JP6004155B2 - パイル布帛 - Google Patents

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本発明は、アセテート繊維を含むパイル布帛に関するものである。
これまで、天然毛皮の特徴を有するパイル布帛が種々検討されている。その多くが、より獣毛に近い柔らかな風合いを求めるものであり、その手法はシリコーン処理による柔軟剤の付与、もしくは異型断面化による風合い改善などが主に報告されている。また、特許文献1にあるようなアセテートマルチフィラメントを立毛部に用いてドレス、シャツ等に使い、薄地化、軽くしなやかな肌触り、高級感を提案しているが、ボリュームやドライタッチに乏しい。
特開2010-84250公報
本発明は、アセテート繊維を用いて、春夏シーズンにも使用できるドライタッチでボリューム感のあるパイル布帛を提供することにある。
本発明の要旨は、立毛部が、断面形状がY字型で繊度が1.0〜10.0デシテックスのアセテート繊維を30質量%以上含む紡績糸からなり、グランド部が1.0〜5.0デシテックスのポリエステル繊維を主として含むパイル布帛にある。
本発明に係るパイル布帛によれば、春夏シーズンにも使用可能なドライタッチでボリューム感を持ったパイル布帛を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
<断面形状がY字型で繊度が1.0〜10.0デシテックスのアセテート繊維>
本発明のパイル布帛の立毛部の紡績糸に使用するアセテート繊維は、Y字型を有している。Y字型断面にすることでよりドライタッチで清涼感ある風合いを実現することができる。また、繊度は1.0〜10.0デシテックスである。この繊度範囲にすることでドライタッチの中でもより柔らかいものから、剛毛なものまで幅広い風合いを実現することが可能となり、且つ製造工程通過性が良好となる。また、当該アセテート繊維を構成するポリマーとしては、水酸基の74%以上92%未満が酢酸化されている酢酸セルロース(エステル化度は、2.22以上2.76未満。)または水酸基の92%以上が酢酸化されている酢酸セルロース(エステル化度は、2.76以上3.00未満。)が挙げられる。さらに、当該アセテート繊維に、酸化チタン、銀などの無機物、または機能性ポリマーなどをアセテート繊維の原液段階、もしくは繊維製造後に後加工方法にて付与・混合し、機能性を与えることも可能である。
<アセテート繊維を30質量%以上含む紡績糸>
また、本発明のパイル布帛の立毛部の紡績糸におけるアセテート繊維の含量は、30質量%以上である。30質量%以上にすることで目的のドライタッチな特徴を発現することができる。
<立毛部を構成する紡績糸が、1.0〜11.0デシテックスのアクリル繊維を70質量%以下含む>
本発明のパイル布帛を構成する立毛部の紡績糸は、1.0〜11.0デシテックスのアクリル繊維を70質量%以下含むことが好ましい。当該紡績糸が1.0〜11.0デシテックスのアクリル繊維を70質量%以下含むことで、アクリル繊維が持つ発色性、ボリューム感を表現することができる。
<アクリル繊維>
本発明における1.0〜11.0デシテックスのアクリル繊維は、通常のアクリル繊維の製造に用いられるものと同様のアクリロニトリル系重合体から構成されていればよく、繊維構成の重合体については特に限定はない。
アクリロニトリル系重合体は、アクリル繊維本来の特性を発現させるためには、アクリロニトリル単位を50質量%以上含有していることが必要であり、アクリロニトリル系重合体は、アクリロニトリルと、アクリロニトリルと共重合可能なモノマーとの共重合体であってもよい。アクリロニトリルと共重合可能なモノマーとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等に代表されるアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル等に代表されるメタクリル酸エステル類、さらにアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等が挙げられる。
また、アクリロニトリル系重合体は、アクリロニトリルに、p−スルホフェニルメタリルエーテル、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸、及びこれらのアルカリ塩を共重合させた共重合体であってもよく、かかる共重合体は、アクリル繊維の染色性の改良のために用いることができる。
<紡績糸の製造方法>
本発明のパイル布帛を構成する立毛部の紡績糸の製造方法は、特に限定はなく、公知の紡績方法、紡績方式にて、通常のパイル布帛の製造に用いられると同様の糸番手に作製される。
<グランド部が1.0〜5.0デシテックスのポリエステル繊維を主として含む>
本発明のパイル布帛のグランド部は、1.0〜5.0デシテックスのポリエステル繊維を主として含む。グランド部が1.0〜5.0デシテックスポリエステル繊維を主として含むことで、通常の加工工程と同様のパイル布帛が作成可能となる。
<パイル布帛の製造方法>
次に本発明のパイル布帛の製造方法を説明する。まず、本発明のアセテート繊維及び、またはその他合成繊維、天然繊維などを含有する紡績糸に染色を行う。染色は各素材に適合した染料を選定し実施する。また、場合によってはこの染色工程を省略して使うことも可能である。また、染色処理と同時に柔軟処理等の機能性処理を行うこともできる。尚、各合成繊維の収縮素材をアセテート繊維と共に混合することも可能であり、その場合は染色工程の前に蒸気を紡績糸に付与し、プレバルキー処理をすることで均一に収縮させることが可能である。
次に、フライスボア編機にてパイル布帛を編成するとともにパイルのループを切断し立毛部とし、その後裏面の糊付けを行う。そして、繊維を切り揃えるシャーリングを行い、紡績糸の撚りを解除するブラッシングを行う。その後、繊維のクリンプを除去し毛伸び性を高めるためのポリッシング、シャーリング、ブラッシングを適宜実施し求めるパイル布帛を得る。また、フライスボア編機のみでなく、マイヤー編機にてパイル布帛を製造することも可能である。また、紡績糸ではなく、トップを用いてスライバー編機にて製造することも可能である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は何等これらに限定されるものではない。尚、実施例においての各数値、評価項目は次の方法によって測定した。
「繊度測定」
繊度は、オートバイブロ式繊度測定器Denior ComputerDC−11(サーチ制御電気製)を使用して測定し、サンプル数n=25の平均値を使用した。
「パイル布帛の評価」
パイル布帛表面のドライ感およびボリューム感を触手による官能試験で行い次の4段階で評価した。
◎:極めて良好、○:良好、△:普通、×:不良
(実施例1)
(アセテート繊維の作製)
30質量%の酢酸セルロース(水酸基の74%以上92%未満が酢酸化されている酢酸セルロース。エステル化度は、2.22以上2.76未満。)、3質量%の水、0.2質量%の二酸化チタン、残りはアセトンを溶媒として30〜40℃の温度において混合することにより紡糸原液を調製した。この紡糸原液を孔の断面形状が三角断面である吐出孔を有する紡糸口金を用いて紡糸した。紡糸は、紡糸原液の温度を55℃、紡糸筒内の温度を80℃、紡糸速度を300m/min、紡糸延伸比を1.6倍に設定して行った。得られた繊維の断面形状はY字型であり。繊度は4.4デシテックスであった。さらに得られた繊維に捲縮を付与した後、102mmにカットした。
(アクリル繊維の作製)
水系懸濁重合法によりアクリロニトリル95質量%、酢酸ビニル5質量%からなるアクリロニトリル共重合体を得た。このアクリロニトリル共重合体をジメチルアセトアミドに溶解し、ポリマー濃度25%の紡糸原液を調製した。この紡糸原液を孔形状が扁平型形状のノズル口金を用い湿式紡糸し、沸水中で溶剤を洗浄しながら5.0倍延伸を施し、続いて油剤を付着させ150℃の熱ローラーで乾燥し、300kPaの加圧スチーム中で緩和処理を行い、その後スチーム存在下で1.5倍の延伸処理を行うことで、沸水収縮率が25.0%繊維断面が扁平形状、単繊維繊度が3.3dtexの収縮性アクリル繊維を作製した。さらに得られた繊維に捲縮を付与した後、102mmにカットしてアクリル繊維とした。
(紡績糸の作製)
前記のアセテート繊維50質量%と前記のアクリル繊維50質量%とを計量したのち混綿した。その後、打綿機に投入しラップを作成した。ラップをローラーカードに投入し、スライバーを作成した。次に、練条工程を2回通したのち、粗紡工程を経て、粗糸を作成した。このときの粗糸撚り数の設定は0.4回/インチとした。次に、粗糸をリング精紡機に通しメートル番手32番手の紡績糸を作成した。この時の撚り数は、360回/mであった。次に、ワインダー工程で、紡績糸の欠点除去を行った後、コーンに巻き取り、合糸工程、撚糸工程を経て、32番双糸を作成した。尚、撚糸工程の撚り数は220回/mであった。
(パイル布帛の作製)
紡績糸をカセ染め機での黒色に染色した。染色した紡績糸と165デシテックス48フィラメントのポリエステルフィラメントとをフライスボア編機での編み工程を通し、編み立てと同時にパイルのループを切断し立毛部とし、立毛部が紡績糸からなりグランド部がポリエステルフィラメントからなるバイル布帛を作製した。次に、パイル裏面にアクリル酸エステル系接着剤でバックコーティングを行い、毛抜けを防ぎ、ブラッシングを2〜10回通し毛先部分の撚りを解除した。そして、170℃のポリッシング、続いてブラッシングを行い、更に170℃、150℃、130℃、90℃でポリッシングとシャーリングを組み合わせ(各工程2回ずつ)、立毛表層部のクリンプを除去し、毛伸び性を高めることでパイル長が15mmのパイル布帛を作製した。作製後、上記記載のパイル布帛の評価を実施した。
(実施例2〜8、比較例1〜3)
表1に示すようにアセテート繊維の繊度、紡績糸中の各繊維の含有率を変更した以外は同様の製造方法にて加工した。これらパイル布帛の評価結果を表1に併せて示した。
本発明に係るパイル布帛は、春夏シーズンにも使用可能なドライタッチでボリューム感を持ち、ジャケット、コート地などのガーメントはもちろんのこと、バッグ、帽子などの小物類においても使用可能である。また、そのボリューム感からペイントローラーなどの素材分野でも有用である。

Claims (2)

  1. 立毛部が、断面形状がY字型で繊度が1.0〜10.0デシテックスのアセテート繊維を30質量%以上含む紡績糸からなり、グランド部が1.0〜5.0デシテックスポリエステル繊維を主として含むパイル布帛。
  2. 立毛部を構成する紡績糸が、1.0〜11.0デシテックスのアクリル繊維を70質量%以下含む請求項1に記載のパイル布帛。
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