JP6014186B2 - 電解銅箔、これを含む電気部品および電池 - Google Patents

電解銅箔、これを含む電気部品および電池 Download PDF

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Description

本発明は、電解銅箔、電解銅箔を含む電気部品および電池に関するものであって、より詳細には、高温熱処理後も高い引張強度と延伸率を同時に備えた低粗度、高強度および高延伸の電解銅箔に関するものである。
二次電池の集電体としては、一般的に銅箔が用いられる。前記銅箔は、圧延加工による圧延銅箔が主に用いられるが、製造費用が高価であり、広幅の銅箔の製造が困難である。また、圧延銅箔は、圧延加工時に潤滑油を使用しなければならないことから、潤滑油の汚染によって活物質との密着性が低下し、電池の充放電サイクル特性が低下することがある。
リチウム電池は、充放電時の体積変化および過充電による発熱現象を伴う。また、電極活物質との密着性を向上させ、充放電サイクルによる活物質層の膨張収縮に関連して銅箔基材への影響がより少なく、集電体としての銅箔にシワ、破断などの発生を防止する効果があるように、銅箔の表面粗度が低くなければならない。したがって、リチウム電池の体積変化および発熱現象に耐えられ、活物質との密着性に優れた高延伸、高強度および低粗度の銅箔が要求される。
また、電子機器の軽薄短小の要求によって、高機能化、小型化、軽量化による少ない面積内に回路の集積度を高めるべく、半導体実装基板やメインボード基板の微細配線化に対する要求が増加している。このような微細パターンを有するプリント配線板の製造に厚い銅箔が用いられると、配線回路形成のためのエッチング時間が長くなり、配線パターンの側壁の垂直性が低下する。特に、エッチングによって形成される配線パターンの配線の線幅が狭い場合には、配線が断線することがある。したがって、微細ピッチ回路を得るためには、より厚さの薄い銅箔が要求される。しかし、薄い銅箔は銅箔の厚さが制限されるため、機械的強度が弱く、プリント配線基板の製造時にシワや折れ曲がりなどの不良発生頻度が高くなる。
そして、TCP(Tape Carrier Package)に使用されるTAB(Tape Automated Bonding)用半導体パッケージング(packaging)基板などにおいて、製品の中央部に位置するデバイスホール(device hall)に配置されるインナーリード(inner lead)に対してICチップの複数の端子を直接ボンディングし、この時、ボンディング装置を用いて瞬間的に電流を流して加熱し、一定の圧力を加える。したがって、電解銅箔のエッチングによって形成されたインナーリードがボンディング圧によって引っ張られて伸びることになる。
したがって、厚さが薄く、機械的強度が高いながらも高延伸が可能な低粗度の銅箔が要求される。
本発明の一側面は、新たな電解銅箔を提供する。
本発明の他の側面は、電解銅箔を含む電気部品を提供する。
本発明のさらに他の側面は、電解銅箔を含む電池を提供する。
以上のような目的を達成するための、本発明の一側面による電解銅箔は、析出面の突出した表面要素の間の領域であるポア(pore)の平均直径が1nm〜100nmである。
ポアの断面積は、析出面の面積に対して10%〜50%であってよく、ポアは100個/μm〜1000個/μmであってよい。
ポアの析出面における平均密度の、突出した表面要素の析出面における平均密度に対する割合は10%〜50%であってよい。
析出面の幅方向に対する光沢度(Gs(60゜))が500以上であってよい。
電解銅箔は、熱処理前の引張強度が40kgf/mm〜70kgf/mmであってよく、熱処理後の引張強度も40kgf/mm〜70kgf/mmであってよい。熱処理は、180℃で1時間行われてよい。さらに、熱処理後の引張強度は、熱処理前の引張強度の85%〜99%であることが好ましい。
電解銅箔は、熱処理前の延伸率が2%〜15%であってよく、熱処理後の延伸率は4%〜15%であってよい。熱処理は、180℃で1時間行われてよい。さらに、熱処理後の延伸率は、熱処理前の延伸率の1倍〜4.5倍であってよい。
電解銅箔の角の巻き角度は0゜〜45゜であってよく、角の巻き高さは0mm〜40mmであってよく、電解銅箔の厚さは2μm〜10μmであってよい。
本発明の他の側面によれば、前記のような電解銅箔を含む電池が提案される。
本発明のさらに他の側面によれば、絶縁性基材と、絶縁性基材の一表面に付着した前記電解銅箔とを含む電気部品が提案される。
本発明の電解銅箔は、析出面から外部に突出した表面要素の間のポアの大きさおよび密度が相対的に小さく、後処理工程の前にも高光沢度を示し、製品の品質を向上させる効果がある。また、本発明にかかる電解銅箔は、高強度を示しながらもこれと共に高延伸率を示し、電解銅箔の内部ストレスが小さくて角の巻き現象を防止することができる。したがって、本発明にかかる電解銅箔は、低粗度、高強度および高延伸率を示して工程の実行が有利であり、製品の不良率を減少させ、PCBまたは二次電池の負極集電体などのような製品に用いられる場合、製品の信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかる電解銅箔の2,000倍の電界放出走査電子顕微鏡(Field emission scanning electron microscopy、FESEM)イメージである。 本発明の一実施形態にかかる電解銅箔の10,000倍のFESEMイメージである。 本発明の一実施形態にかかる電解銅箔の50,000倍のFESEMイメージである。 本発明の一実施形態にかかる電解銅箔の100,000倍のFESEMイメージである。 本発明の一実施形態にかかる電解銅箔の100,000倍のFESEMイメージである。 実施例1で製造された電解銅箔の析出面に対するXRD(X−ray diffraction)スペクトルである。 実施例1で製造された電解銅箔の表面に対する走査電子顕微鏡(scanning electron microscopy、SEM)イメージである。 実施例2の電解銅箔の表面に対するSEMイメージである。 実施例3の電解銅箔の表面に対するSEMイメージである。 実施例4の電解銅箔の表面に対するSEMイメージである。 比較例1の電解銅箔の表面に対するSEMイメージである。 比較例2の電解銅箔の表面に対するSEMイメージである。 比較例3の電解銅箔の表面に対するSEMイメージである。 比較例4の電解銅箔の表面に対するSEMイメージである。
以下、本発明にかかる電解銅箔、前記電解銅箔を含む電気部品および電池、および電解銅箔の製造方法に関してより詳細に説明する。
本発明の一実施形態にかかる電解銅箔は、析出面(Matte side)の突出した表面要素の間の領域であるポア(pore)の平均直径は1nm〜100nmである。本実施形態にかかる電解銅箔は、析出面に見える暗い部分、すなわち、2個の表面要素の間に存在する暗い部分であるポアの平均直径がnm単位で小さい。本明細書において、「表面要素」とは、析出面に見える明るい部分であって電解銅箔の表面に突出した部分を、「ポア」とは、電解銅箔の表面から上部に突出している表面要素の間に形成され、内部に引き込まれた部分であって暗く見える部分を意味する。
本発明にかかる電解銅箔は、析出面の幅方向に対する光沢度(Gs(60゜))が500以上であってよい。すなわち、電解銅箔の析出面の光沢度が非常に高い。電解銅箔は、銅電解液槽に浸漬された回転する陰極ドラムと陽極との間に電流を供給して、陰極ドラムの表面に銅箔を析出させて得るが、電解銅箔中の陰極ドラムと接触する面は光沢面(Shiny side、S面)であり、その反対面を析出面という。析出面は、ドラムと接触する光沢面とは異なり、電解された銅箔がそのまま析出される面であるので、原則的に光択が少なく、表面粗度が高い。したがって、析出面は後処理により表面粗度を低下させ、必要に応じて光沢を付与する処理を行う。
しかし、本発明にかかる電解銅箔の析出面の光沢度は高い。図1は、本発明の一実施形態にかかる電解銅箔の2,000倍の電界放出走査電子顕微鏡(Field emission scanning electron microscopy、FESEM)イメージである。
析出面は、工程の特性上、一般的に2,000倍のFESEM分析を行う場合、表面に凹凸が現れ、光沢度が高くない。反面、図1において、本発明にかかる電解銅箔の析出面は、光沢面と類似して鏡上(mirror)のような光沢を示している。
FESEM分析の解像度を高めて、図2の10,000倍のFESEMイメージ、図3の50,000倍のFESEMイメージ、および図4の100,000倍のFESEMイメージを分析すれば、解像度を高めるほど、表面に凹凸が現れている。しかし、10,000倍のFESEMイメージからも凹凸を確認しにくく、50,000倍のFESEMおよび100,000倍のFESEM分析のような超高解像度で凹凸が確認されている。
図4の100,000倍のFESEMイメージには、電解銅箔の析出面において突出した表面要素の間の領域であるポア(pore)が示される。図4において、本発明にかかる電解銅箔は、析出面の表面要素の大きさおよび高さが均一であり、ポアの直径が小さくかつ、ポアの大きさが比較的均一である。同一のサンプルに対して52度チルト(tilt)させて、100,000倍のFESEM分析を行った結果が、図5に示されている。図5では、突出した表面要素の間のポアがより明確に示される。
表面が同一の表面粗度を有する場合にも、ポアの大きさが小さいかその個数が小さい場合、表面光沢度は向上する。例えば、析出面におけるポアの体積が同一の場合にポアの深さが低く、平均直径が大きければ、表面に現れた暗い領域であるポアがより大きく光沢度に影響を及ぼし得る。すなわち、ポアの体積が同一であるものの、ポアの深さが深く、平均直径が小さければ、光沢度が向上できるのである。
したがって、本発明にかかる電解銅箔の析出面におけるポアは、相対的に深さは深く、平均直径は小さいことが、光沢度の面で好ましい。析出面において表面粗度Rzが1.4μm以下の点を考慮する時、ポアの平均直径が1nm〜100nmであるとは、ポアの暗い部分が析出面に多く露呈しないようにポアの深さが深いことを意味する。
また、ポアは、析出面の全体面積に対して10%〜50%の断面積を示すことができる。これは、ポアが析出面の全体面積に対して50%以下の面積を示すことが好ましいことを意味する。同時に、ポアの析出面における平均密度の、突出した表面要素の析出面における平均密度に対する割合は10%〜50%であってよい。ポアは外部に突出した表面要素に比べて少ない数で存在することが、光沢度の面で好ましい。また、ポアは100個/μm〜1000個/μmであってよい。
ポアの断面積は、図3または図4のイメージから、暗い領域の全体の広さを、ポアの個数で除して算出することができる。
例示的な一実施形態にかかる電解銅箔は、析出面の表面粗度Rzが1.4μm以下であり、熱処理後の引張強度が40kgf/mm以上であり、延伸率が4%以上である。
前記電解銅箔は、表面粗度Rzが1.4μm以下の低粗度の銅箔でありながらも、40kgf/mm以上の高い引張強度を有するので、機械的強度が高い。これと同時に、前記電解銅箔は、高温を経た後も4%以上の高延伸率を有する。
また、本発明にかかる電解銅箔は、角の巻き(curl)角度が0゜〜45゜である。角の巻き角度は、電解銅箔を平らな底の上に置いた場合、電解銅箔の端部分、すなわち、角や周縁の曲がる角度を意味する。電解銅箔の角の巻き現象は、電解銅箔の内部エネルギーが不均一の場合に発生することが知られているが、角の巻きが発生した場合、PCB工程における積層などの工程で角が破れるといった不良が多数発生することがあり、リチウム二次電池工程では、活物質コーティングの際、角が破れたり折れたり、またはシワが発生するなどの問題が発生することがある。電解銅箔の角の巻き角度が大きければ、後続の工程に使用しにくいので、角の巻き角度は0゜〜45゜であることが好ましい。また、電解銅箔を平らな底の上に広げてX字状に切断し、切断した部分の持ち上がる高さを角の巻き高さというが、角の巻き高さは0mm〜40mmであることが好ましい。本発明にかかる電解銅箔の場合、銅結晶内に不純物が存在して強度が高いので、角の巻き程度が大きいことが予想されるが、銅結晶粒界に不純物が存在せず、内部ストレスが低下して角の巻き程度が低くなる。
したがって、前記電解銅箔は、PCB(Printed Circuit Board)/FPC(Flexible PCB)用途および電池の集電体用途に同時に使用できる。
前記電解銅箔において、析出面の表面粗度Rzが1.4μm超過であれば、負極集電体用電解銅箔の表面と活物質との接触面が小くなり、充放電サイクルの寿命および充電初期の電気容量が低くなり得る。また、前記析出面の表面粗度Rzが1.4μm超過であれば、プリント配線板で微細ピッチを有する高密度回路を形成するのが容易でない。
前記電解銅箔は、引張強度が40kgf/mm〜70kgf/mmで高強度特性を有する。また、前記電解銅箔は、熱処理後も引張強度が40kgf/mm〜70kgf/mmである。熱処理は、例えば150℃〜220℃で行われてよく、詳細には180℃で行われてよい。熱処理は、30分、1時間、2時間および数時間にわたって行われてよいが、1時間以上行ってはじめて一定の引張強度が維持できる。熱処理は、電解銅箔の引張強度を測定するためのものであって、電解銅箔を保管したり後続の工程に投入した場合、一定レベルに変化しない値に維持される引張強度や延伸率を得るための処理である。
前記電解銅箔は、熱処理後の引張強度が40kgf/mm未満であれば、機械的強度が弱くて取り扱いが困難であり得る。
前記電解銅箔は、熱処理後の引張強度が熱処理前の引張強度と類似していることが好ましい。前記電解銅箔の熱処理後の引張強度は、熱処理前の引張強度の85%〜99%であることが好ましいが、熱処理後も強度を維持すれば、後続する工程での取り扱いが容易で、歩留まりが高くなる。
前記電解銅箔は、熱処理前の延伸率が2%〜15%であってよい。また、前記電解銅箔は、熱処理後の延伸率が4%〜15%であってよいが、熱処理は、180℃で1時間行われてよい。あるいは、熱処理後の延伸率は、熱処理前の延伸率の1倍〜4.5倍であってよい。
前記電解銅箔において、熱処理後の延伸率が4%未満であれば、後続の工程が高温工程の場合、クラックが発生することがある。例えば、前記電解銅箔が二次電池の負極集電体として用いられる場合、負極集電体製造時の工程が高温工程であり、充放電時に活物質層の体積変化が伴うので、クラックが発生して不良を誘発し得るため、熱処理後、所定の延伸率を維持しなければならない。
前記電解銅箔は、析出面に対するXRDスペクトルにおいて、(200)結晶面に対する回折ピークの強度(I(200))と、(111)結晶面に対する回折ピークの強度(I(111))との比であるI(200)/I(111)が0.5〜1.0であってよい。
例えば、図6に示されるように、析出面に対するXRDスペクトルにおいて、回折角度(2θ)43.0゜±1.0゜で(111)結晶面に対する回折ピークを示し、回折角度(2θ)50.5゜±1.0゜で(200)結晶面に対する回折ピークを示し、これらの強度比I(200)/I(111)が0.5〜1.0以上であってよい。
例えば、前記電解銅箔において、I(200)/I(111)が0.5〜0.8であってよい。前記電解銅箔において、前記析出面に対するXRDスペクトルにおいて、(200)結晶面に対する配向指数(M(200))と、(111)結晶面に対する配向指数(M(111))とから得られる配向指数の比であるM(200)/M(111)が1.1〜1.5であってよい。前記配向指数(orientation index)は、任意の試料に対する特定結晶面の相対的なピーク強度を、すべての結晶面に対して無配向の標準試料から得られる特性結晶面の相対的なピーク強度で除した値である。例えば、前記電解銅箔において、M(200)/M(111)が1.2〜1.4であってよい。
前記電解銅箔は、180℃で1時間熱処理後の延伸率が10%以上であってよい。すなわち、前記電解銅箔は、高温熱処理後の延伸率が10%以上の高延伸率を有することができる。例えば、前記電解銅箔は、高温熱処理後の延伸率が10%〜20%であってよい。例えば、前記電解銅箔は、高温熱処理後の延伸率が10%〜15%であってよい。例えば、前記電解銅箔は、高温熱処理後の延伸率が10%〜13%であってよい。前記電解銅箔は、熱処理前の延伸率が2%以上であってよい。例えば、前記電解銅箔は、熱処理前の延伸率が2%〜20%であってよい。例えば、前記電解銅箔は、熱処理前の延伸率が5%〜20%であってよい。例えば、前記電解銅箔は、熱処理前の延伸率が5%〜15%であってよい。例えば、前記電解銅箔は、熱処理前の延伸率が5%〜10%であってよい。前記「熱処理前」という用語は、高温状態で熱処理する前の温度である25℃〜130℃を意味する。前記延伸率は、電解銅箔が破断する直前まで延伸された距離を、電解銅箔の最初の長さで除した値である。
前記電解銅箔は、析出面の表面粗度Rzが0.7μm以下であってよい。前記電解銅箔は、Rzが0.7μm以下の低粗度を有することにより、PCB/FPC用銅箔および二次電池用負極集電体用銅箔としてすべて使用できる。例えば、前記電解銅箔は、析出面の表面粗度Rzが0.5μm以下であってよい。例えば、前記電解銅箔は、析出面の表面粗度Rzが0.45μm以下であってよい。
前記電解銅箔は、析出面の表面粗度Raが0.15μm以下であってよい。前記電解銅箔は、Raが0.15μm以下の低粗度を有することにより、PCB/FPC用銅箔および二次電池用負極集電体用銅箔としてすべて使用できる。例えば、前記電解銅箔は、析出面の表面粗度Raが0.12μm以下であってよい。例えば、前記電解銅箔は、析出面の表面粗度Raが0.11μm以下であってよい。
前記電解銅箔の熱処理後の引張強度が、熱処理前の引張強度の85%以上であってよい。例えば、前記電解銅箔の、180℃で1時間熱処理後の引張強度が、熱処理前の引張強度の90%以上であってよい。前記熱処理前の引張強度は、高温熱処理なしに得られた銅箔の引張強度である。前記電解銅箔の熱処理前の引張強度は40kgf/mm〜70kgf/mmであってよい。
前記電解銅箔において、析出面の幅方向に対する光沢度(Gs(60゜))が500以上であってよい。例えば、前記電解銅箔において、析出面の幅方向に対する光沢度(Gs(60゜))が500〜1000であってよい。前記光沢度は、JIS Z871−1997によって測定された値である。
前記電解銅箔の厚さは35μm以下であってよい。例えば、前記電解銅箔の厚さは6〜35μmであってよい。例えば、前記電解銅箔の厚さは6〜18μmであってよい。また、例えば、前記電解銅箔の厚さは2〜10μmであってよい。
前記電解銅箔は、絶縁樹脂などと接着する必要がある場合、密着性を実用レベルまたはそれ以上にするために、表面処理が追加的に実施できる。銅箔上での表面処理としては、例えば、耐熱および耐化学性処理、クロメート処理、シランカップリング処理のうちのいずれか1つ、またはそれらの組み合わせなどが挙げられ、どのような表面処理をどのように施すかは、絶縁樹脂として用いる樹脂や工程条件に応じて、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が選択して行われる。
例示的な一実施形態にかかる電気部品は、絶縁性基材と、前記絶縁性基材の一表面に付着した上述の電解銅箔とを含み、前記電解銅箔をエッチングして形成された回路を含む。
前記電気部品は、例えば、TABテープ、プリント配線板(PCB)、フレキシブルプリント配線板(FPC、Flexible PCB)などであるが、必ずしもこれらに限定されず、前記電解銅箔を絶縁性基材上に付着させて使用するものとして、当該技術分野で使用できるものであればすべて可能である。
例示的な一実施形態にかかる電池は、前記電解銅箔を含む。前記電解銅箔は、前記電池の負極集電体として使用できるが、必ずしもこれらに限定されず、電池に使用される他の構成要素としても使用可能である。前記電池は特に限定されず、一次電池、二次電池をすべて含み、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、リチウム空気電池など、電解銅箔を集電体として用いる電池として、当該技術分野で使用できる電池であればすべて可能である。
例示的な一実施形態にかかる電解銅箔の製造方法は、添加剤A;添加剤B;添加剤C;および添加剤Dを含む銅電解液を電解するステップを含み、前記添加剤Aがチオウレア系化合物および窒素を含むヘテロ環にチオール基の連結された化合物からなる群より選択された1つ以上であり、前記添加剤Bが硫黄原子を含む化合物のスルホン酸またはその金属塩であり、前記添加剤Cが非イオン性水溶性高分子であり、前記添加剤Dがフェナジニウム(phenazinium)系化合物である。
前記電解銅箔の製造方法は、新たな組成の添加剤を含むことにより、厚さが薄く、機械的強度が高いながらも高延伸が可能な低粗度の銅箔を製造することができる。前記銅電解液は、濃度1〜40ppmの塩素(塩素イオン)を含むことができる。銅電解液中に塩素イオンが少量存在すると、電解めっきの際、初期核生成サイトが多くなって結晶粒が微細になり、結晶粒界の界面に形成されるCuClの析出物が高温に加熱時に結晶の成長を抑制して、高温での熱的安定性を向上させることができる。前記塩素イオンの濃度が1ppm未満であれば、硫酸−硫酸銅電解液中に必要な塩素イオンの濃度が不足して熱処理前の引張強度が低下し、高温での熱的安定性が低下することがある。塩素イオンの濃度が40ppm超過であれば、析出面の表面粗度が上昇して低粗度の電解銅箔の製造が困難であり、熱処理前の引張強度が低下し、高温での熱的安定性が低下することがある。
前記銅電解液において、前記添加剤Aの含有量が1〜10ppmであり、前記添加剤Bの含有量が10〜200ppmであり、前記添加剤Cの含有量が5〜40ppmであり、前記添加剤Dの含有量が1〜10ppmであってよい。
前記銅電解液において、添加剤Aは、電解銅箔の製造安定化を向上させ、電解銅箔の強度を向上させることができる。前記添加剤Aの含有量が1ppm未満であれば、電解銅箔の引張強度が低下することがあり、前記添加剤Aの含有量が10ppm超過であれば、析出面の表面粗度が上昇して低粗度の電解銅箔の製造が困難であり、引張強度が低下することがある。
前記銅電解液において、添加剤Bは、電解銅箔の表面光沢を向上させることができる。前記添加剤Bの含有量が10ppm未満であれば、電解銅箔の光沢が低下することがあり、前記添加剤Bの含有量が200ppm超過であれば、析出面の表面粗度が上昇して低粗度の電解銅箔の製造が困難であり、電解銅箔の引張強度が低下することがある。
前記銅電解液において、添加剤Cは、電解銅箔の表面粗度を低下させ、表面光沢を向上させることができる。前記添加剤Cの含有量が5ppm未満であれば、析出面の表面粗度が上昇して低粗度の電解銅箔の製造が困難であり、電解銅箔の光沢が低下することがあり、前記添加剤Cの含有量が40ppm超過であれば、電解銅箔の物性や外観に差がなく、経済的でないことがある。
前記銅電解液において、添加剤Dは、電解銅箔の表面を平坦さを向上させる役割を果たすことができる。前記添加剤Dの含有量が1ppm未満であれば、析出面の表面粗度が上昇して低粗度の電解銅箔の製造が困難であり、電解銅箔の光沢が低下することがあり、前記添加剤Dの含有量が40ppm超過であれば、電解銅箔の析出状態が不安定になり、電解銅箔の引張強度が阻害されることがある。
前記チオウレア系化合物は、ジエチルチオウレア、エチレンチオウレア、アセチレンチオウレア、ジプロピルチオウレア、ジブチルチオウレア、N−トリフルオロアセチルチオウレア(N−trifluoroacetylthiourea)、N−エチルチオウレア(N−ethylthiourea)、N−シアノアセチルチオウレア(N−cyanoacetylthiourea)、N−アリルチオウレア(N−allylthiourea)、o−トリルチオウレア(o−tolylthiourea)、N,N’−ブチレンチオウレア(N,N’−butylenethiourea)、チアゾリジンチオール(thiazolidinethiol)、4−チアゾリンチオール(4−thiazolinethiol)、4−メチル−2−ピリミジンチオール(4−methyl−2−pyrimidinethiol)、2−チオウラシル(2−thiouracil)からなる群より選択された1つ以上であってよいが、必ずしもこれらに限定されず、当該技術分野で添加剤として使用可能なチオウレア化合物であればすべて可能である。前記窒素を含むヘテロ環にチオール基の連結された化合物は、例えば、2−メルカプト−5−ベンゾイミダゾールスルホン酸ナトリウム塩(2−mercapto−5−benzoimidazole sulfonic acid sodium salt)、ナトリウム3−(5−メルカプト−1−テトラゾリル)ベンゼンスルホネート(Sodium3−(5−mercapto−1−tetrazolyl)benzene sulfonate)、2−メルカプトベンゾチアゾール(2−mercapto benzothiazole)であってよい。
前記硫黄原子を含む化合物のスルホン酸またはその金属塩は、例えば、ビス−(3−スルホプロピル)−ジスルフィドジナトリウム塩(SPS)、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸(MPS)、3−(N,N−ジメチルチオカルバモイル)−チオプロパンスルホネートナトリウム塩(DPS)、3−[(アミノ−イミノメチル)チオ]−1−プロパンスルホネートナトリウム塩(UPS)、o−エチルジチオカーボネート−S−(3−スルホプロピル)−エステルナトリウム塩(OPX)、3−(ベンゾチアゾリル−2−メルカプト)−プロピル−スルホン酸ナトリウム塩(ZPS)、エチレンジチオジプロピルスルホン酸ナトリウム塩(Ethylenedithiodipropylsulfonic acid sodium salt)、チオグリコール酸(Thioglycolic acid)、チオリン酸−o−エチル−ビス−(ω−スルホプロピル)エステルジナトリウム塩(Thiophosphoric acid−o−ethyl−bis−(ω−sulfopropyl)ester disodium salt)、チオリン酸−トリス−(ω−スルホプロピル)エステルトリナトリウム塩(Thiophosphoric acid−tris−(ω−sulfopropyl)ester trisodium salt)からなる群より選択された1つ以上であってよいが、必ずしもこれらに限定されず、当該技術分野で添加剤として使用できる硫黄原子を含む化合物のスルホン酸またはその金属塩であればすべて可能である。
前記非イオン性水溶性高分子は、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(Carboxymethylcellulose)、ノニルフェノールポリグリコールエーテル(Nonylphenol polyglycol ether)、オクタンジオール−ビス−(ポリアルキレングリコールエーテル(Octane diol−bis−(polyalkylene glycol ether)、オクタノールポリアルキレングリコールエーテル(Ocatanol polyalkylene glycol ether)、オレイン酸ポリグリコールエーテル(Oleic acid polyglycol ether)、ポリエチレンプロピレングリコール(Polyethylene propylene glycol)、ポリエチレングリコールジメチルエーテル(Polyethylene glycol dimethyl ether)、ポリオキシプロピレングリコール(Polyoxypropylene glycol)、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol)、β−ナフトールポリグリコールエーテル(β−naphthol polyglycol ether)、ステアリン酸ポリグリコールエーテル(Stearic acid polyglycol eter)、ステアリルアルコールポリグリコールエーテル(Stearyl alcohol polyglycol ether)からなる群より選択された1つ以上であってよいが、必ずしもこれらに限定されず、当該技術分野で添加剤として使用できる水溶性高分子であればすべて可能である。例えば、前記ポリエチレングリコールは、分子量が2000〜20000であってよい。
前記フェナジニウム系化合物は、サフラニン−O(Safranine−O)、ヤーヌスグリーンB(Janus Green B)などからなる群より選択された1つ以上であってよい。
前記製造方法で使用される銅電解液の温度は30〜60℃であってよいが、必ずしもこの範囲に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内で適宜調整可能である。例えば、前記銅電解液の温度は40〜50℃であってよい。
前記製造方法で使用される電流密度は20〜500A/dmであってよいが、必ずしもこの範囲に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内で適宜調整可能である。例えば、前記電流密度は30〜40A/dmであってよい。前記銅電解液は、硫酸−硫酸銅電解液であってよい。前記硫酸−硫酸銅電解液において、前記Cu2+イオンの濃度は60g/L〜180g/Lであってよいが、必ずしもこの範囲に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内で適宜調整可能である。例えば、前記Cu2+の濃度は65g/L〜175g/Lであってよい。
前記銅電解液は、公知の方法で製造できる。例えば、Cu2+イオンの濃度は、銅イオンまたは硫酸銅の添加量を調整して得ることができ、SO 2+イオンの濃度は、硫酸および硫酸銅の添加量を調整して得ることができる。
前記銅電解液に含まれる添加剤の濃度は、銅電解液に投入される添加剤の投入量および分子量から得られるか、銅電解液に含まれた添加剤をカラムクロマトグラフィーのような公知の方法で分析して得ることができる。
前記電解銅箔の製造方法は、上述の銅電解液を用いたことを除いては、公知の方法で製造できる。
例えば、前記電解銅箔は、回転するチタン製ドラム上のチタンの曲面上の陰極表面と陽極との間に前記銅電解液を供給し、電解して、陰極表面に電解銅箔を析出させ、これを連続的に巻き取って電解銅箔を製造することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明するが、本発明がこれに限定されるわけではない。
(電解銅箔の製造)
実施例1
電解による電解銅箔を製造するために、20L/minで循環可能な3L容量の電解槽システムを用い、銅電解液の温度は45℃に一定に維持した。陽極は、厚さが5mmで、大きさが10X10cmのDSE(Dimentionally Stable Electrode)極板を使用し、陰極は、陽極と同一の大きさおよび厚さを有するチタン極板を使用した。
Cu2+イオンの移動を円滑にするために、電流密度は35A/dmでめっきを実施し、18μmの厚さの電解銅箔を製造した。
銅電解液の基本組成は、次の通りである。
CuSO・5HO:250〜400g/L
SO:80〜150g/L
前記銅電解液に塩素イオンおよび添加剤が追加され、添加された添加剤および塩素イオンの組成は、下記の表1に示した。下記の表1において、ppmはmg/Lと同一の濃度である。
製造された電解銅箔の析出面(Matte面、M面)表面の走査電子顕微鏡写真を、図7に示した。
実施例2〜4および比較例1〜4
銅電解液の組成を下記の表1のように変更したことを除いては、実施例1と同様の方法で電解銅箔を製造した。実施例2〜4および比較例1〜4で製造された電解銅箔の析出面表面の走査電子顕微鏡写真を、図8〜図14にそれぞれ示した。
前記表1において、略字は下記の化合物を意味する。
DET:ジエチルチオウレア
SPS:ビス−(3−スルホプロピル)−ジスルフィド
MPS:3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸
PEG:ポリエチレングリコール(関東ケミカル、Cas No.25322−68−3)
ZPS:3−(ベンゾチアゾリル−2−メルカプト)−プロピル−スルホン酸ナトリウム塩
JGB:ヤーヌスグリーンB
SAO:サフラニン−O(Safranine−O)
2M−SS;2−メルカプト−5−ベンゾイミダゾールスルホン酸
DDAC:ジアリルジメチルアンモニウムクロライド
PGL:ポリグリセリン(KCI、PGL104KC)
評価例1:走査電子顕微鏡実験
実施例1〜4および比較例1〜4で得られた電解銅箔の析出面の表面に対して走査電子顕微鏡を測定して、その結果を図7〜図14にそれぞれ示した。
図7〜図14に示されるように、実施例1〜4の電解銅箔は、比較例1〜4の電解銅箔に比べて表面が平坦で、粗度が低かった。
評価例2:光沢度の測定
実施例1〜4および比較例1〜4で得られた電解銅箔の析出面の表面に対して光沢度を測定した。前記光沢度は、JIS Z871−1997によって測定された値である。
光沢度の測定は、電解銅箔の流れ方向(MD方向)に沿って当該銅箔の表面に入射角60゜で測定光を照射し、反射角60゜で反射した光の強度を測定したもので、光沢度の測定方法であるJIS Z8741−1997に準じて測定した。
測定の結果を、下記の表2に示した。
前記表2に記載されているように、実施例1〜4の電解銅箔は、比較例1〜4の電解銅箔に比べて向上した光沢度を示した。
評価例3:XRD実験
実施例1〜4および比較例1〜4で得られた電解銅箔の析出面に対してXRD(X−ray diffraction)スペクトルを測定した。実施例1に対するXRDスペクトルを、図6に示した。
図6に示されるように、(111)結晶面のピーク強度が最も高く、次が(200)結晶面であった。
前記(200)結晶面に対する回折ピークの強度(I(200))と、(111)結晶面に対する回折ピークの強度(I(111))との比であるI(200)/I(111)は0.605であった。
また、前記析出面に対するXRDスペクトルにおいて、(111)、(200)、(220)、(311)、(222)結晶面に対する配向指数(orientation index、M)を測定して、その結果を下記の表3に示した。
配向指数は、S.Yoshimura、S.Yoshihara、T.Shirakashi、E.Sato、Electrochim.Acta39、589(1994)で提案した配向指数(M)を用いて測定した。
例えば、(111)面を有する試験片の場合、次のような方法で配向指数(orientation index)(M)を計算する。
IFR(111)=IF(111)/{IF(111)+IF(200)+IF(220)+IF(311)}
IR(111)=I(111)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}
M(111)=IR(111)/IFR(111)
IF(111)はJCPDSカード(Cards)におけるXRD強度であり、I(111)は実験値である。M(111)が1より大きければ、(111)面に平行な優先方位を有し、Mが1より小さければ、優先方位が減少することを意味する。
前記表3を参照して、前記析出面に対するXRDスペクトルにおいて、(200)結晶面に対する配向指数(M(200))と、(111)結晶面に対する配向指数(M(111))とから得られる配向指数の比であるM(200)/M(111)は1.31であった。
評価例4:表面粗度(Rz)の測定
実施例1〜4および比較例1〜4で得られた電解銅箔の析出面および光沢面の表面粗度RzおよびRaを、JISB0601−1994規格によって測定した。前記測定方法で得られた表面粗度RzおよびRaを、下記の表4に示した。値が低いほど、粗度が低いことを意味する。
評価例5:常温引張強度、常温延伸率、高温引張強度および高温延伸率の測定
実施例1〜4および比較例1〜4で得られた電解銅箔を、幅12.7mmXゲージ長50mmで引張試験片を採取した後、50.8mm/minのクロスヘッド速度で、引張試験をIPC−TM−650 2.4.18B規格によって実施し、測定される引張強度の最大荷重を常温引張強度とし、破断時の延伸率を常温延伸率とした。ここで、常温は25℃である。
常温での引張強度および延伸率の測定に使用された電解銅箔と同一の電解銅箔を、180℃で1時間熱処理後、取り出して、前記と同様の方法で引張強度および延伸率を測定し、高温引張強度および高温延伸率とした。
前記測定方法で得られた常温引張強度、常温延伸率、高温引張強度、高温延伸率を、下記の表4に示した。
前記表4に示されるように、実施例1〜4の電解銅箔は、表面粗度Rzが0.5μm未満と低く、高温熱処理後の引張強度が40kgf/mm以上であり、高温熱処理後の延伸率が大部分10%以上と高かった。
これに対し、比較例1〜4の電解銅箔は、実施例1〜4の電解銅箔に比べて表面粗度が高く、高温熱処理後の延伸率が低くて、二次電池用負極集電体および/またはPCB/FPC用の低粗度の銅箔として用いるのに不適であった。
評価例6:角の巻き(curl)程度の測定
実施例1〜4および比較例1〜4で得られた電解銅箔を、幅10cmX長さ10cmで試験片を採取した後、平らな底の上に置いて、角部分の曲がった角度(角の巻き角度)、およびX字状に切断した後、切断した部分の持ち上がる高さ(角の巻き高さ)を測定して、下記の表5に示した。
表5に示されるように、実施例1〜4の電解銅箔は、角の巻き角度が5〜30゜で45゜以下であった。しかし、比較例1〜比較例4の電解銅箔は、角の巻き角度が46゜〜52゜で45゜を超え、後続の工程での取り扱いが難しい状態を示した。同時に、比較例1〜比較例4の電解銅箔は、角の巻き高さが40mmを超え、品質が不良な状態を示した。したがって、本発明にかかる電解銅箔は、高強度でありながらも内部ストレスが低くて角の巻き現象が少なくなり、優れた性能を示した。
本発明は、上述の実施形態および添付した図面によって限定されるものではなく、添付した請求の範囲によって解釈されなければならない。また、本発明について請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な形態の置換、変形および変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を有する者に自明である。

Claims (11)

  1. 析出面の突出した表面要素の間の領域であるポア(pore)の平均直径は1nm〜100nmであり、
    熱処理前の引張強度が40kgf/mm 〜70kgf/mm であり、
    熱処理後の引張強度は40kgf/mm 〜70kgf/mm であり、
    180℃で1時間熱処理後の引張強度は40kgf/mm 〜70kgf/mm であり、
    180℃で1時間熱処理後の延伸率が4%〜15%であり、
    厚さが2μm〜10μmであることを特徴とする、電解銅箔。
  2. 前記ポアの断面積は、前記析出面の面積に対して10%〜50%であることを特徴とする、請求項1に記載の電解銅箔。
  3. 前記ポアは100個/μm〜1000個/μmであることを特徴とする、請求項1に記載の電解銅箔。
  4. 前記析出面における前記ポアの平均密度は、前記析出面における前記突出した表面要素の平均密度の10%〜50%であることを特徴とする、請求項1に記載の電解銅箔。
  5. 析出面の幅方向に対する光沢度(Gs(60°))が500以上であることを特徴とする、請求項1に記載の電解銅箔。
  6. 熱処理後の引張強度は、熱処理前の引張強度の85%〜99%であることを特徴とする、請求項1に記載の電解銅箔。
  7. 熱処理前の延伸率が2%〜15%であることを特徴とする、請求項1に記載の電解銅箔。
  8. 熱処理後の延伸率が4%〜15%であることを特徴とする、請求項1に記載の電解銅箔。
  9. 熱処理後の延伸率は、熱処理前の延伸率の1倍〜4.5倍であることを特徴とする、請求項1に記載の電解銅箔。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電解銅箔を含むことを特徴とする、電池。
  11. 絶縁性基材と、
    前記絶縁性基材の一表面に付着した前記請求項1〜のいずれか1項に記載の電解銅箔とを含むことを特徴とする、電気部品。
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