JP6019986B2 - 板材加工システム - Google Patents
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Description
・短納期の注文、加工不良による作り直し等によって、特急で切抜き加工を行わなければならない状況が生じた場合に、現場での局所的なスケジュール変更を行うことになる。その結果、予め省工数化を図った段取り、および仕分け作業を悪化させ、実際の加工の割込時間よりも長いスケジュール遅延を発生させる。また、断片的に特急部品を加工することによって、歩留りの低下および端材の増加の原因となってしまう。
・加工現場での部品の配置変更および加工変更には、加工プログラム自体の修正が必要であり、手間がかかる。
・加工機にCAM機能を追加するには、高性能なパーソナルコンピュータとバックアップの仕組みが必要となり、設備コストがかかる。加工プログラムの作成には、加工の自動割り付け、自動ネスティング、NCプログラム出力等の処理負荷の大きい処理が含まれ、このような処理の実用化が可能なコンピュータを備えるには、高性能で高価なコンピュータが必要になる。
・ 加工プログラムが加工機端末毎に保管され、バックアップおよび2次利用ができない。
・ 加工現場で修正された加工プログラムで加工された部品の実績を上位システムが把握することができない。
この発明の他の目的は、前記特急部品の加工の割り込みを行う場合も、略その加工の割込時間だけの遅延で済むようにすることである。
この発明のさらに他の目的は、加工サイクルの低下を伴うことなく、加工機の状態の情報を用いた適切な加工プログラムを作成可能とすることである。
前記加工機端末(2)は、前記通信ネットワーク(4)を介して前記サーバ(5)に前記部品(p)の形状データおよび識別情報の少なくとも一方と数量とを含む加工プログラム送信要求(R,R′)を行う要求手段(24)を有する。
前記サーバ(5)は、前記加工機(1)を含む複数の加工機(1,1A)の加工プログラム(9)を作成するCAM手段(31)を有し、このCAM手段(31)が行う処理の一部として、前記所定の加工機(1)に用いる加工プログラム(9)を作成し、その作成した加工プログラム(9)を前記加工機端末(2)から送信された前記加工プログラム送信要求(R,R′)に応答して前記加工機端末(2)へ送信する。
このように加工プログラム(9)を高速で作成できるため、短納期の部品(p)や、後工程における加工不良による作り直しなどで、特急で部品(p)の切抜き加工を割り込んで行わなければならない状況が生じても、その加工の割り込みに伴う余分な遅延時間を出来るだけ抑えて加工が行える。
このように常に、加工機端末(2)からサーバ(5)へ加工プログラム送信要求(R)を行ってサーバ(5)から送信された加工プログラム(9)で加工を行う過程を繰り返すため、前記特急部品の加工の割り込みを行う場合も、通常時と同様の各処理が行えて、略その加工の割込時間だけの遅延で済む。
かつ前記サーバ(5)は、前記生産管理システム(6)またはこの生産管理システム(6)とは別の手段から非通常時の生産指示(b,c)を受け、この受けた非通常時の生産指示(b,c)に従って前記加工プログラム(9)を作成して割込加工スケジュールとして記憶しておき、
前記加工機端末(2)は、オペレータ(10)の指示入力により、または自動で、前記サーバ(5)に蓄積された前記通常スケジュールを参照してこの通常スケジュールの加工プログラム(9)を取得し、画面表示装置(22)に、前記加工機(1)へ付与する加工プログラム(9)の選択を促がす画像を出力し、前記割込スケジュールがある場合は、この割込スケジュールを前記画面表示装置(22)に、前記通常スケジュールとは区別可能に画像として出力するようにしても良い。
前記加工機端末(2)では、サーバ(5)の通常スケジュールを表示し、また割込スケジュールがある場合はその割込スケジュールを表示し、オペレータ(10)の操作により、または自動で選択された加工プログラム(9)をサーバ(5)から得る。
この場合、生産管理システム(6)の通常生産指示(a)、およびこの生産管理システム(6)または別の手段からの非通常時の生産指示(b,c)を、加工機端末(2)を通さずにサーバ(5)が直接に受け、加工プログラム(9)を作成するため、特急部品(p)の加工の割り込みを行う場合も、通常時と同様の各処理が行えて、略その加工の割込時間だけの遅延で済む。
加工機(1)の状態の情報を理由して加工プログラム(9)を作成することで、加工機(1)の状態に応じた適切な加工が行える。例えば、前記レーザ加工機による部品(p)の切抜き加工では、ワークサポートの前記支持突起はレーザによる熱を受けて次第に溶融するが、その溶融は部品(p)に影響を与える。このとき、前記ワークサポートと素材(W)の位置関係が分かっていると、その素材(W)から切抜かれる部品(p)の重要な位置に前記ワークサポートの支持突起が位置しないように加工プログラム(9)を作成でき、切抜き加工される部品(p)の高品質化が図れる。また、前述のような高速処理が可能なサーバ(5)を用いることができるため、加工サイクルの低下を伴うことなく、加工機(1)の状態の情報を用いた適切な加工プログラム(9)を作成することができる。
前記加工機端末(2)は、前記通信ネットワーク(4)を介して前記サーバ(5)に前記部品(p)の形状データおよび識別情報の少なくとも一方と数量とを含む前記加工プログラム送信要求(R,R′)を行う要求手段(24)を有することを特徴とする。
前記サーバ(5)は、前記自動プログラミング装置(51)よりも高速に前記加工プログラム(9)の作成、または前記加工プログラム(9)の作成段階で用いる定められた処理を行うCAM手段(31)を有し、
前記自動プログラミング装置(51)は、前記部品(P)の形状データと数量とを含むプログラム作成指示に応答して前記加工プログラム(9)を作成する処理のうち、自己で行う処理と前記サーバ(5)に行わせる処理とを定められた規則(52R)に従って分別する分別手段(52)と、この分別手段(52)でサーバ(5)に行わせると分別した処理を前記サーバ(5)に依頼してこのサーバ(5)から処理結果を受け取るサーバ依頼・結果受取手段(53)と、前記自己で行うと分別された処理を行う内部自動プログラミング手段(54)と、前記サーバ依頼・結果受取手段で受け取った処理結果と前記内部自動プログラミング手段(54)で行った処理とを併せて作成された加工プログラム(9)を出力する加工プログラム出力手段(55)とを有する。前記加工プログラム(9)の作成段階で用いる定められた処理は、ネスティングまたは加工の自動割り付け等の処理である。前記サーバ(5)は仮想サーバであっても良い。
ネスティングおよび加工の自動割り付けは、加工プログラム(9)の作成の処理のうちで、負荷の大きな処理であり、この負荷の大きな処理を高速処理が可能なサーバ(5)に行わせることで、要求されるプログラム作成指示に対して自動プログラミング装置(51)の処理能力が不十分であっても、加工プログラム(9)を高速に作成することができる。また、複数の加工プログラム(9)のプログラム作成指示における、一部の加工プログラム(9)をサーバ(5)に作成されるようにした場合であっても、この自動プログラミング装置(51)が前記プログラム作成指示を受け、その作成指示に対する加工プログラム(9)を全て出力することで、あたかもこの自動プログラミング装置(51)が作成したかのように、プログラム作成指示に対する加工プログラムの出力が行える。そのため、この自動プログラミング装置(51)に特別に高速の処理機能を有するものを用いることなく、一般的なパーソナルコンピュータまたは一般的なワークステーションに用いられる程度のコンピュータを用いても、必要な場合のみサーバ(5)に処理を行わせることで、加工プログラムの作成が迅速に行える。
画面表示装置22は、画像を表示可能な装置であり、液晶表示装置等からなる。
CAM手段32は、自動プログラミングを行う手段であり、加工の自動割り付け部31a,自動ネスティング部31b、加工プログラム出力部31cを有する。
加工の自動割り付け部31aは、CADで描かれた部品形状の線分上に、パンチプレスであればタレットに装填されている工具形状を、レーザ加工機であればレーザヘッドの加工経路をそれぞれ線分上を加工できるように割り付ける。この時、形状に求められている精度を確保するために、加工速度または加工順、アプローチ加工など、様々な要素を考慮して、自動的に形状に対して加工を割り付ける処理を行う。
自動ネスティング部31bは、与えられた部品pの形状データG(図3(A))と、素材Wの寸方のデータとから、定められたネスティング規則(図示せず)に従って同図のようにネスティング、つまり素材Wに対する各部品pの配置を行う。上記ネスティング規則としては、歩留りを最大にする規則、部品pの相互間の最小間隔,部品pと素材Wの外周との間の最小間隔の規則、素材Wにおけるどの位置から順に部品pを配置するかの規則等がある。
加工プログラム出力部31cは、自動ネスティング部31bでネスティングした配置結果の情報から、加工機1で加工するための加工プログラム9を作成する。
認証等処理手段32は、加工機端末2から送信された加工プログラム送信要求Rの受信時に認証処理を行い、加工機登録手段33に登録された加工機1,1Aであることを認証する手段である。
加工機端末2は、オペレータ10の操作によって、その作成された加工プログラム送信要求Rをサーバに送信する。
加工機端末2は、受信した加工プログラム9を加工機1のNC装置9へへ与え、加工機1はこの加工プログラム9に従って加工を行う。この加工プログラム9を加工機1へ与える処理は、オペレータ10による加工機端末2の操作に従って行うようにしても、また加工機端末2が自動で行うようにしても良い。
このように加工プログラム9を高速で作成できるため、短納期の部品や、後工程における加工不良による作り直しなどで、特急で部品の切抜き加工を割り込んで行わなければならない状況が生じても、その加工の割り込みに伴う余分な遅延時間を出来るだけ抑えて加工が行える。
概要を説明すると、加工機1の加工機端末2と通信ネットワーク4で接続した仮想サーバ等のサーバ5に、スケジュール機能を持たせ、かつ加工プログラム9を溜めることにより、計画スケジュールの決定後の割込みに対して、加工機1の現在の状態と、現在の端材在庫と、現在の後工程19の負荷の状態を考慮して、非通常の生産指示b,cによる加工を割り込ませるタイミングと単位を決定する。また、複数の加工機1,1Aで切抜き加工できる部品pは、現在の加工機1,1Aの負荷とランニングコスト等の評価値を考慮して加工機1,1Aの振替えを行う。加工機端末2は、間近の加工プログラム9をサーバ5から取得し、最終的な順番を確認して加工機1による加工を実施させる。
上記参照要求に対して、サーバ5は、加工プログラム記憶手段42に実行すべき順に記憶されている加工プログラム9の集まりである加工スケジュールの加工プログラム9の表題のリスト40(図7)を、要求応答送信手段35Bによって加工機端末2へ送信する。
なお、加工プログラム送信要求R′は、上記のように参照要求とその後のダウンロード要求とに分けずに一度の要求だけとし、サーバ5はその加工プログラム送信要求R′に対して前記加工スケジュールの加工プログラム9を全て加工機端末2へ送信するようにしても良いが、ここでは、参照要求とダウンロード要求に分けて行う場合につき説明する。
また、加工プログラム表示・選択手段23Bは、加工の割込みがある場合は、画面表示装置22にその割込みの通知を表示する。この割込みの通知の表示は、前記のリスト40における色の違いとして行っても、また前記リスト40とは別に行われる表示としても良い。
加工機端末2の受信情報記憶手段25Bは、前記加工スケジュールを受信してその受信内容を記憶する。
また、スケジュール作成手段41は、複数の加工機1,1Aで切抜き加工できる部品pは、現在の加工機1,1Aの負荷とランニングコスト等の評価値を考慮して加工機1,1Aの振替えを行う。
入力処理手段44は、生産管理システム6、加工機端末2,2A、および後工程19から送信された入力を、その入力内容に応じてCAM手段31,スケジュール作成手段41,端材管理手段43に振り分けて転送する処理を行う。
通信制御手段36は、第1の実施形態と同じく、加工機端末2と暗号化通信を行う機能を備える。
仮想サーバ等からなるサーバ5は、生産管理システム6から計画スケジュールされた通常生産指示aを受ける。
サーバ5は、CAM手段31によって、前記通常生産指示aに応じた加工プログラム9を作成する。
作成された加工プログラム9は、スケジュール作成手段41で最適化された順番で、通常スケジュール記憶部42aに、プログラムテーブルとして格納される。
サーバ5は、生産管理システム6または後工程19から特急生産指示等の非通常生産指示b,cを受けると、現在の端材在庫を考慮して加工プログラム9を作成し、割込みがあることを加工機端末2に通知する。
サーバ5は、現在の加工機の段取り等の状況と、現在の後工程19の負荷を考慮して、割込の加工プログラム9による加工を割り込ませるタイミングと単位を決定する。
加工機1は、直近のスケジュールを参照して、該当の加工プログラム9を取得し、加工を行う。
この自動プログラミング装置51は、素材W(図3)から部品を切抜く加工を行う加工機1の数値制御に用いる加工プログラム9を作成する装置であって、通信ネットワーク4上に構築されたサーバ5に接続される。
このサーバ5は、CAM手段31、要求応答送信手段35C、および通信制御手段36を有する。CAM手段31は、加工機1で加工する部品Wの形状データと数量とから前記加工プログラム9を作成する処理の他に、要求に応じて、加工プログラム9の作成段階で用いる定められた処理だけを行う機能を備える。この加工プログラム9の作成段階における定められた処理は、例えばネスティング、および加工の自動割り付け等である。
前記加工プログラム出力手段55は、前記サーバ依頼・結果受取手段53で受け取った処理結果と前記内部自動プログラミング手段54で行った処理とを併せて作成された加工プログラム9を出力する手段である。サーバ5に行わせる処理が加工プログラム9の作成段階における特定の処理だけである場合は、加工プログラム出力手段55は、結果的には、内部自動プログラミング手段54で作成された加工プログラム9のみを出力する。
2…加工機端末
3,3A…端末付き加工機
4…通信ネットワーク
5,5B…サーバ
6,6B…生産管理システム
7…加工機本体
8…NC装置
9…加工プログラム
10…オペレータ
19…後工程
21…加工機操作手段
22…画面表示装置
23…加工プログラム表示・選択手段
24…要求手段
31…CAM手段
23B…加工プログラム表示・選択手段
24B…要求手段
31…CAM手段
41…加工プログラム記憶手段
51…自動プログラミング装置
・ 52…分別手段
52R…規則
53…サーバ依頼・結果受取手段
54…内部自動プログラミング手段
55…加工プログラム出力手段
A,B…生産指示
a,b,c…生産指示
G…形状データ
p…部品
R,R′…加工プログラム送信要求
Claims (3)
- 素材から部品を切抜く加工を行う加工機本体、および加工プログラムに従って前記加工機本体を数値制御するNC装置を有する所定の加工機と、この加工機に接続されかつ通信ネットワークに接続され前記加工機に対する前記加工プログラムの付与およびオペレータによる操作を行う加工機端末と、前記通信ネットワーク上に構築されたサーバとを備え、 前記加工機端末は、前記通信ネットワークを介して前記サーバに前記部品の形状データおよび識別情報の少なくとも一方と数量とを含む加工プログラム送信要求を行う要求手段を有し、
前記サーバは、前記加工機を含む複数の加工機の加工プログラムを作成するCAM手段を有し、このCAM手段が行う処理の一部として、前記所定の加工機に用いる加工プログラムを作成し、その作成した加工プログラムを前記加工機端末から送信された前記加工プログラム送信要求に応答して前記加工機端末へ送信し、
前記加工機端末は、生産管理システムから前記部品の形状データと数量とを含む通常時の生産指示を受け、かつ前記生産管理システムとは別の手段から、前記部品の形状データと数量とを含む非通常時の生産指示を受け、これら通常時の生産指示および非通常時の生産指示を前記加工機端末の持つ画面表示装置に画像して表示し、オペレータによる操作により、または自動で、前記通常時および非通常時の生産指示の中から選ばれた生産指示を含む前記加工プログラム送信要求を前記サーバに行い、前記サーバは、通常時の生産指示に対応する前記加工機の加工サイクル内で前記加工プログラムの作成を行って前記加工機端末に送信する処理能力を有する板材加工システム。 - 素材から部品を切抜く加工を行う加工機本体、および加工プログラムに従って前記加工機本体を数値制御するNC装置を有する所定の加工機と、この加工機に接続されかつ通信ネットワークに接続され前記加工機に対する前記加工プログラムの付与およびオペレータによる操作を行う加工機端末と、前記通信ネットワーク上に構築されたサーバとを備え、 前記加工機端末は、前記通信ネットワークを介して前記サーバに前記部品の形状データおよび識別情報の少なくとも一方と数量とを含む加工プログラム送信要求を行う要求手段を有し、
前記サーバは、前記加工機を含む複数の加工機の加工プログラムを作成するCAM手段を有し、このCAM手段が行う処理の一部として、前記所定の加工機に用いる加工プログラムを作成し、その作成した加工プログラムを前記加工機端末から送信された前記加工プログラム送信要求に応答して前記加工機端末へ送信し、
前記サーバは、前記通信ネットワークに接続された生産管理システムから、この生産管理システムで計画スケジュールされた前記部品の形状データと数量とを含む通常時の複数の生産指示を受け、この受けた複数の生産指示に従って前記加工プログラムを順次作成して通常スケジュールとして蓄積しておき、
かつ前記サーバは、前記生産管理システムまたはこの生産管理システムとは別の手段から非通常時の生産指示を受け、この受けた非通常時の生産指示に従って前記加工プログラムを作成して割込加工スケジュールとして記憶しておき、
前記加工機端末は、オペレータの指示入力により、または自動で、前記サーバに蓄積された前記通常スケジュールを参照してこの通常スケジュールの加工プログラムを取得し、画面表示装置に、前記加工機へ付与する加工プログラムの選択を促がす画像を出力し、前記割込スケジュールがある場合は、この割込スケジュールを前記画面表示装置に、前記通常スケジュールとは区別可能に画像として出力する板材加工システム。 - 前記加工機端末は、前記サーバへの前記加工プログラム送信要求を、前記加工機の状態の情報を含めて行い、前記サーバは、前記加工機の状態の情報を用いて前記加工プログラム作成要求に対する前記加工プログラムの作成を行う請求項1または請求項2に記載の板材加工システム。
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