JP6009908B2 - 多方向スイッチ - Google Patents
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Description
この多方向スイッチでは、弾性の支持部材100の支持部101に可動接点102が取り付けられており、この支持部101が、ノブの操作に連動して進退移動する棒状の操作部材103により押されて移動することで、支持部101に支持された可動接点102が、プリント基板104の表面に設けられた固定接点105に対して接離するようになっている。
可動接点102と操作部材103もまた、ノブの基準軸X周りの周方向に所定間隔で複数設けられており、基準軸Xの軸方向から見てリング状に配置されている。
かかる場合、本来接触させるべき可動接点102点の他に、この可動接点102に隣接する他の可動接点102も、対応する固定接点105に接触してしまうことがある。
そうすると、基準軸X側に突出する接続片107の屈曲部107aが、節度溝108に干渉してしまう。
かかる場合、節度溝108との干渉を避けるために、接続片107を短くして基準軸X側への突出量を抑えることが考えられる。しかし、接続片107が短くなると、ある操作部材103の移動に追従して隣接する他の操作部材103が移動することを防止できなくなり、予定していない可動接点102が対応する固定接点105に接触してしまう虞がある。
また、接続片107を径方向外側に延ばすことが考えられるが、この場合には、多方向スイッチが径方向に大型化してしまう。
中立位置にあるノブが操作されて、前記ノブが前記中立位置にあるときの基準軸に対して傾くと、前記ノブの操作方向側に位置する押圧部が前記基準軸の軸方向に移動して、当該押圧部に対応するスイッチ素子を選択的にオンさせる多方向スイッチにおいて、
前記スイッチ素子と前記押圧部は、前記基準軸回りの周方向に所定間隔で、同数ずつ設けられており、
前記基準軸回りの周方向で隣接する押圧部同士は、前記基準軸の径方向から見て波状に形成された可撓性の接続片で互いに接続されており、
前記ノブが前記中立位置にある時に前記基準軸に対して直交配置される操作部を有すると共に、前記ノブが操作されると、前記基準軸から見て、前記操作部における前記ノブの操作方向側を、前記軸方向に移動させて傾倒する可動部材をさらに備え、
前記操作部では、前記基準軸から見て、前記ノブの操作方向として予め設定されていない方向側に、前記可動部材の傾倒を阻止する阻止部が、設けられており、
前記ノブが、当該ノブの操作方向として予め設定されていない方向側に操作されると、前記阻止部が固定側のストッパに当接して、前記可動部材の傾倒を阻止すると共に、
前記ストッパの前記阻止部との当接面には、前記可動部材の傾倒方向を、前記ノブの操作方向として予め設定された方向に対応する傾倒方向に誘導する誘導部が設けられていることを特徴とする多方向スイッチとした。
また、接続片が基準軸の軸方向に波打つような形成を有しているので、接続片の長さを長くしても、接続片を収容する空間を基準軸側に設ける必要がないので、基準軸側に節度機構を設けるための空間を確保できる。
図2は、多方向スイッチ1の断面図であり、(A)は、図1の(A)における面Bで多方向スイッチ1を切断した断面図であり、(B)は、(A)におけるA−A断面図であって、極盤6の円筒部63の内側に位置する部材(スプリングSp、ピンP)の図示を省略した図である。
図3は、多方向スイッチ1の分解斜視図である。
なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1の(B)におけるノブ2側を「上方」、極盤6側を「下方」と表記する。
多方向スイッチ1では、中立位置にあるノブ2が操作されて基準軸Xに対して傾くと、このノブ2に連結された可動盤4が、ノブ2の操作方向側にある押圧部51A〜51Dを押し下げて、対応するタクトスイッチA〜Dを選択的にオンさせるようになっている。
[ノブ2]
図1および図2に示すように、ノブ2は、上面に当該ノブ2の操作方向を示すマークMkが付されたヘッド部21と、ヘッド部21の外周を全周に亘って囲む周壁部22と、周壁部22の内径側から周壁部22よりも極盤6側の下方に延びる筒状壁部23と、ヘッド部21の中心から基準軸Xに沿って極盤6側に延びる円筒形状の軸部24とを有している。
スプリングSpの他端側には、断面U字形状のピンPが外挿されて取り付けられており、このピンPは、軸部24の下端から下方に突出して、その半円球状の先端部を、後記する極盤6の当接部631に当接させている。
図4は、可動盤4を説明する図であり、(A)は、極盤6側の下方から見た斜視図、(B)は、極盤6側の下方から見た平面図、(C)は、ノブ2側の上方から見た平面図、(D)は、(C)におけるA−A矢視方向から見た側面図である。
図4に示すように、操作部42は、軸方向から見た基本形状が正方形であり、四隅に面取り部421が設けられている。この操作部42の基準軸Xを挟んで対向する側縁部422の各々には、径方向外側に突出してガイド片423が設けられている。
これらガイド片423は、ノブ2の予め設定された傾倒方向側に位置しており、実施の形態では、基準軸Xを通り互いに直交する線分Ln1、Ln2上に位置している。
突部424は、タクトスイッチA〜Dと同数設けられており、実施の形態では、基準軸X回りの周方向で、90度間隔で4つ設けられている。
さらに、これら突部424の各々は、可動盤4がケース3に組み付けられた際に、後記する操作部材5の押圧部51A〜51Dに、基準軸Xの軸方向から接触するようになっている。
そして、ノブ2の操作に連動して可動盤4が傾倒させられると、傾倒方向側に位置する突部424が、操作部材5の対応する押圧部51A〜51Dを極盤6側の下方に押圧するようになっている。
なお、この規制部425の作用は、後に詳細に説明をする。
スリット426には、可動盤4とノブ2とを連結した際に、ノブ2の補強リブ210(図2の(A)参照)が挿入されて、可動盤4とノブ2の基準軸X周りの相対回転が、スリット426に係合させた補強リブ210により阻止されるようになっている。
図1の(B)に示すように、係合部427の爪427aは、可動盤4とノブ2とを連結した際に、ノブ2の軸部24に設けられた係止孔25に係合して、ノブ2の可動盤4からの脱落を阻止するようになっている。
弧状壁部429の下端には、断面視において球面形状の当接部430が設けられており、この当接部430は、基準軸X回りの周方向で、等間隔で三つ設けられている。
これら当接部430は、可動盤4が本体ケース8内に組み込まれた際に、極盤6に設けた摺動部632に基準軸Xの軸方向から当接するようになっている(図2の(A)参照)。
断面視において拡径部428は、その外周面428aが曲面状を成しており、多方向スイッチ1において可動盤4は、拡径部428の外周面428aを、ケース3の接触部314に当接させた状態で設けられている。
そして、可動盤4がノブ2の操作に連動して傾倒する際に、この外周面428aを、ケース3の接触部314が摺動するようになっている(図1の(B)参照)。
図5は、ケース3を説明する図であり、(A)は、極盤6側の下方から見た斜視図、(B)は、極盤6側の下方から見た平面図、(C)は、ノブ2側の上方から見た平面図、(D)は、側面図である。
壁部31の中央部には、当該壁部31を厚み方向に貫通して貫通孔310が設けられており、壁部31の上面には、この貫通孔310を全周に亘って囲むボス部311が、ノブ2側の上方に突出して形成されている。
ボス部311の下面には、貫通孔310を囲む凹溝312が形成されており、この凹溝312よりも内径側が、前記した可動盤4の拡径部428との当接部313となっている。
この当接部313の内径側の下部には、可動盤4の拡径部428との接触部314が設けられており、この接触部314の拡径部428との対向面は、当該拡径部428の外径と整合するように円弧状に形成されている。
なお、図5の(B)に示すように、当接部313には、ノブ2の傾倒方向側に延びるリブ315が接続されており、このリブ315により当接部313の接触部314側の変位量が大きくなりすぎないようにされている。
また、切欠き323は、基準軸X回りの周方向で間隔をあけて2カ所設けられており、これら切欠き323には、ケース3を極盤6に組み付けた際に、極盤6の係合突起612(図3参照)が係合して、ケース3が極盤6に対して回り止めされるようになっている。
各ガイド部316は、一対のガイド壁316a、316aから構成されており、これらガイド壁316a、316aは、周壁部32の内周に沿って極盤6側の下方に延びている。
ガイド壁316a、316aは、極盤6のタクトスイッチA〜Dの近傍に及ぶ長さで形成されており(図2の(A)参照)、これらガイド壁316a、316aの間には、可動盤4のガイド片423が挿入されるようになっている。
実施の形態においてガイド部316は、ノブ2の操作に連動して傾倒する可動盤4の基準軸Xの軸方向への移動(傾倒)をガイドすると共に、可動盤4の基準軸X回りの周方向の回転を規制するために設けられている。
各係止爪322は、極盤6側の下方が周壁部32で片持ち支持されており、壁部31側の上方が基準軸Xの径方向に弾性変形可能となっている。
図3に示すように極盤6は、ケース3との対向面に基板7が取り付けられた基部61を有しており、この基部61の下部には、基準軸Xの径方向に開口してコネクタ部62が設けられている。
図1および図2に示すように、コネクタ部62から延びる接続端子621は、インサート成型により極盤6内に埋め込まれており、接続端子621の先端側は、基準軸Xの軸方向に延びたのち、基板7の上面に半田付けされている(図2の(B)参照)。
基板7の中央には、極盤6からケース3側の上方に延びる円筒部63を挿通させる開口71(図2の(B)参照)が設けられており、タクトスイッチA〜Dは、開口71(円筒部63)を囲むように設けられている。
実施の形態では、基準軸Xの軸方向から見て、タクトスイッチA〜Dは、基準軸X回りの周方向に90度間隔で設けられている。
そのため、実施の形態では、溝631aの延長上には、何れかのタクトスイッチA〜Dが位置している。
かかる場合、規制部425の右斜め下方に、極盤6の円筒部63から突出する突出部64が位置しているので、図6の(A)に示すように、図中黒矢印F方向に移動した規制部425は、その尖状の先端部425aが突出部64に当接して、右斜め下方への移動が阻止される。これにより、規制部425を右斜め下方に移動させる方向へのノブ2の操作も、阻止されることになる。
以下、操作部材5を説明する。
図7は、操作部材5を説明する図であり、(A)は、極盤6側の下方から見た斜視図、(B)は、極盤6側の下方から見た平面図、(C)は、ノブ2側の上方から見た平面図、(D)は、側面図、(E)は、押圧部51Cが基板7側の下方に移動させられたときの操作部材5の状態を説明する図である。
操作部材5は、ダクトスイッチA〜Dの上面に載置される載置部510と、基準軸X周りの周方向における載置部510の両側から基板7側の下方に延びる側壁部511、511と、側壁部511、511の基板7側の下端から、基板7側に突出する脚部512、5
12と、を備えており、これらは、可撓性の材料から一体に形成されている。
実施の形態では、可撓性の材料から構成された操作部材5(押圧部51)を、突部424とタクトスイッチA〜Dとの間に介在させることで、入力される付勢力がタクトスイッチA〜Dの上面に均等に伝達されるようにしつつ、タクトスイッチA〜Dの破損を防止している。
基準軸Xの軸方向から見て接続片55は、円弧形状を成しており、基準軸Xを中心とした所定半径rの仮想円Im1に沿う形状を有している(図7の(C)参照)。
押圧部51(51A〜51D)は、この仮想円Im1よりも内径側に突出して設けられており、これら押圧部51の内径側に、極盤6の円筒部63を設けるための空間が確保されている。
例えば、ノブ2の操作により、押圧部51Cが基板7(極盤6)側の下方に押されると、図7の(D)に示すように、この押圧部51Cから延びる接続片55が、波形状の振幅を小さくしつつ長手方向に延びることで、押圧部51Cに隣接する他の押圧部51B、51Dが、押圧部51Cの移動に追従して基板7側の下方に移動しないようになっている。
実施の形態では、脚部512の載置部510からの長さを、タクトスイッチA〜Dのストローク量に応じて設定することで、タクトスイッチA〜Dが必要以上に押し込まれて破損することを防止している。
具体的には、載置部510から脚部512の先端までの長さL(図7の(D)参照)を、押圧部51(51A〜51D)が、タクトスイッチA〜Dを基板7側に押圧して、ストロークしたタクトスイッチA〜Dがオンされたときに、脚部512が基板7に当接する長さに設定している。
例えば、押圧部51Aの凹部510a、510aは、可動盤4が押圧部51Bまたは押圧部51Dを極盤6側に押し下げる方向に傾倒した際に、可動盤4の押圧部51A側に位置するガイド片423(図4の(C)参照)が、載置部510と干渉することを防止するために設けられている。
そうすると、スプリングSpにより付勢されたピンPが、極盤6の当接部631を摺動して、ノブ2の操作に節度感が付与されるようになっている。
よって、本来オンさせるべきタクトスイッチDに隣接する他のタクトスイッチA、Cをオンさせないようにすることができる。
タクトスイッチA〜Dと、押圧部51(51A〜51D)は、基準軸X回りの周方向に、90度間隔で4つずつ設けられており、押圧部51(51A〜51D)は、基準軸Xの周方向で隣接する他の押圧部51(51A〜51d)と、基準軸Xの径方向から見て波状に形成された可撓性の接続片55で互いに接続されている構成の多方向スイッチ1とした。
また、接続片55が、基準軸Xの軸方向に波打つような形状を有しているので、接続片55の長さを長くしても、接続片55を収容する空間を、軸方向から見てリング状の仮想円Im1に沿って設けられた接続片55の内径側、すなわち基準軸X側に設ける必要がないので、基準軸X側に、節度機構(円筒部63)設けるための空間を確保できる。
よって、スプリングSpにより付勢されたピンPを、極盤6の中心に設けた円筒部63の当接部631に当接させてノブ2の操作時に節度感を与えるようにした節度機構を、多方向スイッチの中心部(基準軸X上)に設けるにあたり、多方向スイッチ1の本体ケース8を、径方向に大型化させる必要がない。
操作部42では、基準軸Xから見て、ノブ2の操作方向として予め設定された方向側(線分Ln1、Ln2上)に押圧部51(51A〜51D)に当接させた突部424(当接部)が、ノブ2の操作方向として予め設定されていない方向側に、可動盤4の傾倒を阻止する規制部425(阻止部)が、設けられており、ノブ2が、当該ノブ2の操作方向として予め設定されていない方向側に操作されると、規制部425が、極盤6の突出部64(固定側のストッパ)に当接して、ノブ2の予め設定されていない方向側への操作を阻止する構成とし、突出部64の規制部425との当接面には、可動盤4の傾倒方向を、ノブ2の操作方向として予め設定されている方向側に誘導する斜面64a、64bが設けられている構成とした。
押圧部51(51A〜51D)は、タクトスイッチA〜Dの基板7とは反対側の上面に載置される載置部510(接触部)と、載置部510の側縁から、タクトスイッチA〜Dの側方を通って、基板7側に延びる脚部512と、を有しており、
脚部512の載置部510からの長さLは、タクトスイッチA〜Dが基板7側に押圧されて所定量ストロークしたときに基板7に当接して、押圧部51(51A〜51D)の基板7側への移動を阻止する長さに形成されている構成とした。
2 ノブ
21 ヘッド部
210 補強リブ
22 周壁部
23 筒状壁部
24 軸部
24a 係止部
25 係止孔
3 ケース
31 壁部
310 貫通孔
311 ボス部
311a 上端
312 凹溝
313 当接部
314 接触部
315 リブ
316 ガイド部
316a ガイド壁
32 周壁部
321 係止孔
322 係止爪
323 切欠き
4 可動盤
41 連結部
42 操作部
421 部
422 側縁部
423 ガイド片
424 突部
425 規制部
425a 先端部
426 スリット
427 係合部
427 係止部
427a 爪
428 拡径部
428a 外周面
429 弧状壁部
430 当接部
5 操作部材
51(51A〜51D)押圧部
510 載置部
510a 凹部
510b 当接部
511 側壁部
512 脚部
513 突起部
55 接続片
6 極盤
61 基部
611 係止爪
612 係合突起
62 コネクタ部
621 接続端子
63 円筒部
631 当接部
631a 溝
632 摺動部
64 突出部
64a、64b 斜面
7 基板
71 開口
8 本体ケース
A〜D タクトスイッチ
Mk マーク
P ピン
Sp スプリング
X 基準軸
Claims (2)
- 中立位置にあるノブが操作されて、前記ノブが前記中立位置にあるときの基準軸に対して傾くと、前記ノブの操作方向側に位置する押圧部が前記基準軸の軸方向に移動して、当該押圧部に対応するスイッチ素子を選択的にオンさせる多方向スイッチにおいて、
前記スイッチ素子と前記押圧部は、前記基準軸回りの周方向に所定間隔で、同数ずつ設けられており、
前記基準軸回りの周方向で隣接する押圧部同士は、前記基準軸の径方向から見て波状に形成された可撓性の接続片で互いに接続されており、
前記ノブが前記中立位置にある時に前記基準軸に対して直交配置される操作部を有すると共に、前記ノブが操作されると、前記基準軸から見て、前記操作部における前記ノブの操作方向側を、前記軸方向に移動させて傾倒する可動部材をさらに備え、
前記操作部では、前記基準軸から見て、前記ノブの操作方向として予め設定されていない方向側に、前記可動部材の傾倒を阻止する阻止部が設けられており、
前記ノブが、当該ノブの操作方向として予め設定されていない方向側に操作されると、前記阻止部が固定側のストッパに当接して、前記可動部材の傾倒を阻止すると共に、
前記ストッパの前記阻止部との当接面には、前記可動部材の傾倒方向を、前記ノブの操作方向として予め設定された方向に対応する傾倒方向に誘導する誘導部が設けられていることを特徴とする多方向スイッチ。 - 前記スイッチ素子は、前記押圧部により前記スイッチ素子が設けられた基板側に所定量押圧されるとオンされるように構成されており、
前記押圧部は、
前記スイッチ素子の前記基板とは反対側の面に接触する接触部と、
前記接触部の側縁から、前記スイッチ素子の側方を通って前記基板側に延びる脚部と、
を有しており、
前記脚部は、前記スイッチ素子が前記基板側に所定量押圧されたときに前記基板に当接して、前記接触部の前記基板側への移動を阻止する長さで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の多方向スイッチ。
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