JP6018467B2 - 照合電極及び自然電位測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート構造物の鉄筋等の腐食を推定するための自然電位測定方法及びその自然電位測定方法に用いられる照合電極に関するものである。
従来より、コンクリート構造物の鉄筋の腐食を推定することを目的として、特許文献1及び特許文献2に開示されるような自然電位測定方法に用いられる照合電極が提案されている。
特許文献1に開示された自然電位測定方法は、水に浸けたシートでコンクリート表面を湿潤状態としたうえで、回転式の照合電極を用いて、コンクリート表面からコンクリート内部の鉄筋の電位を面状に測定するものである。
また、特許文献1には、自然電位測定方法に用いられる従来の照合電極として、容器の中に電極板と緩衝溶液とが収納されて、先端部に含水したスポンジが取り付けられた携帯式の照合電極が開示されている。
さらに、特許文献2に開示された自然電位測定方法は、筒状の網部材を被せた複数の棒状の照合電極を、コンクリート内部において深さを変えて埋め込んでコンクリートを打設することにより、コンクリート内部の各々の深さにおける鉄筋の電位を段階的に測定するものである。
特開平9−5286号公報 特開2005−227069号公報
しかし、特許文献1に開示された自然電位測定方法は、水に浸けたシートでコンクリート表面を湿潤状態とすることが必要となり、回転式の照合電極を用いてコンクリート表面における電位の測定を開始するまでに、多大な労力と時間とを要するという問題点があった。
また、特許文献1に開示された照合電極は、水に浸けたシートでコンクリート表面を湿潤状態とするものであることから、シートの含水状態が不均一である場合や、コンクリート表面に対するシートの接触状態が不均一である場合に、コンクリート表面の湿潤状態が不均一となり、コンクリート表面においてコンクリート内部の鉄筋の電位の面状の測定を正確に行うことが困難となるという問題点があった。
また、特許文献1に開示された照合電極は、回転式の照合電極を手動により移動させ、コンクリート表面においてコンクリート内部の鉄筋の電位を測定するものであることから、回転式の照合電極を手動で移動させることで測定箇所に誤差を生じさせるおそれがあり、また、回転式の照合電極を固定することができないため、鉄筋の電位の測定が一時的なものとなり、コンクリート内部の鉄筋の電位の継続的な測定が困難となるという問題点があった。
また、特許文献1に開示された従来の携帯式の照合電極は、容器の中に電極板と緩衝溶液とが収納されて、先端部に含水したスポンジが取り付けられたものであることから、容器の存在等により照合電極そのものが大きなものとなり、また、従来の携帯式の照合電極の構造が複雑であるため、照合電極の製作費用が増大するという問題点があった。
また、特許文献1に開示された従来の携帯式の照合電極は、人手によって先端部がコンクリート表面に当接されるものであることから、測定箇所に誤差を生じさせるおそれがあり、また、携帯式の照合電極を固定することができないため、鉄筋の電位の測定が一時的なものとなり、コンクリート表面におけるコンクリート内部の鉄筋の電位の継続的な測定が困難となるという問題点があった。
また、特許文献2に開示された照合電極は、鉄筋からなる筒状の網部材を棒状の照合電極に被せて用いられるものであることから、照合電極の構造が複雑であるため製作費用が増大することになり、また、多数の照合電極をコンクリートに埋め込んでコンクリートを打設することにより、これら多数の照合電極の設置費用が増大するという問題点があった。
また、特許文献2に開示された照合電極は、大きさの大きい照合電極をコンクリートに埋め込むものであるため、既設のコンクリートの一部を大きく破壊して埋め込むことが必要となり、照合電極をコンクリートに埋め込むために多大な労力と時間とを要することになるだけでなく、コンクリート構造物の強度が低下するおそれがあるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、コンクリート構造物における鉄筋等の自然電位の測定を低廉な費用で容易かつ正確に実現することのできる照合電極及び自然電位測定方法を提供することにある。
第1発明に係る照合電極は、自然電位測定方法に用いられる照合電極であって、鋼材の腐食を推定するために設置対象物に貼り付けられる粘着部と、少なくとも一方の面に前記粘着部が設けられた箔状の電極板とを備え、前記粘着部は、導電性を有する粘着剤を用いて設けられることを特徴とする。
第2発明に係る照合電極は、自然電位測定方法に用いられる照合電極であって、設置対象物に貼り付けられる粘着部と、少なくとも一方の面に前記粘着部が設けられた箔状の電極板とを備え、前記粘着部は、導電性を有する粘着剤を用いて設けられて、貼り付けられる設置対象物をコンクリート構造物とすることを特徴とする。
第3発明に係る照合電極は、第1発明又は第2発明において、前記電極板は、設置対象物側の一方の面に前記粘着部が設けられるとともに、他方の面に不織布が取り付けられることを特徴とする。
第4発明に係る自然電位測定方法は、コンクリート構造物における自然電位測定方法であって、電位差計の一方の端子に接続されたリード線を鉄筋に接続し、電位差計の他方の端子に接続されたリード線を照合電極に接続する第1工程と、導電性を有する粘着剤を用いて設けられた粘着部と、少なくとも一方の面に前記粘着部が設けられた箔状の電極板とを有する前記照合電極を、コンクリート構造物に貼り付ける第2工程とを備えることを特徴とする。
第5発明に係る自然電位測定方法は、第4発明において、前記第2工程では、前記照合電極をコンクリート構造物に貼り付けた状態で、鉄筋の電位を継続的に測定することを特徴とする。
第6発明に係る自然電位測定方法は、第4発明又は第5発明において、前記第2工程では、前記粘着部にメッシュ素材を貼り付けた状態で、前記照合電極をコンクリート構造物に貼り付けることを特徴とする。
第1発明〜第3発明によれば、導電性を有する粘着剤を用いて設けられた粘着部を備える照合電極をコンクリート構造物等に貼り付けて、照合電極が貼り付けられた箇所でのコンクリートの内部における鉄筋の電位を測定することができ、コンクリートの表面に対する水まき等を必要としないで、コンパクトなサイズの照合電極を用いることができ、鉄筋の電位の測定が容易となるとともに、測定に要する労力と時間とを軽減させることが可能となる。
また、第1発明〜第3発明によれば、コンクリートの表面に対する水まき等を必要としないで、多数の照合電極をコンクリートの表面に貼り付けることができるため、水まき等が不均一となることによってコンクリートの表面の湿潤状態が不均一となることを回避することができ、また、工場等において照合電極の製造が管理され、照合電極ごとの粘着部の含水状態を均一なものとすることができ、コンクリートの内部における鉄筋の電位の正確な面状の測定を実現することが可能となる。第1発明〜第3発明によれば、粘着部に設けられる粘着剤が電解質によって所定の期間導電性を維持するため、例えば、1ヶ月程度の期間継続して安定した電位の測定をすることが可能となる。
さらに、第1発明〜第3発明によれば、コンクリート構造物に対して照合電極を貼り付けて鉄筋の電位を測定するものであり、人手により照合電極を押さえて電位を測定する場合と比較して、鉄筋の電位の測定に要する労力を軽減させるとともに、測定箇所に誤差を生じさせるおそれの少ないものとすることが可能となる。また、第1発明〜第3発明によれば、コンクリートの一部破壊、打設等を必要としないことから、コンクリート構造物の強度が低下することを防止することができ、また、鉄筋の電位の測定に要する労力と時間とを軽減させるとともに、測定費用を低廉なものとすることが可能となる。
特に、第2発明によれば、照合電極が貼り付けられる設置対象物をコンクリート構造物とすることにより、鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の腐食を推定することができ、鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の電気防食の効果を確認することが可能となる。
特に、第3発明によれば、設置対象物側の一方の面に粘着部が設けられるとともに、他方の面に不織布が取り付けられるため、箔状の電極板を不織布で定着させることが可能となる。
第4発明、第5発明によれば、第1発明〜第3発明に係る照合電極を用いて、鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の腐食を推定することができ、鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の電気防食の効果を確認することが可能となる。
特に、第5発明によれば、コンクリート構造物に照合電極を1ヶ月程度貼り付けた状態で、鉄筋の電位を継続的に測定することができ、所定の期間における鉄筋の電位の変動を、低廉な費用で容易かつ正確に定点測定することが可能となる。
第6発明によれば、照合電極に水をかけることによって粘着部全体に水分を伝達させて、粘着部を全体的に膨潤させることができ、照合電極をコンクリート構造物から容易に剥離させることが可能となる。
本発明に係る自然電位測定方法の概要を示す斜視図である。 (a)は、本発明に係る照合電極を示す斜視図であり、(b)は、本発明に係る照合電極を示す側面図である。 本発明に係る自然電位測定方法の第1工程を示す説明図である。 本発明に係る自然電位測定方法の第2工程を示す説明図である。 本発明に係る照合電極にメッシュ素材を貼り付けた状態を示す斜視図である。
以下、本発明を適用した照合電極を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した照合電極1は、図1に示すように、コンクリート構造物における鉄筋8等の鋼材の腐食を推定するための自然電位測定方法に用いられるものであり、鉄筋8等の鋼材の電気防食の効果を確認するために用いられる。
本発明を適用した照合電極1は、電位差計7の一方の端子7aに接続されたリード線7bを鉄筋8に接続し、電位差計7の他方の端子7aに接続されたリード線7bを照合電極1に接続した状態で、コンクリート構造物のコンクリート9の表面9aに貼り付けて取り付けられる。
本発明を適用した照合電極1は、図2に示すように、設置対象物となるコンクリート構造物のコンクリート9の表面9aに貼り付けられる粘着部11と、粘着部11が設けられた電極板12とを備える。
本発明を適用した照合電極1は、さらに、電極板12に取り付けられた不織布13を備えるものとすることができ、電極板12及び不織布13において、リード線7bを取り付けて電位差計7の端子7aに接続するための接続部14を設けることができる。
粘着部11は、照合電極1が貼り付けられるコンクリート9の表面9a側となる電極板12の第1面12aに設けられる。粘着部11は、導電性を有する粘着剤を用いて設けられ、例えば、高分子ポリマーに添加物として電解質を加えて、高い保水性を持たせた粘着剤を電極板12の第1面12aに接着させることにより設けられる。粘着部11は、これに限らず、吸収した水分を固める作用があり、導電性を有する如何なる粘着剤を用いて設けられてもよい。
電極板12は、炭素箔(カーボンフォイル)や銅フィルム等の薄膜の箔状の導電体が用いられる。電極板12は、約30mm四方の平面矩形状の一辺を突出させて、接続部14が設けられた形状のものとすることができる。電極板12は、これに限らず、如何なる材質の導電体が用いられてもよく、また、如何なる形状、大きさのものが用いられてもよい。
不織布13は、箔状の電極板12を定着させるものとして、粘着部11が設けられる電極板12の第1面12aの反対側の第2面12bに取り付けられる。不織布13は、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等を用いることができ、約30mm四方の平面矩形状の一辺を突出させて、接続部14が設けられた形状のものとすることができる。不織布13は、これに限らず、如何なる原料のものが用いられてもよく、また、織られた布を用いることもでき、さらに、如何なる形状、大きさのものが用いられてもよい。
本発明を適用した照合電極1は、箔状の電極板12に粘着剤を接着させて粘着部11を設け、箔状の電極板12を不織布13で定着させることにより製造されるため、照合電極1の材料に安価なものを用いることができるとともに、照合電極1の構造を単純なものとして、コンパクトなサイズで製造することが可能となり、また、照合電極1の容易な製造を実現して、照合電極1の製作費用を低廉なものとすることが可能となる。また、本発明を適用した照合電極1は、粘着部11に設けられる粘着剤が電解質によって所定の期間導電性を維持するため、例えば、1ヶ月程度の期間継続して安定した電位の測定をすることが可能となる。
次に、本発明を適用した自然電位測定方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した自然電位測定方法は、図1に示すように、主に、コンクリート構造物の鉄筋8の電位を測定して、鉄筋8の腐食を推定するために用いられるが、これに限らず、様々な物体の電位を測定するものとして用いることができる。
本発明を適用した自然電位測定方法は、図3に示すように、第1工程において、電位差計7のプラス端子71に接続されたリード線7bを鉄筋8に接続する。このとき、鉄筋8は、プラス端子71に接続されたリード線7bの接続点として選定された部位において、鉄筋8の表面に錆や汚れが付着していないように十分に清掃されていることが望ましい。
次に、本発明を適用した自然電位測定方法は、第1工程において、電位差計7のマイナス端子72に接続されたリード線7bを、本発明を適用した照合電極1に接続する。このとき、本発明を適用した照合電極1は、接続部14が設けられたものとすることにより、マイナス端子72に接続されたリード線7bのクリップ等で容易に接続できるものとすることができる。
本発明を適用した自然電位測定方法は、図4に示すように、第2工程において、電極板12に設けられた粘着部11をコンクリート9の表面9aに貼り付けることにより、本発明を適用した照合電極1をコンクリート構造物に貼り付ける。このとき、コンクリート9は、内部において、所定の含水率を有していることが望ましく、また、表面9aにおいて、油汚れ等が付着した状態となっていないように十分に清掃されていることが望ましい。
本発明を適用した自然電位測定方法は、第1工程において、電位差計7のプラス端子71に接続されたリード線7bを鉄筋8に接続するとともに、電位差計7のマイナス端子72に接続されたリード線7bを照合電極1に接続して、第2工程において、照合電極1をコンクリート構造物に貼り付けることにより、電位差計7で鉄筋8の自然電位を測定することができる。
鉄筋8は、腐食によって錆を発生させた箇所がアノード域となり、アノード域において電子を失うことになることから、腐食した鉄筋8の電位はマイナス側にシフトすることになる。本発明を適用した自然電位測定方法は、照合電極1が貼り付けられた箇所でのコンクリート9の内部における鉄筋8の電位を基準として、リード線7bが接続された箇所での鉄筋8における電位差を測定することにより、リード線7bが接続された箇所での鉄筋8の電位がマイナス側にシフトしているか否かを確認して、鉄筋8の腐食の状況を推定するものである。
また、本発明を適用した自然電位測定方法は、図5に示すように、第2工程において、電極板12に設けられた粘着部11に、さらに、布製等のメッシュ素材15を貼り付けた状態で、本発明を適用した照合電極1をコンクリート構造物に貼り付けることもできる。メッシュ素材15は、本発明を適用した照合電極1がコンクリート構造物に貼り付けられた状態で、粘着部11全体に水分を伝達させることのできるものである。このとき、本発明を適用した照合電極1は、3日程度以内の短期間でコンクリート構造物から剥離させるときに、水をかけることによって粘着部11全体に水分が伝達され、高分子ポリマー等のゲル状の粘着部11が全体的に膨潤されることになる。これにより、本発明を適用した自然電位測定方法は、粘着部11を膨潤させることにより、本発明を適用した照合電極1をコンクリート構造物から容易に剥離させることが可能となる。
本発明を適用した自然電位測定方法は、導電性を有する粘着剤が用いられた粘着部11と、粘着部11が設けられた電極板12とを備える照合電極1を、コンクリート構造物のコンクリート9の表面9aに貼り付けるものであり、照合電極1が貼り付けられた箇所でのコンクリート9の内部における鉄筋8の電位を、高い保水性を持つことによって高い導電性が付与された粘着部11を介して、電極板12により測定するものである。これにより、本発明を適用した自然電位測定方法は、照合電極1がコンクリート構造物に貼り付けられる前において、コンクリート9の表面9aに対する水まき等を必要としないものであり、また、コンパクトなサイズの本発明を適用した照合電極1が用いられることから、照合電極1が貼り付けられた箇所でのコンクリート9の内部における鉄筋8の電位の測定が容易となり、測定に要する労力と時間とを軽減させることが可能となる。
特に、本発明を適用した自然電位測定方法は、コンクリート構造物に対して多数の本発明を適用した照合電極1を貼り付けることにより、コンクリート9の内部における鉄筋8の電位を面状に測定することができる。このとき、本発明を適用した自然電位測定方法は、コンクリート9の表面9aに対する水まき等を必要としないものであり、水まき等が不均一となることによりコンクリート9の表面9aの湿潤状態が不均一となることを回避することができる。また、本発明を適用した照合電極1は、工場等において製造が管理され、照合電極1ごとの粘着部11の含水状態を均一なものとすることができる。これにより、本発明を適用した自然電位測定方法は、コンクリート9の内部における鉄筋8の電位の正確な面状の測定を実現することが可能となる。
本発明を適用した自然電位測定方法は、コンクリート構造物に対して本発明を適用した照合電極1を貼り付けた状態で、照合電極1が貼り付けられた箇所でのコンクリート9の内部における鉄筋8の電位を測定するものである。このため、本発明を適用した自然電位測定方法は、人手により照合電極1を押さえて電位を測定する場合と比較して、鉄筋8の電位の測定に要する労力を軽減させるとともに、測定箇所に誤差を生じさせるおそれの少ないものとすることが可能となる。
また、本発明を適用した自然電位測定方法は、第1工程において、電位差計7のプラス端子71に接続されたリード線7bのクリップ等で鉄筋8を挟み込み、第2工程において、本発明を適用した照合電極1を、コンクリート構造物に1ヶ月程度貼り付けた状態で、鉄筋8の電位を継続的に測定することができる。これにより、本発明を適用した自然電位測定方法は、所定の期間における鉄筋8の電位の変動を、低廉な費用で容易かつ正確に定点測定することが可能となる。
本発明を適用した自然電位測定方法は、コンクリート構造物に対して本発明を適用した照合電極1を貼り付けることにより、照合電極1が貼り付けられた箇所でのコンクリート9の内部における鉄筋8の電位を測定するものであり、照合電極1をコンクリート9の内部に埋め込むことを必要とせず、一時的に又は継続的に鉄筋8の電位を測定することができるものである。
このため、本発明を適用した自然電位測定方法は、既設のコンクリート9の一部の破壊を伴わないものであることから、照合電極1をコンクリート9の内部に埋め込んで電位を測定する場合と比較して、コンクリート構造物の強度低下を回避することが可能となる。また、本発明を適用した自然電位測定方法は、コンクリート9の一部破壊、打設等を必要としないことから、鉄筋8の電位の測定に要する労力と時間とを軽減させるとともに、測定費用を低廉なものとすることが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
例えば、本発明を適用した自然電位測定方法は、第1工程において、電位差計7のマイナス端子72に接続されたリード線7bを鉄筋8に接続し、電位差計7のプラス端子71に接続されたリード線7bを、本発明を適用した照合電極1に接続することもできる。
1 :照合電極
11 :粘着部
12 :電極板
12a :第1面
12b :第2面
13 :不織布
14 :接続部
15 :メッシュ素材
7 :電位差計
7a :端子
7b :リード線
71 :プラス端子
72 :マイナス端子
8 :鉄筋
9 :コンクリート
9a :コンクリートの表面

Claims (6)

  1. 自然電位測定方法に用いられる照合電極であって、
    鋼材の腐食を推定するために設置対象物に貼り付けられる粘着部と、少なくとも一方の面に前記粘着部が設けられた箔状の電極板とを備え、
    前記粘着部は、導電性を有する粘着剤を用いて設けられること
    を特徴とする照合電極。
  2. 自然電位測定方法に用いられる照合電極であって、
    設置対象物に貼り付けられる粘着部と、少なくとも一方の面に前記粘着部が設けられた箔状の電極板とを備え、
    前記粘着部は、導電性を有する粘着剤を用いて設けられて、貼り付けられる設置対象物をコンクリート構造物とすること
    を特徴とする照合電極。
  3. 前記電極板は、設置対象物側の一方の面に前記粘着部が設けられるとともに、他方の面に不織布が取り付けられること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の照合電極。
  4. コンクリート構造物における自然電位測定方法であって、
    電位差計の一方の端子に接続されたリード線を鉄筋に接続し、電位差計の他方の端子に接続されたリード線を照合電極に接続する第1工程と、
    導電性を有する粘着剤を用いて設けられた粘着部と、少なくとも一方の面に前記粘着部が設けられた箔状の電極板とを有する前記照合電極を、コンクリート構造物に貼り付ける第2工程とを備えること
    を特徴とする自然電位測定方法。
  5. 前記第2工程では、前記照合電極をコンクリート構造物に貼り付けた状態で、鉄筋の電位を継続的に測定すること
    を特徴とする請求項4に記載の自然電位測定方法。
  6. 前記第2工程では、前記粘着部にメッシュ素材を貼り付けた状態で、前記照合電極をコンクリート構造物に貼り付けること
    を特徴とする請求項4又は5に記載の自然電位測定方法。
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