JP6002639B2 - 文字板照明構造 - Google Patents
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即ち、上記した円環状の導光体5の場合、入光部7は、円環状の本体部分の外部の点と円環状の本体部分の外周との間を2本の接線で結んだような広角形状のものとされている。そのため、広角形状の入光部7の先端部から光4を円環状の本体部分へ導入すると、光4は円環状の本体部分で二手に分かれて、それぞれ円環状の本体部分の内部を反対方向へ向けて導かれることとなるが、円環状の本体部分の奥部(特に内周側)には、光4が届き難い部分11が生じていた。
そのため、上記した導光体5には、文字板2の照明に部分的なムラ(照明ムラ)が生じ易いなどの問題があった。
文字板を照明するための光源と、該光源からの光を少なくとも前記文字板の裏面側へ導く導光体と、を有し、
該導光体が、前記文字板に円弧状に形成された指標部に沿って周方向へ延びる導光体本体と、該導光体本体へ前記光源からの光を導入する入光部とを有し、
前記光源が、前記入光部の先端部に臨むように対向配置された文字板照明構造において、
前記導光体本体が、全周に亘って連続して延びる円環状のものとされると共に、
前記入光部から離れた部分の光路断面を、前記入光部に近い部分の光路断面よりも小さくし、
円環状の導光体本体の入光部から最も離れた位置またはその近傍に、他の部分よりも光路断面の小さい最小光路断面部を設けると共に、
該最小光路断面部が、円環状の導光体本体の外周側に位置されるものとされ、
前記最小光路断面部の入側に、光路断面が急激に変化する光路断面急変化部が設けられ、
前記最小光路断面部が、入光部から最も離れた位置を基準として、光路断面急変化部寄りに設けられたことを特徴とする。
即ち、入光部から離れた部分の光路断面を、入光部に近い部分の光路断面よりも小さくすることにより、入光部から離れた部分を通る光の密度を上げて、この部分から文字板へ向けて出射される光による文字板の発光輝度を確保し、文字板の照明ムラを抑制することができる。
入光部から最も離れた位置またはその近傍に最小光路断面部を設けることにより、導光体本体における、入光部から離れた最も光が届き難い部位で、光を最も大きく集中させて、少ない光量であっても光の密度を確実に上げるようにすることができる。
また、最小光路断面部が、円環状の導光体本体の外周側に位置されることにより、入光部から周方向に最も離れた位置において、光が最も通り易い外周側の経路を有効に活用することができる。また、最小光路断面部が円環状の導光体本体の外周側に位置することにより、例えば、文字板にリング状の照明を行わせることができる。
最小光路断面部の入側に、光路断面が急激に変化する光路断面急変化部を設けることにより、最小光路断面部の周辺に空きスペースを確保して、空きスペースを有効活用できるようにすることが可能となる。
そして、最小光路断面部を、入光部から最も離れた位置を基準として、光路断面急変化部寄りにズラせたことにより、光路断面急変化部を設けることによって光が届き難くなる部分へ最小光路断面部の位置を移動して、その部分に光が集まり易くなるようにすることが可能となる。即ち、円環状の導光体本体の具体的な形状に対応させるように、最小光路断面部を、最も光が届き難くなる位置に設定して、そこに光を集めることが可能となる。
図1〜図5は、この実施の形態の実施例およびその変形例を示すものである。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設置されている。このインストルメントパネルの運転席側の部分や、運転席と助手席との間の部分などには、速度や、エンジン回転数や、エンジン冷却水温(図1参照)や、燃料残量(図4参照)や、その他の運転情報を表示するための計器装置(車両用計器装置)が設けられている。
この導光体25が、上記文字板22に円弧状に形成された指標部26に沿って周方向へ延びる導光体本体28と、この導光体本体28へ上記光源23からの光24を導入する入光部29と、を有するものとされる。
そして、上記光源23が、上記入光部29の先端部29a(入光面、図5参照)に臨むように対向配置される。
上記した「計器装置21」には、指針(図示せず)が文字板22の表面に沿って回動するようにしたアナログ式のものや、表示パネルなどを用いたデジタル式のものなどが存在している。この場合には、実際の指針を有するアナログ式のものを想定している。このアナログ式の計器装置21は、例えば、上記した文字板22と導光体25とをハウジング32の表面32a(の文字板取付面)や表面32aに形成された凹部32b(導光体取付用凹部)などに取付けたり収容設置したりすると共に、ハウジング32の裏面側に光源23を備えた回路基板31を取付けたものなどとされている。文字板22などには、指針の回動中心軸(図示せず)を通すための指針軸穴22mが形成される。また、ハウジング32の凹部32bには、回路基板31に取付けられた光源23からの光24を通すための光源設置用貫通穴部なども形成される。
図5に示すように、上記した導光体本体28が、全周に亘って連続して延びる円環状のものとされる(即ち、円環状導光体本体とされる)。
そして、上記した入光部29から離れた部分の光路断面を、上記した入光部29に近い部分の光路断面よりも小さくなるようにする。
ここで、上記した「円環状」は、切れ目のないリング状またはドーナツ状などの形状のことである。この場合、導光体本体28は、ほぼ均一の幅寸法(光路幅(基本幅)Wa)と、ほぼ均一の厚みとを有する平坦な形状を有するようなもの(即ち、ほぼ均一な光路断面のもの)が、基本型とされる。
円環状の導光体本体28の入光部29から最も離れた位置Aまたはその近傍に、他の部分よりも光路断面の小さい最小光路断面部51を設ける。
そして、この最小光路断面部51が、円環状の導光体本体28の外周側に位置されるようにする。
ここで、上記した「入光部29から最も離れた位置Aまたはその近傍」は、円環状の導光体本体28における、入光部29から周方向にほぼ180度離れた位置、または、その周辺の、最も、光24が届き難い部分のことである。
上記した最小光路断面部51の入側に、光路断面が徐々に縮小する光路断面漸縮部52を設けるようにする。
ここで、上記した「光路断面漸縮部52」は、光路断面が徐々に縮小される部分のことである。光路断面漸縮部52は、外周側反射面28bが真円形状を保持できるように、内周側反射面28aを変形させて形成する。この場合には、最小光路断面部51へ向かって徐々に光路断面が小さくなるようにしている。光路断面漸縮部52は、最小光路断面部51の両側に設けられている。
上記した最小光路断面部51の入側に、光路断面が急激に変化する光路断面急変化部53が設けられる。
そして、この場合に、上記した最小光路断面部51が、入光部29から最も離れた位置Aを基準として、光路断面急変化部53寄りに設けられるようにする。
ここで、上記した「光路断面急変化部53」は、光路断面が突然大きく変化する部分のことである。この光路断面急変化部53は、例えば、文字板22にインジケータ35などを設けるために、導光体本体28が部分的に切り欠かれることなどによって形成される。光路断面急変化部53は、外周側反射面28bが真円形状を保持できるように、内周側反射面28aを変形させて形成する。この場合、このインジケータ35は、燃料残量警告灯などとされている。このインジケータ35は、上記した光源23とは別の、図示しない光源によって点灯するものとされている。このインジケータ35は、図中、真下の位置に設けられている。よって、光路断面急変化部53は、このインジケータ35を避けるような切り欠き形状のものとされている。
上記した最小光路断面部51を挟んで光路断面急変化部53とは反対側の部分の内周面に、上記した入光部29と、上記した最小光路断面部51とを結ぶ線55と平行な反射面(平行反射面56)を設ける。
ここで、上記した「入光部29と、最小光路断面部51とを結ぶ線55」は、入光部29における光源23が臨む位置(の中心)と、最小光路断面部51(の中心)とを最短距離で結ぶ線55(直線)のことである。
上記した計器装置21では、文字板22の指標部26に沿って指針が回動される。これにより、指針の先端部が指し示す指標部26の文字や目盛りなどを読むことで、速度やエンジン回転数や燃料残量やエンジン冷却水温などの運転情報を知ることができる。
(作用効果1)
導光体本体28の入光部29から離れた部分の光路断面(光路幅Wb,Wc)を、入光部29に近い部分の光路断面(光路幅Wa)よりも小さくすることにより、入光部29から離れた部分を通る光24の密度を上げて、この部分から文字板22へ向けて出射される光24による文字板22の発光輝度を確保し、文字板22の照明ムラを抑制することができる。
入光部29から最も離れた位置Aまたはその近傍に最小光路断面部51を設けることにより、導光体本体28における、入光部29から離れた最も光24が届き難い部位で、光24を最も大きく集中させて、少ない光量であっても光24の密度を確実に上げるようにすることができる。
最小光路断面部51の入側に、光路断面が徐々に縮小する光路断面漸縮部52を設けることによって、最小光路断面部51へ向けて光24をより効率的に集めることができる。
最小光路断面部51の入側に、光路断面が急激に変化する光路断面急変化部53を設けることにより、最小光路断面部51の周辺に空きスペースを確保して、空きスペースを有効活用できるようにすることが可能となる。
最小光路断面部51を挟んで光路断面急変化部53とは反対側の部分の内周面に、入光部29と、最小光路断面部51とを結ぶ線55と平行な反射面を設けたことによって、例えば、上記したように最小光路断面部51を光路断面急変化部53寄りにズラせたことで、上記反対側の部分から最小光路断面部51に光24を届け難くなってしまったような場合であっても、光源23からの直接の光24を上記反対側の部分を通してより多く最小光路断面部51へ向けて導くことができるようになるので、最小光路断面部51に届く光24の量をより多くすることが可能となる。
23 光源
24 光
25 導光体
26 指標部
28 導光体本体
29 入光部
29a 先端部
51 最小光路断面部
52 光路断面漸縮部
53 光路断面急変化部
55 入光部と最小光路断面部とを結ぶ線
A 入光部から最も離れた位置
Claims (2)
- 文字板を照明するための光源と、該光源からの光を少なくとも前記文字板の裏面側へ導く導光体と、を有し、
該導光体が、前記文字板に円弧状に形成された指標部に沿って周方向へ延びる導光体本体と、該導光体本体へ前記光源からの光を導入する入光部とを有し、
前記光源が、前記入光部の先端部に臨むように対向配置された文字板照明構造において、
前記導光体本体が、全周に亘って連続して延びる円環状のものとされると共に、
前記入光部から離れた部分の光路断面を、前記入光部に近い部分の光路断面よりも小さくし、
円環状の導光体本体の入光部から最も離れた位置またはその近傍に、他の部分よりも光路断面の小さい最小光路断面部を設けると共に、
該最小光路断面部が、円環状の導光体本体の外周側に位置されるものとされ、
前記最小光路断面部の入側に、光路断面が急激に変化する光路断面急変化部が設けられ、
前記最小光路断面部が、入光部から最も離れた位置を基準として、光路断面急変化部寄りに設けられたことを特徴とする文字板照明構造。 - 前記最小光路断面部を挟んで光路断面急変化部とは反対側の部分の内周面に、前記入光部と、前記最小光路断面部とを結ぶ線と平行な反射面を設けたことを特徴とする請求項1に記載の文字板照明構造。
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