JP6003624B2 - 半導体モジュール - Google Patents

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Description

本発明は半導体モジュールの圧接及び冷却の構造に関する。特に、高温動作が要求される絶縁形パワー半導体モジュールの圧接及び冷却の構造に関する。
代表的な絶縁型パワー半導体モジュールとして、インバータ等の電力変換装置に用いられるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)モジュールがある。また、このIGBTモジュールに代表される「絶縁型パワー半導体モジュール」若しくは「Isolated power semiconductor devices」はそれぞれJEC−2407−2007、IEC60747−15にて規格が制定されている。
非特許文献1に開示された一般的な絶縁型パワー半導体モジュールの構造について説明する。図4(a)に示された絶縁型パワー半導体モジュール40において、図4(b)に示されたスイッチング素子であるIGBTやダイオード等の半導体素子41はその下面電極層を介してDBC(Direct Bond Copper)基板42の銅回路箔43上にはんだ付けされる。DBC基板42はセラミックス等からなる絶縁板44の両面に銅回路箔43を直接接合したものである。DBC基板42はその放熱のために銅ベース45に対してはんだ部46を介して接続される。
半導体素子41の上面電極層はアルミワイヤー47を超音波でボンディングされ、例えばDBC基板42上のもう一つの銅回路箔43と電気的に接続される。そして、DBC基板42の銅回路箔43から外部へ電気を接続するための銅端子48は銅回路箔43とはんだ付けにより接続されている。さらにこの周りをプラスチックのケース49で囲み、その中を電気絶縁のためのシリコーンゲル等が充填されている。ここで、一般に半導体素子41,DBC基板42間のはんだ接合部はDBC基板42,銅ベース45間のはんだ接合部に対し、融点が高く、2回のリフローにより接合されている。
近年、半導体素子の動作温度の高温化が進んでおり、動作温度が175℃〜200℃となっており、汎用的なはんだ材料の融点に近い。このため、代替的な材料として金属系高温はんだ(Bi,Zn,Au)、化合物系高温はんだ(Sn−Cu)、低温焼結金属(Agナノペースト)等が提案されている。また、次世代の半導体素子であるSiCは250〜300℃での動作が報告されている。
一方、はんだ接続を採用していない半導体モジュールとして図5(a)に例示した平型圧接構造パッケージ50が知られている(非特許文献1,2等)。図5(b)に示したように平型圧接構造パッケージ50内の半導体素子51の上面電極層はコンタクト端子52に接触した状態でMo板53上に備えられている。そして、半導体素子51の端部には半導体素子51及びコンタクト端子52の位置決めをするガイド54が備えられている。
平型圧接構造パッケージ50は半導体素子51を両面から冷却できると共にはんだを用いないで電気的、熱的に外部と接続できる。このため、一般的に平型圧接構造パッケージ50の両端をヒートシンクで圧接することで当該パッケージ50の両面を冷却すると共にそのヒートシンクを導電部材として用いている。
前記圧接は平型圧接構造パッケージ50の上下のヒートシンク間とで電気的に絶縁する必要があること、当該圧接は板バネで行うがその設計圧接力が平型圧接構造パッケージ50の電極ポストに均等にかかるようにする必要がある。圧接が不良であった場合は半導体素子51の破壊につながる。また、回路を構成するのに、このヒートシンクや圧接のため板バネが小型化の妨げとなるなど使いこなすには熟練を要する。
このことから平型圧接構造パッケージ50は限られた装置への適用となり、代わりに使い勝手のよい前記絶縁型パワー半導体モジュールが広く用いられていた。
温度サイクル、パワーサイクル等への信頼性を向上するには半導体モジュールを構成する各部材(半導体、金属、セラミックス等)の熱膨張の違いにより生じる課題がある。すなわち、DBC基板‐銅ベース間、DBC基板‐銅端子間において、銅とセラミックスの熱膨張係数の差から間のはんだにせん断応力が働き、はんだに亀裂が生じて熱抵抗が増大し、端子が剥離する虞がある。さらに、半導体素子‐DBC基板間のはんだにも亀裂が生じる場合がある。条件によっては半導体素子上のアルミワイヤーの接続部でも、アルミニウムと半導体素子の熱膨張の差で応力が発生してアルミワイヤーが疲労破断する。
近年、年々電力密度が増すこと及び半導体素子内部の接合温度が高くなっていることから、はんだ接合部のせん断応力、アルミワイヤーにかかる応力が大きくなってきている。これに対して熱膨張の影響が半導体モジュールの設計寿命に至るまでの期間の間は顕在化しないようにする必要がある。SiCやGaNのような高温で使用できるワイドバンドキャップ半導体素子の出現によりさらに熱膨張の影響の低減が要求される。
高信頼性、環境性、利便性を同時に実現するために、圧接のようにはんだ接合、あるいはワイヤーボンドを用いず、且つ使い勝手の良い絶縁形パワー半導体モジュールの実現が求められている。また、SiC、GaN等の高温で使用可能な半導体素子の性能を活かす半導体モジュールとしても、温度サイクル、パワーサイクル等の信頼性の向上が求められている。
そこで、高信頼性、環境性、利便性を同時に実現するために、はんだ接合またはワイヤー接続を採用しないで、両面冷却が容易に実現可能であり放熱性の面で有利な圧接型絶縁形パワー半導体モジュールが発案されている(例えば特許文献1等)。
また、図6に例示された従来の両面冷却方式の圧接型半導体モジュール60は、半導体素子62を有する積層部材61を収納したケース63の上下端に冷却部材72をボルト,ナット等の固定部材66によって均一な圧縮応力を印加した状態で備える。ケース63内には、半導体素子62,はんだ層64,配線層65a,65bから成る複数の積層部材61が同一平面上に配置されるように収納されている。半導体素子62の上面に配置された配線層65aは交流電極部67と電気的に接続されている。一方の半導体素子62の下面に配置された配線層65bは直流陽極部68と電気的に接続されている。他方の半導体素子62の下面に配置された配線層65bは直流陰極部69と電気的に接続されている。また、積層部材61と冷却部材72との間には絶縁部材70を介在させている。そして、積層部材61を有する空間には樹脂からなる封止材71が充填される。これにより、積層部材61にかかる応力が適正な範囲に収まり、また全ての半導体素子62に対する圧接力のばらつきが大きくならないようになっている。以上のように機械的に圧接を実現させる方式とは別にはんだ等による界面接合形成技術と樹脂等による封止技術とを併用した方式で圧接型半導体モジュールの信頼性を確保している。
近年さらなる電力変換器の電力の高密度化、小型化、SiC素子等の採用により高温化(冷却機構の小型化)が進むにつれ、はんだや樹脂の接合、封止材料にも高温(例えば200℃以上)への耐性、信頼性が要求されるようになり、材料開発が進んでいる。
しかしながら、高温材料の実装時の信頼性はまだ評価され始めたばかりであり、また材料は従来と比べて高コストとなる。これまでの両面冷却圧接構造ははんだ層、樹脂層等の接合、封止層を排除した純粋に両面から加える圧力のみで全ての接合を形成する構成の場合、高温動作時には高温動作時には熱膨張の違いによる応力集中が避けられない。
また、図6の圧接型半導体モジュール60においては積層部材61の上下冷却面間で平行度を維持することが困難となる。その結果、モジュール60を構成する部材の特定の界面で接触圧力が過大または過小となる。
スプリング等の機械的な機構のみで接合材、封止材の使用をできるだけ抑えつつ、同時に信頼性があるモジュールを構成できれば、材料面での制約、信頼性を毀損する要因が減り、高温対応が可能な信頼性の高いモジュールの構築が可能となると思われる。
一方、モジュールの小型化を実現するためにはモジュールの放熱性を高める必要がある。さらに、半導体チップを並列動作させ電流容量を確保する必要があるが、その場合には、並列動作するチップの温度ができるだけ均一となるようにする必要がある。というのは、放熱バランスが悪く、チップごと定常的、過渡的(瞬間的)に温度が異なる場合、半導体チップの特性の温度依存性により、特定のチップに電流が集中し、特定のチップの故障、すなわち、モジュールの信頼性が低下する原因となる。さらに、高速にスイッチング動作させた場合に過大なサージ電圧を生じさせないために、直流陽極部→半導体素子→中間電位(交流電極部)→半導体素子→直流陰極部という配線のインダクタンスをできるだけ低減する必要がある。
そこで、図7に例示された半導体素子モジュール80のように、直流陽極部68、直流陰極部69が一方の冷却部材72に絶縁層70を介して接触し、交流電極部67が他方の冷却部材72に絶縁層70を介して接触する形で構成される2in1モジュールの態様が考えられる。本モジュールは、交流電極部67、直流陽極部68、直流陰極部69が冷却部材72に近接しているので、電極部を冷やし易く、これら電極を介して接続する外部機器(例えば、平滑コンデンサ、AC駆動機器、ゲート回路基板等)に熱が伝達しにくく、外部機器への耐熱性の要求が軽減するという利点がある。また、直流陽極部68と直流陰極部69とを近接させること、さらには、交流電極部67と直流陽極部68,直流陰極部69と間の距離を最短にすることで配線インダクタンスも小さくできる。
電気学会高性能高機能パワーデバイス・パワーIC調査専門委員会編,「パワーデバイス・パワーICハンドブック」,コロナ社,1996.7,p.289,p.336 森 睦宏、関 康和,「大容量IGBTの最近の進歩」,電気学会誌Vol.118,1998,p276
特開2001−267481号公報
図7の両面冷却圧接型のモジュール80の構成においては、半導体素子(スイッチング素子(MOSFETやIGBT))62のソース(またはエミッタ)側に制御配線81が接続される制御信号取り出し部(ゲートパッド領域)が形成されている。この制御信号取り出し部に与える電気信号(制御信号)が主回路と電磁的に干渉するのを防止するために、制御配線81と主回路部間に物理的な距離を確保させる等の制約がある。
上記の制約から、半導体素子62のソース(またはエミッタ)側のコンタクト層(=半導体素子62と交流電極部67との間に配置する低熱膨張材料例えばMoから成る層)82aの放熱方向(厚み方向)厚みは、ドレイン(またはコレクタ)側のコンタクト層82bに比べ厚くなる。さらに、ソース側のコンタクト層82aの断面積はドレイン側のコンタクト層82bの断面積に比べ小さくなる。
以上の影響により、ソース側のコンタクト層82a自身の上下面間の熱抵抗及び半導体素子62のソース面とコンタクト層82a間の接触熱抵抗は、ドレイン側のそれら(コンタクト層82b自身の熱抵抗及び半導体素子62のドレイン面とドレイン側のコンタクト層82b間の接触熱抵抗)に比べ大きくなる。その結果、ソース側の半導体素子62と冷却部材72との間の熱抵抗は、ドレイン側の半導体素子62と冷却部材72との間の熱抵抗に比べて大きくなる。すなわち、両面冷却方式であっても、ソース面側からの放熱性能はドレイン面側からの放熱性能に比べ低下する。
図7の2in1構造の半導体モジュール80においては、陽極部68,交流電極部67間のコンタクト層82a,82bと交流電極部67,陰極部69間のコンタクト82a,82bの配置が互いに反転している。このため、半導体素子62のソース面とソース側の冷却部材72との間の熱抵抗が同素子62のドレイン面とドレイン側の冷却部材72との間の熱抵抗と異なる場合、冷却部材72の放熱性能が場所(図7の放熱部材72の左右方向の位置)に依らず均一であるときには、両者の半導体素子62の温度が異なる結果となる。半導体素子62のソース面とこれと対向する冷却部材72との間の熱抵抗が同素子62のドレイン面とこれと対向する冷却部材72の熱抵抗に比べて大きくなる場合、陽極部68側の半導体素子62の温度が高くなる。
なぜなら、図7の絶縁層70の材料として、窒化ケイ素等の熱伝導率が100W/mK程度の高い放熱性を有するものを適用した場合でも、厚みが薄いため(例えば300μm)、横方向の熱拡散効果(ヒートスプレッド効果)が小さくなる。一方、電極部67〜69の材料の熱伝導率は銅の場合、390W/mKと高くなる。そのため、両者の半導体素子62が共有する交流電極部67の温度はほぼ均一になるが、陽極部68と陰極部69の温度は差異が現れ、素子62面からの熱抵抗が小さい陽極部68側の方が高くなる。その結果、両者の半導体素子62間で温度差が生じる。特に、陽極部68側の半導体素子62の方が高温となる。
そこで、本発明の半導体モジュールは、半導体素子を複数備えた半導体モジュールにおいて、前記複数の半導体素子と電気的に接続された交流電極部に絶縁層を介して一方の冷却部材が配置され、前記各半導体素子と電気的に各々接続された直流電極部に絶縁層を介して他の冷却部材が配置され、前記一方または他の冷却部材は、前記半導体素子から当該冷却部材までの間の熱抵抗が小さい側に対応した当該冷却部材内の部位を流通する冷媒との熱交換係数が、前記熱抵抗の大きい側に対応した部位を流通する冷媒との熱交換係数よりも大きくなっている。本発明によれば、半導体素子から一方の冷却部材及び他の冷却部材までの間の熱抵抗が小さい側に対応した当該冷却部材内の部位を流通する冷媒との熱交換係数が、前記熱抵抗の大きい側に対応した部位を流通する冷媒との熱交換係数よりも大きくなっているので、半導体素子間の温度差を低減させることができる。
前記半導体モジュールにおいては、前記冷却部材内には当該冷却部材の蓋の押圧を受ける圧接部材が具備され、この圧接部材は前記熱抵抗の大きい側に対応して配置されるとよい。本態様によれば前記半導体素子に対する圧接機構と冷却機能を同一面上で実現できる。
また、前記半導体モジュールにおいては、前記圧接部材が配置される部位以外の部分にフィンが複数設けられるとよい。本態様によれば放熱効果が冷媒と冷却器との間の熱交換率が高まる。
さらに、前記半導体モジュールにおいては、一つの前記半導体素子と電気的に接続される陽極部及びこの電極部と同一平面上に配置され他の前記半導体素子と電気的に接続される陰極部と対向し当該両者の半導体素子と電気的に接続される交流電極部において、前記陽極部と対向した面と前記陰極部と対向した面とに挟まれた領域にて当該陽極部の端子と当該陰極部の端子との間隔と同等幅以下の切り欠き部が形成されるとよい。本態様によれば、半導体素子間の温度差をさらに低減させることができる。さらには、並列配置された半導体素子を経由する陽極部の端子と陰極部の端子との間の配線インダクタンス、配線抵抗のばらつきを低減させることできる。
また、前記半導体モジュールにおいて、前記一方の冷却部材から排出された冷媒が前記他の冷却部材に供給され、この他の冷却部材から排出された冷媒が前記冷却部材に返送されるとよい。本態様によれば、前記冷却部材,前記他の冷却部材間での冷媒の循環的な供給により冷媒を有効利用できる。
以上の発明によれば、複数の半導体素子を備えた圧接型の半導体モジュールにおいて、半導体素子間の温度差が低減し、半導体モジュールの信頼性が向上する。
本発明の実施形態における半導体モジュールの概略構成を示した縦断面図。 同半導体モジュールの冷却器の内部構造を示した平面図。 同半導体モジュールの陽極面,陰極面と交流電極面と半導体素子との配置関係を示した平面図。 (a)ははんだ接続型半導体モジュールの斜視図,(b)は同モジュールにおける半導体素子上の電極パッド周辺の縦断面図。 (a)は圧接型半導体モジュールの斜視図,(b)は同モジュールの縦断面図。 従来の両面冷却圧接型半導体モジュールの概略構成を示した縦断面図。 従来の両面冷却圧接型半導体モジュールの概略構成を示した縦断面図。
以下に図面を参照しながら本発明の実施形態の半導体モジュールについて説明する。尚、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく特許請求の範囲内で種々変形して実施することができる。
(実施形態1)
図1に示された本実施形態の半導体モジュール1は、両面冷却圧接型の半導体モジュールであって、冷媒を流通させる冷却器2を半導体素子3の両面の電極部に絶縁層5を介して配置させている。
半導体モジュール1は半導体素子3a,3bを備える。この両者の半導体素子はソース面(またはエミッタ面)とドレイン面(またはコレクタ面)が互いに反転した関係で配置されている。
すなわち、半導体素子3aのドレイン面には低熱膨張材料(例えばMo)からなるコンタクト層4aを介して陽極部5が配置され、同素子3aのソース面には前記材料からなるコンタクト層4bを介して交流電極部6が配置されている。
一方、半導体素子3bのソース面には前記材料からなるコンタクト層4cを介して陰極部8が配置され、同素子3bのドレイン面には同材料からなるコンタクト層4dを介して交流電極部6が電気的に接続した状態となっている。
陽極部5と陰極部8は同一平面上に配置され、絶縁層7aを介して冷却器2aと熱的に接触した状態となっている。絶縁層7aは、半導体素子3a,3b,冷却器2a間の熱抵抗が小さい側の電極部(例えば半導体素子3aの陽極部5)と冷却器2aとの間にて、均一の厚さとなるように配置されている。
また、交流電極部6は絶縁層7bを介して冷却器2bと熱的に接触した状態となっている。絶縁層7bも絶縁層7aと同様に前記熱抵抗が小さい側の電極部(半導体素子3bのドレイン面と対向した交流電極部6の領域)と冷却器2bとの間にて均一の厚さで配置されている。
半導体素子3a,3bにはそれぞれ制御配線9が接続され、半導体素子3a,3b、コンタクト層4a,4b、電極部5,6,8、絶縁層7a,7bから成る積層体を収納させるケース10の壁部から外部に引き出されている。また、陽極部5,陰極部8,交流電極部6にはそれぞれ図示省略の陽極端子,陰極端子,交流端子が接続され、これらの端子もケース10の壁部から外部に引き出されている。
冷却器2a,2bはアルミ合金等に例示される放熱性に優れた周知の材料から成る。冷却器2a,2b内には、前記熱抵抗が小さい側に対応した冷却器2a,2bの部位を流通する冷媒との熱交換係数が前記熱抵抗の大きい側に対応した部位を流通する冷媒との熱交換係数よりも大きくなるように、フィン21が設けられている。フィン21は図2に例示したように冷却器2a,2b内において後述の圧接部材11が配置される部位以外の部分に複数設けられることで、冷媒と冷却器2a,2bとの間の熱交換率が高められている。
また、冷却器2a,2b内にはその蓋部22の押圧を受ける圧接部材11が具備される。圧接部材11は半導体素子3aの熱抵抗の大きい方の部位(陰極部の位置)に対応して配置されている。圧接部材11としては皿バネ,コイルバネ,板バネ等が例示される。そして、圧接部材11の冷媒による腐食を防ぐため、さらには、圧接部材11を冷媒の流通領域から隔離するために、冷却器2a,2b内の圧接部材11の周囲には隔壁部材12が配置される。隔壁部材12としては耐薬剤性,耐熱性の周知の材料から成るOリングやパッキンが例示される。
さらに、図2に示したように冷却器2a,2bにおいて冷媒の流入口23と排出口24は冷却器2a,2bの底面の略対角線方向に配置されることで冷媒の滞留時間の増大が図られている。そして、図1に示したように、冷却器2aの排出口24から排出された冷媒は冷却器2bの冷媒の流入口23に供給され、冷却器2bの排出口24から排出された冷媒は冷却器2aの流入口23に再度供給される。この冷却器2a,2b間での冷媒の循環的な供給により冷媒を有効利用でき最大限の放熱効果が得られる。
蓋部22は圧接部材11を押圧した状態で冷却器2a,2bに固定される。蓋部22はボルト,ナットに例示される固定部材13によって冷却器2a,2bに固定される。固定部材13にボルト,ナットが採用された場合、ボルトが冷却器2a、ケース10、冷却器2bに挿通され、ナットが当該ボルトに螺着される。このように蓋部22が冷却部材2a,2bに固定されることにより、圧接部材11は前記積層体に対する一定の垂直応力を常時伝達した状態となる。
以上の半導体モジュール1によれば、冷却器2bにおいては交流電極部6が半導体素子3a,3bの共有の電極であるので電極部が分離している陽極部5,陰極部8と比べて水平方向の熱拡散が拡大したものとなる。
したがって、冷却器2b内のコンタクト層4bの位置に対応した部位に圧接部材11が配置されていても、半導体素子3a,3bとも略同等の放熱性能を発揮できる。また、陽極部5と陰極部8との間の配線インダクタンスを低減させることができる。一方、冷却器2aにおいてはフィン21によって陽極部5の放熱性能を陰極部8の放熱性能よりも高く維持させることができるので半導体素子3aの放熱性能のみを高めさせることができる。以上のように半導体素子3aと半導体素子3bの温度差を低減させることができる。
また、冷却器内2a,2b内においては、その蓋22の押圧を受ける圧接部材11が半導体素子3a,3bの熱抵抗の大きい方の部位に対応して配置されることで、半導体素子3a,3bに対する圧接機構と冷却機能を同一面上で実現できる。これにより、冷却器2a,2bの厚みの低減さらには半導体モジュール1の小型化が実現する。そして、冷却器2a,2bの形状は半導体素子3a,3bの両面とも同じ形状を採ることができるので、冷却器2a,2bの製造コストを削減できる。
上記の実施の態様は半導体素子3が二つ具備された構造(2in1構造)となっているが、本発明は上記の態様に限定することなく二つ以上の半導体素子3を備えたモジュール例えば半導体素子3を6つ備えた6in1構造のモジュールにも適用できる。
また、交流電極部6側の冷却器2b内においては、前記熱抵抗が小さい側に対応する部位の熱交換係数を大きくしたほうが半導体素子3a,3b間の熱バランスは向上するが、必ずしも熱交換係数に偏りがある状態を形成する必要はない。したがって、冷却器2a,2b内に圧接部材11を圧接配置しないで、冷却器2a,2bの外側から圧接する態様においては、冷却器2b内にフィン21を適宜に配置することで熱交換係数の偏りのない状態を形成させてもよい。
一方、陽極部5,陰極部8側の冷却器2a内において、熱交換係数に偏りがある状態が形成されていればよいので、例えば、フィン21の配置並びに間隔や冷媒の流路を適宜に設定することで、冷却器2a内に熱交換係数の偏り状態を形成させる。
(実施形態2)
図3に例示された本実施形態の交流電極部6においては、陽極部5と対向した面と陰極部8と対向した面とに挟まれた領域にて陽極部5,陰極部8の端子501,801の間隔と同等幅以下の切り欠き部601が形成されている。交流電極部6の端子602は切り欠き部601が形成されていない同電極部6の長辺中央部から吐出形成されている。尚、切り欠き部601の幅及び深さは半導体素子3aと半導体素子3bとの温度差が最小限となるように設定される。
上記の交流電極6の態様を採用した半導体モジュール1によれば、実施形態1の効果に加えて、半導体素子3a,3b間の温度差をさらに低減させることができる(特に、半導体素子3aの温度を低減させることができる)。また、並列配置された半導体素子3a,3bを経由する陽極部5の端子と陰極部8の端子との間の配線インダクタンス、配線抵抗のばらつきを低減させることでき、定常時、スイッチング時における半導体素子3a,3bへの電流集中を防止できる。以上のように半導体モジュール1の信頼性が一層向上する。
1…半導体モジュール
2a,2b…冷却器、21…フィン
3…半導体素子
5…陽極部
6…交流電極部、61…切り欠き部
7a,7b…絶縁層
8…陰極部
11…圧接部材

Claims (5)

  1. 半導体素子を複数備えた半導体モジュールにおいて、
    前記複数の半導体素子と電気的に接続された交流電極部に絶縁層を介して一方の冷却部材が配置され、前記各半導体素子と電気的に各々接続された直流電極部に絶縁層を介して他の冷却部材が配置され、
    前記一方または他の冷却部材は、前記半導体素子から当該冷却部材までの間の熱抵抗が小さい側に対応した当該冷却部材内の部位を流通する冷媒との熱交換係数が、前記熱抵抗の大きい側に対応した部位を流通する冷媒との熱交換係数よりも大きいこと
    を特徴とする半導体モジュール。
  2. 前記一方または他の冷却部材内には当該冷却部材の蓋の押圧を受ける圧接部材が具備され、この圧接部材は前記熱抵抗の大きい側に対応して配置されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の半導体モジュール。
  3. 前記圧接部材が配置される部位以外の部分にフィンが複数設けられたこと
    を特徴とする請求項2に記載の半導体モジュール。
  4. 一つの前記半導体素子と電気的に接続される陽極部及びこの電極部と同一平面上に配置され他の前記半導体素子と電気的に接続される陰極部と対向し当該両者の半導体素子と電気的に接続される交流電極部において、
    前記陽極部と対向した面と前記陰極部と対向した面とに挟まれた領域にて当該陽極部の端子と当該陰極部の端子との間隔と同等幅以下の切り欠き部が形成されたこと
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
  5. 前記一方の冷却部材から排出された冷媒が前記他の冷却部材に供給され、この他の冷却部材から排出された冷媒が前記冷却部材に返送されること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
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