JP6022556B2 - 配列特異的な操作されたリボヌクレアーゼh、および、dna−rnaハイブリッド結合タンパク質の配列優先性を決定する方法 - Google Patents

配列特異的な操作されたリボヌクレアーゼh、および、dna−rnaハイブリッド結合タンパク質の配列優先性を決定する方法 Download PDF

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Description

本発明は、配列特異的なリボヌクレアーゼHに関し、それは、ジンクフィンガードメインとの、操作されたリボヌクレアーゼHI(RNase HI)領域の融合を含む。本発明は遺伝学において適用可能である。DNA−RNAハイブリッドに作用する配列特異的なリボヌクレアーゼは、例えば、核酸、とりわけ、特異的な配列を含むDNA−RNAハイブリッドのインビトロ操作で、DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖の切断を行なうことができるあらゆる用途で役に立つ。インビトロでの使用に加えて、配列特異的な方法でDNA−RNAハイブリッドを切断する酵素は、RNA鋳型上にDNA鎖を一時的に形成することによって、または、インビボで形成される他のDNA−RNAハイブリッドを切断するために複製する特定のRNAウイルス感染(例えば、腫瘍ウイルス、レトロウイルス、B型肝炎、インフルエンザ)、の治療でも役に立つと分かるかもしれない。
本発明は、DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質またはそのドメインの配列優先性を決定するための方法であって、これによって、DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質によって認識される配列を決定する方法にも関する。この範囲の本発明は遺伝学に適用可能である。DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質の配列優先性を決定するための方法は、DNA−RNAハイブリッド中の特異的な配列に結合する任意のタンパク質またはそのドメインの配列優先性を決定する際に適用可能であり、これによって、DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質またはそのドメインによって認識される配列を決定する際にも適用可能である。該方法は、そのようなタンパク質を任意に特異的に操作する技術に相補的に適用することができる。配列特異的なDNA−RNAハイブリッド結合タンパク質は、DNA鎖RNA鋳型の生成への移行によって複製する特定のRNAウイルス(例えば、腫瘍ウイルス、レトロウイルス、B型肝炎、インフルエンザ)の診断で使用することができる。そのようなドメインは、酵素ドメインを含むDNA−RNA結合タンパク質融合のような新しい特異性を含む酵素、例えば、ヌクレアーゼ、RNA修飾酵素、または、DNA修飾酵素などを得るために、タンパク質工学にも適用することができる。
特定の位置での核酸の切断が多くの遺伝子工学技術で頻繁に使用されている。広く用いられている市販の制限酵素を含むDNA分子を断片化する多くの方法がある。さほど多くのRNA加工酵素が知られているわけではなく、そのほとんどは結果としての低特異性または特異性の完全な欠如を特徴としている。
特許文献1は、キメラジンクフィンガーヌクレアーゼを用いて、標的とした遺伝的組換または変異を実行するための組成物および方法を記載している。特許文献2は、ヒト嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子遺伝子の標的とした編集のためのジンクフィンガーヌクレアーゼの使用と、それによって嚢胞性繊維症の可能性のある治療を与えることについて記載している。特許文献3は、ヒト細胞中の複数のゲノム部位のDNA配列を修飾することができるジンクフィンガーヌクレアーゼを作るために公に利用可能なジンクフィンガーを用いて、非常に効率的で実践が容易なモジュールのアセンブリ方法の開発について記載している。特許文献1、特許文献2、または、特許文献3のいずれも、ジンクフィンガー、とりわけZfQQRとの、RNase HIまたはその一部の融合の使用については記載または示唆しておらず、特に、DNA−RNAハイブリッドの標的とする切断、または、任意のタンパク質によるDNA−RNAハイブリッドの標的とする任意のタイプの切断の可能性についても開示または示唆していない。特許文献4および特許文献5の記載から、標的としたゲノム編集を促進する多くのジンクフィンガードメインおよびFokIヌクレアーゼの融合が知られている。しかしながら、前者のケースとは異なり、天然タンパク質のみ、RNase HI、および、ジンクフィンガーの融合は、配列特異的な酵素にはつながらない。
DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質またはそのドメインの配列優先性を決定するための、および、これにより、DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質によって認識された配列を決定するための方法は、SELEX手順の変更形態である。SELEXは指数関数的増加によるリガンドの系統的な進化を表わしている。この方法の原則は、リガンドに高い親和性を示す核酸配列の大きな分岐したライブラリからの分子の繰り返しの選択および濃縮に基づく。濃縮工程は、リガンドに核酸を結合させ、結合していない配列を除去することにより達成される。この方法は、高い特異性を備えるリガンドを結合させるRNAとDNAのアプタマーを得るために(非特許文献1、非特許文献2)、および、DNAまたはRNAの結合タンパク質の配列優先性を決定するために(非特許文献3)、これまでのところ用いられてきたが、DNA−RNAハイブリッドに結合するタンパク質には使用されなかった。SELEXの既知の修飾で使用される記載されたオリゴヌクレオチドライブラリは、一本鎖オリゴヌクレオチド(RNA、ssDNA、修飾したRNA、または、修飾したssDNA、PNA)、または、二本鎖DNA(dsDNA)のいずれかからなっていたが、いずれもDNA−RNAハイブリッドライブラリの使用を特徴としてはいない。
特許文献1は、キメラジンクフィンガーヌクレアーゼを用い、標的とした遺伝的組換えまたは変異を実行する方法を記載している。特許文献2は、ヒト嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子遺伝子の標的とした編集のためのジンクフィンガーヌクレアーゼの使用と、それによって嚢胞性繊維症の可能性のある治療を与えることについて記載している。特許文献3は、ヒト細胞の複数のゲノム部位のDNA配列を修飾することができるジンクフィンガーヌクレアーゼを作るために公に利用可能なジンクフィンガーを用いて、非常に効率的で実践が容易なモジュールアセンブリ方法の開発について記載している。前述の公開公報のいずれも、DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質の基質優先性を決定するためのSELEX方法の使用、または、DNA−RNAハイブリッド中の特定の配列を結合するためのジンクフィンガーの使用、または、とりわけその目的のためのZfQQRの使用について記載していない。
非特許文献4は、Bs−RNase III(rncS)発現が、温度感受性プラスミドからの、および、90−95%の細胞死をもたらす非許容温度でのrncSの転写に依存し、ならびに、生き残ったほぼすべての細胞がrncS発現プラスミドを保持した、菌株の成長について記載している。したがって、著者は、rncSがバシラス・サブティリスで不可欠であると結論づけた。非特許文献5は、RNaseIIIをコードする遺伝子である、rnc中の点変異を保有する細菌の表現型について記載している。非特許文献6は、SAM結合アプタマードメインの上流の5’−単リン酸化したyitJリボスイッチをインビトロで優先的な切断することができた新規なエンドリボヌクレアーゼ(ここではRNaseYと呼ぶ)として同定された、初期の未知なる機能の本質的なタンパク質、YmdAについて記載している。Herskovitz M.A.ら、Dasgupta S.ら、Karen Shahbabianらのだれも、DNA−RNAハイブリッドに結合するDNA−RNAハイブリッド結合タンパク質またはジンクフィンガーの基質優先性を決定するSELEX方法の使用、あるいは、DNA−RNAハイブリッドを得る任意の方法について、記載も示唆もしていない。
特許文献6は、遺伝子の転写領域全体をほぼカバーする二本鎖RNA分子の生成と、すでにまたはほぼ標識化されていてもよい小さなRNA分子を生成するためにRNAエンドヌクレアーゼを用いてこの分子を切断することについて記載している。特許文献7は、二本鎖DNAのデオキシリボ核酸のDNA鎖の一本鎖の切断領域を攻撃し、その相補的な領域で他のDNA鎖を特異的に開裂する新しいヌクレアーゼB−1について記載している。特許文献6と特許文献7は、DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質の基質優先性を決定するためのSELEX方法の使用、あるいは、DNA−RNAハイブリッド中の特定の配列の結合のためのジンクフィンガーの使用、あるいは、とりわけ、その目的のためのZfQQRの使用には言及していない。
したがって、特定の位置でDNA−RNAハイブリッドのRNA鎖を切断するリボヌクレアーゼが必要とされている。DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質の基質優先性を決定する改良された方法、あるいは、DNA−RNAハイブリッド中の特定の配列の結合のためのジンクフィンガーの使用、あるいは、とりわけ、その目的のためのZfQQRの使用に対するニーズがある。
WO 2010076939 A1 WO 03087341 A2 WO 2009146179 A1 WO 2007014181A2 WO 2007014182A2 US 2006057590 JP 54059392
Ellington, A.D., Szostak, J.W., 1990. Nature 346, 818-822 Huizenga DE, Szostak JW. 1995. Biochemistry 34(2):656−65 Blackwell TK & Weintraub H. 1990. Science 250:1104−1110 Herskovitz M.A. et al., Mol Microbiol. 2000 Dec:38(5):1027−33, " Endoribonuclease RNase III is essential in Bacillus subtilis." Dasgupta S. et al., Mol Microbiol. 1998; 28 (3): 629−40, "Genetic uncoupling of the dsRNA−binding and RNA cleavage activities of the Escherichia coli endoribonuclease RNase III−−the effect of dsRNA binding on gene expression." Karen Shahbabian et al., The EMBO Journal (2009) 28, 3523−3533, " RNase Y, a novel endoribonuclease, initiates riboswitch turnover in Bacillus subtilis"
上記の最先端技術の観点から、提示される本発明の目的は、記載された不利な点を克服し、かつ、特定の位置でDNA−RNAハイブリッドのRNA鎖を切断するリボヌクレアーゼを実現させることである。したがって、本発明は、DNA−RNAハイブリッド中の配列を認識する、ジンクフィンガードメインとRNase HIの触媒ドメインの組み合わせに基づいて操作した酵素を提供することと、DNA−RNAハイブリッドのRNA鎖のみを切断する配列特異的な酵素を得ることを目的とする。
本発明は、ランダムな配列を含むDNA−RNAハイブリッドのライブラリを得るための新しく改良された方法、および、DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質の配列優先性、好ましくは、ジンクフィンガーによる、さらに好ましくはZfQQRによる結合のためのDNA−RNAハイブリッドの配列優先性を決定するための該方法の使用を提供することを次の目的としている。そのような方法は、DNA−RNAハイブリッドライブラリをスクリーニングするために有効に使用することができる。本発明は、DNA−RNAハイブリッドのライブラリを得る新しい改良された方法を提供することを次の目的とする。
発明者たちは、特定の位置でDNA−RNAハイブリッドのRNA鎖を切断する配列特異的な操作リボヌクレアーゼHが、DNA−RNAハイブリッド中の特定の配列に結合する能力を有しているジンクフィンガーDNA−RNAハイブリッド結合ドメインとの、RNase HIの触媒ドメインまたはその誘導体を融合させることにより、得られることに不意に気が付いた。
第1の態様では、本発明は、DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖を切断するリボヌクレアーゼを提供し、リボヌクレアーゼは、ジンクフィンガーDNA−RNAハイブリッド結合ドメインを含む、RNase HIまたはその誘導体の触媒ドメインを含む融合タンパク質であり、ジンクフィンガー結合ドメインは、DNA−RNAハイブリッド中の特定の配列に結合する能力を有している。好ましいリボヌクレアーゼは、RNase HIハイブリッド結合ドメインの欠失を含むRNase HIの触媒ドメインの誘導体であり、好ましくは、RNase HIの触媒ドメインは、バチルス・ハロデュランス(B.halodurans)からのものであり、より好ましくは、SEQ ID No:1で示されるrnhA遺伝子のヌクレオチド175−588によってコードされたポリペプチドを含む。リボヌクレアーゼでは、RNase HIの好ましい触媒ドメインは、K81A、K89E、および、K123Aから選ばれた基質結合領域中の1つのアミノ酸の少なくとも1つの置換を含み、好ましくは、すべての置換K81A、K89E、およびK123Aを含む。
好ましいリボヌクレアーゼでは、ジンクフィンガードメインは、ジンクフィンガーZfQQRの誘導体であり、好ましくは、SEQ ID No.2で示される配列ZfQQRの19−303までのヌクレオチドによってコードされたポリペプチドである。リボヌクレアーゼは、SEQ ID No.4で示されるような融合タンパク質catAEA−ZfQQRを含む。リボヌクレアーゼは好ましくは、SEQ ID No.6で示されるような融合タンパク質GQを含む。リボヌクレアーゼは好ましくは、SEQ ID No.8で示されるような融合タンパク質GGKKQを含む。
次の態様では、本発明は、本発明によるリボヌクレアーゼを含む組成物を提供する。
本発明は、本発明によるリボヌクレアーゼ、あるいは、DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖の切断のために本発明による組成物にも関連する。そのような使用では、DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖の好ましい切断は、ジンクフィンガーの結合部位から離れた、2−16のヌクレオチド、好ましくは5−7のヌクレオチドにある。
本発明は、DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖を切断する、操作したRNase HIを得る方法も提供し、該方法は、以下の工程を含む:
a)好ましくは結合ドメインの除去によって、および/または、基質の結合に関与するアミノ酸の置換によって、基質と結合しないが触媒活性を保持する、RNase HI触媒ドメインを得る工程、
b)DNA−RNAハイブリッド中の特定の配列に結合する能力を有する結合ドメインを含む、好ましくは、ジンクフィンガーDNA−RNAハイブリッド結合ドメインを含む、工程a)で得られたRNase HI触媒ドメインを含む融合タンパク質を作ることによって操作したRNase HIを得る工程。操作したRNase HIを得る好ましい方法では、ジンクフィンガードメインは、ジンクフィンガーZfQQRの誘導体、好ましくは、SEQ ID No.2で示された配列ZfQQRのヌクレオチド19−303によってコードされたポリペプチドである。そのような方法では、RNase HIの触媒ドメインは好ましくはバチルス・ハロデュランスからであり、好ましくは、SEQ ID:1で示されるrnhA遺伝子のヌクレオチド175−588によってコードされたポリペプチドを含む。RNase HIの触媒ドメインは、好ましくは、少なくともアミノ酸上の置換、欠失、および/または挿入(insretion)から選択される基質結合領域の変化を含む。
本発明のDNA−RNAハイブリッドのRNA鎖を切断するリボヌクレアーゼは、RNase HIまたはその誘導体、および、DNA−RNAハイブリッド結合ジンクフィンガーの融合を含み、RNase HIはバチルス・ハロデュランスからであり、ジンクフィンガーは、ハイブリッドDNA−RNA中の特定の配列に結合する能力を有している。好ましくは、本発明によるリボヌクレアーゼは、触媒ドメイン・ポリペプチドであるバチルス・ハロデュランスからのRNase HIの誘導体であることを特徴とし、さらにより好ましくは、SEQ ID NO:1で示されるrnhA遺伝子のヌクレオチド175−588によってコードされたポリペプチドを含んでいる。同じく好ましくは、本発明によるリボヌクレアーゼは、天然のRNase HIの誘導体であることを特徴とし、これは、DNA−RNAハイブリッド結合ドメインの欠失を包含している。好ましくは、本発明によるリボヌクレアーゼは、触媒ドメイン誘導体RNase HIであることを特徴としており、これは、基質結合領域中のアミノ酸の置換:K81A、K89EおよびK123Aを含んでいる。最も好ましくは、本発明によるリボヌクレアーゼは、SEQ ID NO:1で示されるrnhA遺伝子のヌクレオチド175−588によってコードされたポリペプチドであることを特徴としており、ジンクフィンガードメインは、ジンクフィンガーZfQQRの誘導体であり、好ましくは、SEQ ID NO:2で示される、ジンクフィンガーZfQQRの19−303のヌクレオチドによってコードされたポリペプチドである。
配列特異的なリボヌクレアーゼHは、RNAの修飾に関する研究を含む、RNA質量分析法に関する核酸の特異的かつ局所的な断片化で使用することができる。本発明は、第3世代シーケンシングのためのRNAのフラグメントを生成するために使用され得る。配列特異的な操作したRNaseHは、特定の配列を含むウイルスRNAを検知するまたはマッピングするために使用することができ、一本鎖RNAはDNAでアニーリングされ、結果として生じるハイブリッドは切断される。本発明は、フラグメントのシャッフルとmRNAのライゲーションによるタンパク質の操作に使用することができ、フラグメントは特定の操作したリボヌクレアーゼHによる消化によって得られる。本発明は、インビボの持続的なDNA−RNAハイブリッドの部位特異的な切断を配向するために使用することができる。
新しい特徴を含む酵素は、異なる機能性を含む複数のドメインの融合を構築することによって得ることができる。配列に依存したやり方でDNA−RNAハイブリッドのRNA鎖を切断するリボヌクレアーゼの操作は、2つのタンパク質ドメイン:操作したRNase HI、および、DNA−RNAハイブリッド結合ジンクフィンガーの融合に基づく。バチルス・ハロデュランスからのRNase HIは、配列とは無関係のやり方で、DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖を加水分解する酵素である。ジンクフィンガーZfQQRは、DNA−RNAハイブリッド中の十分に定義された配列に結合する能力を有している。融合酵素の実施形態の1つでは、DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖に対してリボヌクレアーゼ活性を示すドメインは、触媒ドメイン(catと呼ばれる)をコードするバチルス・ハロデュランス rnhAからの遺伝子のフラグメントである。それは175−588のヌクレオチドrnhA遺伝子のフラグメントであり、バチルス・ハロデュランスからの天然タンパク質RNase HIの59−196のアミノ酸残基の領域に対応する。天然の遺伝子から、ハイブリッド結合ドメイン(HBD)をコードするフラグメントは、配列と無関係にDNA−RNAハイブリッドを結合するその能力のゆえに、除去される。ZfQQRを含む触媒ドメインの融合は、cat−ZfQQRと呼ばれた。操作した触媒ドメインは、基質結合領域に導入された3つのアミノ酸置換:K81A、K89E、およびK123Aを有する。置換は陽電気を帯びたリジンを含んでおり、それは既知の基質結合領域の近くに局在している。結合部位での置換は、酵素を不活性化するようには意図されていないが、それによって、酵素の基質結合が付加的なDNA−RNAハイブリッド結合ドメインの存在に依存するようになる。融合酵素の配列特異性を与えるドメインは、ジンクフィンガーZfQQRである。融合酵素では、19−303のヌクレオチドのジンクフィンガーZfQQRをコードする遺伝子フラグメントが用いられ、それはタンパク質の7−101のアミノ酸残基の領域に対応する。さらに、融合酵素の領域間リンカー領域は、GQおよびGGKKQと呼ばれる2つの変異体を生成するために修飾された。GQは、融合酵素の位置138−148のアミノ酸をコードするフラグメントを欠いたZfQQRとの、K81A、K89E、および、K123Aでの置換を含む触媒ドメインの融合である。GGKKQは、融合酵素の位置138−139および141−146のアミノ酸をコードするフラグメントを欠いた、ZfQQRを含むK81A、K89E、およびK123Aでの置換を含む触媒ドメインの融合である。生成したコンストラクトの記載は表1にまとめられる。
次の態様では、本発明は、DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質またはそのドメインの基質優先性を決定する方法を提供する。そのような方法により、タンパク質またはそのドメインによって認識される、および/または、DNA−RNAハイブリッド中のタンパク質領域によって結合される、好ましい配列を決定することが可能となる。
本発明は、DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質またはそのドメインの配列優先性を決定する方法を提供し、該方法は以下の工程を含む:
a)DNA−RNAハイブリッド基質のライブラリの混合物に、精製したタンパク質またはそのドメインを接触させる工程であって、DNA−RNAハイブリッド基質は、中心部分、好ましくは9または10のヌクレオチド位置に、無作為な配列を含み、フランキング配列は固定され、試験されるタンパク質またはそのドメインが、それに対する親和性を有している配列結合することを可能にする、工程、
b)結合したDNA−RNAハイブリッドを含むタンパク質またはそのドメインの、レジン、好ましくはグルタチオンアガロースへの固定化によって、結合していないDNA−RNAハイブリッドを分離する工程、
c)結合していないハイブリッドを取り除く工程、
d)好ましくはグルタチオンを含有する緩衝液を加えることによって、関連するDNA−RNAハイブリッドと一緒に、組換え型タンパク質を分離する工程、
e)PCR、好ましくはRT−PCRを用いて、分離したハイブリッドを増幅する工程であって、増幅反応において、無作為化領域のフランキング配列上の既知の配列に相補的なプライマーが用いられ、プライマーの1つでのPCR反応中に、RNAポリメラーゼ・プロモーターの配列は、RNAポリメラーゼによるインビトロの転写のための二本鎖DNAを得るために加えられる、工程、
f)DNA−RNAハイブリッドを得るために、RNaseH活性と、RNA鋳型の3’末端に相補的なDNAプライマーとを持っていない逆転写酵素を用いて、逆転写を行う工程を含み、工程a)乃至f)は好ましくは繰り返される。
本方法の好ましい実施形態では、プロモータ配列は、T7 RNAポリメラーゼのプロモータ配列を含み、RNAポリメラーゼはT7 RNAポリメラーゼである。好ましくは、タンパク質またはそのドメインは、組換え型タンパク質または組み換え型ドメインである。タンパク質またはそのドメインは好ましくはジンクフィンガーを含む。好ましい実施形態では、タンパク質またはそのドメインは、ジンクフィンガードメインおよびGSTの融合であり、好ましくは、SEQ ID:37にコードされたジンクフィンガードメインおよびGSTの融合である。好ましいタンパク質またはそのドメインは、RNase HIまたはその誘導体の融合であり、RNase HIは、バチルス・ハロデュランスからであり、好ましくは、SEQ ID:1で示されるrnhA遺伝子のヌクレオチド175−588によってコードされたポリペプチドとジンクフィンガーを含む。ジンクフィンガーは、DNA−RNAハイブリッド中の特定の配列に結合する能力を好ましくは有しており、好ましいジンクフィンガーは、好ましくはSEQ ID No.2で示される配列ZfQQRの19−303までのヌクレオチドによってコードされた配列のZfQQRである。
さらに、本発明の態様は、以下の工程を含むDNA−RNAハイブリッドのライブラリを得る方法を提供している:
a)RNARNAポリメラーゼのためのプロモータ配列を含む、不変の配列に隣接する、中央の位置に縮重配列を包含しているDNAオリゴヌクレオチドのライブラリをPCR増幅する工程、
b)鋳型として工程a)で得られた二本鎖DNA上のRNAポリメラーゼを使用してRNA鎖を合成する工程、
c)RNaseH活性を持っていない逆転写酵素を用いて、工程b)で得られたRNAの3’末端にある不変な配列に相補的なプライマーの逆転写を行う工程であって、逆転写の間、RNA鎖は分離されず、完全に相補的なRNA鎖とDNA鎖からなるハイブリッドが得られる、工程。好ましくは、そのような方法では、オリゴヌクレオチドは、無作為の9または10のヌクレオチド位置を含む中央の位置に、縮重配列を含有する。さらにより好ましくは、プロモータ配列は、T7 RNAポリメラーゼのためのプロモータ配列を含み、RNAポリメラーゼはT7 RNAポリメラーゼである。
本発明に記載されるように、DNA−RNAハイブリッドにおける、配列特異的なDNA−RNAハイブリッド結合タンパク質によって認識される配列の全領域と、DNA−RNAハイブリッド結合タンパク質またはそのドメインの基質優先性を決定するために、SELEX方法の修飾が開発され、それによって、タンパク質によって優先的に結合されたDNA−RNAハイブリッド配列の選択のサイクルを繰り返すことが可能となる(図10)。このプロセスでの新しい要素は、次のサイクルに使用されるために、DNA−RNAハイブリッドのライブラリの増幅と再現の方法である。それは、RNAポリメラーゼ、好ましくはT7 RNAポリメラーゼのためのプロモータ配列を含む不変な配列に隣接する中央の位置に縮重配列を含有するDNAオリゴヌクレオチドのライブラリのPCR増幅を使用することを含んでいる。結果として生じる二本鎖DNAは、RNAポリメラーゼ、好ましくはT7 RNAポリメラーゼを用いるRNA鎖の合成のための鋳型として使用される。一本鎖RNAのプールが得られ、DNA−RNAハイブリッドのライブラリを得るために、逆転写用の鋳型として役立つ。逆転写酵素は、RNAの3’末端に存在する不変の配列に相補的なプライマーを伸ばす。リボヌクレアーゼH活性を除去した酵素(リボヌクレアーゼH活性を所有しない逆転写酵素)による逆転写の間、RNA鎖は分離せず、完全に相補的RNA鎖とDNA鎖からなるハイブリッドの生成を可能にする。鋳型RNAが配列の中央部で不均一であったため、DNA−RNAハイブリッドのライブラリはこのようして得られる。SELEX方法の開発された修飾の有効性は、DNA−RNAハイブリッドと結合するジンクフィンガーZfQQRをリガンドとして用いて確認された。ZFQQRが操作の結果得られ、DNA−RNAハイブリッドのDNA鎖中の5つの「GGGGAAGAA−3」配列と結合する(Shi and Berg, Specific DNA−RNA hybrid binding by zinc finger proteins. 1995. Science, vol. 268)。この実施例については、グルタチオンS−トランスフェラーゼドメイン(GSTと呼ばれる)とのZFQQR融合が用いられた。
本明細書で引用される公開公報と参考文献は、引用により本明細書に完全に組み込まれる。
本発明をよりよく理解するために、本発明の実施形態のいくつかの例が図に示される。
ジンクフィンガーZfQQRを含む遺伝子融合rnhA遺伝子の最終的なDNAコンストラクトの調製、および、バチルス・ハロデュランス遺伝子配列からのRNase HI中での置換の調製において使用される、SEQ ID:11−25のプライマーの配列を示す。 特異的な気質として消化アッセイで使用された、ジンクフィンガーZfQQRのための結合部位を含有する、SEQ ID:9(図2(A)−RNA鎖)およびSEQ ID No:10(図2(B)−DNA鎖)で示されるDNA−RNAハイブリッドの配列である。 ジンクフィンガーの結合部位を含む基質DNA−RNAハイブリッドの切断と、マグネシウムイオンと亜鉛イオンの存在への切断の依存の結果として生じる消化産物を示す。レーン1−14に示された消化反応は、以下に示されるように、0.05μMの放射能で標識化された基質、0.5μMの標識化されていない基質、25mMトリス(pH8.0)、100mM KCl、2mM DTT、異なる酵素のある状態またはない状態、および、5mM MgClおよび/または20μM ZnSOの存在下で、37°Cで30分間行われた。レーン1:切断していない基質、レーン2:バチルス・ハロデュランスからの12.5 nM RNase HI、5mM MgCl、20μM ZnSO、レーン3:625nM cat、5mM MgCl、20μM ZnSO、レーン4:5nM cat−ZfQQR、5mM MgCl、20μM ZnSO、レーン5:25nM catAEA−ZfQQR、5mM MgCl、20μM ZnSO、レーン6:バチルス・ハロデュランスからの12.5nM RNase HI、5mM MgCl、レーン7:625nM cat、5mM MgCl、レーン8:5nM cat−ZfQQR、5mM MgCl、レーン9:25nM catAEA−ZfQQR、5mM MgCl、レーン10:バチルス・ハロデュランスからの12.5nM RNase HI、20μM ZnSO、レーン11:625nM cat、20μM ZnSO、レーン12:5nM cat−ZfQQR、20μM ZnSO、レーン13:25nM catAEA−ZfQQR、20μM ZnSO、レーン14:マーカーサイズ10−100ヌクレオチド一本鎖RNAの放射能で標識化したアイソトープ・リン33(USB)(星印(*)は独特の切断部位に印をつけた) ジンクフィンガーの結合部位を含む基質DNA−RNAハイブリッドの切断、および、マグネシウムイオンと亜鉛イオンの存在への、catAEA−ZfQQRの変異体GQによる切断の依存の結果生じる消化産物を示す。レーン1−14に示された消化反応は、以下に示されるように、50nMのGQ変異体、0.05μMの放射能で標識化した基質、0.5μMの標識化していない基質、25mM トリス(pH8.0)、20μM ZnSO、100mM KCl、2mM DTT、様々なMgCl濃度で37°Cで30分間、行われた。レーン1:切断していない基質、レーン2:0.05mM MgCl、レーン3:0.1mM MgCl、レーン4:0.2mM MgCl、レーン5:0.5mM MgCl、レーン6:1mM MgCl、レーン7:2mM MgCl、レーン8:5mM MgCl、レーン9:10mM MgCl、レーン10:マーカーサイズ10−100ヌクレオチド一本鎖RNAの放射能で標識化したアイソトープ・リン33(USB)。 ジンクフィンガーの結合部位を含む基質DNA−RNAハイブリッドの切断、および、マグネシウムイオンと亜鉛イオンの存在への、catAEA−ZfQQRの変異体GGKKQによる切断の依存から結果として生じる消化産物を示す。レーン1−14に示された消化反応は、以下に示されるように、50nM GGKKQ変異体、0.05μMの放射能で標識化した基質、0.5μMの標識化していない基質、25mM トリス(pH8.0)、20μM ZnSO、100mM KCl、2mM DTT、MgClの様々な濃度で37°Cで30分間、行われた。レーン1:切断されていない基質、レーン2:0.05mM MgCl、レーン3:0.1mM MgCl、レーン4:0.2mM MgCl、レーン5:0.5mM MgCl、レーン6:1mM MgCl、レーン7:2mM MgCl、レーン8:5mM MgCl、レーン9:10mM MgCl、レーン10:マーカーサイズ10−100ヌクレオチド一本鎖RNAの放射能で標識化したアイソトープ・リン33(USB)。 ジンクフィンガーZfQQRの結合部位を含むDNA−RNAハイブリッドの基質鎖RNA上のcatAEA−ZfQQR、GQ変異体、および、GGKKQ変異体によって生成された切断部位のマッピングを示す。レーン1−14に示された消化反応は、以下に示されるように、0.05μMの放射能で標識化された基質、0.5μMの標識化されていない基質、25mM トリス(pH8.0)、100mM KCl、2mM DTT、異なる酵素がある状態またはない状態でおよび、適切な濃度のMgClおよび/または20μM ZnSOの存在下で、37°Cで30分間、行われた。レーン1:切断されていない基質、レーン2:35nM catAEA−ZFQQR、20μM ZnSO、レーン3:50nM GQ変異体、1mM MgCl、20μM ZnSO、レーン4:50nM GGKKQ変異体、2mM MgCl、20μM ZnSO、レーン5:ssRNAのリボヌクレアーゼT1切断、レーン6:ssRNA基質のアルカリ性の加水分解。 配列の上の矢印によって示される、catAEA−ZfQQRによるジンクフィンガーZfQQRの結合部位を含む基質DNA−RNAハイブリッドの切断位置を示し、大きな黒い矢印は主要な切断部位を示し、小さな矢印は追加部位(上鎖RNA、下鎖DNA、ボックスでマークしたZfQQRのための結合部位)を示している。 配列の上の矢印によって示される、catAEA−ZfQQRのGQ変異体によるジンクフィンガーZfQQRのための結合部位を含む基質DNA−RNAハイブリッドの切断位置を示し、大きな黒い矢印は主要な切断部位を示し、小さな矢印は追加部位(上鎖RNA、下鎖DNA、ボックスでマークされたZfQQRのための結合部位)を示している。 配列の上の矢印によって示される、catAEA−ZfQQRのGGKKQ変異体によるジンクフィンガーZfQQRのための結合部位を含む基質DNA−RNAハイブリッドの切断位置を示し、大きな黒い矢印は主要な切断部位を示し、小さな矢印は追加部位(上鎖RNA、下鎖DNA、ボックスでマークしたZfQQRのための結合部位)を示している。 本発明によって修飾されるSELEX手順の1つの回の異なる段階を表わす図を示している。 バクテリオファージT7 RNAポリメラーゼを用いるインビトロの転写のプロセス中に一本鎖RNAを得るためのDNAオリゴヌクレオチド鋳型の配列を示す。鋳型A(SEQ ID No:26)は、ジンクフィンガーZfQQRのための結合部位を含んでいる。鋳型B(SEQ ID No:27)、ジンクフィンガーZfQQRのための結合部位を含んでおらず、制限酵素XhoIのための独特の切断部位を有している。鋳型9N(SEQ ID No:28)は9つのヌクレオチド縮重領域(「N」とマークされた単一の縮重ヌクレオチド)を含む。 DNA−RNAハイブリッドを得るプロセスを示す。DNAフラグメントは、6Mの尿素を含む15%変性ポリアクリルアミドゲル中で分離させた。55のヌクレオチドの長いDNAオリゴヌクレオチドの5’末端とプライマー2は、放射性同位元素リン33で標識化された。レーン1:0.5pmolの標識化プライマー。レーン2:0.25pmolの逆転写生成物、レーン3:0.25pmolの55 nt標識化されたDNAオリゴヌクレオチド DNA−RNAハイブリッドを得るプロセスを示す。DNAフラグメントは15%の天然ポリアクリルアミドゲル中に分離させた。55のヌクレオチドの長いDNAオリゴヌクレオチドの5’末端とプライマー2は、放射性同位元素リン33で標識化された。レーン1:0.5pmol標識化プライマー、レーン2:0.25pmolの逆転写生成物、レーン3:0.25pmol逆転写生成物の消化した5単位のリボヌクレアーゼH、レーン4:0.25pmol逆転写生成物の消化した1単位のリボヌクレアーゼH、レーン5:0.25pmolの55ntの標識化されたDNAオリゴヌクレオチド 連続した回のSELEX手順で、ジンクフィンガーZfQQRのための結合部位を含む二本鎖DNA(A)と、ZfQQRのための結合部位を含んでいない二本鎖DNA(B)との間の割合の変化を例証する棒グラフを示す(「O」は、A:Bが1:10000の比率のハイブリッドの混合物で始まる入力を意味し、I−Vは連続する回の数である)。 WebLogoを用いて、40の配列に由来する配列ロゴを示している。 ジンクフィンガーZfQQRに一定のKを決定するために用いられたDNA−RNAハイブリッドの配列を示し、16Aは文献に記載された結合部位を含むDNA−RNAハイブリッドであり、16Bは5回のSELEXの後に共通配列を含むDNA−RNAハイブリッドである。 反応混合物中のジンクフィンガーZfQQRの濃度に依存して、ニトロセルロースフィルター上で保持された放射能で標識化された基質の量の変動を表わすグラフを示す(パーセント結合として表される)。
以下の実施例は、本発明を例証し、その特定の態様について説明するためにのみ提示され、本発明を限定するためではなく、したがって、天賦の請求項で定義されるその全範囲と同等にみなされてはならない。
以下の実施例において、特段示されていない限り、標準的な材料および方法が、Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd edition. 1989. Cold Spring Harbor, N.Y. Cold Spring Harbor Laboratory Pressに記載されるように用いられ、あるいは、特定の材料および方法についてのメーカーの推薦に従って進められる。本明細書で使用されるように、特段指定のない限り、アミノ酸、および、ヌクレオチドまたはリボヌクレオチドについて標準的な略語が用いられる。
<実施例1>バチルス・ハロデュランスからのrnhA遺伝子フラグメントの発現ベクターpET 30bへのクローン化
バチルス・ハロデュランスからのrnhA遺伝子(SEQ ID NO:1)(SEQ ID NO:1は、rnhA RNase HI(遺伝子ID 893801,BH0863)のDNA配列である)を保有するベクターpET15aは私的なソースから得られた。cat(触媒ドメイン)をコードする遺伝子のフラグメントは、鋳型としてrnhA遺伝子を保有するpET15aと、50pmolの各プライマーBhcatr(SEQ ID No:12)およびBhcatf(SEQ ID No:11)(図1参照)、および、175−588のヌクレオチドに対応するrnhA遺伝子フラグメントをコードするDNAを含む1U Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)とで行われる標準的な条件下で、PCR技術を使用することにより増幅され、ベクターDNA pET 30b(Novagen社)は、NdeIおよびKpnI(Fermentas)で消化された。DNAを含有する反応混合物を、TAE緩衝液中の0.7%アガロースゲル上で分離し、予想されるサイズ430bpおよび5313bpに対応するフラグメントをそれぞれ、再単離用のキット(Gel out,A&A Biotechnology)を用いて、ゲルから再単離した。その後、50ngの再単離したrnhA遺伝子フラグメントと25ngの切断したベクターpET 30bを、バクテリオファージT4DNAリガーゼ(Fermentas)で処理し、リガーゼを熱失活させた。その後、ライゲーション反応混合物を細菌細胞の形質転換に使用した。大腸菌の形質転換受容性のある細菌(Top10(Invitrogen))を、ライゲーション反応混合物(50μlの細菌細胞当たり20−200ナノグラム)で形質転換した。30μg/μlmlのカナマイシンを補充したLB−寒天プレート上で形質転換体を選択した。所望の組み換え型を含む形質転換体の選択は制限地図の分析に基づき、その後、サンプルを配列決定してコンストラクトの配列を確認した。
<実施例2>ジンクフィンガーZfQQRをコードする遺伝子の発現ベクターpET28bへのクローン化
ジンクフィンガーZfQQRをコードする遺伝子の合成は、Shi Y, Berg JM. Specific DNA−RNA hybrid binding proteins. Science. 1995. vol. 268, 282−284の記事からのアミノ酸配列に基づいて、Epoch‘s Life Scienceから注文された(ジンクフィンガーZFQQR遺伝子の合成されたDNAの配列であるSEQ ID No:2を参照)。ZfQQRをコードするDNAと、DNAベクターpET28b(Novagen社)を、制限酵素NcoIおよびXhoIで消化した(酵素はFermentas社からのもので、反応は、メーカーの指示に従って緩衝液2X Yellow中で、37°Cで1時間、1mgのDNA当たり1つの酵素単位で行われた)。反応混合物をTAE緩衝液中の0.7%アガロースゲル上で分離し、実施例1のように処理した。その後、50ナノグラムの再単離したZfQQR遺伝子と25ナノグラムの消化したベクターpET28bを、室温で1時間、T4DNAリガーゼ(Fermentas。メーカーによって供給された緩衝液中で反応を行なった)によってライゲートさせた。リガーゼを75°Cで10分間、インキュベーションによって熱失活させた。その後、実施例1のように細菌細胞に形質転換するためにライゲーション反応混合物を使用した。
<実施例3>ジンクフィンガーZfQQRをコードする遺伝子の、バチルス・ハロデュランスrnhAからの遺伝子のフラグメントを含む発現ベクターpET 30bへのクローン化
ベクターpET28bからのZfQQRをコードする遺伝子のフラグメントを、PCR技術によって増幅した。その反応は、鋳型としてZfQQR遺伝子と、50pmolの各プライマーBhzf(SEQ ID No:13)およびKmf(SEQ ID No:14)(図1参照)を含む1UのPhusionポリメラーゼ(New England Biolabs)を保有するpET28b上で行われた標準的な条件下で実施された。ベクターpET30b中のRNase HIの触媒ドメインをコードする遺伝子のフラグメントを、PCT技術によって増幅した。その反応は、鋳型としてcat遺伝子と、50pmolの各プライマーKmf(SEQ ID No:14)およびBhcatr(SEQ ID No:12(図1参照)を含む1UのPhusionポリメラーゼ(New England Biolabs)を保有するpET30b上で行われた標準的な条件下で実施された。精製されたPCR生成物を、バクテリオファージT4ポリヌクレオチドキナーゼ(Fermentas)でリン酸化した。両方の反応からのDNA(20ナノグラム)を組み合わせ、ライゲートし、ライゲーション反応混合物を、実施例1のように、細菌細胞に形質転換した。
<実施例4>位置K81A、K89E、およびK123Aでアミノ酸置換を導入する融合酵素をコードする遺伝子の変異誘発
実施例3で生成されたフラグメントのライゲーションは、読み取り枠が当初、catをコードする遺伝子の一部と末端でZfQQRをコードする遺伝子フラグメントとを含んでいたコンストラクトを作成した。得られたDNAコンストラクトは、タンパク質の位置81、89、および123でアミノ酸残基をコードするヌクレオチドにおいてPCR技術を用いて置換を導入するために鋳型として役立った。置換は段階的に導入され、最初は、残基81(リジンからアラニンへの置換)および89(グルタミン酸に対するリジンの置換)をコードする置換ヌクレオチドであり、そのようなコンストラクトを得た後にのみ、位置123(リジンからアラニンへの置換)の残基をコードするヌクレオチドを形質転換するために、PCRを行った。PCR反応は、鋳型としてcat−ZfQQR遺伝子と、50pmolの各プライマーK81Af(SEQ ID No:17)、K81Ar(SEQ ID No:16)、K89Ef(SEQ ID No:19)、K89Er(SEQ ID No:18)、K123Af(SEQ ID No:21)、および、K123Ar(SEQ ID No:20)を含む1UのPhusionポリメラーゼ(New England Biolabs)を保有するpET28b上で行われた標準的な条件下で実施された(図1参照)。
実施例1のように、精製されたPCR生成物を処理し、ライゲーション反応混合物を細菌細胞に形質転換した。catAEA−ZfQQRをコードする遺伝子の最終的な配列は、SEQ ID No:3で示され、タンパク質配列の結果として生じるアミノ酸配列は、SEQ ID No:4で示される。
<実施例5>ドメイン間リンカー領域の長さを短くする、位置K81A、K89E、およびK123Aでのアミノ酸置換を含む融合酵素をコードする遺伝子の変異誘発
実施例4で生成されたコンストラクトは、末端でcatAEA−ZfQQRをコードする読み取り枠を保有し、SEQ ID No:3の遺伝子中のドメイン間リンカー409−449をコードする領域でPCR技術を用いて領域間リンカーを短くするための鋳型として役立った。PCR反応は、鋳型としてcatAEA−ZfQQR遺伝子と、50pmolの各プライマーdel11f(SEQ ID No:22)およびdel11r(SEQ ID No:23)(これらはGQと呼ばれる変異体を生成するために使用された)、あるいは、プライマーdel5f(SEQ ID No:24)およびdel5r(SEQ ID No:25)(これらはGGKKQと呼ばれる変異体を生成するために使用された)をそれぞれ含む1UのPhusionポリメラーゼ(New England Biolabs)を保有するpET30b上で行われた標準的な条件下で実施された(プライマー配列については図1参照)。
実施例1のように、精製されたPCR生成物を処理し、ライゲーション反応混合物を細菌細胞に形質転換した。変異体GQをコードする遺伝子の最終配列は、SEQ ID No:5で示される位置138−148のアミノ酸と、SEQ ID No:6で示されるタンパク質配列の結果として生じるアミノ酸配列をコードするフラグメントによって短くされたドメイン間リンカーを含むcatAEA−ZfQQRである。変異体GGKKQをコードする遺伝子の最終配列は、SEQ ID No:7で示される位置138−139のアミノ酸と、SEQ ID No:8で示されるタンパク質配列の結果として生じるアミノ酸配列をコードするフラグメントによって短くされたドメイン間リンカーを含むcatAEA−ZfQQRである。
<実施例6>イオン交換クロマトグラフィーによるタンパク質の発現および精製
バチルス・ハロデュランスからの完全長のRNase HIをコードする遺伝子を含むプラスミドpET15a、catをコードする遺伝子を含むpET 30b、catAEA−ZfQQRをコードする遺伝子を含むpET 30b、および、変異体GQをコードする遺伝子を含むpET 30b、および、変異体GGKKQをコードする遺伝子を含むpET30をそれぞれ、大腸菌株ER2566(New England Biolabs)に形質転換した。IPTGでタンパク質発現を誘発し、Ni−NTAレジン(Sigma Aldrich)で、標準的な手順に従って、タンパク質を精製した。
<実施例7>融合酵素のヌクレアーゼ活性アッセイ
バチルス・ハロデュランス、cat、cat−ZfQQR、および、catAEA−ZfQQRからの完全長のRNase HIの酵素活性および特異性に対する、反応におけるマグネシウムイオンと亜鉛イオンの存在の効果を試験した。活性アッセイは、5mM MgClおよび/または20μM ZnSOの存在を含んでいた。基質DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖の5’末端を、放射性同位元素リン33で標識化した。消化反応は0.05μMの放射性同位元素で標識化した基質と0.5μMの標識化していない基質を含んでいた。
RNA:
AGAACUAGUGGAUCAACCGGGCUGCAGGAAUUCGAUAUCAAGCUUAUCGAUACCGUGGCGGUUCUUCCCCAAGCC(SEQ ID No:9)
DNA:
GCTTGGGGAAGAACCGCCACGGTATCGATAAGCTTGATATCGAATTCCTGCAGCCCGGTTGATCCACTAGTTCT(SEQ ID No:9)
および、25mM トリス(pH8.0)、100mM KCl、5mM MgCl、および/または、20μM ZnSO、2mM DTT。反応は以下のものを含んでいた:バチルス・ハロデュランスからの完全長の12.5nMのRNase HI、625nMのcat、5nMのcat−ZfQQR、または、25nMのcatAEA−ZfQQR。消化反応は37°Cで行われ、50%の最終濃度にフォルムアミドを加えることにより、30分後には止まった。消化産物を、6Mの尿素を含有する12%変性ポリアクリルアミドゲル中に分離させた(図3を参照)。ゲルを真空乾燥器で乾燥させ、Storage Phosphor Screens(GE Healthcare)に一晩中晒した。オーディオラジオグラム(audioradiogram)をTyphoon Trio Scanner(GE Healthcare)でスキャンした。
20μM ZnSOの存在下、および、MgClの欠如下で、catAEA−ZfQQRによる基質消化は、独特なサイズの生成物を生成する。そのような基質がバチルス・ハロデュランス、cat、および、cat−ZfQQRからの完全長のRNase HIによって消化されるときには、この場所での切断は生じない。
変異体GQおよびGGKKQによる基質切断の特異性に対するリンカー長さの減少の効果が測定された。条件は、反応中の亜鉛の存在下での様々なマグネシウムイオンの濃度を分析した。活性アッセイは、上記のように、0.05mM−10mMの範囲のMgClと、20μM ZnSO、および、緩衝液組成物の存在を含んでいた。基質DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖の5’末端を、放射性同位元素リン33で標識化した。消化反応は、0.05μMの放射性同位元素で標識化された基質および0.5μMの標識化されていない基質(図2)、25mM トリス(pH8.0)、100mM KCl、5mM MgCl、および、20μM ZnSO、2mM DTTを含んでいた。反応では、50nMの変異体GQと50nMの変異体GGKKQを用いた。消化反応を上記のように行い、その結果を、GQについては図4に、GGKKQについては図5に示した。リンカーのGQ変異体については、反応中のMg2+の最適な濃度は1mMであり、GGKKQ変異体については、それは2mMだった。
catAEA−ZfQQR、および、そのGQとGGKKQの変異体によって生成されたジンクフィンガーZfQQRのための結合部位を含むDNA−RNAハイブリッド基質中の切断部位を正確に決定するために、分解物を含むポリアクリルアミドゲル中で切断産物を分離させ、1つのヌクレオチドによって異なるフラグメントの分離を可能にする。基質DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖の5’末端を、放射性同位元素リン33で標識化した。消化反応は、0.05μMの放射性同位元素で標識化した基質と0.5μMの標識化していない基質(図2を参照)、25mM トリス(pH8.0)、100mM KCl、20μM ZnSO、1mM MgCl(変異体GQの場合)、および、2mM MgCl(変異体GGKKQの場合)、および、2mM DTTを含んでいた。反応は、0.1μM catAEA−ZfQQR、50nMの変異体GQ、および、50nMの変異体GGKKQを含んでいた。消化反応は37°Cで行われ、50%の最終濃度にフォルムアミドを加えることにより、1時間後に止まった。Ambionの推薦(www.ambion.com)に従って、アルカリ性の加水分解によって、1つのヌクレオチドによって異なるフラグメントを含むサイズマーカーを得た。消化産物を、6Mの尿素(図6を参照)を含む12%変性ポリアクリルアミドゲル中で分離させた。同定された配列長さの結果として生じるフラグメントを、基質の配列上でマッピングし、catAEA−ZfQQRのための切断の主産物は54のヌクレオチドの長さを有していることが分かった(図7を参照)。それは、ジンクフィンガーZfQQRのための結合部位から離れた反対の鎖7ヌクレオチドにある。GQとGGKKQの場合、切断の主産物は56のヌクレオチドの長さを有し(GQに関しては図8を参照、GGKKQに関しては図9を参照)、それはジンクフィンガーZfQQRのための結合部位から離れた反対の鎖5ヌクレオチドにある。
本発明の新しいリボヌクレアーゼは、DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖を切断し、ジンクフィンガーDNA−RNAハイブリッド結合ドメインを含むリボヌクレアーゼHI(RNase HI)の触媒ドメインを含むことができる融合タンパク質であり、ここで、ジンクフィンガー結合ドメインは、DNA−RNAハイブリッド中の特定の配列に結合する能力を有している。好ましい得られた融合タンパク質は、catAEA−ZfQQR、GQ、GGKKQである。
ヌクレアーゼドメインが、基質に結合後、基質の複数の場所で何度も切断する加工性の酵素であるため、RNase HI領域とジンクフィンガーを融合させることにより、配列特異的な操作したRNaseHが得られ得るということは明白ではなかった。さらに、以前に記載されたように、RNase HIのcatフラグメントの融合により配列特異的な酵素を得ることができないように、不変のRNaseHをジンクフィンガーへ融合しても配列特異的な酵素を得ることはできない。いかなる理論にも縛られることなく、これが可能な理由はほとんどない−RNase HIは、常に何度も切断する加工性の酵素であり、他のドメインと融合したジンクフィンガーは、DNA−RNAハイブリッド中のその結合配列とは結合せず、切断条件は最適ではなく、catドメインは、ジンクフィンガーの存在にもかかわらず基質と結合し、あるいは、これらすべてが重要だった。
さらに、基質結合領域の置換:catのK81A、K89E、およびK123Aは、配列特異的な酵素につながるということが明らかではなかった。特効薬を入手できないことを説明する複数の仮説がある:cat領域は亜鉛ドメインの存在にかかわらず基質と結合することができる、あるいは、結合領域の置換は、酵素の触媒作用に影響を与え、不活性な変異体を生成することができたかもしれなかった、あるいは、タンパク質中のアミノ酸の置換は、適切に折り畳むことができない、つまり、可溶性ではない変異体をもたらすことができる。catドメインによる結合の不安定化により、結合部位から定義された距離で切断する酵素を得ることができるということを確信させる先行技術で利用可能なデータまたは提案はなかった。
<実施例8>基質DNA−RNAハイブリッドの調製
3つの78ヌクレオチドの長い一本鎖DNAを合成して、それぞれ鋳型A(SEQ ID No:26)、鋳型B(SEQ ID No:27)、および、鋳型9N(SEQ ID No:28)と名付けた。PCR技術を用いて、二本鎖DNAを作成するために、これらのオリゴヌクレオチドを鋳型として使用した。その反応は、およそ0.1pmolの鋳型と、10pmolの各プライマー1および2を含む1単位のPhusionポリメラーゼ(New England Biolabs)の標準的な条件下で行われた:
プライマー1:
AATTTAATACGACTCACTATAGGGCTCTAGATCTCACTAAGCATAG(SEQ ID No:33)
プライマー2:
GAGATCTAGACGGAACATG(SEQ ID No:34)
プライマー1および2をPCR反応中の二本鎖DNAの増幅に使用し、プライマー2は逆転写反応でも用いた。
反応条件:1分間に98°Cの初期の変性、その後の15秒間、98°Cでの15サイクルの変性、15秒間72°Cでの再生(各サイクルごとに1°Cずつ、58°Cの最終的な温度までの温度の低下)、72°Cでの2秒間の伸長、その後の98°Cでの15秒間の10サイクル、58°Cでの15秒間の再生、および、72°Cでの2秒間の伸張。反応混合物をフェノールで抽出し、採取した水相を、0.5Mの酢酸ナトリウムpH4.5とエタノールで沈殿させた。沈殿物を空気乾燥させ、水中で再懸濁させた。転写MEGAshortscript(商標)T7(Ambion)用のキットを使用することにより、バクテリオファージT7 RNAポリメラーゼのプロモータ配列を含む二本鎖DNA鋳型上で、一本鎖RNA転写物を得た。その反応は、200−500ナノグラムのDNAを含む標準条件下で行われた。転写反応物を、6Mの尿素とTBE緩衝液を含む15%変成ポリアクリルアミドゲル中で分離し、紫外線下で臭化エチジウムを用いて視覚化した。55のヌクレオチドの長さに対応するバンドを切除し、ゲルからのRNAの溶出を、Costar Spin X Columns(Corning Life Sciences)を用いて標準手順によって行った。
RNase H活性を取り除いた逆転写酵素を用いて、一本鎖RNAの鋳型上でDNA−RNAハイブリッドを得た。200pmolのプライマー2(SEQ ID No:34)と200pmolの
一本鎖RNAを、70°Cで2分間インキュベートし、その後、氷上で2分間インキュベートした。調製した鋳型を逆転写にさらした。その反応は、最終濃度の1mM dNTP混合物、200pmolのプライマーアニーリングした鋳型、42°Cで2時間、逆転写酵素(Fermentas)を含まない40単位のRiboLock(Fermentas)および400単位のRevertAid H で、メーカーによって供給された緩衝液において40μlで行われた。反応混合物からのDNA−RNAハイブリッドを、標準手順でG−25 rasin(Sigma Aldrich)を使用することにより、緩衝液とdNTPsから分離した。
開発されたプロトコルが相補的なDNA−RNAハイブリッドの形成につながることを確認するために、放射能で標識化した放射性同位元素リン33プライマー2(SEQ ID No:34)を用いて、逆転写を行った(上記のように)。適切なサイズのDNA(予想される長さは55のヌクレオチドである)の合成は、結果として生じるDNAのサイズと対照の55のヌクレオチドの長いDNAオリゴヌクレオチドサイズを比較することで確認された。サンプルを、TBE緩衝液中に6Mの尿素を含有する15%変成ポリアクリルアミドゲル中で分離した(図12を参照)。ゲルを空気乾燥器で乾燥させ、Storage Phosphor Screens(GE Healthcare)に一晩中晒した。オーディオラジオグラムをTyphoon Trio Scanner(GE Healthcare)上でスキャンした。DNA−RNAハイブリッドの作成は、リボヌクレアーゼHによって逆転写の生成物を消化することによって、および、TBE緩衝液中の15%天然ポリアクリルアミドゲルにおける対照の55ヌクレオチド長のDNAオリゴヌクレオチドとの反応の生成物の遊走を比較することによって、確認された(図13を参照)。DNA−RNAハイブリッドのRNA鎖の消化は、37°Cで30分間、1および5単位のRNase H(Fermentas)で、メーカーによって供給される緩衝液中で10μlで行われた。
<実施例9>ジンクフィンガーZfQQRを含むGST融合タンパク質のクローン化、発現、および、精製
GSTとのジンクフィンガードメインの融合を得るために、ZFQQRをコードする遺伝子をクローン化し、発現ベクターpGEX−4T−1(Amersham)を作った。ジンクフィンガーZfQQRをコードする遺伝子の合成は、Shi Y, Berg JM. Specific DNA−RNA hybrid binding proteins. Science. 1995. vol. 268, 282−284の記事からアミノ酸配列に基づいて、Epoch‘s Life Sciencesから注文された。ZfQQRをコードするDNAをPCR技術を用いて増幅した。プライマーZFfおよびZFrを合成し、GSTドメインとジンクフィンガーZfQQRをコードする遺伝子の融合のDNAコンストラクトの調製に使用した。反応は、標準的な条件と、50pmolの各プライマーZFfおよびZFrを含む1単位のPhusionポリメラーゼ(New England Biolabs)で行われた:
ZFf:
GGTTCTGGTGACCCGGG(SEQ ID No:35)
ZFr:
CGGGAAAACAGCATTCCAGGTATTAG(SEQ ID No:36)
ジンクフィンガーZfQQRおよびベクターpGEX−4T−1 DNAをコードするDNAを、制限酵素SmaIおよびXhoI(Fermentas)で消化した。SmaI消化はメーカーの推薦に従って緩衝液1X Yellowで行った。このあと、緩衝液を、反応中の最終濃度の2X Yellowに加えた(37°Cで1時間、1mgのDNAのための1単位の酵素単位XhoI)。反応は、TAE緩衝液中の0.7%アガロースゲル上で分離し、予想されるサイズに対応するフラグメントを、アガロースゲル(Gel out, A&A Biotechnology)からの再単離用キットを用いて、ゲルから再単離した。その後、ジンクフィンガーZfQQRをコードする50ナノグラムの再単離したDNAと、25ナノグラムの切断ベクターpGEX−4T−1を、1時間室温で、バクテリオファージT4DNAリガーゼ(Fermentas。反応はメーカーから提供された緩衝液で行った)でライゲートした。リガーゼを10分間75°Cでインキュベートすることにより熱失活させた。その後、ライゲーション反応混合物は、細菌株大腸菌Top10 F(Invitrogen)に形質転換するために使用された。形質転換体は、100μg/mlアンピシリンで選択された。所望の組み換え型を含む適切な形質転換体の選択は、制限地図の分析に基づき、その後、クローンを配列決定してコンストラクトの配列を確認した。
ジンクフィンガーZfQQRをコードするプラスミドpGEX−4T−1遺伝子を、大腸菌株BL21(DE3):(Promega)に形質変換させた。一晩培養した形質転換体は、2時間、37°Cで、100mg/mlのアンピシリンを含む液体のLBに接種された。この後、IPTGを加え(最終濃度1mM)、さらに5時間、25°Cで振動させながら培養物をインキュベートした。誘導後、培養物を4°Cで10分間、4000rpmで遠心分離機にかけ、2mlのSTEで洗浄し、10分間、10,000gで遠心分離機にかけた。培養物から結果として生じるペレット剤を35mlのPBS中で再懸濁し、その後、細菌細胞は1360気圧下でフレンチプレス(Constant Systems LTD)を介して単一の継代によって分離した。20分間、4°Cの20000gで超遠心分離機の遠心分離によって溶菌液を浄化した。標準的な手順によってグルタチオン・セファロース・レジン(rasin)(GE Healthcare)上でタンパク質を精製した。
<実施例10>DNA−RNAハイブリッドへのタンパク質の結合、結合していないハイブリッドの分離、および、レジンからのタンパク質−DNA−RNAハイブリッド複合体の溶出
ジンクフィンガーZfQQRに対するDNA−RNAハイブリッドの結合反応は、40μlで行われ、200pmolのDNA−RNAハイブリッド、ジンクフィンガーZfQQRを含む1pmolのGST融合、25mM トリス pH8.0、100mM KCl、20μM ZnSO、2mM DTTを含んでいた。反応は30分間室温で行われた。この後、反応物を7.5μlのグルタチオン・セファロース・レジンに加え、振動させながら(1,400rpm)22°CでThermomixer compact(Eppendorf)で30分間インキュベートした。次の段階では、レジンを100μlの緩衝液P(25mM トリス(pH8.0)、100mM KCl、20μM ZnSO、2mM DTT)で3回洗浄し、各回、サンプルを室温で2分間、1000gで遠心分離にかけ、上澄みを取り除いた。次の工程は溶出であり、30μlの緩衝液Eと室温で10分間のインキュベーションで2度繰り返した。各インキュベーションの後、サンプルを室温で2分間1000gで遠心分離機にかけ、上澄みをチューブに移した。二本鎖DNAを得るために、DNA−RNAハイブリッドに関連するジンクフィンガーを含むGST融合を含有する5μlの溶出液を、PCRを用いて増幅にさらし、その後、RNAを転写し、DNA−RNAハイブリッドを実施例8のような逆転写によって合成した。得られたDNA−RNAハイブリッドをSELEXの次のラウンドの出発物質であった。
<実施例11>対照SELEX
対照のSELEX方法は、ジンクフィンガーZfQQRのための結合部位を含むDNA−RNAハイブリッド(ハイブリッドA。鋳型A SEQ ID:26に形成される)と、そのような結合部位を有しておらず、その代わりにXhoI制限部位を有しているハイブリッド(Bハイブリッド。鋳型B SEQ ID No:27に形成される)の混合物上で行われた。5ラウンドのSELEXを、1:10000の比率のハイブリッドA:Bの混合物からなる対照プール上で行った。2つの配列を区別するために、各ラウンド後の溶出液のPCR増幅に由来する100ナノグラムのDNAを、37°Cで16時間、2つの酵素単位XhoIで消化した。消化産物を、TBE緩衝液中の15%天然ポリアクリルアミドゲル上で分離した。ゲルを0.5μg/mlの最終濃度の臭化エチジウム溶液中で2分間インキュベートした。バンドは、画像MultiImager Fluoro−S(BioRad)を電子保管するためのCCDカメラを用いて、紫外線下で視覚化された。切断していないDNA(78bp)と、消化産物(55および23の塩基対)に対応するバンドの強度は、Quantity One(BioRad)を用いて測定され、各ラウンドの後にDNA−RNAハイブリッドの鋳型上で得られたDNAの相対的な比率が計算された(図14参照)。GSTとジンクフィンガーZfQQRの融合を含む5ラウンドの選択の後、ZfQQRのための結合部位を保有するDNAとそのような配列のないDNAとの比率は、1:1,7に変化した。このことは、SELEX手順を行うことによって、対照配列のプールが、ZfQQRに特異的に結合された配列によって、8500倍も濃縮されたことを意味している。
<実施例12>
SELEXライブラリRNA−DNAハイブリッド
次の段階では、中央のランダムな配列(鋳型9N上で生成される−SEQ ID No:28)を含むDNA−RNAハイブリッドのライブラリは、SELEX手順を行うために、かつ、実施例11のようにジンクフィンガーZfQQRの配列優先性を決定するために使用された。選択されたハイブリッドの配列を決定するために、5ラウンドのSELEX後に溶出液の鋳型上で得られた500ナノグラムのDNA PCR生成物を、メーカーから提供された緩衝液中で5単位のXbaI酵素(Fermentas)で消化した。消化産物を、TBE緩衝液中の15%の天然ポリアクリルアミドゲル上で分離した。43の塩基対のフラグメント長さに対応するバンドを、標準手順に従ってゲルから取り除いて単離した。コンカテマーを得るために、100ナノグラムの消化したDNAフラグメントを、室温で3時間、メーカーから提供された緩衝液中のバクテリオファージT4DNAリガーゼ(Fermentas)でライゲートした。リガーゼを10分間75°Cでインキュベートすることで熱失活させた。200ナノグラムのDNAプラスミドベクターpUC18(Fermentas)を、37°Cで3時間、メーカーから提供された緩衝液中のXbaI酵素で消化させた。反応混合物は、TAE中の0.7%アガロースゲルで分離し、予想されるサイズに対応するフラグメントは、アガロースゲルからの再単離用キット(Gel out,A&A Biotechnology)を用いてゲルから再単離する。そのように調製したベクターおよびコンカテマーをライゲートし、その後、細菌株に形質転換した。所望の組み換え型を含む適切な形質転換体の選択はコロニーの色の分析に基づき、12のクローンを配列決定し、表2に示されるようなSELEX手順によって得られた合計42のフラグメントを含むことが分かった。
ジンクフィンガーZfQQRで行われた5ラウンドの改良されたSELEX手順の最後にDNA−RNAハイブリッドの鋳型で得られたDNAを配列決定し、その後、9つのヌクレオチド縮重領域を含む配列のライブラリから獲得したSELEX手順で得られた配列
これを根拠にして、ZFQQR結合共通配列5’−GGNCGGNGGG−3’(図15)は、WebLogo(Crooks GE, Hon G, Chandonia JM, Brenner SE WebLogo: A sequence logo generator, Genome Research, 14:1188−1190, (2004), Schneider TD, Stephens RM. 1990. Sequence Logos: A New Way to Display Consensus Sequences. Nucleic Acids Res. 18:6097−6100)を用いて得られた。
<実施例13>SELEX共通配列へのジンクフィンガーZfQQRの結合
5ラウンドのSELEXの後に得られた共通配列がジンクフィンガーによって結合していることを確認するために、ニトロセルロースフィルター結合方法を用いて一定のKを測定した。アッセイは、文献に記載の放射能で標識化された基質(LDNA、LRNA)と、共通配列(CDNA、CRNA)で行われた(図16参照)。
LDNA:TCACTGGGGAAGAAGAATCCTC(SEQ ID No:29)
LRNA:GAGGAUUCUUCUUCCCCAGUGA(SEQ ID No:30)
CDNA:TCACTGGTCGGTGGGAATCCTC(SEQ ID No:31)
CRNA:GAGGAUUCCCACCGACCAGUGA(SEQ ID No:32)
結合反応は、2nMの標識化基質、非特異性的な競合相手としての2μgのポリdI−dC、25mM トリス(pH8.0)、100mM KCl、20μM ZnSO、2mM DTTを含んでいた。結合反応物を室温で30分間インキュベートし、その後、ニトロセルロースフィルターを介してすぐにろ過し、25mM トリス(pH8.0)、100mM KCl、20μM ZnSO、2mM DTTの8回分の反応緩衝液で洗浄した。放射能で標識化された基質の保留に由来する信号の強度の測定は、Typhoon Trio Scannerと、ImageQuant TL ソフトウェアを用いて、ニトロセルロースフィルターのオーディオラジオグラム上で行われた。K結合定数を測定し、両方の基質に関して類似しており、 文献に記載された基質の結合について188±38nM、および、SELEX共通配列について155±32nMであった(図17)。
<記載で特定した配列のリスト>
SEQ ID No:1−バチルス・ハロデュランス(完全長)からの遺伝子rnhAリボヌクレアーゼHI(遺伝子ID 893801 BH0863)のDNA配列;
SEQ ID No:2−ジンクフィンガーZfQQRのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:3−ジンクフィンガーZfQQRとの、置換K81A、K89E、およびK123Aを含む、バチルス・ハロデュランスからのリボヌクレアーゼHIのフラグメントを含有する酵素融合をコードする遺伝子のヌクレオチド配列(catAEA−ZfQQRと呼ばれる);
SEQ ID No:4−ジンクフィンガーZfQQRとの、置換K81A、K89E、K123Aを含む、バチルス・ハロデュランスからのリボヌクレアーゼHIのフラグメントを含有する融合のアミノ酸配列(catAEA−ZfQQRと呼ばれる);
SEQ ID No:5−catAEA−ZfQQR(位置138−148のアミノ酸をコードするフラグメントによって短くされたジンクフィンガーZfQQRドメイン間リンカーを含む、位置K81A、K89E、およびK123Aのタンパク質のアミノ酸配列における変化をもたらす置換を含む、バチルス・ハロデュランスからのリボヌクレアーゼHIのフラグメントを含有する酵素融合)のGQ変異体をコードする遺伝子のヌクレオチド配列(GQと呼ばれる)
SEQ ID No:6−catAEA−ZfQQRのGQ変異体のアミノ酸配列(酵素融合)(GQと呼ばれる);
SEQ ID No:7−catAEA−ZfQQR(位置138−139および141−146のアミノ酸をコードするフラグメントによってドメイン間リンカーを含む、ジンクフィンガーZfQQRを含む、位置K81A、K89E、およびK123Aでのタンパク質のアミノ酸配列における変化をもたらす置換を含むバチルス・ハロデュランスからのリボヌクレアーゼHIのフラグメントを含有する酵素融合)のGGKKQ変異体のヌクレオチド配列(GGKKQと呼ばれる);
SEQ ID No:8−酵素融合のGGKKQ変異体のアミノ酸配列(GGKKQと呼ばれる);
SEQ ID No:9−ZfQQRのための結合配列を含む基質のRNA鎖;
SEQ ID No:10−ZfQQRのための結合配列を含む基質のDNA鎖;
SEQ ID No:11−Bhcatfプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:12−Bhcatrプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:13−BhZfプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:14−Kmfプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:15−Kmrプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:16−K81Arプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:17−K81Afプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:18−K89Erプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:19−K89Efプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:20−K123Arプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:21−K123Afプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:22−del11fプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:23−del11rプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:24−del5fプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:25−del5rプライマーのヌクレオチド配列;
SEQ ID No:26−ZfQQRのための結合部位を含むSELEX方法の対照に使用された基質のDNA鎖の配列(鋳型A);
SEQ ID No:27−ZfQQRのための結合部位を有しておらず、その代わりにXhoI制限部位を有する、SELEX方法の対照に使用された基質のDNA鎖の配列(鋳型B);
SEQ ID No:28−中央のノナヌクレオチドランダムな配列を含むDNA−RNAハイブリッドのライブラリの構造に使用された基質のDNA鎖の配列(鋳型9N);
SEQ ID No:29−Kを決定するために使用されたZfQQR結合配列を含むDNA−RNAハイブリッドのDNA鎖のヌクレオチド配列;
SEQ ID No:30−Kを決定するために使用されたZfQQR結合配列を含むDNA−RNAハイブリッドのRNA鎖のヌクレオチド配列;
SEQ ID No:31−Kを決定するために使用されたSELEXから推論される共通配列を含むDNA−RNAハイブリッドのDNA鎖のヌクレオチド配列;
SEQ ID No:32−Kを決定するために使用されたSELEXから推論される共通配列を含むDNA−RNAハイブリッドのRNA鎖のヌクレオチド配列;
SEQ ID No:33−プライマー1−PCR反応における鋳型A、B、および9NのDNAの増幅に使用されたプライマー;
SEQ ID No:34−プライマー2−PCR反応における鋳型A、B、および9NのDNAの増幅に使用されたプライマー;
SEQ ID No:35−プライマーZFf−GSTドメインをコードする融合遺伝子と、ジンクフィンガーZf−QQをコードする遺伝子のDNAコンストラクトの調製のためにPCRで使用されたプライマー;
SEQ ID No:36−プライマーZFr−GSTドメインをコードする融合遺伝子と、ジンクフィンガーZf−QQをコードする遺伝子のDNAコンストラクトの調製のためにPCRで使用されたプライマー;
SEQ ID No:37−GSTドメインの融合をコードする遺伝子と、ジンクフィンガーZfQQRをコードする遺伝子のヌクレオチド配列である(融合GST−ZfQQR)。

Claims (11)

  1. DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖を切断するリボヌクレアーゼであって、
    リボヌクレアーゼは、リボヌクレアーゼ HI(RNase HI)の触媒ドメインの誘導体及びジンクフィンガーDNA−RNAハイブリッド結合ドメインを含む融合タンパク質であり、
    RNase HIの触媒ドメインの誘導体は、バチルス・ハロデュランスからのものであり、SEQ ID No:1で示されるrnhA遺伝子の175−588までのヌクレオチドによってコードされたポリペプチドを含み、
    RNase HIの触媒ドメインの誘導体は、SEQ ID No:1によってコードされたポリペプチドの配列に基づく基質結合ドメインのK81A、K89E、および、K123Aのすべてのアミノ酸残基の置換を含み、
    RNase HIの触媒ドメインの誘導体は、RNase HIハイブリッド結合ドメインを含まず、
    ジンクフィンガーDNA−RNAハイブリッド結合ドメインは、DNA−RNAハイブリッド中の特異的な配列に結合する能力を有している、ことを特徴とするリボヌクレアーゼ。
  2. ジンクフィンガードメインが、ジンクフィンガーZfQQRの誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のリボヌクレアーゼ。
  3. ジンクフィンガードメインが、SEQ ID No.2で示される配列ZfQQRの19−303までのヌクレオチドによってコードされたポリペプチドであることを特徴とする請求項2に記載のリボヌクレアーゼ。
  4. リボヌクレアーゼは、SEQ ID No.4で示されるような融合タンパク質catAEA−ZfQQR、またはSEQ ID No.6で示されるような融合タンパク質GQを含むか、またはSEQ ID No.8で示されるような融合タンパク質GGKKQを含む、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のリボヌクレアーゼ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項のリボヌクレアーゼを含む組成物。
  6. DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖のインビトロでの切断のための請求項1乃至4のいずれか一項のリボヌクレアーゼ、または、請求項5の組成物の使用。
  7. DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖の切断は、ジンクフィンガーの結合部位から離れた、2−16のヌクレオチドにあることを特徴とする請求項6に記載の使用。
  8. DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖の切断が、ジンクフィンガーの結合部位から離れた、5−7のヌクレオチドにあることを特徴とする請求項7に記載の使用。
  9. DNA−RNAハイブリッド中のRNA鎖を切断する、RNase HIの操作した変異体を得る方法であって、
    前記方法は、
    a)バチルス・ハロデュランスからのものであり、SEQ ID No:1で示されるrnhA遺伝子の175−588までのヌクレオチドによってコードされたポリペプチドを含む、RNase HI触媒ドメインの誘導体を得る工程と、
    ここで、RNase HIの触媒ドメインの誘導体は、SEQ ID No:1によってコードされたポリペプチドの配列に基づく基質結合ドメインのK81A、K89E、および、K123Aのすべてのアミノ酸残基の置換を含み、
    RNase HIの触媒ドメインの誘導体は、RNase HIハイブリッド結合ドメインを含まず、
    b)DNA−RNAハイブリッド中の特異的な配列に結合する能力を有するジンクフィンガー結合ドメインを含む、工程a)で得られたRNase HI触媒ドメインの誘導体を含む融合タンパク質を作ることによって操作したRNase HIを得る工程を含む、
    ことを特徴とする方法。
  10. ジンクフィンガードメインが、ジンクフィンガーZfQQRの誘導体であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. ジンクフィンガードメインが、SEQ ID No.2で示される配列ZfQQRの19−303までのヌクレオチドによってコードされたポリペプチドであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
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