JP6007785B2 - 信頼度導出装置、信頼度導出方法、信頼度導出プログラム及び電子機器の制御方法 - Google Patents

信頼度導出装置、信頼度導出方法、信頼度導出プログラム及び電子機器の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、信頼度導出装置、信頼度導出方法、信頼度導出プログラム及び電子機器の制御方法に関する。
従来、GPS(Global Positioning System)を利用した位置検出装置では、GPS等の情報から算出することにより、測位対象の位置を推定している。GPSから算出された測位対象の測位位置は、測位対象の真の位置に対して誤差を含んでいる。この誤差を統計的に評価した結果を「測位精度」と呼ぶ。
GPS衛星からのデータにより得られる測位精度は、GPS衛星及びそれぞれのGPS受信機の測定距離である擬似距離に含まれる誤差(以下、「測距精度」と呼ぶ)と、GPS衛星及びGPS受信機の幾何学的位置関係によって決定される誤差係数であるDOP(Dilution Of Precision)とに基づいて概算することができる。例えば、複数のGPS衛星における測距精度の最大値又は平均値とDOPとの積を半径とし、測定された測位対象の位置を中心として、測位精度を円の領域として表すことができる。このように導出された領域は測位誤差(領域)と呼ばれ、「測位誤差が大きい」状態は、「測位精度が低く測位データの信頼性に欠ける」状態であると言うことができる。
測位精度は、GPS受信機の受信環境やGPS衛星の配置の影響等によってその信頼性が低下する場合がある。その要因の一つとして、測位対象の周囲の建造物や樹木等の影響が知られている。GPS受信機が周囲の建造物や樹木等に反射したGPS信号(以下、「マルチパス」と呼ぶ)を受信すると、擬似距離が実際の値より大きくなり、正確な測距精度を算出することが困難となるため、GPS衛星からのデータにより得られる測位精度の信頼性が低下する。
ここで、マルチパスが存在する受信環境下において、マルチパスの検出結果を考慮した測位精度の指標を算出する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−328157号公報
しかしながら、例えば、従来技術では、GPS受信機が算出した測位位置が測位誤差領域内の誤差最大値近傍にあるのか、或いは、実際の装置(測位対象)の位置に近い位置であるかは判別できない。さらに、上述したマルチパスが生じている環境では、測位誤差領域は広くなり、その影響が大きくなる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、衛星航法から推定される測位対象の位置精度を向上させることが可能である信頼度導出装置、信頼度導出方法、信頼度導出プログラム及び電子機器の制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る信頼度導出装置は、衛星から逐次受信した信号から得られる測位情報に含まれる測位対象に対する測位誤差から、該測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を算出する測位誤差分散値算出部と、前記測位誤差分散値と所定閾値との比較結果によって、判定閾値を算出する判定閾値算出部と、前記測位誤差と前記判定閾値との比較結果によって、前記測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を決定する信頼度決定部とを有し、前記信頼度決定部は、前記測位誤差が前記判定閾値より小さい場合、前記測位誤差が前記判定閾値より大きい場合より高い前記信頼度を決定する
また、本発明に係る信頼度導出方法は、衛星から逐次受信した信号から得られる測位情報に含まれる測位対象に対する測位誤差から、該測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を算出するステップと、前記測位誤差分散値と所定閾値との比較結果によって、判定閾値を算出するステップと、前記測位誤差と前記判定閾値との比較結果によって、前記測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を、前記測位誤差が前記判定閾値より小さい場合、前記測位誤差が前記判定閾値より大きい場合の前記信頼度より高く決定するステップとを含む。
また、本発明に係る信頼度導出プログラムは、衛星から逐次受信した信号から得られる測位情報に含まれる測位対象に対する測位誤差から、該測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を算出するステップと、前記測位誤差分散値と所定閾値との比較結果によって、判定閾値を算出するステップと、前記測位誤差と前記判定閾値との比較結果によって、前記測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を、前記測位誤差が前記判定閾値より小さい場合、前記測位誤差が前記判定閾値より大きい場合の前記信頼度より高く決定するステップとをコンピュータに実行させる。
また、本発明に係る電子機器の制御方法は、衛星から逐次受信した信号から得られる測位情報に含まれる測位対象に対する測位誤差から、該測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を算出し、前記測位誤差分散値と所定閾値との比較結果によって、判定閾値を算出し、前記測位誤差と前記判定閾値との比較結果によって、前記測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を、前記測位誤差が前記判定閾値より小さい場合、前記測位誤差が前記判定閾値より大きい場合の前記信頼度より高く決定し、決定された前記信頼度に基づいて、表示部の表示形態を変化させる制御を行なう。
また、本発明に係る電子機器の制御方法は、衛星から逐次受信した信号から得られる測位情報に含まれる測位対象に対する測位誤差から、該測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を算出し、前記測位誤差分散値と所定閾値との比較結果によって、判定閾値を算出し、前記測位誤差と前記判定閾値との比較結果によって、前記測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を、前記測位誤差が前記判定閾値より小さい場合、前記測位誤差が前記判定閾値より大きい場合の前記信頼度より高く決定し、決定された前記信頼度に基づいて、放音部から音を出力させる制御を行なう。
本発明の一つの様態によれば、衛星航法から推定される測位対象の位置精度を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る信頼度導出装置の構成例を示す図。 図2Aは、制御係数記憶部が有する減速時のテーブルに記憶される情報の例を示す図。 図2Bは、制御係数記憶部が有する加速時のテーブルに記憶される情報の例を示す図。 図3は、信頼度記憶部が有する信頼度テーブルに記憶される情報の例を示す図。 図4は、実施の形態1に係る信頼度導出装置における全体処理の流れの例を示すフローチャート。 図5は、実施の形態2に係るナビゲーション装置の構成例を示す図。 図6は、実施の形態2に係るナビゲーション装置における全体処理の流れの例を示すフローチャート。 図7は、実施の形態3に係るナビゲーション装置の構成例を示す図。 図8は、実施の形態3に係るナビゲーション装置における全体処理の流れの例を示すフローチャート。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る信頼度導出装置、信頼度導出方法、信頼度導出プログラム及び電子機器の制御方法の実施の形態を説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、各実施の形態は、内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることができる。
(実施の形態1)
[実施の形態1に係る信頼度導出装置の構成]
図1を用いて、実施の形態1に係る信頼度導出装置の構成を説明する。図1は、実施の形態1に係る信頼度導出装置の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、信頼度導出装置100は、GPS測位部101と、測位誤差分散値算出部102と、測位誤差分散値比較部103と、加速度算出部104と、状態判定部105と、判定閾値制御係数導出部106と、制御係数記憶部107と、判定閾値算出部108と、信頼度決定部109と、信頼度記憶部110とを有する。
GPS測位部101は、GPS衛星から信号を逐次受信し、サンプリング間隔ごと(周期的)にGPS測位の測位情報(例えば、経緯度、測位誤差、測位対象の移動速度であるGPS速度、測位対象の方向であるGPS方位等がある)を算出する。そして、GPS測位部101は、算出した測位情報を測位誤差分散値算出部102に、GPS速度を加速度算出部104それぞれに対して逐次出力する。なお、測位情報の算出は、公知の技術によって行なわれれば良いため、ここでの詳細な説明を省略する。
測位情報のうち、測位誤差は、捕捉される各GPS衛星に関する擬似距離の測定精度である測距精度と、測位対象のGPS衛星との幾何学的位置関係がどのように測位演算に反映されるかの指標であるDOP値等に基づいて導出される。また、測位対象は、車両や歩行者等の移動するあらゆるものを指す。本実施の形態では、信頼度導出装置100を車両に適用する場合を例に挙げて説明する。なお、歩行者を測位対象とする場合には、歩行者が保持する携帯端末等に信頼度導出装置100が適用される。
測位誤差分散値算出部102は、GPS測位部101によって出力された測位情報に含まれる測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を逐次算出する。基準時から一定期間(例えば5秒等)前の値を用いて分散値を算出しても良いし、一定期間ごとで分散値を算出しても良い。そして、測位誤差分散値算出部102は、算出した測位誤差分散値を測位誤差分散値比較部103に対して逐次出力する。但し、測位誤差分散値算出部102は、測位誤差が測位誤差分散値の算出対象でない場合に、測位誤差分散値を算出せずに、算出対象ではない旨を信頼度決定部109に対して通知する。測位誤差が測位誤差分散値の算出対象ではない場合とは、測位情報が得られない未測位の状態である。例えば、トンネルや建造物等の遮蔽物によって測位が困難な場合があり、かかる場合に、GPS測位部101は、測位誤差を出力しなかったり、任意の値(例えば「999・・・」等)としての測位誤差を出力したりする。このような測位誤差である場合には、測位誤差分散値の算出対象ではないことになる。
測位誤差分散値算出部102によって算出された測位誤差分散値は、後述する判定閾値や信頼度を決定するために利用される。本実施形態では、測位誤差分散値に基づいて判定閾値や信頼度を決定する手法の一例として、測位誤差分散値の大きさに応じて車両の加速度を算出し、算出した加速度から車両の状態を判定し、車両の状態に対応する判定閾値制御係数を導出することにより、判定閾値の算出、さらには信頼度を決定する場合を例に挙げる。
測位誤差分散値比較部103は、測位誤差分散値算出部102によって逐次出力された測位誤差分散値と、所定閾値とを比較する。所定閾値は、期待する測位情報の精度を維持できる測位誤差分散値を表すものである。所定閾値を「X」とし、測位誤差分散値を「a」とすると、測位誤差分散値比較部103は、所定閾値「X」と測位誤差分散値「a」との大小関係を比較し、加速度算出部104と判定閾値制御係数導出部106とに対して比較結果を出力する。比較結果について、測位誤差分散値比較部103は、測位誤差分散値「a」が所定閾値「X」よりも大きい場合「a>X」に、測位情報の測位精度が良好でないと判定する。一方、測位誤差分散値比較部103は、測位誤差分散値「a」が所定閾値「X」以下である場合「a≦X」に、測位情報の測位精度が良好であると判定する。
加速度算出部104は、測位誤差分散値比較部103によって出力された比較結果が「a>X」である場合に、加速度を算出する。より具体的には、加速度算出部104は、GPS測位部101によって出力された測位情報に含まれる車両の対地速度から、任意に決定された期間における速度の平均値を表す速度平均値を逐次算出する。そして、加速度算出部104は、算出した速度平均値について、今回の速度平均値及び時間と、前回の速度平均値及び時間とから、前回から今回に至る車両の加速度を算出する。その後、加速度算出部104は、算出した加速度を状態判定部105に対して出力する。以下、加速度算出部104によって算出された加速度を「b」とする。
状態判定部105は、加速度算出部104によって出力された加速度「b」に応じた車両の状態を判定する。より具体的には、状態判定部105は、加速度「b」について、「b<0」であるか否かを判定する。そして、状態判定部105は、「b<0」である場合に、車両が「減速中」であるとして状態判定する。一方、状態判定部105は、加速度「b」について、「b<0」でない場合に、「b≧1」であるか否かを判定する。そして、状態判定部105は、「b≧1」である場合に、車両が「加速中」であるとして状態判定する。上記以外の加速度「0≦b<1」である場合に、状態判定部105は、車両が「停止中」であるとして状態判定する。その後、状態判定部105は、車両の状態判定結果「減速中」、「加速中」又は「停止中」を、判定閾値制御係数導出部106に対して出力する。
GPSの測位情報は、誤差を含んでいるため、測位対象である車両が実際に停止していたとしても動いていると認識されることがある。このため、GPS速度が所定速度以下であるときに、測位対象の位置を動いていないものとする、停止判定機能を有しているものがある。このことから、上述したように、加速度「b」について、「0≦b<1」である場合に「停止中」として判定させることで、上述の停止判定機能として利用することもできる。
判定閾値制御係数導出部106は、車両の測位精度に基づいて、任意の値である判定閾値制御値を変動させるための係数を表す判定閾値制御係数を導出する。判定閾値制御値は、判定閾値を制御するためのものであり、任意の値をとる。また、判定閾値制御値を「Y」とする。より具体的には、判定閾値制御係数導出部106は、測位誤差分散値比較部103によって出力された比較結果が「a≦X」である場合に、測位対象である車両の測位精度が良好であるため、判定閾値が大きくなる判定閾値制御係数を導出する。判定閾値が大きくなる判定閾値制御係数とは、正の係数であり、例えば「1」である。ここで、判定閾値制御係数導出部106によって導出された判定閾値制御係数を「c」とする。
また、判定閾値制御係数導出部106は、状態判定部105によって出力された状態判定結果をもとに、加速度の大きさに対応する判定閾値制御係数を導出する。状態判定部105によって出力された状態判定結果をもとに判定閾値制御係数を導出する場合は、測位誤差分散値比較部103によって出力された比較結果が「a>X」であるときであり、測位対象である車両の測位精度が良好でないことになる。
より具体的には、判定閾値制御係数導出部106は、状態判定結果「減速中」である場合に、加速度「b」が小さいほど小さい判定閾値制御係数「c」を導出する。判定閾値制御係数「c」は、一つの様態として、制御係数記憶部107を利用して導出される。図2Aは、制御係数記憶部107が有する減速時のテーブル107aに記憶される情報の例を示す図である。図2Bは、制御係数記憶部107が有する加速時のテーブル107bに記憶される情報の例を示す図である。図2Aに示すように、減速時のテーブル107aは、減速時における、加速度比較結果に対応する判定閾値制御係数を記憶する。また、図2Bに示すように、加速時のテーブル107bは、加速時における、加速度比較結果に対応する判定閾値制御係数を記憶する。
例えば、判定閾値制御係数導出部106は、図2Aに示す減速時のテーブル107aを利用して、加速度「b」について、「b>−2」である場合に、判定閾値制御係数「c=−0.5」を導出する。同様に、判定閾値制御係数導出部106は、加速度「b」について、「−2≧b>−5」である場合に、判定閾値制御係数「c=−1」を導出する。同様に、判定閾値制御係数導出部106は、加速度「b」について、「−5≧b」である場合に、判定閾値制御係数「c=−2」を導出する。なお、加速度「b」の単位は、「m/s」である。
また、判定閾値制御係数導出部106は、状態判定結果「加速中」である場合に、加速度「b」が大きいほど小さい判定閾値制御係数「c」を導出する。例えば、判定閾値制御係数導出部106は、図2Bに示す加速時のテーブル107bを利用して、加速度「b」について、「1≦b<2」である場合に、判定閾値制御係数「c=−1」を導出する。同様に、判定閾値制御係数導出部106は、加速度「b」について、「2≦b<5」である場合に、判定閾値制御係数「c=−2」を導出する。同様に、判定閾値制御係数導出部106は、加速度「b」について、「5≦b」である場合に、判定閾値制御係数「c=−4」を導出する。
また、判定閾値制御係数導出部106は、状態判定結果「停止中」である場合に、測位情報の測位精度が良好及び良好でないときに導出される判定閾値制御係数の範囲で、任意の判定閾値制御係数「c」を導出する。かかる判定閾値制御係数の範囲は、上述してきた例の場合、「−4≦c≦1」となる。「−4」は、図2Bに示した加速時のテーブル107bに含まれる値であり、「1」は、車両の測位精度が良好であるときにとる値である。つまり、状態判定結果「停止中」である場合の判定閾値制御係数は、例えば「0」である。その後、判定閾値制御係数導出部106は、導出した判定閾値制御係数「c」を、判定閾値算出部108に対して出力する。
なお、図2Aに示した減速時のテーブル107aでは、減速であるため加速度は負の値をとることになり、加速度の絶対値が大きいほど、判定閾値制御係数は小さな値となっている。同様に、図2Bに示した加速時のテーブル107bでは、加速であるため加速度は正の値をとることになり、加速度の絶対値が大きいほど、判定閾値制御係数は小さな値となっている。さらに、加速時と減速時とで、判定閾値制御係数「c」の増加(減少)比率を異なる比率にしている。このように判定閾値制御係数「c」を設定することで、よりきめ細かい制御を行なうことが可能となる。
判定閾値算出部108は、判定閾値制御値「Y」と、判定閾値制御係数導出部106によって出力された判定閾値制御係数「c」とに基づいて、判定閾値を算出する。ここで、判定閾値を「d」とする。より具体的には、判定閾値算出部108は、任意の値である判定閾値制御値「Y」を保持しており、判定閾値制御値「Y」と判定閾値制御係数「c」とを乗算し、乗算結果に、過去(前回)に算出された判定閾値を加算することにより、今回の判定閾値を算出する。つまり、過去(前回)に算出された判定閾値を「d’」とすると、判定閾値算出部108は、「Y×c+d’」により判定閾値「d」を算出する。そして、判定閾値算出部108は、算出した判定閾値「d」を信頼度決定部109に対して出力する。
これらにより、判定閾値「d」は、測位精度が良好である場合に、その値が増加することになる。一方、判定閾値「d」は、測位精度が良好でなく、加速中及び減速中である場合に、その値が減少することになる。すなわち、測位精度が良好であるときには、判定閾値「d」の値を大きくすることで、後述する信頼度が高くなる確率(測位誤差が判定閾値よりも小さくなる確率)を増やし、測位精度が良好でないときには、測位対象の動きに応じて、判定閾値「d」を制御することになる。但し、判定閾値「d」は、測位精度が良好でない場合であっても停止中であれば、上述した判定閾値制御係数の範囲で任意の値をとるため、その値が増加する場合もあるし減少する場合もある。
また、判定閾値「d」には、上限値と下限値とが設定されていることが好ましい。例えば、判定閾値「d」は、測位精度に悪い環境が長く続く場合に、前回の判定閾値「d’」を今回の判定閾値「d」の算出に採用していることを一つの要因として、負の値が際限なく大きくなることで、測位精度が改善された場合であっても測位精度が良好である状態に移行するまでに時間を要してしまい、後述する信頼度が低くなる出力結果だけになってしまうからである。測位精度に悪い環境であっても、測位誤差が小さければそのときの測位位置を利用した方が良いため、下限値を設けることが好ましい。また、上限値についても同様のことが言える。加えて、測位精度に良い環境と悪い環境との移行で、判定閾値が変動しにくくなるのを防ぎ、後述する信頼度の精度を向上させるために、判定閾値「d」に上限値と下限値とを設定する。また、実際の位置とGPSの測位位置との差は、測位対象である車両の加減速の変動が大きいほど大きくなりやすい。測位対象である車両の加減速が大きい場合とは、例えば、測位対象である車両が停止している状態から発進したとき(加速)や、測位対象である車両が走行している状態から停止したとき(減速)である。
信頼度決定部109は、判定閾値算出部108によって出力された判定閾値「d」と、GPS測位部101によって出力された測位情報に含まれる測位誤差とに基づいて、測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を決定する。より具体的には、信頼度決定部109は、判定閾値「d」と測位誤差とを比較し、信頼度記憶部110を参照して信頼度を決定する。図3は、信頼度記憶部110が有する信頼度テーブル110aに記憶される情報の例を示す図である。図3に示すように、信頼度テーブル110aは、測位誤差と判定閾値「d」との比較内容を表す「測位誤差比較」と、測位情報の信頼性の度合いを表す「信頼度」とを対応付けて記憶する。
例えば、信頼度決定部109は、測位誤差が判定閾値「d」よりも小さい場合に、信頼度を「2」に決定する。一方、信頼度決定部109は、測位誤差が判定閾値「d」よりも大きい場合に、信頼度を「1」に決定する。図3に示す例において、信頼度は、「1」よりも「2」の方がより高いこととする。つまり、本実施形態では、測位誤差分散値をもとに逐次算出された判定閾値「d」と、測位情報に含まれる測位誤差との比較により、そのときの測位情報の信頼度を決定している。なお、信頼度は、車両等の測位対象の位置を推定するナビゲーション装置等に出力される。
ここで、図3に示した信頼度テーブル110aの信頼度「0」であるときについて説明する。信頼度「0」は、信頼度「1」や「2」よりも信頼度が高い或いは低いことを表すものではなく、信頼度を決めることができない状態であることを表している。信頼度を決めることができない状態とは、測位誤差分散値の算出対象ではない場合である。すなわち、信頼度決定部109は、測位誤差分散値算出部102によって測位誤差分散値の算出対象ではない旨の通知を受け付けた場合に、信頼度テーブル110aを参照し、判定閾値「d」と測位誤差との比較をすることなく、測位誤差比較「−(ブランク)」に対応する「0」に信頼度を決定する。
[実施の形態1に係る全体処理フロー]
次に、図4を用いて、実施の形態1に係る信頼度導出装置100における全体処理の流れについて説明する。図4は、実施の形態1に係る信頼度導出装置100における全体処理の流れの例を示すフローチャートである。
図4に示すように、GPS測位部101は、GPS衛星から信号を逐次受信し、GPS測位の測位情報を算出する(ステップS101)。測位誤差分散値算出部102は、GPS測位部101によって算出された測位情報に含まれる測位誤差が測位誤差分散値の算出対象であるか否かを判定する(ステップS102)。このとき、測位誤差分散値算出部102は、算出対象であると判定した場合に(ステップS102:Yes)、測位誤差分散値「a」を算出する(ステップS103)。一方、測位誤差分散値算出部102は、算出対象でないと判定した場合に(ステップS102:No)、測位誤差分散値「a」の算出対象ではない旨を信頼度決定部109に対して通知する。
測位誤差分散値比較部103は、測位誤差分散値算出部102によって算出された測位誤差分散値「a」と、所定閾値「X」とを比較し、加速度算出部104と判定閾値制御係数導出部106とに対して比較結果を出力する(ステップS104)。このとき、判定閾値制御係数導出部106は、比較結果が「a≦X」である場合に(ステップS105:No)、判定閾値「d」が大きくなる判定閾値制御係数「c」を導出する(ステップS106)。一方、加速度算出部104は、比較結果が「a>X」である場合に(ステップS105:Yes)、測位情報に含まれる車両の対地速度から速度平均値を算出し、今回の速度平均値及び時間と、前回の速度平均値及び時間とから、前回から今回に至る車両の加速度「b」を算出する(ステップS107)。
状態判定部105は、加速度算出部104によって算出された加速度「b」について、「b<0」であるか否かを判定する(ステップS108)。そして、状態判定部105は、加速度「b」について、「b<0」である場合に(ステップS108:Yes)、車両が「減速中」であるとして状態判定する。判定閾値制御係数導出部106は、状態判定結果「減速中」である場合に、減速時のテーブル107aを参照して、加速度「b」の絶対値が大きいほど小さい判定閾値制御係数「c」を導出する(ステップS109)。
また、状態判定部105は、加速度「b」について、「b<0」でない場合に(ステップS108:No)、「b≧1」であるか否かを判定する(ステップS110)。そして、状態判定部105は、加速度「b」について、「b≧1」である場合に(ステップS110:Yes)、車両が「加速中」であるとして状態判定する。判定閾値制御係数導出部106は、状態判定結果「加速中」である場合に、加速時のテーブル107bを参照して、加速度「b」の絶対値が大きいほど小さい判定閾値制御係数「c」を導出する(ステップS111)。
また、状態判定部105は、加速度「b」について、「b≧1」でない場合に(ステップS110:No)、車両が「停止中」であるとして状態判定する。判定閾値制御係数導出部106は、状態判定結果「停止中」である場合に、測位情報の測位精度が良好及び良好でないときに導出される判定閾値制御係数の範囲で、任意の判定閾値制御係数「c」を導出する(ステップS112)。
判定閾値算出部108は、判定閾値制御値「Y」と、判定閾値制御係数導出部106によって導出された判定閾値制御係数「c」とから、判定閾値「d」を算出する(ステップS113)。信頼度決定部109は、判定閾値算出部108によって算出された判定閾値「d」と、GPS測位部101によって算出された測位情報に含まれる測位誤差とを比較し、信頼度テーブル110aを参照して信頼度を決定する(ステップS114)。
[実施の形態1による効果]
上述したように、信頼度導出装置100は、測位誤差分散値をもとに測位対象の測位精度が良好でないと判断した場合に、加速度をもとに測位対象の状態を判定し、状態判定結果が加速中或いは減速中のときに判定閾値制御値が小さくなるように判定閾値制御係数を導出する。ここで、状態判定結果が停止中であるときには、測位情報の測位精度が良好及び良好でないときに導出される判定閾値制御係数の範囲で、任意の判定閾値制御係数を導出する。そして、信頼度導出装置100は、判定閾値制御値と判定閾値制御係数とに基づいて判定閾値を算出し、算出した判定閾値と測位情報に含まれる測位誤差とを比較することにより、測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を決定する。また、測位精度が良好である場合には、良好でない環境で下がった判定閾値が徐々に上がるように、判定閾値制御係数を導出する。測位精度の良好時に判定閾値を上げることで、良好時のデータの信頼度を高くなりやすいようにできる。さらに、判定閾値を徐々に上げることで、環境の急な変化によって、信頼度の高低がめまぐるしく変化することを防ぎ安定性が保たれる。これらの結果、信頼度導出装置100は、衛星航法から推定される測位対象の位置精度を向上させることができる。換言すると、信頼度導出装置100は、信頼度を決定するための測位誤差と比較する判定閾値を制御する判定閾値制御値を変動させるための判定閾値制御係数を、測位誤差分散値や加速度をもとに導出するので、衛星航法から推定される測位対象の位置精度を容易に向上させることができる。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を導出する信頼度導出装置100を説明した。実施の形態2では、信頼度を利用してナビゲーションの表示等を制御するナビゲーション装置について説明する。
[実施の形態2に係るナビゲーション装置の構成]
図5を用いて、実施の形態2に係るナビゲーション装置の構成を説明する。図5は、実施の形態2に係るナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。なお、図5では、実施の形態1に係る信頼度導出装置100と同様の構成については同一の符号を付し、同様の構成については詳細な説明を省略する場合がある。実施の形態2では、信頼度導出装置100aにおいて、以下に示すGPS測位部101a、信頼度決定部109a以外の機能及び構成、処理については実施の形態1と同様である。
図5に示すように、ナビゲーション装置200は、信頼度導出装置100aと、位置導出部201と、表示制御部202と、表示部203と、報知部204とを有する。信頼度導出装置100aは、GPS測位部101aと、測位誤差分散値算出部102と、測位誤差分散値比較部103と、加速度算出部104と、状態判定部105と、判定閾値制御係数導出部106と、制御係数記憶部107と、判定閾値算出部108と、信頼度決定部109aと、信頼度記憶部110とを有する。
GPS測位部101aは、GPS衛星から信号を逐次受信し、サンプリング間隔ごと(周期的)にGPS測位の測位情報を算出する。そして、GPS測位部101aは、算出した測位情報を、測位誤差分散値算出部102、加速度算出部104、信頼度決定部109a、位置導出部201それぞれに対して逐次出力する。
信頼度決定部109aは、判定閾値「d」と測位誤差とを比較し、信頼度記憶部110の信頼度テーブル110aを参照して信頼度を決定する。そして、信頼度決定部109aは、決定した信頼度を表示制御部202と報知部204とに対して出力する。
位置導出部201は、GPS測位部101aによって出力された測位情報から測位対象の位置を導出する。表示制御部202は、信頼度決定部109aによって出力された信頼度をもとに、表示部203によるナビゲーションの表示を変化させる制御を行なう。より具体的には、表示制御部202は、信頼度決定部109aによって出力された信頼度が所定の信頼度閾値よりも小さい場合に、表示部203によるナビゲーションの表示を変化させる制御を行なう。つまり、表示制御部202は、所定の信頼度閾値よりも小さい信頼度「1」等の、信頼度が低い場合に、表示部203によるナビゲーションの表示について、位置導出部201によって導出された測位対象の位置の信頼度が低いことをユーザに知らせるために、その表示を変化させる。
表示の変化について例を挙げると、表示制御部202は、測位対象である車両の車両アイコンの色の濃さを信頼度が高い順に合わせて濃い色から淡い色に変化させたり、車両アイコンを点滅させたり、位置の精度が好ましくない可能性がある旨の文字を出力させたりする。また、表示制御部202は、信頼度の程度を数値として出力させても良い。例えば、信頼度決定部109aによって出力された信頼度を直接表示するか、信頼度決定部109aによって信頼度を決定する際に行なわれる測位誤差と判定閾値との比較での差分値を表示する。この差分値は、判定閾値から測位誤差の差分をとった場合に、値が正に大きいほど信頼度が高いことを示す。これらにより、表示制御部202は、ユーザに対し、GPS測位によって導出された位置の信頼度を出力する。表示部203は、表示制御部202によって制御され、ナビゲーションの画面を表示するディスプレイである。
報知部204は、信頼度決定部109aによって出力された信頼度をもとに、音を出力する。より具体的には、報知部204は、信頼度決定部109aによって出力された信頼度が所定の信頼度閾値よりも小さい場合に、音を出力する。つまり、報知部204は、所定の信頼度閾値よりも小さい例えば、信頼度「1」等の信頼度が低いときに、位置導出部201によって導出された測位対象の位置の信頼度が低いことをユーザに知らせるために、効果音や、位置の精度が好ましくない可能性がある旨の音声等をスピーカに出力させる。同様に、上述の表示制御部202で、所定の信頼度閾値よりも小さい例えば、信頼度「1」等の信頼度が低いときに、従来の表示色から色を変更し表示させるなどの制御を行なっても良い。また、表示制御部202と報知部204とについては、少なくとも一つを機能させれば良い。
[実施の形態2に係る全体処理フロー]
次に、図6を用いて、実施の形態2に係るナビゲーション装置200における全体処理の流れについて説明する。図6は、実施の形態2に係るナビゲーション装置200における全体処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、実施の形態1に係る信頼度導出装置100における全体処理と同様の処理についてはその説明を省略する場合がある。具体的には、ステップS201〜ステップS214は、ステップS101〜ステップS114における処理と同様である。また、図6では、信頼度を利用して車両アイコンを変化させる場合を例に挙げて説明する。
図6に示すように、位置導出部201は、GPS測位部101aによって算出された測位情報から車両の位置を導出する(ステップS215)。表示制御部202は、信頼度決定部109aによって決定された信頼度が所定信頼度以上であるか否かを判定する(ステップS216)。このとき、表示制御部202は、信頼度が所定信頼度未満である場合に(ステップS216:No)、表示部203に表示させる車両アイコンについて、信頼度が高い場合とは異なる色に変化させる等して表示制御を行なう(ステップS217)。一方、表示制御部202は、信頼度が所定信頼度以上である場合に(ステップS216:Yes)、表示部203に表示させる車両アイコンについて、通常の表示制御を行なう(ステップS218)。
[実施の形態2による効果]
上述したように、ナビゲーション装置200は、測位情報の信頼度に応じて、ナビゲーションの表示等を制御するので、測位情報の精度をユーザに対して報知することができる。
(実施の形態3)
上記実施の形態1では、測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を導出する信頼度導出装置100を説明した。実施の形態3では、導出された信頼度を利用して、測位対象の位置を推定するナビゲーション装置について説明する。
[実施の形態3に係るナビゲーション装置の構成]
図7を用いて、実施の形態3に係るナビゲーション装置の構成を説明する。図7は、実施の形態3に係るナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。なお、図7では、実施の形態1に係る信頼度導出装置100と同様の構成については同一の符号を付し、同様の構成については詳細な説明を省略する場合がある。実施の形態3では、信頼度導出装置100bにおいて、以下に示すGPS測位部101b、信頼度決定部109b以外の機能及び構成、処理については実施の形態1と同様である。
図7に示すように、ナビゲーション装置300は、信頼度導出装置100bと、センサ情報検出部301と、変換係数算出部302と、位置導出部303とを有する。信頼度導出装置100bは、GPS測位部101bと、測位誤差分散値算出部102と、測位誤差分散値比較部103と、加速度算出部104と、状態判定部105と、判定閾値制御係数導出部106と、制御係数記憶部107と、判定閾値算出部108と、信頼度決定部109bと、信頼度記憶部110とを有する。また、位置導出部303は、合成比率決定部303aと、位置推定部303bとを有する。
GPS測位部101bは、GPS衛星から信号を逐次受信し、サンプリング間隔ごと(周期的)にGPS測位の測位情報を算出する。そして、GPS測位部101bは、算出した測位情報を、測位誤差分散値算出部102、加速度算出部104、信頼度決定部109b、変換係数算出部302、位置導出部303それぞれに対して逐次出力する。
信頼度決定部109bは、判定閾値「d」と測位誤差とを比較し、信頼度記憶部110の信頼度テーブル110aを参照して信頼度を決定する。そして、信頼度決定部109bは、決定した信頼度を変換係数算出部302と位置導出部303とに対して出力する。
センサ情報検出部301は、車両に搭載された速度センサ、角速度センサや加速度センサ等に接続されており、速度パルス信号、角速度信号、加速度信号等の自律航法センサによる出力信号を検出する。そして、センサ情報検出部301は、検出した速度パルス信号、角速度信号、加速度信号等を変換係数算出部302、位置導出部303それぞれに対して出力する。
変換係数算出部302は、GPS測位部101bによって逐次出力される測位情報に含まれる経緯度の差分、或いは、GPS速度の積算により算出した移動距離と、該算出の期間でセンサ情報検出部301によって出力された速度パルスとを比較することにより、1パルス当たりの距離を表す速度パルスの変換係数を算出する。そして、変換係数算出部302は、算出した変換係数を位置導出部303に対して出力する。但し、変換係数算出部302による変換係数の算出及び出力は、信頼度決定部109bによって出力された信頼度が所定の信頼度閾値以上である場合に実行される。変換係数が算出されなかった場合には、後段の処理について、以前に算出された変換係数が利用される。
より具体的には、変換係数算出部302は、信頼度決定部109bによって出力された信頼度が「2」である場合に、測位情報の信頼性が高いことから、位置推定の算出で利用される変換係数の算出を行なう。一方、変換係数算出部302は、信頼度決定部109bによって出力された信頼度が「1」である場合に、測位情報の信頼性が低いことから、位置推定の算出で利用される変換係数の算出を行なわない。なお、変換係数の算出については、公知の技術によって行なわれれば良いため、ここでの詳細な説明を省略する。
合成比率決定部303aは、信頼度決定部109bによって出力された信頼度が所定の信頼度閾値以上である場合に、測位情報をもとに算出された車両の衛星航法位置と、センサ情報をもとに算出された車両の自律航法位置との合成比率について、衛星航法位置の比率を高く設定した合成比率を決定する。より具体的には、合成比率決定部303aは、信頼度決定部109bによって出力された信頼度が「2」である場合に、衛星航法位置の比率を自律航法位置よりも高く設定した合成比率を決定する。一方、合成比率決定部303aは、信頼度決定部109bによって出力された信頼度が「1」である場合に、自律航法位置の比率を衛星航法位置よりも高く設定した合成比率を決定する。なお、合成比率については、信頼度に応じて予め設定された比率を適用しても良いし、同じ信頼度であっても測位誤差と判定閾値との差に応じた比率にするようにしても良い。
位置推定部303bは、合成比率決定部303aによって決定された合成比率にしたがって、衛星航法位置と自律航法位置とを合成し、車両の位置を推定する。より具体的には、位置推定部303bは、センサ情報検出部301によって出力されたセンサ情報と、変換係数算出部302によって出力された変換係数とから、車両の移動距離や角速度等を算出し、該車両の位置及び方位を更新して自律航法位置を算出する。そして、位置推定部303bは、GPS測位部101bによって出力された測位情報に含まれる経緯度等から、車両の衛星航法位置を算出する。続いて、位置推定部303bは、算出した自律航法位置と衛星航法位置とを、合成比率決定部303aによって決定された合成比率にて合成し、車両の位置を推定する。
[実施の形態3に係る全体処理フロー]
次に、図8を用いて、実施の形態3に係るナビゲーション装置300における全体処理の流れについて説明する。図8は、実施の形態3に係るナビゲーション装置300における全体処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、実施の形態1に係る信頼度導出装置100における全体処理と同様の処理についてはその説明を省略する場合がある。具体的には、ステップS301〜ステップS314は、ステップS101〜ステップS114における処理と同様である。
図8に示すように、合成比率決定部303aは、測位情報をもとに算出される車両の衛星航法位置と、センサ情報をもとに算出される車両の自律航法位置との合成比率を決定する(ステップS315)。位置推定部303bは、衛星航法位置と自律航法位置とを算出し、合成比率決定部303aによって決定された合成比率にしたがって、算出した衛星航法位置と自律航法位置とを合成することにより、車両の位置を推定する(ステップS316)。
[実施の形態3による効果]
上述したように、ナビゲーション装置300は、測位情報の信頼度に基づいて、衛星航法位置と自律航法位置との合成比率を決定するので、車両等の測位情報の位置推定の精度を向上させることができる。
(実施の形態4)
さて、これまで本発明に係る信頼度導出装置100、ナビゲーション装置200、ナビゲーション装置300の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態以外にも種々の異なる形態にて実施されて良いものである。そこで、(1)構成、(2)プログラム、について異なる実施の形態を説明する。
(1)構成
上記文書中や図面中等で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメタ等を含む情報は、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、上記実施の形態では、信頼度を「1」、「2」、「0」の3段階に分けることとして説明したが、信頼度の数は3つに限られるわけではない。測位誤差と判定閾値「d」との比較において、測位誤差が判定閾値「d」よりも大きい場合であっても、その程度によって信頼度を「1」と「2」とに分けたり、測位誤差が判定閾値「d」よりも小さい場合であっても、その程度によって信頼度を「3」と「4」とに分けたりしても良い。また、例えば、上記実施の形態で説明した所定の信頼度閾値については、適宜変更することができる。
また、図示した信頼度導出装置100、ナビゲーション装置200、ナビゲーション装置300の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散又は統合の具体的形態は、図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負担や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に、分散又は統合することができる。例えば、合成比率決定部303aと、位置推定部303bとを、衛星航法位置と自律航法位置との合成比率を信頼度に応じて決定し、決定した合成比率にしたがって、衛星航法位置と自律航法位置とを合成することにより、測位対象の位置を推定する「位置推定部」として統合しても良い。
また、上記実施の形態2では、信頼度を利用してナビゲーションの表示等を制御する場合を説明したが、かかるナビゲーションの表示の制御については、信頼度が低い場合に導出された位置を表示しないようにしても良い。これにより、ナビゲーションで表示された位置や経路については、高精度な情報のみを表示することができる。
(2)プログラム
また、本実施の形態の信頼度導出装置100は、CPU等の制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置と、タッチパネル又はディスプレイ装置等の表示装置と、操作キー等の入力装置を備えており、任意の端末や特定の情報処理装置を利用したハードウェア構成となっている。
本実施の形態の信頼度導出装置100で実行される信頼度導出プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等の端末や情報処理装置で読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供される。
また、本実施の形態の信頼度導出装置100で実行される信頼度導出プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の信頼度導出装置100で実行される信頼度導出プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成しても良い。また、本実施の形態の信頼度導出プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成しても良い。
本実施の形態の信頼度導出装置100で実行される信頼度導出プログラムは、上述した各部(測位誤差分散値算出部102、測位誤差分散値比較部103、加速度算出部104、状態判定部105、判定閾値制御係数導出部106、判定閾値算出部108、信頼度決定部109)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体や記憶装置等から信頼度導出プログラムを読み出して実行することにより、上記各部が主記憶装置上にロードされ、測位誤差分散値算出部102、測位誤差分散値比較部103、加速度算出部104、状態判定部105、判定閾値制御係数導出部106、判定閾値算出部108、信頼度決定部109が主記憶装置上に生成されるようになっている。
100 信頼度導出装置
101 GPS測位部
102 測位誤差分散値算出部
103 測位誤差分散値比較部
104 加速度算出部
105 状態判定部
106 判定閾値制御係数導出部
107 制御係数記憶部
108 判定閾値算出部
109 信頼度決定部
110 信頼度記憶部

Claims (7)

  1. 衛星から逐次受信した信号から得られる測位情報に含まれる測位対象に対する測位誤差から、該測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を算出する測位誤差分散値算出部と、
    前記測位誤差分散値と所定閾値との比較結果によって、判定閾値を算出する判定閾値算出部と、
    前記測位誤差と前記判定閾値との比較結果によって、前記測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を決定する信頼度決定部と
    を有し、
    前記信頼度決定部は、前記測位誤差が前記判定閾値より小さい場合、前記測位誤差が前記判定閾値より大きい場合より高い前記信頼度を決定することを特徴とする信頼度導出装置。
  2. 前記判定閾値算出部は、前記測位誤差分散値が所定閾値以上である場合に、前記測位対象の加速度の大きさに応じて判定閾値を算出することを特徴とする請求項1に記載の信頼度導出装置。
  3. 前記判定閾値算出部は、前記測位誤差分散値が所定閾値未満である場合に、前回算出した判定閾値に対して、値が大きくなる判定閾値を算出することを特徴とする請求項1に記載の信頼度導出装置。
  4. 衛星から逐次受信した信号から得られる測位情報に含まれる測位対象に対する測位誤差から、該測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を算出するステップと、
    前記測位誤差分散値と所定閾値との比較結果によって、判定閾値を算出するステップと、
    前記測位誤差と前記判定閾値との比較結果によって、前記測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を、前記測位誤差が前記判定閾値より小さい場合、前記測位誤差が前記判定閾値より大きい場合の前記信頼度より高く決定するステップと
    を含むことを特徴とする信頼度導出方法。
  5. 衛星から逐次受信した信号から得られる測位情報に含まれる測位対象に対する測位誤差から、該測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を算出するステップと、
    前記測位誤差分散値と所定閾値との比較結果によって、判定閾値を算出するステップと、
    前記測位誤差と前記判定閾値との比較結果によって、前記測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を、前記測位誤差が前記判定閾値より小さい場合、前記測位誤差が前記判定閾値より大きい場合の前記信頼度より高く決定するステップと
    をコンピュータに実行させるための信頼度導出プログラム。
  6. 衛星から逐次受信した信号から得られる測位情報に含まれる測位対象に対する測位誤差から、該測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を算出し、
    前記測位誤差分散値と所定閾値との比較結果によって、判定閾値を算出し、
    前記測位誤差と前記判定閾値との比較結果によって、前記測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を、前記測位誤差が前記判定閾値より小さい場合、前記測位誤差が前記判定閾値より大きい場合の前記信頼度より高く決定し、
    決定された前記信頼度に基づいて、表示部の表示形態を変化させる制御を行なう
    ことを特徴とする電子機器の制御方法。
  7. 衛星から逐次受信した信号から得られる測位情報に含まれる測位対象に対する測位誤差から、該測位誤差の分散を表す測位誤差分散値を算出し、
    前記測位誤差分散値と所定閾値との比較結果によって、判定閾値を算出し、
    前記測位誤差と前記判定閾値との比較結果によって、前記測位情報の信頼性の度合いを表す信頼度を、前記測位誤差が前記判定閾値より小さい場合、前記測位誤差が前記判定閾値より大きい場合の前記信頼度より高く決定し、
    決定された前記信頼度に基づいて、放音部から音を出力させる制御を行なう
    ことを特徴とする電子機器の制御方法。
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