JP6016164B2 - カラーユニバーサルデザイン印刷物 - Google Patents

カラーユニバーサルデザイン印刷物 Download PDF

Info

Publication number
JP6016164B2
JP6016164B2 JP2013100257A JP2013100257A JP6016164B2 JP 6016164 B2 JP6016164 B2 JP 6016164B2 JP 2013100257 A JP2013100257 A JP 2013100257A JP 2013100257 A JP2013100257 A JP 2013100257A JP 6016164 B2 JP6016164 B2 JP 6016164B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
hue
region
dominant wavelength
confusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013100257A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014220744A (ja
Inventor
和浩 樋渡
和浩 樋渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Printing Bureau
Original Assignee
National Printing Bureau
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Printing Bureau filed Critical National Printing Bureau
Priority to JP2013100257A priority Critical patent/JP6016164B2/ja
Publication of JP2014220744A publication Critical patent/JP2014220744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6016164B2 publication Critical patent/JP6016164B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)

Description

本発明は、色覚正常者及び色覚異常者の双方が認識でき、券種の識別が容易な印刷模様を有するカラーユニバーサルデザイン印刷物に関する。
色盲、色弱といわれる色覚異常をもつ人の割合は、先天性色覚異常の場合、黄色人種で男性の5%、女性の0.2%程度、白色人種で男性の8%、女性の0.5%程度であり、極ありふれた障がいである。そのほとんどは、赤色〜緑色波長域で色の差を識別しにくい赤緑色覚異常である。しかし、赤緑色覚異常があっても、黄と青の色相差と明度や彩度の違いによりある程度は見分けられ、また、過去に社会的な差別や偏見があったという経緯から、色覚異常があることを表明しにくい状況にあった。そのため、他の障がいと比較して、印刷物においては、色覚異常がある人への配慮はあまりなされていなかった。
銀行券、金券、諸証券類等の日常的に使用される印刷物においては、品位と優れたデザイン性を有する模様が必要であり、その模様には多彩な色が使用され、そのデザインと彩色によって種類が見分けられている。これらの印刷物は、色覚正常者及び色覚異常者も使用するため、双方の人にとって見分けやすい彩色及びデザイン上美観に優れたものが要求される。
色覚正常者及び色覚異常者に対する彩色及びデザインを考慮した印刷物の一例として、基材上に、大小さまざまな円により形成された円状の模様であって、一つには色覚正常者のみ文字や記号が判読できるよう、又一つには、色覚正常者及び赤緑異常者は判読できるが、互いに異なったものとして判読するよう、更にまた一つ赤緑異常者のみ判読できるよう、色々の目的に合わせて二色以上の色が配された相異なる色覚異常検査用図形が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、基材上に、垂直入射光に対して所定の赤色波長光を反射し、入射角が大きくなるにつれてその反射波長がシフトする第一の反射膜と、垂直入射光に対して所定の緑色波長光を反射し、入射角が大きくなるにつれてその反射波長がシフトする第二の反射膜とをそれぞれ所定の第一及び第二の領域に配置した表示物が開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
石原式色覚検査表第48版
特開2007―271945号公報 特開2007―271946号公報
しかしながら、非特許文献1の技術は、円状模様をモザイク状に配置して画像を形成した検査表であり、色覚異常の有無もしくはその疑いを判定するスクリーニングに使用するためのものであるため、証券類に必要とされる品位と優れたデザイン性を有する模様を形成するためのものではなかった。
また、特許文献2と特許文献3に記載の技術は、観察角度を変化させなければ色彩が変化しないため、色覚異常者は色彩を認識することが困難であり、色彩の変化が干渉膜の積層に依存するため、色彩設計が制限されるとともに、製造コストがかかるという問題があった。
また、銀行券、金券、諸証券類等の日常的に使用される印刷物は、多彩な色を有効に使用することにより、色覚正常者には、良好なデザイン性及び券種識別性を有する模様であるが、色覚異常者には、色の認識が限定されるために特徴の認識が困難であり、デザイン性及び券種識別性が低下しているという問題があった。
本発明は、前述した課題の解決を目的とするものであり、証券類に必要とされる品位と優れたデザイン性を有する模様であって、色覚正常者又は色覚異常者の双方がデザインの違いを認識し、色彩により券種の識別が容易であり、簡易な製造が可能なカラーユニバーサルデザイン印刷物を提供するものである。
本発明は、基材上の少なくとも一部に、異なる色の色彩領域を組み合わせて形成した色彩模様領域を有し、色彩模様領域は、第一色覚異常者の複数の第一の混同色線と第二色覚異常者の複数の第二の混同色線を有するxy色度図における505nmから700nmの範囲に第一の主波長の色相を有する第一の色彩領域と、xy色度図における505nmから700nmの範囲に第一の主波長と異なる色相を有する第二の主波長の色相を有する第二の色彩領域と、xy色度図における400nmから490nmの範囲に第三の主波長の色相を有する第三の色彩領域と、xy色度図における―495nmから―565nmの範囲に第四の補色主波長の色相を有する第四の色彩領域が、それぞれ重ならないように配置されて成り、色覚異常者においては、第一の色彩領域と第二の色彩領域が等色に視認された第一の等色模様と、第三の色彩領域と第四の色彩領域が等色に視認された第二の等色模様が合成された色彩模様領域として視認可能なカラーユニバーサルデザイン印刷物である。
本発明は、第一の色彩領域が、xy色度図における第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(a)上の第一の座標上に位置した第一の主波長の色相を有し、第二の色彩領域は、第一の座標を通過する第一の混同色線(a)上の第二の座標上に位置した第二の主波長の色相を有し、第三の色彩領域は、第一の座標と第二の座標を通過する第一の混同色線(a)と異なる第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(b)上の第三の座標上に位置した第三の主波長の色相を有し、第四の色彩領域は、第三の座標を通過する第一の混同色線(b)上の第四の座標上に位置した第四の補色主波長の色相を有することを特徴とするカラーユニバーサルデザイン印刷物である。
本発明は、第一の色彩領域が、xy色度図における第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(c)と第二の混同色線の内の一つの第二の混同色線(d)が交差する第一の交差座標上に位置した第一の主波長の色相を有し、第二の色彩領域は、第一の交差座標を通過する第一の混同色線(c)と第一の交差座標を通過する第二の混同色線(d)によって挟まれた領域にある第二の交差座標に位置した第二の主波長の色相を有し、第三の色彩領域は、第一交差の座標を通過する第一の混同色線(c)と第二の混同色線(d)と異なる第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(e)と第二の混同色線の内の一つの第二の混同色線(f)が交差する第三の交差座標上に位置した第三の主波長の色相を有し、第四の色彩領域は、第三の交差座標を通過する第一の混同色線(e)と第三の交差座標を通過する第二の混同色線(f)により挟まれた領域にある第四の交差座標上に位置した第四の補色主波長の色相を有することを特徴とするカラーユニバーサルデザイン印刷物である。
本発明は、基材上の少なくとも一部に、異なる色の色彩領域を組み合わせて形成した色彩模様領域を有し、色彩模様領域は、第一色覚異常者の複数の第一の混同色線と第二色覚異常者の複数の第二の混同色線を有するxy色度図の505nmから700nmの範囲に第一の主波長の色相、又はxy色度図の400nmから490nmの範囲に第三の主波長の色相を有する第一の色彩領域と、xy色度図の505nmから700nmの範囲に第一の主波長と異なる色相を有する第二の主波長の色相、又はxy色度図の―495nmから―565nmの範囲に第四の補色主波長の色相を有する第二の色彩領域と、第一の色彩領域に第一の主波長の色相が選択された場合に、第二の色彩領域に第二の主波長の色相が選択され、第一の色彩領域に第三の主波長の色相が選択された場合に、第二の色彩領域に第四の補色主波長の色相が選択され、第一の色彩領域と明度又は彩度が異なり、かつ、第一の色彩領域に第一の主波長の色相が選択された場合に第一の主波長の色相と同一色相又は、第一の色彩領域に第三の主波長の色相が選択された場合に第三の主波長の色相と同一色相を有する第三の色彩領域と、第二の色彩領域と明度又は彩度が異なり、かつ、第二の色彩領域に第二の主波長の色相が選択された場合に第二の主波長の色相と同一色相又は、第二の色彩領域に第四の補色主波長の色相が選択された場合に第四の補色主波長の色相と同一色相を有する第四の色彩領域が、それぞれ重ならないように配置されて成り、色覚異常者においては、第一の色彩領域と第二の色彩領域が等色に視認された第一の等色模様と、第三の色彩領域と第四の色彩領域が等色に視認された第二の等色模様が合成された色彩模様領域として視認可能なカラーユニバーサルデザイン印刷物である。
本発明は、第一の色彩領域に第一の主波長の色相が選択され、第二の色彩領域に第二の主波長の色相が選択された場合、第一の色彩領域は、xy色度図における第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(a)上の第一の座標上に位置した第一の主波長の色相を有し、第二の色彩領域は、第一の座標を通過する第一の混同色線(a)上の第二の座標上に位置した第二の主波長の色相を有し、第三の色彩領域は、第一の主波長と同一色相、かつ、第一の色彩領域と明度又は彩度が異なり、第四の色彩領域は、第二の主波長と同一色相、かつ、第二の色彩領域と明度又は彩度が異なることを特徴とする請求項4記載のカラーユニバーサルデザイン印刷物である。
本発明は、第一の色彩領域に第一の主波長の色相が選択され、第二の色彩領域に第二の主波長の色相が選択された場合、第一の色彩領域は、xy色度図における第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(c)と第二の混同色線の内の一つの第二の混同色線(d)が交差する第一の交差座標上に位置した第一の主波長の色相を有し、第二の色彩領域は、第一の交差座標を通過する第一の混同色線(c)と第一の交差座標を通過する第二の混同色線(d)によって挟まれた領域にある第二の交差座標に位置した第二の主波長の色相を有し、第三の色彩領域は、第一の主波長と同一色相、かつ、第一の色彩領域と明度又は彩度が異なり、第四の色彩領域は、第二の主波長と同一色相、かつ、第二の色彩領域と明度又は彩度が異なることを特徴とするカラーユニバーサルデザイン印刷物である。
本発明は、第一の色彩領域に第三の主波長の色相が選択され、第二の色彩領域に第四の補色主波長の色相が選択された場合、第一の色彩領域は、xy色度図における第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(b)上の第三の座標上に位置した第三の主波長の色相を有し、第二の色彩領域は、第三の座標を通過する第一の混同色線(b)上の第四の座標上に位置した第四の補色主波長の色相を有し、第三の色彩領域は、第三の主波長と同一色相、かつ、第一の色彩領域と明度又は彩度が異なり、第四の色彩領域は、第四の補色主波長と同一色相、かつ、第二の色彩領域と明度又は彩度が異なることを特徴とするカラーユニバーサルデザイン印刷物である。
本発明は、第一の色彩領域に第三の主波長の色相が選択され、第二の色彩領域に第四の補色主波長の色相が選択された場合、第一の色彩領域は、xy色度図における第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(e)と第二の混同色線の内の一つの第二の混同色線(f)が交差する第三の交差座標上に位置した第三の主波長の色相を有し、第二の色彩領域は、第三の交差座標を通過する第一の混同色線(e)と第三の交差座標を通過する第二の混同色線(f)によって挟まれた領域にある第四の交差座標に位置した第四の補色主波長の色相を有し、第三の色彩領域は、第三の主波長と同一色相、かつ、第一の色彩領域と明度又は彩度が異なり、第四の色彩領域は、第四の補色主波長と同一色相、かつ、第二の色彩領域と明度又は彩度が異なることを特徴とするカラーユニバーサルデザイン印刷物である。
本発明は、第一の主波長と第二の主波長が、20nm以上波長が異なり、第三の主波長と第四の補色主波長が、補色主波長として20nm以上波長が異なることを特徴とするカラーユニバーサルデザイン印刷物である。
本発明のカラーユニバーサルデザイン印刷物は、色覚正常者又は色覚異常者の双方が認識可能な波長内の色彩により模様を形成しているため、色覚正常者及び色覚異常者に対して品位のあるデザイン的に優れた模様であり、券種識別が容易にできる印刷物を提供することができる。
本発明のカラーユニバーサルデザイン印刷物は、二つの干渉膜を積層することが不要であり、一般的なインキにより製造することが可能であるため、製品設計の自由度が高く、低コストで製造することができる。
色覚の性質による分類と簡略記号の説明図。 二色型異常者における色度図の説明図。 主波長及び補色主波長の説明図。 本発明のカラーユニバーサルデザイン印刷物の一例図。 多角形による閉図形を示す一例図。 閉図形を形成する曲線を示す一例図。 集合模様を示す一例図(外トロコイド曲線)。 外トロコイド曲線の説明図。 色彩領域を示す一例図。 色彩領域の色の選定を示す一例図。 正常色覚者と色覚異常者による認識を示す一例図。 第一色覚異常者と第二色覚異常者双方に有効となる手段の説明図。 本発明の第二の実施形態を示す一例図。 本発明の第二の実施形態の認識を示す一例図。 本発明の第三の実施形態を示す一例図。 本発明の第三の実施形態の認識を示す一例図。 本発明の第四の実施形態のxy色度図上での色選定を示す一例図。 本発明の第四の実施形態の認識を示す一例図。 実施例1のxy色度図上での色選定を示す一例図 実施例1の実施形態を示す一例図 実施例1の識別効果の説明図 実施例2のxy色度図上での色選定を示す一例図 実施例2の実施形態を示す一例図 実施例2の識別効果の説明図 実施例3のxy色度図上での色選定を示す一例図 実施例3の実施形態を示す一例図 実施例3の識別効果の説明図 比較例の識別効果の説明図
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。
本発明について説明する前に、図1を使用して色覚異常について若干の説明をする(参考:「色彩工学の基礎」池田光男著、朝倉書店 P189、表9.1)。目の網膜には、暗い時に明るさのみを感じる「桿体」と明るい時に光の波長(色)を感じる「錐体」の二種類の視細胞が存在し、その視細胞により色を認識している。色を感じる錐体については、黄緑から赤の光を主に感じる「L錐体(赤錐体)」、緑から橙の光を主に感じる「M錐体(緑錐体)」、紫から青の光を主に感じる「S錐体(青錐体)」の三種類がある。この三種類の錐体に対して、原刺激の光が三種類(赤、緑、青)作用し、それぞれの刺激の強さが混合されることにより、様々な色(紫〜赤)が感じられるのが三色型正常者(N)である。
これに対して、L錐体、M錐体、S錐体それぞれの錐体に異常(感度が弱い、吸収波長がずれる)があると、同じ三つの原刺激光に対して、色の見え方が正常者と異なる。これが、三色型異常者(第一異常:PA、第二異常:DA、第三異常:TA)である。また、L錐体、M錐体、S錐体のいずれかの錐体が機能していない場合は、二つの原刺激光のみで全ての色の光を認識することになる。これが、二色型異常者(第一異常:P、第二異常:D、第三異常:T)である。また、錐体が一種類しか機能していない場合と桿体のみが機能している場合は、一色型であり、色の区別がなく、単色による感じ方となる。これらの色覚異常者においては、第三異常者(T、TA)と一色型異常者については、約0.001%(男性中)の症例しかなく、第一異常者と第二異常者は、日本人男性の約5%存在すると言われている(女性は、男性の10分の1程度)。そのため、今回の発明においては、第一異常者と第二異常者を対象としている。
(色度図)
本発明における色度図について説明する。図2(a)は、第一色覚異常者(P型)におけるxy色度図であり、図2(b)は、第二色覚異常者(D型)におけるxy色度図である。また、図2に示す各色度図内に引かれている直線は、混同色線(CP、CD)であり、色覚異常者は、混同色線上(CP、CD)の色を区別することができない。図中のWは、白色点であり、白色点(W)を通る混同色線(CNP、CND)がスペクトル軌跡と交わる点は、中性点(N)であり、中性点(N)は、二色型色覚異常者が無彩色に見える単色スペクトルを示す(「色彩工学の基礎」池田光男著、朝倉書店 P189、表9.1)。なお、本発明においては、第一色覚異常者(P型)の混同色線を第一の混同色線(CP)と定義し、第二色覚異常者(D型)の混同色線を第二の混同色線(CD)と定義して、双方の区別を図る。
図2(a)に示す第一色覚異常者(P型)におけるxy色度図における中性点(N)は、495.5nmであり、白色点(W)を通る第一の混同色線(CNP)より上方の領域は黄、下方の領域は青である。また、図2(b)に示す第二色覚異常者(D型)におけるxy色度図における中性点(N)は、500.4nmであり、白色点(W)を通る混同色線(CND)より上方の領域は黄、下方の領域は青である。二色型色覚異常者である第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)においても、色の区別がわずかに異なるが、以降の説明例においては、図2(a)に示すP型色覚異常者における第一の混同色線(CNP)を用いた例で説明を行い、第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)双方に有効となる手段は後述する。
また、図3は、xy色度図における色相を表したものである。例えば、A点は、白色光Wと490nmの単色光を加法混色したものと等価であり、この場合のA点は、主波長:490nmとなる。また、B点においては、白色光Wと混色する色が赤紫の領域となり、単色光ではなくなることから、白色点(W)から補色側に延長した線とスペクトル軌跡が交わる波長を用い、補色主波長:−560nmとなる。
(カラーユニバーサルデザイン印刷物)
次に、本発明のカラーユニバーサルデザイン印刷物(A1)について説明する。本発明のカラーユニバーサルデザイン印刷物(A1)は、図4に示すように、基材(1)上の少なくとも一部に、色彩模様領域(2)を有する。
(第一の実施の形態)
図4は、色彩模様領域(2)を四つの色彩領域を四色のインキにより形成した例である。図4に示すように、複数の多角形及び/又は閉曲線により形成した閉図形(3)により囲まれた範囲を、四色のインキで着色した色彩領域(4、5、6、7)を複数組み合わせてなり、閉図形(3)を形成するそれぞれの輪郭線により囲まれた範囲により形成された第一の色彩領域(4)と、第二の色彩領域(5)と、第三の色彩領域(6)と、第四の色彩領域(7)がそれぞれ重ならないように配置されて成る。また、第一の色彩領域(4)と第二の色彩領域(5)は、組み合わされて第一のパターン(8)を形成し、第三の色彩領域(6)と第四の色彩領域(7)は、組み合わされて第二のパターン(9)をそれぞれ形成する。
(閉図形)
本発明における閉図形(3)は、複数の多角形及び/又は閉曲線により形成された集合模様であり、直線状の複数の多角形の閉図形、曲線状の集合模様としては、三角関数を用いた数式によって定義される外トロコイド曲線、内トロコイド曲線、外サイクロイド曲線、内サイクロイド曲線、同心円曲線を少なくとも二つ以上組み合わせた曲線状の模様である。また、後述する色彩領域も、閉図形に含まれるものである。
直線状の複数の多角形の閉図形(3)としては、図5に示すように、角の数が三以上の多角形を複数組み合わせたものである。例えば、図5(a)に示す三角形、(b)に示す五角形、(c)に示す六角形、又は(d)に示すように多角形同士組み合わせても良い。
三角関数を用いた数式によって定義される曲線とは、図6に示すように、外トロコイド曲線、内トロコイド曲線、外サイクロイド曲線、内サイクロイド曲線、同心円曲線を少なくとも二つ以上組み合わせた曲線状の模様である。図6は、集合模様を形成する数式を示す一例図であり、図6(a)に示す、外トロコイド曲線は、定円の半径をrc、定円の外側に沿って回る動円の半径をrm、動円中心の回転角をθ、動円の中心から描画点までの長さをrdとした描画点の軌跡を表す。図6(b)に示す、内トロコイド曲線は、定円の半径をrc、定円の内側に沿って回る動円の半径をrm、また、rc>rm>0であり、動円中心の回転角を θ、動円の中心から描画点までの長さをrd とした描画点の軌跡を表す。図6(c)に示す、外サイクロイド曲線は、定円の半径をrc、定円の外側に沿って回る動円の半径をrm、動円中心の回転角をθとした動円上の点である描画点の軌跡を表す。図6(d)に示す、内サイクロイド曲線は、定円の半径をrc、定円の内側に沿って回る動円の半径をrm、また、rc>rm>0であり、動円中心の回転角をθとした動円上の点である描画点の軌跡を表す。なお、同心円曲線は、半径の異なる円又は楕円を複数組み合わせたものである。
次に、一例として、外トロコイド曲線と外サイクロイド曲線により形成した曲線描画を、図7により説明する。図7は、半径(g)の定円(Ra)の外側に沿って回る半径(h)の動円(Rb)における描画点の軌跡を表す外トロコイド曲線の一例図である。図7(a)に示すように、定円(Ra)の円周に沿って、動円(Rb)が転回する。動円(Rb)の中心から距離(rd)に描画点(j)があり、動円(Rb)が回転角(θ)で転回すると、描画点(j)の軌跡が曲線を描く。なお、図7(b)は、距離(rd)が動円の半径(rm)と等しい外サイクロイド曲線であり、定円(Ra)の半径(g)と動円(Rb)の半径(h)の比率を4:1にした場合の描画点(j)の描く軌跡の一例である。描画点(j)の描く軌跡は、定円(Ra)の半径(g)、動円(Rb)の半径(h)及び距離(rd)の比率により異なる軌跡となる。
図8に外トロコイド曲線による描画した、曲画線による閉図形の一例を示す。図8に示す、曲画線による閉図形(3)は、異なる半径を有する定円(Ra)と動円(Rb)を持つ二つの曲線(3a−1)及び(3b−1)を組み合わせたものであり、(3a−2)から(3a−4)は(3a−1)を15°ずつ、回転させた曲線であり、(3b−2)から(3b−4)は(3b−1)を15°ずつ、回転させた曲線である。これらを集合させたものが曲画線による閉図形(3)となる。
閉図形を形成する画線の色彩は、特に限定されず、有色、無色又は透明色により形成することができる。なお、本形態における閉図形(3)を形成するカゴメ模様の場合の画線は、本来基材色であり、閉図形の説明の便宜上色彩を設けたものである。
(色彩領域)
図9に示すように、色彩模様領域(2)は、第一の色彩領域(4)と、第二の色彩領域(5)と、第三の色彩領域(6)と、第四の色彩領域(7)が、それぞれが重ならないように配置される。さらに、色彩模様領域(2)は、第一の色彩領域(4)と第二の色彩領域(5)を組み合わせた第一のパターン(8)と、第三の色彩領域(6)と第四の色彩領域(7)を組み合わせた第二のパターン(9)と、第一のパターン(8)と第二のパターン(9)を組み合わせることで形成される。それぞれの色彩領域によりパターンを形成するのは、色覚異常者にとって、色の識別をしやすい配色の組合せとするためである。
なお、本形態では、異なる四色のインキを使用し、第一の色彩領域(4)を、緑色系(第一の主波長:540nm)の色相を有する第一のインキで形成し、第二の色彩領域(5)を、橙色系(第二の主波長:580nm)の色相を有する第二のインキで形成し、第三の色彩領域(6)を、青色系(第三の主波長:485nm)の色相を有する第三のインキで形成し、第四の色彩領域(7)を、紫色系(補色主波長:―560nm)の色相を有する第四のインキで形成した。なお、本発明における主波長とは、xy色度図における白色点(w)と座標(x、y)の点との延長線上に位置するスペクトル軌跡の波長である。また、補色主波長とは、前述した延長線が純紫軌跡と交差する位置をいう。さらに、各主波長又は補色主波長は、インキの色相とほぼ一致する。
(色の選定)
図10は、前述した図2(a)のxy色度図を用いて、各色彩領域の色を選定した一例図である。第一の色彩領域(4)は、xy色度図の505nmから700nmの範囲内における任意の第一の混同色線上(CP)に、第一の座標(a1)を選定し、第一の座標上(a1)に位置する波長を第一の主波長とする。次に、第二の色彩領域(5)は、第一の座標(a1)を通過する第一の混同色線(CP)上で色相の異なる位置に第二の座標(a2)を選定し、第二の座標上(a2)に位置する波長を第二の主波長とする。なお、第一の座標(a1)と第二の座標(a2)の位置は、色覚正常者が第一の色彩領域(4)と第二の色彩領域(5)の色相の違いを認識させるためには、主波長として20nm以上離れることが望ましい。
次に、第三の色彩領域(6)は、xy色度図の400nmから490nmの範囲内において第一の座標(a1)と第二の座標(a2)を通過する第一の混同色線(CP)と異なる第一の混同色線上(C’P)に、第三の座標(b1)を選定し、第三の座標上(b1)に位置する波長を第三の主波長とする。次に、第四の色彩領域(7)は、第三の座標(b1)を通過する第一の混同色線(C’P)上で色相の異なる位置に第四の座標(b2)を選定し、第四の座標上(b2)に位置する補色側の波長を第四の補色主波長とする。第三の座標(b1)と第四の座標(b2)の位置は、色覚正常者が第三の色彩領域(6)と第四の色彩領域(7)の色相の違いを認識させるためには、第三の座標も主波長とは別に補色主波長を求め、それら補色主波長として20nm以上離れることが望ましい。
以上の配色結果により、図11に示すように、色覚正常者においては、色彩模様領域(2)が、各色彩領域(4、5、6、7)を形成するそれぞれ異なるインキにより印刷された多彩な色とデザインの違いが認識される。一方、第一色覚異常者(P型)においては、第一の色彩領域(4)と第二の色彩領域(5)から成る第一のパターン(8)を黄色の領域として等色に認識された第一の等色模様(10)と、第三の色彩領域(6)と第四の色彩領域(7)から成る第二のパターン(9)を青の領域として等色に認識された第二の等色模様(11)と、第一の等色模様(10)と第二の等色模様(11)が合成された、黄の領域と青の領域に分かれた特徴的なデザインである第三のパターン(12)として認識できる。なお、各パターンは、色弱模擬フィルタを装着することによって、色覚異常者の認識状態を確認することができる。
一例として、第一色覚異常(P型)の色の見え方についてxy色度図上に引かれる第一の混同色線(CP)に従い、第一の座標(a1)と第二の座標(a2)を同じような色に見える二色を使用し、第三の座標(b1)と第四の座標(b2)を同じような色に見える二色を使用した四色により選定したが、色の選定は、三色以上であればよく、四色に限定されることはない。また、同じような色に見える色を1〜l色選択した色群と前述した色群とは、別の色に見える1〜m色選択した色群とをn群選択してもよい。さらに、その色群は、彩度又は明度の違いによるものでも良い。そして、その色群ごとに後述するn個のパターンを構成し、色群別に異なる色相もしくは彩度、明度の違いにより色覚異常者がそのパターンを認識できるように配置する。なお、明度又は彩度の違いにより各領域を形成する例は、後述する段落(0051)から(0058)と同様なので省略する。
(第二の実施の形態)
第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)においても、二つの点を全く同じに見えるようにするためには、双方の混同色線を同一の混同色線上に選定することが望ましいが、両者においては、色の区別がわずかに異なるため、各々の色覚異常者に見やすい配色を考慮する必要がある。なお、第一の実施形態と同様の構成については、説明を省略し、異なる構成のみ説明する。
図12(a)に示すxy色度図における505nmから700nmの範囲において、第一色覚異常者(P型)の複数の第一の混同色線(CP)と第二色覚異常者(D型)の複数の第二の混同色線(CD)を有するxy色度図における一つの第一の混同色線(CP)と第二の混同色線(CD)が交差する第一の交差座標(c1)を第一の色彩領域(4)として選定し、第一の交差座標(c1)を通過する第一の混同色線(CP)と第二の混同色線(CD)の二つの混同色線に挟まれた領域内における第二の交差座標(c2)を第二の色彩領域(5)に配する色として選定する。
第三の色彩領域(6)に配する色は、図12(b)に示す400nmから490nmの範囲におけるxy色度図上において、第一色覚異常者(P型)の複数の第一の混同色線(CP)と第二色覚異常者(D型)の複数の第二の混同色線(CD)を有するxy色度図における一つの第一の混同色線(CP)と第二の混同色線(CD)が交差する第三の交差座標(d1)を第三の色彩領域(4)として選定し、第三の交差座標(d1)を通過する第一の混同色線(CP)と第二の混同色線(CD)の二つの混同色線に挟まれた領域内の、―495nmから―565nmの範囲内における第四の交差座標(d2)を第四の色彩領域(5)に配する色として選定する。
この場合、第一色覚異常者(P型)においては、第三の交差の座標(d1)よりも第四の交差座標(d2)のインキの方が彩度が高く見え、第二色覚異常者(D型)においては、第三の交差座標(d1)よりも第四の交差座標(d2)のインキの方が彩度が低く見えることになるが、その差は少なく、色彩のグループとしては、ほぼ同一に感じられる。これは、第一の交差座標(c1)と第二の交差座標(c2)を選定する際は、第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)とで彩度の見え方が逆になるが、色彩のグループとしての感じ方は前述と同様にほぼ同一となる。
なお、本形態の一例としては、図13に示すように、基材(1―1)上の少なくとも一部に、色彩模様領域(2―1)を有するカラーユニバーサルデザイン印刷物(A2)形成した。また、閉図形(3―1)は、カゴメ模様とし、各色彩領域は、段落(0039)に記載の同様のインキを使用し、第一の色彩領域(4―1)を、緑色系(第一の主波長:540nm)の色相を有する第一のインキで形成し、第二の色彩領域(5―1)を、橙色系(第二の主波長:580nm)の色相を有する第二のインキで形成し、第三の色彩領域(6―1)を、青色系(第三の主波長:485nm)の色相を有する第三のインキで形成し、第四の色彩領域(7―1)を、紫色系(補色主波長:―560nm)の色相を有する第四のインキで形成した。
図14に示すように、色覚正常者においては、色彩模様領域(2―1)が、各色彩領域(4―1、5―1、6―1、7―1)を形成するそれぞれ異なるインキにより印刷された多彩な色とデザインの違いを認識できる。一方、第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)においては、第一の色彩領域(4―1)と第二の色彩領域(5―1)から成る第一のパターン(8―1)を黄色の領域として等色に認識された第一の等色模様(10―1)と、第三の色彩領域(6―1)と第四の色彩領域(7―1)から成る第二のパターン(9―1)を青の領域として等色に認識された第二の等色模様(11―1)と、第一の等色模様(10―1)と第二の等色模様(11―1)が合成された、黄の領域と青の領域に分かれた特徴的なデザインである第三のパターン(12―1)を認識できる。
(第三の実施の形態)
次に、色彩領域を異なる明度により印刷した例について説明する。なお、前述した構成と同様な部分については、説明を省略する。
図15に示すように、第三の色彩領域(6―2)に配する色は、第二の実施形態の第一の色彩領域(4―2)に配する色と同じ第一の交差座標(c1)を通過し、第一の主波長と同一波長であるが、明度が異なる緑色系(第一の主波長:540nm)の色相を有する第一aのインキを使用した。第三の色彩領域(6―2)の明度値Yは、第一の色彩領域(4―2)で選定した色よりも10以上異なる値とする。第四の色彩領域(7―2)に配する色は、第二の色彩領域(5―2)に配する色と同じ第二の交差座標(c2)を通過し、第二の主波長と同一波長であるが、明度が異なる橙色系(第二の主波長:580nm)の色相を有する第二aのインキを使用した。第四の色彩領域(7―2)に配する色の明度値Yは、色覚正常者、色覚異常者が共に明度の差を認識できるために、第二の色彩領域(5―2)で選定した色よりも10以上異なる値とする。
図16に示すように、色覚正常者においては、色彩模様領域(2―2)が、各色彩領域(4―2、5―2、6―2、7―2)を形成するそれぞれ明度の異なるインキにより印刷された多彩な色とデザインの違いが認識され、第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)においては、第一の色彩領域(4―2)と第二の色彩領域(5―2)から成る第一のパターン(8―2)を黄色の領域として等色に認識された第一の等色模様(10―2)と、第三の色彩領域(6―2)と第四の色彩領域(7―2)から成る第二のパターン(9―2)を明度が異なる黄色の領域として等色に認識された第二の等色模様(11―2)と、第一の等色模様(10―2)と第二の等色模様(11―2)が合成された第三のパターン(12―2)が、同じ黄色であるが、明度の異なる特徴的なデザインとして認識できる。
(第四の実施の形態)
次に、各色彩領域の彩度を異ならせた例について説明する。図17(a)に示すxy色度図上の505nmから700nmの範囲において、第一の色彩領域(4−3)に配する色として第一の混同色線と第二の混同色線が交差する第一の交差座標(c1’)を任意に選定する。また、505nmから700nmの範囲において、第二の色彩領域(5−3)に配する色として、第一の交差座標(c1’)と第一の交差座標(c1’)を通過する第一の混同色線(CP)と第一の交差座標(c1’)を通過する第二の混同色線(CD)によって挟まれた領域にある第二の交差座標(c2’)を選定する。さらに、選定した第一の色彩領域(4−3)に配する色について、第一の交差座標(c1’)を通過する第一の混同色線(CP)を延長し、スペクトル軌跡と交わる第一の波長(cλ)を求める。
第三の色彩領域(6−3)に配する色は、図17(b)に示すようにxy色度図上において、段落(0053)と同様に混同色との中心を結ぶ線を延長し、スペクトル軌跡と交わる第二の波長(dλ)が、第一の波長(cλ)と比較して2nm以上離れた波長となるように選定する(d1’)。第四の色彩領域(7−3)に配する色は、選定した座標(d1’)と第一色覚異常者(P型)の混同色線中心を通る直線を第一色覚異常者(P型)の混同色線として引く。また、座標(d1’)と第二色覚異常者(D型)の混同色線中心を通る直線を第二色覚異常者(D型)の混同色線として引く。これらの混同色線に挟まれた領域内において、第四の色彩領域(7−3)に配する色(d2’)を選定する。なお、二つのグループの彩度としては、混同色線中心から第一の交差座標(c1’)を通過し、スペクトル軌跡と交差する波長(cλ)と混同色線中心から第二の交差座標(d1’)を通過し、スペクトル軌跡と交差する波長(dλ)との間に、色覚正常者、色覚異常者が共に彩度の差を認識させるため、2nm以上の差を付けることが望ましい。
図18に示すように、第一の色彩領域(4―3)に配する色は、緑色系(第一の主波長:551nm)の色相を有する第一のインキを使用した。第二の色彩領域(5―3)に配する色は、橙色系(第二の主波長:592nm)の色相を有する第二のインキを使用した。第三の色彩領域(6―3)は、第一のインキと彩度が異なる緑色系(第一の主波長:551nm)の色相を有する第一bのインキを使用した。第四の色彩領域(7―3)に配する色は、第二のインキと彩度が異なる青色系(第二の主波長:584nm)の色相を有する第二bのインキで形成した。
色覚正常者においては、色彩模様領域(2−3)が、各色彩領域(4−3、5−3、6−3、7−3)を形成するそれぞれ彩度の異なるインキにより印刷された多彩な色とデザインの違いが認識され、第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)においては、第一の色彩領域(4−3)と第二の色彩領域(5−3)から成る第一のパターン(8−3)を黄色の領域として等色に認識された第一の等色模様(10)と、第三の色彩領域(6−3)と第四の色彩領域(7−3)から成る第二のパターン(9−3)を彩度が異なる黄色の領域として等色に認識された第二の等色模様(11−3)と、第一の等色模様(10−3)と第二の等色模様(11−3)が合成された第三のパターン(12−3)が、同じ黄色であるが、彩度の異なる特徴的なデザインを認識できる。
なお、第一の色彩領域(4―3)に配する色に第三のインキと色相又は彩度が異なる第三の主波長を有する第3aのインキを使用し、第二の色彩領域に配する色に第四のインキと色相又は彩度が異なる第四の補色の主波長を有する第4aのインキを使用し、第三の色彩領域(6―3)に配する色に第三のインキ(第三の主波長)を使用し、第四の色彩領域(7―3)に配する色に第四のインキ(第四の補色の主波長)を使用しても良い。
本発明における各色彩領域の印刷方式は、特に限定されず、フレキソ印刷やグラビア印刷、凹版印刷やスクリ−ン印刷、インキジェットプリンタ等の公知の印刷方式で印刷することができる。
また、基材(1)は、上質紙、コート紙、光沢紙等の紙基材のみならず、色彩領域を形成するインキの主波長に影響を与えなければ、プラスティックや金属等を使用することができる。
以下、前述の発明を実施するための形態にしたがって、具体的に作製したユニバーサル印刷物の実施例について詳細に説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
本実施例1は、P型色覚異常者とD型色覚異常者の双方に認識可能な色彩により各色彩領域を形成した例である。
図19に示すように、第一の混同色線(CP)と第二の混同色線(CD)を有する色度図において、第一の色彩領域(4−4)に配する色は、第一の混同色線(CP)と第二の混同色線(CD)が交差する第一の交差座標(c1’’)x=0.31、y=0.42(第一の主波長554nm)とした。これらの混同色線に挟まれた領域内において、第二の色彩領域(5−4)に配する色は、第一の交差座標(c1’’)を通過する第一の混同色線(CP)と第二の混同色線(CD)に挟まれた領域内において、第二の交差座標(c2’’)x=0.40、y=0.39(第二の主波長583nm)を選定した。
第三の色彩領域(6−4)に配する色は、第一の混同色線(CP)と第二の混同色線が交差する第三の交差座標(d1’’)x=0.25、y=0.31(第三の主波長488nm、補色主波長−593nm)とした。これらの混同色線に挟まれた領域内において、第四の色彩領域(7−4)に配する色は、第三の交差座標(d1’)を通過する第一の混同色線(CP)と第二の混同色線(CD)に挟まれた領域内において、第四の交差座標(d2’’)x=0.34、y=0.27(第四の補色主波長―512nm)として選定し、第三の交差座標(d1’’)と第四の交差座標(d2’’)の補色主波長の差は、81nmとした。
図20に示すように、基材(1―2)の上に、表1に示すインキと同じRGB値を各色彩領域に配置し、プリンタにてユニバーサルカラーデザイン印刷物(A3)出力した。基材(1―2)には、一般的なプリンタ適応の光沢紙を使用した。
Figure 0006016164
図21に、本発明のユニバーサルカラーデザイン印刷物(A3)の効果を示す。図21に示すように、色覚正常者においては、色彩模様領域(2―4)が、各色彩領域(4−4、5―4、6―4、7―4)を形成するそれぞれ異なるインキにより印刷された多彩な色とデザインの違いが認識できた。また、第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)の認識状況を確認するため、色弱模擬フィルタ(伊藤光学工業株式会社製:バリアントール)を装着して観察した。第一の色彩領域(4―4)と第二の色彩領域(5―4)から成る第一のパターン(8―4)を黄色の領域として等色に認識された第一の等色模様(10―4)と、第三の色彩領域(6―4)と第四の色彩領域(7―4)から成る第二のパターン(9―4)を青の領域として等色に認識された第二の等色模様(11―4)と、第一の等色模様(10―4)と第二の等色模様(11―4)が合成された第三のパターン(12―4)が、黄の領域と青の領域に分かれた特徴的なデザインを認識できた。
本実施例2は、P型色覚異常者とD型色覚異常者の双方に認識可能な明度により各色彩領域を形成した例である。図22に示すように、第一の色彩領域(4―5)に配する色を第一の交差座標(c1’’’)x=0.27、y=0.41(第一の主波長520nm、明度Y=58)とした。第二の色彩領域(5―5)に配する色は、第二の交差座標(c2’’’)x=0.37、y=0.38(第二の主波長580nm、明度Y=62)を選定した。
第三の色彩領域(6―5)に配する色は、第一の交差座標(c1’’’)に近傍する座標(c1’’’−a)x=0.26、y=0.42(第一の主波長515nm、明度Y=47)とした。第四の色彩領域(7―5)に配する色は、第二の交差座標(c2’’’)x=0.37、y=0.38(第二の主波長579nm、明度Y=48)を選定した。
図23に示すように、基材(1―3)の上に、表2に示すインキと同じRGB値を各色彩領域に配置し、プリンタにて出力した。基材(1―3)には、一般的なプリンタ適応の光沢紙を使用した。
Figure 0006016164

図24に、本発明のユニバーサルカラーデザイン印刷物(A4)の効果を示す。図24に示すように、色覚正常者においては、色彩模様領域(2―5)が、各色彩領域(4―5、5―5、6―5、7―5)を形成するそれぞれ異なるインキにより印刷された多彩な色とデザインの違いが認識できた。また、第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)の認識状況を確認するため、色弱模擬フィルタ(伊藤光学工業株式会社製:バリアントール)を装着して観察した。第一の色彩領域(4―5)と第二の色彩領域(5―5)から成る第一のパターン(8―5)を明るい黄色の領域として等色に認識された第一の等色模様(10―5)と、第三の色彩領域(6―5)と第四の色彩領域(7―5)から成る第二のパターン(9―5)を暗い黄色の領域として等色に認識された第二の等色模様(11―5)と、第一の等色模様(10―5)と第二の等色模様(11―5)が合成された第三のパターン(12―5)が、明暗の異なる黄の領域に分かれた特徴的なデザインを認識できた。
本実施例3は、P型色覚異常者とD型色覚異常者の双方に認識可能な彩度により各色彩領域を形成した例である。図25に示すように、第一の色彩領域(4−6)に配する色は、第一の交差座標(c1’’’’)x=0.31、y=0.39(第一の主波長551nm)とした。第二の色彩領域(5−6)に配する色は、第二の交差座標(c2’’’’)x=0.40、y=0.36(第二の主波長592nm)として選定した。
第三の色彩領域(6−6)に配する色は、第三の交差座標(d1’’’’)x=0.31、y=0.41(第一の主波長551nm)とした。第四の色彩領域(7−6)に配する色は、第四の交差座標(d2’’’’)x=0.40、y=0.38(第二の主波長584nm)として選定した。
図26に示すように、基材(1−4)の上に、表3に示すインキと同じRGB値を各色彩領域に配置し、プリンタにて出力した。基材(1−4)には、一般的なプリンタ適応の光沢紙を使用した。本実施例3においては、第一の波長(cλ)が497.5nm、第二の波長(dλ)が499.5nmである。
Figure 0006016164

図27に、本発明のユニバーサルカラーデザイン印刷物(A5)の効果を示す。図27に示すように、色覚正常者においては、色彩模様領域(2−6)が、各色彩領域(4−6、5−6、6−6、7−6)を形成するそれぞれ異なるインキにより印刷された多彩な色とデザインの違いが認識できた。また、第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)の認識状況を確認するため、色弱模擬フィルタ(伊藤光学工業株式会社製:バリアントール)を装着して観察した。第一の色彩領域(4−6)と第二の色彩領域(5−6)から成る第一のパターン(8−6)を鮮やかな黄色の領域として等色に認識された第一の等色模様(10−6)と、第三の色彩領域(6−6)と第四の色彩領域(7−6)から成る第二のパターン(9−6)を彩度の低い黄色の領域として等色に認識された第二の等色模様(11−6)と、第一の等色模様(10−6)と第二の等色模様(11−6)が合成された第三のパターン(12−6)が、彩度の異なる黄の領域に分かれた特徴的なデザインを認識できた。
(比較例)
比較例として、図28に、段落(0062)から(0065)にて記載した各色彩領域の色彩を表4に示すインキにより作製して色彩領域(2−7)を作製した。
Figure 0006016164

図28に、比較例の効果を示す。図28に示すように、色覚正常者においては、色彩模様領域(2―7)が、各色彩領域(4−7、5―7、6―7、7―7)を形成する赤色系と緑色系のそれぞれ異なるインキにより印刷された多彩な色とデザインの違いが認識できた。また、第一色覚異常者(P型)と第二色覚異常者(D型)の認識状況を確認するため、色弱模擬フィルタ(伊藤光学工業株式会社製:バリアントール)を装着して観察した。第一の色彩領域(4―7)と第二の色彩領域(5―7)から成る第一のパターン(8―7)と、第三の色彩領域(6―7)と第四の色彩領域(7―7)から成る第二のパターン(9―7)は、第一の等色模様(10―7)と第二の等色模様(11―7)が双方とも暗黄色色に視認されたため、第三のパターン(12―7)が、暗黄色の一色となったため特徴的なデザインを認識することはできなかった。
A1、A2、A3、A4、A5 カラーユニバーサルデザイン印刷物
1、1―1、1―2、1―3、1―4 基材
2、2―1、2―2、2―3、2―4、2―5、2―6、2−7 色彩模様領域
3、3−1、3―2、3―3、3―4、3―5、3―6 閉図形
4、4−1、4―2、4―3、4―4、4―5、4―6、4−7 第一の色彩領域
5、5−1、5―2、5―3、5―4、5―5、5―6、5−7 第二の色彩領域
6、6−1、6―2、6―3、6―4、6―5、6―6、6−7 第三の色彩領域
7、7―1、7―2、7―3、7―4、7―5、7―6、7−7 第四の色彩領域
8、8−1、8―2、8―3、8―4、8―5、8―6、8−7 第一のパターン
9、9−1、9―2、9―3、9―4、9―5、9―6、9−7 第二のパターン
10、10−1、10―2、10―3、10―4、10―5、10―6、10−7 第一の等色模様
11、11―1、11―2、11―3、11―4、11―5、11―6、11−7 第二の等色模様
12、12−1、12―2、12―3、12―4、12―5、12―6、12−7 第三のパターン
A 490nmを主波長とする点
B −560nmを補色主波長とする点
C 混同色線
CN 混同色中心及び白色点W及び中性点Nを通る混同色線
CP 第一色覚異常(P型)における第一の混同色線
CD 第二色覚異常(D型)における第二の混同色線
CNP 第一色覚異常(P型)における混同色中心及び白色点W及び中性点Nを通る混同色線
CND 第二色覚異常(D型)における混同色中心及び白色点W及び中性点Nを通る混同色線
a1 第一の座標
a2 第二の座標
b1 第三の座標
b2 第四の座標
c1、c1’、c1’’、 c1’’’、c1’’’’ 第一の交差座標
c2、c2’、c2’’、 c2’’’、c2’’’’ 第二の交差座標
d1、d1’、d1’’、 d1’’’、d1’’’’ 第三の交差座標
d2、d2’、d2’’、 d2’’’、d3’’’’ 第四の交差座標
c1’’−a 第一の交差座標に近傍する座標
cλ 第一の波長
dλ 第二の波長
g トロコイド曲線における定円の半径(rc)
h トロコイド曲線における動円の半径(rm)
i トロコイド曲線における動円から描画点までの距離(rd)
j トロコイド曲線における描画点

Claims (9)

  1. 基材上の少なくとも一部に、異なる色の色彩領域を組み合わせて形成した色彩模様領域を有し、
    前記色彩模様領域は、第一色覚異常者の複数の第一の混同色線と第二色覚異常者の複数の第二の混同色線を有するxy色度図における505nmから700nmの範囲に第一の主波長の色相を有する第一の色彩領域と、
    前記xy色度図における505nmから700nmの範囲に前記第一の主波長と異なる色相を有する第二の主波長の色相を有する第二の色彩領域と、
    前記xy色度図における400nmから490nmの範囲に第三の主波長の色相を有する第三の色彩領域と、
    前記xy色度図における―495nmから―565nmの範囲に第四の補色主波長の色相を有する第四の色彩領域が、それぞれ重ならないように配置されて成り、
    色覚異常者においては、前記第一の色彩領域と前記第二の色彩領域が等色に視認された第一の等色模様と、前記第三の色彩領域と前記第四の色彩領域が等色に視認された第二の等色模様が合成された色彩模様領域として視認可能なカラーユニバーサルデザイン印刷物。
  2. 前記第一の色彩領域は、前記xy色度図における前記第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(a)上の第一の座標上に位置した前記第一の主波長の色相を有し、
    前記第二の色彩領域は、前記第一の座標を通過する前記第一の混同色線(a)上の第二の座標上に位置した前記第二の主波長の色相を有し、
    前記第三の色彩領域は、前記第一の座標と前記第二の座標を通過する前記第一の混同色線(a)と異なる前記第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(b)上の第三の座標上に位置した前記第三の主波長の色相を有し、
    前記第四の色彩領域は、前記第三の座標を通過する前記第一の混同色線(b)上の第四の座標上に位置した前記第四の補色主波長の色相を有することを特徴とする請求項1記載のカラーユニバーサルデザイン印刷物。
  3. 前記第一の色彩領域は、前記xy色度図における前記第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(c)と前記第二の混同色線の内の一つの第二の混同色線(d)が交差する第一の交差座標上に位置した前記第一の主波長の色相を有し、
    前記第二の色彩領域は、前記第一の交差座標を通過する前記第一の混同色線(c)と前記第一の交差座標を通過する前記第二の混同色線(d)によって挟まれた領域にある第二の交差座標に位置した前記第二の主波長の色相を有し、
    前記第三の色彩領域は、前記第一の交差座標を通過する前記第一の混同色線(c)と前記第二の混同色線(d)と異なる前記第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(e)と前記第二の混同色線の内の一つの第二の混同色線(f)が交差する第三の交差座標上に位置した前記第三の主波長の色相を有し、
    前記第四の色彩領域は、前記第三の交差座標を通過する前記第一の混同色線(e)と前記第三の交差座標を通過する前記第二の混同色線(f)により挟まれた領域にある第四の交差座標上に位置した第四の補色主波長の色相を有することを特徴とする請求項1記載のカラーユニバーサルデザイン印刷物。
  4. 基材上の少なくとも一部に、異なる色の色彩領域を組み合わせて形成した色彩模様領域を有し、
    前記色彩模様領域は、第一色覚異常者の複数の第一の混同色線と第二色覚異常者の複数の第二の混同色線を有するxy色度図の505nmから700nmの範囲に第一の主波長の色相、又は前記xy色度図の400nmから490nmの範囲に第三の主波長の色相を有する第一の色彩領域と、
    前記xy色度図の505nmから700nmの範囲に前記第一の主波長と異なる色相を有する第二の主波長の色相、又は前記xy色度図の―495nmから―565nmの範囲に第四の補色主波長の色相を有する第二の色彩領域と、
    前記第一の色彩領域に前記第一の主波長の色相が選択された場合に、前記第二の色彩領域に前記第二の主波長の色相が選択され、
    前記第一の色彩領域に前記第三の主波長の色相が選択された場合に、前記第二の色彩領域に前記第四の補色主波長の色相が選択され、
    前記第一の色彩領域と明度又は彩度が異なり、かつ、前記第一の色彩領域に前記第一の主波長の色相が選択された場合に前記第一の主波長の色相と同一色相又は、前記第一の色彩領域に前記第三の主波長の色相が選択された場合に前記第三の主波長の色相と同一色相を有する第三の色彩領域と、
    前記第二の色彩領域と明度又は彩度が異なり、かつ、前記第二の色彩領域に前記第二の主波長の色相が選択された場合に前記第二の主波長の色相と同一色相又は、前記第二の色彩領域に前記第四の補色主波長の色相が選択された場合に前記第四の補色主波長の色相と同一色相を有する第四の色彩領域が、それぞれ重ならないように配置されて成り、
    色覚異常者においては、前記第一の色彩領域と前記第二の色彩領域が等色に視認された第一の等色模様と、前記第三の色彩領域と前記第四の色彩領域が等色に視認された第二の等色模様が合成された色彩模様領域として視認可能なカラーユニバーサルデザイン印刷物。
  5. 前記第一の色彩領域に前記第一の主波長の色相が選択され、前記第二の色彩領域に前記第二の主波長の色相が選択された場合、
    前記第一の色彩領域は、前記xy色度図における前記第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(a)上の第一の座標上に位置した前記第一の主波長の色相を有し、
    前記第二の色彩領域は、前記第一の座標を通過する前記第一の混同色線(a)上の第二の座標上に位置した前記第二の主波長の色相を有し、
    前記第三の色彩領域は、前記第一の主波長と同一色相、かつ、前記第一の色彩領域と明度又は彩度が異なり、
    前記第四の色彩領域は、前記第二の主波長と同一色相、かつ、前記第二の色彩領域と明度又は彩度が異なることを特徴とする請求項4記載のカラーユニバーサルデザイン印刷物。
  6. 前記第一の色彩領域に前記第一の主波長の色相が選択され、前記第二の色彩領域に前記第二の主波長の色相が選択された場合、
    前記第一の色彩領域は、前記xy色度図における前記第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(c)と前記第二の混同色線の内の一つの第二の混同色線(d)が交差する第一の交差座標上に位置した前記第一の主波長の色相を有し、
    前記第二の色彩領域は、前記第一の交差座標を通過する前記第一の混同色線(c)と前記第一の交差座標を通過する前記第二の混同色線(d)によって挟まれた領域にある第二の交差座標に位置した前記第二の主波長の色相を有し、
    前記第三の色彩領域は、前記第一の主波長と同一色相、かつ、前記第一の色彩領域と明度又は彩度が異なり、
    前記第四の色彩領域は、前記第二の主波長と同一色相、かつ、前記第二の色彩領域と明度又は彩度が異なることを特徴とする請求項4記載のカラーユニバーサルデザイン印刷物。
  7. 前記第一の色彩領域に前記第三の主波長の色相が選択され、前記第二の色彩領域に前記第四の補色主波長の色相が選択された場合、
    前記第一の色彩領域は、前記xy色度図における前記第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(b)上の第三の座標上に位置した前記第三の主波長の色相を有し、
    前記第二の色彩領域は、前記第三の座標を通過する前記第一の混同色線(b)上の第四の座標上に位置した前記第四の補色主波長の色相を有し、
    前記第三の色彩領域は、前記第三の主波長と同一色相、かつ、前記第一の色彩領域と明度又は彩度が異なり、
    前記第四の色彩領域は、前記第四の補色主波長と同一色相、かつ、前記第二の色彩領域と明度又は彩度が異なることを特徴とする請求項4記載のカラーユニバーサルデザイン印刷物。
  8. 前記第一の色彩領域に前記第三の主波長の色相が選択され、前記第二の色彩領域に前記第四の補色主波長の色相が選択された場合、
    前記第一の色彩領域は、前記xy色度図における前記第一の混同色線の内の一つの第一の混同色線(e)と前記第二の混同色線の内の一つの第二の混同色線(f)が交差する第三の交差座標上に位置した前記第三の主波長の色相を有し、
    前記第二の色彩領域は、前記第三の交差座標を通過する前記第一の混同色線(e)と前記第三の交差座標を通過する前記第二の混同色線(f)によって挟まれた領域にある第四の交差座標に位置した前記第四の補色主波長の色相を有し、
    前記第三の色彩領域は、前記第三の主波長と同一色相、かつ、前記第一の色彩領域と明度又は彩度が異なり、
    前記第四の色彩領域は、前記第四の補色主波長と同一色相、かつ、前記第二の色彩領域と明度又は彩度が異なることを特徴とする請求項4記載のカラーユニバーサルデザイン印刷物。
  9. 前記第一の主波長と前記第二の主波長は、20nm以上波長が異なり、前記第三の主波長と前記第四の補色主波長は、補色主波長として20nm以上波長が異なることを特徴とする請求項1乃至8いずれか一項記載のカラーユニバーサルデザイン印刷物。
JP2013100257A 2013-05-10 2013-05-10 カラーユニバーサルデザイン印刷物 Expired - Fee Related JP6016164B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013100257A JP6016164B2 (ja) 2013-05-10 2013-05-10 カラーユニバーサルデザイン印刷物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013100257A JP6016164B2 (ja) 2013-05-10 2013-05-10 カラーユニバーサルデザイン印刷物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014220744A JP2014220744A (ja) 2014-11-20
JP6016164B2 true JP6016164B2 (ja) 2016-10-26

Family

ID=51938801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013100257A Expired - Fee Related JP6016164B2 (ja) 2013-05-10 2013-05-10 カラーユニバーサルデザイン印刷物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6016164B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019102829A (ja) * 2017-11-28 2019-06-24 大日本印刷株式会社 識別媒体

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4076137A2 (en) * 2019-12-18 2022-10-26 Medicontur Kft. Computer implemented colour vision test and method of calibrating the computer implemented colour vision test

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4155051B2 (ja) * 2003-02-14 2008-09-24 富士ゼロックス株式会社 ドキュメント処理装置
JP2004272516A (ja) * 2003-03-07 2004-09-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 色覚情報変換装置
JP2011109430A (ja) * 2009-11-18 2011-06-02 Kyodo Printing Co Ltd 画像処理方法、画像処理システム、画像記録媒体及び印刷物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019102829A (ja) * 2017-11-28 2019-06-24 大日本印刷株式会社 識別媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014220744A (ja) 2014-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6555664B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP5971590B2 (ja) 真偽判別が可能な印刷物
JP5604694B2 (ja) 潜像印刷物
JP6016164B2 (ja) カラーユニバーサルデザイン印刷物
JP2017100331A (ja) 偽造防止印刷物
JP5360724B2 (ja) 潜像印刷物
JP6369812B2 (ja) 透過模様印刷物
JP5533731B2 (ja) 潜像印刷物
JP5747349B2 (ja) 透過潜像画像を有する印刷媒体
JP6120084B2 (ja) 透過模様印刷物
JP2016002720A (ja) 偽造防止印刷物
JP6108233B2 (ja) 透過潜像印刷物
JP2014042991A (ja) 潜像印刷物
JP7089249B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP5597874B2 (ja) 潜像印刷物
JP2015112797A (ja) 透過潜像印刷物
JP2020114639A (ja) 偽造防止印刷物
JP6253023B2 (ja) 透過潜像印刷物
JP6186577B2 (ja) 透過潜像印刷物
JP5747350B2 (ja) 潜像画像を有する印刷物
JP6278313B2 (ja) 透過模様印刷物
JP5971717B2 (ja) 画像形成体
JP6028346B2 (ja) 発光印刷物
JP5757008B2 (ja) 透過潜像画像を有する印刷媒体
JP6966745B2 (ja) 偽造防止印刷物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160802

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160916

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6016164

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees