JP2004272516A - 色覚情報変換装置 - Google Patents

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Hitoshi Tomiyama
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Abstract

【課題】画像情報はフルカラー形式となる際には一つの画素が1677万7千216色に定義される。また、業務用のトゥルーカラー形式の画像情報の際は一つの画素が約10億色を扱う場合がある。そのため、これら無数の画像情報の画素の一々に対して、予め画像を変換するための情報を定めることは大変困難であった。
【解決手段】本願に係る色覚情報変換装置は、色度図上の混同線で示される情報に基いて画像情報が色覚障害者が弁別困難な色の組合せである混同組を有するか否かを判断し、その混同組を有するとの判断結果である場合には、画像情報を、色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する。これにより、画像情報が何十億色を有するトゥルーカラー形式であっても色覚障害者用の画像情報を提供することができる。本願に係る色覚情報変換装置は、画像情報取得部と混同判断部と変換部とを有する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色覚障害者が色相を弁別できる画像情報を提供する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の色覚障害者用の画像情報の表示方法として下記公知文献がある。従来の技術は、予め定められた画像を変換するための情報に基づいて、色覚障害者用の画像情報を提供するものであった。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−55671号公報(第2頁−第11頁、第1図−第10図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、画像情報はフルカラー形式となる際には一つの画素が1677万7千216色に定義される。また、業務用のトゥルーカラー形式の画像情報の際は一つの画素が約10億色を扱う場合がある。そのため、これら無数に色が定義される画像情報の画素の一々に対して、予め画像を変換するための情報を定めることは大変困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願に係る色覚情報変換装置は、色度図上の混同線で示される情報に基いて画像情報が色覚障害者が弁別困難な色の組合せである混同組を有するか否かを判断し、その混同組を有するとの判断結果である場合には、画像情報を、色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する。これにより、画像情報が何十億色を有するトゥルーカラー形式であっても色覚障害者用の画像情報を提供することができる。本願に係る色覚情報変換装置は、画像情報取得部と混同判断部と変換部とを有する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
本発明の実施形態1は主に請求項1、9などに対応する。
本発明の実施形態2は主に請求項2などに対応する。
本発明の実施形態3は主に請求項3などに対応する。
本発明の実施形態4は主に請求項4などに対応する。
本発明の実施形態5は主に請求項5などに対応する。
本発明の実施形態6は主に請求項6などに対応する。
本発明の実施形態7は主に請求項7などに対応する。
本発明の実施形態8は主に請求項8などに対応する。
<実施形態1>
<概要>
【0007】
図1は本実施形態の概念図の一例である。色覚障害者が画像情報を閲覧する場合を利用して、本実施形態の概念を説明する。色覚障害者がある模様が施された画像情報を閲覧したが、画像情報の上部の模様の色の弁別が困難であった(図1中1)。そこで、色覚情報変換装置を利用することにした(図1中2)。色覚情報変換装置は前記画像情報を取得した(図1中2a)。画像情報は黄色と黄緑色と青色が隣り合わせとなっている模様である。上下左右の隣り合う2つの画素同士が混同組となるかを判断する(図1中2b)。すると、隣り合う黄色の画素と黄緑の画素が混同組であると判断される。そして、隣り合う2つの画素の一方の黄緑の色を水色に変換する(図1中2c)。水色へ変換することとしたのは水色と黄緑及び水色と黄色は混同組とはならないためである。そして、このように画像情報の一部の画素が水色に変換された調整済画像情報を色覚障害者が閲覧することで、色覚障害者は弁別が困難であった画像情報の上部の模様を容易に弁別でき、色覚障害の不都合を感じることが少なくなる(図1中3)。
<構成>
【0008】
図2は本実施形態の色覚情報変換装置の機能ブロックの一例である。本実施形態の色覚情報変換装置0200は、画像情報取得部0201と混同判断部0202と変換部0203とを有する。
【0009】
「画像情報取得部」は、画像を表示するための情報である画像情報を取得する。「画像情報」とは、色相及び彩度及び明度からなる画素の情報の集合体のであり、各々の画素の情報が色相彩度情報と明度の情報との色の情報を有している。色相彩度情報とは、画素の色相と彩度を表わす情報である。一つの画素の色相と彩度は一つの情報で表わすことができる。明度の情報とは明るさの色の情報である。「表示」とは、画像を閲覧できる形式に表わすことをいう。「取得」とは、前記画像情報を色覚情報変換装置が取得することをいう。
【0010】
「混同判断部」は、前記画像情報取得部で取得された画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるか判断する。「隣接する二色の組合せ」とは、前記画像情報である画素の集合体の中で、隣り合う画素が有する色相彩度情報を一まとまりとして考えたものいう。前記画素が左右に隣り合ってもよいし、上下に隣り合ってもよい。であるので、一つの画素が隣り合う二色の組合せには四通りの組合せがある。「混同組」とは、色覚障害者が色相彩度情報の違いを見分けることができない隣り合う二色の画素の組合せをいう。ここでいう、色覚障害者は赤錐体が機能しない第一色盲と、緑錐体が機能しない第二色盲と、青錐体が機能しない第三色盲の3種の色覚障害者を含むこととする。錐体とは、分光吸収特性がある、光刺激を神経の活動電位に変換する人などの視細胞のことである。3種の色覚障害者はそれぞれ各々に特有の混同組を有している。「判断」とは、隣接する二色の組合せの画素の色相彩度情報を混同組であるかどうかを判定することである。
【0011】
「変換部」は、前記混同判断部での判断結果が二色の組合せが混同組であるとの判断結果である場合には、前記画像情報取得部が取得した画像情報を、前記二色のいずれか一方又は両者を色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する。「判断結果」とは、前記画像情報の中での隣り合う二色の画素に混同組が存在するか否かを伝える情報である。これは、第一色盲にとっての判断結果であってもよいし、第二色盲にとっての判断結果であってもよいし、第三色盲にとっての判断結果であってもよい。また、第一色盲及び第二色盲及び第三色盲の全ての色覚障害者にとっての判断結果であってもよい。「調整済画像情報」とは、色覚障害者が容易に全ての隣り合う二色の画素の色相彩度情報を弁別することができる画像情報である。「変換」とは、混同組である隣り合う二色の画素の組のいずれか一方又は双方の色相彩度情報を混同組とならないように変化させることをいう。
【0012】
本実施形態の色覚情報変換装置の実施の一例を図1を利用して説明する。ある模様を表わした画像情報があるが、第一色盲の色覚障害者は上部の色の模様を弁別することが困難である(図1中1)。色覚情報変換装置の画像取得部は前記画像情報を取得する。前記画像情報は16個の画素で構成されており、黄色と黄緑と青の色相彩度情報を有している(図1中2a)。そして、混同判断部は、画像情報の中の隣り合う黄色と黄緑の画素が混同組であると判断する(図1中2b)。そして、変換部は、波長が小さい方の黄色の画素をより波長の小さい色の水色に変換し、調整済画像情報を提供する(図1中2c)。前記調整済画像情報において、黄色と水色は混同組ではなく、黄緑と水色も混同組ではない。そのため、第一色盲の色覚障害者は前記調整済画像情報の色相彩度情報が表わす模様の弁別が容易になる(図1中3)。
<処理の流れ>
【0013】
図3は本実施形態の色覚情報変換装置のフロー図の一例である。本実施形態の色覚情報変換装置は以下のステップを有してもよい。まず、画像情報を取得する(ステップS0301)。画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるか判断する(ステップS0302)。混同組がある際には、画像情報により表示される画像の隣接する二色のいずれか一方又は両者を色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する(ステップS0303)。
<効果>
【0014】
本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、色覚障害者は画像情報を閲覧する際に画像情報の色相彩度情報の弁別が困難でなることがなくなり、色覚障害の不都合を感じることが少なくなる。
<実施形態1以上>
<実施形態2>
<概要>
【0015】
実施形態2の色覚情報変換装置は、実施形態1に記載の混同組判断部が色度図上の混同線を利用して実施形態1に記載の混同組であるか判断をする色度図混同線計算手段を有することを特徴とする。本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、画像情報の画素の色相彩度情報が10億以上にも定義されるトゥルーカラー形式の情報である際にも、的確に、隣り合う画素の色相彩度情報が混同組であるか否かを判断することができる。そして、本実施形態の色覚情報変換装置はトゥルーカラー形式の画像情報を取得し、実施形態1に記載の調整済画像情報を提供することができる。
<構成>
【0016】
図4は本実施形態の色覚情報変換装置の機能ブロックの一例である。本実施形態の色覚情報変換装置0400は、画像情報取得部0401と混同判断部0402と変換部0403とを有する。これらは前述の実施形態と基本的に同様の機能を果たすので説明は省略する。
【0017】
本実施形態の色覚情報変換装置の混同組判断部は、色度図上の混同線を利用して混同組であるか判断をする色度図混同線計算手段0404を有する。「色度図上の混同線を利用して混同組であるか判断をする」とは、隣り合う画素の色相彩度情報の二色の組合せが混同組であるかをCIE(Commission Internationale d’Eclairage)xy色度図上の混同線を用いて判断することをいう。CIExy色度図とは、10億種類以上の考えられる全ての色相彩度情報が二次元上に表現された図である。CIExy色度図上では、横軸にx軸と縦軸にy軸を設け、xとyの二次元座標に示される点が特定の色相彩度情報を表わす。
【0018】
図5はCIExy色度図の一例である。波長の長い色から波長の短い色までが、反時計回りに扇形に表現されている。波長の一番長い色相彩度情報が扇形の右端にある赤色であり、次いで、茶色、黄色、黄緑色、緑色、青緑色、水色、青色、青紫色となり、一番波長の短い色相彩度情報が最下にある紫色となる。そして、赤紫色を通じて最長波長の赤色と最短波長の紫色がつながっている。CIExy色度図上に表わされる混同線とは、健常者には隣り合う二色が違う色に感じるが、色覚障害者には隣り合う二色が同じ色であると感じる色相彩度情報が表わされたCIExy色度図上の直線である。この直線上にある色相彩度情報が隣り合う二色となると、色覚障害者は色を弁別することが困難となる。CIExy色度図及び混同線は公知の自然法則である。そして、CIExy色度図上の混同線を用いることで定量的な混同組の判断を行うことができる。そのため、画像情報の色相彩度情報が10億種類以上になっても、計算により隣り合う画素の色相彩度情報が混同組であるかを判断することができる。
【0019】
本実施形態の実施例の一例を、第一色盲の色覚障害者がある画像情報を閲覧する際を利用して説明する。
【0020】
図6はテレビなどで放映される天気予報の図である。図6の画像情報では、山間部が緑で平野部が黄緑色の日本地図0601の上にオレンジ色をした太陽の記号0602が表示されている。太陽の記号は外側は黄色で炎で縁取り0603がされている。この場合には、第一色盲の色覚障害者は、日本地図とその上に記載される太陽の記号との弁別が大変困難となる。もちろん、彼は、日本地図の形の知識と太陽の形の知識があるため、天気予報図を彼の頭で修正し、東京は晴れであるとの天気予報の意味を推測することができるが、天気予報図上に表わされた色を容易に弁別することができない。そこで、彼は色覚情報変換装置を利用することにする。色覚情報変換装置の画像情報取得部が図6の画像情報を取得する。つまり、図6の画像情報が有するすべての画素の色相彩度情報を取得する。そして、混同判断部により、一つ一つの画素に対して、その色相彩度情報が上及び下及び左及び右の隣接する画素の色相彩度情報のそれぞれとの間で二色の組合せが混同組となるか否かを判断する。
【0021】
図7は第一色盲の混同線を表わす図である。第一色盲の混同線は赤色の点付近で1点に交わる。これをここでは収束点0701という。そして、混同判断部は東京と栃木の晴れの記号である太陽の炎の縁取りの黄色の色相彩度情報(x,y)=(0.52,0.45)(図8中0801)と、日本地図の関東平野の黄緑色の色相彩度情報(x,y)=(0.25,0.7)(図8中0802)とが混同組であると判断する。第一色盲の混同線の収束点は(x,y)=(0.73,0.27)(図8中0803)である。第一色盲の収束点と黄緑色の点とを結んだ直線の傾きは、(△x,△y)=(0.21,0.18)(図8中0804)であるので、0.21/0.18=約1.17(千分の一以下四捨五入済み)である。第一色盲の収束点と黄色の点とを結んだ直線の傾きは、(△x,△y)=(0.49,0.42)(図8中0805)であるので、0.49/0.42=約1.17(千分の一以下四捨五入済み)である。このように第一色盲の収束点に対する黄緑の色相彩度情報の点の傾きと第一色盲の収束点に対する黄色の色相彩度情報の点の傾きとが一致したため、隣り合う黄色と黄緑色の色相彩度情報を有する二つの画素は、第一色盲の混同線上に存在することになり、混同組であると判定される。第二色盲や第三色盲の際は収束点が異なるのみで、同じ方法で判断できる。第一及び第二及び第三色盲の収束点に対して隣り合う二色の色相彩度情報を判断することで、全盲の方を除く全ての人々に色相彩度情報が弁別可能かどうかを判断することができる。
【0022】
そして、変換部は前記画像情報の混同組と判定された画素の組の座標情報を取得する。黄色である画素(6.3,2.4)(図6中0604)と黄緑色である画素(6.3,2.5)(図6中0605)との上下の隣同士の画素の組である。色度図上のyの値が高い方の画素の色相彩度情報を変化させることにする。黄色の色相彩度情報は(0.52,0.45)であり、黄緑色の色相彩度情報は(0.25,0.7)であり、黄緑色の方がyの値が高いため、黄緑色の色相彩度情報を変化させる。本実施形態においてはこの条件は任意に設定されてよい。そして、黄緑色の色相彩度情報のxの値を0.1マイナスすることにする。すると、新しい色相彩度情報の値は(0.15,0.7)(図8中0806)となり、濃い緑色の色相彩度情報に変化する。xの値がマイナスできない際はプラスにしてもよい。xの値を変化させる理由は、色度図上で色が変化する可能性が高いためである。そして、前記黄緑色の色相彩度情報の画素と隣接する同じ値の色相彩度情報を有する画素の集合を、前記黄緑色の色相彩度情報を濃い緑色に変化させる際に、同じ濃い緑色に変化させてもよい。つまり、日本地図の関東平野の箇所全体の色相彩度情報の画素を濃い緑色に変化させてもよい。これにより、二つの隣接する色相彩度情報の画素の面の集合の一方または双方を変化させることができる。そして、以前黄緑色であった画素が濃い緑色に変化することで、前記天気予報図の画像情報において、東京の天気を示す太陽の記号の黄色の炎の箇所と隣り合わせになる日本地図の関東平野の色が濃い緑色となり、第一色盲の色覚障害者にとって、太陽の記号と日本地図との色相彩度情報の弁別が容易になる。このようにして、色相彩度情報の弁別が困難であった天気予報図が色覚障害者にとってバリアフリーな天気予報図となった。
【0023】
本実施形態はXYZ表色系のCIExy色度図における実施例を説明したが、L*B*C表色系色度図、L*C*h表色系色度図、ハンターLab表色系色度図、マンセル表色系色相環などを利用しても同様に本実施形態の色覚情報変換装置が実施できることは言うまでもない。
<処理の流れ>
【0024】
図9は本実施形態の色覚情報変換装置のフロー図の一例である。本実施形態の色覚情報変換装置は以下のステップを有してもよい。まず、画像情報を取得する(ステップS0901)。画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるかを色度図上の混同線を利用して判断する(ステップS0902)。混同組がある際には、画像情報により表示される画像の隣接する二色のいずれか一方又は両者を色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する(ステップS0903)。
<効果>
【0025】
本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、画像情報の隣り合う画素の色相彩度情報が無数の種類に定義されようとも、定量的に画像情報が有する混同組を判断することで、色覚情報変換装置は調整済画像情報を色覚障害者に提供することができる。
<実施形態2以上>
<実施形態3>
<概要>
【0026】
実施形態3の色覚情報変換装置は、実施形態1に記載の変換部において、実施形態1記載の変換が、色度図上での(x,y)の値が、0.25<x,y<0.4で示される範囲から遠ざかるような変換となるように前記変換を行うことを特徴とする。これにより、調整済画像情報の色相彩度情報の中に白色を存在しないようにすることができ、色覚障害者に見易い調整済画像情報を提供することができる。
<構成>
【0027】
図10は本実施形態の色覚情報変換装置の機能ブロックの一例である。本実施形態の色覚情報変換装置1000は、画像情報取得部1001と混同判断部1002と変換部1003とを有する。そして、前記混同組判断部は色度図混同線計算手段を有してもよい。これらは前述の実施形態と基本的に同様の機能を果たすので説明は省略する。
【0028】
本実施形態の色覚情報変換装置の変換部は、実施形態1に記載の変換が、実施形態2記載のCIExy色度図上での(x,y)の値が、0.25<x,y<0.4で示される範囲から遠ざかるような変換となるように前記変換を行う。「(x,y)の値が、0.25<x,y<0.4で示される範囲から遠ざかる」ことの理由は、CIExy色度図の中央付近にある白色の色相彩度情報の範囲が0.25<x,y<0.4の四角形に示される範囲(図11中1101)であるためであり、そのため、変換される画素の色相彩度情報が前記範囲に変換され、白色になってしまうことを避けるためである。もし、変換される画素の色相彩度情報が白色になると調整済画像情報の中に白抜きの画素が偏在することになり、色覚障害者以外の人にとっても見難い画像となってしまう可能性がある。
【0029】
本実施形態の色覚情報変換装置における実施の一例を示す。図11で示されるCIExy色度図の中の(A)(図11中1102)の色相彩度情報の座標値は、(0.48,0.3)である。これはりんごの赤色である。この色相彩度情報を本実施形態の変換部が変換する際には、yの値の0.3が0.25<y<0.4で示される範囲にあるため、xの値をマイナスに変化させてしまうと、色相彩度情報が白色になっていまう可能性が出てくる。xの値をプラスに変化させつつ、yの値を変化させることで、色相彩度情報が白色となることを避ける。そして、xとyの値を0.1プラスすることで、(A)の色相彩度情報の座標値を、(0.58,0.4)(図11中1103)に変化させる。この色相彩度情報はオレンジ色になる。つまり、りんごの赤色からオレンジ色に変化させるという変換を行うことによって、変換部により提供される調整済画像情報が白抜きとなることを防ぎ、調整済画像情報を見易くすることが出来る。
<処理の流れ>
【0030】
図12は本実施形態の色覚情報変換装置のフロー図の一例である。本実施形態の色覚情報変換装置は以下のステップを有してもよい。まず、画像情報を取得する(ステップS1201)。画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるかを色度図上の混同線を利用して判断する(ステップS1202)。混同組がある際には、画像情報により表示される画像の隣接する二色のいずれか一方又は両者を、色度図上での(x,y)の値が、0.25<x,y<0.4で示される範囲から遠ざかるようにすることで、色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する(ステップS1203)。
<効果>
【0031】
本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、白抜きの部分がない調整済画像情報を色覚障害者に提供することができ、見易い調整済み画像情報を色覚障害者は閲覧することができる。
<実施形態3以上>
<実施形態4>
<概要>
【0032】
実施形態4の色覚情報変換装置は、画像を表示するための装置に出力する調整済画像情報出力部を有することを特徴とする。本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、色覚障害者は色の弁別が容易な調整済画像をテレビやディスプレイやプリンタからの印刷物などを通じて閲覧することができる。たとえば、図9の天気予報図の画像情報を色覚障害者はテレビを通じて、閲覧することもできるし、プリンタから印刷された紙媒体を通じて閲覧することもできる。
<構成>
【0033】
図13は本実施形態の色覚情報変換装置の機能ブロックの一例である。本実施形態の色覚情報変換装置1300は、画像情報取得部1301と混同判断部1302と変換部1303とを有する。これらは前述の実施形態と基本的に同様の機能を果たすので説明は省略する。
【0034】
本実施形態の色覚情報変換装置は、さらに、前記調整済画像情報を、画像を表示するための装置に出力する調整済画像情報出力部1304を有する。「画像を表示するための装置」とは、静止画や動画を色覚障害者が閲覧するために表示する装置である。たとえば、テレビ又は、ディスプレイ、又は、プリンタなどである。「出力」とは、画像情報を画像を表示するための装置に前記調整済画像情報を色覚情報変換装置を通じて出力することをいう。また、前記出力された調整済画像を記録媒体などに蓄積し、記録媒体を通じて、調整済画像情報を画像を表示するための装置に表示してもよい。たとえば、色覚情報変換装置からの調整済画像情報をDVDレコーダを利用してDVDなどに蓄積し、そのDVDをDVDプレーヤを通じて再生することで、前記調整済画像情報をテレビなどに出力してもよい。
<処理の流れ>
【0035】
図14は本実施形態の色覚情報変換装置のフローの一例の図である。本実施形態の色覚情報変換装置は以下のステップを有してもよい。画像情報を取得する(ステップS1401)。画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるか判断する(ステップS1402)。混同組がある際には、画像情報により表示される画像の隣接する二色のいずれか一方又は両者を色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する(ステップS1403)。調整済画像情報を画像を表示するための装置に出力する(ステップS1404)。
<効果>
【0036】
本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、色覚障害者は多様な画像を出力する装置を通じて調整済画像情報を閲覧することができる。
<実施形態4以上>
<実施形態5>
<概要>
【0037】
実施形態5の色覚情報変換装置は、実施形態1に記載の画像取得部が、通信により画像情報を取得する通信手段、放送により画像情報を取得する受信手段、記録媒体から画像情報を取得する入力手段のいずれか一以上の手段を有することを特徴とする。本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、多様なメディアから画像情報を取得することができ、色覚障害者に実施形態1記載の調整済画像情報を提供することができる。たとえば、地上波デジタル放送の信号を受信し、色覚情報変換装置が画像情報を取得することで、色覚障害者はテレビを通じてその調整済画像情報を閲覧することができる。
<構成>
【0038】
図15は本実施形態の色覚情報変換装置の機能ブロックの一例である。本実施形態の色覚情報変換装置1500は、画像情報取得部1501と混同判断部1502と変換部1503とを有する。これらは前述の実施形態と基本的に同様の機能を果たすので説明は省略する。
【0039】
本実施形態の色覚情報変換装置の前記画像情報取得部は、通信により画像情報を取得する通信手段1504、放送により画像情報を取得する受信手段1505、記録媒体から画像情報を取得する入力手段1506のいずれか一以上の手段を有する。「通信手段」とは、通信により画像情報を取得する手段であり、たとえば、インターネットや赤外線通信や無線通信や地上電話や携帯電話やブルートゥース対応機器などの通信手段である。「受信手段」とは、放送により画像情報を取得する手段であり、たとえば、地上波アナログ放送や地上波デジタル放送やアナログ衛星放送やデジタル衛星放送やインターネットのブロードバンドによる放送などである。「入力手段」とは、記録媒体から画像情報を取得する手段であり、たとえば、パソコンや情報家電などに備えられたハードディスク、遠隔地及びLAN内のサーバなどのデータベース、SDカード(登録商標)や携帯電話などのメモリ、そして、DVDなどの媒体である。
【0040】
本実施形態の色覚情報変換装置の実施の一例を示す。通常に市販されている、映画などが録画されたDVDをDVDプレーヤで再生する際を利用して説明する。DVDプレーヤの出力端子から出力される映像信号を色覚情報変換装置の画像取得部の入力手段より取得されるようにケーブルでDVDプレーヤと色覚情報変換装置を接続する。そして、色覚情報変換装置が提供する実施形態1に記載の調整済画像情報をテレビなどに表示させる。まず、DVDプレーヤから出力された動画の画像情報を画像取得部の入力手段が取得する。そして、混同判断部は、動画の画像情報がプログレッシブ形式であってもインタレース形式であってもリアルタイムに上下左右の隣り合う画素の色相彩度情報が混同組であるか判断し、混同組があった際には、変換部が混同組と判断された画素の一方の色相彩度情報を変化させる。そして、DVDプレーヤが画像情報を色覚情報変換装置が取得してから瞬く間もない後に、調整済み画像情報をテレビなどに表示する。本実施例における色覚情報変換装置はDSP(digital signal processor)チップなどで構成されていてもよい。そして、このDSPチップを有するボードがDVDプレーヤの中に内蔵されていてもよい。
<処理の流れ>
【0041】
図16は本実施形態の色覚情報変換装置のフローの一例の図である。本実施形態の色覚情報変換装置は以下のステップを有してもよい。通信または放送または記録媒体から画像情報を取得する(ステップS1601)。画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるか判断する(ステップS1602)。混同組がある際には、画像情報により表示される画像の隣接する二色のいずれか一方又は両者を色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する(ステップS1603)。
<効果>
【0042】
本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、多様なメディアを通じて画像情報を取得することができ、色覚障害者に調整済画像情報を提供することができる。
<実施形態5以上>
<実施形態6>
<概要>
【0043】
本実施形態の色覚情報変換装置の実施形態3に記載の画像情報取得部は、CCD(Charge Coupled Device)からデジタルの画像情報を取得するデジタル画像情報取得手段をさらに有することを特徴とする。本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、直接デジタルの画像情報を取得することができる。たとえば、CCDが内蔵されたデジタルカメラより取得された画像情報を基に色覚情報変換装置は実施形態1に記載の調整済画像情報を色覚障害者に提供することができる。
<構成>
【0044】
図17は本実施形態の色覚情報変換装置の機能ブロックの一例である。本実施形態の色覚情報変換装置1700は、画像情報取得部1701と混同判断部1702と変換部1703と調整済画像情報出力部1704とを有する。これらは前述の実施形態と基本的に同様の機能を果たすので説明は省略する。
【0045】
本実施形態の色覚情報変換装置の前記画像情報取得部は、CCDからデジタルの画像情報を取得するデジタル画像情報取得手段1705をさらに有する。「CCDからデジタルの画像情報」とは、小さなフォトダイオードの集まりにより構成されるCCDに光が当たった際にたまる全ての電荷をAD(アナログデジタル)変換器でデジタルデータに変換し、そのデジタルデータを計算がされることで作成される画像の情報である。赤、緑、青を受け持つフォトダイオードにためられる電荷はデジタルデータに変換されて一つの画素を表わすことになる。「取得」とは、前記CCDからのデジタルの画像情報を色覚情報装置が取得することをいう。
【0046】
本実施形態の色覚情報変換装置の実施の一例を説明する。色覚障害者はCCDを内蔵するデジタルカメラで写真を撮る。写真はデジタルデータ形式でデジタルカメラ内の小型記憶媒体、たとえば、SDカード(登録商標)などに蓄積される。画像取得部のデジタル画像情報取得手段は前記小型記憶媒体からデジタルデータ形式の写真の画像情報を取得する。そして、混同判断部により前記画像情報に混同組があるかが判断され、混同組がある際は、変換部により混同組となった画素の色相彩度情報が変換される。そして、調整済画像情報出力部により、写真の調整済画像情報をプリントアウトし、色覚障害者に印刷された写真の調整済画像情報を提供する。このように、CCDにより直接デジタルの画像情報を取得し、調整済画像情報を色覚障害者に提供することができる。
<処理の流れ>
【0047】
図18は本実施形態の色覚情報変換装置のフローの一例の図である。本実施形態の色覚情報変換装置は以下のステップを有してもよい。CCDからデジタルの画像情報を取得する(ステップS1801)。画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるか判断する(ステップS1802)。混同組がある際には、画像情報により表示される画像の隣接する二色のいずれか一方又は両者を色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する(ステップS1803)。調整済画像情報を画像を表示するための装置に出力する(ステップS1804)。
<効果>
【0048】
本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、CCDから直接デジタルの画像情報を取得して、色覚障害者に調整済画像情報を提供することができる。
<実施形態6以上>
<実施形態7>
<概要>
【0049】
本実施形態の色覚情報変換装置の実施形態1記載の混同組判断部は、実施形態1記載の混同組である二色の組合せに関する混同組データベース手段を有し、前記混同組データベース手段は、実施形態1記載の隣接する二色の画像情報の組合せが、黄色と黄緑の組合せ、又は赤色と茶色の組合せ、又は寒色系の色同士の組合せ、又は暖色系の色同士の組合せ、又はパステル調の色同士の組合せを混同組として保持することを特徴とする。本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、色覚障害者に素早く実施形態1に記載の調整済画像情報を提供することができる。たとえば、図1中2aに示される、黄色と黄緑と青の色相彩度情報を有する画像情報を取得する。混同判断部の混同組データベース手段は黄色と黄緑は混同組であるというデータを保持している。そのため、実施形態2に記載されるような計算をすることなしに、混同組データベース手段に問合せることで、画像情報が混同組を有していることを色覚情報変換装置は即座に判断することができる。そして、混同組があるため、変換部は図1中2cのように黄緑の色相彩度情報を水色に変化させる。このように本実施形態の色覚情報変換装置では、画像情報を取得すると共に、即座に調整済画像情報を色覚障害者に提供することできる。
<構成>
【0050】
図19は本実施形態の色覚情報変換装置の機能ブロックの一例である。本実施形態の色覚情報変換装置1900は、画像情報取得部1901と混同判断部1902と変換部1903とを有する。これらは前述の実施形態と基本的に同様の機能を果たすので説明は省略する。
【0051】
本実施形態の色覚情報変換装置の混同組判断部は、前記混同組である二色の組合せに関する混同組データベース手段1904を有し、前記混同組データベース手段1904は、前記隣接する二色の画像情報の組合せが、黄色と黄緑の組合せ、又は赤色と茶色の組合せ、又は寒色系の色同士の組合せ、又は暖色系の色同士の組合せ、又はパステル調の色同士の組合せを混同組として保持する。本実施形態の色覚情報変換装置においては、予め混同組と判定される二色の画像情報の組合せを混同組データベース手段に保持することで、混同組判断部が画像情報が混同組を有するか否かを計算の処理をすることなく即座に判断することができる。予め混同組データベース手段に保持されている混同組としては、黄色と黄緑の組合せ、又は赤色と茶色の組合せがある。これれは、実施形態2記載の混同線により判断される混同組と同じ組合せである。その混同組に加えて、本実施形態の混同組判断部では、寒色系の色同士の組合せ、又は暖色系の色同士の組合せ、又はパステル調の色同士の組合せを混同組であると判断される。この点が実施形態2記載の混同組判断部の判断と異なる。ただ、本実施形態の画像情報の色相彩度情報は定性的に定義されている。そのため、取得された画像情報の色相彩度情報は定性的な情報であること求められる。たとえば、24色の色相彩度情報をあらわすフラグなどであってもよい。
<処理の流れ>
【0052】
図20は本実施形態の色覚情報変換装置のフローの一例の図である。本実施形態の色覚情報変換装置は以下のステップを有してもよい。画像情報を取得する(ステップS2001)。画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるかを保持された混同組を基に判断する(ステップS2002)。混同組がある際には、画像情報により表示される画像の隣接する二色のいずれか一方又は両者を色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する(ステップS2003)。
<効果>
【0053】
本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、色覚情報変換装置が画像情報を取得した後、色覚障害者は即座に調整済画像情報の提供を受けることができる。
<実施形態7以上>
<実施形態8>
<概要>
【0054】
本実施形態の色覚情報変換装置の変換部は、実施形態1に記載の画像情報取得部が取得した画像情報を前記調整済画像情報に変換する際に、前記画像情報が有する明度の情報と色相彩度情報のいずれか一方又は両者を色差を利用して変化させることを特徴とする。本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、色覚障害者及び健常者は見易い調整済画像情報を閲覧することができる。たとえば、図6の天気予報図の中の日本地図0601において、平野部が黄緑色で山間部が緑色に表現されている際に、変換部が黄緑色を濃い緑色に変化させてしてしまうと、双方の色差の値が非常に小さくなり、濃い緑色の平野部と緑色の山間部との色の弁別が大変困難になってしまう。そこで、本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、平野部の黄緑色を水色に変化させる。すると、平野部が水色で山間部が緑色となり、双方の色差の値は大きくなり、日本地図の色相彩度情報の弁別が容易になって、見易い調整済画像情報を色覚障害者及び健常者に提供することができる。
<構成>
【0055】
図21は本実施形態の色覚情報変換装置の機能ブロックの一例である。本実施形態の色覚情報変換装置2100は、画像情報取得部2101と混同判断部2102と変換部2103とを有する。これらは前述の実施形態と基本的に同様の機能を果たすので説明は省略する。
【0056】
本実施形態の色覚情報変換装置の変換部は、前記画像情報取得部が取得した画像情報を前記調整済画像情報に変換する際に、前記画像情報が有する明度の情報と色相彩度情報のいずれか一方又は両者を色差を利用して変化させる。「明度の情報」とは、画素が有する色の情報の内明るさを表す情報をいう。「画像情報が有する明度の情報と色相彩度情報」とは、前記画像情報取得部が取得した画像情報が有する画素の明度の情報と色相彩度情報である。前記画素の明度の情報と色相彩度情報は前記混同判断部でで混同組と判断された、隣り合う二組の一方の画素であってもよいし、前記画像情報の任意の箇所の画素であってもよい。「色差」とは二色の色相彩度情報の違いを表わす値の情報である。色差は次のように求められる。L*a*b*表色系の場合、△E*abの数値で色差を表わす。
図22にL*a*b*表色系色度図の一例を表わす。L*a*b*表色系では、明度の情報をL*、色相彩度情報をa*とb*で表わす。そして、色差である△E*abは{(△L*)2+(△a*)2+(△b*)2}1/2と計算される。「色差を利用して変化」とは、色覚障害者及び健常者にとって前記画像情報の画素の明度の情報と色相彩度情報を、色差の値が小さくならないように調整済画像が見易いように変化させることをいう。「色差の値が小さくならないように調整済画像が見易いように変化させる」とは、前記変換部が前記画像情報の画素の色相彩度情報を変化させることで、提供される調整済画像情報の隣り合う画素の色相彩度情報同士が色覚障害者及び健常者にとって弁別が困難な調整済画像情報となってしまうことを避けるために、変化部により変化された画素とそれと隣り合う画素の色差を求め、隣り合う画素の色差が一定の値以下であれば、色差が一定の値以上になるように、変化部が画素を変化させることをいう。
【0057】
本実施形態の色覚情報変換装置の変換部の処理の実施の一例を説明する。混同組と判断された赤と茶色の隣り合う二つの画素の色相彩度情報が変換部により、茶色の画素が赤色に変化された。そこで、隣り合う赤い二つの画素の明度の情報と色相彩度情報(L*,a*,b*)の値については、イの画素の明度の情報と色相彩度情報(図22中2201)が、(43.31,47.63,14.12)となり、ロの画素の明度の情報と色相彩度情報の値(図22中2202)が、(47.34,44.58,15.16)となる。そして、二つの画素の明度の情報と色相彩度情報の差分の値(△L*,△a*,△b*)は、(4.03,−3.05,1.04)となる。また、色差の値(E*ab)は、5.16となる。本実施例では、色差を10以上という条件を設定している。そのため、変換部は変換したロの画素を色差が10以上となるように画素の明度の情報と色相彩度情報の値を変化し直す。そして、二つの画素の明度の情報と色相彩度情報の差分の値(△L*,△a*,△b*)が(20,10,10)となるようにロの明度の情報と色相彩度情報の値(図22中2203)を(23.31,37.63,24.12)に変化させるようにする。すると、色差(△E*ab)の値は20となる。この色差の値は設定された条件である10以上の値となるため、変換部はロの画素の明度の情報と色相彩度情報についての値の変化を処理する。そして、画像情報に混同組がなくなるまで、以上のような変換部による明度の情報と色相彩度情報の値の変化が処理されることで、色相彩度情報の弁別が容易となっている、色覚障害者及び健常者にとって見易い調整済画像情報を、両者に提供することができる。
<処理の流れ>
【0058】
図23は本実施形態の色覚情報変換装置のフローの一例の図である。本実施形態の色覚情報変換装置は以下のステップを有してもよい。画像情報を取得する(ステップS2301)。画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるか判断する(ステップS2302)。混同組がある際には、画像情報により表示される画像の隣接する二色の色相彩度情報を変化させることで色覚障害者及び健常者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する(ステップS2303)。
<効果>
【0059】
本実施形態の色覚情報変換装置を利用することで、色相彩度情報の弁別が容易な色覚障害者及び健常者にとって見易い調整済画像情報を両者に提供することができる。
<実施形態8以上>
【0060】
尚、本願に係る発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0061】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1〜8記載の色覚情報変換装置によれば、色覚障害者がいかなる画像情報を閲覧する際にも、色相彩度情報の弁別が困難であるという障害の不都合を感じることが少なくなるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の概念の一例の図
【図2】実施形態1の機能ブロックの一例の図
【図3】実施形態1のフローの一例の図
【図4】実施形態2の概念の一例の図
【図5】実施形態2の構成の一例の図
【図6】実施形態2の構成の一例の図
【図7】実施形態2の構成の一例の図
【図8】実施形態2の構成の一例の図
【図9】実施形態2のフローの一例の図
【図10】実施形態3の機能ブロックの一例の図
【図11】実施形態3の構成の一例の図
【図12】実施形態3のフローの一例の図
【図13】実施形態4の機能ブロックの一例の図
【図14】実施形態4のフローの一例の図
【図15】実施形態5の機能ブロックの一例の図
【図16】実施形態5のフローの一例の図
【図17】実施形態6の機能ブロックの一例の図
【図18】実施形態6のフローの一例の図
【図19】実施形態7の機能ブロックの一例の図
【図20】実施形態7のフローの一例の図
【図21】実施形態8の機能ブロックの一例の図
【図22】実施形態8の構成の一例の図
【図23】実施形態8のフローの一例の図
【符号の説明】
0200 色覚情報変換装置
0201 画像情報取得部
0202 混同判断部
0203 変換部

Claims (9)

  1. 画像を表示するための情報である画像情報を取得する画像情報取得部と、
    前記画像情報取得部で取得された画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるか判断する混同判断部と、
    前記混同判断部での判断結果が二色の組合せが混同組であるとの判断結果である場合には、前記画像情報取得部が取得した画像情報を、前記二色のいずれか一方又は両者を色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する変換部と、
    を有する色覚情報変換装置。
  2. 前記混同組判断部は、色度図上の混同線を利用して混同組であるか判断をする色度図混同線計算手段を有する請求項1に記載の色覚情報変換装置。
  3. 前記変換部は、前記変換が、色度図上での(x,y)の値が、0.25<x,y<0.4で示される範囲から遠ざかるような変換となるように前記変換を行う請求項1又は2に記載の色覚情報変換装置。
  4. 前記調整済画像情報を、画像を表示するための装置に出力する調整済画像情報出力部を有する請求項1記載の色覚情報変換装置。
  5. 前記画像情報取得部は、通信により画像情報を取得する通信手段、放送により画像情報を取得する受信手段、記録媒体から画像情報を取得する入力手段のいずれか一以上の手段を有する請求項1記載の色覚情報変換装置。
  6. 前記画像情報取得部は、CCDからデジタルの画像情報を取得するデジタル画像情報取得手段をさらに有する請求項4記載の色覚情報変換装置。
  7. 前記混同判断部は、前記混同組である二色の組合せに関する混同組データベース手段を有し、
    前記混同組データベース手段は、前記隣接する二色の画像情報の組合せが、黄色と黄緑の組合せ、又は赤色と茶色の組合せ、又は寒色系の色同士の組合せ、又は暖色系の色同士の組合せ、又はパステル調の色同士の組合せを混同組として保持する請求項1記載の色覚情報変換装置。
  8. 前記変換部は、前記画像情報取得部が取得した画像情報を前記調整済画像情報に変換する際に、前記画像情報が有する明度の情報と色相彩度情報のいずれか一方又は両者を色差を利用して変化させることを特徴とする請求項1記載の色覚情報変換装置。
  9. 画像を表示するための情報である画像情報を取得する画像情報取得ステップと、
    前記画像情報取得ステップで取得された画像情報により表示される画像の隣接する二色の組合せが色覚障害者が弁別困難な組合せである混同組であるか判断する混同判断ステップと、
    前記混同判断ステップでの判断結果が二色の組合せが混同組であるとの判断結果である場合には、前記画像情報取得ステップにて取得した画像情報を、前記二色のいずれか一方又は両者を色覚障害者が弁別容易な色とした画像情報である調整済画像情報に変換する変換ステップと、
    を有する色覚情報変換方法。
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