JP6021322B2 - 振動型モータの駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、振動型モータの駆動制御装置に関し、特に超音波振動子に振動波を生じさせ、この超音波振動子に接触する移動体を摩擦力により相対移動させる振動型モータの駆動制御装置に関する。
電気−機械エネルギー変換素子に交流信号を印加することによって振動体に駆動力を得るようにした振動型モータを用いるカメラ、ビデオなど持ち運びする装置において電池が電力の供給源となっている。
最近このような振動型モータの小型化が進み電池も小さくなり電源供給容量が小さくなっている。
このような電源供給容量が小さくなった場合の対策として、特許文献1では駆動電流を検出し、その値が許容電流を超えないようにパルス幅を制御する構成が記載されている。
図10は上記従来例の構成を示す図である。
図10の回路構成図は、電力増幅手段106、118から供給された電力を振動波アクチュエータ107、119の端子に加えることにより駆動力を発生する制御装置であり、電力増幅手段への供給電流の大きさを電流検出手段105、117にて検出する。
この検出結果に応じて、104、116の状態保持回路とand回路108、120によってパルス信号のパルス幅を制御し、過電流が流れないように構成されている。
特開平09−271174号公報
上記従来例における特許文献1では、駆動電流に応じてパルス幅を制御しているが、電流検出手段を設けなければならず、回路規模が大きくなってしまうという課題を有している。
また、電流検出手段を用いずに周波数を制御する手段として圧電素子の一部に振動検出部を設け、該検出部から得られた信号と駆動信号との位相差を求め、その位相差値がある値になるように周波数を制御するという手段も考えられる。
しかしながら、前記位相差値は共振周波数付近で大きく変化する特性を持っており、制限をかける電力によっては前記位相差値の感度が悪く、殆んど変化しないところに設定することとなり、結果として電力の制御ができないという問題が発生してしまう。
本発明は、上記課題に鑑み、消費電力の増加を電流検出手段を設けることなく抑制することができ、消費電力が電源供給能力を超えた場合の動作不能を回避することが可能となる振動型モータの駆動制御装置の提供を目的とする。
本発明は、電気−機械エネルギー変換素子に固定され、前記電気−機械エネルギー変換素子への電圧の印加により振動する振動体と、
前記振動体と接触し、前記振動により摩擦駆動する被駆動体と、
を備え、
前記電気−機械エネルギー変換素子に対して交流電圧を印加して前記振動体と接触する前記被駆動体を該振動体に対して相対移動させる際に、該印加する交流電圧の駆動周波数を変更し、目標とする状態で駆動する振動型モータの駆動制御装置であって、
前記交流電圧を印加した際における駆動電圧から得られる位相差を検出する位相差検出手段と、
前記位相差検出手段によって検出された位相差と、予め決定された位相差値及び消費電力の許容範囲と、に基づいて前記駆動周波数を決定する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記予め決定された位相差値を超えたとき、前記駆動周波数を加算もしくは減算して該駆動周波数が前記消費電力の許容範囲内となるように変更し、
前記変更された駆動周波数を駆動に使用する周波数領域の最低周波数として、以後において該最低周波数以下の周波数にならないように該駆動周波数を制御可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、消費電力の増加を電流検出手段を設けることなく抑制することができ、電源供給能力のオーバーによる(電源供給能力を超えた場合の)動作不能を回避することが可能となる振動型モータの駆動制御装置を実現することができる。
本発明の実施例1における振動型モータの駆動制御装置の制御回路の構成を示すブロック図。 本発明の実施例1に用いられる振動型モータの分解斜視図。 図2の振動型モータの組立て後の斜視図。 図2の振動型モータの圧電素子部の構成図。 本発明の実施例1における振動型モータの駆動制御を説明するための周波数vs位相差、電力を示す図。 本発明の実施例1における振動型モータの駆動制御を説明するためのフローチャート図。 本発明の実施例2における振動型モータの駆動制御を説明するための周波数vs位相差、電力を示す図。 本発明の実施例2における目標速度からの低下速度vs周波数変更量。 本発明の実施例2における振動型モータの駆動制御を説明するためのフローチャート図。 従来例における振動型モータの駆動制御装置の回路構成を示す図。
本発明を実施するための形態を、以下の実施例によって説明する。
[実施例1]
実施例1として、本発明を適用した振動型モータの駆動制御装置の構成例について説明する。
本実施例の振動型モータの駆動制御装置は、電気−機械エネルギー変換素子に固定され、電気−機械エネルギー変換素子への電圧の印加により振動する振動体と、振動体と接触し、振動により摩擦駆動する被駆動体と、を備える。
そして、電気−機械エネルギー変換素子に対して交流電圧を印加して振動体と接触する被駆動体を該振動体に対して相対移動させる際に、該印加する交流電圧の駆動周波数を変更し、目標とする状態で駆動するように構成されている。
図1は、本実施例の振動型モータの駆動回路のブロック図である。
図1において、200は振動型モータであり、32はマイクロコンピュータなどのコント−ロールを司るマイコン部分(制御手段)である(以下、これをマイコン部と略す。)。
34はマイコン部の指令値に応じて第一のモード(Aモード)と第二のモード(Bモード)の駆動信号を発生させる発振器部である。
33はAモードの信号を電源電圧でスイッチングするスイッチング回路(手段)で、インダクタンス41との組み合わせにてより多くの駆動力を与えるよう構成された回路になる。
33’はBモードの信号を電源電圧でスイッチングする増幅回路で、インダクタンス42との組み合わせにてより多くの駆動力を与えるよう構成された回路になる。36は増幅回路33、33’の増幅回路に電圧を供給する電池などの電源部であり、37は駆動電圧Aと駆動電圧A’の差動信号を取り出す差動増幅器、38は振動検出用圧電素子Sと駆動電圧A’の差動信号を取り出す差動増幅器である。
そして39は、上記37、38で得られた差動電圧の位相差を検出する位相差検出回路(位相差検出手段)である。
位相差検出回路39で検出された電圧A−A’とS−A’の位相差値は、上記マイコン部に入力され本実施例で制御する際の情報として使用される。
35は例えばフォトインタラプタとスリット板からなる回転部の回転位置を検出する位置検出手段である。
この位置検出手段(動作速度検出手段)35で得られた結果により、回転体の位置および速度情報(動作速度)がマイコン部32に渡されマイコン部はそれに応じてモータをコントロールする。
ここで、振動型モータの構成の一例を、図2および図3を参照して説明する。
図2は振動型モータの分解斜視図、図3は図2の振動型モータの組立て後の斜視図である。
これらの図において、201は金属等の振動減衰損失の小さい材料で構成された板(円板)状の第1の弾性体、202は電気−機械エネルギー変換素子である圧電素子である。
203は図1の駆動電源より圧電素子202に交番信号を印加するためのフレキシブル基板、204はシャフト206の下端に形成されたネジ部と嵌合する下ナット、205は第2の弾性体である。
第1の弾性体201、圧電素子202、フレキシブル基板203、および、第2の弾性体205の中心部に設けられた貫通孔にシャフト206を挿入する。
シャフト206の途中には段差が設けられており、この段差が第2の弾性体205の内壁に設けられた段差に突き当たる。
シャフト206の先端(下端)部にはネジが形成され、このネジに締結部材である下ナット204を嵌合させて締め付けることで、第2の弾性体205、第1の弾性体201、圧電素子202、および、フレキシブル基板203を固定することができる。
第1の弾性体201の圧電素子202と接触していない側の表面には、移動体であるロータ207に固定された接触バネ208が加圧接触する。
この接触バネ208は弾性を有しており、ロータ207に固定されて一体となって回転する。
209は出力手段であるギアであり、ロータ207の回転軸方向の移動を許容し、ロータ207と一体的に回転するようにロータ207と嵌合している。
210は加圧手段のコイルバネであり、ロータ207のバネ受け部とギア209との間に配置され、ロータ207を第1の弾性体201の方向に押し下げるように加圧している。
ギア209はシャフト206と結合した固定部材211に軸支されており、その軸方向における位置は固定部材211によって規制されている。
シャフト206の下ナット204と嵌合しない側の先端(上端)部にもネジが形成されており、このネジに上ナット212を嵌合させて、固定部材211にシャフト206を固定している。
固定部材211にはネジ穴が設けてあり、この固定部材211を所望の個所にネジを用いて固定することで、振動型モータを所望の個所に取り付けることができる。
圧電素子202は、1つの圧電体の両面に電極膜が形成されており、片面の電極膜を2つの電極膜に分割し、電極膜が形成された2つの領域には、互いに逆向きとなるように圧電素子202の厚み方向に分極が施されている。
この2つの電極膜に同一の交番信号を印加すると、圧電素子202の一方の領域は厚み方向に膨張し、他方の領域は厚み方向に収縮する。
この2つの圧電体に時間的に90度位相のずれた交番信号を印加する。
これにより、振動子には第1の弾性体201を左右に振るような2つの曲げ振動が発生する。具体的には、1つは振幅方向がシャフト206の軸方向と垂直な方向、もう1つは振幅方向がシャフト206の軸方向と垂直な方向でかつ軸に垂直な面から見て1つ目の振幅方向と90°回転した方向に発生する。
これらの振動が合成されると、第1の弾性体201の表面には、楕円運動が励起される。
この楕円運動が励起された第1の弾性体201の表面に接触バネ208を加圧接触させれば、接触バネ208およびロータ207がこの楕円運動に押し出されるようにして移動する。
振動型モータの構成は上記の構成に限定されるものではない。
例えば、圧電素子等の電気−機械エネルギー変換素子、振動体、移動体等から構成され、電気−機械エネルギー変換素子に交流電圧を印加することにより振動体に進行性の振動波を発生させる。そして、この振動エネルギーが、振動体に加圧接触されたロータ等の移動体に伝達されるように構成されたモータであってもよい。
図4に、本実施例の振動型モータの圧電素子部の構造を示す分解斜視図を示す。本実施例では、圧電素子部を積層構造にしたもので、各層の圧電体の片面側に電極が形成された圧電素子部における圧電体の上下に対向する電極に、それぞれ交流電圧を印加する構成を備える。これにより、片側を共通電極とする場合に比べ低電圧で駆動可能としたフローティング構造となっている。
図4において、15−1〜15−nは駆動および振動検出圧電素子部で、スルーホールなどを用いて積層化されている。
圧電素子部15−2は、駆動用電極A,A’、B,B’および振動検出用電極Sの5つの領域に分けられている。
圧電素子部15−3〜15−nに対しては、貫通穴(スルーホール)を用いて給電が成される。
また、圧電素子部15−3〜15−nにおける一方の面は、略十字の絶縁部を隔ててパターンが描かれ、4つの領域に分かれている。これらの4つの領域の電極において、対向している領域がA相駆動用およびB相駆動用にそれぞれ用いられる電極である。
またこれらの圧電素子部の電極が4つの領域に分けられているのは、モータの駆動力を有効に使うためのものであるが詳しい説明は略す。
また、向かい合う電極は互いに逆方向に分極されている。
これらの積層状態の圧電素子部は、フレキシブル基板16から最上層の圧電素子部15−1のスルーホールを介して、各電極A,A’及びB,B’に位相の異なる交流電圧が印加される。
これにより、振動波モータとしての駆動がなされることとなる。なお、電極Aと電極Bは位置的位相が90°ずれており、また電極A’および電極B’に印加される交流電圧は、それぞれ電極A、Bに対して印加される交流電圧に対して位相が180°ずれている。
このような積層構造において、圧電素子部15−1〜15−nまでが一体で焼成されて一つの部品となっている。これにより、圧電素子を電極板を介しながら重ねる必要がなくなり、しかも振動検出用電極Sの大きさや位置をある程度調整できるので、出力電圧の大きさもコントロールできるというものである。
上記積層型圧電素子の構造は1つの例であり各層の電極形状や重ねる枚数などが異なるものでも同様な効果が得られる。
上記積層圧電素子を用いた場合、振動検出用電極Sの裏面は電極A’となっているため振動検出用電極Sから取り出した信号には駆動信号A’が重畳されている。
よって、図1の差動増幅器38により差動電圧を得ることで駆動信号が重畳されていない
振動検出信号が得られかつ差動増幅器37の駆動電圧A−A’信号との位相差を位相差検出回路39にて検出することが可能である。
図5は、本実施例の駆動制御を説明するための周波数vs回転数、位相差、電力を示す図である。
上記特性図の中のθA−Sは位相差検出部から得られた駆動A−A’と検出電圧S−A’との位相差で、Piはそのときの電力特性、Nは回転数特性である。
ここでの電力特性は他の手段によりあらかじめ検出したもので、本実施例の回路構成では検出していない。
図6に本実施例における振動型モータの駆動制御を説明するためのフローチャートを示し、これを図5を参照しながら動作を説明する。
モータ起動時は マイコン32は十分速度の低い周波数fsを設定し駆動オンさせる(F−11、F−12)。
次に、速度検出手段により現在の速度を検出する(F−13)。
ここで、速度偏差からPID演算して、制御周波数を決定する(F−14)。
次に、該位相差値θA−Sを検出する(F−15)。
そして、検出位相差値がθ1よりも大きいか小さいか判断する(F−16)。
ここで、位相差値θA−S≧θ1になった周波数f1では消費電力Pi1が超えてはいけない消費電力の許容範囲である電力Pi_Limを超えていることがわかる。
よって、消費電力の許容範囲内を超えないように周波数を変更する。具体的な周波数変更方法は以下のようになる。
本実施例では、図5に示されているように、電力が許容値Pi_Limを超えないようにするために、つぎのようにΔX1高い側に周波数を変更するように制御可能に構成されている。
すなわち、電力が許容値を超えないようにするため、予め測定、シミュレーションなどにより求められていた検出位相差値θA−Sがθ1になる時の駆動周波数と電力の関係より、マイコン部(制御手段)32の制御により、ΔX1高い側に周波数を変更する。
このときのΔX1の数値は図5の特性であるときだと、θA−Sがθ1を超える周波数f1から電力がPi_Limを超えない周波数f2まで変更する量(図5ではd2)に設定される。
そして、設定された周波数f2での電力値Pi2は上記Pi_Limを超えないようになっており、以後制御期間内においては、この周波数以下の周波数に駆動周波数がならないようにf2の周波数をf_Lowとしてその周波数を記憶する(F−16)。
また、検出位相差値θA−Sがθ1よりも小さいときには、駆動周波数が最低周波数(f_Low)より高いかを確認する。そして、高ければそのまま周波数を変更する動作を続ける。低い時には駆動周波数=最低周波数f_Lowとし、駆動周波数(f_dr)が上記最低周波数以下とならないように駆動周波数を決定する(F−18、F−19)。
上記最低周波数f_Lowは初期状態では振動型モータを駆動するために用いる周波数範囲よりも十分に低い周波数に設定しておき上記θ1を検出する前にf_Lowの周波数になることが無いようにしておく必要がある。
すなわち、上記F−16,F−17のフローにて最低周波数f_Lowが設定されたときには振動型モータの駆動周波数が最低周波数f_Lowよりも低くする動作になっても制限をかけ、制御期間内にはそれ以上低い周波数にならないようにする(F−18、F−19)。
以上の比較結果より決定した駆動周波数を発振器部34に出力する(F−20)。
上記検出位相差値θA−Sがθ1を超える動作がない範囲であれば駆動周波数f_drは速度制御による制御周波数f_dr1になりそれを繰り返す速度制御ループとして動作するのでモータ停止の指令が来るまでは通常の速度制御での動作となる。
そして、モータ停止指令が来たときにモータをオフさせる(F−21)。
このように、位相差検出手段によって検出される位相差は、予め決定されたθA−S位相差値における駆動周波数に対する該位相差値の変化率が大きい領域で検出する。これにより、モータ特性のどの周波数領域にあるかを検出した後、最適な周波数へ変更させるようにしたものである。
その際、この変化率が大きい領域として、前記駆動周波数あたりの位相差値の変化率が最低値である駆動周波数に対し2倍以上の位相差の変化率を有する領域で検出することが望ましい。
以上では検出した周波数に対して最低周波数f_lowを高くする場合について説明したが、本発明はこれらに限られるものではない。
例えば、駆動周波数を減算して該駆動周波数が前記消費電力の許容範囲内となるように変更するようにしてもよい。具体的には、θA−S特性で急峻に変化する周波数が駆動したい周波数よりも高い(電力が少なく回転数が低い)駆動周波数であった場合、検出した周波数に対し低い側の周波数に変更するようにしてもよい。
また、本実施例では、上記したように予め決定された位相差値を超えたとき、駆動周波数を加算または減算する駆動周波数は、位相差検出手段によって検出された位相差と、予め決定された位相差値及び消費電力の許容範囲と、に基づいて決定するようにされている。しかし、本発明はこのような構成に限られるものではない。
例えば、トルク、周波数、駆動電圧の少なくともいずれか一つから得られる位相差または速度と、消費電力との関係を予め求め、その結果を用いてテーブル化、近似式化された情報に基づいて決定するようにしてもよい。
以上の本実施例の構成によれば、温度変化や駆動負荷が変化したことによる消費電力の増加を電流検出手段を設けること無く、所定の値以下に抑えることができる。
これにより、電力オーバーして電池電圧が落ち他のアクチュエータや表示装置などが動作不能になってしまうようなことを回避することが可能となる。
[実施例2]
実施例2として、実施例1と異なる形態の振動型モータの駆動制御装置の構成例について、図7を用いて説明する。
図7は本実施例の制御手段を説明するための周波数vs速度、θA−S、電力について説明する制御回路を示す図である。
図7(a)は負荷が比較的小さい場合で、図7(b)は負荷が大きい状態での特性を示した図である。
図8は位相差値θA−S=θ1のときに検出される速度と目標速度との差と電力をPi_Limにするために加算する周波数の関係を示す図である。
図9は本実施例の振動型モータの駆動制御を説明するフローチャートである。
図9のフローチャートに基づき、図7、8を参照しながら動作を説明する。
図7(a)、(b)に示されるように、負荷が大きくなるとθA−S位相差特性は変化しない。しかし、そのときの回転数と電力が変わる。負荷が大きくなった場合、回転数は下がる傾向になり、逆に電力は増加する傾向になる。
図9のフローチャートにおいて、F−23以外は実施例1と同様な動作である。起動時、高い周波数fsに駆動周波数を設定し動作させる(F−11、F−12)。
実施例1と同様、速度制御動作により制御周波数(駆動周波数)を変更しながら位相差値θA−Sも検出し目標速度に達していなければ周波数を高い側から下げていく動作d1を続ける。
上記動作中に位相差値θA−S≧θ1になったとき、そのときの周波数f1にて回転数N1を検出する。
図8は、位相差値θA−S≧θ1になったときに目標速度に対し低下していた量と電力オーバーせずに動作する周波数への周波数変更量との関係を示す図である。この関係をあらかじめ求めておくことにより、実際に目標速度に対してどの程度速度が落ちているかを検出後、図8の特性から近似して得られた係数をかけることでどの程度周波数を高い側に変更させるかの量ΔX1を決定できる。
図7(a)で検出した回転数がN1の場合、上記検出した回転数N1と速度の比較設定値であるNconstから、

ΔX1=(Nconst−N1)×K

を演算し、周波数f1に対しΔX1を加えた周波数f2を駆動周波数とする。
ここで、図7(a)のように負荷が小さい場合は、

ΔX1=(Nconst−N1)×K

となる。
また、図7(b)のように負荷が大きい場合は回転数N1より低い回転数N2となり、

ΔX1=(Nconst−N2)×K

から、図7(a)よりも大きなΔX1の値となる。
そして、この周波数f2を動作周波数の最低周波数f_Lowと設定する(F−16)。
このときのΔX1値は、あらかじめ測定しておいた位相差θA−Sと電力の関係より、電力が制限値Pi_Limを超えなくなる周波数である。
上記位相差θA−S検出後周波数をf2まで高くする動作を図7(a)では動作d2としている。f2周波数まで周波数を上げてやれば電力もリミット値を超えない範囲であり、電力が大きすぎて問題が発生することは無い。
F−15、F−16のフローにて最低周波数f_Lowが設定されたときには振動型モータの駆動周波数が最低周波数f_Lowよりも低くする動作になっても制限をかけ、制御期間内においてはそれ以上低い周波数にならないようにする(F−18、F−19)。
F−16にて検出位相差値θA−Sがθ1よりも小さければ駆動周波数が最低周波数(f_Low)より高いかを確認し、高ければそのまま周波数を変更する動作を続ける。
低い時には駆動周波数=最低周波数f_Lowとし、最低周波数f_Lowよりも駆動周波数(f_dr)が低くならないように駆動周波数を決定する(F−18、F−19)。
以上の比較結果より決定した駆動周波数を発振器部34に出力する(F−20)。
上記検出位相差値θA−Sがθ1を超える動作がない範囲であれば駆動周波数f_drは速度制御による制御周波数f_dr1になりそれを繰り返す速度制御ループとして動作するのでモータ停止の指令が来るまでは通常の速度制御での動作となる。
そして、モータ停止指令が来たときにモータをオフさせる(F−21)。
以上のように、位相差値θA−S>θ1になったときの回転数を検出することで負荷が違う状態であっても、電力値が制限内に入るような周波数設定が可能となる。
F−22では、例えば、

ΔX1=(Nconst−N1)× K

という演算式にして変更する周波数量ΔX1を決定しているが、上記目標速度に対して速度が落ちている量と高い側に変更させる周波数量ΔX1との関係をテーブル化しておきΔX1の量を決定するのでも同じ効果である。
ΔX1が決定することにより、最低周波数f_Lowも決定される。
最低周波数が設定された後の動作フローF−17〜F−21は 実施例1と同様である。
また、図9のフローチャートでは位相差θA−S>θ1になったときに、ある周波数が高い側に変更するというものであるが、モータ特性によっては低い側に変更するケースも考えられる。
図9のフローチャートで示すように、負荷に応じて加算する周波数ΔX1の大きさを変更する。
これにより、電力制限値を超えた状態で動作し続ける動作により、電池駆動などでは電池の消耗が激しくなってしまい、本体の許容電力を超えてしまい装置全体が動作しなくなるという問題を回避することが可能となる。
以上で説明した振動型モータはカメラ、ビデオなど電池を電源とした携帯できる装置に展開されつつある。
本発明はこのような振動型モータにおいて、電力消費の少ない領域を回路に電力検出部を設けること無く設定することができる。そして、電力を直接検出して電力の制限をかけて制御するのと同じ効果が得られる駆動回路を提案することでより多くの用途の製品へ展開することが可能となる。
32:マイコン部
33、33’:増幅回路
34:発振器部
35:位置検出手段
36:電源部
37、38:差動増幅器
39:位相差検出部(回路)
41、42:インピーダンス素子
200:振動型モータ

Claims (6)

  1. 電気−機械エネルギー変換素子に固定され、前記電気−機械エネルギー変換素子への電圧の印加により振動する振動体と、
    前記振動体と接触し、前記振動により摩擦駆動する被駆動体と、
    を備え、前記被駆動体を摩擦駆動させる際に、印加する交流電圧の駆動周波数を変更し、目標とする状態で駆動する振動型モータの駆動制御装置であって、
    前記交流電圧を印加した際における駆動電圧から得られる位相差を検出する位相差検出手段と、
    前記位相差検出手段によって検出された位相差と、予め決定された位相差値及び消費電力の許容範囲と、に基づいて前記駆動周波数を決定する制御手段と、
    前記被駆動体の速度を検出する動作速度検出手段を有し、
    前記制御手段は、前記予め決定された位相差値を超えたとき、前記被駆動体の速度の比較設定値と検出された前記被駆動体の速度の差が大きいほど前記駆動周波数を大きく加算して該駆動周波数が前記消費電力の許容範囲内となるように変更し、
    前記変更された駆動周波数を駆動に使用する周波数領域の最低周波数として、以後において該最低周波数以下の周波数にならないように加算もしくは減算する該駆動周波数を制御可能に構成されていることを特徴とする振動型モータの駆動制御装置。
  2. 前記予め決定された位相差値は、前記駆動周波数に対する該位相差値の変化率が大きい領域において決定された位相差値であることを特徴とする請求項1に記載の振動型モータの駆動制御装置。
  3. 前記駆動周波数に対する該位相差値の変化率が、前記駆動周波数あたりの位相差値の変化率が最低値である駆動周波数に対し2倍以上の位相差の変化率であることを特徴とする請求項2に記載の振動型モータの駆動制御装置。
  4. 前記加算もしくは減算する前記駆動周波数は、トルク、周波数、駆動電圧の少なくとも一つから得られる位相差または速度と、消費電力との関係を予め求め、その結果を用いてテーブル化、近似式化された情報に基づいて決定されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の振動型モータの駆動制御装置。
  5. 前記加算もしくは減算する前記駆動周波数は、予め決定された位相差値における周波数と目標とする消費電力における周波数との差によることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の振動型モータの駆動制御装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の振動型モータの駆動制御装置と、
    前記振動型モータの駆動制御装置によって駆動する駆動部と、
    を備えた電子機器。
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