JP6021948B2 - ジフルオロメタンを含む動作流体用のポリエステル潤滑剤 - Google Patents

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Description

本出願は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2012年2月15日出願の米国仮特許出願第61/598,980号明細書および2013年2月14日出願の米国特許出願第13/767,058号明細書の35USC119(e)の下での利益を主張する。
冷凍および空気調和システムなどの熱伝達デバイスに適した動作流体が提供され、前記動作流体は、ヒドロフルオロカーボン冷媒、つまりR−32とも呼ばれるジフルオロメタンと、40℃での動粘度32〜120cStを有する、ネオペンチルポリオールの混合物の直鎖状および分岐状C5〜10アルキルカルボキシエステルを含むポリオールエステル潤滑剤組成物と、を含み、すべてのネオペンチルポリオールエステルの少なくとも10重量%は、ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのエステルであり、ネオペンチルポリオールのアルキルカルボキシエステルのアルキルカルボキシレート基の過半数がペンタノイル基であり、そのペンタノイル基の15〜45%が分枝鎖である。特定の一実施形態において、動作流体は、優勢的な、または唯一の冷媒としてジフルオロメタンを含む。
冷蔵庫、冷凍機、熱ポンプおよび空気調和システムなどの熱伝達デバイスはよく知られている。簡単に言えば、かかるデバイスは、適切な沸点の冷媒がその周囲からの熱を受け取って低圧で蒸発し、その蒸気が凝縮器に送られ、そこで蒸気は液体へと再び凝縮して、新たな周囲へと熱を放出し、次いで凝縮液が蒸発器へと戻されて完了するサイクルを介して動作する。圧縮機等の冷凍装置の機械部品の他に、冷媒、適切な熱伝達材料、冷媒の損失を防ぐシーラントおよびデバイスの可動部品の動作を可能にする潤滑剤など、特に適合した材料が必要とされる。
例えば、潤滑または封止を提供するのに十分な量の潤滑剤が圧縮機において望まれる。潤滑剤は、荷重下での軸受などの可動部品の摩耗に対する保護を提供し、圧縮機から熱を除去し、冷媒の損失を防ぐ封止を保存するのを助け、低圧から高圧へのガスの効率的な圧縮を確実にするために隙間を封止し、かつ騒音を減らす(減衰)ために使用することができる。
潤滑剤は、良好な低温流動性を有し、熱安定性である必要がある。冷凍潤滑剤は冷媒と相溶性である必要もある。例えば、圧縮機の取り扱いでは、潤滑流体は、潤滑剤に溶解された冷媒の溶液として考えられる。蒸発器などの冷凍システムの他の部品では、オイルは、冷媒に溶解された潤滑剤として考えられ得る。一般に、冷凍システム全体の動作条件(温度および圧力)にわたって潤滑剤と冷媒とが高い混和性を有することが望ましく、混和性が部分的であると、熱伝達に問題が起こり、オイルを圧縮機に戻すのも妨げられる。例えば、蒸発器は、システムの最も冷たい部分であり、相分離が起こりやすい場所であるが、潤滑剤を含有する動作流体は、システムの他の場所で遭遇する、より高い温度でも機能しなければならない。
したがって、その互いの溶解性の程度に応じて、冷媒と潤滑剤の組み合わせは、完全に混和性、部分的に混和性、または不混和性に分類される。冷媒と潤滑剤の部分的混和性の混合物は、特定の温度および冷媒中の潤滑剤濃度にて互いに可溶性であり、他の条件下で2つ以上の液相に分離する。
オゾン層破壊および地球温暖化に関する問題によって、従来のクロロフルオロカーボン冷媒が、新たな材料または代替材料と交換されている。クロロフルオロカーボン冷媒の代替材料の一例、ジフルオロメタンは、クロロフルオロカーボンの有害なオゾン層破壊特性のない非常に効率的な冷媒である。しかしながら、この非常に望ましい冷媒を十分に活用するために、克服しなければならない技術的な障害がある。
冷媒R−32、つまりジフルオロメタンは、オゾン層破壊可能性(ODP)0および地球温暖化係数(GWP)650を有するヒドロフルオロカーボン(HFC)である。しかしながら、R−32は中程度に引火性であり、より重要なことには、現在の熱伝達システムで使用するのに必要な特性を有する潤滑剤との混和性が不十分である。これらの技術的障害を克服するために、R−32がブレンドで使用され、例えば、R−140Aは、ジフルオロメタン(R−32)とペンタフルオロエタン(R−125)の共沸(50重量%/50重量%)混合物であり;R−407Aは、ジフルオロメタンとペンタフルオロエタンおよびテトラフルオロエタン(R−134a)との共沸混合物である。単独で使用する場合にR−32が直面する障害のいくつかが克服されるが、これらのブレンドは、性能または環境上の観点からそれほど望ましくない。
上記のように、R−32は、GWP650を有し、冷媒R−410AのGWP=2100よりもかなり低い。R−410Aは、ODP 0.055およびGWP1810を有するR−22(クロロジフルオロメタン)HCFC冷媒の代替品とみなされている。R−32はまた、R−410Aよりも10%高い容積を有し、それによって成績係数(COP)が高くなる。
独占的にR−32で動作することができる、冷凍およびAC装置の開発が近年、再燃している。R−32は、R−410Aよりも高い圧力で動作するが、経済的側面の改善と共に装置のデザインの向上によって、R−32の使用が現実的な事項となった。エンジニアリングの向上によって、引火の危険性を最小限にするように制御され、R−410Aは、非引火性(評点A1)とみなされ、R−32は中程度に引火性(評点A2)とみなされ、かつ一部の用途に対する引火性炭化水素冷媒(評点A3)の受け入れが増大しつつあることから、R−32が新たな装置用の次世代の主流低GWP冷媒となる可能性が高まっている。
R−32の受け入れについて残っている問題の1つは、R−410Aと共に現在使用されている合成潤滑剤がR−32との使用に完全には適していないことである。R−410Aと共に最も一般的に使用されている潤滑剤は、ポリオールエステルおよびポリビニルエーテルである。現在の商業的潤滑剤は、冷凍/ACシステムの全動作範囲にわたって、特により望ましい潤滑剤粘度にて、R−32との適切な混和性/溶解性を持たない。また、R−32ベースの装置は、より高い吐出温度で動作し、そのため潤滑剤に対して熱安定性の更なる要求条件が求められる。
合成エステルベース潤滑剤は、多くのシステムにおいて有効な冷凍潤滑剤である。エステル混合物の物理的性質、例えば粘度等は、エステルの種類および存在するエステルの割合に応じて異なる。
米国特許第6,444,626号明細書には、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびテトラペンタエリトリトールエステルの混合物、ならびに前述のエステルおよびトリメチロールポリオールエステルとの混合物を含む、冷却剤または潤滑剤として使用するのに十分に適した配合流体が開示されている。米国特許第6,444,626号明細書のペンタエリトリトールとポリペンタエリトリトールエステルの混合物は、ポリオール/エステルのオリゴマー化を生じさせる条件下にて完全なエステル化に必要とされるよりも少ないカルボン酸を使用して、酸性条件下でポリオールを一部エステル化することによる、米国特許第3,670,013号明細書の一般的な教示に従い、2段階プロセスにおいて優勢的にモノペンタエリトリトールである開始ポリオールから調製される。次の工程では、ヒドロキシ基のエステル化を完了する。
米国特許第5,486,302号明細書に、分岐鎖カルボン酸を使用してポリオールをエステル化することによって得られる、より高い粘度のPOE潤滑剤が開示されており;残念なことに、これらの分岐鎖エステルは、特定の熱伝達デバイスで使用するには潤滑性が不十分である。
米国特許第6,774,093号明細書には、米国特許第6,444,626号明細書に記載の潤滑剤と同様な、エステルを含む冷凍潤滑剤が開示されているが、粘度がそれよりかなり高くなれば、フッ素化冷媒と共に使用するのに適するようになる。
同時係属中の米国特許出願第12/684,315号明細書に、ペンタエリトリトールのモノ、ジ、トリ、テトラおよびそれ以上のオリゴマーのカルボキシエステルの混合物を含む冷凍潤滑剤であって、少なくとも25%がテトラペンタエリトリトールまたはそれ以上のオリゴマーのエステルである、冷媒としてのCOと共に使用するのに有用な冷凍潤滑剤が開示されている。同時係属中の米国特許出願第13/080,739号明細書にも、主にC3〜6直鎖状カルボン酸のエステル、例えば、n−ペンタン酸エステルを含有し、かつペンタエリトリトール基4個以上を含有するペンタエリトリトールオリゴマーのエステル30重量%以上を含む、COと使用するのに有用な高粘度の潤滑剤が開示されている。
驚くべきことに、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーのC5〜10アルキルカルボキシエステルの混合物を含むC5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルであって、そのすべてのC5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルのうち50モル%以上が直鎖状または分岐状Cアルキルカルボキシエステルであり、かつそのすべてのCアルキルカルボキシエステルの15〜40%が分岐状である、C5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルが、R−32冷媒と共に使用するのに理想的に適した潤滑剤ベースストックを提供することを見出した。前記アルキルカルボキシレートエステル、および選択されるポリオールエステルとのそのブレンドは、期待される粘度およびR−32混和性よりも高いだけでなく、優れた潤滑性、膜の形成(building)および耐力特性も有する。
本発明は、R−32とも呼ばれるジフルオロメタンと、40℃での動粘度32cSt以上を有するポリオールエステル潤滑剤組成物と、を含む熱伝達デバイスに適した動作流体であって、前記潤滑剤組成物が、ネオペンチルポリオールのアルキルカルボキシエステルの混合物を含み、ネオペンチルポリオールのアルキルカルボキシエステルのアルキルカルボキシレート基の過半数、つまり50モル%以上がペンタノイル基であり、そのペンタノイル基の少なくとも15%が分岐状であり、かつすべてのネオペンチルポリオールエステルの少なくとも10重量%がペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのエステルである、動作流体を提供する。
他の種類の冷媒が存在してもよいが、ヒドロフルオロカーボン、つまりHFC冷媒が、存在するすべての冷媒の過半数を占め、多くの実施形態では、冷媒は、優勢的に、または独占的にHFC冷媒で構成される。多くの実施形態において、動作流体は、優勢的な冷媒としてジフルオロメタンを含み、特定の詳細な実施形態では、冷媒は、ジフルオロメタンから本質的になり、つまりジフルオロメタン以外の冷媒が、本発明の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない量で存在する。
本発明のペンタエリトリトールをベースとするポリオールエステルは便利なことに、上記の米国特許および特許出願に記載の一般的なプロセスによって製造することができる。本発明のポリオールエステルは、1種または複数種のポリオールの簡単なエステル化によって製造することもでき、個々に製造されたエステルをブレンドして、本発明のポリオールエステル混合物を得ることも一般的である。例えば、ペンタエリトリトールをベースとするポリオールエステルの混合物を、潤滑剤組成物の粘度を調節するために、例えばネオペンチルグリコールまたはトリメチロールプロパンのカルボン酸エステルとブレンドすることができる。
i)ジフルオロメタン(R−32)を含むヒドロフルオロカーボン冷媒;
ii)C5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルの混合物を含む、40℃での動粘度32〜120cSt、例えば32〜100cStを有するポリオールエステル潤滑剤組成物であって、前記ネオペンチルポリオールエステルが、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上のオリゴマーのC5〜10アルキルカルボキシエステルの混合物を含み、すべてのネオペンチルポリオールエステルの少なくとも10重量%が、ペンタエリトリトールポリオールモノマー単位4個以上を含有するオリゴマーのエステルであり、かつすべてのC5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルの50モル%以上が、直鎖状または分岐状Cアルキルカルボキシエステルであり、すべてのCアルキルカルボキシエステルの15〜45%、例えば15〜40%、例えば20〜40%、一部の実施形態では少なくとも30%が分岐状である、ポリオールエステル潤滑剤組成物;
を含む動作流体。多くの実施形態において、ネオペンチルグリコールおよび/またはトリメチロールプロパンのC5〜10アルキルカルボキシエステルもまた、ポリオールエステル潤滑剤組成物に存在する。
本発明の潤滑剤は、少なくとも32cSt、40cSt、46cSt、60cSt以上の40℃での動粘度を有し、90、cSt、100cSt、110、cSt、または120cStと高い動粘度であり得る。大部分の場合には、40℃での動粘度は、32〜120cSt、例えば32〜100cSt、例えば40〜100cSt、または46〜100cStである。一般に、本発明の潤滑剤は、32〜100、48〜100のISO粘度グレードを有し、例えば、48、68、100、またはその間のいくつかの値のISO粘度グレードを必要とするシステムで十分に機能する。
例えば、ポリオールエステル潤滑剤組成物は、式Iの化合物
Figure 0006021948

の混合物を含み、
上記式中、nは、1〜20、例えば1〜12、または1〜10の整数であり、
Rはそれぞれ独立して、炭素原子5〜10個のアルキルカルボニルであり、その過半数が、15〜45%が分岐状であるCアルキルカルボニルであり、
はそれぞれ独立して、選択され、かつR基または式II:
Figure 0006021948

の置換基であり、
そのポリオールエステル潤滑剤組成物は、少なくとも
a)式I(nは1であり、Rはそれぞれ独立して選択され、かつR基である)のモノペンタエリトリトールエステル、
b)式I(nは2であり、Rはそれぞれ独立して選択され、かつR基である)のジペンタエリトリトールエステル、
c)式Iのトリペンタエリトリトールエステル、
d)ペンタエリトリトールモノマー基4個以上を含む、式Iのペンタエリトリトールオリゴマーのエステル、
を含む。
すべてのネオペンチルポリオールエステルの合計重量に対して、少なくとも10重量%かつ60重量%まで、一般に10〜45重量%が、ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーである式Iの化合物である。例えば、一部の実施形態において、すべてのネオペンチルポリオールエステルの合計重量に対して、少なくとも12重量%、15重量%、25重量%、または30重量が、ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーである式Iの化合物である。例えば、すべてのネオペンチルポリオールエステルの12%〜45%、15%〜45%、25〜45%、または30〜40%が、ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーである式Iの化合物で構成される。
潤滑剤組成物のポリオールエステルは、式Iの化合物からなり得るが、多くの実施形態では、潤滑剤は、式Iの化合物と、他のネオペンチルポリオールエステル、例えばネオペンチルグリコールおよび/またはトリメチロールプロパンのC5〜10アルキルカルボキシレートエステルとの混合物を含む。
いくつかの一般に使用されるポリオールエステルおよびポリビニルエーテル潤滑剤は、冷媒R−32、または優勢的または本質的にR−32である冷媒混合物と混和性であるが、これらの潤滑剤は低い粘度、例えば、40℃での動粘度32cStを有し、かつ広い温度範囲で本発明の潤滑剤ほど混和性ではない。多くの熱伝達システム、つまり冷凍、空気調和等には、より高い粘度の潤滑剤が好ましく、場合によっては必要である。本発明の潤滑剤は、必要な範囲のR−32混和性を有し、かつより高い粘度で利用可能である。
本出願において、別段の指定がない限り、「1つ(a)」の化合物または「1つ(an)」の構成要素とは、「1つまたは複数の」化合物または「構成要素」を意味する。「過半数」とは、50%以上、一般に50%を超えることを意味し、「優先的に(predominately)」とは、かなりの過半数、例えば70%以上を意味し、冷媒の場合には、「優先的にR−32」とは、冷媒の15重量%未満、しばしば10重量%または5重量%未満がR−32以外の冷媒であることを意味する。
一実施形態において、組成物ポリオールエステル潤滑剤は:
a)ペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル30〜85重量%、例えば30〜80重量%、
b)ジペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜20重量%、
c)トリペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜10重量%、および
d)ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのC5〜10アルキルカルボキシエステル10〜45重量%、
を含み(重量%は、潤滑剤中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対する%である)、
例えば、
a)ペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル30〜55重量%、例えば40〜50重量%、
b)ジペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜20重量%、例えば10〜20重量%、
c)トリペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜10重量%、例えば3〜10重量%、
d)ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのC5〜10アルキルカルボキシエステル25〜45重量%、例えば30〜40重量%、
を含み、重量%は、潤滑剤中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対する%である。
他の実施形態において、ポリオールエステル潤滑剤組成物は:
(I)a)ペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル30〜55重量%、例えば40〜50重量%、
b)ジペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜20重量%、例えば10〜20重量%、
c)トリペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜10重量%、例えば3〜10重量%、
d)ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのC5〜10アルキルカルボキシエステル25〜45重量%、例えば30〜40重量%、
からなる混合物であって、その重量%が、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーのすべてのエステルの重量に対する%である、混合物を、潤滑剤組成物中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対して50〜95重量%、例えば60〜90重量%;
(II)潤滑剤組成物中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対して、ネオペンチルグリコールのC5〜1アルキルカルボキシエステルおよび/またはトリメチロールプロパンのC5〜1アルキルカルボキシエステルを5〜50重量%;
含み、
そのすべてのC5〜1アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルの50モル%以上が直鎖状または分岐状Cアルキルカルボキシエステルであり、かつそのすべてのCアルキルカルボキシエステルの15〜40%が分岐状である。
特定の詳細な実施形態において、ポリオールエステル潤滑剤組成物中のすべてのアルキルカルボキシエステルの75モル%以上が直鎖状または分岐状Cアルキルカルボキシエステルである。一部の実施形態において、ポリオールエステル潤滑剤組成物中のすべてのC5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルの25〜75モル%が分岐状である。
特定の実施形態において、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーのアルキルカルボキシエステルの75モル%以上が直鎖状または分岐状Cアルキルカルボキシエステルである。
一部の実施形態において、ポリオールエステル潤滑剤組成物におけるすべてのエステルの少なくとも50重量%、例えば60重量%、例えば重量75%は、式Iの化合物であり、一実施形態では、90重量%以上が式Iの化合物である。他の実施形態において、ポリオールエステル潤滑剤組成物におけるすべてのエステルの50重量%、60重量%、75重量%、90重量%以上が、トリメチロールプロパンのエステルである。
Rはそれぞれ独立して、直鎖状または分岐状であり得る、炭素原子5〜10個のアルキルカルボニルであるが、すべてのアルキルカルボニル基の少なくとも50%以上がCアルキルカルボニルであり、例えばすべてのアルキルカルボニル基の60%、75%、90%以上がペンタノイルである。ペンタノイル基の少なくとも15モル%が分岐状である。一実施形態において、n−ペンタン酸約66%と2−メチルブタン酸約34%の混合物が、ポリオールエステルの製造に使用される。
ポリオールエステルの製造には、他のカルボン酸も使用され、例えば、C、C、C、Cおよび/またはC10カルボン酸を使用してもよいが、すべてのカルボン酸の過半数、したがって、ポリオールエステルのすべてのアルキルカルボニルの過半数が炭素5個を有する。
ポリオールエステルのすべてのアルキルカルボニル基の20〜65%は分岐状であり、25〜60%、例えば30〜65%または30〜60%が分岐状である。
ペンタノイル基を過半数含有し、分岐状アルキルカルボニル基総含有率25〜60%の上記の潤滑剤は、直鎖状または非ペンタノイルアルキルカルボニル基を多量に含有する同様な潤滑剤に比べてかなり向上したR−32との混和性を有することが確認されている。
ペンタエリトリトールオリゴマーである式Iの化合物は、米国特許出願公開第2011/0240910号明細書に記載の直鎖状または分岐状オリゴマー、つまり直鎖状または分岐状オリゴマー主鎖であることができ、上述の式Iの化合物と同様な他の化合物が動作流体中に存在し得る。例えば、不完全なエステル化によって、1つまたは複数のR基が水素である化合物が生じ、使用される合成方法に応じて、より高い分岐度を示す、より高級なオリゴマーも可能である。
上記のエステルの混合物は、適切なポリオール、例えばペンタエリトリトール、ジ−ペンタエリトリトール、およびポリ(ペンタエリトリトール)の単純なエステル化によって製造することができるが、これには、出発原料として個々のポリオールを得る必要がある。
ポリオールエステル組成物は、米国特許出願公開第2011/0240910号明細書に一般に記述される二段階プロセスによってより便利に製造されることが多い。
ポリαオレフィン、ポリアルキレングリコール、アルキル化芳香族化合物、ポリビニルエーテル、鉱油、他のエステルベースの潤滑剤、植物油等の他の潤滑剤と、ポリオールエステルエステルをブレンドして、潤滑剤組成物を形成することもできる。しかしながら、上記で定義されるポリオールエステルの混合物は、動作流体が製造されるのに使用される、潤滑剤組成物の大部分、優先的、または唯一の成分であり、冷却剤と共にそれを使用することに関してポリオールエステル組成物の望ましい特性が損なわれないように、他の潤滑剤のベースストックを添加する場合には注意を払わなければならない。
本発明の動作流体は、上記の潤滑剤と、R−32を含む冷媒と、を含む。冷媒は、複数種のHFC化合物の混合物であってもよいし、または非HFC化合物を含有してもよいが、一般に冷媒は優勢的にR−32である。例えば、動作流体中に存在し得る他の冷媒としては、CO、アンモニア等が挙げられるが、冷媒の少なくとも85重量%、しばしばそれ以上がHFCであり、一般に冷媒の少なくとも90%、しばしばそれ以上がR−32である。
ポリオールエステル潤滑剤と冷媒の混合割合は特に制限されないが、潤滑剤は、冷媒100重量部につき1〜500重量部、さらに好ましくは2〜400重量部の割合で存在し得る。一実施形態において、動作流体は、潤滑剤と冷媒の重量に対してエステル潤滑剤を5〜20重量%含む。
本発明の動作流体は、当技術分野で一般的な他の成分、例えば添加剤、他の潤滑剤を含み得る。動作流体中にも存在し得る一般的な添加剤としては、酸化防止剤、極圧添加剤、耐摩耗添加剤、摩擦低減添加剤、消泡剤、予備発泡剤(profoaming agent)、金属不活性化剤、酸捕捉剤等が挙げられる。
使用することができる酸化防止剤の例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールおよび4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)などのフェノール系酸化防止剤;p,p−ジオクチルフェニルアミン、モノオクチルジフェニルアミン、フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン、フェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチルアミン、アルキルフェニル−1−ナフチルアミン、およびアルキルフェニル−2−ナフチルアミンなどのアミン酸化防止剤;硫黄含有酸化防止剤、例えばアルキルジスルフィド、チオジプロピオン酸エステルおよびベンゾチアゾール;およびジアルキルジチオリン酸亜鉛およびジアリールジチオリン酸亜鉛が挙げられる。
使用することができる、極圧添加剤、耐摩耗添加剤、摩擦低減添加剤の例としては、ジアルキルジチオリン酸亜鉛およびジアリールジチオリン酸亜鉛などの亜鉛化合物;チオジプロピオン酸エステル、ジアルキルスルフィド、ジベンジルスルフィド、ジアルキルポリスルフィド、アルキルメルカプタン、ジベンゾチオフェンおよび2,2’−ジチオビス(ベンゾチアゾール)などの硫黄化合物;ジアルキルジメルカプトチアジアオゾールおよびメチレンビス(N,N−ジアルキルジチオカルバメート)などの硫黄/窒素無灰耐摩耗添加剤;リン酸トリクレシルおよびリン酸トリアルキルなどのリン酸トリアリールなどのリン化合物;リン酸ジアルキルまたはジアリール;亜リン酸トリアルキルまたは亜リン酸トリアリール;ジメチルリン酸エステルのドデシルアミン塩など、アルキルおよびジアルキルリン酸エステルのアミン塩;亜リン酸ジアルキルまたはジアリール;亜リン酸モノアルキルまたはモノアリール;パーフルオロアルキルポリエーテル、トリフルオロクロロエチレンポリマーおよびフッ化黒鉛などのフッ素化合物;脂肪酸修飾シリコーンケイ素化合物などのケイ素化合物;モリブデンジスルフィド、グラファイト等が挙げられる。有機摩擦改質剤の例としては、長鎖脂肪アミンおよびグリセロールエステルが挙げられる。
使用することができる、消泡剤および予備発泡剤の例としては、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン油およびケイ酸ジエチルなどの有機ケイ酸エステルが挙げられる。使用することができる、金属不活性化剤の例としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、アリザリン、キニザリンおよびメルカプトベンゾチアゾールが挙げられる。さらに、フェニルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエステル、エポキシステアリン酸エステルおよびエポキシ化植物油などのエポキシ化合物、有機スズ化合物およびホウ素化合物が、酸捕捉剤または安定剤として添加され得る。
水分捕捉剤の例としては、オルトギ酸トリメチルおよびオルトギ酸トリエチルなどのオルトギ酸トリアルキル、1,3−ジオキサシクロペンタンなどのケタール、および2,2−ジアルキルオキサゾリジンなどのアミノケタールが挙げられる。
本発明のポリオールエステルと冷媒とを含む動作流体は、多種多様な冷凍および熱エネルギー伝達用途において使用することができる。非制限的な例としては、小窓空気調和装置、集中型家庭用空気調和ユニットから、軽い工業用空気調和装置および工場、オフィスビル、共同住宅用の大きな工業用ユニットまでの、すべての範囲の空気調和装置が挙げられる。冷凍用途としては、小さな家庭用器具、例えば家庭用冷蔵庫、冷凍庫、冷水器、自動販売機および製氷機、大規模な冷凍倉庫およびアイススケートリンクが挙げられる。食料品店のカスケード冷凍およびフリーザーシステムもまた、工業用途に含まれるだろう。熱エネルギー伝達用途には、家庭用加熱用の熱ポンプおよび熱水ヒーターが挙げられる。輸送に関連する用途としては、自動車およびトラックの空気調和、冷凍セミトレーラならびに海上および鉄道輸送冷凍コンテナが挙げられる。
上記の用途に有用な圧縮機のタイプは2つの広いカテゴリー:容積式圧縮機および動圧縮機に分類することができる。容積式圧縮機は、圧縮機の装置にかけられる仕事により圧縮チャンバの容積を低減することによって、冷媒蒸気圧を増加する。容積式圧縮機は、現在使用されている多くのスタイルの圧縮機、例えば往復圧縮機、回転圧縮機(ローリングピストン、回転翼型、一軸、二軸)および軌道(スクロールまたはトロコイド)を含む。動圧縮機は、回転部材からの運動エネルギーを蒸気に連続的に伝達し、続いて、このエネルギーを圧力上昇へと変換することによって、冷媒の蒸気圧を増加する。遠心圧縮機は、これらの原理に基づいて機能する。
ジフルオロメタン、つまりR−32、および潤滑剤を含む動作流体が製造され、R−32/潤滑剤混和性は、様々な温度重量%にて決定された。表1に示す、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーのエステル混合物(PolyPE)を用いて、実施例1〜8を製造した。
以下の実施例において、i−C5は、ペンタン酸/2−メチルブタン酸の約66/34混合物であり、
i−C9は、3,5,5−トリメチルヘキサン酸であり、
PEはペンタエリトリトールであり、DiPEはジペンタエリトリトールであり、PVEはポリビニルエーテルであり、
PolyPEは、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーの混合物であり、その混合物の少なくとも10重量%が、少なくとも4個のPEモノマー単位のPEオリゴマーのオリゴマーである。
Figure 0006021948
i−C5はペンタン酸/2−メチルブタン酸の約2:1混合物であるため、実施例1では、Cアルキルカルボニル基の約66%はn−ペンタン酸から誘導され、33%は2−メチルブタン酸から誘導される。
比較例A−Iは、表2に示す本発明以外のポリオールエステル潤滑剤を使用して製造された。
Figure 0006021948
表3は、様々な潤滑剤重量%での上記動作流体に関して、それを超える温度で潤滑剤/R−32混和性が確認される温度を示す。以下に示すように温度が低下した場合に、記載の潤滑剤重量%にて2つの相が識別できる。
Figure 0006021948
多くの冷凍潤滑剤の基本要求は、それが0℃を超える温度ですべての濃度にて冷媒と単相を形成することである。上記のデータから、実施例1〜8の潤滑剤それぞれで達成されているが、比較例A〜Iの潤滑剤では達成されていない。
実施例9〜14において、上記の実施例からの高い混和性の潤滑剤を非PolyPEネオペンチルエステル潤滑剤とブレンドし、様々な温度および重量%にてR−32/潤滑剤混和性を決定した。表4は、それからカルボキシレートが誘導される酸を示し、いくつかの丸めの誤差が見られる。示す比は重量比である。表5は混和性の結果を示す。
実施例9〜11では、実施例3からの潤滑剤と比較例Eの潤滑剤との1:2、1:1、および1:2混合物が使用される。
実施例12では、実施例3の潤滑剤と、n−ペンタン酸:3,5,5−トリメチルヘキサン酸の72:28混合物から誘導されるペンタエリトリトールエステルとの1:1混合物が使用される。
実施例13では、実施例3の潤滑剤と、ネオペンチルグリコールのn−ヘプタノイルエステルとの4:1混合物が使用される。
実施例14では、実施例3の潤滑剤と、ISOグレード46を達成する量のネオペンチルグリコールのn−ヘプタノイルエステルとの混合物が使用される。
Figure 0006021948
Figure 0006021948
多くの冷凍潤滑剤の基本要求は、それが0℃を超える温度ですべての濃度にて冷媒と単相を形成しなければならないことである。上記のデータから、実施例8〜16のブレンドそれぞれで、これが達成されている。
以下を特許請求する。
[請求項1]
i)ジフルオロメタン(R−32)を含むヒドロフルオロカーボン冷媒と、
ii)40℃での動粘度32〜100cStを有し、かつC 5〜10 アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルの混合物を含むポリオールエステル潤滑剤組成物であって、前記ネオペンチルポリオールエステルが、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーのC 5〜10 アルキルカルボキシエステルの混合物を含み、すべてのネオペンチルポリオールエステルの少なくとも10重量%が、ネオペンチルポリオールモノマー単位4個以上を含有するオリゴマーのエステルであり、かつ
前記C 5〜10 アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルすべての50モル%以上が直鎖状または分岐状C アルキルカルボキシエステルであり、かつ前記C アルキルカルボキシエステルすべての15〜40%が分岐状である、ポリオールエステル潤滑剤組成物と、
を含む、熱伝達デバイス用の動作流体。
[請求項2]
前記ポリオールエステル潤滑剤組成物がさらに、ネオペンチルグリコールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステルおよび/またはトリメチロールプロパンのC 5〜10 アルキルカルボキシエステルを含み、すべてのネオペンチルポリオールエステルの少なくとも10重量%が、ネオペンチルポリオールモノマー単位4個以上を含有するオリゴマーのエステルであり、かつ前記C 5〜10 アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルすべての50モル%以上が直鎖状または分岐状C アルキルカルボキシエステルであり、かつ前記C アルキルカルボキシエステルすべての15〜40%が分岐状である、請求項1に記載の動作流体。
[請求項3]
前記ポリオールエステル潤滑剤組成物が:
a)ペンタエリトリトールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル30〜85重量%、
b)ジペンタエリトリトールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル1〜20重量%、
c)トリペンタエリトリトールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル1〜10重量%、
d)ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル10〜45重量%、
を含み、
前記重量%が、前記潤滑剤中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対する%である、請求項1に記載の動作流体。
[請求項4]
前記ポリオールエステル潤滑剤組成物が:
a)ペンタエリトリトールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル30〜55重量%、
b)ジペンタエリトリトールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル1〜20重量%、
c)トリペンタエリトリトールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル1〜10重量%、
d)ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル25〜45重量%、
を含み、
前記重量%が、前記潤滑剤中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対する%である、請求項3に記載の動作流体。
[請求項5]
前記ポリオールエステル潤滑剤組成物が:
(I)前記潤滑剤組成物中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対して、
a)ペンタエリトリトールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル30〜55重量%、
b)ジペンタエリトリトールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル1〜20重量%、
c)トリペンタエリトリトールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル1〜10重量%、
d)ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのC 5〜10 アルキルカルボキシエステル25〜45重量%、
からなる混合物を50〜95重量%を含み、ここで、前記重量%は、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーのすべてのエステルの重量に対する%であり;かつ、
(II)前記潤滑剤組成物中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対して、ネオペンチルグリコールのC 5〜10 アルキルカルボキシエステルおよび/またはトリメチロールプロパンのC 5〜10 アルキルカルボキシエステルを5〜50重量%;
含み、
前記C 5〜10 アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルすべての50モル%以上が直鎖状または分岐状C アルキルカルボキシエステルであり、かつ前記C アルキルカルボキシエステルの15〜40%が分岐状である、請求項3に記載の動作流体。
[請求項6]
すべてのアルキルカルボキシエステルの75モル%以上が直鎖状または分岐状C アルキルカルボキシエステルである、請求項4に記載の動作流体。
[請求項7]
ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーのすべてのエステルの75モル%以上が直鎖状または分岐状C アルキルカルボキシエステルである、請求項5に記載の動作流体。
[請求項8]
前記C 5〜10 アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルの25〜75モル%が分岐状である、請求項3〜5のいずれか一項に記載の動作流体。
[請求項9]
前記ポリオールエステル潤滑剤が、40℃での動粘度46〜100cStを有する、請求項1に記載の動作流体。
[請求項10]
前記ポリオールエステル潤滑剤が、40℃での動粘度68〜100cStを有する、請求項1に記載の動作流体。
[請求項11]
前記ヒドロフルオロカーボン冷媒がR−32を含み、かつ前記冷媒の15重量%未満がR−32以外の冷媒であり、かつ他のHFC冷媒、CO 、アンモニアおよび炭化水素冷媒から選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の動作流体。
[請求項12]
前記ヒドロフルオロカーボン冷媒がR−32を含み、かつ前記冷媒の10重量%未満がR−32以外の冷媒であり、かつ他のHFC冷媒、CO 、アンモニアおよび炭化水素冷媒から選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の動作流体。
[請求項13]
前記ヒドロフルオロカーボン冷媒が本質的にR−32からなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の動作流体。
[請求項14]
1種または複数種の酸化防止剤、極圧添加剤、耐摩耗添加剤、摩擦低減添加剤、消泡剤、予備発泡剤、金属不活性化剤、酸捕捉剤またはその混合物をさらに含む、請求項1に記載の動作流体。

Claims (11)

  1. i)ジフルオロメタン(R−32)の冷媒を少なくとも90重量%含むヒドロフルオロカーボン冷媒と、
    ii)40℃での動粘度32〜100cStを有し、かつC5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルの混合物を含むポリオールエステル潤滑剤組成物であって、前記ネオペンチルポリオールエステルが、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーのC5〜10アルキルカルボキシエステルの混合物を含み、すべてのネオペンチルポリオールエステルの少なくとも10重量%が、ネオペンチルポリオールモノマー単位4個以上を含有するオリゴマーのエステルであり、かつ
    前記C5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルすべての75モル%以上が直鎖状または分岐状Cアルキルカルボキシエステルであり、かつ前記Cアルキルカルボキシエステルすべての15〜40%が分岐状である、ポリオールエステル潤滑剤組成物と、
    を含む、熱伝達デバイス用の動作流体。
  2. 前記ポリオールエステル潤滑剤組成物がさらに、ネオペンチルグリコールのC5〜10アルキルカルボキシエステルおよび/またはトリメチロールプロパンのC5〜10アルキルカルボキシエステルを含み、すべてのネオペンチルポリオールエステルの少なくとも10重量%が、ネオペンチルポリオールモノマー単位4個以上を含有するオリゴマーのエステルであり、かつ前記C5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルすべての75モル%以上が直鎖状または分岐状Cアルキルカルボキシエステルであり、かつ前記Cアルキルカルボキシエステルすべての15〜40%が分岐状である、請求項1に記載の動作流体。
  3. 前記ポリオールエステル潤滑剤組成物が:
    a)ペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル30〜85重量%、
    b)ジペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜20重量%、
    c)トリペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜10重量%、
    d)ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのC5〜10アルキルカルボキシエステル10〜45重量%、
    を含み、
    前記重量%が、前記潤滑剤中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対する%である、請求項1に記載の動作流体。
  4. 前記ポリオールエステル潤滑剤組成物が:
    a)ペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル30〜55重量%、
    b)ジペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜20重量%、
    c)トリペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜10重量%、
    d)ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのC5〜10アルキルカルボキシエステル25〜45重量%、
    を含み、
    前記重量%が、前記潤滑剤中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対する%である、請求項3に記載の動作流体。
  5. 前記ポリオールエステル潤滑剤組成物が:
    (I)前記潤滑剤組成物中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対して、
    a)ペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル30〜55重量%、
    b)ジペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜20重量%、
    c)トリペンタエリトリトールのC5〜10アルキルカルボキシエステル1〜10重量%、
    d)ペンタエリトリトールモノマー基4個以上のペンタエリトリトールオリゴマーのC5〜10アルキルカルボキシエステル25〜45重量%、
    からなる混合物を50〜95重量%含み、ここで、前記重量%は、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーのすべてのエステルの重量に対する%であり;かつ、
    (II)前記潤滑剤組成物中のすべてのネオペンチルポリオールエステルに対して、ネオペンチルグリコールのC5〜10アルキルカルボキシエステルおよび/またはトリメチロールプロパンのC5〜10アルキルカルボキシエステルを5〜50重量%;
    含み、
    前記C5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルすべての75モル%以上が直鎖状または分岐状Cアルキルカルボキシエステルであり、かつ前記Cアルキルカルボキシエステルの15〜40%が分岐状である、請求項3に記載の動作流体。
  6. ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトールおよびペンタエリトリトールモノマー4個以上を含むオリゴマーのすべてのエステルの75モル%以上が直鎖状または分岐状Cアルキルカルボキシエステルである、請求項5に記載の動作流体。
  7. 前記C5〜10アルキルカルボキシネオペンチルポリオールエステルの25〜75モル%が分岐状である、請求項3〜5のいずれか一項に記載の動作流体。
  8. 前記ポリオールエステル潤滑剤が、40℃での動粘度46〜100cStを有する、請求項1に記載の動作流体。
  9. 前記ポリオールエステル潤滑剤が、40℃での動粘度68〜100cStを有する、請求項1に記載の動作流体。
  10. 前記ヒドロフルオロカーボン冷媒が本質的にR−32からなる、請求項1〜のいずれか一項に記載の動作流体。
  11. 1種または複数種の酸化防止剤、極圧添加剤、耐摩耗添加剤、摩擦低減添加剤、消泡剤、予備発泡剤、金属不活性化剤、酸捕捉剤またはその混合物をさらに含む、請求項1に記載の動作流体。
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