JP6022705B2 - 摩耗性シリコーンエラストマー化合物およびその使用 - Google Patents

摩耗性シリコーンエラストマー化合物およびその使用 Download PDF

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Description

本発明は、研削または研磨すべき工作物のキャリヤー基材に一時的に接着剤結合するための、シリコーンエラストマー組成物を基剤とする製品処方物に関し、該シリコーンエラストマー組成物は、硬化した後、研削可能であるか、または研磨可能である。
「一時的に接着剤結合する」の表現は、適当な時点で再び分離させる2個の基材を接合することを意味する。工作物は、研削操作のために機械的に固定しなければならない場合がある。宝石、光学レンズ、芸術作品または半導体ウェーハ高価格の工作物の場合、これは、工作物に損傷を引き起こすか、または固定が望ましい安定性を有していないことが多い。従って、代わりの固定方法が必要とされる。一つの方法は、一時的接着剤結合することにより、工作物を固定することである。研削または研磨操作では、研削装置が接着剤にも接触してしまうことが不可避であるため、接着剤も研削可能であることが必要である。なぜなら、材料破壊に繋がったり或いは研削装置を汚染または損傷することになるからである。さらに、研削または研磨によって引き起こされる摩擦に伴う温度上昇に耐えるには、300℃を超える良好な耐熱性が必要である。その後に工作物に対して行われる加工工程が高温領域で行われるので、耐熱性がさらに必要である。そのような接着剤には、例えば耐クリーニング薬品性等の耐薬品性も重要な特性である。現在の市場が半導体部品に対して要求していることは、全体的な高さをより一層低くすることである。チップ等の成形部品の全体的な高さを下げ得る手段としては、使用されるウェーハを薄くすることである。これは、研削操作によって行われ、ダイシングの前または後に行われる。
しかし、この工程は、ウェーハの構造的強度の低下につながる。その結果、従来使用されているデバイスおよび材料、例えば今日使用されているダイシングテープを使用する処理の際に、機械的支持が不十分であるために大きく薄いウェーハは壊れることがある。さらに、100μm以上まで突き出たウェーハ構造(隆起)が、今日使用されているテープ(接着性フィルム)により、完全にまたは空隙無しに封入されない場合があり、通常はそのまま残り、真空中で処理する際に薄いウェーハの損傷または欠陥につながることがある。この問題に対する、処理に関連する解決策は、ウェーハを、堅い基材(例えば、別のウェーハまたはウェーハキャリヤー、例えばガラス)に、一時的接着層により接着し、その機械的強度を増加させ、次いで望ましい処理操作を行い、続いて厚さが10〜100μmしかないウェーハを基材から再び分離させることである。一時的接着層により取り付けた基材は、研削操作およびそれに続く処理操作の際に機械的補強手段として役立つ。
後で行う薄くなったウェーハの後処理は、プラズマエッチングおよび金属メッキおよび残留物のクリーニングのような操作による、レジスト構造の形成も含む。
さらなる重要な特徴は、例えば汚染の危険性および健康上の危険性を最少に抑え、工作物に好適な塗布を可能にするために、揮発性副生物の放出を最少に抑えること、および未架橋シリコーンエラストマー組成物の粘度である。さらに、研削または研磨の後、工作物から接着剤を簡単に分離し、できるだけ残留物を残さないようにしなければならない。
従って、半導体工業では、ウェーハを、壊さずに、または損傷を与えずに処理できる、一時的ウェーハ結合方法に使用する接着剤が必要とされている。接着剤は、工業的に実行できる方法 (例えばスプレーコーティング、印刷、浸漬、スピンコーティング) により塗布するのに好適でなければならず、望ましい時点で、好適な方法により、残留物を残さずに、ウェーハから分離できなければならない。
ウェーハを薄くする前に必要な支持基材の固定は、理想的には、熱可塑性または弾性重合体により行われ、その際、ウェーハの前構造は、支持する様式で封入しなければならない。
キャリヤーに、一時的に接着剤により結合するための幾つかの方法が、先行技術で記載されているが、これらには様々な欠点がある。
半導体ウェーハをキャリヤーに固定する一つとして、いわゆる「接着テープ」によるものが提供される。欧州特許第0838086B1号は、半導体ウェーハの処理に使用する熱可塑性エラストマーブロック共重合体を記載している。しかし、この材料の弾性が限られているために、表面構造(「隆起したウェーハ」)を有するウェーハを使用するのに問題がある。この材料の熱可塑性は、さらに熱安定性の低下につながる。しかし、このことは、ウェーハを薄くすること(「裏側研削」)に続いて、裏側操作(プラズマプロセス、CVD等)が必要になるので重要である。
国際公開第2009/003029A2号パンフレットは、ウェーハとキャリヤーの間の一時的接着剤として使用するための熱可塑性有機重合体(イミド、アミドイミドおよびアミドイミド−シロキサン)を特許請求している。国際公開第2009/094558A2号パンフレットは、接着剤結合が、表面全体ではなく、エッジ領域のみで行われる、ウェーハとキャリヤーの一時的接着剤結合を記載している。研削工程および裏側操作を行った時、接着剤結合は、化学的、光化学的、熱的または熱機械的に壊される。欧州特許出願公開第0603514A2号は、接着剤材料が最高200℃で使用するのに好適である、半導体を薄くする方法を記載している。米国特許出願公開第2004/0121618A1号は、スピンコーティングプロセスに好適な液体接着剤を記載しており、液体接着剤が、主要成分として、熱可塑性ポリウレタン並びにジメチルアセトアミドおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる。これら提案の全てに、硬化した接着剤の熱安定性が低いという欠点がある。
欧州特許第1089326B1号は、ウェーハ用のキャリヤーを特許請求しており、このキャリヤーが、粉塵を通さないフィルムで覆われたシリコーンエラストマーからなり、フィルムとシリコーン層との間の分離力は5〜500g/25mm(JIS K6854による)である。このフィルムは、キャリヤーを使用する前に、接着剤に到達するために、別工程で除去しなければならないのが欠点である。
欧州特許第0838086B1号 国際公開第2009/003029A2号パンフレット 国際公開第2009/094558A2号パンフレット 欧州特許出願公開第0603514A2号 米国特許出願公開第2004/0121618A1号 欧州特許第1089326B1号
従って、本願の目的は、工作物を可逆的に固定するのに好適な、硬化した後、研削可能または研磨可能であり、熱および薬品に対して耐性がある接着剤を提供することである。さらに、最少の簡単な処理工程を使用して接着剤を塗布することができ、工作物または研削もしくは研磨装置に損傷または汚染を与えずに、工作物から再び難なく除去することができなければならない。接着剤のさらなる必要条件は、その、圧縮応力に対する機械的強度であり、これは、接着剤結合した薄い工作物が、小さな区域に圧縮応力を受ける時に特に重要である。
上記目的は、驚くべきことに下記の本発明により達成される。
(A1)少なくとも一種の直鎖状オルガノポリシロキサンであって、少なくとも2個の脂肪族炭素−炭素多重結合を有するSiC結合した基を含む、平均モル質量が15,000g/mol以下のオルガノポリシロキサンを1〜10重量%、
(A2)少なくとも一種の直鎖状オルガノポリシロキサンであって、少なくとも2個の脂肪族炭素−炭素多重結合を有するSiC結合した基を含む、平均モル質量が少なくとも40,000g/molであるオルガノポリシロキサンを1〜20重量%、
(B)少なくとも一種のオルガノポリシロキサンであって、分子1個あたり少なくとも3個のSi結合した水素原子を含み、Si結合した水素の含有量が0.04〜1.7重量%である、平均モル質量が20,000g/mol以下のオルガノポリシロキサンを1〜40重量%、
(D)ヒドロシリル化触媒を1〜100ppm(金属に対して)、および
(E)少なくとも一種の、一般実験式(I):
Figure 0006022705
(式中、
は、直鎖状脂肪族基を表し、
は、末端C=C二重結合を有する脂肪族不飽和基を表し、
l、t、u、p、q、rおよびsは整数を表すが、
l≧0、t≧0、u≧0、p≧0、q≧0、r≧0、およびs≧0を満たす。)
で表される、脂肪族不飽和基の含有量が0.2〜10mmol/gであり、平均モル質量が10g/mol以下である分岐鎖状シリコーン樹脂を50〜99重量%、
を含んでなるシリコーンエラストマー組成物であって、
成分(A1)、(A2)および(E)により与えられる前記脂肪族不飽和基に対する成分(B)により与えられる前記Si−H基の比が0.5〜5であり、
前記シリコーンエラストマー組成物の1s−1および100s−1のせん断速度における動的粘度の比が、20℃で1.2以下であり、
架橋後のショアD硬度が少なくとも25である、付加架橋性シリコーンエラストマー組成物。
本発明のシリコーンエラストマー組成物は、従来の工業的方法(例えばスプレーコーティング、印刷、浸漬、スピンコーティング)により、基材に塗布することができる。
この組成物は、低せん断希釈で、概ねニュートン流動性挙動を示し(ゼロせん断でゲル状態ではない)、ウェーハまたは基材全体にわたって確実に一様な層厚さで塗布できる。本発明のシリコーンエラストマー組成物は、1s−1および100s−1のせん断速度における動的粘度の比が、温度20℃で1.2以下である。好ましくは1.1以下、特に好ましくは1.05以下である。本発明のシリコーンエラストマー組成物の、20℃、せん断速度1s−1における動的粘度は、10〜20,000mPas、好ましくは50〜10,000mPas、特に好ましくは500〜5000mPasである。
本発明のシリコーンエラストマー組成物は、揮発性構成成分の含有量が非常に低く、処理の際に、真空中で、熱を同時に作用させても、汚染およびブリスタリングを阻止する。熱重量分析(TGA)(加熱速度10K/分で300℃まで、30ml/分の空気または窒素流下)における硬化したシリコーンゴムの、室温および300℃での質量差は2重量%以下、好ましくは1重量%以下、特に好ましくは0.5重量%以下である。この組成物は、さらに、その後も揮発性構成成分の形成速度が低い。
本発明のシリコーンゴムは、塗布後に、本発明のシリコーンエラストマー組成物の架橋により、製造され、工作物と基材の間に可逆的な接着層を形成する。
そのように製造された、架橋したシリコーンゴムは、DIN 53505によるショアD硬度25〜80、好ましくは25〜75、特に好ましくは30〜65を示し、ASTM D624−B−91による引裂伝搬抵抗が少なくとも2N/mm、好ましくは少なくとも5N/mm、DIN 53504−85S1による引裂時の伸びが100%以下、好ましくは50%以下、DIN 53504−85S1による引裂強度が8N/mm、好ましくは5N/mmである。圧縮応力に対する機械的強度は、3点曲げ試験から得られる曲げ弾性率により与えられる。本発明によるシリコーンゴムのEN ISO 178による曲げ弾性率は、少なくとも30N/mm、好ましくは少なくとも50N/mm、特に好ましくは少なくとも70N/mmである。
本発明によるシリコーンゴムの利点は、エラストマーの極めて高いショアD硬度および上記の機械的値のために、研削可能または研磨可能である。他のシリコーンエラストマーと比較して大きく増加している弾性率により、薄い工作物であっても、一点に集中する圧縮応力下でも破損または損傷を受けない。本発明のシリコーンゴムは、さらに、望ましい時点で好適な処理により、残留物を残さずに、工作物から分離することができる。ウェーハとキャリヤーと間の結合を分離した時、シリコーンゴム層は、大方キャリヤーの側またはウェーハの側に完全に残る。シリコーンゴム層の除去は、例えば接着テープを使用して行うことができ、その際、シリコーンゴム層は、接着テープと接触した後、ウェーハまたはキャリヤー表面から、接着テープと共に分離する。別の方法では、シリコーンゴム層は、先行技術で公知の好適な溶剤および解重合剤を使用して除去することができる。
本発明のシリコーンゴムは、250℃を超える温度で数時間、最高300℃を超える温度までの高温安定性を有する。250℃の温度負荷下で、1時間にわたって、機械的特性変化は極僅かである。最大5ポイント、好ましくは最大3ポイント、特に好ましくは最大2ポイントのショア硬度増加が観察される。破断伸度は、最大5%以下、好ましくは最大3%以下と低く、破断強度は、最大5N/mmまで、好ましくは最大3N/mmまで、特に好ましくは最大1N/mmまで低下している。引裂伝番抵抗は、最大3N/mmまで、好ましくは最大2N/mmまで、特に好ましくは最大1N/mmまで低下している。曲げ弾性率は、最大10%まで、好ましくは最大5%まで変化する。
本発明の架橋性シリコーンエラストマー組成物には、容易に入手可能な出発材料を使用して簡単な方法で製造でき、従って、経済的に製造できるという利点がある。さらに、一成分処方物として、25℃および外界圧力で良好な貯蔵安定性を有し、高温では急速に架橋する。本発明のシリコーン組成物には、2成分処方物で、2成分を混合した後、架橋し得るシリコーン組成物を形成し、その加工性は、25℃および外界圧力で、長期間にわたって維持される。従って、この組成物は、極めて長いポットライフを示し、高温でのみ急速に架橋する。
本発明のシリコーン組成物を2成分処方物として処方することには、1成分組成物と比較して、高い架橋速度を達成することができ、製造の際に加工時間を短くすることができるという利点がある。
本発明のシリコーンエラストマー組成物の使用は、例えばウェーハ製造に、一時的接着剤結合として使用すること、並びに成形品の製造、接着剤結合全般、光学用途にも使用できるので、非常に多岐にわたる。本発明のシリコーンエラストマー組成物は、先行技術で公知の全ての方法、例えばキャスティング、成形、押出し等により加工することができる。適用分野は、型製造用途、光学成形品、例えばレンズ、ディスク、光ガイドから、薄い層またはコーティングの製造用組成物を通り、押出し製品、例えばホース、プロファイル等までにわたる。
本発明のシリコーンエラストマー組成物には、さらに、高い透明性を有するという利点がある。波長領域400〜800nmにおける透過率は、90%を超え、好ましくは95%を超える。この理由から、これらの材料は、全ての光学用途、例えばLEDレンズまたは透明材料の接着剤結合に適している。この組成物は、不透明材料の接着剤結合にも好適である。高ショアD硬度との組合せで、本発明の組成物から製造された製品は、これまで他の透明材料、例えばガラス、ポリカーボナート(PC)、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリエチレンテレフタレートグリコール変性(PETG)、ポリメチルメタクリラート(PMMA)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等から製造されている透明製品または成形品の製造に好適である。そのように製造された成形品は、研削または研磨により、さらに後処理することができる。
本発明のシリコーンエラストマー組成物は、一成分シリコーン組成物並びに二成分シリコーン組成物であってよい。後者の場合、本発明による組成物の二成分は、全ての構成成分を、どのような望ましい組合せででも含むことができるが、一般的に一成分は、脂肪族多重結合を有するシロキサン、Si結合した水素を有するシロキサン、および触媒を同時に含まない、即ち実質的に構成成分(A1)、(A2)、(B)および(D)を同時に含まない。しかしながら、本発明の組成物は、好ましくは一成分組成物である。本発明のシリコーンエラストマー組成物、特に一成分組成物は、先行技術による全ての構成成分を混合することにより製造される。
本発明の付加架橋性組成物に使用される化合物(A1)、(A2)および(B)は、公知のように、架橋が可能であるように選択する。従って、例えば化合物(A1)および(A2)が少なくとも2個の脂肪族不飽和基を含み、(B)が少なくとも3個のSi結合した水素原子を含む、または化合物(A1)および(A2)が少なくとも3個の脂肪族不飽和基を含み、(B)が少なくとも2個のSi結合した水素原子を含む。
脂肪族炭素−炭素多重結合を有するSiC結合した基を含むオルガノシリコン化合物(A1)および(A2)としては、好ましくは一般式(II)の単位を含んでなる直鎖状オルガノポリシロキサンを使用する。
Figure 0006022705
(式中、
Rは、同一であるかまたは異なっており、それぞれ独立して、脂肪族炭素−炭素多重結合を含まない有機または無機の基を表し、
は、同一であるかまたは異なっており、それぞれ独立して、一価の置換または無置換の、少なくとも一個の脂肪族炭素−炭素多重結合を有するSiC結合した炭化水素基を表し、
aは、1、2または3であり、bは、1または2であるが、a+bの合計は3以下であり、分子1個あたり少なくとも2個の基Rが存在する。)
(A1)の平均モル質量は、20,000g/mol以下、好ましくは18,000g/mol以下、特に好ましくは15,000以下であり、
(A2)の平均モル質量は、少なくとも35,000g/mol、好ましくは少なくとも40,000g/mol、特に好ましくは少なくとも45,000である。
基Rは、一価または多価基でよく、その際、多価基、例えば二価、三価および四価の基が、式(II)の複数のシロキシ単位、例えば式(II)の2、3または4個のシロキシ単位を一つに接合する。
Rのさらなる例は、一価基である−F、−Cl、−Br、OR、−CN、−SCN、−NCOおよびSiC−結合した、置換または無置換の炭化水素基であり、これは酸素原子または基−C(O)−により中断されていてよく、並びに式(II)により両側でSi−結合した二価基である。基RがSiC結合した、置換された炭化水素基である場合、好ましい置換基は、ハロゲン原子、リン含有基、シアノ基、−OR、−NR−、−NR 、−NR−C(O)−NR 、−C(O)NR 、−C(O)R、−C(O)OR、−SO−Ph、およびC(式中、Rは、同一であるかまたは異なっており、それぞれ独立して、水素原子または一価の1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基であり、Phはフェニル基である)。
基Rの例は、アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基、ヘプチル基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−オクチル基、およびイソオクチル基、例えば2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、例えばn−ノニル基、デシル基、例えばn−デシル基、ドデシル基、例えばn−ドデシル基、およびオクタデシル基、例えばn−オクタデシル基、シクロアルキル基、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびメチルシクロヘキシル基、アリール基、例えばフェニル、ナフチル、アントリルおよびフェナントリル基、アルカリール基、例えばo−、m−、p−トリル基、キシリル基およびエチルフェニル基、およびアラルキル基、例えばベンジル基、α−およびβ−フェニルエチル基である。
置換された基Rの例は、ハロアルキル基、例えば3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル基、2,2,2,2′,2′,2′−ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ハロアリール基、例えばo−、m−、およびp−クロロフェニル基、−(CH)−N(R)C(O)NR 、−(CH−C(O)NR 、−(CH−C(O)R、 −(CH−C(O)OR、−(CH−C(O)NR 、−(CH)−C(O)−(CHC(O)CH、−(CH)−O−CO−R、−(CH)−NR−(CH−NR2、−(CH−O−(CHCH(OH)CHOH、−(CH(OCHCHOR、−(CH−SO−Ph、および−(CH−O−C(式中、RおよびPhは、上記の意味を有し、nおよびmは、同一であるかまたは異なる0〜10の整数を意味する。)である。
式(II)により両側でSi結合した二価の基Rの例は、基Rに関して上記の一価の例から誘導された、水素原子の置換により追加の結合が得られる、−(CH)−、-CH(CH)−、−C(CH−、−CH(CH)−CH−、−C−、−CH(Ph)−CH−、−C(CF−、−(CH−C−(CH−、−(CH−C−C−(CH−、−(CHO)、(CHCHO)、−(CH−O−C−SO−C−O−(CH−(式中、xは0または1であり、Ph、mおよびnは、上記の意味を有する。)である。
基Rは、好ましくは一価のSiC結合した、所望により置換された、1〜18個の炭素原子を有する、脂肪族炭素−炭素多重結合を含まない炭化水素基、特に好ましくは一価のSiC結合した、1〜6個の炭素原子を有する、脂肪族炭素−炭素多重結合を含まない炭化水素基、特にメチルまたはフェニル基である。
基Rは、SiH官能性化合物で付加反応(ヒドロシリル化)を受け易い何れの望ましい基であってもよい。基RがSiC結合した、置換された炭化水素基である場合、好ましい置換基はハロゲン原子、シアノ基およびOR(式中、Rは上記の意味を有する。)である。
基Rは、好ましくは2〜16個の炭素原子を有するアルケニルおよびアルキニル基、例えばビニル、アリル、メタリル、1−プロペニル、5−ヘキセニル、エチニル、ブタジエニル、ヘキサジエニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、ビニルシクロヘキシルエチル、ジビニルシクロヘキシルエチル、ノルボルネニル、ビニルフェニルおよびスチリル基であり、ビニル、アリルおよびヘキセニル基を使用するのが特に好ましい。
Si結合した水素原子を含むオルガノポリシロキサン(B)としては、好ましくは、一般式(III):
Figure 0006022705
(式中、
Rは、上記の意味を有し、
cは、0、1、2または3であり、
dは、0、1または2であるが、
c+dの合計は3以下であり、分子1個あたり少なくとも2個のSi結合した水素原子が存在し、Si結合した水素の含有量が0.04〜1.7重量%であり、平均モル質量が20,000g/mol以下である。)
の単位を含んでなる直鎖状オルガノポリシロキサンである。
本発明により使用するオルガノポリシロキサン(B)は、好ましくはオルガノポリシロキサン(B)の総重量に対して、0.04〜1.7重量%の範囲内のSi結合した水素を含む。特に好ましくは、使用する成分(B)は、0.5〜1.7重量%のSi結合した水素を含む。
(B)の平均モル質量は、20,000g/mol以下、特に好ましくは10,000g/mol以下である。分子形成構成成分(B)の構造も固定されていない、特に、高分子量、即ちオリゴマー状または重合体状の、SiH含有シロキサンの構造は、直鎖状でよい。直鎖状ポリシロキサン(B)は、式:RSiO1/2、HRSiO1/2、HRSiO2/2およびRSiO2/2(式中、Rは、上記の意味を有する。)の単位から構成される。
無論、構成成分(B)の基準を満足する異なったシロキサンの混合物も使用できる。特に、分子形成構成成分(B)、並びに必要なSiH基を含むものも、所望により脂肪族不飽和基を含むことができる。特に好ましくは低分子量SiH官能性化合物、例えばテトラキス(ジメチルシロキシ)シランおよびテトラメチルシクロテトラシロキサン、並びに高分子量の、SiH含有シロキサン、例えば25℃における粘度10〜10,000mPa・sを有するポリ(水素−メチル)シロキサンおよびポリ(ジメチル水素メチル)シロキサン、またはメチル基の一部が3,3,3−トリフルオロプロピルまたはフェニル基により置き換えられている、類似のSiH含有化合物を使用する。
構成成分(B)は、好ましくは、本発明の架橋性シリコーン組成物中に、SiH基と、(A1)、(A2)および(E)からの脂肪族不飽和基のモル比が0.5〜5、特に好ましくは0.7〜3になるような量で存在する。
本発明により使用する成分(A1)、(A2)および(B)は、市販されている製品であるか、または化学における従来方法により製造できる。
付加架橋性シリコーンを架橋させるための触媒とも呼ばれる、ヒドロシリル化触媒(D)としては、先行技術で公知である全ての触媒を使用できる。成分(D)は、白金族金属、例えば白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウムまたはイリジウム、有機金属化合物またはそれらの組合せでよい。成分(D)の例は、ヘキサクロロ白金酸(IV)、二塩化白金、アセチルアセトン酸白金、および該化合物の、マトリックスまたはコア−シエル型構造中にカプセル封入したコンプレックスである。低分子量オルガノポリシロキサンの白金コンプレックスとしては、白金との1,3−ジエテニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンコンプレックスが挙げられる。さらなる例は、白金−ホスファイトコンプレックス、白金−ホスフィンコンプレックスまたはアルキル−白金コンプレックスである。これらの化合物は、樹脂マトリックス中にカプセル封入することができる。
成分(D)の濃度は、露出により、成分(A1)、(A2)、(E)および(B)のヒドロシリル化反応に触媒作用するのに十分である。成分(D)の量は、成分の総重量により、1〜100ppm(金属に対して)、好ましくは1〜25ppmの白金族金属である。白金族金属の構成成分が1ppm未満である場合、硬化速度は遅くなることがある。白金族金属100ppmを超える使用は、不経済であるか、または組成物の安定性を低減させることがある。
化合物成分(E)は、その化学的構造により、三次元的網目をすでに形成する分岐鎖状シリコーン樹脂を含むものとして理解される。これらは、一般実験式(I)により記載され、
Figure 0006022705
(式中、
は、直鎖状脂肪族基を表し、
は、末端C=C二重結合を有する脂肪族不飽和基を表し、
l、t、u、p、q、rおよびsは整数を表すが、
l≧0、t≧0、u≧0、p≧0、q≧0、r≧0、およびs≧0を満たす。)
(E)中の脂肪族不飽和基の含有量は0.2〜10mmol/gである。
好ましい基Rは、短い(C1〜C4)直鎖状脂肪族基であり、メチル基が特に好ましい。好ましい基Rは、末端のC=C二重結合を有する短い(C1〜C4)直鎖状脂肪族不飽和基であり、末端ビニル基が特に好ましい。好ましい形態では、インデックスは、l≧0、t≧0、u=0、p=0、q≧0、r≧0およびs≧0であり、特に好ましい形態では、インデックスは、l≧0、t≧0、u=0、p=0、q=0、r=0およびs≧0である。脂肪族不飽和基の含有量は、好ましくは0.5〜5mmol/g、特に好ましくは0.8〜4mmol/gである。
この化合物成分(E)の平均モル質量は、10〜10g/molの間の広い限度内で変化することができ、好ましい平均モル質量は、10〜5×10g/mol、特に好ましい平均モル質量は、10〜5×10g/molである。
本発明のシリコーンエラストマー組成物は、付加重合組成物の製造に今日まで使用されている他の全ての添加剤を、所望により含むことができる。本発明のシリコーン組成物における成分として使用できる補強充填剤(F)の例は、BET表面積が少なくとも50m/gのヒュームドシリカまたは沈殿シリカ並びにカーボンブラックおよび活性炭、例えばファーネスブラックおよびアセチレンブラックであり、BET表面積が少なくとも50m/gのヒュームドシリカまたは沈殿シリカが好ましい。上に挙げたシリカ充填剤は、本来親水性でよいか、または公知の方法により疎水性を付与することができる。親水性充填剤を配合する場合、疎水性付与剤の添加が必要である。本発明の架橋性組成物における活性補強充填剤の含有量は、0〜70重量%、好ましくは0〜50重量%である。
本発明のシリコーンエラストマー組成物は、所望により構成成分として、さらなる添加剤(G)を、70重量%以下、好ましくは0.0001〜40重量%の量で含むことができる。これらの添加剤は、レオロジー添加剤、腐食防止剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤および電気的特性に影響を及ぼす試剤、分散剤、溶剤、接着促進剤、顔料、染料、可塑剤、有機重合体、熱安定剤、等でよい。本発明のシリコーンエラストマー組成物は、添加剤、例えばクレー、リトポン、カーボンブラック、グラファイト、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、カルボン酸の金属塩、金属粉塵、繊維、例えばガラス繊維、プラスチック繊維、プラスチック粉体、金属粉塵、染料、顔料、等を包含する。
これらの充填剤は、さらに熱伝導性または導電性でよい。熱伝導性充填剤の例は、窒化アルミニウム、チタン酸バリウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、ダイヤモンド、グラファイト、酸化マグネシウム、粒子状金属、例えば銅、金、ニッケルまたは銀、炭化ケイ素、炭化タングステン、酸化亜鉛およびそれらの組合せである。熱伝導性充填剤は、先行技術で公知であり、市販されている。異なった粒子径および異なった粒子径分布を有する充填剤の組合せを使用できる。
本発明のシリコーンエラストマー組成物は、所望により溶剤(H)をさらに含むことができる。しかし、溶剤は、確実に系全体に悪影響を及ぼさないようにしなければならない。好適な溶剤は、先行技術で公知であり、市販されている。溶剤は、例えば3〜20個の炭素原子を有する有機溶剤でよい。溶剤の例としては、脂肪族炭化水素、例えばノナン、デカリンおよびドデカン、芳香族炭化水素、例えばメシチレン、キシレンおよびトルエン、エステル、例えば酢酸エチルおよびブチロラクトン、エーテル、例えばn−ブチルエーテルおよびポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ケトン、例えばメチルイソブチルケトンおよびメチルペンチルケトン、シリコーン液体、例えば直鎖状、分岐鎖状および環状ポリジメチルシロキサン、およびそれらの組合せが挙げられる。本発明のシリコーンエラストマー組成物における特定溶剤の最適濃度は、日常の実験により、容易に決定することができる。化合物の重量により、溶剤の量は0〜95%、または1〜95%でよい。
抑制剤および安定剤は、さらなる所望により使用する成分(K)として加えることができる。これらの試剤は、本発明によるシリコー組成物の処理時間、応答温度および架橋速度を調節する目的で使用される。これらの抑制剤および安定剤は、付加架橋性組成物の分野で非常に良く知られている。従来の抑制剤の例は、アセチレン系アルコール、例えば1−エチニル−1−シクロヘキサノール、2−メチル−3−ブチン−2−オールおよび3.5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ドデシン−3−オール、ポリメチルビニルシクロシロキサン、例えばメチルビニルSiO1/2基および/またはRビニルSiO1/2末端基を有する1,3,5,7−テトラビニルテトラメチルテトラシクロシロキサン低分子量シリコーン油、例えばジビニルテトラメチルジシロキサン、テトラビニルジメチルジシロキサン、トリアルキルシアヌラート、アルキルマレアート、例えばジアリルマレアート、ジメチルマレアートおよびジエチルマレアート、アルキルフマラート、例えばジアリルフマラートおよびジエチルフマラート、有機ヒドロペルオキシド、例えばクメンヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシドおよびピナンヒドロペルオキシド、有機ペルオキシド、有機スルホキシド、有機アミン、ジアミンおよびアミド、ホスファンおよびホスファイト、ニトリル、トリアゾール、ジアジリジンおよびオキシムである。これら抑制剤添加剤(K)の作用は、それらの化学的構造によって異なるので、濃度は、個別に決定しなければならない。抑制剤および抑制剤混合物は、混合物の総重量に対して、好ましくは0.00001%〜5%、好ましくは0.00005〜2%、特に好ましくは0.0001〜1%の量で添加する。
一種以上の接着促進性または接着防止性物質を、さらなる所望により使用する成分(L)として添加することができる。2種以上の接着促進性または接着防止性物質の組合せも可能である。接着促進剤として遷移金属キレート、特にアルコキシシランまたはアルコキシシランとヒドロキシ官能性ポリオルガノシロキサンの組合せを使用することができる。不飽和またはエポキシ官能性化合物、例えば3−グリシドキシプロピル−アルコキシ−アルキルシランまたは(エポキシシクロヘキシル)−エチル−アルコキシ−アルキルシランをさらに使用することができる。不飽和有機基を有するシランも、この目的には好適であり、例えば3−メタクリロイルオキシプロピル−アルコキシシラン、3−アクリルオキシプロピル−アルコキシシラン、ビニル−、アリル−、ヘキセニル−またはウンデセニル−アルコキシシランである。
エポキシ官能性シランの例は、3−グリシドキシプロピル−トリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、(エポキシ−シクロヘキシル)エチルジメトキシシラン、(エポキシシクロヘキシル)エチルジエトキシシランおよびそれらの組合せである。好適な不飽和アルコキシシランの例としては、ビニルトリメトキシ−シラン、アリルトリメトキシ−シラン、アリルトリエトキシ−シラン、ヘキセニルトリメトキシシラン、ウンデシレニルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピル−トリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピル−トリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピル−トリエトキシシランおよびそれらの組合せが挙げられる。
官能性シロキサンも同様に使用できる。シロキサンは、ヒドロキシ末端を有するポリオルガノシロキサンと一種以上の上記のアルコキシシラン、またはヒドロキシ末端を有するポリオルガノシロキサンのブレンドと一種以上の上記官能性シランの反応生成物に対応する。例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと、ヒドロキシ末端を有するメチルビニルシロキサンおよび3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの反応生成物の混合物を使用することができる。
これらの成分は、反応生成物の代わりに、物理的ブレンドの形態で使用することもできる。
上記の官能性シランの部分的水解物をさらに使用することができる。これらの部分的水解物は、通常、シランと水を反応させ、続いて混合物を調製することにより、または混合物を調製し、続いて部分的に加水分解することにより製造することができる。
好適な遷移金属キレートとしては、チタン酸塩、ジルコニウム酸塩、例えばアセチルアセトン酸ジルコニウム、アルミニウムキレート、例えばアセチルアセトン酸アルミニウム、およびそれらの組合せが挙げられる。遷移金属キレートおよびそれらの製造方法は、先行技術で公知である。
下記の例では、他に指示が無い限り、全ての部数および百分率は、重量による。他に指示が無い限り、下記の例は、周囲雰囲気の圧力、即ち約1000hPa、および室温、即ち約20℃で、または反応を室温で、追加の加熱または冷却をせずに、組み合せた時に確立する温度で行う。以下、全ての粘度は、温度20℃、1s−1のせん断における動的粘度に関する。以下の例は、本発明を説明するためであって、本発明を制限するものではない。全ての例は、1成分または2成分組成物として処方されたか否かに関係なく、架橋した生成物の総組成物を示す。
下記の略号を使用する。
Cat. 白金触媒
Ex. 例
No. 数
PDMS ポリジメチルシロキサン
重量% 重量による百分率に相当する
ショアA/D DIN 53505による硬度
TPR 引裂伝搬抵抗、N/mmで、ASTM D624−B−94による
Visco 動的粘度、せん断速度d
ET 破断伸度、%で、DIN 53504−85S1による
TS 破断強度、N/mmで、DIN 53504−85S1による
例1 シリコーンエラストマー組成物1
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量8000g/molを5重量%
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量110,000g/molを5重量%、
直鎖状SiH櫛形架橋剤、水素含有量0.75重量%、平均分子量3000g/molを16重量%、
分岐鎖状ビニル基含有シリコーン樹脂、平均モル質量4000g/mol、脂肪族不飽和基含有量1mmol/gを74重量%、
白金触媒を10ppm(金属に対して)
Si−H基と脂肪族不飽和基の比は1.6である。
例2 シリコーンエラストマー組成物2
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量8000g/molを8重量%、
ビニルを含有する、直鎖状潜在ビニル基を有するPDMS、平均分子量30,000g/molを5重量%、
ビニル末端を有する、直鎖状PDMS、平均分子量110,000g/molを6重量%、
直鎖状SiH櫛形架橋剤、水素含有量1.15重量%、平均分子量3000g/molを18重量%、
分岐鎖状ビニル基含有シリコーン樹脂、平均モル質量4000g/mol、脂肪族不飽和基含有量1mmol/gを63重量%、
白金触媒を10ppm(金属に対して)
Si−H基と脂肪族不飽和基の比は3.4である。
例3 シリコーンエラストマー組成物3
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量8000g/molを7重量%、
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量110,000g/molを6重量%、
直鎖状SiH櫛形架橋剤、水素含有量1.15重量%、平均分子量3000g/molを22重量%、
分岐鎖状ビニル基含有シリコーン樹脂、平均モル質量4000g/mol、脂肪族不飽和基含有量1mmol/gを65重量%、
白金触媒を10ppm(金属に対して)
Si−H基と脂肪族不飽和基の比は4.0である。
例4 シリコーンエラストマー組成物4
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量8000g/molを5重量%、
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量110,000g/molを5重量%、
直鎖状SiH櫛形架橋剤、水素含有量1.15重量%、平均分子量3000g/molを24重量%、
分岐鎖状ビニル基含有シリコーン樹脂、平均モル質量4000g/mol、脂肪族不飽和基含有量0.8mmol/gを66重量%、
白金触媒を10ppm(金属に対して)
Si−H基と脂肪族不飽和基の比は4.8である。
例5 シリコーンエラストマー組成物5
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量8000g/molを8重量%、
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量160,000g/molを11重量%、
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量110,000g/molを4重量%、
直鎖状SiH櫛形架橋剤、水素含有量1.15重量%、平均分子量3000g/molを6重量%、
分岐鎖状ビニル基含有シリコーン樹脂、平均モル質量4000g/mol、脂肪族不飽和基含有量0.8mmol/gを71重量%、
白金触媒を10ppm(金属に対して)
Si−H基と脂肪族不飽和基の比は0.9である。
例6 シリコーンエラストマー組成物6(比較例)
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量8000g/molを20重量%、
ビニル末端を有する直鎖状PDMS、平均分子量160,000g/molを20重量%、
直鎖状SiH櫛形架橋剤、水素含有量1.15重量%、平均分子量3000g/molを10重量%、
分岐鎖状ビニル基含有シリコーン樹脂、平均モル質量4000g/mol、脂肪族不飽和基含有量0.7を50重量%、
白金触媒を10ppm(金属に対して)
Si−H基と脂肪族不飽和基の比は2.6である。
架橋したシリコーンゴムの機械的強度を測定した結果を表1に示す。ショアD硬度は、その目的に200℃で1時間架橋させた厚さ6mmの試料に対して測定した。
Figure 0006022705
表2は、温度20℃で、せん断速度1s−1および100s−1で測定した各例の動的粘度比に関する、粘度測定の結果を示す。
Figure 0006022705

Claims (3)

  1. (A1)少なくとも一種の直鎖状オルガノポリシロキサンであって、少なくとも2個の脂肪族炭素−炭素多重結合を有するSiC結合した基を含む、平均モル質量が15,000g/mol以下のオルガノポリシロキサンを1〜10重量%、
    (A2)少なくとも一種の直鎖状オルガノポリシロキサンであって、少なくとも2個の脂肪族炭素−炭素多重結合を有するSiC結合した基を含む、平均モル質量が少なくとも40,000g/molであるオルガノポリシロキサンを1〜20重量%、
    (B)少なくとも一種のオルガノポリシロキサンであって、分子1個あたり少なくとも3個のSi結合した水素原子を含み、Si結合した水素の含有量が0.04〜1.7重量%である、平均モル質量が20,000g/mol以下のオルガノポリシロキサンを1〜40重量%、
    (D)ヒドロシリル化触媒を1〜100ppm(金属に対して)、および
    (E)少なくとも一種の、一般実験式(I):
    Figure 0006022705
    (式中、
    は、直鎖状脂肪族基を表し、
    は、末端C=C二重結合を有する脂肪族不飽和基を表し、
    l、t、u、p、q、rおよびsは整数を表すが、
    l≧0、t≧0、u≧0、p≧0、q≧0、r≧0、およびs≧0を満たす。)
    で表される、脂肪族不飽和基の含有量が0.2〜10mmol/gであり、平均モル質量が10g/mol以下である分岐鎖状シリコーン樹脂を50〜74重量%、
    を含んでなるシリコーンエラストマー組成物であって、
    成分(A1)、(A2)および(E)により与えられる前記脂肪族不飽和基に対する成分(B)により与えられる前記Si−H基の比が0.5〜5であり、
    前記シリコーンエラストマー組成物の1s−1および100s−1のせん断速度における動的粘度の比が、20℃で1.2以下であり、
    架橋後のショアD硬度が少なくとも25である、付加架橋性シリコーンエラストマー組成物。
  2. 請求項1に記載のシリコーンエラストマー組成物の製造方法であって、請求項1に記載の全ての成分を一つに混合する、方法。
  3. 請求項1に記載のシリコーンエラストマー組成物の、成形品の製造、接着剤結合、一時的接着剤結合および光学用途用の使用。
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