JP6006963B2 - 電動補助自転車用内装変速機 - Google Patents
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センタモータ方式で、電力回生機能を搭載した電動補助自転車として、例えば、特許文献1に示すものがある。
この変速段の切替は、複数の太陽歯車70a(70a−1、70a−2)と車軸11との間にそれぞれ設けてある変速用クラッチ70f(70f−1、70f−2)を、それぞれ係合可能状態、又は係合不能状態とに設定することによって行われている。駆動力は、入力部材である遊星キャリア70cから、遊星歯車70eを通じて、外輪歯車70d、ハブケース12へと伝達される。
自力走行時には、入力部材としての駆動体から、第一ワンウェイクラッチ、外輪歯車を通じて遊星歯車に駆動力を伝達し、遊星キャリア、最終出力部材へと走行用の駆動力を伝達する。
このとき、第三ワンウェイクラッチが係合するのと連動して、自動的に第一ワンウェイクラッチを係合解除する第一ワンウェイクラッチ切替部を設けることにより、手動での切り替えを行うことなく、手押し後退を可能としている。
また、第三ワンウェイクラッチが係合するのと連動して、自動的に第一ワンウェイクラッチを係合解除する第一ワンウェイクラッチ切替部の機構についても、当該箇所に設けようとした場合、スペースを取り難く構造が複雑となる。
このため、ペダルから前進駆動力が入力された状態で自転車を後退させようとする場合、例えば、ペダルに足を乗せた状態で後退する時や、急坂を登っていて途中で力尽きて下がってしまうような時に、ツーウェイクラッチと逆入力用ワンウェイクラッチの両方がロックし、後退不能となる自体を回避することができる。つまり、後退時にツーウェイクラッチ又は逆入力用ワンウェイクラッチのどちらか一方を空転させることによって、回生発電が可能で、且つ、如何なる状態においても後退可能とすることができる。
すなわち、コンパクトで簡素な構成で、手押し後退時のクラッチ同士の干渉を防ぎ、手押し後退を可能とすることができる。
切替用ワンウェイクラッチ及び逆入力用ワンウェイクラッチには、係合子としてスプラグを用いたスプラグクラッチ、ラチェット爪とカム面とによるラチェット機構を用いたクラッチ(ラチェットクラッチ)等、各種のクラッチを採用することができるが、特に、係合子としてローラを用いたローラクラッチを採用することが望ましい。
このとき、その保持器と外輪(ハブケース)との間の回転抵抗付与部材に加え、ツーウェイクラッチの保持器と静止系(フレームに固定されている系)である車軸との間にも回転抵抗付与部材を設け、その保持器に摩擦による回転抵抗を与えることができる構成を採用することができる。
すなわち、前進駆動力が入力された状態で、手押し等により後退しようとする場合、ツーウェイクラッチが係合し、保持器と車軸との間の摩擦力に打ち勝って、ハブケースから遊星キャリアに後退方向の回転が伝達される。このとき、逆入力用ワンウェイクラッチをローラクラッチによって構成し、弾性部材によって保持器を係合不能位置(係合子が係合しない位置)に保持しておく。そして、保持器と外輪(駆動体)との間に切替用ワンウェイクラッチを設け、さらに、上記のように、切替用ワンウェイクラッチの保持器と車軸との間に回転抵抗付与部材を設けることにより、逆入力用ワンウェイクラッチは、前進駆動力が入力された状態では非係合状態が維持される。このため、後退方向の回転がスプロケットまで伝達し、後退可能となる。
その他、その切替用ワンウェイクラッチの保持器と車軸との間に備えられた回転抵抗付与部材として、ローラクラッチ又はスプラグクラッチからなるワンウェイクラッチを採用することもできる。
回転抵抗付与部材にワンウェイクラッチ以外の構成を用いた場合、仮に予期せぬ動作により、引摺抵抗低減用ワンウェイクラッチに大きなトルクが負荷されるような状況が起きた場合を想定する。このような場合においても、回転抵抗付与部材がトルクリミッタの役割を果たすため、ツーウェイクラッチや切替用ワンウェイクラッチへの過大トルク負荷を抑制できる。
その構成は、前輪と後輪とを結ぶフレームに二次電池及び補助駆動用のモータを取り付け、クランク軸から伝達された踏力又は前記モータの出力による駆動力を駆動力伝達要素を介して駆動輪に伝達可能とし、前進非駆動時には、駆動輪からモータの出力軸への逆入力により生じた回生電力を二次電池に還元する回生機構を備えた電動補助自転車の前記駆動輪に、上記の各構成のいずれかの電動補助自転車用内装変速機を設けた構成である。
このため、ペダルから前進駆動力が入力された状態で自転車を後退させようとする場合に、ツーウェイクラッチと逆入力用ワンウェイクラッチの両方がロックし、後退不能となる事態を回避することができる。
このセンタワンウェイクラッチとしては、ローラクラッチ、スプラグクラッチ、ラチェットクラッチ等を採用することができる。
このため、ペダルから前進駆動力が入力された状態で自転車を後退させようとする場合、ツーウェイクラッチと逆入力用ワンウェイクラッチの両方がロックし、後退不能となる事態を回避することができる。
すなわち、コンパクトで簡素な構成で、手押し後退時のクラッチ同士の干渉を防ぎ、手押し後退を可能とすることができる。
この実施形態では、遊星歯車5eは歯数の異なる二つの歯車部を有し、太陽歯車5aは同じく二つ設けられて、その各太陽歯車5aが対応する歯車部にそれぞれ噛み合っている。以下、その二つの太陽歯車5aを、第一太陽歯車5a−1、第二太陽歯車5a−2と称する。
第一太陽歯車5a−1と車軸11の間の変速用第一クラッチ5fを、以下、変速用第一クラッチ部5f−1と称する。また、第二太陽歯車5a−2と車軸11の間の変速用第一クラッチ5fを、以下、変速用第二クラッチ部5f−2と称する。
また、その遊星キャリア5cと、駆動力の入力部材であるリアスプロケット7が取り付けられている駆動体9とは、変速用第二ワンウェイクラッチ5g及び逆入力用ワンウェイクラッチ15を介して接続されている。
逆入力用ワンウェイクラッチ15の構成は、図1及び図3(b)に示すように、駆動体9の内面に、円筒の内周面15gを有する外輪15aを備える。また、遊星キャリア5cの外面に、その遊星キャリア5cと一体で回転可能であり、カム面15fを有する内輪15bを備える。図では、車軸11等の図示を省略している。
この実施形態では、外輪15aは駆動体9と一体であるが、円筒面有する別部材の外輪15aを圧入等によって駆動体9の内周部に固定してもよい。また、遊星キャリア5cと内輪15bとを別部材によって構成しているが、一体に形成してもよい。
切替用ワンウェイクラッチ30の構成は、図3(a)に示すように、駆動体9の内面に、円筒の内面30gを有する外輪30aを備える。また、逆入力用ワンウェイクラッチ15の保持器15dの外面に、その保持器15dと一体で回転可能であり、カム面30fを有する内輪30bを備える。
この実施形態では、外輪30aは駆動体9と一体であるが、円筒状の内面を有する別部材の外輪30aを圧入等によって駆動体9の内周部に固定してもよい。すなわち、保持器15dと内輪30bとを別部材によって構成してもよい。
また、回転抵抗付与部材30eは、その予圧によって車軸11に所定の摩擦力が生じるように接触しており、その摩擦力による回転抵抗があるものの車軸11周りに相対回転可能となっている。これにより、回転抵抗付与部材30eに連結されている保持器30dも、車軸11に対して摩擦力による回転抵抗があるものの相対回転可能となっている。
ツーウェイクラッチ20の構成は、図1及び図2(d)に示すように、ハブケース12の内面に、そのハブケース12と一体で回転可能な円筒の外輪21を備える。外輪21は、圧入等によってハブケース12の内周部に固定されている。
このツーウェイクラッチ20は、同軸上に配置された外輪21と内輪22とが軸周り相対回転可能であり、その内輪22の外周に設けられたカム面22aと、外輪21の内周面21aとの間に設けられた周方向両側に伸びる楔空間に、係合子としてローラ23が配置されている。
これにより、回転抵抗付与部材25に連結されている保持器24も、外輪21に対して摩擦力による回転抵抗があるものの相対回転可能となっている。
また、操作部41には、所定の負荷を与えられた弾性部材42が内蔵されており、所定値を超える押し込み方向の荷重が操作部41に負荷されると、弾性部材42が圧縮され、操作部41が縮まることが可能な構造となっている。すなわち、必要以上に操作部41を軸方向に移動操作した場合、操作部41に内蔵された弾性部材42によって過剰操作量分を吸収可能となっている。
このとき、変速用部材47は、車軸11に設けられた横穴45に挿入されたピン41aと変速用第二クラッチ切替部46とによって、その軸方向位置が規定されている。変速用部材47は、ピン41aと変速用第二クラッチ切替部46とともに軸方向へ移動する。このため、ピン41aを操作部41によって横穴45内で軸方向へ移動操作することにより、変速用部材47と変速用第二クラッチ切替部46の軸方向への移動を行うことができる。
操作部41の軸方向への移動操作により、変速用部材47が軸方向へ移動し、その移動によって、変速用第一ワンウェイクラッチ5fの変速用第二クラッチ部5f−2が、駆動力に対して係合可能状態又は係合不能状態とに切り替えられる。すなわち、第二太陽歯車5a−2を、駆動力に対して車軸11周りに相対回転可能または相対回転不能とに切り替えることができる。
なお、変速用第一クラッチ部5f−1は、変速用部材47の軸方向への移動によらず、常に駆動力に対して係合可能状態となっている。
車軸11内を通って外部に引き出された操作部41を、車軸11外からの外部操作により軸方向へ移動させると、変速用部材47も軸方向に移動し、その変速用部材47の切欠部47bが、変速用第二爪部5j−2の位置とその位置から外れた位置との間で移動する。
また、変速用部材47の切欠部47bが変速用第二爪部5j−2に対面すると、変速用第二爪部5j−2は、その変速用部材47による拘束が解除され、変速用第二爪部5j−2の一端が変速用第二カム面部5k−2側に起き上がり、駆動力に対して係合することが可能な状態となる(以下、係合可能状態と称する。)。
すなわち、駆動力に対して、駆動体9を遊星キャリア5c周りに相対回転可能または相対回転不能とに切り替えることができる。
また、変速用第二クラッチ切替部46の大径部46cが、変速用第二クラッチ爪5mの位置から離脱し、変速用第二クラッチ切替部46の小径部46dが変速用第二クラッチ爪5mの位置に移動すると、その変速用第二クラッチ切替部46による拘束が解除され、その一端が、変速用第二クラッチカム部5n側に起き上がり、駆動力に対して係合することが可能な状態となる。
例えば、図7(a)は、変速用第二クラッチ爪5mが係合可能状態となって実際に係合している状態を示しており、図2(a)、図5(a)等は、変速用第二クラッチ爪5mが拘束されて、それぞれ係合不能状態となっているのを示している。
F1 > F2+k2・Xmax2 ・・・(1)
ここで、k2は弾性部材43のばね定数、Xmax2はピン41aが初期位置から最も押し込まれたときの移動量である。
特に、登坂時等、大きな駆動力が負荷された状態でシフトダウンを行いたい場合、各変速用クラッチにも大きなトルクが負荷されていることから、変速用部材47等に設けられたテーパ面47cと弾性部材43の弾性力のみで係合解除することは困難である。このとき、例えば、弾性部材43の弾性力を非常に大きくすれば、その係合解除が可能となる。しかし、この場合、弾性部材43の弾性力に抗してシフトアップする際に必要な操作力も非常に大きくなってしまい、操作性が大きく低下する。そこで、回転部材(この実施形態では駆動体9)のトルクを利用して、強制的に変速用部材47等を軸方向に移動させる機能を付与しようとするものである。
F2 > F3+k3・Xmax3 ・・・(2)
ここで、k3は弾性部材44のばね定数、Xmax3はピン41aが初期位置から変速用第二クラッチ切替部46内部に最も押し込まれたときの移動量である。
変速用第二クラッチ切替部46のテーパ面46eを経て、変速用第二ワンウェイクラッチ5gが大径部46cに対面する位置まで移動すると、弾性部材44の弾性力によって、変速用第二クラッチ切替部46はピン41aに対して初期位置まで移動し、ピン41aが内面溝部46bから抜け出すことで、シフトダウンが完了する。変速2段目(図4)から変速1段目(図1)へのシフトダウンの場合についても、同様の機構でシフトダウンが行われる。
また、変速用第二ワンウェイクラッチ5gに関し、変速制御機構40は、駆動力に対して、その変速用第二ワンウェイクラッチ5gを係合可能状態又は係合不能状態とに切り替える機能を有している。この切替により、駆動体9を、駆動力に対して、遊星キャリア5c周りに相対回転可能または相対回転不能とに切り替えることができる。
このとき、保持器24が外輪21に対して回転抵抗付与部材25を介して摩擦によって回転抵抗が与えられているため、保持器24に対して内輪22(遊星キャリア5c)が相対的に速く回転する。これにより、ローラ23は、外輪21と内輪22によって形成された楔空間の狭まる方向に移動していき、ローラ23は楔空間に噛み込み、遊星キャリア5cからハブケース12に駆動力が伝達される。
これにより、ローラ23は外輪21と内輪22によって形成された前進駆動時とは逆方向の楔空間の狭まる方向に移動していき、ローラ23は楔空間に噛み込み、ハブケース12から遊星キャリア5cに逆入力が伝達される。
また、逆入力用ワンウェイクラッチ15における保持器15dは弾性部材15eにより付勢され、その保持器15dが内輪15b(遊星キャリア5c)と共に回転している。
このため、保持器15dと一体回転可能に設けられた切替用ワンウェイクラッチ30の内輪30bが、保持器30dに対して相対的に速く回転し、切替用ワンウェイクラッチ30が係合する。切替用ワンウェイクラッチ30が係合すると、保持器15dは駆動体9に対して相対回転不能となる。その結果、保持器15dは弾性部材15eの弾性力に抗してその場に留まろうとする(駆動体9と共に回転しようとする)。このため、保持器15dに対して内輪15b(遊星キャリア5c)が相対回転し、ローラ15cが楔空間に噛み込み、逆入力用ワンウェイクラッチ15が係合する。
また、逆入力用ワンウェイクラッチ15が係合しているため、駆動体9と遊星キャリア5cが一体で回転していることから、同じく駆動体9と遊星キャリア5cとの間に設けられた変速用第二ワンウェイクラッチ5gが係合することはない。つまり、いずれの変速段においても、駆動輪62からの逆入力は、ハブケース12、ツーウェイクラッチ20、遊星キャリア5c、逆入力用ワンウェイクラッチ15、駆動体9、リヤスプロケット7、動力伝達要素66の順に等速で伝達される。
このとき、駆動力に対して、変速用第二クラッチ部5f−2によって駆動力に対して第二太陽歯車5a−2のみが車軸11に固定され、第一太陽歯車5a−1は空転状態となる。第二太陽歯車5a−2が噛み合っている遊星歯車5eの歯車部の歯数が、第一太陽歯車5a−1が噛み合っている遊星歯車5eの歯車部の歯数よりも多いからである。
この場合、リアスプロケット7から駆動力が入力されると、駆動体9から外輪歯車5bを介して遊星歯車5eに駆動力が伝達される。
このとき、変速用第二ワンウェイクラッチ5gによって駆動力に対して駆動体9が遊星キャリア5cに相対回転不能となり、第一太陽歯車5a−1及び第二太陽歯車5a−2は空転状態となる。この場合、リアスプロケット7から駆動力が入力されると、駆動体9から変速用第二ワンウェイクラッチ5gを介して遊星キャリア5cに等速で駆動力が伝達される。
この実施形態では、車軸11の軸方向両端のうち、リアスプロケット7を設けた側に変速制御機構40の操作部41を配置しているが、これを逆方向に配置してもよい。
また、変速用第二ワンウェイクラッチ5gの変速用第二クラッチ爪5mは、図2(a)に示すように、変速制御機構40における変速用第二クラッチ切替部46によって一端が拘束され係合不能状態となっている。
このため、駆動体9と遊星キャリア5cとは、駆動力に対して相対回転可能となっているが、逆入力用ワンウェイクラッチ15により、逆入力に対しては相対回転不能となっている。
(a1+d)/d
でハブケース12に伝達される。
これにより、変速用第一爪部5j−1及び変速用第二爪部5j−2の両方が係合可能状態となるが、この場合、前述のように、変速用第二爪部5j−2のみが係合して、第二太陽歯車5a−2が駆動力に対して車軸11に相対回転不能となる。第二太陽歯車5a−2が駆動力に対して車軸11に相対回転不能となると、第一太陽歯車5a−1は変速用第一爪部5j−1に対して空転方向(係合しない方向)に回転することになるため、変速用第一爪部5j−1が係合可能状態のままでも問題ない。また、変速用第二ワンウェイクラッチ5gの変速用第二クラッチ爪5mは係合不能状態のままである。
[(a2×b1)/(b2×d)]+1
でハブケース12に伝達される。
これにより、変速用第二クラッチ爪5m、変速用第一爪部5j−1及び変速用第二爪部5j−2のいずれもが係合可能状態となるが、この場合、変速用第二クラッチ爪5mのみが係合して、駆動体9が駆動力に対して遊星キャリア5cに相対回転不能となる。駆動体9が駆動力に対して遊星キャリア5cに相対回転不能となると、第一太陽歯車5a−1及び第二太陽歯車5a−2は、変速用第一爪部5j−1及び変速用第二爪部5j−2に対して空転方向(係合しない方向)に回転することになるため、変速用第一爪部5j−1及び変速用第二爪部5j−2が係合可能状態のままでも問題ない。
このとき、第一太陽歯車5a−1及び第二太陽歯車5a−2は、変速用第一ワンウェイクラッチ5fに対して空転方向に回転しているため、いずれの変速段においても、変速用第一ワンウェイクラッチ5fが係合することはない。図8及び図9では、変速3段目の状態で示しているが、変速1段目及び2段目の状態であっても同様である。
しかしながら、この状態における逆入力用ワンウェイクラッチ15のローラ15cは、図3に示すように、非係合位置に付勢されているため、逆入力用ワンウェイクラッチ15が係合することはない。これにより、遊星キャリア5cに伝達された後退方向の回転は、遊星歯車5e、外輪歯車5b、駆動体9を介して増速されてリアスプロケット7に伝達され、後退可能となる。
なお、この引摺抵抗低減用ワンウェイクラッチ50、51は、回転抵抗付与部材26と車軸11との間、及び、回転抵抗付与部材30eと車軸11との間のいずれか一方にのみ設けた構成としてもよい。
また、この実施形態では、逆入力用ワンウェイクラッチ15にラチェットクラッチを用いているが、ローラクラッチまたはスプラグクラッチ等、他のワンウェイクラッチ機構を用いてもよい。
また、遊星キャリア5cにツーウェイクラッチ20、変速用第二ワンウェイクラッチ5g及び切替用ワンウェイクラッチ30が配置されているが、これらの各クラッチを別部材上に配置し、遊星キャリア5cと一体回転可能に連結してもよい。
また、変速制御機構40について、この実施形態では、操作部41の軸方向移動によって変速する機構を採用しているが、この変速制御機構40としては、既知の自転車用変速機構を採用することができる。
3 逆入力用クラッチ解除機構
4 逆入力用クラッチ
5、70 変速機構
5a、70a 太陽歯車
5a−1 第一太陽歯車
5a−2 第二太陽歯車
5b 外輪歯車
5c、70c 遊星キャリア
5d 遊星キャリア軸
5e 遊星歯車
5f 変速用第一ワンウェイクラッチ
5f−1 第一クラッチ部
5f−2 第二クラッチ部
5g 変速用第二ワンウェイクラッチ
5h、5i クラッチ爪軸
5j、5m クラッチ爪
5j−1 第一クラッチ爪部
5j−2 第二クラッチ爪部
5k 変速用第一クラッチカム面
5k−1 第一クラッチカム面部
5k−2 第二クラッチカム面部
5n 変速用第二クラッチカム部
5p 弾性部材
7 リアスプロケット(入力手段)
8 ハブフランジ
9 駆動体
9a 凹部
11 車軸
12 ハブケース
13、14 軸受部
15 逆入力用ワンウェイクラッチ
15a 外輪
15b 内輪
15c ローラ(係合子)
15d 保持器
15e 弾性部材
15f カム面
15g 内面
20 ツーウェイクラッチ
21 外輪
22 内輪
23 ローラ(係合子)
24 保持器
25、26 回転抵抗付与部材
30 切替用ワンウェイクラッチ
30a 外輪
30b 内輪
30c ローラ(係合子)
30d 保持器
30e 回転抵抗付与部材
30f カム面
30g 内面
40 変速制御機構
41 操作部
41a ピン
42、43、44 弾性部材
45 横穴
46 変速用第二クラッチ切替部
46a 凸部
46b 内面溝部
46c 大径部
46d 小径部
46e テーパ面
47 変速用部材
47a 突出部
47b 切欠部
47c テーパ面
50、51 引摺抵抗低減用ワンウェイクラッチ
G 係合切替手段
Claims (12)
- ハブケース(12)の内部に変速機構(5)及び変速制御機構(40)を備え、前記変速機構(5)は遊星歯車機構によって構成されて、車軸(11)周りに設けられた太陽歯車(5a)と、その太陽歯車(5a)に噛み合う遊星歯車(5e)、及びその遊星歯車(5e)を保持する遊星キャリア(5c)、遊星歯車(5e)と噛み合う外輪歯車(5b)とを備え、前記外輪歯車(5b)は、駆動力の入力手段(7)が取り付けられた駆動体(9)と一体に回転可能であり、前記駆動体(9)と前記遊星キャリア(5c)との間に逆入力用ワンウェイクラッチ(15)を備え、前記ハブケース(12)と前記遊星キャリア(5c)との間にツーウェイクラッチ(20)を備え、
前記入力手段(7)から入力される駆動力は、前記変速制御機構(40)によって前記変速機構(5)の等速以下の変速比となるように選択された経路を通って前記ツーウェイクラッチ(20)を介して前記ハブケース(12)に伝達され、前記ハブケース(12)からの逆入力は、前記ハブケース(12)から前記ツーウェイクラッチ(20)及び前記逆入力用ワンウェイクラッチ(15)を介して前記入力手段(7)に伝達され、
前記ツーウェイクラッチ(20)の前記駆動力と前記逆入力とに対する係合の切替を、前記ハブケース(12)と前記遊星キャリア(5c)との相対回転の方向に応じて自動で行う係合切替手段(G)を備え、前記係合切替手段(G)は、駆動力が入力されない状態で、前記ハブケース(12)が前記駆動力及び前記逆入力に対して前記車軸(11)の軸周り相対回転する方向と逆方向に相対回転しようとする際に、前記ツーウェイクラッチ(20)を係合不能状態に維持し、前記ハブケース(12)が前記逆方向に相対回転しようとした際に、駆動力の入力によって、前記遊星キャリア(5c)が前記軸周り相対回転する方向と同一方向に回転しようとしている場合には、前記ツーウェイクラッチ(20)を係合させ、且つ、前記逆入力用ワンウェイクラッチ(15)を係合不能状態に維持する機能を有することを特徴とする電動補助自転車用内装変速機。 - 前記逆入力用ワンウェイクラッチ(15)は、前記駆動体(9)の内面(15g)と前記遊星キャリア(5c)の外面との間に配置された係合子(15c)とその係合子(15c)を保持する保持器(15d)とを備え、前記保持器(15d)と前記駆動体(9)との間に切替用ワンウェイクラッチ(30)を備え、前記切替用ワンウェイクラッチ(30)は、前記ハブケース(12)が前記逆方向に相対回転しようとした際に、駆動力の入力によって、前記遊星キャリア(5c)が前記軸周り相対回転する方向と同一方向に回転しようとしている場合には、前記逆入力用ワンウェイクラッチ(15)を係合不能状態に維持することを特徴とする請求項1に記載の電動補助自転車用内装変速機。
- 前記逆入力用ワンウェイクラッチ(15)の前記係合子(15c)が接触する前記駆動体(9)の内面(15g)と、前記切替用ワンウェイクラッチ(30)が備える係合子(30c)が接触する前記駆動体(9)の内面(30g)とは、同一径で連続する円筒面であることを特徴とする請求項2に記載の電動補助自転車用内装変速機。
- 前記逆入力用ワンウェイクラッチ(15)は、前記駆動体(9)の内面(15g)と前記遊星キャリア(5c)の外面との間に配置された係合子(15c)とその係合子(15c)を保持する保持器(15d)とを備え、前記保持器(15d)と前記遊星キャリア(5c)との間に切替用ワンウェイクラッチ(30)を備え、前記切替用ワンウェイクラッチ(30)は、前記ハブケース(12)が前記逆方向に相対回転しようとした際に、駆動力の入力によって、前記遊星キャリア(5c)が前記軸周り相対回転する方向と同一方向に回転しようとしている場合には、前記逆入力用ワンウェイクラッチ(15)を係合不能状態に維持することを特徴とする請求項1に記載の電動補助自転車用内装変速機。
- 前記逆入力用ワンウェイクラッチ(15)が備える係合子(15c)又は保持器(15d)は、弾性部材(15e)によって、その逆入力用ワンウェイクラッチ(15)の係合子(15c)が非係合位置に向かう方向へ付勢されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一つに記載の電動補助自転車用内装変速機。
- 前記切替用ワンウェイクラッチ(30)が備える保持器(30d)は、その切替用ワンウェイクラッチ(30)の保持器(30d)と前記車軸(11)との間に備えられた回転抵抗付与部材(30e)によって、前記車軸(11)との間の摩擦による回転抵抗が付与されることで、前記逆入力用ワンウェイクラッチ(15)の状態を切り替えることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一つに記載の電動補助自転車用内装変速機。
- 前記ツーウェイクラッチ(20)は、前記ハブケース(12)と一体に回転する外輪(21)と前記遊星キャリア(5c)と一体に回転する内輪(22)との間にローラ(23)を備え、そのローラ(23)を周方向に保持する保持器(24)を備えたローラクラッチによって構成され、前記係合切替手段(G)による前記係合の切替は、前記ツーウェイクラッチ(20)の前記保持器(24)と前記外輪(21)との間に備えられた回転抵抗付与部材(25)によって、その保持器(24)に、前記外輪(21)との間の摩擦による回転抵抗が付与されることで行われることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の電動補助自転車用内装変速機。
- 前記ツーウェイクラッチ(20)は、前記ハブケース(12)と一体に回転する外輪(21)と前記遊星キャリア(5c)と一体に回転する内輪(22)との間にローラ(23)を備え、そのローラ(23)を周方向に保持する保持器(24)を備えたローラクラッチによって構成され、前記係合切替手段(G)による前記係合の切替は、前記ツーウェイクラッチ(20)の前記保持器(24)と前記車軸(11)との間に備えられた回転抵抗付与部材(26)によって、その保持器(24)に、前記車軸(11)との間の摩擦による回転抵抗が付与されることで行われることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の電動補助自転車用内装変速機。
- 前記回転抵抗付与部材(30e,25,26)は、金属製の線材が螺旋状に巻かれた部材であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一つに記載の電動補助自転車用内装変速機。
- 前記回転抵抗付与部材(30e,26)と前記車軸(11)との間に、引摺抵抗低減用ワンウェイクラッチ(50,51)を備えたことを特徴とする請求項6に記載の電動補助自転車用内装変速機。
- 前記切替用ワンウェイクラッチ(30)の保持器(30d)と前記車軸(11)との間に備えられた前記回転抵抗付与部材(30e)は、ローラクラッチ又はスプラグクラッチからなるワンウェイクラッチであることを特徴とする請求項6に記載の電動補助自転車用内装変速機。
- 前輪と後輪とを結ぶフレームに二次電池及び補助駆動用のモータを取り付け、クランク軸から伝達された踏力又は前記モータの出力による駆動力を駆動力伝達要素を介して駆動輪に伝達可能とし、前進非駆動時には、駆動輪からモータの出力軸への逆入力により生じた回生電力を二次電池に還元する回生機構を備えた電動補助自転車の前記駆動輪に、請求項1乃至11のいずれか一つの電動補助自転車用内装変速機を設けた回生機構を備えた電動補助自転車。
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