JP6017350B2 - 水晶振動素子 - Google Patents
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Description
この水晶片は、例えば、ATカットの水晶ウェハを従来周知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いることで形成することができる。
このような水晶振動素子は、四角形に形成され主面に凸部が形成された水晶片と、この水晶片の両主面中央に設けられる楕円形状の励振電極と、この励振電極と接続され水晶片の一方の端部に設けられる引き回しパターンとから構成されている。
ここで、水晶片の主面には四角形状の凸部が設けられており、この凸部の平面中心が水晶片の平面中心に合わせて設けられている。
また、励振電極は、水晶片に設けられた凸部の平面内に設けられており、平面中心を凸部の平面中心と一致させた位置に設けられている(例えば、特許文献1参照)。
なお、凸部と励振電極とが楕円形状となる水晶振動素子も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このような水晶振動素子は、ウェットエッチングにより凸部の側面が水晶の軸方向によって異なる傾斜角度を有した形状となる。この傾斜角度がついている部分を残差と呼んでいる。
しかしながら、水晶片に形成される凸部には、凸部の形成の際に生じるウェットエッチングによる残渣が形成されるので、均一な厚みが形成されず、不要な振動を発生させるものと考えられる。これにより、水晶片に楕円形状の凸部を形成した上に励振電極を形成した場合、温度変化によるCI値(クリスタルインピーダンス値)の変動が発生しやすくなっていた。この変動は、CIディップと呼ばれ、周波数温度特性をグラフ化した場合に、所定の温度範囲においてCI値変動が大きく現れた状態となる。
この本発明の実施形態に係る水晶振動素子11は、水晶片1の長辺の中心を通る中心線と水晶片1の短辺の中心を通る中心線との交点が水晶片1の平面中心C1であり、凸部の平面中心C2と水晶片の平面中心C1とが一致させて形成され、励振電極2の平面中心C3が水晶片1の引き回しパターン3が設けられない短辺側にずらして形成されている。
なお、この水晶片1は、長辺がX軸と平行であり、短辺がZ´軸と平行であり、厚みがY´軸方向と平行に形成されている。
また、図1(a)〜(c)に示すように、この水晶片1の両主面には、凸部1a,1bが設けられている。これら凸部1a,1bの平面中心C2は、平面視における水晶片1の投影面の中心C1に一致した位置となっている。
ここで、水晶片1の一方の主面に設けられる凸部1bは、水晶片1の他方の主面に設けられる凸部1aよりも同じ短径でかつ長い長径となるように設けられる。つまり、凸部1bは、凸部1aに対して長く形成された状態となる。
なお、水晶片1は、引き回しパターン3が設けられる端部をX軸の+X方向とし、反対側の端部を−X方向としている。
これに対し、凸部1bは、凸部1aの内側に入り込む傾斜角度が付いた残渣が生じている側面と対向する位置に外側にはみ出る傾斜角度がついた残渣が側面生じており、凸部1aの外側にはみ出る傾斜角度がついた残渣が生じている側面と対向する位置に、凸部1bの内側に入り込む傾斜角度が付いた残渣が側面に生じている。
したがって、従来よりも凸部に形成されるエッチング残渣による厚みのばらつきが減少するので不要な振動の発生を防ぐことができる。これにより、本発明の実施形態に係る水晶振動素子10は、CIディップのない安定したCI値温度特性を得ることができる。
このように構成しても従来よりも凸部に形成されるエッチング残渣による厚みのばらつきが減少するので不要な振動の発生を防ぐことができる。これにより、本発明の実施形態に係る水晶振動素子10は、CIディップのない安定したCI値温度特性を得ることができる。
前記凸部1a,1bを覆って設けられるこの励振電極2は、楕円形状を用いて形成しても良く、楕円形状のうち短径側を直線に形成した形状で構成しても良い。
また、引き回し配線3bは、水晶片1の主面の縁に沿って直線で形成されており、励振電極2から接続パッド3aまで設けられている。
この水晶振動素子21は、図4(b)に示すように、水晶片の両主面に設けられた凸部に生じた残渣による厚みの異なる部分について、その厚みの異なるZ軸方向の長さ部分を△W2及び△W3としたとき、このZ軸方向の長さ部分△W2と△W3との距離は異なって対称性がなくなっており、△W2と△W3とを合わせた長さが本発明の実施形態に係る水晶振動素子11の厚みの異なるZ軸方向の長さ部分△W1+△W1よりも長くなっている。
この水晶振動素子21の場合、図5に示すように、−10℃のあたりで急激にCI値が増加するCIディップが発生した。
この水晶振動素子21の場合、図6のように、CIディップは発生しなかったが、CI値が約80Ωから100Ωの間に入る値となった。
なお、図4、図5、図6の横軸において、「Temp(℃)」は温度を意味し、縦軸において、「CI(Ω)」はCI値を意味する。
1 水晶片
1a,1b 凸部
2 励振電極
3 引き回しパターン
C1,C2,C3 平面中心
Claims (2)
- 平板状の水晶片と、
この水晶片の主面に設けられる楕円形状の凸部と、
この水晶片の両主面に設けられ前記凸部を覆う励振電極と、
この水晶片の一方の端部に設けられ、前記励振電極と接続する引き回しパターンとを備え、
前記励振電極が、水晶片の短辺側を向く辺が曲線状に形成されつつ長辺側を向く辺が直線状に形成され、
前記水晶片の一方の主面に設けられる凸部が前記水晶片の他方の主面に設けられる凸部よりも同じ短径でかつ長い長径となって構成されることを特徴とする水晶振動素子。 - 平板状の水晶片と、
この水晶片の主面に設けられる楕円形状の凸部と、
この水晶片の両主面に設けられ前記凸部を覆う励振電極と、
この水晶片の一方の端部に設けられ、前記励振電極と接続する引き回しパターンとを備え、
前記励振電極が、水晶片の短辺側を向く辺が曲線状に形成されつつ長辺側を向く辺が直線状に形成され、
前記水晶片の一方の主面に設けられる凸部が前記水晶片の他方の主面に設けられる凸部よりも短い短径でかつ長い長径となって構成されることを特徴とする水晶振動素子。
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JP2013039077A JP6017350B2 (ja) | 2013-02-28 | 2013-02-28 | 水晶振動素子 |
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JP2013039077A JP6017350B2 (ja) | 2013-02-28 | 2013-02-28 | 水晶振動素子 |
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JP2014168145A JP2014168145A (ja) | 2014-09-11 |
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JP2013039077A Active JP6017350B2 (ja) | 2013-02-28 | 2013-02-28 | 水晶振動素子 |
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