JP6023078B2 - アルミニウム合金材の接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミニウム合金材を一方の被接合部材とし、アルミニウム合金材及び純アルミニウム材のいずれかを他方の被接合部材として、両被接合部材を接合する方法に関する。
金属製の部材の接合方法には、従来から様々な方法が採用されている。非特許文献1には、金属の接合方法が材質的接合法、化学的接合法及び機械的接合法に大きく分類されている。アルミニウム合金材の接合も、これらいずれかの方法を用いられてきた。
材質的接合法は、被接合部材同士を金属結合によって強固に接合するものである。適切に行なうことにより、接合部の信頼性を高くすることができる。具体的には、溶融させて接合する溶接法;拡散接合法、摩擦接合法、圧接法などの固相接合法;ろう接などの液相−固相反応接合法;などに分類される。材質的接合法は、前述の通り金属結合によって強固な接合を実現するものである。なかでも液相−固相反応接合法であるろう接は、炉中で被接合部材全体を加熱して接合を行うので、同時に多点の接合が可能である。このような利点を活かしたろう接は、自動車用熱交換器やヒートシンクなど接合箇所が多く狭い間隔で接合される製品の接合に多く適用されている。
化学的接合法は、いわゆる接着剤を用いた接合方法である。材質的接合法とは異なり、高温で接合する必要がなく、被接合部材自体の変形が生じないという利点がある。しかしながら、金属結合のような強固な接合が得られないので、接合部の信頼性や熱伝導性が材質的接合法と比べて劣るという欠点がある。
機械的接合法には、リベットやボルト締めなどが挙げられる。材質的接合法や化学的接合法に比べて、比較的簡単に接合ができる。また、材質的接合法と同等以上の接合強度が得られ、方法によっては接合のやり直しが容易である。しかしながら、接合部の形状が限定されること、密閉性を必要とする接合には不適であることなどの欠点がある。
アルミニウム合金材の接合には、従来から溶接法、ハンダ付け法、ろう付法等の材質的接合法が用いられてきた。
溶接法は、接合部を電気又は炎により加熱して溶融、合金化して接合を成すものである。接合部の隙間が大きい場合や接合強度が必要な場合は、接合時に溶加材を同時に溶融させて隙間を充填する。このように、接合部が溶融するため確実な接合がなされる。一方で、接合部を溶融して接合するため、接合部近傍の形状が大きく変形し、金属組織も局所的に大きく変化して別組織となり局所的な脆弱化が生じることがある。また、接合部のみを局所的に加熱していく必要があるために、同時に多点を接合するのが困難となるなどの問題もある。
ハンダ付け法やろう付法では、被接合部材よりも融点の低いハンダ材やろう材を用いて、電気又は炎により加熱することで、これらハンダ材やろう材のみを溶融させて接合部の隙間を充填することにより接合を成すものである。点状や線状の接続部の接合に有利であり、ハンダ材やろう材は接合凝固時にフィレットと称する形状を成すことにより強度や熱伝導性などの面で非常に高い信頼性が得られる。また、母材を溶融させることなく短時間で強固な接合を得ることができる。特にノコロックろう付法や真空ろう付法など炉中ろう付法は、ろう材と被接合部材であるアルミニウム合金材をクラッドしたブレージングシートを用いることを特徴とする。ブレージングシートをプレス加工し、中空構造を有する積層型熱交換器を組み立て、炉中で加熱することにより接合箇所が多く複雑な形状を有する熱交換器を製造することができる。一方で、ろう付やはんだ付では液相が流動するため、微細な流路などがろうで埋められてしまうこともあった。また、ブレージングシートを用いることによって接合部にろうを容易に均一供給できる利点がある一方で、ブレージングシートの製造が複雑であることから、コストダウンや調達性の改善が求められる。更に、接合面側での切削などの加工の自由度が損なわれるなどの問題もある。
拡散接合法や摩擦接合法等の固相接合法は、原則として被接合部材の溶融を伴わない接合方法である。
拡散接合法は、母材同士を密着させ、基本的に母材の融点以下で塑性変形を生じない程度に加圧し、接合面間に生じる原子の拡散を利用して接合を成すものである。この接合方法では、被接合部材の変形を伴わずに同時に多点の接合や面接合が可能である。従って、微細な形状を有する被接合部材の接合が可能である。しかしながら、拡散現象を利用するために、溶接やろう付などと比べて接合に長時間を要する。通常、30分程度からそれ以上の時間、所定温度での保持が必要となる。また、接合に加圧が必要であるため、接合操作の煩雑化やコスト増加が避けられない。更に、アルミニウム合金材の場合には、その表面に安定で強固な酸化皮膜が存在しこれによって拡散が阻害されるために、固相拡散接合の適用が難しい。被接合部材にMgを0.5〜1.0mass%程度含有するアルミニウム合金材を用いる場合は、Mgの還元作用により酸化皮膜が破壊されて比較的容易に接合をすることが可能であるが、その他のアルミニウム合金材では、接合面の酸化皮膜を除去する清浄化処理が必要となり、アルゴンイオン衝撃、グロー放電、超音波付与など特殊な工程を要するなどの問題がある。
摩擦接合法のなかでアルミニウム材に適用される摩擦攪拌接合法は、全てのアルミニウム合金材に適用可能である。母材の溶融を伴わないために、接合による被接合部材の変形が少ないという利点がある。一方で、接合部の形状が直線や緩曲線に限定され、複雑な形状の接合が困難である。また、接合ツールを接合部に直接接触させるために、微細な形状の接合が困難であると共に、同時に多点を接合することも困難である。また、この接合方法では、接合終端部に接合ピンの痕が残るのを避けられない。更に、接合部において被接合部材が攪拌されるので、母材とは異なる組織を呈することにより接合強度が低下する問題もある。
以上のように、アルミニウム材を材質接合法によって接合する場合は、被接合部材を溶融させない、又は接合部近辺のみ局所的に溶融させる接合方法が一般的に採用されている。被接合部材が全体で溶融すると、形状が保たれず所望の形状が得られないためである。しかしながら、実用的な速度で接合を確実に行うためには、溶融される部分が必要であり、その部分の変形を回避することはできなかった。そのため、接合後の寸法変化や強度変化を想定して、部材の設計、組立を行わなければならない問題がある。
一方で、金属部材の全体を半溶融状態として行う接合方法も提案されている。特許文献1には、合金粉末の半溶融を利用した接合方法が提案されている。この接合方法では、被接合部材である合金粉末はその全体が半溶融状態となるためその形状変形が著しく、形状変形を抑制したい部材の接合には適さない。また、特許文献2には、半溶融の合金母材に非金属部材を圧入して非金属部材と合金母材とを接合する方法が提案されている。しかしながら、この接合方法では所定の金型にパンチを圧接して接合するため、製品の形状が限定される。
また、特許文献3には、導波管タイプのアンテナを作製するにあたり、導波管を構成するスロット板と基板にMg系のアルミニウム合金を用い、該アルミニウム合金の固液共存域あるいは固液共存域付近の温度にて加熱・加圧して拡散接合を行う方法が提案されている。この方法では、楔を用いた冶具で接合面を加圧して、冶具と該アルミニウムの熱膨張差を利用し更に接合部に加圧を与え拡散接合をなす。その際、部材であるスロット板と基板を液相率が最大で1.7%となるような接合条件が示されている。しかしながら、液相率が1.7%程度の場合、生成する液相が少なすぎ、十分な強度を有する接合がなされないおそれがあった。また、特許文献3で提案されている方法において、液相の割合が大きくなるよう温度を更に高くした場合は、圧力が掛かり過ぎて大きな変形が起こるおそれがあった。更に、この方法では、平坦な板状のものしか接合できず、また接合面の向きが加圧方向に限定されてしまう。
特許文献4には、二つの金属合金の被接合部材がいずれも固相率が30%以上90%未満(液相率が10%以上70%未満)の範囲内にある温度においてこれらを鍛造型内に挿入し、鍛造して成形と同時に接合をなす方法が提案されている。この方法は複数の合金板を鍛造で複合材化する方法であるため、接合前後での形状を保ったまま接合することはできなかった。また、接合する材料の間に中空部を設けたり、平坦でない材料を接合することはできない。更には、高温で大掛かりな鍛造装置も必要とする。
特開2005−30513号公報 特開2003−88948号公報 特開平10−313214号公報 特許第4261705号
溶接・接合技術データブック、p.57、溶接・接合技術データブック編集委員会(2007年)
上述のような従来技術の問題点に鑑み、本発明は、良好な接合性と、接合時の材料の流動による変形が殆どない、信頼性の高い新規な接合方法の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、被接合部材であるアルミニウム合金を加熱する際に生成する液相を利用する新規な接合方法を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は請求項1において、アルミニウム合金材を一方の被接合部材とし、アルミニウム合金材及び純アルミニウム材のいずれかを他方の被接合部材として、前記一方の被接合部材と他方の被接合部材とを加熱して接合する方法において、前記一方の被接合部材であるアルミニウム合金材の加熱部分の全質量に対する当該アルミニウム合金材内に生成する液相の質量の比が5%以上35%以下となる温度において、大気中で接合し、前記一方の被接合部材は、Mg含有量が0.2質量%以上2.0質量%以下を含有するアルミニウム合金材からなり、前記他方の被接合部材は、Mg含有量が2.0質量%以下に規制されるアルミニウム合金材又は純アルミニウム材からなることを特徴とするアルミニウム合金材の接合方法とした。
更に本発明は請求項2において、アルミニウム合金材を一方の被接合部材とし、アルミニウム合金材及び純アルミニウム材のいずれかを他方の被接合部材として、前記一方の被接合部材と他方の被接合部材とを加熱して接合する方法において、前記一方の被接合部材であるアルミニウム合金材の加熱部分の全質量に対する当該アルミニウム合金材内に生成する液相の質量の比が5%以上35%以下となる温度において、フラックスが被接合部材間に塗布された状態で大気中において接合し、前記一方の被接合部材は、Mg含有量が0.7質量%以下に規制されるアルミニウム合金材からなり、前記他方の被接合部材は、Mg含有量が0.7質量%以下に規制されるアルミニウム合金材又は純アルミニウム材からなることを特徴とするアルミニウム合金材の接合方法とした。
本発明は請求項3では請求項2において、前記フラックスを塩化物系フラックスとした
更に、本発明は請求項4では請求項1〜3のいずれか一項において、前記一方の被接合部材であるアルミニウム合金材に発生する最大応力をP(kPa)とし、当該アルミニウム合金材のアルミニウム合金の全質量に対する当該アルミニウム合金内に生成する液相の質量の比をV(%)としたときに、P≦460−12Vを満たす条件で接合するものとした。
本発明に係るアルミニウム合金材の接合方法は、接合するアルミニウム合金内部に生じる僅かな液相を利用して接合を行うものである。本発明では、同一組成のアルミニウム合金材同士の接合は勿論のこと、アルミニウム合金材と純アルミニウム材、アルミニウム合金材とこれと異なる組成のアルミニウム合金材の接合を、信頼性の高い金属結合によって可能とする。
また、本発明は、被接合部材自体が溶融により大きく流動することがなく、ハンダ材やろう材、溶化材等を用いないため、接合による寸法変化が小さく、殆ど形状変化を生じない。特に、微細な流路を有する部材の接合においても、液相の流れ込みや変形によって流路が塞がれることなく良好な接合を行える。
更に、接合部近傍において局所的な組織変化が生起しないため、強度脆化が生じ難い。また、ろう付法と同等の信頼性を有する同時多点接合を、置きろう、ろうペースト、ろう材をクラッドしたブレージングシートなどを用いることなく行うことができる。これにより、接合性能を損なうことなく材料のコストダウンが可能となる。
本発明と同様に接合による変形が少なく同時多点接合が可能である拡散接合と比べて、加圧が不要で、接合に要する時間を短くでき、Mgを含有していないアルミニウム合金材の接合であっても、接合面の清浄化処理のための特殊な工程を必要としない。
以上のように、本発明は従来にはない新規な接合方法を提供するものである。本発明に係る接合方法を、「しみ出し接合」(Bleed Bonding)と命名する。
2元系共晶合金としてAl−Si合金の状態図を示す模式図である。 本発明に係るアルミニウム合金材の接合方法における、液相の生成メカニズムを示す説明図である。 本発明に係るアルミニウム合金材の接合方法における、液相の生成メカニズムを示す説明図である。 逆T字型接合試験片とその接合部の観察面位置を示す正面図である。 図4で観察した接合部を示す顕微鏡写真である。 接合率を評価する為の逆T字型接合試験片を示す斜視図である。 変形率を評価する為のサグ試験を説明する斜視図(a)及び側面図(b)である。 接合率を評価する為の接合試験片を示す斜視図である。 接合率を評価する為の接合試験片を示す斜視図である。 接合率を評価する為の試験を説明する斜視図である。
以下において、本発明を詳細に説明する。
A.被接合部材の組合せ
本発明に係るアルミニウム合金材のしみ出し接合では、アルミニウム合金材を一方の被接合部材とし、アルミニウム合金材及び純アルミニウム材のいずれかを他方の被接合部材として、一方の被接合部材と他方の被接合部材とを接合する。アルミニウム合金材同士を接合する場合は、合金組成が同一のもの同士でも、合金組成が異なるもの同士でもよい。
B.液相の生成
本発明に係るアルミニウム合金材のしみ出し接合では、一方の被接合部材であるアルミニウム合金材の加熱部分の全質量に対する当該アルミニウム合金材内に生成する液相の質量の比(以下、「液相率」と記す)が5%以上35%以下となる温度で接合する必要がある。液相率が35%を超えると、生成する液相の量が多過ぎてアルミニウム合金材が形状を維持できなくなり大きな変形をしてしまう。一方、液相率が5%未満では接合が困難となる。好ましい液相率は5〜30%であり、より好ましい液相率は10〜20%である。
加熱中における実際の液相率を測定することは、極めて困難である。そこで、本発明で規定する液相率は平衡計算によって求めるものとする。具体的には、Thermo−Calcなどの熱力学平衡計算ソフトによって合金組成と加熱時の最高到達温度から計算される。
液相の生成メカニズムについて説明する。図1に代表的な2元系共晶合金であるAl−Si合金の状態図を模式的に示す。Si濃度がc1であるアルミニウム合金材を加熱すると、共晶温度(固相線温度)Teを超えた付近の温度T1で液相の生成が始まる。共晶温度Te以下では、図2(a)に示すように、結晶粒界で区分されるマトリクス中に晶析出物が分布している。ここで液相の生成が始まると、図2(b)に示すように、晶析出物分布の偏析の多い結晶粒界が溶融して液相となる。次いで、図2(c)に示すように、アルミニウム合金のマトリクス中に分散する主添加元素成分であるSiの晶析出物粒子や金属間化合物の周辺が球状に溶融して液相となる。更に図2(d)に示すように、マトリクス中に生成したこの球状の液相は、界面エネルギーにより時間の経過や温度上昇と共にマトリクスに再固溶し、固相内拡散によって結晶粒界や表面に移動する。次いで、図1に示すように温度がT2に上昇すると、状態図より液相量は増加する。図1に示すように、一方のアルミニウム合金材のSi濃度が最大固溶限濃度より小さいc2の場合には、固相線温度Ts2を超えた付近で液相の生成が始まる。但し、c1の場合と異なり、溶融直前の組織は図3(a)に示すように、マトリクス中に晶析出物が存在しない場合がある。この場合、図3(b)に示すように粒界でまず溶融して液相となった後、図3(c)に示すようにマトリクス中において局所的に溶質元素濃度が高い場所から液相が発生する。図3(d)に示すように、マトリクス中に生成したこの球状の液相は、c1の場合と同様に、界面エネルギーにより時間の経過や温度上昇と共にマトリクスに再固溶し、固相内拡散によって結晶粒界や表面に移動する。温度がT3に上昇すると、状態図より液相量は増加する。このように、本発明に係るしみ出し接合は、アルミニウム合金材内部の部分的な溶融により生成される液相を利用するものであり、接合と形状維持の両立を実現できるものである。
C.接合における金属組織の挙動
液相が生じた後から接合に至るまでの金属組織の挙動を説明する。図4に示すように、液相を生成するアルミニウム合金材Aと、これと接合するアルミニウム合金材Bとを用いた逆T字型接合試験片を接合し、図に示す観察面を顕微鏡で観察した。前述のように、接合においてアルミニウム合金材Aの表面に生成するごく僅かな液相は、フラックス等の作用により酸化皮膜が破壊された相手のアルミニウム合金材Bとの隙間を埋める。次に、両合金材の接合界面付近にある液相がアルミニウム合金材B内へと移動していき、それに伴い接合界面に接しているアルミニウム合金材Aの固相α相の結晶粒がアルミニウム合金材B内に向かって成長していく。一方、アルミニウム合金材Bの結晶粒もアルミニウム合金材A側へと成長していく。
アルミニウム合金材Bが液相を生成しない合金の場合には、図5(a)に示すように、接合界面付近のアルミニウム合金材B中にアルミニウム合金材Aの組織が入り込んだような組織となって接合される。従って、接合界面にはアルミニウム合金材Aとアルミニウム合金材B以外の金属組織が生じない。また、アルミニウム合金材Bも液相を生成する合金の場合には、図5(b)に示すように、両合金材は完全に一体化した組織となり接合界面が判別できない。
一方、アルミニウム合金材Aとしてろう材をクラッドしたブレージングシートを用い、アルミニウム合金材Bとして液相を生成しない合金を用いた場合には、図5(c)に示すように、接合部にフィレットが形成され共晶組織が見られる。このように、図5(c)では、図5(a)、(b)において形成される接合組織とは異なるものとなる。ろう付法では接合部を液相ろうが埋めてフィレットを形成するため、接合部は周囲と異なる共晶組織が形成されるのである。また、溶接法においても接合部が局部的に溶融するため、他の部位とは異なる金属組織となる。それに対して、本発明に係るしみ出し接合では、接合部の金属組織が両被接合部材のものだけで構成され、或いは、両被接合部材が一体化したもので構成される点で、ろう付や溶接による接合組織と相違する。
このような接合挙動のため、接合工程後において接合部位近傍の形状変化がほとんど発生しない。すなわち、溶接法のビードや、ろう付法でのフィレットのような接合後の形状変化が、本発明に係る接合方法では殆ど発生しない。それにも拘わらず、溶接法やろう付法と同じく金属結合による接合を可能とする。例えば、ブレージングシート(ろう材クラッド率が片面5%)を用いてドロンカップタイプの積層型熱交換器を組み立てた場合、ろう付け加熱後には溶融したろう材が接合部に集中するため、積層した熱交換器の高さが5〜10%減少する。従って、製品設計においてはその減少分を考慮する必要がある。本発明のしみ出し接合においては接合後における寸法変化が極めて小さいため、高精度の製品設計が可能となる。
D.酸化皮膜の破壊
アルミニウム合金材の表層には酸化皮膜が形成されており、これによって接合が阻害される。従って、接合においては酸化皮膜を破壊する必要がある。本発明に係るしみ出し接合は大気中で行われるが、酸化被膜を破壊するために以下のD−1又はD−2に示すいずれかの方法が採用される。
D−1.フラックスによる酸化皮膜の破壊
この方法では、酸化皮膜を破壊する為に少なくとも接合部にフラックスを塗布する。本発明で用いるフラックスとしては、アルミニウム合金のろう付で用いるKClやNaCl、LiCl、ZnClなどの塩化物系フラックスやKAlFやCsAlFなどのフッ化物系フラックスが用いられる。
本発明では、塩化物系フラックスが好適に用いられる。塩化物系フラックスを接合部に塗布することにより、被接合部材を大気中で加熱して良好な接合が可能となる。塩化物系フラックスとは塩化物を主成分とするフラックスであり、フッ化物を少量含有するフラックスも含まれる。塩化物系のフラックスは大気中で加熱しても酸素と反応して劣化することが少なく、フラックスの溶融温度以上に加熱されて溶融すると、アルミニウム材表面の酸化皮膜を破壊することができる。更に、溶融したフラックスは酸化皮膜が破壊されたアルミニウム材を覆って存在し、アルミニウム材が直接大気と接触することを妨げる作用も有する。その結果、アルミニウム材表面の再酸化が防止され、本発明の染み出し接合が可能となる。
一方、フッ化物系フラックスは加熱中に雰囲気中の酸素や水分と反応して劣化し易い。そのため、加熱炉内で使用する場合は通常、炉内を非酸化性雰囲気として酸素量や水分量を抑制する必要がある。しかしながら、十分な量のフッ化物系フラックスを被接合部材に塗布することにより、大気中においても本発明の染み出し接合が可能となる。さらに、フッ化物系フラックスを被接合部に塗布して、短時間の加熱手段で接合を完了させることにより、フラックスの劣化を最小限に抑えることができ、本発明の染み出し接合が可能となる。
これらフラックスは、しみ出し接合において液相が溶融する前に又は接合温度に至る前に溶融し、酸化皮膜と反応して酸化皮膜を破壊する。
なお、アルミニウム材のMg含有量が0.7質量%を超えると、フラックスと反応して酸化皮膜破壊作用が損なわれることがある。従って、両被接合部材がアルミニウム合金材の場合には、これらの被接合部材のいずれもがMg含有量を0.7質量%以下に規制したアルミニウム合金からなるのが好ましい。
D−2.Mgのゲッター作用による酸化皮膜の破壊
アルミニウム材にMgが所定量添加されている場合は、接合部にフラックスを塗布しなくても、大気中において酸化被膜が破壊されて接合が可能となる。この場合、真空フラックスレスろう付と同様に、アルミニウム合金が溶融し液相が表層に出てくるときに、アルミニウム合金中より蒸発するMgのゲッター作用によって酸化皮膜が破壊される。
Mgのゲッター作用により酸化皮膜を破壊する場合、加熱中の酸化皮膜の成長を抑制するために、アルミニウム合金材と大気雰囲気との接触をできるだけ抑制するのが好ましい。このような接合形態としては、接合部位を面接合として雰囲気との接触を防ぐ形態が挙げられる。面接合として、接合部位の密着度を高めることにより、外部からの酸素の流入が抑制され接合性が向上する。
Mgのゲッター作用により酸化皮膜を破壊する為には、一方の被接合部材であるアルミニウム合金材が、0.2質量%以上2.0質量%以下のMgを含有するアルミニウム合金であるのが好ましい。0.2質量%未満では、十分なゲッター作用が得られず良好な接合が達成されない場合がある。一方、2.0質量%を超えると、表面でMgが雰囲気中の酸素と反応して酸化物MgOが多く生成され接合が阻害される場合がある。なお、他方の被接合部材であるアルミニウム合金材においては、アルミニウム合金中のMg含有量が0.2質量%以上に限定されないが、MgOが多く生成されると接合が阻害されるので、Mg含有量は2.0質量%以下とするのが好ましい。また、一方の被接合部材において、Mg含有量が0.2質量%以上2.0質量%以下とした場合、アルミニウム合金に含有される他の元素の種類や含有量には制限はない。
E.液相形成に必要な時間の下限
本発明の接合において、接合部で酸化皮膜が破壊された後、両被接合部材の間に液相が充填され接合がなされる。この液相は、一方の被接合部材であるアルミニウム合金材中において生成する。液相が接合部に十分に充填される為には、液相率が5%以上35%以下である時間が30秒以上であるのが好ましい。より好ましくは、液相率が5%以上35%以下の時間が60秒以上であると更に十分な充填が行われ確実な接合がなされる。なお、本接合では、液相は接合部の極近傍においてしか移動しないので、この充填に必要な時間は接合部の大きさには依存しない。なお、他方の被接合部材であるアルミニウム合金材中においても液相が生成してもよく、ここでの液相率が5%以上35%以下である時間も30秒以上であるのが好ましく、より好ましくは60秒以上である。
F.形状維持に必要な接合時間の上限
本発明において、液相を生じる一方の被接合部材であるアルミニウム合金材における液相率が5%以上35%以下である時間は、3600秒以内であるのが好ましい。3600秒を超えると、液相率が35%以下であっても被接合部材が大きく変形するおそれがある。より好ましくは、液相率が5%以上35%以下である時間が1800秒以内とすると形状変化を確実に抑制できる。なお、他方の被接合部材であるアルミニウム合金材中においても液相が生成する場合も、ここでの固相線温度以上である時間は3600秒以内であるのが好ましく、より好ましくは1800秒以内である。
G.アルミニウム合金材における添加元素の含有量
液相を生成するアルミニウム合金材の主添加元素の含有量は、例えば2元系において平衡状態図から以下のように設定することができる。接合温度をT℃、アルミニウムに対する主添加元素の添加量をX(質量%)、共晶温度をTe(℃)、アルミニウムに対する主添加元素の固溶限をa(質量%)、共晶点における主添加元素の含有量をb(質量%)とすると、下記式(1)を満足する範囲で接合を実施することで、より良好な液相率を得ることができる。
(0.05/a+0.95/b)×(Te−660)×T+660<X<(0.35/a+0.65/b)×(Te−660)×T+660 (1)
Xが(0.05/a+0.95/b)×(Te−660)×T+660以下であると、発生する液相量が十分でない場合が生じ、この場合には接合が困難となる。一方、Xが(0.35/a+0.65/b)×(Te−660)×T+660以上であると、発生する液相の量が多過ぎる場合が生じ、この場合には接合後の大きな形状変化を引き起こす。従って、添加元素の添加量Xは式(1)を満足することが望ましい。
H.本発明に特に適した合金
一方の被接合部材であるアルミニウム合金材として、Si元素を必須成分として含有するAl−Si合金やAl−Si−Mg合金を用いてもよい。このようなアルミニウム合金では、Siの含有量X(質量%)が0.6〜3.5質量%のものが好適に用いられる。0.6質量%未満の場合、液相率が5%〜35%となる温度範囲が狭くなり、安定した接合が困難となる場合がある。一方、Xが3.5質量%を超えると、固相線温度=共晶温度で発生する液相の量が35%に近くなり、固相線温度から液相率35%の温度範囲が狭くなって安定した接合が困難となる場合がある。より好ましいSi含有量は、1.2〜3.0質量%である。
また、上記Al−Si合金又はAl−Si−Mg合金は、Cu:0.05〜0.5質量%、Fe:0.05〜1.0質量%、Zn:0.2〜1.0質量%、Mn:0.1〜1.8質量%及びTi:0.01〜0.3質量%から選択される1種又は2種以上を更に含有してもよい。
すなわち、Mg含有量が0.7質量%以下又は0.2質量%以上2.0質量%以下に規制され、Si:0.6〜3.5質量%を必須元素として含有し、Cu:0.05〜0.5質量%、Fe:0.05〜1.0質量%、Zn:0.2〜1.0質量%、Mn:0.1〜1.8質量%及びTi:0.01〜0.3質量%から選択される1種又は2種以上を選択的添加元素として更に含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金からなるアルミニウム合金材が好適に用いられる。
このようなAl−Si合金又はAl−Si−Mg合金からなるアルミニウム合金材を一方の被接合部材として他方の接合部材と接合する場合、接合時における一方の被接合部材の温度Tが、660−39.5X≦T≦660−15.7X、且つ、T≧577となるように制御するのが好ましい。これによって、更に良好な接合が達成される。
一方の被接合部材であるアルミニウム合金材として、Cu元素を必須成分として含有するAl−Cu合金やAl−Cu−Mg合金を用いてもよい。このようなアルミニウム合金では、Cuの含有量Y(質量%)が0.7〜15.0質量%のものが好適に用いられる。0.7質量%未満の場合、液相率が5%〜35%となる温度範囲が狭くなり、安定した接合が困難となる場合がある。一方、Yが15.0質量%を超えると、固相線温度=共晶温度で発生する液相の量が35%に近くなり、固相線温度から液相率35%の温度範囲が狭くなって安定した接合が困難となる場合がある。より好ましいCu含有量は、1.5〜12.0質量%である。
また、上記Al−Cu合金又はAl−Cu−Mg合金は、Si:0.05〜0.8質量%、Fe:0.05〜1.0質量%、Zn:0.2〜1.0質量%、Mn:0.1〜1.8質量%及びTi:0.01〜0.3質量%から選択される1種又は2種以上を更に含有してもよい。
すなわち、Mg含有量が0.7質量%以下又は0.2質量%以上2.0質量%以下に規制され、Cu:0.7〜15.0質量%を必須元素として含有し、Si:0.05〜0.8質量%、Fe:0.05〜1.0質量%、Zn:0.2〜1.0質量%、Mn:0.1〜1.8質量%及びTi:0.01〜0.3質量%から選択される1種又は2種以上を選択的添加元素として更に含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金からなるアルミニウム合金材も好適に用いられる。
このようなAl−Cu合金又はAl−Cu−Mg合金からなるアルミニウム合金材を一方の被接合部材として他方の接合部材と接合する場合、接合時における一方の被接合部材の温度Tが、660−15.6Y≦T≦660−6.9Y、且つ、T≧548となるように制御するのが好ましい。これによって、更に良好な接合が達成される。
I.接合時における両被接合部材に加わる応力
本発明の接合においては、接合部で両被接合部材が接していれば接合面に圧力を加える必要は必ずしもない。しかしながら、実際の製品の製造過程では、被接合部材同士を固定したりクリアランスを縮めたりする為に、冶具等で両被接合部材に応力が加わる場合が多い。また、自重によっても被接合部材内に応力が発生する。このとき、各被接合部材内の各部位に発生する応力は、形状と荷重から求められる。例えば、構造計算プログラムなどを用いて計算する。本発明では、接合時において液相を生じる被接合部材の各部位に発生する応力のうち最大のもの(最大応力)をP(kPa)とし、当該被接合部材であるアルミニウム合金での液相率をVとしたときに、P≦460−12Vを満たすよう接合することが好ましい。この式の右辺で示される値は限界応力であり、これを超える応力が液相を生じる被接合部材に加わると、液相率が35%以内であっても被接合部材に大きな変形が発生するおそれがある。なお、両被接合部材から液相が発生する場合は、両被接合部材各々に対して、各々の応力P、液相率Vを用いてP≦460−12Vを算出し、両被接合部材とも前記式を同時に満たすよう接合を行う。
J.被接合部材の接合表面におけるうねり
本発明の接合においては一方の被接合部材での液相生成量が微量である為、接合部では両被接合部材が接するように配置される必要がある。しかしながら、材料の反りやうねりにより、両被接合部材の間に僅かな隙間が生じる場合がある。特に、凹凸の波長が25〜2500μmのうねりは隙間として無視できる大きさではなく、また冶具の押さえなどで矯正することも困難である。
本発明においては、接合前の両被接合部材の接合面の表面の凹凸から求められる算術平均うねりWa1とWa2の和が、Wa1+Wa2≦10(μm)を満たす場合には、更に十分な接合が得られる。なお、算術平均うねりWa1、Wa2は、JISB0633で規定されるものであり、波長が25〜2500μmの間で凹凸となるようカットオフ値を設定し、レーザー顕微鏡やコンフォーカル顕微鏡で測定されたうねり曲線から求められる。
K.固相線温度と液相線温度の差
本発明に係るしみ出し接合では、液相を生成するアルミニウム合金材の固相線温度と液相線温度の差を10℃以上とするのが好ましい。固相線温度を超えると液相の生成が始まるが、固相線温度と液相線温度の差が小さいと、固体と液体が共存する温度範囲が狭くなり、発生する液相の量を制御することが困難となる。従って、この差を10℃以上とするのが好ましい。例えば、この条件を満たす組成を有する2元系の合金としては、Al−Si系合金、Al−Cu系合金、Al−Mg系合金、Al−Zn系合金、Al−Ni系合金などが挙げられる。この条件を満たすには、前述のような共晶型合金が固液共存領域を大きく有するので有利である。しかしながら、他の全率固溶型、包晶型、偏晶型などの合金であっても、固相線温度と液相線温度の差が10℃以上であれば良好な接合が可能となる。また、上記の2元系合金は主添加元素以外の添加元素を含有することができ、実質的には3元系や4元系合金、更に5元以上の多元系の合金も含まれる。例えばAl−Si−Mg系やAl−Si−Cu系、Al−Si−Zn系、Al−Si−Cu−Mg系などが挙げられる。
なお、固相線温度と液相線温度の差は大きくなるほど適切な液相量に制御するのが容易になる。従って、固相線温度と液相線温度の差に上限は特に設けない。また、液相を生成するアルミニウム合金は、液相率が5%となる温度と35%となる温度の差が10℃以上であることがより好ましく、液相率が5%となる温度と35%となる温度の差が20℃以上であることが更に好ましい。
L.接合後における結晶粒径
液相を生成するアルミニウム合金材においては、接合温度で加熱した後のマトリクスの結晶粒径を50μm以上とするのが好ましい。通常、アルミニウム合金は、高温、低応力下では結晶粒自体の塑性変形に優先して結晶粒界でずれる粒界すべりによって変形する。
特に本発明の接合時のような固液共存域においては、粒界が優先して溶融しており、結晶粒径が小さいと単位体積中の粒界が多くなり粒界すべりによる変形が発生し易くなる。固液共存域での結晶粒径が小さ過ぎると、自重により粒界すべりが発生し易くなり、加熱中の形状変化が大きくなってしまうおそれがある。接合中の固液共存域にある結晶粒径を、直接測定することは困難である。そこで、接合中の固液共存域にある結晶粒径と接合加熱後の結晶粒径との関係を調べた。接合中の固液共存域にある結晶粒径を直接測定することは困難なので、通常のろう付炉の冷却工程(加熱後30℃/分で400℃まで冷却)で冷却した際の結晶粒径を測定して、これを接合中の固液共存域にある結晶粒径とした。次いで、接合加熱温度で保持後に水冷した際の結晶粒径を測定し、接合加熱後の結晶粒径とした。両者を比較したところ、ほぼ同じ結晶粒径であった。従って、接合加熱後の結晶粒径は接合中の固液共存域にある結晶粒径と同等であることが判明した。そこで、本発明では、接合中の固液共存域にある結晶粒径を加熱後の結晶粒径によって評価する。本発明の接合方法では、加熱後の結晶粒径が50μm未満であると、変形が大きくなるおそれがある。したがって、加熱後の結晶粒径の下限は、50μmとするのが好ましい。50μm未満では、自重により粒界すべりが発生し易くなり、接合時間が長くなると変形が促進される場合が生じるからである。なお、結晶粒径の測定はJIS H:501に準拠した切断法により測定した。
M.接合方法
本発明の接合方法においては、被接合部材は大気雰囲気中で加熱され、通常は大気雰囲気の炉中で加熱される。炉中において、被接合部材の全体を加熱部分として加熱することにより被接合部材全体を均一に加熱することができるため、多数の接合箇所を同時に接合することが可能である。また、炉中での加熱は被接合部材の温度を調整しやすいため、液相の生成量を制御しやすい。塩化物系フラックスにより酸化皮膜を破壊して接合する際は、雰囲気中の酸素とフラックスの反応によるフラックスの劣化が少ないため、フラックスにより酸化皮膜が除去され、より良好な接合が可能となる。
大気雰囲気として、雰囲気中の水分量を低減した乾燥空気を用いることにより、フラックスと雰囲気中の水分の反応も抑制することができるため、少量のフラックス塗布でも十分な酸化皮膜の破壊作用が得られ、より好ましい加熱雰囲気となる。もちろん、窒素ガスやアルゴンガスなどの非酸化性雰囲気で接合する際にも、塩化物系フラックスを適用することは可能である。しかしながら、非酸化性雰囲気を確保するために密閉性を高めた高価な加熱炉が必要である。また、非酸化性ガスを加熱中に炉内に導入し続けることは接合に係る費用を増加させる。そのため、大気中で加熱して接合できることは、本発明のしみ出し接合方法を工業的に実施するにあたり極めて有用である。
なお、塩化物系フラックスが接合後のアルミニウム材表面に残留すると、アルミニウム材を腐食させ、接合部材の耐食性を著しく低下させるため、接合後のフラックスの残渣は十分に除去する。特に、屋外環境で使用される接合製品などの耐食性が必要とされる接合製品については塩化物系フラックス残渣の除去が必要である。除去方法としては、塩化物系フラックスによるろう付後に実施される除去方法と同様である。例えば、濃硝酸中に接合部材を浸漬する方法が挙げられる。
一方、Mgのゲッター作用により酸化皮膜を破壊して大気雰囲気の炉内で接合する際は、接合面と大気雰囲気の接触部分をできるだけ減らすために、接合部位を面接合として密着度を高めることにより接合性が向上する。この場合においても、雰囲気中の水分量を低減した乾燥空気を用いるのが好ましい。
本発明の染み出し接合においては、炉中以外で加熱する方法も適用可能である。炉中加熱では被接合部全体を加熱することが可能であるが、接合製品の接合箇所が製品の一部である場合は、被接合物の全体を加熱するのではなく、加熱部分である接合箇所を部分的に加熱することによりエネルギー効率を向上させることができる。このような部分加熱では、炉を用いない加熱手段が用いられる。例えば、被接合部の接合部近傍に熱源を近づけて配置し熱源の輻射熱により接合部を選択的に加熱したり、被接合物の接合部近傍に熱風を吹き付けてこの部分を選択的に加熱したり、接合箇所に加熱体を接触させてこの部分を選択的に加熱する方法等が挙げられる。
このような部分的加熱によって接合する場合は、被接合部材全体の液相の質量の比率を5%以上35%以下とするのではなく、部分的な加熱手段により選択的に加熱される部分についてのみ材料中の液相の質量の比率を5%以上35%以下とする。したがって、接合部分近傍の液相の比率を5%以上35%以下になるように接合部近傍の加熱温度を選択的に調整することにより、接合性が良好な製品を高エネルギー効率で製造することが可能となる。
なお、部分的加熱として接合箇所を選択的に加熱する場合は、熱容量の大きい加熱体を接合箇所に接触させて加熱する方法が好適に用いられる。予め高温に保持された加熱体を接触させることで、接合箇所を所定温度まで急速に加熱することが可能である。特に板形状の被接合部材同士を面接合する際には、組み合わせた両面に加熱体を接触させて昇温することにより、本発明の液相比率となる温度に高精度で急速に到達することが可能となる。
更に、部分的加熱として接合箇所を選択的に加熱する場合は、トーチ加熱方法も採用可能である。特に、フッ化物系フラックスは、加熱中に雰囲気中の酸素や水分と反応して劣化し易い。大気中でトーチ加熱することにより、短時間のうちに接合温度まで接合箇所を昇温することができるため、フラックスの劣化を抑制することが可能である。KAlFやCsAlFなどのフッ化物系フラックスを使用すると、接合後のフラックス残渣はアルミニウム材に対する腐食性が無いため、フラックス残渣の除去が不要となり工程を簡略化できる。トーチ加熱では、温度の制御が困難なため、固相線温度と液相線温度の差ができるだけ大きいアルミニウム材を被接合部材に用いるのが望ましい。
更に、塩化物系フラックスを適用する形態として、溶融したフラックス浴中に被接合部材を浸漬する方法も可能である。この場合、溶融フラックス浴に浸漬されている被接合部材表面はフラックスのみと接触することになり、雰囲気ガスと接触することは無い。この場合には、塩化物浴を大気中に設置すればよい。
以下に、本発明を実施例と比較例に基づいて詳細に説明する。
実施例A(実施例1〜30及び比較例31〜36)
表1に示す合金成分の鋳塊を調製した後、熱間圧延及び冷間圧延により厚さ1mmの圧延板を得た。この圧延板をレベラーに掛けた後に380℃で2時間焼鈍して、圧延板試料とした。このようにして作製した圧延板試料を用いて、塩化物系フラックスを使用して大気中での加熱による接合を行い、接合率と変形率を評価した。
Figure 0006023078
(1)接合率評価
上記圧延板試料から幅20mm×長さ50mmの二枚の板を切り出し、それぞれの端面をフライスにより平滑にしてアルミニウム合金材の上板と下板として組み合わせ、図6に示す逆T字型接合試験片を作製した。試験片の上板と下板には、表1に示す組成のアルミニウム合金板を用いた。表2に、各試験片の上板と下板の組み合わせを示す。上板と下板のアルミニウム合金の組成は同一であり、これら例は、同一組成のアルミニウム合金材同士の接合である。この接合試験片の接合面には、下記成分の重量比からなる塩化物系フラックスのアルコール懸濁液を塗布した。なお、アルコール懸濁液の成分濃度は、塗布し易い粘性となる濃度を選択した。
Figure 0006023078
NaF:7重量部
NaCl:25重量部
ZnCl:8重量部
LiCl:13重量部
KCl:47重量部
図6には、上板と下板の寸法も示す。なお、両被接合部材の表面の算術平均うねりWa1、Wa2はいずれの試験片でも1.0μm以下であった。また、上板の接合面となる端面における算術平均うねりWaは、いずれの試験片でも1.0μm以下であった。
上記の試験片を、大気雰囲気の炉中で所定の温度まで昇温しその温度(表2に示す接合温度)に180秒間保持した後に、炉中で自然冷却した。昇温速度は、520℃以上において、10℃/分とした。
接合加熱後の試験片より、接合率を以下のように求めた。超音波探傷装置を用い、接合部での接合がなされている部分の長さを測定した。逆T字試験片の接合部の全長を50mmとして、{接合部での接合がなされている部分の長さ(mm)/50(mm)}×100によって接合率(%)を算出した。接合率が、95%以上を◎とし、90%以上95%未満を○とし、25%以上90%未満を△とし、25%未満を×として判定した。
(2)変形率評価
上記圧延板試料から幅10mm×長さ30mmの板を切り出して、変形率測定用の試験片とした。図7(a)に示すように、この試験片を突き出し長さ20mmをもってサグ試験用冶具に取り付けてセットした(図には、3枚の試験片がセットされている)。サグ試験のような片持ち梁の形状での最大応力P(N/m)は、曲げモーメントMと断面係数Zより、以下のように求めた。
P=M/Z=(W×I/2)/(bh/6)
=[(g×ρ×I×b×h/I)×I/2]/(bh/6)
=3×g×ρ×I/h
M:曲げモーメント(N・m)
等分布荷重の片持ち梁の場合W×I/2
Z:断面係数(m
断面形状が長方形の場合bh/6
W:等分布荷重(N/m)
g:重力加速度(m/s
ρ:アルミニウムの密度(kg/m
I:突き出し長さ(m)
b:板幅(m)
h:板厚(m)
なお、最大応力Pは、突き出し部の根元に掛かる。この試験で試験片にかかる最大応力Pは、上式に数値を代入して計算した結果、31kPaであった。この試験片を、大気雰囲気中で所定の温度まで加熱しその温度(表2に示す接合温度)に180秒保持した後に、炉中で自然冷却した。昇温速度は、520℃以上において、10℃/分とした。
加熱後の試験片より、変形率を以下のように求めた。図7(b)に示すように、加熱後における試験片の垂下量を測定した。突き出し長さ(20mm)を用いて、{垂下量(mm)/20(mm)}×100によって変形率(%)変形率を算出した。変形率が50%以下を◎とし、50%を超え70%以下を○とし、70%を超え80%以下を△とし、80%を超えるものを×として判定した。
(総合判定)
以上の結果より、各評価の判定に対して◎を5点、○を3点、△を0点、×を−5点として点数をつけ、合計点が10点を◎とし、6点以上9点以下を○とし、1点以上5点以下を△とし、0点以下を×として総合判定を行った。総合判定が◎、○、△を合格とし、×を不合格とした。接合率、変形率及び総合判定の結果を、接合条件(温度、平衡液相率の計算値)と共に表2に示す。
実施例1〜30では、接合加熱時のアルミニウム合金材中の液相率が適正な範囲であったため良好な接合がなされ、総合判定が合格であった。
比較例31では、生成した液相率が低過ぎたために接合率が低くなり総合判定が不合格となった。
比較例32〜34、36では、液相率が高過ぎたために変形率が大きくなり総合判定が不合格となった。
比較例35では、液相が生成しなかったために接合がなされず総合判定が不合格となった。
実施例B(実施例37〜46及び比較例47〜49)
実施例Aと同じく、表1に示す合金の圧延板試料を用いて、フラックスを使用しないで大気中において加熱による接合を行い、接合率と変形率を評価した。
(1)接合率評価
圧延板試料から20×20mmと10×10mmの二枚の板を切り出し、図8に示す接合率評価試験片を作製した。表3に、各試験片の上板と下板の組み合わせを示す。上板と下板のアルミニウム合金の組成は同一である。上板と下板を、フラックスを塗布しないで重ね合わせ、バネにより100kPaの圧力をかけて固定し、接合率評価サンプルとした。
Figure 0006023078
上記の試験片を、大気雰囲気の炉中で所定の温度まで昇温しその温度(表3に示す接合温度)に180秒間保持した後に、炉中で自然冷却した。昇温速度は、520℃以上において、10℃/分とした。
接合加熱後の試験片より、超音波探傷装置を用い、接合がなされている部分の面積を測定した。重ね合わせの面積10×10mmに対して接合している部位の面積の比率を求め、接合率(%)とした。接合率が、95%以上を◎とし、90%以上95%未満を○とし、25%以上90%未満を△とし、25%未満を×として判定した。
(2)変形率評価
実施例Aと同様にして試験片の変形率を求めた。判定基準も実施例Aと同様とした。
更に、実施例Aと同様にして総合判定を行った。接合率、変形率及び総合判定の結果を、接合条件(接合温度、平衡液相率の計算値)と共に表3に示す。
実施例37〜46では、接合加熱時のアルミニウム合金材中の液相率が適正な範囲であったため良好な接合がなされ、総合判定が合格であった。
比較例47〜49では、液相率が高過ぎたために変形率が大きくなり総合判定が不合格となった。
実施例C(実施例50〜57及び比較例58〜60)
フッ化物系フラックスを使用して大気中で局所加熱による接合率と変形率を評価した。
(1)接合率評価
表1に示す合金成分の管材(外径10mm、厚さ1mm)を押し出しにより2本作製した。各管材を長さ200mmに切断した後、一方の管材の端部を拡管した。この拡管部の内面に下記成分の重量比からなるフッ化物系フラックスのアルコール懸濁液を塗布した。
KAlF:80重量部
AlF:20重量部
図9に示すように、一方の管材の拡管部に他方の管材の端部を挿入して両管材を組み付けて不図示の治具で固定した。次いで、図10に示すように、一方及び他方の両管材の接合部の周囲に加熱用の電気ヒーターを配置して、大気中で所定の温度に加熱した。加熱の際には接合部に熱電対を配置して、接合部の温度を監視しながら加熱した。昇温速度は500℃以上において平均50℃/分であり、所定の温度で60秒間保持した後、自然冷却した。
加熱後の試験片について、接合部を輪切りに切断して断面を観察し、接合がなされている部分の周長さの比率を接合率として測定した。接合率が、95%以上を◎とし、90%以上95%未満を○とし、25%以上90%未満を△とし、25%未満を×として判定した。
(2)変形度合いの評価
上記の接合率評価に供した加熱後の試験片について、目視にて外観を観察し、変形度合いを評価した。一方の管材と他方の管材のずれがほとんど無いものを◎、変形によるずれが明らかに大きいものや管材が溶けて接合部の形状が保てなかったものを×として判定した。
更に、実施例Aと同様にして総合判定を行った。接合率、変形度合い及び総合判定の結果を、接合条件(接合温度、平衡液相率の計算値)と共に表4に示す。
Figure 0006023078
実施例50〜57では、接合加熱時のアルミニウム合金材中の液相率が適正な範囲であったため良好な接合がなされ、総合判定が合格であった。
比較例58では、生成した液相率が低過ぎたために接合率が低くなり総合判定が不合格となった。
比較例59、60では、液相率が高過ぎたために変形度合いが大きくなり総合判定が不合格となった。
本発明により、良好な接合性と、接合による変形が殆どない、信頼性の高いアルミニウム合金材の接合方法が達成され、工業的な価値が大きい。
c・・Si濃度
c1・・Si濃度
c2・・Si濃度
T・・温度
T1・・Teを超えた温度
T2・・T1より更に高い温度
T3・・Ts2を超えた温度
Te・・固相線温度
Ts2・・固相線温度

Claims (4)

  1. アルミニウム合金材を一方の被接合部材とし、アルミニウム合金材及び純アルミニウム材のいずれかを他方の被接合部材として、前記一方の被接合部材と他方の被接合部材とを加熱して接合する方法において、前記一方の被接合部材であるアルミニウム合金材の加熱部分の全質量に対する当該アルミニウム合金材内に生成する液相の質量の比が5%以上35%以下となる温度において、大気中で接合し、前記一方の被接合部材は、Mg含有量が0.2質量%以上2.0質量%以下を含有するアルミニウム合金材からなり、前記他方の被接合部材は、Mg含有量が2.0質量%以下に規制されるアルミニウム合金材又は純アルミニウム材からなることを特徴とするアルミニウム合金材の接合方法。
  2. アルミニウム合金材を一方の被接合部材とし、アルミニウム合金材及び純アルミニウム材のいずれかを他方の被接合部材として、前記一方の被接合部材と他方の被接合部材とを加熱して接合する方法において、前記一方の被接合部材であるアルミニウム合金材の加熱部分の全質量に対する当該アルミニウム合金材内に生成する液相の質量の比が5%以上35%以下となる温度において、フラックスが被接合部材間に塗布された状態で大気中において接合し、前記一方の被接合部材は、Mg含有量が0.7質量%以下に規制されるアルミニウム合金材からなり、前記他方の被接合部材は、Mg含有量が0.7質量%以下に規制されるアルミニウム合金材又は純アルミニウム材からなることを特徴とするアルミニウム合金材の接合方法
  3. 前記フラックスが塩化物系フラックスである、請求項2に記載のアルミニウム合金材の接合方法。
  4. 前記一方の被接合部材であるアルミニウム合金材に発生する最大応力をP(kPa)とし、当該アルミニウム合金材のアルミニウム合金の全質量に対する当該アルミニウム合金内に生成する液相の質量の比をV(%)としたときに、P≦460−12Vを満たす条件で接合する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルミニウム合金材の接合方法。
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