ガイド角センサによって検出された前記シュータガイドの上下方向の傾き角と、前記除雪機傾き角センサによって検出された前記傾き角の、両方の検出値に基づいて、前記シュータガイドの上下スイング方向の傾き角を調節するように前記ガイド駆動部を制御する構成を有していることを特徴とする請求項1記載の除雪機。
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