JP6004435B2 - シリカ構造体の製造方法 - Google Patents
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無機材料の構造を制御する方法として、有機材料を添加する方法が研究されてきた。その代表例として、有機材料のミセル構造を利用して無機多孔体であるメソポーラス材料を合成する方法が挙げられる。この方法は、一般的に、無機材料の前駆体を溶解した水溶液中に両親媒性の界面活性剤を添加して自己集積したミセル構造を持つ界面活性剤と無機材料の前駆体との複合体を形成させ、次いでこの複合体を高温で加熱することで、無機材料を焼結すると共に界面活性剤を熱分解する。このようにして界面活性剤が分解された部分が規則的な細孔構造となる。このように、この方法においては、水溶液中で無機前駆体が界面活性剤のミセルの周囲を取り囲むので、最終的に得られる無機材料は必ず多孔質構造となる。つまり、細孔である空間を無機材料が取り囲む構造になる。
この方法で使われる界面活性剤として、テトラアルキルアンモニウム系界面活性剤(特許文献1及び非特許文献1など参照。)、ポリエチレンオキシドブロック、ポリプロピレンオキシドブロックなどのポリアルキレンオキシドブロックを少なくとも含むブロック共重合体(特許文献2〜5及び非特許文献2など参照。)が多用されている。なお、ブロック共重合体を界面活性剤として利用する方法は数多く報告されているが、その細孔構造の規則性は数種類に限られ、無機材料の応用範囲を更に広げるためにも多様な構造を作製可能な合成法が望まれている。
このようなミクロ相分離による自己組織化したブロック共重合体を鋳型として利用して無機材料を製造する方法が挙げられる(特許文献6及び7など)。特許文献6及び7に記載の方法は、基板に塗布されたブロック共重合体のミクロ相分離を利用する方法であって、ミクロ相分離したブロック共重合体の一ブロックを紫外線照射やオゾン分解などで除去した空間に無機材料を充填する方法である。すなわち、これらの方法は、ブロック共重合体のミクロ相分離及び除去工程と無機材料の充填工程とによって、ブロック共重合体と無機材料との有機−無機複合体を形成する方法である。
(1)有機溶媒中において、加水分解性シランの加水分解物と、溶解度パラメータ(SP値)が22〜25(MPa1/2)である極性ブロック(B)及び該極性ブロック(B)と非相溶な低極性ブロック(A)を有するジブロック共重合体とを混合して、前記極性ブロック(B)に前記加水分解物が吸着した複合体を形成する工程と、前記有機溶媒中で、前記複合体の自己組織化及び前記加水分解物の縮重合反応を行って前記ジブロック共重合体とシリカとの相分離複合体を得る工程と、得られた前記相分離複合体から前記ジブロック共重合体を除去する工程とを有し、前記極性ブロック(B)が、ポリ(4−ビニルピリジン)ブロック、ポリ(2−ビニルピリジン)ブロックまたはポリビニルアルコールブロックであり、かつ共重合体のポリエチレンオキシドブロックを含まず、前記複合体を形成する工程が、前記ジブロック共重合体及び前記有機溶媒を含む共重合体有機溶液と、前記加水分解性シランを加水分解してなる加水分解物とを混合する工程を有するシリカ構造体の製造方法。
(2)前記、相分離複合体を得る工程が、前記加水分解物とジブロック共重合体とを含む前記有機溶媒を静置又は撹拌して前記自己組織化及び前記縮重合反応を行う工程である(1)に記載のシリカ構造体の製造方法。
(3)前記、複合体を形成する工程及び前記、相分離複合体を得る工程が、連続して実施される(1)または(2)に記載のシリカ構造体の製造方法。
(4)前記低極性ブロックが、ポリスチレンブロックである(1)〜(3)のいずれか1項に記載のシリカ構造体の製造方法。
このようなシリカの規則的な微細構造を持つシリカ構造体は多様な材料素子となる。特に粉体状のシリカ構造体は、適用用途等は限定されず、例えば、吸着剤や触媒担体、センサー、光学材料、リチウムイオン電池、分離膜など、幅広い分野での機能性を持つ材料素子として好適に利用可能となる。
ここで、スフィア構造は球状の粒子又は細孔が連続的に連なった構造であり、共連続構造はシリカ相と空孔相とが共に連続した相を持つ構造であり、シリンダー構造は直線的なチャネル状の細孔を持つ構造である。また、ラメラ構造は平板状のシリカ相が空相を介して積層された構造であり、球晶ラメラ構造はラメラ構造のシリカが放射状に広がった球状構造体である。
スフィア構造における粒径、ラメラ構造における各層の厚さ、球晶ラメラ構造における粒径、シリンダー構造における孔の内径及び間隔等は、用いるジブロック共重合体の分子量、各ブロックを構成する繰り返し単位、例えば、その種類、大きさ等によって、適宜制御できる。
シリカ構造体は、後述するように、ジブロック共重合体の一方のブロックと相溶する有機溶媒の選択、ジブロック共重合体に対する加水分解物の添加量、加水分解性シランの加水分解時間若しくは酸のpH、又は、加水分解性シランに対する、加水分解時の酸の使用量によって、上述のいずれかの構造に製造される。
すなわち、本発明のシリカ構造体の製造方法は、ジブロック共重合体及び加水分解物の複合体のミクロ相分離並びに加水分解物の縮重合反応を利用した、有機溶媒中で実施されるシリカ構造体の製造方法である。ジブロック共重合体の極性ブロック(B)に加水分解物が吸着した複合体は、単独のブロック共重合体のミクロ相分離による自己組織化と同類の自己組織化して、加水分解物を吸着した状態でミクロ相分離する。本発明のシリカ構造体の製造方法においては、加水分解物が吸着した複合体のミクロ相分離による自己組織化を利用すると共に自己組織化の過程において加水分解物を縮重合反応させて、自己組織化によるミクロ相構造に対応する構造にシリカを配列させる。ここで、加水分解物は、後述するように、縮重合した加水分解物を含んでいる。その後、ジブロック共重合体を除去することによって粉体状のシリカ構造体を製造する。
また、本発明のシリカ構造体の製造方法は、特許文献6及び7に記載の方法のようにブロック共重合体の一ブロックを除去した空間にシリカ材料を充填することなく、特定構造のシリカ構造体を一挙に製造できる。
さらに、本発明のシリカ構造体の製造方法は、特許文献8に記載の方法のように基材等を用いることなく、有機溶媒中において複合体及び相分離複合体を形成する方法である。したがって、発明のシリカ構造体の製造方法によって製造されるシリカ構造体は、粉体状、粉末状、顆粒状などの形態を有している。
本発明のシリカ構造体の製造方法に用いるジブロック共重合体は、極性ブロック(B)と該極性ブロック(B)と非相溶な低極性ブロック(A)との2種類のブロックを有するジブロック共重合体である。これら2種のブロック(A)及び(B)の結合様式は特に限定されない。
ジブロック共重合体並びに極性ブロック(B)及び低極性ブロック(A)の数平均分子量は、ぞれぞれ、特に限定されず、シリカ構造体における、例えば、上述の、粒径、厚さ、孔の内径及び間隔などに応じて、適宜に選択される。ジブロック共重合体の分子量分布も特に限定されないが、シリカ構造体において、規則的な構造が均一にできる点で、狭いのが好ましい。
本発明のシリカ構造体の製造方法に用いる加水分解物は、加水分解性シランの全部又は一部を加水分解して得られる加水分解物である。加水分解される加水分解性シランは、加水分解性基を有するシランであればよく、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基等の加水分解性基を有するシラン化合物が挙げられる。この加水分解性シランは、加水分解性が高い点で、加水分解性基を4つ有するものが好ましく、4つのアルコキシ基を有するアルコキシシランが特に好ましい。4つのアルコキシ基を有するアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン(TEOSともいう。)、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(i−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テトラ(t−ブトキシ)シランが挙げられ、中でも、テトラエトキシシランが好ましい。
また、この発明において、加水分解性シランの加水分解物は、加水分解性シランが完全に加水分解されていなくてもよく、加水分解性基の一部又は加水分解性シランの一部が残存していてもよい。この加水分解性シランの加水分解工程中では、加水分解性シランの加水分解に加えて、加水分解された加水分解物の縮重合反応も部分的に進行する。したがって、この加水分解物には、ある程度分子鎖がある加水分解物が存在している。ここで、縮重合反応が進行する程度は、分解温度、分解時間、無機酸若しくは有機酸の使用量、及び/又は、溶媒等によって、制御でき、例えば、後述するように目的とするシリカ構造体に応じて適宜に設定される。
本発明のシリカ構造体の製造方法に用いる有機溶媒は、ジブロック共重合体を溶解させる一方で、複合体、特に相分離複合体を溶解させないものであって、ジブロック共重合体をミクロ相分離させ、また加水分解物を縮重合させて、相分離複合体を得るのに用いられる。前述したように、有機溶媒は、目的とするシリカ構造体に応じて、極性有機溶媒又は非極性有機溶媒が選択される。この発明において、極性有機溶媒は22〜25(MPa1/2)の溶解度パラメータ(SP値)を有する有機溶媒であり、非極性有機溶媒は19(MPa1/2)以下の溶解度パラメータ(SP値)を有する有機溶媒である。
一方、非極性有機溶媒が19(MPa1/2)以下の溶解度パラメータ(SP値)を有していると、ジブロック共重合体の低極性ブロック(A)とよく相溶する。したがって、非極性有機溶媒中において、加水分解物が吸着した極性ブロック(B)を低極性ブロック(A)が取り囲むように極性ブロック(B)に加水分解物を吸着した複合体がミクロ相分離して、加水分解物すなわちシリカが分散相となるシリカ構造体が得られる。非極性有機溶媒の溶解度パラメータ(SP値)は、ジブロック体の溶解性の観点から、実質的には15(MPa1/2)以上であるのが好ましい。
このように、複合体の自己組織化及び加水分解物の縮重合反応の場となる有機溶媒を選択することによって、ジブロック共重合体のミクロ相分離における極性ブロック(B)及び低極性ブロック(A)の相が逆転し、シリカ構造体の連続相及び分散相を制御することができる。また、これによりシリカ構造体の形状を変化させることができる。
非極性有機溶媒としては、例えば、ベンゼン(溶解度パラメータ(SP値):18.8MPa1/2)、トルエン(溶解度パラメータ(SP値):18.2MPa1/2)、キシレン(溶解度パラメータ(SP値):18.0MPa1/2)、テトラヒドロフラン(溶解度パラメータ(SP値):18.6MPa1/2)、クロロホルム(溶解度パラメータ(SP値):19.0)等が挙げられる。この非極性有機溶媒は、ジブロック体の溶解性の観点から、溶解度パラメータ(SP値)は15〜19MPa1/2であるのが好ましく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン等が好適に挙げられる。この非極性有機溶媒は1種単独で用いても、2種以上を混合溶媒として用いてもよい。
この工程は、ブロック共重合体及び有機溶媒を含む共重合体有機溶液と、加水分解性シランを加水分解してなる加水分解物とを混合する工程を有するのが、加水分解性シランの加水分解物を加水分解工程で得られた溶液のまま使用することができる点で、好ましい。 この溶液には加水分解性シランの加水分解触媒として酸水溶液を含有しているが、酸水溶液の添加量および強度によって複合体の形状が変化する場合がある。具体的には、酸水溶液の添加量および強度の変化によって、溶媒全体の極性が変化する点、および極性ブロック(B)が部分的にプロトン化することによって、加水分解物との静電的作用が変化する点の、以上2点より複合体の構造が変化する場合がある。
加水分解性シランの加水分解は、前記の通りであり、加水分解物を溶液として得る。この加水分解の過程では、加水分解された加水分解性シランが部分的に縮重合して、加水分解物には縮重合した加水分解物が共存している。加水分解性シランの加水分解工程において、加水分解された加水分解性シランを縮重合させておくと、複合体を形成する工程において、加水分解物の縮重合を速やかに進行させることができ、シリカ構造体の形状を制御できる。しかし、加水分解性シランの加水分解工程において加水分解性シランの縮重合度が過剰である場合、複合体を形成する工程において複合体が急速に形成されるため、シリカ構造体の形状制御が困難となることがある。
なお、加水分解物が均一に溶解・分散できるのであれば、アルコール又はDMF以外の有機溶媒、例えば、共重合体溶液の有機溶媒と同じ有機溶媒を用いて、加水分解性シランを加水分解することができる。
また、加水分解物の使用量は、極性ブロック(B)に加水分解物が一定の割合で吸着するため、ジブロック共重合体の極性ブロック(B)100質量部に対して、30〜600質量部の加水分解物を供給量であるのが好ましく、50〜300質量部であるのがさらに好ましい。ここで、加水分解物の使用量は、加水分解物に酸及び溶媒等が含有されている場合には、加水分解物中のシリカ成分(Si換算)の使用量をいう。なお、この加水分解物に水および酸が含有される場合には、水の含有量は、加水分解物の全質量に対して、溶媒の混合均一性の点で、5〜30質量%であるのが好ましく、10〜25質量%であるのがさらに好ましく、酸の含有量(強度)は、添加する酸水溶液中のpHが、−0.3〜4であるのが好ましく、−0.3〜3であるのがさらに好ましい。更に、加水分解物に溶媒が含有される場合には、溶媒の含有量は、混合均一性の点で、加水分解物の全質量に対して、60〜90質量%あるのが好ましく、70〜80質量%であるのがさらに好ましい。
具体的には、図1に示されるように、ジブロック共重合体の低極性ブロック(A)と加水分解物が吸着した極性ブロック(B’)との非相溶性によって、これらがミクロ相分離して、シリカ構造体の構造が決定される。このとき、有機溶媒として非極性有機溶媒を使用する場合は、有機溶媒中で低極性ブロック(A)が極性ブロック(B’)を取り囲み、低極性ブロック(A)が連続相になり、加水分解物が吸着した極性ブロック(B’)が分散相となる。一方、有機溶媒として極性有機溶媒を使用する場合は、低極性ブロック(A)及び加水分解物が吸着した極性ブロック(B’)が逆転し、低極性ブロック(A)が分散相になり、加水分解物が吸着した極性ブロック(B’)が連続相となる。このように、有機溶媒を選択することによって、シリカ構造体の構造を作り分けることができる。
有機溶媒として極性有機溶媒を用いる場合には、加水分解物に含まれる水と極性有機溶媒とを均一に混合できるのであれば、加水分解性シランの加水分解にはどのような溶媒を使用してもよく、複合体を形成する工程における極性有機溶媒と同一の溶媒を使用してもよい。ブロック共重合体を極性有機溶媒に溶解した共重合体有機溶液に、加水分解物を添加すると複合体が得られる。このとき、図2に示されるように、加水分解性シランを加水分解する際に用いる酸水溶液の使用量を加水分解性シランに対して変化させると、得られるシリカ構造体の構造を作り分けることができる。すなわち、加水分解性シランに対する酸水溶液の使用量を、上述の範囲内で、少なくすると、シリカ構造体はシリンダー構造を取り、加水分解性シランに対する酸の使用量を、上述の範囲内で、増やしていくと、シリンダー構造から共連続構造を経てスフィア構造に変化する。一方、共重合体有機溶液中のブロック共重合体の濃度及び加水分解物に対する、加水分解性シランの使用量(混合量)を変化させても、得られるシリカ構造体に大きな構造の変化はみられない。
有機溶媒として非極性有機溶媒を用いる場合には、加水分解に必要な水と非極性有機溶媒とを均一に混合できる点で、加水分解性シランの加水分解にはアルコール等の両親媒性溶媒中で行うのが好ましい。得られた加水分解物を、ブロック共重合体を非極性有機溶媒に溶解した共重合体有機溶液に添加すると複合体が得られる。このとき、図3に示されるように、ジブロック共重合体に対する加水分解物の添加量を変化させると、得られるシリカ構造体の構造を作り分けることができる。すなわち、ジブロック共重合体に対する加水分解物の添加量を、上述の範囲内で、多くすると、スフィア構造から球晶ラメラ構造およびラメラ構造まで変化する。ラメラ構造にする場合は、加水分解時の撹拌時間などの加水分解条件によって、異なる折りたたみ部を持つことができる。具体的には、加水分解性シランの加水分解の撹拌時間、すなわち加水分解時間が短い(加水分解の反応度が小さい)と、共重合体溶液に添加したときにまず透明溶液になり、ある時間経過後、白濁して複合体が形成される。この場合、得られるシリカ構造体は、粒子状の形体を持つラメラ構造である球晶ラメラ構造になる。一方、加水分解性シランの加水分解の撹拌時間が長い(加水分解の反応度が大きい)と、共重合体溶液に添加したときに白濁して複合体が得られる。この場合、得られるシリカ構造体は、一般的なラメラ構造になる。このラメラ構造は層の厚さが均一になるものの、形体(モルフォルジー)や折りたたみ構造に規則性はない。
また、加水分解性シリカの加水分解触媒として用いる酸の水溶液のpHを変更すると、具体的には、酸の強度を変更すると、シリカ構造体の構造を作り分けることができる。具体的には、酸の強度である水溶液のpHを大きくすると、例えばpH1.7、あるいはpH2.6にするとシリカ構造体はラメラ構造を取る。一方、水溶液のpHを小さくすると、例えばpH−0.3(2規定塩酸)にするとシリカ構造体は共連続構造を取る。
この工程は、上述のように、加水分解物と有機溶媒との混合物を撹拌又は静置等によって、実施されるから、複合体を形成する工程とシリカ構造体を得る工程とは、別個に又は連続して実施でき、好ましくは連続して実施する。このように、複合体を形成する工程において得られた有機溶媒中の複合体をそのままの状態及び濃度で相分離複合体を得る工程を実施できる。したがって、この相分離複合体を得る工程では、有機溶媒を新たに加えてもよいが、加えることなく、複合体を形成する工程で得られた複合体の濃度及び状態で自己組織化及び縮重合反応を実施するのが好ましい。
この工程において、複合体の自己組織化及び加水分解物の縮重合反応は、常温又は加熱下で撹拌又は静置等することによって行われ、自己組織化及び縮重合反応が制御される。この工程において、加水分解性シランの加水分解物を上述の加水分解工程で得られた溶液として用いる場合には、加水分解性シランの加水分解時に進行した加水分解物の縮重合をさらに進行させる。複合体の自己組織化及び加水分解物の縮重合反応が進行すると、混合物が白濁して分散状態になり、又は粉体状の沈殿が生成する。したがって、この工程においては、混合物が十分に白濁又は十分な粉体状の沈殿が生じるまで複合体の自己組織化及び加水分解物の縮重合反応を進行させる。
ポリスチレン−ポリ(4−ビニルピリジン)ブロック共重合体(以下、PS−P4VPと略す。)として、Polymer Source社製のPSブロックの数平均分子量が11,800(重合数が約113)、P4VPブロックの数平均分子量11,500(重合数が約109)のものを使用した。このPS−P4VPは予め下記の溶媒に溶解して共重合体溶液として用いた。
また、予め塩酸を純水で希釈して、2規定の塩酸、及び、pH2.6に調整した希塩酸水を準備した。
加水分解性シランとしてテトラエトキシシラン(TEOS)0.50g、希塩酸水0.4g、エタノール2.5mLをビーカーに取り、60℃で2時間撹拌して、加水分解性シランの加水分解物を調製した。溶媒としてトルエン(2.5mL)に、PS−P4VP(0.025g)を溶かした共重合体溶液を調製した。加水分解物3mLを共重合体溶液に添加し、25℃で1時間撹拌した。このようにして複合体を形成する工程を実施した。この工程において、加水分解物を添加するとPS−P4VPのポリ(4−ビニルピリジン)ブロックに加水分解物が吸着して加水分解物とブロック共重合体の複合体が形成され、白濁した。
有機溶媒すなわち加水分解物と共重合体溶液との混合物の撹拌を止めて、25℃で1日以上静置することで、複合体の自己組織化及び加水分解物の縮重合反応を進行させて、相分離複合体を粉体状集合体として形成させた。このようにして相分離複合体を得る工程を実施した。
得られた相分離複合体(混合物中の凝集物及び沈殿物)をろ過により捕集した。捕集した相分離複合体を、乾燥した後、550℃で4時間加熱して、ブロック共重合体を除去した。このようにしてジブロック共重合体を除去する工程を実施して、粉末のシリカ構造体(0.0970g)を得た。得られたシリカ構造体を、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、シリカ構造体は、図5に示されるように、厚さ約15nmのラメラ構造を持つシリカ構造体であることが分かった。得られたシリカ構造体は、有機高分子材料特有の折りたたみ部を持つラメラ構造を持ち、シリカ構造体としてこのような折りたたみ構造を持つ材料はこれまで報告されていない。このような構造を持つシリカ構造体は、特有の複屈折の性質を有し、上述した幅広い適用用途等に適用でき、例えば、光学材料素子等の用途に有用である。
実施例2は、加水分解触媒が実施例1よりも少なく、テトラエトキシシランの加水分解時間が実施例1よりも短い実験例である。
実施例1と同様に、テトラエトキシシラン(TEOS)0.5g、希塩酸水0.2g、エタノール2.5mLをビーカーに取り、60℃で15分撹拌して、加水分解性シランの加水分解物を調製した。溶媒としてトルエン(2.5mL)に、PS−P4VP(0.025g)を溶かした共重合体溶液を調製した。加水分解物3mLを共重合体溶液に添加した。添加直後では、混合液は無色透明の溶液であり、更に25℃で1時間撹拌することでシリカとブロック共重合体の複合体が形成されて白濁した。
加水分解物と共重合体溶液との混合物の撹拌を止めて、25℃で1日以上静置することで、複合体の自己組織化及び加水分解物の縮重合反応を進行させて、相分離複合体を粉体状集合体として形成させた。
得られた相分離複合体をろ過により捕集した。捕集した相分離複合体を、乾燥した後、550℃で4時間加熱して、ブロック共重合体を除去した。このようにして粉末のシリカ構造体(0.0137g)を得た。得られたシリカ構造体のSEM観察により、このシリカ構造体は、図6に示されるように、厚さ約15nmのラメラ構造を持つ球状のシリカ構造体であることが分かった。得られた1μmから5μmの粒子は、ラメラ構造が放射状に広がるように配列している。これは、有機高分子材料特有の球晶ラメラ構造であり、シリカ構造体としてこのような材料はこれまで報告されていない。このような構造を持つシリカ構造体は、特有の複屈折の性質を有し、上述した幅広い適用用途等に適用でき、例えば、光学材料素子等の用途に有用である。
実施例3は、実施例1よりも加水分解物の添加量が少ない実験例である。
テトラエトキシシラン(TEOS)0.5g、希塩酸水0.4g、エタノール2.5mLをビーカーに取り、60℃で30分撹拌して、加水分解性シランの加水分解物を調製した。溶媒としてトルエン(2.5mL)にPS−P4VP(0.025g)を溶かした共重合体溶液を調製した。共重合体溶液を60℃に保温して、加水分解物1.5mLをゆっくり添加して、25℃で1時間撹拌した。このとき、シリカとブロック共重合体の複合体が形成されて、2つの溶液を混合した直後に白濁した。
加水分解物と共重合体溶液との混合物の撹拌を止めて、25℃で1日以上静置することで、複合体の自己組織化及び加水分解物の縮重合反応を進行させて、相分離複合体を粉体状集合体として形成させた。
得られた相分離複合体をろ過により捕集した。捕集した相分離複合体を、乾燥した後、550℃で4時間加熱して、ブロック共重合体を除去した。このようにして粉末のシリカ構造体(0.0700g)を得た。得られたシリカ構造体のSEM観察により、このシリカ構造体は、図7に示されるように、約30nmのシリカナノ粒子が、一定間隔を持ち、3次元的に規則的に配列した構造を持つことが分かった。このシリカ構造体は、シリカ相がスフィア構造(体心立法(BBC)構造)を持っていた。すなわち、このスフィア構造は、相分離複合体が、ジブロック共重合体の極性ブロック(B)であるP4VPに吸着したシリカの周囲を、もう一つの低極性ブロック(A)であるPSが覆うような形態を取ることに起因する。このようなスフィア構造をもつシリカ構造体は、界面活性剤のミセル構造を利用したメソポーラス材料の製造方法では製造することはできず、スフィア構造は、有機溶媒中で複合体のミクロ相分離及び加水分解物の縮重合反応を利用する本発明のシリカ構造体の製法方法によって形成できる特有の構造である。このような構造を持つシリカ構造体は、大きな表面積を持つため、上述した幅広い適用用途等に適用でき、例えば、センサーの高感度化等の用途に有用である。
実施例4は、加水分解触媒として用いる酸水溶液の使用量が実施例1よりも高濃度である実験例である。
加水分解性シランとしてテトラエトキシシラン(TEOS)0.5g、2規定塩酸0.2g、エタノール2.5mLをビーカーに取り、60℃で30分撹拌して、加水分解性シランの加水分解物を調製した。トルエン(2.5mL)にPS−P4VP(0.025g)を溶かした共重合体溶液を調製した。加水分解物3mLを共重合体溶液にゆっくり添加して、25℃で1時間撹拌した。混合液を撹拌後すぐにシリカとブロック共重合体の複合体が形成されて白濁した。
加水分解物と共重合体溶液との混合物の撹拌を止めて、25℃で1日以上静置することで、複合体の自己組織化及び加水分解物の縮重合反応を進行させて、相分離複合体を粉体状シリカ複合体として形成させた。
得られた相分離複合体をろ過により捕集した。捕集した相分離複合体を、乾燥した後、550℃で4時間加熱して、ブロック共重合体を除去した。このようにして粉末のシリカ構造体(0.0105g)を得た。得られたシリカ構造体のSEM観察により、このシリカ構造体は、図8に示されるように、共連続構造(ジャイロイド構造)を持つことが分かった。このような構造を持つシリカ構造体は、細孔内の物質異動が容易であるため、上述した幅広い適用用途等に適用でき、例えば、吸着材や触媒担体等の用途に有用である。
実施例5は、実施例1から4で使用した非極性溶媒であるトルエンとは異なり、極性溶媒であるジメチルホルムアミド(DMF)を使用した実験例である。
加水分解性シランの加水分解物としてテトラエトキシシラン(TEOS)0.25g、予めpH2.6に調整した希塩酸水0.4g、ジメチルホルムアミド(DMF)2.5mLをビーカーに取り、60℃で1時間撹拌して、加水分解性シランの加水分解物を調製した。溶媒としてDMF(2.5mL)に、PS−P4VP(0.125g)を溶かした共重合体溶液を調製した。加水分解物3.2mLを25℃で共重合体溶液に添加すると混合液は無色透明であった。その後、25℃で1時間撹拌した。
加水分解物と共重合体溶液との混合物の撹拌を止めて、25℃で3日以上静置することで、複合体の自己組織化及び加水分解物の縮重合反応を進行させて、相分離複合体を粉体状集合体として形成させた。
得られた相分離複合体をろ過により採取した。捕集した相分離複合体を、乾燥した後、550℃で4時間加熱して、ブロック共重合体を除去した。このようにして粉末のシリカ構造体(0.0701g)を得た。得られたシリカ構造体のSEM観察により、このシリカ構造体は、図9に示されるように、六角柱の形状を持つ微粒子であった。それぞれの粒子は、約10nmの内径を有する直線的なチャネル状を持つ細孔が、ヘキサゴナル構造と呼ばれる六方対称のシリンダー構造を持っていることが分かった。粒子径は400〜800nmであり、すべての粒子が同様の構造を持っていることが分かった。なお、粒子径は、SEM観察による画像を基にして測定した値である。このような構造を持つシリカ構造体は、均一な細孔径を有する多孔質材料の性質を有し、上述した幅広い適用用途等に適用でき、例えば、吸着材、分離膜、触媒担体等の用途に有用である。
実施例6は、極性溶媒DMFで行った実験例のうち、全体として、加水分解触媒である酸水溶液の使用量が実施例5よりも多い実験例である。
実施例5と同様に、テトラエトキシシラン(TEOS)0.5g、希塩酸水0.8g、ジメチルホルムアミド(DMF)2.5mLをビーカーに取り、60℃で30分撹拌して、加水分解性シランの加水分解物を調製した。溶媒としてDMF(2.5mL)に、PS−P4VP(0.125g)を溶かした共重合体溶液を調製した。加水分解物3.2mLを25℃で共重合体溶液に添加すると混合液は無色透明であった。その後、25℃で1時間撹拌した。
加水分解物と共重合体溶液との混合物の撹拌を止めて、25℃で3日以上静置することで、複合体の自己組織化及び加水分解物の縮重合反応を進行させて、相分離複合体を粉体状集合体として形成させた。
得られた相分離複合体をろ過により採取した。捕集した相分離複合体を、乾燥した後、550℃で4時間加熱して、ブロック共重合体を除去した。このようにして粉末のシリカ構造体(0.0724g)を得た。得られたシリカ構造体のSEM観察により、このシリカ構造体は、図10に示されるように、内径が約20nmの球状の細孔が連続的に連なったスフィア構造(体心立法(BBC)構造)を持っていることが分かった。これは、実施例3のシリカ相のスフィア構造の逆相である。すなわち、このスフィア構造は、相分離複合体が、ジブロック共重合体のP4VPブロックに吸着した加水分解物がPSブロックの周囲を覆うような形態を取っていることに起因する。このような構造を持つシリカ構造体は、均一な細孔径を持つ多孔質材料の性質を有し、上述した幅広い適用用途等に適用でき、例えば、精密合成用の触媒担体等の用途に有用である。
本発明のシリカ構造体の製造方法における複合体を形成する工程において、加水分解物がジブロック体の極性ブロック(B)であるP4VPブロックに吸着することをIRスペクトルによって、確認した。
PS−P4VP単独のスペクトルも測定した。その結果、単独のPS−P4VPには、5つの特徴あるピークがあり、それぞれPSブロックに起因する2ピーク(1452cm−1及び1493cm−1)と、P4VPに起因する3ピーク(1415cm−1、1556cm−1及び1597cm−1)とが見られる。
実施例1(トルエン溶媒使用)及び実施例6(DMF溶媒使用)と同様にして複合体を調製し、洗浄・乾燥した後に赤外吸収スペクトルを測定した。そのスペクトルチャートを図4に示す。両溶媒中で調製した複合体は、共に、P4VPに起因するピークのみが短波長側にシフトしていた。これはP4VPブロックに加水分解物が吸着したことを示唆している。
Claims (4)
- 有機溶媒中において、加水分解性シランの加水分解物と、溶解度パラメータ(SP値)が22〜25(MPa1/2)である極性ブロック(B)及び該極性ブロック(B)と非相溶な低極性ブロック(A)を有するジブロック共重合体とを混合して、前記極性ブロック(B)に前記加水分解物が吸着した複合体を形成する工程と、
前記有機溶媒中で、前記複合体の自己組織化及び前記加水分解物の縮重合反応を行って前記ジブロック共重合体とシリカとの相分離複合体を得る工程と、
得られた前記相分離複合体から前記ジブロック共重合体を除去する工程とを有し、
前記極性ブロック(B)が、ポリ(4−ビニルピリジン)ブロック、ポリ(2−ビニルピリジン)ブロックまたはポリビニルアルコールブロックであり、かつ共重合体のポリエチレンオキシドブロックを含まず、
前記複合体を形成する工程が、前記ジブロック共重合体及び前記有機溶媒を含む共重合体有機溶液と、前記加水分解性シランを加水分解してなる加水分解物とを混合する工程を有するシリカ構造体の製造方法。 - 前記、相分離複合体を得る工程が、前記加水分解物と前記ジブロック共重合体とを含む前記有機溶媒を静置又は撹拌して前記自己組織化及び前記縮重合反応を行う工程である請求項1に記載のシリカ構造体の製造方法。
- 前記、複合体を形成する工程及び前記、相分離複合体を得る工程が、連続して実施される請求項1または2に記載のシリカ構造体の製造方法。
- 前記低極性ブロック(A)が、ポリスチレンブロックである請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリカ構造体の製造方法。
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