JP6007115B2 - 自動取引システムおよび自動取引装置 - Google Patents

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Description

本発明は、キャッシュカードを用いて自動取引装置で取引を行う自動取引装置システムおよびその自動取引装置に関するものである。
金融機関の自動取引装置(ATM:Automated Teller Machine)にて出金取引を行う際、利用者の誤操作により希望する出金金額とは異なる金額を入力してしまう(桁違い)ことがある。この状態で取引が処理されると利用者は再度出金取引を行うことになり、さらに手数料を徴収する場合には複数回手数料が徴収されてしまうことになる。
通常、このような事態を回避するため、自動取引装置に金額確認画面を表示させているが、利用者によらず毎取引時に必ず表示されてしまう。この場合、どのような利用者に対しても画面表示時間が一律掛かってしまうため、操作性、利便性が悪いものとなっている。したがって、常に金額確認画面を表示させるのではなく、適切に金額確認画面を表示することが利用者にとって最も利便性がよい。適切に金額確認画面を表示するということは、利用者が希望する取引金額を誤入力している場合にのみ金額確認画面を表示し、取引金額を正常に入力している場合は金額確認画面を表示しないことである。
適切に金額確認画面を表示させる方法として、自動取引装置に予め定められた取引金額および金額入力時間間隔を設定しておき、設定値を下回る場合にのみ誤入力の可能性があると判断して、金額確認画面を表示させる技術が提案されている(特許文献1参照)。また、取引金額の誤入力を防止するという観点とは異なるが、データベースに蓄積された利用者の過去の取引情報を表示し、利用者が希望する取引内容が過去に行った取引内容と同じであれば、その取引内容を選択することで、入力しなければならない取引情報を省略して取引を行うことができる技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開2006−139481号公報 特開平9−237367号公報
前記特許文献1記載の従来技術においては、全ての利用者に対して同じ条件を用いて金額確認画面の表示要否を判断しているが、利用者により取引金額および金額入力時間間隔は様々であるため、正常に取引金額を入力している場合でも、常に設定値を下回るような利用者にとっては、必ず金額確認画面が表示されることになる。即ち、全ての利用者に対して適切に金額確認画面を表示することができないという問題点がある。
また、特許文献2に記載された従来技術は、データベースに蓄積された過去の取引情報を利用することで、利用者が取引時に入力しなければならない取引情報を省略することが目的である。しかし、利用者が取引の際に入力する主な内容は「取引金額」であると考えられ、毎回同じ取引金額である利用者には有効であるが、これに該当しない利用者、つまり過去の取引情報が今回希望する取引情報ではない利用者は、過去の取引情報を利用しないという選択を行う必要があり、さらにデータベースへの通信も行っているため、全体の取引時間が遅延することになる。
本発明では、利用者の取引金額パターン情報をデータベースに蓄積し、その取引金額パターンを利用することで利用者別に適切に金額確認画面を表示することを実現する。さらに、データベースへの通信時間が取引全体に要する時間に影響を与えないように実現する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる自動取引システムは、利用者からの操作を受け付けて取引を行う自動取引装置と前記利用者および前記取引を管理するホストコンピュータとがネットワークを介して接続された自動取引システムであって、前記自動取引装置は、前記利用者の識別情報および取引金額の入力を受け付ける操作部と、入力された前記利用者の識別情報および取引金額を前記ホストコンピュータに送信し、または入力された前記取引金額が過去の取引金額のパターンのいずれかの範囲にあるか否かを判定し、前記取引金額が過去の取引金額のパターンのいずれかの範囲にないと判定した場合、前記取引金額が誤入力された可能性があると判断し、表示部に前記取引金額の確認を促す取引金額確認画面を表示させる制御部と、を備え、前記ホストコンピュータは、前記利用者ごとに過去の取引金額のパターンを記憶する記憶部と、前記自動取引装置から、前記利用者の識別情報と前記取引金額とを受信して前記記憶部に記憶されている前記利用者の識別情報と前記取引金額とに基づいて前記取引金額のパターンを更新し、または前記操作部が前記利用者の識別情報の入力を受け付けた場合に、前記利用者の過去の取引金額のパターンを前記自動取引装置に送信するホスト制御部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる自動取引装置は、利用者からの操作を受け付けて取引を行う自動取引装置であって、前記利用者の識別情報および取引金額の入力を受け付ける操作部と、入力された前記利用者の識別情報および取引金額を、前記利用者および前記取引を管理するホストコンピュータにネットワークを介して前記利用者ごとに過去の取引金額のパターンを記憶する記憶部を有したホストコンピュータに送信し、前記操作部が前記利用者の識別情報の入力を受け付けた場合に、前記利用者の過去の取引金額のパターンを前記ホストコンピュータから受信し、入力された前記取引金額が過去の取引金額のパターンのいずれかの範囲にあるか否かを判定する制御部と、前記制御部が、前記取引金額が過去の取引金額のパターンのいずれかの範囲にないと判定した場合、前記取引金額が誤入力された可能性があると判断し、表示部に前記取引金額の確認を促す旨のメッセージと前記取引金額とを含む取引金額確認画面を表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、利用者別に適切に金額確認画面の表示を行うことができるため、利用者の利便性が向上する。また、適切に金額確認画面の表示を行うことで、取引時間の短縮に繋がり、ATM利用率の向上を見込むことができる。
自動取引装置とホストコンピュータとの概要図である。 顧客データベース内の取引金額パターン情報のデータ構成図である。 自動取引装置における金額確認画面表示処理を示すフローチャートである。 自動取引装置における金額確認画面表示処理を示す操作案内画面である。 自動取引装置における金額確認画面表示処理を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる自動取引システムおよび自動取引装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下では、本発明にかかる自動取引システムおよび自動取引装置を、銀行システムなどの金融機関システムに採用される、例えば、ATM(Automated Teller Machine)のような自動取引装置に適用した場合について説明しているが、利用者との間で所定の金額による取引を行うものであれば、様々な装置に広く適用することができる。
図1は、本実施形態に係る自動取引装置1と通信網を介して接続されたセンタとを有した自動取引システムの構成図である。図1に示すように、自動取引装置(以下ATMとする)1は金融機関の営業店等に設置され、利用者の操作により入金取引や出金取引、振込取引等を行う機能を有し、回線接続部2によりホストコンピュータ3に接続されている。ATM1は、利用者の要求する種々の取引を自動的に実行する装置であり、操作部、カード/明細票機構部、通帳機構部、紙幣入出金機構部、硬貨入出金機構部、音声案内ガイダンス部、そしてこれら各部を制御する制御部など(いずれも不図示)で構成されている。制御部は、CPU、メモリ等のハードウェア構成と、プログラム、データ等のソフトウェア構成とから成り、各種処理、取引を制御する。また、センタは、勘定系のホストコンピュータ3、このホストコンピュータ3により管理される顧客データベース(以下顧客DBとする)4を有しており、これらは金融機関のセンタに設置されている。
顧客DB4には、利用者毎にその氏名、口座番号、暗証番号、口座残高等の各情報が互いに対応付けられた利用者の属性情報として登録されている。ホストコンピュータ3は、この属性情報を基にATMでの利用者の取引実行の可否を判断するものとなっているが、本実施例では、この顧客DB4に利用者の取引金額パターン情報が前記属性情報と共に登録されている。
図2は、顧客DB4に登録されている取引金額パターン情報のデータ構成例である。取引金額パターン情報は、利用者が行った取引の金額範囲別の件数を記録した情報である。図2では、例えば、顧客番号「1」の顧客の口座番号「01234567」の暗証番号は「1234」であり、その顧客が過去に取引した金額のパターンとしては、「1,000円〜9,999円」の範囲の金額が8回、「10,000円〜99,999円」の範囲の金額が58回、「100,000円〜999,999円」の範囲の金額が3回、「1,000,000円以上」の範囲の金額は、過去に取引がなかったことを示している。このように、顧客DB4には、顧客ごとおよび口座番号ごとに、取引金額パターン情報が記憶されている。
次に、ATM1で金額確認画面を表示する取引処理について、図3、図4を用いて説明する。図3は、ATM1での取引処理の処理手順を示すフローチャートである。また、図4は、ATM1での取引操作時の操作案内画面のイメージ図である。なお、ATM1の操作部に設けた取引操作の誘導画面の初期画面(図4−(a))には、利用者が取引を開始するための各種取引項目の開始ボタンが表示されている。例えば、「お引き出し」「お預け入れ」「残高照会」「お振り込み」「お振り替え」「通帳記入」「定期預金」「暗証番号変更」「限度額変更」など、ATM1にて取引可能な各種取引項目が表示されている。
利用者は、あらかじめ初期画面に表示されている前記取引項目の中から「お引き出し」を指定して選択すると、その選択を操作部が検知することにより出金取引を開始する(ステップS300)。続いて、操作部は操作案内画面にカード挿入を促すカード挿入案内画面(図4−(b))を表示し、カード機構部は、利用者の挿入するキャッシュカードを受付けるカード挿入待ち状態で待機する。次に、利用者が自分の保有する前記カードを、前記カード機構部のカード挿入口に挿入すると、カード機構部では、挿入されたカードの磁気ストライプ情報を読み取る(ステップS301)。次に、操作部は、暗証番号入力画面(図4−(c))を表示し、利用者は暗証番号を操作案内画面のテンキーから入力し、操作部がその入力を受け付ける(ステップS302)。
次に、操作部は、金額入力画面(図4−(d))を表示し、利用者は取引金額を操作案内画面のテンキーから入力し、操作部がその入力を受け付ける(ステップS303)。このとき、金額入力画面の表示および利用者の操作と並行して、利用者が入力した暗証番号およびキャッシュカードから読み取った口座番号等の磁気ストライプ情報が、ATM1から回線接続部2を介してホストコンピュータ3に送られる(ステップS305)。すなわち、ATM1は、取引金額の入力が完了するに先立ち、上述した磁気ストライプ情報や暗証番号をホストコンピュータ3に送信する。ホストコンピュータ3はこれらの情報を受信すると、キャッシュカードから読み取った口座番号等の磁気ストライプ情報と利用者が入力した暗証番号を基に利用者の本人確認を行い、本人であることが確認されると、ホストコンピュータ3は顧客DB4より登録された該利用者の取引金額パターン情報を取得し、回線接続部2を介してATM1に送り、ATM1は、ホストコンピュータ3から取引金額パターン情報を受信する(ステップS306)。このように、ATM1は、取引金額に入力操作と並行して利用者が入力した暗証番号およびキャッシュカードから読み取った口座番号等の磁気ストライプ情報をホストコンピュータ3に送信し、その利用者の取引金額パターン情報を受信するので、取引に要する時間を抑えることができる。
そして、ATM1は、ホストコンピュータ3から受信した取引金額パターン情報のうち、利用者の最も多い取引金額パターンを記憶し、記憶した利用者の最も多い取引金額パターンと利用者が操作部から入力した取引金額とを照合し、入力された取引金額が最も多い取引金額パターンに当てはまるか否か(含まれるか否か)を判定する(ステップS307)。そして、ATM1は、利用者が操作部から入力した取引金額が利用者の最も多い取引金額パターンに含まれないと判定した場合(ステップS307;No)、取引金額を誤入力している可能性があると判断し、操作部は操作案内画面に金額確認を促す金額確認画面(図4−(e))を表示し(ステップS308)、利用者が金額確認画面に表示されている取引金額を確認した結果、表示されている取引金額での取引を希望した場合のみ取引処理を進める。このように、ATM1は、入力された取引金額が、最も多い取引金額パターンに含まれているか否かを判定しているので、その利用者の取引傾向を踏まえて適切に金額確認画面を表示させることができる。
そして、ATM1は、利用者が取引金額の訂正を希望した場合は、ステップS303に戻って、取引金額の入力から再度取引処理を行う。この際、取引金額パターン情報は取得済みであるため、暗証番号および磁気ストライプ情報をホストコンピュータ3へ送ることはしない。一方、ATM1は、利用者が操作部から入力した取引金額が利用者の最も多い取引金額パターンに含まれると判定した場合(ステップS307;Yes)、取引金額を正確に入力していると判断し、金額確認画面を表示せずに、ステップS309移行の処理に進む。
次に、操作部は明細票発行要否選択画面(図4−(f))を表示し、利用者は明細票の要否を選択し、操作部はその入力を受け付ける(ステップS309)。次に、暗証番号、キャッシュカードから読み取った口座番号等の磁気ストライプ情報、取引金額などの情報が、ATM1から回線接続部2を介してホストコンピュータ3に送られる(ステップS310)。
ホストコンピュータ3は、ATM1からの前記情報を受信すると、顧客DB4に登録されている利用者情報と照合し、取引を許可する旨をATM1に通知し(ステップS311)、顧客DB4の取引金額パターン情報を更新する。そして、ATM1が取引許可通知を受信すると、次に、紙幣部および硬貨部は、利用者が操作部から入力した取引金額の貨幣を紙幣入出金機構部および硬貨入出金機構部の入り口まで繰り出し(ステップS312)、さらに、前記明細票発行要否選択にて利用者が明細票を希望していた場合、並行して明細票の印字を行う(ステップS313)。このとき、操作部は明細票発行処理を実行中であるため利用者を待機させるための待機画面(図4−(g))を表示する。
次に、ATM1は、前記カード機構部のカード挿入口からカードを返却し、利用者にカードを受け取らせるための案内画面(図4−(h))を表示する(ステップS314)。このとき、前記明細票発行要否選択にて利用者が明細票を希望していた場合、明細票も併せて返却する。利用者がキャッシュカードを抜き取ったことをカード機構部が検知することで、ATM1は紙幣入出金機構部および硬貨入出金機構部のシャッターを開放し、利用者に貨幣を受け取らせるための案内画面(図4−(i))を表示する(ステップS315)。そして、利用者が貨幣を抜き取ったことを、紙幣入出金機構部および硬貨入出金機構部が検知することで、ATM1は取引終了画面(図4−(j))を表示し(ステップS316)、利用者に対して取引が終了したことを案内する。
上述した実施例では、利用者が取引金額を操作部から入力するのと並行して、ホストコンピュータ3から利用者の取引金額パターン情報を取得する処理フローとすることで、本機能の実施による取引時間の延びを回避できるメリットがある。ただし、ホストコンピュータ3から利用者の取引金額パターン情報を取得するまでに利用者の取引金額の入力が完了した場合、利用者は取引金額パターン情報が取得されるまでの時間を待たされることになるため、この場合はホストコンピュータと更新中であることが利用者に伝わるような画面を表示する(ステップS304)。
次の実施例では、さらに取引時間に影響を与えないための取引処理について、図5を用いて説明する。図5は、ATM1での取引時間に影響を与えないための取引処理の処理手順を示すフローチャートである。上述した実施例での取引金額パターン情報を取得するまでの取引処理フロー(ステップS301〜S305)は同じであるため、取引金額パターン情報を取得した後の取引処理フローについて示す。
ATM1は、ホストコンピュータ3から利用者の取引金額パターン情報を取得する際、例えば、残高不足の場合には出金が不可能であるため、口座残高など取引を実施する際に必要となる情報についても併せて取得しておく(ステップS500)。ATM1は、ホストコンピュータ3から利用者の最も多い取引金額パターン情報および取引実施に必要となる情報を受信すると、これらの情報を記憶し、記憶した利用者の最も多い取引金額パターンと利用者が操作部から入力した取引金額とを照合し、入力された取引金額が最も多い取引金額パターンに当てはまるか否か(含まれるか否か)を判定する(ステップS501)。
そして、ATM1は、利用者が操作部から入力した取引金額が利用者の最も多い取引金額パターンに含まれないと判定した場合(ステップS501;No)、取引金額を誤入力している可能性があると判断し、操作部は操作案内画面に金額確認を促す金額確認画面(図4−(e))を表示し(ステップS502)、利用者が金額確認画面に表示されている取引金額を確認した結果、表示されている取引金額での取引を希望した場合のみ取引処理を進める。そして、ATM1は、利用者が取引金額の訂正を希望した場合は、取引金額の入力から再度取引処理を行う。この際、取引金額パターン情報および取引実施に必要となる情報は取得済みであるため、暗証番号および時期ストライプ情報をホストコンピュータ3へ送ることはしない。
次に、操作部は明細票発行要否選択画面(図4−(f))を表示し、利用者は明細票の要否を選択し、操作部はその入力を受け付ける(ステップS503)。そして、ATM1は、利用者が入力した出金金額と、事前にホストコンピュータ3から取得した口座残高などの取引実施に必要となる情報とを照合し、図3に示した場合と同様に、取引を許可するかを判断し、許可する場合は紙幣部および硬貨部は利用者が操作部から入力した取引金額の貨幣を紙幣入出金機構部および硬貨入出金機構部の入り口まで繰り出し(ステップS504)、さらに前記明細票発行要否選択にて利用者が明細票を希望していた場合、並行して明細票の印字を行う(ステップS505)。なお、ステップS503〜S504までの処理において、ATM1は、ステップS500において取引を実施する際に必要となる情報を既に取得しているため、図3のステップS310、S311に示したように、ホストコンピュータ3との間で暗証番号やキャッシュカードから読み取った口座番号等の磁気ストライプ情報、取引金額などの情報の送受信は行わない。このように、ATM1は、ホストコンピュータ3から利用者の取引金額パターン情報を取得する際、口座残高など取引を実施する際に必要となる情報についても併せて取得しておくので、ATM1からホストコンピュータ3への情報送信、ホストコンピュータ3からATM1への取引許可通知の処理を省略することにより、取引に要する時間を抑制することができる。
次に、ATM1は、前記カード機構部のカード挿入口からカードを返却し、利用者にカードを受け取らせるための案内画面(図4−(h))を表示する(ステップS506)。このとき、前記明細票発行要否選択にて利用者が明細票を希望していた場合、明細票も併せて返却する。利用者がキャッシュカードを抜き取ったことをカード機構部が検知することで、ATM1は紙幣入出金機構部および硬貨入出金機構部のシャッターを開放し、利用者に貨幣を受け取らせるための案内画面(図4−(i))を表示する(ステップS507)。そして、利用者が貨幣を抜き取ったことを、紙幣入出金機構部および硬貨入出金機構部が検知することで、ATM1は取引終了画面を表示し(ステップS508)、利用者へ取引が終了したことを案内する。
ステップS508において取引終了画面を表示することと並行して、ATM1は、最終的な取引金額などの取引結果を、回線接続部2を介してホストコンピュータ3へ送り(ステップS509)、ホストコンピュータ3は、ATM1からのこれらの情報を受信すると、ATM1へ取引結果を受信した旨を通知し(ステップS510)、顧客DB4の取引金額パターン情報を更新する。
このように、本実施の形態における自動取引システムでは、図3または図5に示す処理が行われることによって、利用者別に適切に金額確認画面の表示を行うことができるため、利用者の利便性が向上する。また、適切に金額確認画面の表示を行うことで、取引時間の短縮に繋がるためATM利用率の向上を見込むことが可能となり、また、誤操作により利用者が希望しない金額での取引を実行することを防止できる。
尚、本発明は上述した実施例に限られるものではなく、種々変形して実行することができる。上述した実施例では、ホストコンピュータ3から取引金額パターン情報を取得した後、利用者の最も多い取引金額パターンを記憶し、利用者が操作部から入力した取引金額と照合し、最も多い取引金額パターンではなかった場合は、取引金額を誤入力している可能性があると判断し、金額確認を促す金額確認画面を表示しているが、最も多い取引金額パターンに代えて、ある取引金額での取引回数の多い上位複数パターンを記憶し、利用者が操作部から入力した取引金額と照合した結果、取引回数の多い上位複数パターンのいずれにも一致しなかった場合に、取引金額を誤入力している可能性があると判断し、金額確認画面を表示してもよい。この場合、例えば、取引金額の範囲が狭く、取引金額によるパターン化ができない場合でも、取引回数によって適切に金額確認画面を表示させることができる。
また、上述した実施例では、ATM1は、利用者が操作部から入力した取引金額が利用者の最も多い取引金額パターンに含まれるか否かを基準として判定することとしたが、例えば、取引金額パターン情報とともに、過去に取引金額が誤入力された回数を顧客DB4に記憶させ、その回数が一定の閾値未満の場合には、その利用者は金額を誤入力する傾向が低いと判断して比較対象とする取引金額パターンの範囲を広げて条件を緩くし、例えば、入力金額が、最も多い取引金額パターンまたはその次に多い取引金額パターンのいずれかに含まれているか否かを判定し、少なくともこれらの条件に含まれている場合には、金額確認画面を表示させないこととしてもよい。この場合、利用者の入力傾向を把握した上で金額確認画面を表示するので、利用者の入力癖等を勘案したきめ細かいサービスを提供することができる。
また、上述した実施例では、取引金額パターン情報との照合により、金額確認画面を表示するか表示しないかを判断しているが、予め利用者が金額確認画面を常に表示する、または常に表示しない、のいずれかの情報を金額確認画面の表示要否を示す情報として取引金額パターン情報とともにあらかじめ登録しておき、その情報が登録されている場合、ホストコンピュータ3はATM1へ取引金額パターン情報の代わりにその情報を通知し、ATM1はホストコンピュータ3から受信したその情報に従って金額確認画面を表示する、表示しないを判断し、その情報に表示する旨を示す場合には、入力された取引金額が過去の取引金額パターンのいずれかの範囲にあるか否かにかかわらず、金額確認画面を表示させる。この場合、利用者別に適切に金額確認画面の表示を行いつつ、常に取引金額を確認しておきたい利用者に対して、そのニーズに応えることができる。
また、上述した実施例では、利用者の取引金額パターン情報をホストコンピュータ3により管理される顧客DB4に蓄積しておき、利用者が取引を実施する際にホストコンピュータ3を経由して顧客DB4から利用者の取引金額パターン情報を取得しているが、利用者の取引金額パターン情報をキャッシュカードの磁気ストライプ情報またはICチップ情報に蓄積しておき、利用者が挿入したキャッシュカードから口座番号等の情報を読み取る際に、併せて取引金額パターン情報を取得してもよい。
なお、上述した実施例では、利用者が出金取引を行う場合に、金額確認画面を表示させる前提で説明した。しかし、利用者が入金取引、振り込み取引、送金取引を行う場合等、利用者と自動取引装置との間で金額の入力を前提とした様々な取引に適用することももちろん可能である。
1…自動取引装置
2…回線接続部
3…ホストコンピュータ
4…顧客データベース。

Claims (7)

  1. 利用者からの操作を受け付けて取引を行う自動取引装置と前記利用者および前記取引を管理するホストコンピュータとがネットワークを介して接続された自動取引システムであって、
    前記自動取引装置は、
    前記利用者の識別情報および取引金額の入力を受け付ける操作部と、
    入力された前記利用者の識別情報および取引金額を前記ホストコンピュータに送信し、力された前記取引金額が過去の取引金額のパターンのうち最も多い取引金額のパターンに含まれるか否かを判定し、前記取引金額が過去の取引金額のパターンのうち最も多い取引金額のパターンに含まれないと判定した場合、前記取引金額が誤入力された可能性があると判断し、表示部に前記取引金額の確認を促す取引金額確認画面を表示させる制御部と、を備え、
    前記ホストコンピュータは、
    前記利用者ごとに過去の取引金額のパターンを記憶する記憶部と、
    前記自動取引装置から、前記利用者の識別情報と前記取引金額とを受信して前記記憶部に記憶されている前記利用者の識別情報と前記取引金額とに基づいて前記取引金額のパターンを更新し、記操作部が前記利用者の識別情報の入力を受け付けた場合に、前記利用者の過去の取引金額のパターンを前記自動取引装置に送信するホスト制御部と、
    を備えることを特徴とする自動取引システム。
  2. 前記ホストコンピュータは、
    前記記憶部が、前記取引金額のパターンとともに前記取引金額確認画面を常に前記表示部に表示させるか否かを示す要否情報をあらかじめ記憶し、
    前記ホスト制御部が、前記自動取引装置から前記利用者の識別情報と前記取引金額とを受信し、前記記憶部に前記要否情報として前記取引金額確認画面を表示させる旨が記憶されているか否かを判定し、前記記憶部に前記要否情報として前記取引金額確認画面を表示させる旨が記憶されていると判定した場合、その旨を前記自動取引装置に通知し、
    前記自動取引装置は、
    前記制御部が、前記ホストコンピュータから前記その旨を受け取った場合、入力された前記取引金額が過去の取引金額のパターンのいずれかの範囲にあるか否かにかかわらず、前記取引金額確認画面を前記表示部に表示させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動取引システム。
  3. 前記自動取引装置は、
    前記操作部による前記取引金額の入力の受け付けと並行して、前記制御部が前記利用者の識別情報を前記ホストコンピュータに送信し、前記取引金額のパターンを前記ホストコンピュータから受け取る、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の自動取引システム。
  4. 前記ホストコンピュータは、前記記憶部が、前記取引金額のパターンとともに口座残高を含む取引に必要な情報を記憶し、
    前記自動取引装置は、前記制御部が、前記ホストコンピュータから前記利用者の取引金額のパターンとともに前記口座残高を含む取引に必要な情報を取得し、前記取引に必要な情報と入力された前記取引金額とに基づいて、前記取引を許可するか否かを判断する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動取引システム。
  5. 前記ホストコンピュータは、前記記憶部が、前記取引金額のパターンとともに、過去に取引金額が誤入力された回数を記憶し、
    前記自動取引装置は、前記誤入力の回数が一定の閾値未満である場合にはその利用者は取引金額を誤入力する傾向が低いと判断し、入力された取引金額が、最も多い取引金額パターンまたはその次に多い取引金額パターンのいずれかに含まれているか否かを判定し、少なくともこれらのパターンに含まれている場合には、前記取引金額確認画面を表示させない、
    ことを特徴とする請求項に記載の自動取引システム。
  6. 前記ホストコンピュータは、前記記憶部が、前記最も多い取引金額パターンに代えて、ある取引金額での取引回数の多い上位パターンを複数記憶し、
    前記自動取引装置は、前記制御部が、入力された前記取引金額が前記取引回数の多い上位パターンのいずれかに含まれるか否かを判定し、入力された前記取引金額が前記取引回数の多い上位パターンのいずれかにも含まれないと判定した場合、前記取引金額を誤入力している可能性があると判断し、金額確認画面を表示させる、
    ことを特徴とする請求項に記載の自動取引システム。
  7. 利用者からの操作を受け付けて取引を行う自動取引装置であって、
    前記利用者の識別情報および取引金額の入力を受け付ける操作部と、
    入力された前記利用者の識別情報および取引金額を、前記利用者および前記取引を管理するホストコンピュータにネットワークを介して前記利用者ごとに過去の取引金額のパターンを記憶する記憶部を有したホストコンピュータに送信し、前記操作部が前記利用者の識別情報の入力を受け付けた場合に、前記利用者の過去の取引金額のパターンを前記ホストコンピュータから受信し、入力された前記取引金額が過去の取引金額のパターンのうち最も多い取引金額のパターンに含まれるか否かを判定する制御部と、
    前記制御部が、前記取引金額が過去の取引金額のパターンのうち最も多い取引金額のパターンに含まれないと判定した場合、前記取引金額が誤入力された可能性があると判断し、表示部に前記取引金額の確認を促す旨のメッセージと前記取引金額とを含む取引金額確認画面を表示させる表示制御部と、
    を備えることを特徴とする自動取引装置。
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