JP6018468B2 - 奥行き範囲算出装置及びそのプログラム - Google Patents
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Description
また、表示素子923は、撮影板113により撮影された要素画像925を表示することとして説明したが、計算機(不図示)で生成された像を表示してもよい。
かかる構成によれば、奥行き範囲算出装置は、視差範囲や奥行き範囲が観察者の許容限度を超えるような場合に警告できる。
かかる構成によれば、奥行き範囲算出装置は、視差範囲や奥行き範囲が観察者の許容限度を超えて変化するような場合に警告できる。
本願第1発明によれば、奥行き方向で積層された距離平面画像が被写体の立体像の三次元形状モデルを表すと共に、距離平面画像及び観察者位置の両方が仮想要素光学系群を基準とする。これによって、本願第1発明によれば、観察者と被写体の立体像との位置関係を同一座標系で記述できるので、距離平面画像生成手段に記憶された距離平面画像から、IP方式による被写体の立体像の奥行き範囲及び視差範囲を算出することができる。
本願第3発明によれば、遅延時間内での視差変化量及び奥行き変化量を求められるので、立体映像の演出や編集をより効果的に行うことができる。
本願第5発明によれば、視差範囲や奥行き範囲が観察者の許容限度を超えて変化するような場合に警告できるので、観察者にとって見づらい立体映像が表示される事態を低減させて、立体映像の品質を向上させることができる。
[奥行き情報生成装置の構成]
図1を参照して、本願発明の第1実施形態に係る奥行き情報生成装置(奥行き範囲算出装置)1の構成について説明する。
奥行き情報生成装置1は、インテグラルフォトグラフィ方式を用いた立体画像撮影装置910が被写体を撮影した要素画像群から、被写体の立体像の視差範囲及び奥行き範囲を算出し、これら視差範囲及び奥行き範囲を奥行き情報として出力するものである。このため、奥行き情報生成装置1は、図1に示すように、距離平面画像生成手段10と、体積画素分布記憶手段(距離平面画像記憶手段)20と、視差範囲算出手段30と、奥行き範囲算出手段40とを備える。
この要素画像群は、立体画像表示装置(不図示)で表示した場合、奥行きが正しい立体像が生成されるものである。
要素光学系は、例えば、凸レンズ等の要素レンズからなる要素光学素子、又は、微小開口からなる要素ピンホール(空間フィルタ)である。この場合、要素光学系群は、要素光学素子が2次元平面上に配列された要素光学素子群、又は、要素ピンホールが2次元平面上に配列された要素ピンホール群となる。そして、要素光学系群は、要素画像群から、その焦点距離だけ離れた位置に配置される。
例えば、仮想要素光学系として要素レンズを仮想した場合、光学素子情報は、その要素レンズのピッチ(図2の符号pr)と、焦点距離と、開口幅とが予め設定されている。
また、例えば、仮想要素光学系として要素ピンホールを仮想した場合、光学素子情報は、その要素ピンホールのピッチと、開口幅とが予め設定されている。
ここで、図2を参照して、距離平面画像生成手段10が距離ごとに生成する距離平面画像について説明する。
これによって、図2に示すように、ある要素画像の画像領域krの画素の画素値は、対応する仮想要素レンズ200Lを介して拡がり(w1,…,wn)を持って距離平面に割り当てられる。例えば、要素画像の画像領域krが距離L1の距離平面において拡がる範囲w1は、以下の式(1)で表される。
すなわち、距離平面画像生成手段10が生成する立体を構成する平面画像(体積画素分布)は、奥行き方向であるz方向においては、仮想要素レンズ群200に最も近い距離L1から、仮想要素レンズ群200から最も遠い距離Lnの範囲に生成され、xy方向においては、仮想要素レンズ群200から最も遠い距離Lnにおいて要素画像群の画素値が割り当てられる最大の拡がり範囲、すなわち、要素画像群の大きさよりも上下左右にそれぞれwn/2分だけ大きい範囲に生成される。
図3では、x軸を水平方向とし、y軸を垂直方向とし、z軸を奥行き方向とする。そして、円筒体及び三角錐体の2物体を被写体とし、これら円筒体及び三角錐体の底面をz軸に向けて撮影した場合を考える。この場合、距離平面画像tにおいて、画素値がゼロを超える画素分布範囲は、z軸から見た円筒体の立体像α及び三角錐体の立体像βを表すことになる。
なお、図3では、距離平面画像tにおいて、画素値がゼロを超える画素分布範囲をドットで図示し、立体像αを細かいドットで図示し、立体像βを粗いドットで図示した。
図2で説明した複数の距離平面画像からなる体積画素分布を生成するため、距離平面画像生成手段10は、分割手段11と、要素画像変換手段13と、結合手段15と、を備える。
以下の説明では、要素画像群が−M番目からM番目までの要素画像で構成され、この要素画像と対応するように、要素画像変換手段13(13−M,…,130,…,13M)が備えられることとする。
なお、結合手段15は、距離平面画像の同一の座標に異なる要素画像の画素値が割り当てられている場合、同一の座標に割り当てられた画素値を加算し平均化することで、当該座標の画素値とする。
この結合手段15は、要素画像群に対応して生成した距離平面画像を、距離に対応付けて体積画素分布記憶手段20(図1参照)に書き込む。
体積画素分布記憶手段20は、距離平面画像生成手段10によって書き込まれた距離平面ごとの距離平面画像を、距離に対応付けて、立体空間上の体積画素分布として記憶するメモリ、ハードディスク等の記憶装置である。
この体積画素分布Vは、図5に示すように、距離平面画像t1,t2,…,tnを奥行き方向(z軸)に積層したものである(但し、nは距離平面の数)。従って、体積画素分布Vは、仮想要素レンズ群から任意の距離にある複数の距離平面で構成された立体空間において、画素を分布させた状態に相当し、立体像α、βの三次元形状モデルを表すことになる。
視差範囲算出手段30は、仮想要素レンズ群を基準に予め設定された観察者位置において、奥行き方向で距離平面画像の全画素の画素値がゼロとなる位置を被写体の立体像の近点及び遠点としてそれぞれ算出し、近点と遠点との角度視差量の差分を視差範囲として算出するものである。
奥行き範囲算出手段40は、観察者位置と近点との距離、及び、観察者位置と遠点との距離をそれぞれ算出し、これら距離の差分を奥行き範囲として算出するものである。
図6を参照して、視差範囲算出手段30による視差範囲と、奥行き範囲算出手段40による奥行き範囲の算出とを説明する。
図6では、観察者位置aは、仮想要素レンズ群に対する観察者の右目、左目の位置に予め設定されたこととする。
なお、観察者位置は、体積画素分布(立体空間)の内外に関わらず、任意の位置に設定できる。
図7を参照して、図1の奥行き情報生成装置1の動作について説明する(適宜図1参照)。
奥行き情報生成装置1は、距離平面画像生成手段10によって、入力された要素画像群から、仮想要素レンズ群を介して、光線追跡法により、距離平面ごとの画素分布である距離平面画像を算出する(ステップS1)。
奥行き情報生成装置1は、視差範囲算出手段30によって、観察者位置において、被写体の立体像の近点と遠点との角度視差量の差分を視差範囲として算出する(ステップS3)。
奥行き情報生成装置1は、奥行き範囲算出手段40によって、観察者位置と被写体の立体像の近点との距離、及び、観察者位置と被写体の立体像の遠点との距離をそれぞれ算出し、これら距離の差分を奥行き範囲として算出する(ステップS4)。
図8を参照して、本願発明の第2実施形態に係る奥行き情報生成装置1Bの構成について、第1実施形態と異なる点を説明する。
この奥行き情報生成装置1Bは、算出した視差範囲及び奥行き範囲が所定の閾値を超えた場合に警告する点が、第1実施形態と異なる。
また、視差範囲算出手段30が視差範囲を視差範囲警告手段50に出力し、奥行き範囲算出手段40が奥行き範囲を奥行き範囲警告手段60に出力する以外、図1の各手段と同様のため、説明を省略する。
この視差範囲閾値は、例えば、視差範囲が観察者の許容限度を超えたことを示すような、任意の値で予め設定される。
この奥行き範囲閾値は、例えば、奥行き範囲が観察者の許容限度を超えたことを示すような、任意の値で予め設定される。
図9を参照して、本願発明の第3実施形態に係る奥行き情報生成装置1Cの構成について、第1実施形態と異なる点を説明する。
この奥行き情報生成装置1Cは、入力された要素画像群を遅延時間だけ遅延させて、この遅延時間内での視差範囲の変化量を示す視差変化量と、遅延時間内での奥行き範囲の変化量を示す奥行き変化量とを求める点が、第1実施形態と異なる。
また、距離平面画像生成手段102、体積画素分布記憶手段202、視差範囲算出手段302及び奥行き範囲算出手段402は、時刻T2の遅延要素画像群を扱う以外、図1の各手段と同様のため、説明を省略する。
この遅延時間(T2−T1)は、例えば、微少時間を示すような、任意の値で予め設定される。
奥行き情報記憶手段802は、奥行き範囲算出手段402から入力された時刻T2の奥行き情報(視差範囲及び奥行き範囲)を記憶するメモリ、ハードディスク等の記憶装置である。
θdif=(θ2−θ1)/(T2−T1) …式(2)
Ddif=(D2−D1)/(T2−T1) …式(3)
図10を参照して、本願発明の第4実施形態に係る奥行き情報生成装置1Dの構成について、第3実施形態と異なる点を説明する。
この奥行き情報生成装置1Dは、算出した視差変化量及び奥行き変化量が所定の閾値を超えた場合に警告する点が、第3実施形態と異なる。
視差変化量算出手段90が視差変化量を視差変化量警告手段110に出力し、奥行き変化量算出手段100が奥行き変化量を奥行き変化量警告手段120に出力する以外、図9の各手段と同様のため、説明を省略する。
この視差変化量閾値は、例えば、視差変化量が観察者の許容限度を超えたことを示すような、任意の値で予め設定される。
この奥行き変化量閾値は、例えば、奥行き変化量が観察者の許容限度を超えたことを示すような、任意の値で予め設定される。
10,101,102 距離平面画像生成手段
11 分割手段
13 要素画像変換手段
13a 画素割当手段
15 結合手段
20,201,202 体積画素分布記憶手段(距離平面画像記憶手段)
30,301,302 視差範囲算出手段
40,401,402 奥行き範囲算出手段
50 視差範囲警告手段
60 奥行き範囲警告手段
70 遅延手段
801,802 奥行き情報記憶手段
90 視差変化量算出手段
100 奥行き変化量算出手段
110 視差変化量警告手段
120 奥行き変化量警告手段
Claims (6)
- インテグラルフォトグラフィ方式を用いた立体画像撮影装置が被写体を撮影した要素画像群から、前記被写体の立体像の視差範囲及び奥行き範囲を算出する奥行き範囲算出装置であって、
前記立体画像撮影装置が撮影した映像信号である要素画像群を入力し、前記要素画像群を表示する立体画像表示装置の要素光学系のピッチおよび焦点距離が同じ仮想要素光学系を2次元状に配列した仮想要素光学系群を、前記要素画像群から前記焦点距離だけ離した位置に仮想配置して、当該要素画像群の各画素の画素値を、前記仮想要素光学系群からの距離が異なる予め設定された複数の距離平面において、当該仮想要素光学系群を介した光路上の画素に割り当てることで、複数の距離平面画像を生成する距離平面画像生成手段と、
前記距離に対応付けて、前記距離平面画像生成手段で生成された距離平面ごとの距離平面画像を記憶する距離平面画像記憶手段と、
前記仮想要素光学系群を基準に予め設定された観察者位置において、奥行き方向で前記距離平面画像の全画素の画素値がゼロとなる位置を前記被写体の立体像の近点及び遠点としてそれぞれ算出し、当該近点と当該遠点との角度視差量の差分を前記視差範囲として算出する視差範囲算出手段と、
前記観察者位置と前記近点との距離、及び、前記観察者位置と前記遠点との距離をそれぞれ算出し、2つの当該距離の差分を前記奥行き範囲として算出する奥行き範囲算出手段と、
を備えることを特徴とする奥行き範囲算出装置。 - 前記距離平面画像生成手段は、
前記入力された要素画像群を、前記立体画像表示装置の要素画像の大きさに分割する分割手段と、
この分割手段で分割された要素画像ごとに、当該要素画像の各画素の画素値を、当該画素と当該要素画像に対応する前記仮想要素光学系の中心とを通る直線が、前記仮想要素光学系群からの距離が異なる予め設定された距離平面と交わる点の画素に割り当てる画素割当手段と、
この画素割当手段で前記距離平面に画素値が割り当てられた要素画像ごとの画像を、要素画像の数だけ加算し平均化することで、前記要素画像群の距離平面に対応する距離平面画像を生成する結合手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の奥行き範囲算出装置。 - 前記立体画像撮影装置が撮影した要素画像群を予め設定された遅延時間だけ遅延させて、遅延要素画像群を出力する遅延手段をさらに備え、
前記距離平面画像生成手段は、前記要素画像群及び前記遅延手段が遅延させた遅延要素画像群から、前記距離平面画像を生成し、
前記距離平面画像記憶手段は、前記要素画像群及び前記遅延要素画像群から生成された前記距離平面画像をそれぞれ記憶し、
前記視差範囲算出手段は、前記要素画像群及び前記遅延要素画像群の前記距離平面画像から、前記視差範囲をそれぞれ算出し、
前記奥行き範囲算出手段は、前記要素画像群及び前記遅延要素画像群の前記距離平面画像から、前記奥行き範囲をそれぞれ算出し、
前記視差範囲算出手段が算出した要素画像群と遅延要素画像群との視差範囲の変化量を視差変化量として算出する視差変化量算出手段と、
前記奥行き範囲算出手段が算出した要素画像群と遅延要素画像群との奥行き範囲の変化量を奥行き変化量として算出する奥行き変化量算出手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の奥行き範囲算出装置。 - 前記視差範囲算出手段で算出された視差範囲が予め設定された視差範囲閾値を超えるか否かを判定し、前記視差範囲が前記視差範囲閾値を超えるときに警告する視差範囲警告手段と、
前記奥行き範囲算出手段で算出された奥行き範囲が予め設定された奥行き範囲閾値を超えるか否かを判定し、前記奥行き範囲が前記奥行き範囲閾値を超えるときに警告する奥行き範囲警告手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の奥行き範囲算出装置。 - 前記視差変化量算出手段で算出された視差変化量が予め設定された視差変化量閾値を超えるか否かを判定し、前記視差変化量が前記視差変化量閾値を超えるときに警告する視差変化量警告手段と、
前記奥行き変化量算出手段で算出された奥行き変化量が予め設定された奥行き変化量閾値を超えるか否かを判定し、前記奥行き変化量が前記奥行き変化量閾値を超えるときに警告する奥行き変化量警告手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の奥行き範囲算出装置。 - インテグラルフォトグラフィ方式を用いた立体画像撮影装置が被写体を撮影した要素画像群から、前記被写体の立体像の視差範囲及び奥行き範囲を算出するために、距離平面画像記憶手段を備えるコンピュータを、
前記立体画像撮影装置が撮影した映像信号である要素画像群を入力し、前記要素画像群を表示する立体画像表示装置の要素光学系のピッチおよび焦点距離が同じ仮想要素光学系を2次元状に配列した仮想要素光学系群を、前記要素画像群から前記焦点距離だけ離した位置に仮想配置して、当該要素画像群の各画素の画素値を、前記仮想要素光学系群からの距離が異なる予め設定された複数の距離平面において、当該仮想要素光学系群を介した光路上の画素に割り当てることで、複数の距離平面画像を生成し、生成した当該距離平面画像を、前記距離に対応付けて、前記距離平面画像記憶手段に書き込む距離平面画像生成手段、
前記仮想要素光学系群を基準に予め設定された観察者位置において、奥行き方向で前記距離平面画像の全画素の画素値がゼロとなる位置を前記被写体の立体像の近点及び遠点としてそれぞれ算出し、当該近点と当該遠点との角度視差量の差分を前記視差範囲として算出する視差範囲算出手段、
前記観察者位置と前記近点との距離、及び、前記観察者位置と前記遠点との距離をそれぞれ算出し、2つの当該距離の差分を前記奥行き範囲として算出する奥行き範囲算出手段、
として機能させるための奥行き範囲算出プログラム。
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