JP6018526B2 - 金属イオン二次電池セパレータ - Google Patents

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Description

本発明は、金属イオン二次電池セパレータに関する。
電気化学素子の一つである金属イオン二次電池は、エネルギー密度が高いという特徴を有し、例えば、そのうちの一つであるリチウムイオン二次電池は携帯電話、携帯型音楽プレーヤー、ノート型パーソナルコンピューター等の携帯型電気機器の電源として広く利用されている。また、電気自転車、ハイブリッド自動車、電気自動車等の大型機器にも、リチウムイオン二次電池を利用する動きが広がっている。また、ナトリウムイオン二次電池等その他の金属イオン二次電池も注目されている。そのため、金属イオン二次電池にはハイレートでの放電特性(ハイレート特性)、繰り返し特性(サイクル特性)といった性能が求められているが、金属イオン二次電池は一般に非水系電池であるため、水系電池と比較して、発煙、発火、破裂等の危険性が高いことが知られており、安全性の向上も要求されている。
金属イオン二次電池では、外熱による温度上昇、過充電、内部短絡、外部短絡等によって発煙等の危険性が高まる。これらは、外部保護回路によってある程度防ぐことが可能でる。また、金属イオン二次電池セパレータとして使用されているポリオレフィン系樹脂の多孔質フィルムが120℃付近で溶融し、孔が閉塞して電流やイオンの流れを遮断することによって、電池の温度上昇が抑制される。これは、シャットダウン機能と呼ばれている。しかし、外熱によって温度が上昇した場合や温度上昇によって電池内部で化学反応が起きた場合には、シャットダウン機能が働いても電池温度はさらに上昇し、電池温度が150℃以上にまで達すると、多孔質フィルムが収縮して内部短絡が起こり、発火等が起きることがあった。
このように、セパレータのシャットダウン機能では電池の発火を抑制することができ難くなっている。そのため、ポリオレフィン系樹脂の多孔質フィルムよりも熱収縮温度を上げることによって、内部短絡を起こり難くして電池の発火を抑制することを目的として、ポリエステル系繊維で構成した不織布セパレータ、ポリエステル系繊維に耐熱繊維であるアラミド繊維を配合した不織布セパレータが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、これら不織布セパレータは熱収縮性には優れるものの、孔径が大きく、両極活物質の接触による内部短絡、あるいは負極上に生成するデンドライトによる微小短絡が発生しやすく、実用的とは言い難かった。これら短絡を抑制し、また、耐熱性を更に向上させるため、不織布や織布等の基材に、顔料や樹脂を塗工することで担持させる例が開示されている(例えば、特許文献4〜6参照)。しかしながら、顔料や樹脂を塗工しても、基材の孔が大きい場合には、塗液の裏抜けや、ピンホールと呼ばれる塗工欠陥が生じやすく、微小短絡の防止効果が不十分になる場合があった。また、微小短絡を防止するために顔料や樹脂を厚く塗工することで、金属イオン通過性が低下し、不織布セパレータの利点であるハイレート特性が損なわれるという課題もあった。
特開2003−123728号公報 特開2007−317675号公報 特開2006−19191号公報 特表2005−536857号公報 特開2007−157723号公報 国際公開第2010/029994号パンフレット
本発明の課題は、特に耐熱性に優れる金属イオン二次電池セパレータを製造するにあたり、微小短絡防止及びハイレート特性に優れる金属イオン二次電池セパレータを提供することである。
本発明者らは鋭意研究した結果、課題を解決できる金属イオン二次電池セパレータを発明するに至った。即ち、不織布基材に無機顔料を担持させた金属イオン二次電池セパレータにおいて、該不織布基材の構成繊維の融点が200℃以上であり、且つ該無機顔料の結晶水あるいは構造水の脱水温度が250℃以上であり、また、該不織布基材の最大ポア径nが7〜25μmであり、該セパレータの最大ポア径sが0.5〜5.0μmであり、該不織布基材の最大ポア径nに対する該セパレータの最大ポア径sの比s/nが1/5〜1/20であることを特徴とする金属イオン二次電池セパレータである。
不織布基材に無機顔料を担持させた金属イオン二次電池セパレータにおいて、該不織布基材の構成繊維の融点が200℃以上であり、且つ該無機顔料の脱水温度が250℃以上であり、また、該不織布基材の最大ポア径nに対する該セパレータの最大ポア径sの比s/nが1/5〜1/20であることにより、特に耐熱性に優れ、且つ微小短絡抑止及びハイレート特性に優れる金属イオン二次電池セパレータを製造することができる。
本発明に係る不織布基材を構成する繊維の融点は200℃以上である。融点が200℃以上であることで、電池内部で局所的な発熱が生じた際に、繊維の溶融に因るセパレータの収縮を抑制し、内部短絡に因る発火を防止することが可能である。なお、本発明における繊維の融点とは、JIS K 7121に規定された方法に基づき測定された融点ピーク温度を指す。
本発明に係る不織布基材を構成する200℃以上の融点を有する繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアクリロニトリル等のアクリル、6,6ナイロン、6ナイロン等のポリアミド等の各種合成繊維、木材パルプ、麻パルプ、コットンパルプ等の各種セルロースパルプ等が挙げられる。特に耐熱性、低吸湿性等の理由から、ポリエステルが好ましく用いられる。
本発明に係る無機顔料は脱水温度が250℃以上である。もしくは結晶水あるいは構造水を有さない無機顔料を用いることも可能である。脱水温度が250℃以上であることで、電池内部で異常発熱が生じた際に無機顔料結晶の構造変化に基づくセパレータの変形が起こりにくくなる。不織布基材の熱収縮と無機顔料層の構造変化の双方が抑制されることで特に耐熱性に優れた金属イオン二次電池セパレータとなる。好ましい脱水温度は300℃以上であり、更に好ましくは350℃以上である。なお、本発明における無機顔料の脱水温度とは示差走査熱量測定(DSC)にて測定される。測定条件は、窒素ガス雰囲気下で、昇温速度10℃/min、温度範囲30〜900℃である。
上記無機顔料としては、α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ等のアルミナ、ベーマイト等のアルミナ水和物、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等が挙げられる。特に安定性の点から、α−アルミナ、もしくはベーマイトが好ましく用いられる。
本発明に係る無機顔料を担持させたセパレータは、不織布基材の最大ポア径nに対するセパレータの最大ポア径sの比s/nが1/5〜1/20である。ハイレート特性のためには不織布基材の最大ポア径は大きい方が好ましいが、最大ポア径を大きくすることで、微小短絡が発生しやすくなる。無機顔料を担持させることにより、不織布基材の最大ポア径nに対するセパレータの最大ポア径sの比s/nを1/5〜1/20とすることで、ハイレート特性を損なうことなく、微小短絡を抑止することが可能となる。より好ましくは、不織布基材の最大ポア径nに対するセパレータの最大ポア径sの比s/nが1/6〜1/18である。なお、本発明における最大ポア径とはJIS K 3832に規定された方法に基づき測定された値である。
不織布基材の最大ポア径nに対するセパレータの最大ポア径sの比s/nを1/5〜1/20に調節する方法は任意により選択されるが、例えば、以下のような方法が挙げられる。1つ目としては、例えば、不織布基材を構成する繊維を調整する方法がある。この方法では繊維径の選択により、不織布基材の最大ポア径を調整することができ、繊維径を太くすれば不織布基材の最大ポア径を大きく、繊維径を細くすれば不織布基材の最大ポア径を小さくすることが可能である。
2つ目の方法としては、無機顔料の粒子径及び粒子構造を調整する方法がある。この方法では、無機顔料の粒子径を大きくすれば、セパレータの最大ポア径を大きくすることが可能であり、無機顔料の粒子径を小さくすれば、セパレータの最大ポア径を小さくすることが可能である。また、粒子の一次構造、二次構造によってもセパレータの最大ポア径の調節が可能である。なお、本発明における粒子径とはレーザー回折散乱法により測定される平均粒子径(D50)を指す。
3つ目の方法としては、塗工回数を調整する方法がある。この方法では最終的な塗工量が同一であったとしても、複数回に分けて塗工する、即ち塗工回数を増やすことで、セパレータの最大ポア径を小さくすることが可能である。塗工回数を増やすことでセパレータの最大ポア径が小さくなる理由は明確ではないが、1回の塗工では裏抜けが起きてしまい、被覆しきれないような大きなポアが不織布基材に存在する場合、塗層を重ねることで徐々にポアが小径化し、被覆可能になるためと思われる。
4つ目の方法としては、不織布基材、あるいはセパレータにカレンダー処理する方法がある。カレンダー処理によりセパレータの密度が増し、不織布基材あるいはセパレータのポア径を小さくすることが可能である。
これらの方法を適宜組み合わせることで、不織布基材及びセパレータの最大ポア径を調整することができ、不織布基材の最大ポア径nとセパレータの最大ポア径sの比s/nを1/5〜1/20にすることが可能となる。
本発明に係る不織布基材は、従来公知の方法によって製造したものを用いることができる。例えば、スパンボンド法、メルトブロー法、乾式法、湿式法、エレクトロスピニング法などの方法によって製造したものを使用することができる。
本発明において、不織布基材表面の平坦化や最大ポア径及び密度をコントロールする目的で、カレンダー処理や熱カレンダー処理をしても良い。
本発明に係る不織布基材としては、目付が5〜30g/mであるのが好ましく、より好ましくは7〜20g/mである。目付を5g/m以上とすることで不織布としての均一性を得やすくなり、また、30g/m以下とすることで金属イオン二次電池セパレータに適した厚みとなる。なお、目付はJIS P 8124に規定された方法に基づく坪量を意味する。また、密度は目付を厚みで除した値である。
本発明に係る不織布基材の最大ポア径nとしては、5〜30μmであるのが好ましく、より好ましくは7〜25μmである。最大ポア径nを5μm以上とすることでレート特性が得やすくなり、30μm以下とすることで、塗工時塗液の裏抜けが抑制されやすく、ピンホールの発生が抑制されやすくなる。
本発明に係る無機顔料の粒子径としては0.1〜10.0μmが好ましく用いられ、より好ましくは0.2〜7.5μm、更に好ましくは0.3〜5.0μmである。粒子径0.1μm以上とすることで、塗液の安定性が高くなりやすく、また粒子径10.0μm以下とすることで平坦な塗面が得やすくなる。熱安定性の点から,本発明のセパレータに含有される無機顔料は、セパレータの全固形分中の30〜70質量%であるのが好ましい。
本発明において、無機顔料を不織布基材に担持させる際に接着剤を使用してよい。接着剤としては、ラテックス高分子が好ましく用いられる。具体例としては、例えばスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等のラテックス高分子が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明においてはセパレータのハイレート特性の及び塗層強度の点から、塗層中の接着剤量は固形分中2〜15質量%とするのが好ましい。
本発明においては、発明の効果を損ねない範囲で分散剤、濡れ剤、増粘剤等の各種添加剤を用いることができる。
本発明において、無機顔料を不織布基材に担持させる方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができるが、例えば、エアドクターコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、含浸コーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ダイコーター、リバースロールコーター、トランスファーロールコーター、スプレーコーター等により塗液を塗工し、乾燥により担持させることができる。
本発明において、無機顔料を含有する塗層の塗工量としては、5〜30g/mが好ましく、さらに好ましくは10〜20g/mである。塗工量5g/m以上とすることで、不織布表面を十分に被覆しやすくなり、微小短絡を防止しやすくなる。また、塗工量30g/m以下とすることで、セパレータの厚み上昇を抑えることができやすくなる。
本発明の金属イオン二次電池セパレータにおいて、セパレータの坪量は10〜50g/mが好ましく、より好ましくは、17〜40g/mである。また、セパレータの厚みは10〜50μmが好ましく、より好ましくは15〜40μmである。セパレータの密度としては0.4〜1.2g/cmが好ましく、より好ましくは0.5〜1.0g/cmである。
本発明の金属イオン二次電池セパレータにおいて、セパレータの最大ポア径sとしては、0.5〜5.0μmであるのが好ましく、より好ましくは1.0〜4.0μmである。最大ポア径sを0.5μm以上とすることでレート特性が得やすくなり、5.0μm以下とすることで、内部短絡が抑制されやすくなる。
本発明において、塗工、乾燥後、塗工層表面の平坦化や厚み及び最大ポア径をコントロールする目的で、カレンダー処理により金属イオン二次電池セパレータを平滑化しても良い。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例において、%及び部は、特にことわりのない限り、すべて質量基準である。また塗工量は絶乾塗工量である。
不織布基材Aの作製
繊度0.06dtex(平均繊維径2.4μm)、繊維長3mmの配向結晶化ポリエチレンテレフタレート(PET)系短繊維40質量部と繊度0.1dtex(平均繊維径3.0μm)、繊維長3mmの配向結晶化PET系短繊維20質量部と繊度0.2dtex(平均繊維径4.3μm)、繊維長3mmの単一成分型バインダー用PET系短繊維(軟化点120℃、融点230℃)40質量部とを一緒に混合し、パルパーにより水中で離解させ、アジテーターによる攪拌のもと、濃度1質量%の均一な抄造用スラリーを調製した。傾斜型抄紙機を用い、この抄造用スラリーを湿式方式で抄き上げ、130℃のシリンダードライヤーによって、バインダー用PET系短繊維を接着させて不織布強度を発現させ、目付12g/mの不織布とした。さらに、この不織布を誘電発熱ジャケットロール(金属製熱ロール)及び弾性ロールからなる1ニップ式熱カレンダーを使用して、熱ロール温度205℃、線圧100kN/m、処理速度40m/分の条件で熱カレンダー処理し、厚み17μmの不織布基材を作製した。
不織布基材Bの作製
繊度0.06dtex(平均繊維径2.4μm)、繊維長3mmの配向結晶化ポリエチレンテレフタレート(PET)系短繊維を60質量部とし、繊度0.1dtex(平均繊維径3.0μm)、繊維長3mmの配向結晶化PET系短繊維を用いなかった以外は、不織布基材Aと同様にして、厚み16μmの不織布基材Bを作製した。
不織布基材Cの作製
繊度0.2dtex(平均繊維径4.3μm)、繊維長3mmの単一成分型バインダー用PET系短繊維(軟化点120℃、融点230℃)の代わりに繊度0.8dtex(平均繊維径10.4μm)、繊維長5mmの芯鞘型バインダー用PP/PE系短繊維(芯部融点165℃、鞘部融点135℃)を用い、熱カレンダー処理の代わりに線圧200kN/mにてカレンダー処理した以外は、不織布基材Aと同様にして、厚み20μmの不織布基材Cを作製した。
塗液Aの作製
無機顔料として、平均粒子径2.3μm、脱水温度500℃のベーマイト100部を、その1質量%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩0.3%水溶液120部に分散し、よく攪拌してベーマイト分散液を作製した。次いで、その1質量%水溶液の25℃における粘度が7000mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩0.5%水溶液200部を混合、攪拌し、更に、接着剤として、45%カルボキシ変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス高分子10部を混合、攪拌して、塗液を作製した。
塗液Bの作製
無機顔料として平均粒子径2.3μm、脱水温度500℃のベーマイト50部と平均粒子径0.4μm、脱水温度500℃のベーマイト50部を混合して用いた以外は塗液Aと同様にして塗液Bを作製した。
塗液Cの作製
無機顔料として平均粒子径0.4μm、脱水温度500℃のベーマイト100部を用いた以外は塗液Aと同様にして塗液Cを作製した。
塗液Dの作製
無機顔料として平均粒子径2.5μm、脱水温度200℃の水酸化アルミニウム100部を用いた以外は塗液Aと同様にして塗液Dを作製した。
セパレータAの作製
不織布基材Aのシリンダードライヤー側に接した面上に、塗液Aを絶乾塗工量が8g/mとなるように塗工、乾燥した後、更に同じ塗工面に再度塗液Aを絶乾塗工量が8g/mとなるように塗工、乾燥してセパレータAを作製した。
セパレータBの作製
不織布基材Aのシリンダードライヤー側に接した面上に、塗液Bを絶乾塗工量が16g/mとなるように塗工、乾燥してセパレータBを作製した。
セパレータCの作製
不織布基材Aのシリンダードライヤー側に接した面上に、塗液Aを絶乾塗工量が8g/mとなるように塗工、乾燥した後、更に同じ塗工面に塗液Cを絶乾塗工量が8g/mとなるように塗工、乾燥してセパレータCを作製した。
セパレータDの作製
不織布基材Aの代わりに不織布基材Bを用いた以外はセパレータAと同様にしてセパレータDを作製した。
セパレータEの作製
不織布基材Aのシリンダードライヤー側に接した面上に、塗液Aを絶乾塗工量が16g/mとなるように塗工、乾燥してセパレータEを作製した。
セパレータFの作製
不織布基材Aのシリンダードライヤー側に接した面上に、塗液Cを絶乾塗工量が8g/mとなるように塗工、乾燥した後、更に同じ塗工面に塗液Cを絶乾塗工量が8g/mとなるように塗工、乾燥してセパレータFを作製した。
セパレータGの作製
不織布基材Aのシリンダードライヤー側に接した面上に、塗液Dを絶乾塗工量が8g/mとなるように塗工、乾燥した後、更に同じ塗工面に塗液Dを絶乾塗工量が8g/mとなるように塗工、乾燥してセパレータGを作製した。
セパレータHの作製
不織布基材Cのシリンダードライヤー側に接した面上に、塗液Aを絶乾塗工量が8g/mとなるように塗工、乾燥した後、更に同じ塗工面に塗液Aを絶乾塗工量が8g/mとなるように塗工、乾燥してセパレータHを作製した。
<評価>
[最大ポア径]
各不織布基材及び各セパレータについて、PMI社製パームポロメーターCFP−1500Aを用いて最大ポア径を測定した。結果は表1に示した。
[耐熱性]
作製した各セパレータから50mm×50mmのシートサンプルを切り出し、シートサンプルのCD(クロスディレクション、横方向)辺をクリップで固定して耐熱ガラス板に挟んで、150℃及び180℃の恒温槽中に1時間保持した後に取り出してサンプルの幅を測定し、加熱前後での収縮率を算出した。評価は以下に従った。
◎:収縮率が2%未満でほとんど収縮は見られない。
○:収縮率が2〜5%で実用上問題ないレベルである。
△:収縮率が5〜8%で局所過熱による収縮がやや懸念される。
×:収縮率が8%以上で局所過熱時収縮が懸念される。
[初回充放電時のクーロン効率]
各セパレータを用い、正極活物質がマンガン酸リチウム、負極活物質が人造黒鉛、電解液がリチウムヘキサフルオロフォスフェートのエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとジメチルカーボネートの1/1/1(容量比)混合溶媒溶液(1mol/L)である設計容量が100mAhのラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
その後、作製した各電池について、100mA定電流充電→4.4V定電圧充電→充電電流10mAになったら100mAで2.8Vまで定電流放電を行い、充電容量及び放電容量を測定し、(クーロン効率)=(放電容量)/(充電容量)を算出した。クーロン効率が小さいものは微小短絡が発生していると考えられる。
[電池のハイレート特性]
作製した各電池について、100mA定電流充電→4.2V定電圧充電→充電電流10mAになったら100mAで2.8Vまで定電流放電→100mA定電流充電→4.2V定電圧充電→充電電流10mAになったら300mAで2.8Vまで定電流放電を行い、[(300mAにおける放電容量)/(100mAにおける放電容量)]×100(%)として放電容量比を求めハイレート特性とした。
Figure 0006018526
表1から明らかなように、不織布基材の構成繊維の融点が200℃以上であり、且つ該無機顔料の脱水温度が250℃以上であり、また、不織布基材の最大ポア径nに対する該セパレータの最大ポア径sの比s/nが1/5〜1/20である本発明のセパレータは、耐熱性に特に優れ、初回充放電時のクーロン効率及びハイレート特性に優れる。
これに対し、不織布基材の最大ポア径nに対する該セパレータの最大ポア径sの比s/nが1/5超であるセパレータEでは、クーロン効率が低くなり、該比が1/20未満であるセパレータFでは、ハイレート特性が低くなった。また、無機顔料の脱水温度が250℃未満であるセパレータGでは、耐熱性が低くなり、不織布基材の構成繊維の融点が200℃未満であるセパレータHでも、耐熱性が低くなった。
本発明の金属イオン二次電池セパレータは、金属イオン二次電池用途以外にも、金属イオンポリマー電池、金属イオンキャパシター等にも利用できる。

Claims (1)

  1. 不織布基材に無機顔料を担持させた金属イオン二次電池セパレータにおいて、該不織布基材の構成繊維の融点が200℃以上であり、且つ該無機顔料の脱水温度が250℃以上であり、また、該不織布基材の最大ポア径nが7〜25μmであり、該セパレータの最大ポア径sが0.5〜5.0μmであり、該不織布基材の最大ポア径nに対する該セパレータの最大ポア径sの比s/nが1/5〜1/20であることを特徴とする金属イオン二次電池セパレータ。
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