JP2008278676A - 駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動型アクチュエータを備えた駆動装置において出力可能な駆動力の範囲を可及的に拡大して、必要に応じた駆動力を出力できるようにする。
【解決手段】第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bはそれぞれ、回転体11に接触する駆動子49A,49Bを有すると共に、固定体に取り付けられている。第1超音波アクチュエータ2Aの駆動子49Aと回転体11との間の摩擦力は、第2超音波アクチュエータ2Bの駆動子49Bと回転体11との間の摩擦力よりも大きい。制御装置7は、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを用いて回転体11を駆動する粗動モードと、第2超音波アクチュエータ2Bのみを用いて回転体11を駆動する微動モードとを切り替えて、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを制御する。
【選択図】図1
【解決手段】第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bはそれぞれ、回転体11に接触する駆動子49A,49Bを有すると共に、固定体に取り付けられている。第1超音波アクチュエータ2Aの駆動子49Aと回転体11との間の摩擦力は、第2超音波アクチュエータ2Bの駆動子49Bと回転体11との間の摩擦力よりも大きい。制御装置7は、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを用いて回転体11を駆動する粗動モードと、第2超音波アクチュエータ2Bのみを用いて回転体11を駆動する微動モードとを切り替えて、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、圧電素子を用いた振動型アクチュエータを備えた駆動装置に関するものである。
圧電素子を用いた振動型アクチュエータを備えた駆動装置は、従来から知られており(特許文献1参照)、現在、超音波モータや微小ステップで移動する装置などで利用されている。
かかる振動型アクチュエータは、固定体と、該固定体に対して相対的に移動可能に配置された可動体の間に配置される。詳しくは、振動型アクチュエータは、駆動力を出力する部分(例えば、その駆動子)が固定体及び可動体のうちの一方に接触した状態で、固定体及び可動体のうちの他方に固定されている。この状態で、駆動装置が振動型アクチュエータの圧電素子に電界を加えると、該圧電素子がその圧電特性により変位して、振動型アクチュエータに振動(例えば、縦振動及び屈曲振動)を発生させる。その結果、振動型アクチュエータと固定体及び可動体のうちの一方との間の摩擦力を介して可動体が所定の方向に駆動される。
そして、このときの駆動力は、圧電素子に印加する電圧及び周波数を変化させることで調整している。
特開2004−304963号公報
ところで、可動体を移動させるときには、その移動量が大きい場合などの可動体を粗く動かせばよい場合と、その移動量が小さい場合などの可動体を細かく動かしたい場合とがある。そのため、駆動装置には、広い範囲の駆動力を調整して出力することが求められる。
しかしながら、駆動装置が出力可能な駆動力は、超音波アクチュエータの形状や、超音波アクチュエータに印可できる最大電圧等の種々の条件によって制限されている。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、振動型アクチュエータを備えた駆動装置において出力可能な駆動力の範囲を可及的に拡大して、必要に応じた駆動力を出力できるようにすることにある。
第1の発明は、固定体と、該固定体に対して所定の可動方向へ相対的に移動可能な可動体と、圧電素子を用いて構成され該可動体を移動させる第1及び第2振動型アクチュエータと、該圧電素子に給電することで該第1及び第2振動型アクチュエータを制御する制御部とを備えた駆動装置が対象である。そして、前記第1及び第2振動型アクチュエータはそれぞれ、前記可動体及び前記固定体のうちの一方に接触する駆動子を有すると共に、該可動体及び固定体のうちの他方に取り付けられており、前記第1振動型アクチュエータの駆動子と前記可動体及び前記固定体のうちの一方との間の摩擦力は、前記第2振動型アクチュエータの駆動子と前記可動体及び前記固定体のうちの一方との間の摩擦力よりも大きく、前記制御部は、少なくとも前記第1振動型アクチュエータを用いて前記可動体を駆動する粗動モードと、前記第2振動型アクチュエータのみを用いて前記可動体を駆動する微動モードとを切り替えて、該第1及び第2振動型アクチュエータを制御するものとする。
本発明によれば、摩擦力が異なる複数の超音波アクチュエータを備えることによって、作動させる超音波アクチュエータを変えることによって可動体に出力する駆動力を変えることができ、1つの超音波アクチュエータで可動体を駆動させる場合と比べて、より広範な駆動力を簡単な構成で出力することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1に係る駆動装置1は、図1に示すように、回転体11と、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bと、該第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを駆動制御する制御装置7(図2参照)とを備えている。
本発明の実施形態1に係る駆動装置1は、図1に示すように、回転体11と、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bと、該第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを駆動制御する制御装置7(図2参照)とを備えている。
回転体11は、互いに対向する一対の円環状の平坦面と、該一対の平坦面を円環の内側と外側とでそれぞれ繋ぐ内側周面及び外側周面とを有する円環状の部材である。この回転体11は、セラミックスで構成されている。また、回転体11は、ガイド(図示省略)を介して固定体(図示省略)に対して所定の回転軸X回りに回転移動可能に配設されている。そして、前記第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bは、この回転体11の平坦面に後述する駆動子49A,49A,49B,49Bが接触するように配設されている。この回転体11が可動体を構成し、回転軸X回りの周方向が可動方向に相当する。
前記第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bは、基本的な構成は同じであるため、まずは、その基本的な構成について第1超音波アクチュエータ2Aを参照しながら説明する。これら第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bが第1及び第2振動型アクチュエータを構成する。
前記第1超音波アクチュエータ2Aは、図2に示すように、振動を発生させるアクチュエータ本体4と、該アクチュエータ本体4の駆動力を回転体11に伝達させる駆動子49A,49Aと、該アクチュエータ本体4を収容するケース5と、アクチュエータ本体4とケース5との間に介設されてアクチュエータ本体4を弾性的に支持する支持ゴム61,61と、アクチュエータ本体4を前記回転体11に付勢するための付勢ゴム62とを備えている。
前記アクチュエータ本体4は、圧電素子ユニット40で構成されている。
前記圧電素子ユニット40は、略長方形状の互いに対向する一対の主面と、この主面と直交して該主面の長手方向に延びる、互いに対向する一対の長辺側面と、これら主面及び長辺側面の両方と直交して該主面の短手方向に延びる、互いに対向する一対の短辺側面とを有する略直方体状をしている。
この圧電素子ユニット40は、図3に示すように、5つの圧電体層(圧電素子)41,41,…と4つの内部電極層42,44,43,44とを交互に積層して構成される。内部電極層42,44,43,44は、積層方向に圧電体層41を介して交互に配された、第1給電電極層42と共通電極層44と第2給電電極層43と共通電極層44とで構成される。これら第1給電電極層42、第2給電電極層43及び共通電極層44,44のそれぞれは、各圧電体層41の主面上に印刷されている。
前記各圧電体層41は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛などのセラミック材料からなる絶縁体層であって、前記圧電素子ユニット40と同様に、一対の主面と、一対の長辺側面と、一対の短辺側面とを有する略直方体状をしている。また、各圧電体層41には、その長辺側面のうち一方の長辺側面の長手方向中央部に外部電極45aが、一方の短辺側面の短手方向中央部に外部電極46aが、他方の短辺側面の短手方向中央部に外部電極47aがそれぞれ形成されている。
前記各共通電極層44は、圧電体層41の主面の略全面に亘って設けられた略長方形状をしている。また、各共通電極層44の一方の長辺部には、その長手方向中央部から圧電体層41の前記外部電極45aまで延びる引出電極44aが形成されている。
前記第1給電電極層42は、図4に示すように、圧電体層41の主面をその長手方向及び短手方向にそれぞれ2等分してなる4つの領域のうち該主面の対角線方向に位置する2対の領域のうち一方の対の領域にそれぞれ形成された一対の第1電極42a,42bと、これら第1電極42a,42bを連結して導通させる導通電極42cとを有する。各第1電極42a(42b)は略矩形状の電極であり、積層方向に見て共通電極層44と重なっている。つまり、各第1電極42a(42b)は、圧電体層41を挟んで共通電極層44と対向している。また、第1電極42a,42bのうちの一方の第1電極42aには、圧電体層41の前記外部電極46aまで延びる引出電極42dが設けられている。
前記第2給電電極層43は、圧電体層41の主面の対角線方向に位置する前記2対の領域のうち他方の対の領域にそれぞれ形成された一対の第2電極43a,43bと、これら第2電極43a,43bを連結して導通させる導通電極43cとを有する。前記他方の対の領域のうち積層方向に見て前記第1電極42aの前記短手方向且つ前記第1電極42bの前記長手方向に隣接する領域に設けられる電極が第2電極43aであり、第1電極42aの該長手方向且つ第1電極42bの該短手方向に隣接する領域に設けられる電極が第2電極43bである。各第2電極43a(43b)は略矩形状の電極であり、積層方向に見て共通電極層44と重なっている。つまり、各第2電極43a(43b)は、圧電体層41を挟んで共通電極層44と対向している。また、第2電極43a,43bのうちの一方の第2電極43bには、圧電体層41の前記外部電極47aまで延びる引出電極43dが設けられている。
これら圧電体層41,41,…と内部電極層42,44,43,44とを交互に積層することで構成された圧電素子ユニット40においては、その一方の長辺側面の前記長手方向中央部に、各圧電体層41の外部電極45aが積層方向に並んで一まとまりの外部電極45が形成されている。この外部電極45には、前記共通電極層44,44に形成された引出電極44a,44aが電気的に接続されている。同様に、圧電素子ユニット40の一方の短辺側面の前記短手方向中央部には、各圧電体層41の外部電極46aが積層方向に並んで一まとまりの外部電極46が形成されている。この外部電極46には、前記第1給電電極層42の引出電極42dが電気的に接続されている。また、圧電素子ユニット40の他方の短辺側面の前記短手方向中央部には、各圧電体層41の外部電極47aが積層方向に並んで一まとまりの外部電極47が形成されている。この外部電極47には、前記第2給電電極層43の引出電極43dが電気的に接続されている。
そして、圧電素子ユニット40の長辺側面のうち他方の長辺側面、即ち、前記外部電極45aが設けられていない側の長辺側面には、前記駆動子49A,49Aが前記長手方向に互いに間隔を空けて設けられている。駆動子49A,49Aは、該長手方向において、該長辺側面の全長の30〜35%距離だけその長手方向両端部から内側に入った位置に配設されている。この位置は、後述する圧電素子ユニット40の屈曲振動の2次モードの腹の位置であって、振動が最も大きくなる位置である。これら駆動子49A,49Aは、少なくとも回転体11との接触部分が円周側面に形成された柱状部材(詳しくは、断面半円形状の柱状部材と断面矩形の柱状部材とを結合した形状)であって、セラミック等の硬質部材で形成されている。
前記外部電極45をグランドに接続し、前記外部電極46に所定周波数の交流電圧を、前記外部電極47に該交流電圧と位相が90°ずれた交流電圧を印加することによって、圧電体層41の主面の対角線方向に位置する一方の対の第1電極42a,42bと、他方の対の第2電極43a,43bとに互いに位相が90°ずれた交流電圧が印加され、圧電素子ユニット40、即ち、アクチュエータ本体4には、その長手方向への縦振動(いわゆる、伸縮振動)とその短手方向への屈曲振動(いわゆる、横振動)とが誘起される。
縦振動の共振周波数及び屈曲振動の共振周波数はそれぞれ、アクチュエータ本体4、即ち、圧電素子ユニット40の材料、形状等により決定される。さらに、両共振周波数は、アクチュエータ本体4を支持する力及び支持する部分によっても影響を受ける。これらを考慮して、両共振周波数を略一致させ、その近傍の周波数の交流電圧を位相を90°ずらした状態で外部電極46,47のそれぞれに印加する。例えば、縦振動の1次モード(図5参照)の共振周波数と屈曲振動の2次モード(図6参照)の共振周波数とが一致するように圧電素子ユニット40の形状等を設計して、該共振周波数近傍の交流電圧を前述の如く、位相を90°ずらして印加することによって、圧電素子ユニット40には、縦振動の1次モードと屈曲振動の2次モードとが調和的に誘起され、図7(a)、(b)、(c)、(d)に示す形状の変化を順番に起こす。
その結果、圧電素子ユニット40に設けられた各駆動子49Aが該圧電素子ユニット40の主面と平行な平面、即ち、長手方向と短手方向とを含む平面(図7における紙面と平行な面)内で略楕円運動、即ち、周回運動を行う。
前記ケース5は、樹脂製であって、前記圧電素子ユニット40に対応した略直方体状の概略箱形状をしている。このケース5は、前記圧電素子ユニット40の主面と平行で且つ略長方形状の主壁部51と、該主壁部51の前記長手方向の一側(図2における左側)に位置する短辺部に設けられた第1短辺壁部52と、該主壁部51の該長手方向の他側(図2における右側)に位置する短辺部に設けられた第2短辺壁部53と、該主壁部51の前記短手方向の一側(図2における下側)に位置する長辺部に設けられた長辺壁部54とを有している。つまり、ケース5は、主壁部51に対向する側及び該主壁部51の該短手方向の他側(図2における上側)に位置する長辺部(圧電素子ユニット40の駆動子49A,49Aが設けられた長辺側面に対応する部分)には壁部が設けられておらず、圧電素子ユニット40の積層方向(主壁部51の法線方向)の一側及び該短手方向の他側に開口した形状となっている。
このように構成されたケース5内に前記アクチュエータ本体4が収容されている。アクチュエータ本体4は、圧電素子ユニット40の一方の主面が主壁部51と対向し且つ圧電素子ユニット40の一方の長辺側面(前記外部電極45が設けられている側の長辺側面)が長辺壁部54と対向するようにしてケース5内に収容されている。このとき、駆動子49A,49Aはケース5から前記短手方向の他側に突出している。また、圧電素子ユニット40の一方の短辺側面とケース5の第1短辺壁部52との間および圧電素子ユニット40の他方の短辺側面とケース5の第2短辺壁部53との間にはそれぞれ支持ゴム61,61が介設されている。この圧電素子ユニット40の両短辺側面は縦振動の腹の部分であるが、支持ゴム61,61は弾性体であるため、圧電素子ユニット40の縦振動を阻害することなく、該圧電素子ユニット40を支持することができる。これら支持ゴム61,61は、アクチュエータ本体4並びに第1及び第2短辺壁部52,53だけでなく、主壁部51の内側表面とも当接している。また、圧電素子ユニット40の一方の長辺側面とケース5の長辺壁部54との間には付勢ゴム62が介設されている。この付勢ゴム62は、アクチュエータ本体4及び長辺壁部54だけでなく、主壁部51の内側表面とも当接している。
そして、主壁部51の内側表面における、前記支持ゴム61,61及び付勢ゴム62が当接する部分には電極51a(付勢ゴム62と当接する電極のみ図示)が設けられているこれらの電極は、主壁部51の外側表面に設けられた端子電極(図示省略)にそれぞれ導通している。
前記各支持ゴム61は、シリコーンゴムに金属粒子を混入した導電性ゴムで構成され、略直方体状をしている。これら支持ゴム61,61は、アクチュエータ本体4をその長手方向に付勢した状態で弾性的に支持する。それと共に、支持ゴム61,61は、圧電素子ユニット40の外部電極46,47と主壁部51の内側表面の短辺部に設けられ且つ前記端子電極と導通する電極とを導通させている。
また、前記付勢ゴム62も、支持ゴム61と同様に、シリコーンゴムに金属粒子を混入した導電性ゴムで構成され、略直方体状をしている。この付勢ゴム62は、アクチュエータ本体4をその短手方向(即ち、短手方向が付勢方向に相当する)に付勢するためのものである。それと共に、付勢ゴム62は、圧電素子ユニット40の外部電極45と主壁部51の電極51aとを導通させている。
つまり、ケース5の外側表面に設けられた前記端子電極に給電することによって、圧電素子ユニット40に給電することができる。
このように構成された第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bは、駆動子49A,49A,49B,49Bが回転体11の平坦面と当接するように配設されると共に、ケース5が基台(図示省略)に固定される。詳しくは、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bは、圧電素子ユニット40の短手方向が回転体11の平坦面に直交すると共に、圧電素子ユニット40の長手方向が回転体11の平坦面と平行で且つ回転体11の半径方向と直交するように配置される。さらに換言すれば、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bは、圧電素子ユニット40の屈曲振動の方向が回転体11の平坦面と直交すると共に、圧電素子ユニット40の縦振動の方向が回転体11の平坦面と平行で且つ回転体11の半径方向と直交する方向を向くように配置される。
このとき、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bのそれぞれの付勢ゴム62が圧縮変形しており、それぞれの付勢ゴム62の弾性力によって第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bの駆動子49A,49A,49B,49Bが回転体11に付勢されている。第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bの回転体11への付勢力は、それぞれの付勢ゴム62の弾性力によって決まる。
前記制御装置7は、外部からの動作指令を受けて、その動作指令に応じた周波数の交流電圧を動作指令に応じた位相差で外部電極46,47に印加する。この制御装置7が制御部を構成する。
制御装置7は、前述の如く、アクチュエータ本体4、即ち、圧電素子ユニット40に縦振動と屈曲振動とを調和的に発生させて、駆動子49A,49A(49B,49B)を図7に示すような周回運動させることで、回転体11を移動させる。具体的には、圧電素子ユニット40の異常発熱を防止すべく、圧電素子ユニット40の縦振動と屈曲振動との共通の共振周波数よりも少し高い周波数の交流電圧が外部電極46,47に印加される。このとき、かかる交流電圧は、互いに位相が90°ずれた状態で外部電極46,47に印加される。
圧電素子ユニット40が、縦振動と屈曲振動との合成振動を行うと、駆動子49A,49A(49B,49B)は圧電素子ユニット40の長手方向と短手方向とを含む平面内において略楕円運動を行う。こうすることで、駆動子49A,49A(49B,49B)は、回転体11との当接及び離間を周期的に繰り返しながら、回転体11に対して摩擦力を介して圧電素子ユニット40の長手方向へ駆動力を付与しており、回転体11はガイド(図示省略)に沿ってX軸回りに回転移動する。
詳しくは、圧電素子ユニット40が長手方向(縦振動の振動方向)に伸張するとき、一方(例えば、図8の左側)の駆動子49A(49B)は、図8(b)に示すように、短手方向(屈曲振動の振動方向)において回転体11側の領域を変位するため、回転体11との間の摩擦力が増大し、この摩擦力によって回転体11を該長手方向における該一方の駆動子49A(49B)が変位する側(図8の左側)へ回転移動させる。このとき、他方(図8の右側)の駆動子49A(49B)は、該長手方向において一方の駆動子49A(49B)とは逆向きに変位するが、該短手方向において反回転体11側(回転体11から離れる側)の領域を変位するため、回転体11との摩擦力が減少した状態か又は回転体11から離れて摩擦力が作用しない状態であるため、回転体11の移動にはほとんど影響を与えない。
一方、圧電素子ユニット40が長手方向に収縮するときは、他方(図8の右側)の駆動子49A(49B)は、図8(c)に示すように、短手方向において回転体11側の領域を変位するため、回転体11との間の摩擦力が増大し、この摩擦力によって回転体11を該長手方向における該他方の駆動子49A(49B)が変位する側(図8の左側)へ回転移動させる。このとき、一方(図8の左側)の駆動子49A(49B)は、該長手方向において他方の駆動子49A(49B)とは逆向きに変位するが、該短手方向において反回転体11側の領域を変位するため、回転体11との摩擦力が減少した状態か又は回転体11から離れて摩擦力が作用しない状態であるため、回転体11の移動にはほとんど影響を与えない。この回転移動方向は、前述した、圧電素子ユニット40の伸張時における一方の駆動子49A(49B)による回転体11の回転移動方向と同じである。
こうして、2つの駆動子49A,49A(49B,49B)は、位相が180°ずれた状態で交互に回転体11を所定の一方向へ回転移動させる。尚、前記交流電圧を位相を−90°ずらした状態で外部電極46,47に印加することによって、駆動子49A,49A(49B,49B)が出力する駆動力を逆向きにすることができ、回転体11を他方向へ回転移動させることができる。
尚、回転体11の移動量、移動速度及び移動加速度は、外部電極46,47に給電する交流電圧の電圧値、周波数及び給電時間の少なくとも1つを調整する、又は外部電極46と外部電極47とに給電する各交流電圧の位相のずれを変更する等によって調整することができる。
ここで、第1超音波アクチュエータ2Aと第2超音波アクチュエータ2Bとは、駆動子49A,49Aの材質と駆動子49B,49Bの材質とが異なる。詳しくは、第1超音波アクチュエータ2Aの各駆動子49Aは、回転体11の接触部分と同じ材質で構成されており、第2超音波アクチュエータ2Bの各駆動子49Bは回転体11の接触部分と異なる材質で構成されている。例えば、回転体11における駆動子49A,49Bとの接触部分がアルミナで構成されている場合は、第1超音波アクチュエータ2Aの駆動子49Aがアルミナで構成される一方、第2超音波アクチュエータ2Bの駆動子49Bがジルコニア等のアルミナ以外のセラミックスで構成される。その他にも、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素等のセラミックスを回転体11の接触部分及び駆動子49A,49Bの材質として採用することができる。
前記駆動子49A(49B)と回転体11の接触部分とが同一材質の場合には、該駆動子49A(49B)と回転体11の接触部分との凝着力によりそれらの間の摩擦係数が高くなり、駆動子49A(49B)を前述の如く周回運動させたときに大きな摩擦力を介して大きな駆動力が回転体11へ伝達されることになる。ただし、静止摩擦も大きいため、駆動し始めるときに大きな交流電圧が必要となり、回転体11を微小な距離だけ移動させる場合には好ましくない。
一方、駆動子49B(49A)と回転体11の接触部分とが異種材質の場合には、硬度にもよるが、該駆動子49B(49A)と回転体11の接触部分との間の摩擦係数が低くなり、駆動子49B(49A)を前述の如く周回運動させたときに、回転体11と駆動子49A(49B)とが同一材質の場合と比較して、小さな駆動力が回転体11へ伝達されることになる。
前記制御装置7は、これら回転体11との摩擦力が異なる第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを使い分けて回転体11を駆動している。すなわち、制御装置7は、回転体11を高速又は高加速度で移動させる粗動モードと、回転体11を低速又は低加速度で移動させる微動モードとを切り替えて、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを駆動制御している。詳しくは、制御装置7は、動作指令に基づいて、回転体11の移動距離が所定の移動距離よりも長い場合には、回転体11を高速又は高加速度で移動させるべく粗動モードに設定する一方、回転体11の移動距離が所定の移動距離以下の場合には、回転体を低速又は低加速度で移動させるべく微動モードに設定する。
前記粗動モードでは、制御装置7は、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bの両方を作動させて、回転体11を駆動する。つまり、粗動モードでは、少なくとも第1超音波アクチュエータ2Aを作動させて回転体11を駆動することによって相対的に大きな駆動力で回転体11を相対的に長い距離を移動させることができる。このとき、回転体11との間の摩擦係数は、第1超音波アクチュエータ2Aの方が第2超音波アクチュエータ2Bよりも大きくなっており、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bで違いがあるが、回転体11を問題なく駆動することができる。
一方、前記微動モードでは、制御装置7は、第1超音波アクチュエータ2Aを作動させずに、第2超音波アクチュエータ2Bのみを作動させて、回転体11を駆動する。つまり、粗動モードでは、第2超音波アクチュエータ2Bのみを作動させて回転体11を駆動することによって相対的に小さな駆動力で回転体11を相対的に短い距離、即ち、微小な距離を移動させることができる。
尚、微動モードにおいては、第1超音波アクチュエータ2Aを停止させるのではなく、駆動子49A,49Aが回転体11に駆動力を与えない態様で振動させるようにしてもよい。例えば、圧電素子ユニット40の長手方向への縦振動の1次モードの共振周波数近傍の周波数の交流電圧を同位相で前記外部電極46,47に印加する。こうすることによって、該圧電素子ユニット40における各電極に対応する4つの領域が同時に伸縮するため、該圧電素子ユニット40には実質的に図6に示すような長手方向への縦振動のみが誘起される。駆動子49A,49Aは、縦振動の節となる圧電素子ユニット40の長手方向中心部を通り回転体11の半径方向に延びる直線に対して線対称に設けられているため、該直線に対して互いに逆向きに同じ振幅で振動する。その結果、駆動子49A,49Aの駆動力のうち回転体11の可動方向成分は互いに相殺され、回転体11はほとんど移動しない。こうすることで、第1超音波アクチュエータ2Aの駆動子49A,49Aと回転体11との間の摩擦状態を静止摩擦状態から動摩擦状態にすることによって、第1超音波アクチュエータ2Aと回転体11との間の摩擦力を低減させて、第2超音波アクチュエータ2Bによる回転体11の駆動を容易なものとしている。また、第1超音波アクチュエータ2Aに屈曲振動のみを発生させても構わない。あるいは、圧電素子ユニット40の厚み方向(積層方向)への縦振動の1次モードの共振周波数近傍の周波数の交流電圧を同位相で外部電極46,47に印加することによって、該圧電素子ユニット40に厚み方向へ縦振動をさせるようにしてもよい。かかる場合であっても、駆動子49A,49Aから回転体11に対して可動方向への駆動力が付与されることはなく、第1超音波アクチュエータ2Aと回転体11との間の摩擦力を低減させて、第2超音波アクチュエータ2Bによる回転体11の駆動を容易なものとすることができる。
つまり、制御装置7は、回転体11を或る現在位置から或る目標位置まで移動させる際には、まずは粗動モードによって大きな駆動力で回転体11を該目標位置近傍まで高速で移動させ、目標位置までの距離が所定距離以下となったときには微動モードに切り替えて小さな駆動力で回転体11を高精度に位置決めする。こうして、高速且つ高精度に回転体11を移動させることができる。
尚、粗動モードにおいては、制御装置7は、現在位置と目標位置との偏差に応じて回転体11の速度又は加速度を変更させるべく、第1超音波アクチュエータ2Aによる駆動力と第2超音波アクチュエータ2Bによる駆動力との比率を変化させてもよい。例えば、第1超音波アクチュエータ2Aと第2超音波アクチュエータ2Bとで、交流電圧の電圧若しくは周波数を変更する、又は第1給電電極層42と第2給電電極層43とに印加する交流電圧の位相差を変更することで第1超音波アクチュエータ2Aによる駆動力と第2超音波アクチュエータ2Bによる駆動力との比率を変化させることができる。
したがって、本実施形態1によれば、回転体11との摩擦力が異なる第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを設け、回転体11に必要な駆動力に応じて第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを使い分けることによって、1つの超音波アクチュエータを備える構成と比較して、駆動装置1全体として広範な駆動力を出力することができる。
また、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bの駆動子49A,49Bの材質を変えることによって、詳しくは、第1超音波アクチュエータ2Aの駆動子49Aの材質を回転体11の接触部分の材質と同じとする一方、第2超音波アクチュエータ2Bの駆動子49Bの材質を回転体11の接触部分の材質と異ならせることによって、第1超音波アクチュエータ2Aと第2超音波アクチュエータ2Bとで回転体11に対する摩擦係数、ひいては摩擦力を容易に変えることができる。
さらに、前記微動モードでは、第1超音波アクチュエータ2Aを回転体11の可動方向に駆動力を出力しない対応で振動させることによって、回転体11の移動に寄与しない第1超音波アクチュエータ2Aと回転体11との間の摩擦状態を動摩擦状態から静摩擦状態へ変えることで摩擦力を低減することができ、第2超音波アクチュエータ2Bによる小さな駆動力での回転体11の移動を容易に行わせることができる。特に、第1超音波アクチュエータ2Aを回転体11の可動方向に対して直交する方向、即ち、回転体11の半径方向にのみ振動させる場合には、駆動子49A,49Aの振動に該可動方向への成分が含まれないため、第1超音波アクチュエータ2Aによる回転体11への影響をなくすことができる。
さらにまた、前記粗動モードにおいては、第1超音波アクチュエータ2Aのみで回転体11を駆動するのではなく、第2超音波アクチュエータ2Bも用いて回転体11を駆動することによって、より大きな駆動力で回転体11を駆動することができる。このとき、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bの駆動力の比率を調整することによって、必要な駆動力をより柔軟に出力することができる。尚、粗動モードにおいては、必ずしも第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを用いなければならないわけではなく、第1超音波アクチュエータ2Aだけで回転体11を駆動する構成であってもよい。
《発明の実施形態2》
次に、本発明の実施形態2に係る駆動装置201について説明する。
次に、本発明の実施形態2に係る駆動装置201について説明する。
実施形態2に係る駆動装置201は、可動体の可動方向が実施形態1と異なっている。
詳しくは、駆動装置201は、図9に示すように、可動体としてのステージ211を備えている。このステージ211は、互いに平行に配設され且つ固定体(図示省略)に固定された1対の金属シャフト212,212に沿って移動可能に構成されている。詳しくは、ステージ211は、2つのガイド孔211a,211aが形成されており、これらガイド孔211a,211aに金属シャフト212,212が摺動可能に挿通されている。このステージ211が可動体を構成し、金属シャフト212,212が伸びる方向が可動方向に相当する。
そして、このように構成されたステージ211に、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bが配設されている。詳しくは、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bは、その長手方向がステージ211の可動方向、即ち、金属シャフト212,212が延びる方向を向くと共に、駆動子49A,49A,49B,49Bがステージ211と当接するように配設されている。これら第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bは、各ケース5が固定体に固定されている。尚、本実施形態2では、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを厚み方向に並べて配置しているが、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bが、その長手方向が金属シャフト212,212が延びる方向を向く限り、どのように配置してもよい。
第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bの駆動制御については、実施形態1と同様である。つまり、可動体の可動方向が異なり、それに伴って、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bの配置が変更された以外は、実施形態2の構成は実施形態1と同様である。
したがって、実施形態2によれば、実施形態1と同様に、ステージ211との摩擦力が異なる第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを設け、ステージ211に必要な駆動力に応じて第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを使い分けることによって、1つの超音波アクチュエータを備える構成と比較して、駆動装置201全体として広範な駆動力を出力することができる。その他、実施形態1と同様の作用・効果を奏することができる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態1について、以下のような構成としてもよい。
本発明は、上記実施形態1について、以下のような構成としてもよい。
前記実施形態では、第1超音波アクチュエータ2Aと第2超音波アクチュエータ2Bとの違いは、駆動子49Aと49Bとの材質の違いだけであるが、これに限られるものではない。すなわち、第1超音波アクチュエータ2Aにおける付勢ゴム62による付勢力を第2超音波アクチュエータ2Bにおける付勢ゴム62による付勢力よりも大きくして、第1超音波アクチュエータ2Aの駆動子49A,49Aと回転体11との間の摩擦力の方が第2超音波アクチュエータ2Bの駆動子49B,49Bと回転体11との間の摩擦力よりも大きくなるように構成してもよい。すなわち、第1超音波アクチュエータ2Aと第2超音波アクチュエータ2Bとで圧電素子ユニット40の形状が異なる構成であっても、支持ゴム61,61の弾性力が異なる構成であっても、第1超音波アクチュエータ2Aの駆動子49A,49Aと回転体11との間の摩擦力の方が第2超音波アクチュエータ2Bの駆動子49B,49Bと回転体11との間の摩擦力よりも大きくなる構成であれば、任意の構成を採用することができる。
また、前記実施形態では、回転体11はセラミックスで構成されていたが、これに限られるものではない。すなわち、回転体11は、金属製で構成され且つ、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bが接触する部分だけセラミックス製の板材等の別部材が取り付けられている構成であってもよい。
さらに、前記実施形態では、回転体11及び駆動子49A,49Bをセラミックスで構成しているが、これに限られるものではない。すなわち、第1超音波アクチュエータ2Aの駆動子49Aを回転体11の接触部分と同じ材質で構成する一方、第2超音波アクチュエータ2Bの駆動子49Bを回転体11の接触部分と異なる材質であって且つ回転体11との摩擦係数が第1超音波アクチュエータ2Aの駆動子49Aと回転体11との間の摩擦係数よりも小さくなる材質で構成されていれば、金属や樹脂等、任意の材質を採用することができる。
また、前記実施形態では、2つの超音波アクチュエータ2A,2Bを備えた駆動装置について説明したが、これに限られるものではない。すなわち、3つ以上の超音波アクチュエータを備える構成であってもよい。
さらに、前記実施形態では、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを、アクチュエータ本体4に縦振動の1次モードと屈曲振動の2次モードとを調和的に発生させるように構成したが、これに限られるものではない。これ以外の振動又はモードを発生させるものであってもよく、アクチュエータ本体4を振動させて駆動子49A,49A(49B,49B)と回転体11又はステージ211との間の摩擦力を介して駆動力を出力する振動型アクチュエータであれば任意の構成を採用することができる。
また、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bは、前記の構成に限られるものではない。例えば、前記支持ゴム61,61及び付勢ゴム62を介して圧電素子ユニット40に給電する構成ではなく、リード線を圧電素子ユニット40に接続して給電する構成でもよい。また、圧電素子ユニット40の振動のノード部(節の部分)を非弾性部材で支持する構成であってもよい。さらには、図10に示すように、圧電素子ユニット40の一方の短辺側面に1つの駆動子49Cが設けられた超音波アクチュエータ302を採用してもよい。かかる構成であっても、圧電素子ユニット40が長手方向への縦振動の1次モードと屈曲振動の2次モードとの合成振動を行うことによって駆動子49Cが周回運動を行い、回転体11又はステージ211との間の摩擦力を介して、該回転体11又はステージ211を所定の可動方向へ移動させることができる。尚、駆動子49Cは、柱状部材でなく、球状部材であってもよい。さらにまた、アクチュエータ本体4は圧電素子ユニット40で構成されているが、金属などの基板に圧電素子を貼り付けた構成や、金属などで共振器を形成し、圧電素子ユニットを挟み込んだ構成であってもよい。この場合、圧電素子ユニットを含んで構成された共振器がアクチュエータ本体4を構成する。
さらに、前記実施形態では、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを固定体に固定すると共に、駆動子49A,49A,49B,49Bを移動可能な可動体(回転体11又はステージ211)に当接させて、該第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを作動させることで該可動体を駆動させているが、図11に示すように、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bを可動体に固定する構成としてもよい。詳しくは、駆動装置401は、互いに平行な状態で固定体に固定された金属シャフト212,212と、該金属シャフト212,212に摺動自在に取り付けられたステージ211と、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bとを備えている。該金属シャフト212,212のうちの一方の金属シャフト212には、該金属シャフト212に固定された当接部材212aが設けられている。一方、ステージ211には、アクチュエータ取付部211bが設けられている。そして、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2Bは、その長手方向が金属シャフト212が延びる方向を向くと共に、駆動子49A,49A,49B,49Bが該金属シャフト212の当接部材212aに当接する状態で、該ステージ211のアクチュエータ取付部211bに各ケース5が取り付けられている。この状態で、第1及び/又は第2超音波アクチュエータ2A,2Bを作動させると、駆動子49A,49A,49B,49Bは当接部材212aに対して駆動力を出力するが、該当接部材212aは固定されているため、第1及び第2超音波アクチュエータ2A,2B自体が当接部材212aに対して相対的に金属シャフト212の延びる方向(長手方向)に振動する。その結果、アクチュエータ取付部211bを介してケース5と連結されたステージ211が金属シャフト212,212の延びる方向に駆動される。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、可動体との摩擦力が異なる複数の超音波アクチュエータを備えることで広範な駆動力を出力することができるため、要求される駆動力の範囲が広い駆動装置について有用である。
1 駆動装置
11 回転体(可動体)
2A 第1超音波アクチュエータ(振動型アクチュエータ)
49A 駆動子
2B 第2超音波アクチュエータ(振動型アクチュエータ)
49B 駆動子
7 制御装置(制御部)
211 ステージ(可動体)
11 回転体(可動体)
2A 第1超音波アクチュエータ(振動型アクチュエータ)
49A 駆動子
2B 第2超音波アクチュエータ(振動型アクチュエータ)
49B 駆動子
7 制御装置(制御部)
211 ステージ(可動体)
Claims (8)
- 固定体と、該固定体に対して所定の可動方向へ相対的に移動可能な可動体と、圧電素子を用いて構成され該可動体を移動させる第1及び第2振動型アクチュエータと、該圧電素子に給電することで該第1及び第2振動型アクチュエータを制御する制御部とを備えた駆動装置であって、
前記第1及び第2振動型アクチュエータはそれぞれ、前記可動体及び前記固定体のうちの一方に接触する駆動子を有すると共に、該可動体及び固定体のうちの他方に取り付けられており、
前記第1振動型アクチュエータの駆動子と前記可動体及び前記固定体のうちの一方との間の摩擦力は、前記第2振動型アクチュエータの駆動子と前記可動体及び前記固定体のうちの一方との間の摩擦力よりも大きく、
前記制御部は、少なくとも前記第1振動型アクチュエータを用いて前記可動体を駆動する粗動モードと、前記第2振動型アクチュエータのみを用いて前記可動体を駆動する微動モードとを切り替えて、該第1及び第2振動型アクチュエータを制御する駆動装置。 - 前記第1振動型アクチュエータの駆動子と前記可動体及び前記固定体のうちの一方との間の摩擦係数は、前記第2振動型アクチュエータの駆動子と前記可動体及び前記固定体のうちの一方との間の摩擦係数よりも大きい請求項1に記載の駆動装置。
- 前記第1振動型アクチュエータの駆動子は、前記可動体及び前記固定体のうちの一方の該駆動子が接触する部分と同じ材質で構成される一方、
前記第2振動型アクチュエータの駆動子は、前記可動体及び前記固定体のうちの一方の該駆動子が接触する部分と異なる材質で構成されている請求項2に記載の駆動装置。 - 前記制御部は、大きな駆動力で前記可動体を駆動させるときには前記粗動モードに切り替える一方、該粗動モードよりも小さな駆動力で前記可動体を駆動させるときには前記微動モードに切り替える請求項1乃至4の何れか1つに記載の駆動装置。
- 前記制御部は、前記微動モードにおいて、前記第1振動型アクチュエータに、前記可動体の前記可動方向への駆動力を生じさせない振動を行わせる請求項1乃至4の何れか1つに記載の駆動装置。
- 前記制御部は、
前記粗動モードにおいては、少なくとも前記第1振動型アクチュエータに縦振動及び屈曲振動を生じさせることで前記駆動子に周回運動をさせて前記可動体を前記可動方向へ移動させるための駆動力を出力させる一方、
前記微動モードにおいては、前記第2振動型アクチュエータに縦振動及び屈曲振動を生じさせることで前記駆動子に周回運動をさせて前記可動体を前記可動方向へ移動させるための駆動力を出力させると共に、前記第1振動型アクチュエータに縦振動及び屈曲振動の何れか一方のみを生じさせることで前記駆動子に前記可動体の前記可動方向へは駆動力を出力させない請求項5に記載の駆動装置。 - 前記制御部は、前記粗動モードにおいて、前記第1及び第2振動型アクチュエータを用いて前記可動体を駆動する請求項1乃至6の何れか1つに記載の駆動装置。
- 前記制御部は、前記粗動モードにおいて、必要な駆動力に応じて前記第1振動型アクチュエータによる駆動力と第2振動型アクチュエータによる駆動力との比率を調整する請求項7に記載の駆動装置。
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JP2013148395A (ja) * | 2012-01-17 | 2013-08-01 | Seiko Epson Corp | ハンドラーおよび検査装置 |
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-
2007
- 2007-05-01 JP JP2007120961A patent/JP2008278676A/ja active Pending
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