JP6003512B2 - 形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置およびこれを用いた周面研磨方法 - Google Patents

形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置およびこれを用いた周面研磨方法 Download PDF

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Description

本発明は、形鋼を圧延するときに発生する圧延ロールの周面の肌荒れを除去するための形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置およびこれを用いた周面研磨方法に関する。
形鋼は一般的に熱間圧延によって製造される。熱間圧延では、素材を加熱した後に、粗圧延、中間圧延および仕上圧延の各工程において、円筒状のロールや孔型ロールをはじめとする各種形状の圧延ロールで圧延が行われる。
ところで、形鋼の熱間圧延において、圧延ロールの周面に局部的な負荷がかかると、圧延ロールの周面の表面に肌荒れが発生する。このような肌荒れの問題は、特に複雑な断面形状の圧延をする場合に、径方向での凹部と凸部との周速の差異が拡大することから一層顕著となる。
そして、このロール表面の肌荒れは、形鋼への圧着疵や焼付き疵の原因となる。そのため、発生したロール表面の肌荒れを除去するために、圧延ラインを停止し、人手によるグラインダ手入れ作業が必要となり、生産性が低下するという問題があった。
そこで、圧延ラインを停止せずに、オンラインで、すなわち通常操業中に同時にロールを研磨する技術が従来から提案されている(例えば特許文献1ないし2参照)。例えば特許文献1では、形鋼圧延機に対してオンラインでの研磨が可能なように、回転手段、送り手段および移動手段を備えた研磨装置を設置し、この研磨装置により、圧延ロールの円周面と側面の両方を研磨する技術が開示されている。また、特許文献2では、ユニバーサルミルにおけるロールチョックまたはその内部に研磨装置を配設し、この研磨装置により、水平ロール側面の平坦部を研磨する技術が開示されている。
特開平08−300015号公報 特開2004−249358号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来技術は、研磨装置が、回転手段、送り手段および移動手段を備えるという複雑な構造を有するものなので、設備が高価となり、また、形鋼圧延における圧延機周辺の狭いスペースでの設置や、圧延環境下での使用の点で実用的ではないという問題がある。
また、特許文献2に記載された従来技術は、ロールチョックまたはその内部に研磨装置を配設することで省スペース化を可能とするものの、このような構造であると、水平ロール側面の平坦面を研磨することを対象とした装置となる。そのため、水平ロール周面の表面に発生する肌荒れを研磨する上では適用できないという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、形鋼を圧延するための圧延ロールの周面をオンラインで研磨するに際し、圧延機周辺の狭いスペースでの設置が可能であり、さらに、安価で実用的な形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置、およびこれを用いた形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置は、形鋼を圧延するための圧延ロールの周面をオンラインで研磨する研磨装置であって、前記圧延ロールの周面に対向して前記圧延ロールの被圧延材とは干渉しない位置に配置される研磨器を備え、前記研磨器はハウジングと、該ハウジングの先端側に内嵌されてハウジング軸方向に沿って左右に二分割された案内ブッシュと、案内ブッシュの先端側から自身先端が突き出すように且つ前記ハウジング軸方向にスライド移動可能に前記案内ブッシュ内に遊嵌して挿着されるとともに圧延中にあっては前記圧延ロールの周面に自身先端が常時当接する研磨砥石と、該研磨砥石の後端を自身先端側が押すように軸部が設けられて前記案内ブッシュの内壁に沿って研磨砥石が導かれるように前記ハウジングに内嵌された押圧ロッドと、当該押圧ロッドをその後端側から押圧するように前記ハウジング内に介装される押圧ばねと、該押圧ばねを当該押圧ばねの後端側から支持するとともに前記ハウジングの軸方向での支持位置を変えることにより前記押圧ばねの押圧量を調整する押圧量調整手段としての油圧ジャッキとを有し、前記研磨砥石は、自身先端部に、自身基端側から先端側に向けて縮幅するように形成された傾斜面(テーパ面または勾配面)が形成され、前記研磨器は、前記ハウジングが、前記圧延ロールそれぞれに対して、前記圧延ロールの入側に設けられた架台に固定されるとともに、そのハウジング軸の向きが各圧延ロールの中心を向くように斜めに設置されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置において、前記研磨砥石の粒度を36番以下とすることが好ましい。また、前記研磨砥石を炭化ケイ素系研削材とすることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨方法は、上記本発明の一態様に係る形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置を用いて形鋼圧延用の圧延ロールの周面を、前記研磨砥石の先端を前記圧延ロールの周面に常時当接させながらオンラインで研磨することを特徴とする。
本発明によれば、研磨器が、筒状のハウジングと、このハウジングの先端側の研磨砥石と、ハウジング内に介装される押圧ばねと、この押圧ばねの後端側を支持し押圧ばねの押圧量を調整する押圧量調整手段とを有する構成なので、構造が簡単である。よって、圧延機周辺の狭いスペースでの設置が可能であり且つ安価で実用的である。
そして、本発明において、研磨器の研磨砥石の粒度を36番以下、および/または砥粒を炭化ケイ素系研削材とすれば、研磨砥石が圧延ロールの周面の形状に倣って成形され易く、複雑な形状の孔型ロール表面(周面)の形状の研磨に好適である。
特に、この研磨砥石には、自身先端部に、自身の基端側から先端側に向けて縮幅するように形成された傾斜面(テーパ面または勾配面)が形成されているので、圧延ロールの周面が曲面を有するような複雑な形状を有する場合であっても、傾斜面によって研磨砥石の先端の角(エッジ)での圧延ロールの周面との「あたり」が緩和される。そのため、研磨砥石の先端の角による、圧延ロールの周面への段部の形成が抑制され、好ましい研磨(ロール表面の肌荒れ部分の除去)を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る周面研磨装置が配置された圧延機の一実施形態を説明する図であり、同図(a)は粗圧延機を正面から見た模式図、(b)は中間圧延機を正面から見た模式図、(c)は仕上圧延機を正面から見た模式図である。 図1(a)、(b)、(c)でのB−B断面の模式図である。 図1でのA矢視の拡大図であり、同図は周面研磨装置をそのハウジング軸線に沿った断面で示している。 図3でのC矢視図であり、同図は周面研磨装置をそのハウジング軸線に沿った断面で示している。 圧延ロールの周面研磨に適した研磨砥石を選定するために行ったオフラインテストの結果を示すグラフであり、同図(a)は砥石の材質選定のためのテストの結果、(b)は砥石の粒度(番手)選定のためのテストの結果をそれぞれ示している。 圧延ロールの周面に発生した肌荒れの図(イメージ)であり、同図(a)は肌荒れの研磨前の状態、(b)は研磨後の状態をそれぞれ示している。
以下、本発明の一態様に係る形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置(以下、単に「研磨装置」ともいう)の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
まず、本実施形態の研磨装置が装備される圧延設備について説明する。この圧延設備は、例えばH形鋼を製造するものであり、加熱炉で加熱された被圧延材をスケール除去後、ブレークダウンミルにより粗圧延後、中間圧延機および仕上圧延機を順に介することで被圧延材をH形鋼に成型する。その後、成型された被圧延材(H形鋼)は、冷却床で冷却後に矯正して所望形状の製品とされる。本実施形態の研磨装置は、上記圧延設備のブレークダウンミル、中間圧延機および仕上圧延機にそれぞれ装備されている。
図1に、ブレークダウンミル、中間圧延機および仕上圧延機を正面から見た模式図を示す。なお、同図(a)がブレークダウンミル、(b)が中間圧延機、(c)が仕上圧延機を示しており、同図(b)および(c)の圧延機はユニバーサルミルの例である。
ブレークダウンミル1は、同図(a)に示すように、対向する上ロール2と下ロール3とを有する。上ロール2と下ロール3は、複雑な形状の孔形ロールであって、ロール2,3の軸方向に複数形状の孔型4が設けられたカリバロールが用いられている。ブレークダウンミル1は、成形の段階により1パス毎にロール全体を軸方向にシフトさせてカリバ位置を変え、対向するロール同士の間の孔型4にて被圧延材Wの粗圧延を実施する。
中間圧延機10は、同図(b)に示すように、上下に対向配置された一対の水平ロール11,11と、左右に対向配置された一対の竪ロール12,12とを有する。そして、対向するロール同士の間に孔型15が形成され、搬送される被圧延材Wが所期の形状に圧下されるようになっている。
同様に、仕上圧延機20は、同図(c)に示すように、上下に対向配置された一対の水平ロール21,21と、左右に対向配置された一対の竪ロール22,22とを有する。そして、対向するロール同士の間に孔型25が形成され、中間圧延機10を経て搬送される被圧延材Wが所期のH形鋼の形状に圧下されるようになっている。
ここで、同図(a)〜(c)に示すように、本実施形態の研磨装置は、各圧延機1、10、20のカリバロール2,3、および各水平ロール11,11、21,21にそれぞれ配置された研磨器30を有する。各研磨器30は、カリバロール2,3、および各水平ロール11,11、21,21の周面2s,3s、および11s,11s、21s,21sに常時当接されており、周面2s,3s、および11s,11s、21s,21sをオンラインで研磨するようになっている。なお、カリバロール2,3、および各水平ロール11,11、21,21にそれぞれ配置される研磨器30は、圧延機の区別なくいずれも同じ構成なので、以下特に区別することなく一つの研磨器30について説明する。
この研磨器30は、図2に示すように、カリバロール2,3、および各水平ロール11,11、21,21の周面2s,3s、および11s,11s、21s,21sに対向して、カリバロール2,3、および水平ロール11,11、21,21の入側に且つ被圧延材Wとは干渉しない位置に配置される。
詳しくは、研磨器30は、図3に拡大図示するように、筒状のハウジング32を有する。この例では、ハウジング32は、カリバロール2,3、および水平ロール11,21の軸方向に長い扁平形状(矩形)の横断面を有している。そして、カリバロール2,3、および各水平ロール11,11、21,21それぞれに対して架台31が設けられており、各研磨器30は、上記架台31にハウジング32が固定され、ハウジング軸CLの向きがカリバロール2,3、および各水平ロール11,11、21,21の中心を向くように斜めに設置されている(図2参照)。なお、架台31は、圧延スタンドの付属装置取り付け部材に付設されている。
ハウジング32には、図4に示すように、ハウジング32の先端側に、左右に二分割された案内ブッシュ35が内嵌され、ハウジング32と一体をなしている。ハウジング32には、その先端側に研磨砥石34が挿着されている。詳しくは、研磨砥石34は、横断面が矩形状をなしており、ハウジング32の先端側から自身先端が突き出すようにハウジング32内に挿着される。また、研磨砥石34は、ハウジング32内(案内ブッシュ35内)に僅かな隙間を隔てることで遊嵌して挿着される。これにより、研磨砥石34は、案内ブッシュ35の内壁に導かれることで、ハウジング軸CLの方向に沿ってスライド移動可能とされている。
研磨砥石34は、種々の砥石を採用可能であるが、圧延ロールの周面をオンラインで研磨する用途において、研磨砥石の砥粒の粒度は、36番以下が好ましく、さらに、複雑な孔型ロール表面の形状の研磨などにおいては、圧延ロールの周面の形状に倣って成形され易いという観点から24番以下がより好ましい。砥粒の材質としては、破砕性の良い炭化ケイ素系砥粒が好ましい。
図5(a)は、砥石材質選定のためのオフラインテストの結果である。試験前の表面粗さRaが約5μmであるロール表面に、各種材質の研削材を用いた研削砥石を同条件で当接し続けた後の表面粗さを砥石種類により比較した。研削砥石の粒度(番手)は46番で一定とし、また、砥石形状も共通とした。図5(a)の砥石種類の記号は、JIS R6111:2005「人造研削材」に規定されるもので、Cは黒色炭化ケイ素研削材、GCは緑色炭化ケイ素研削材、WA:は白色アルミナ研削材を示す。図5(a)に示すように、研削砥石としては、炭化ケイ素系研削材、特に、黒色炭化ケイ素研削材が好ましいことがわかる。
図5(b)は、砥石の粒度(番手)のためのオフラインテストの結果である。試験前の表面粗さRaが約5μmであるロール表面に、各種番手の黒色炭化ケイ素研削材を用いた研削砥石を同条件で当接し続けた後の表面粗さを研削材の粒度(番手)により比較した。縦軸の表面粗さRaの減少率とは、試験前の表面粗さRaから試験後の表面粗さRaを引いたものを試験前の表面粗さRaで除した値をパーセント表示したものである。
この結果、砥石の番手が36番、46番、100番の場合を比較すると、36番の場合の結果がもっともよく、砥石の番手が小さくなるほど、表面粗さRaの減少率が大きくなり、表面研削の効果が大きいことがわかる。図5(b)とは別のチャンスで、さらに番手の小さい24番の研削砥石で試験したところ、表面粗さRaの減少率は36番の場合よりもさらに大きくなることを確認した。よって、砥石の番手が36番の場合よりも良好な研削効果が必要な場合には、砥石の粒度(番手)を24番以下にすることがいっそう好ましい。
そして、この研磨砥石34は、図3ないし図4に示すように、自身先端部に、自身の基端側から先端側に向けて縮幅するように形成された傾斜面34tを有する。なお、この例では、傾斜面34tとして平坦な面からなる勾配面が各水平ロール11,11、21,21の軸方向に向けて形成されている例であるが、研磨砥石34が円筒状であれば、傾斜面34tとして円錐面状の斜面であるテーパ面を形成してもよい。研磨砥石の先端部の面積は、除去すべき肌荒れの発生状況に応じて選択することができる。断面積の小さい研磨砥石を用いることにより、ロールへの接触面積を本発明と同程度にすることは可能であるが、本発明の場合には、先端部よりも基端部寄りでは研磨砥石の断面積が大きく、不測の衝撃を受けた際などの折損・破損の可能性が小さいという点で有利である。
また、ハウジング32内には押圧ばねとしての円筒コイルばね33が介装されている。この円筒コイルばね33は、研磨砥石34をその後端側から押圧するようにハウジング32内に挿入されている。なお、この例では、円筒コイルばね33と研磨砥石34との間には、更に押圧ロッド37が配設されている。押圧ロッド37は、その先端側が案内ブッシュ35の内壁に沿って導かれるようにハウジング32に内嵌されており、円筒コイルばね33の押圧力が押圧ロッド37を介して研磨砥石34に伝えられるようになっている。なお、押圧ロッド37を設けることなく円筒コイルばね33の押圧力を直接研磨砥石34に伝える構成としてもよい。しかし、円筒コイルばね33の押圧力を円滑に研磨砥石34に伝える上では、本実施形態のように、押圧ロッド37を介して伝達する構成が好ましい。
さらに、ハウジング32の後端には、円筒コイルばね33を支持しその押圧量を調整する押圧量調整手段としての油圧ジャッキ36が付設されている。この油圧ジャッキ36は、図3に示すように、その本体36s内にオイル(作動油)の押圧で軸方向に伸長駆動されるラム36rが挿入されている。ラム36rは、調整ボルト36bの操作により、その操作量に応じて図外のタンクからオイルが本体36s内に導かれる。これにより、ラム36rの先端面により円筒コイルばね33を当該円筒コイルばね33の後端側から一定の圧力で支持するとともに、油圧ジャッキ36の押し込み量を調整可能とされている。そのため、ハウジング32の軸方向でのラム36rの支持位置を変えて円筒コイルばね33の押圧量を調整することができる。
これにより、被圧延材Wが圧延中にあっては、カリバロール2,3、および水平ロール11,11、21,21の周面2s,3s、および11s,11s、21s,21sに、研磨砥石34の先端34sが所望の押圧力により常時当接するようになっている。また、研磨砥石34と油圧ジャッキ36との間に円筒コイルばね33が介装されているので、研磨時の振動を吸収することができる。そのため、研磨砥石34の破損も防止または抑制され、油圧ジャッキ36の負担も軽減される。押圧を解除する際は、不図示のリリーズスクリューを緩めることによりラム36rへの押圧が解除されて油圧ジャッキ36の支持位置を初期位置に戻すことができる。
次に、この周面研磨装置を用いた形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨方法、並びにこの周面研磨装置およびこれを用いた圧延ロールの研磨方法の作用効果について説明する。
本発明の圧延ロールの周面研磨方法は、上述の研磨装置を用い、カリバロール2,3、および各水平ロール11,11、21,21に対して、図1に示したように、カリバロール2,3、および各水平ロール11,11、21,21の周面2s,3s、および11s,11s、21s,21sに各研磨器30を対向配置し、各研磨器30の研磨砥石34をカリバロール2,3、および各水平ロール11,11、21,21の周面2s,3s、および11s,11s、21s,21sに常時当接させ、各周面2s,3s、および11s,11s、21s,21sをオンラインで研磨する。
このオンラインでの周面研磨方法であると、上述の研磨器30が、筒状のハウジング32と、このハウジング32の先端側の研磨砥石34と、ハウジング内に介装される円筒コイルばね33と、この円筒コイルばね33の後端側を支持し円筒コイルばね33の押圧量を調整する油圧ジャッキ36とを有する構成なので、周面研磨装置の構造が簡単である。よって、圧延機周辺の狭いスペースでの設置が可能であり且つ安価で実用的である。
そして、上述の研磨砥石34には、自身先端部に、自身の基端側から先端側に向けて縮幅するように形成された傾斜面(テーパ面または勾配面)が形成されているので、カリバロール2,3、および水平ロール11,11、21,21の周面2s,3s、および11s,11s、21s,21sが曲面を有するような複雑な形状を有する場合であっても、傾斜面によって研磨砥石34の先端の角(エッジ)でのロールの周面2s,3s、および11s,11s、21s,21sとの「あたり」が緩和される。そのため、研磨砥石34の先端の角による、ロールの周面2s,3s、および11s,11s、21s,21sへの段部の形成が抑制される。
特に、上記実施形態では、研磨砥石34は、砥粒が炭化ケイ素系砥粒であり、その粒度を36番以下の24番としたので、研磨砥石34が圧延ロールの周面の形状に倣って成形され易く、複雑な孔型ロール表面の形状の研磨に好適である。
具体的には、図6に研磨前後のロール表面の形状例を示すように、圧延ロールの周面用として、好ましい研磨(ロール表面の肌荒れ部分の除去)を行うことができる。つまり、同図(a)に示すように、圧延ロール周面の表面に発生していた肌荒れが、上述のオンラインでの研磨により、同図(b)に示すように肌荒れ部分を除去するように研磨することができた。
本発明に係る研磨装置(上記実施形態の構成)を用いた研磨の効果を、発生したロール表面の肌荒れを除去するために、圧延ラインを停止して人手によるグラインダ手入れ作業を行った回数(成型した被圧延材1000t当たりの手入れ回数)で比較したところ、本発明を使用した場合には本発明を使用しなかった場合の約1/3にまで、大幅に低減した。
なお、本発明に係る形鋼圧延用圧延ロールの研磨装置およびこれを用いた圧延ロールの研磨方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能であることは勿論である。
例えば上記実施形態では、H形鋼の圧延ラインを例に説明したが、これに限らず、本発明は、種々の形鋼の圧延ラインに適用することができる。
また、例えば上記実施形態では、圧延機がブレークダウンミルおよびユニバーサルミルの例で説明したが、これに限らず、形鋼を圧延するための圧延ロールの周面をオンラインで研磨する工程であれば、種々の圧延機の圧延ロールに対して適用することができる。特に、図1(a)に示すような、多様な形状の孔形が設けられたカリバロールが、粗圧延機に限らず、中間圧延機や仕上圧延機に用いられる場合においても本発明は適用可能であり、特に、孔形部分のロール周面が曲面を有するような複雑な孔形形状を有する場合に、好適に適用可能である。
1 ブレークダウンミル
2 上ロール(カリバロール)
3 下ロール(カリバロール)
4 孔型
10 中間圧延機
11 水平ロール
11s 水平ロールの周面
12 竪ロール
15 孔型
20 仕上圧延機
21 水平ロール
22 竪ロール
25 孔型
30 研磨器
32 ハウジング
34 研磨砥石
34s 研磨砥石の先端
34t 研磨砥石の傾斜面
35 案内ブッシュ
36 油圧ジャッキ(押圧量調整手段)
37 押圧ロッド
W 被圧延材

Claims (4)

  1. 形鋼を圧延するための圧延ロールの周面をオンラインで研磨する周面研磨装置であって、
    前記圧延ロールの周面に対向して前記圧延ロールの被圧延材とは干渉しない位置に配置される研磨器を備え、
    前記研磨器はハウジングと、該ハウジングの先端側に内嵌されてハウジング軸方向に沿って左右に二分割された案内ブッシュと、案内ブッシュの先端側から自身先端が突き出すように且つ前記ハウジング軸方向にスライド移動可能に前記案内ブッシュ内に遊嵌して挿着されるとともに圧延中にあっては前記圧延ロールの周面に自身先端が常時当接する研磨砥石と、該研磨砥石の後端を自身先端側が押すように軸部が設けられて前記案内ブッシュの内壁に沿って研磨砥石が導かれるように前記ハウジングに内嵌された押圧ロッドと、当該押圧ロッドをその後端側から押圧するように前記ハウジング内に介装される押圧ばねと、該押圧ばねを当該押圧ばねの後端側から支持するとともに前記ハウジングの軸方向での支持位置を変えることにより前記押圧ばねの押圧量を調整する押圧量調整手段としての油圧ジャッキとを有し、
    前記研磨砥石は、自身先端部に、自身基端側から先端側に向けて縮幅するように形成された傾斜面が形成され
    前記研磨器は、前記ハウジングが、前記圧延ロールそれぞれに対して、前記圧延ロールの入側に設けられた架台に固定されるとともに、そのハウジング軸の向きが各圧延ロールの中心を向くように斜めに設置されていることを特徴とする形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置。
  2. 前記研磨砥石の粒度が36番以下であることを特徴とする請求項1に記載の形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置。
  3. 前記研磨砥石が炭化ケイ素系研削材であることを特徴とする請求項1または2に記載の形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨装置を用い、形鋼圧延用の圧延ロールの周面を、前記研磨砥石の先端を前記圧延ロールの周面に常時当接させながらオンラインで研磨することを特徴とする形鋼圧延用圧延ロールの周面研磨方法。
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