JP6002639B2 - 文字板照明構造 - Google Patents

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Description

この発明は、文字板照明構造に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設置されている。このインストルメントパネルの運転席側の部分や、運転席と助手席との間の部分などには、速度や、エンジン回転数や、燃料残量や、その他の運転情報を表示するための計器装置が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
この計器装置には、上記したような各種の運転情報を表示するための文字板が備えられている。そして、この文字板は、夜間などに照明可能なものとされている。
図6は、上記した計器装置1を示すものであり、この計器装置1の文字板照明構造は、透過照明が可能な文字板2と、この文字板2を照明するための光源3と、この光源3からの光4を少なくとも上記した文字板2の裏面側へ導く導光体5と、を有している。
そして、上記した導光体5は、文字板2にほぼ円弧状に形成された指標部6(文字目盛表示部)に沿って周方向へ延びるものとされており、例えば、図7に示すような、全周に亘って連続して延びる円環状のものなどが存在している。
更に、このような導光体5には光4を導入するための入光部7が設けられている。この場合、入光部7は1箇所とされている。そして、この入光部7の先端部に臨むように、上記した光源3が対向配置されている。この光源3も、入光部7と対応させて1箇所のみに設けられている。
特許第4759853号
しかしながら、上記文字板照明構造には、以下のような問題があった。
即ち、上記した円環状の導光体5の場合、入光部7は、円環状の本体部分の外部の点と円環状の本体部分の外周との間を2本の接線で結んだような広角形状のものとされている。そのため、広角形状の入光部7の先端部から光4を円環状の本体部分へ導入すると、光4は円環状の本体部分で二手に分かれて、それぞれ円環状の本体部分の内部を反対方向へ向けて導かれることとなるが、円環状の本体部分の奥部(特に内周側)には、光4が届き難い部分11が生じていた。
そのため、上記した導光体5には、文字板2の照明に部分的なムラ(照明ムラ)が生じ易いなどの問題があった。
そこで、本発明は、上記した文字板に対する照明ムラなどの問題を解決することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、
文字板を照明するための光源と、該光源からの光を少なくとも前記文字板の裏面側へ導く導光体と、を有し、
該導光体が、前記文字板に円弧状に形成された指標部に沿って周方向へ延びる導光体本体と、該導光体本体へ前記光源からの光を導入する入光部とを有し、
前記光源が、前記入光部の先端部に臨むように対向配置された文字板照明構造において、
前記導光体本体が、全周に亘って連続して延びる円環状のものとされると共に、
前記入光部から離れた部分の光路断面を、前記入光部に近い部分の光路断面よりも小さくし
円環状の導光体本体の入光部から最も離れた位置またはその近傍に、他の部分よりも光路断面の小さい最小光路断面部を設けると共に、
該最小光路断面部が、円環状の導光体本体の外周側に位置されるものとされ
前記最小光路断面部の入側に、光路断面が急激に変化する光路断面急変化部が設けられ、
前記最小光路断面部が、入光部から最も離れた位置を基準として、光路断面急変化部寄りに設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、入光部から離れた部分の光路断面を、入光部に近い部分の光路断面よりも小さくすることにより、入光部から離れた部分を通る光の密度を上げて、この部分から文字板へ向けて出射される光による文字板の発光輝度を確保し、文字板の照明ムラを抑制することができる。
入光部から最も離れた位置またはその近傍に最小光路断面部を設けることにより、導光体本体における、入光部から離れた最も光が届き難い部位で、光を最も大きく集中させて、少ない光量であっても光の密度を確実に上げるようにすることができる。
また、最小光路断面部が、円環状の導光体本体の外周側に位置されることにより、入光部から周方向に最も離れた位置において、光が最も通り易い外周側の経路を有効に活用することができる。また、最小光路断面部が円環状の導光体本体の外周側に位置することにより、例えば、文字板にリング状の照明を行わせることができる。
最小光路断面部の入側に、光路断面が急激に変化する光路断面急変化部を設けることにより、最小光路断面部の周辺に空きスペースを確保して、空きスペースを有効活用できるようにすることが可能となる。
そして、最小光路断面部を、入光部から最も離れた位置を基準として、光路断面急変化部寄りにズラせたことにより、光路断面急変化部を設けることによって光が届き難くなる部分へ最小光路断面部の位置を移動して、その部分に光が集まり易くなるようにすることが可能となる。即ち、円環状の導光体本体の具体的な形状に対応させるように、最小光路断面部を、最も光が届き難くなる位置に設定して、そこに光を集めることが可能となる。
本発明の実施例にかかる車両用計器装置(水温計)の全体斜視図である。 本発明の文字板照明構造を示す、図1の分解斜視図である。 図1の縦断面図である。 図1と同様の車両用計器装置(燃料計)の文字板の平面図である。 図2の導光体の平面図である。 従来例にかかる文字板照明構造の平面図である。 図6の導光体の光路図(平面図)である。
以下、本実施の形態、および、それを具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図5は、この実施の形態の実施例およびその変形例を示すものである。
<構成>以下、構成について説明する。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設置されている。このインストルメントパネルの運転席側の部分や、運転席と助手席との間の部分などには、速度や、エンジン回転数や、エンジン冷却水温(図1参照)や、燃料残量(図4参照)や、その他の運転情報を表示するための計器装置(車両用計器装置)が設けられている。
図1(〜図3)に示すように、この計器装置21には、上記したような各種の運転情報を表示するための文字板22(図2参照)が備えられている。そして、この文字板22は、照明可能なものとされている。
そして、この実施例の文字板照明構造は、透過照明が可能な文字板22と、この文字板22を照明するための光源23と、この光源23からの光24を少なくとも上記文字板22の裏面側へ導く導光体25と、を有するものとされる。
この導光体25が、上記文字板22に円弧状に形成された指標部26に沿って周方向へ延びる導光体本体28と、この導光体本体28へ上記光源23からの光24を導入する入光部29と、を有するものとされる。
そして、上記光源23が、上記入光部29の先端部29a(入光面、図5参照)に臨むように対向配置される。
ここで、上記についての補足説明を行う。
上記した「計器装置21」には、指針(図示せず)が文字板22の表面に沿って回動するようにしたアナログ式のものや、表示パネルなどを用いたデジタル式のものなどが存在している。この場合には、実際の指針を有するアナログ式のものを想定している。このアナログ式の計器装置21は、例えば、上記した文字板22と導光体25とをハウジング32の表面32a(の文字板取付面)や表面32aに形成された凹部32b(導光体取付用凹部)などに取付けたり収容設置したりすると共に、ハウジング32の裏面側に光源23を備えた回路基板31を取付けたものなどとされている。文字板22などには、指針の回動中心軸(図示せず)を通すための指針軸穴22mが形成される。また、ハウジング32の凹部32bには、回路基板31に取付けられた光源23からの光24を通すための光源設置用貫通穴部なども形成される。
更に、文字板22の表面側には、上記した円弧状の指標部26を囲むように、透明な加飾リング33が設けられる。そして、この透明な加飾リング33の前面(手前側の面)には、透明な加飾リング33の外周側の部分を覆うと共に、内周側の部分を一部露出させるようにしたリング状の遮光カバー34が設置されている。
なお、上記した計器装置21には、1つの計器部のみを設置したもの(例えば、単機能メーター)や、複数の計器部を並設したもの(例えば、複合メーターまたはコンビネーションメーター)など、各種のものが存在している。この場合には、上記した単機能メーター(燃料残量計)とされている。
上記した「文字板22」は、文字(数値)や目盛りなどの指標部26が形成された板状体のことである。この文字板22は、夜間照明や加飾のための照明(加飾照明)などを行う際に、透過照明が可能なように透明または半透明な樹脂製の板材などによって構成されている。なお、文字板22は、上記した単機能メーター用のものか、または、コンビネーションメーター用のものか、などによってその大きさや形状がそれぞれ異なるものとなる。
上記した「光源23」は、図2に示すように、文字板22を照明するための光24を発生するもの(文字板照明用光源)であり、光源23には、例えば、LEDなどの点光源が用いられる。この場合、光源23は、1箇所のみ設けられる。
上記した「導光体25」は、光源23からの光24を、内部に通して文字板22の裏面側へと導くものである。導光体25には、所要の厚みを有する透明な樹脂製の部材などが用いられる。
上記した「文字板22に円弧状に形成された指標部26」は、図2に示すように、上記回動中心軸を中心とする指針の回動によって指針の先端部が通過する円形状または円弧状の部分に沿って指標部26(文字目盛表示部)が設けられることである。指標部26を構成する個々の文字(数値)や目盛りなどは、回動中心軸を中心とした放射状に形成される。但し、指標部26の構成はこれに限るものではない。
また、上記した指針は、通常、回動中心軸を中心とする円の周方向に対し、360度よりも小さい範囲で回動されるようになっており、指標部26も、指針の回動範囲に応じた大きさ(指針回動領域)に形成される。
そして、この指標部26は、例えば、文字板22に対し、上記した文字や目盛りなどを残して不透光性の印刷層を形成することなどによって形成されており、これによって、文字板22は、上記した指標部26を透過照明することが可能となる。指標部26は、透光性または半透光性の印刷層によって着色することができる。この場合には、白色や赤色などに適宜着色される。
また、指標部26の内側のほぼ円形状をした部分(内部領域)などについては、特に、何も設けなくても良いが、例えば、表示部を設けたり、表示灯や警告灯などを設けたりしても良い。この場合には、警告灯(燃料残量警告灯)などのインジケータ35を設けるようにしている。
更に、円弧状の指標部26の外周には、円形の透過照明部36が形成される。この円形の透過照明部36は、この場合、上記した指標部26によって構成されるほぼ円形状をした指針回動領域の周縁部に沿って、また、指針回動領域を越えて、連続したリング状となるように設けられる。この円形の透過照明部36(円形透過照明部)は、周方向に一定の幅寸法を有するものとされる。この円形の透過照明部36も、上記した指標部26と同様に、文字板22に対し、上記した円形の透過照明部36を残して不透光性の印刷層を形成することなどによって形成される。円形の透過照明部36は、透光性または半透光性の印刷層によって着色することができる。この場合には、例えば、青色などに着色されている。
上記した「導光体本体28」は、図1に示すように、導光体25の本体を構成する部分であり、文字板22の指標部26を照明するための部分である。導光体本体28は、文字板22と平行な面を有するものとされる。
上記した「入光部29」は、光源23からの光24を入光して導光体本体28へ導く部分である。この入光部29は、導光体本体28とは別に設定されると共に、導光体本体28と一体に形成される。この入光部29は、先端部29aが、回路基板31に取付けた光源23へ向くように屈曲形状のものとされている。そして、入光部29の屈曲形状の部分は、導光体本体28に対して効率良く光24を反射させられるように、比較的大きな曲率に形成されている。この場合、入光部29は、1箇所のみ設けられる。この入光部29は、インストルメントパネルに設置した状態で、左上となる位置に設けられている。この位置は、上記した指標部26の設置範囲のほぼ中間位置である。但し、入光部29の設置位置については、これに限るものでない。
なお、指針の照明については、ここでは特に説明しないが、上記した文字板22の照明とは別の構成にて行われる。
そして、以上のような基本的な構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
(構成1)
図5に示すように、上記した導光体本体28が、全周に亘って連続して延びる円環状のものとされる(即ち、円環状導光体本体とされる)。
そして、上記した入光部29から離れた部分の光路断面を、上記した入光部29に近い部分の光路断面よりも小さくなるようにする。
(補足説明1)
ここで、上記した「円環状」は、切れ目のないリング状またはドーナツ状などの形状のことである。この場合、導光体本体28は、ほぼ均一の幅寸法(光路幅(基本幅)Wa)と、ほぼ均一の厚みとを有する平坦な形状を有するようなもの(即ち、ほぼ均一な光路断面のもの)が、基本型とされる。
この場合、導光体本体28の光路幅(基本幅)Waは、上記した指標部26の全体を照明できるようにするために、少なくとも、指標部26の裏面側に位置する部分が、指標部26を構成する各文字(数値)や目盛りを合わせた幅よりも広いものとされる。
これにより、導光体本体28は、少なくとも、その内周面と、外周面と、裏面とに、それぞれ光24を反射する反射面(内周側反射面28a(凸円弧状反射面)、外周側反射面28b(凹円弧状反射面)、裏面側反射面(平坦な反射面))を有するものとなる。
なお、導光体本体28の表面については、光24の一部を導光体本体28の内部へ向けて反射させるための反射面としての機能と、光24の一部を文字板22へ向けて出射させるための出射面としての機能との両方を有するものとされる。そのために、導光体本体28の表面には、例えば、シボ模様などの細かい凹凸部が形成される。この凹凸部によって、導光体本体28の表面は、光24を乱反射させる半透過面などとされる。
上記した「光路断面」は、円環状の導光体本体28の半径方向の断面である。この実施例では、光路断面は、上記したような周方向にほぼ一定幅を有する基本型のものに対して、後述するような変則的な形状を有するものとされる。
上記した「入光部29から離れた部分の光路断面を、入光部29に近い部分の光路断面よりも小さく」とは、入光部29から遠い部分は、光路断面を、基本型のものよりも小さくすることである。なお、光路断面は、入光部29から離れるに従い、徐々に(連続的にまたは段階的に)小さくなるようにするのが、文字板22の発光輝度を確保し、均一化する上では好ましい(例えば、光路幅Wa>光路幅Wb>光路幅Wc)。
(構成2)
円環状の導光体本体28の入光部29から最も離れた位置Aまたはその近傍に、他の部分よりも光路断面の小さい最小光路断面部51を設ける。
そして、この最小光路断面部51が、円環状の導光体本体28の外周側に位置されるようにする。
(補足説明2)
ここで、上記した「入光部29から最も離れた位置Aまたはその近傍」は、円環状の導光体本体28における、入光部29から周方向にほぼ180度離れた位置、または、その周辺の、最も、光24が届き難い部分のことである。
上記した「他の部分よりも光路断面の小さい」は、円環状の導光体本体28全体の中で、光路断面が最も小さくなっていることである(この場合、光路幅Wc=min)。
上記した「最小光路断面部51」は、文字通り、光路断面が最も小さい部分(光路幅Wcの部分)のことである。最小光路断面部51の光路幅Wcは、上記した円形の透過照明部36とほぼ等しいと認められる範囲内で、円形の透過照明部36の照明にムラが出ないような幅に設定される。この場合、最小光路断面部51は、短い区間を有して設けられている。この区間は、最小光路断面部51を設けない場合に、(円形の透過照明部36の照明に)ムラが発生する範囲とほぼ等しい長さを有するものとされる。但し、最小光路断面部51は、区間を有さない点状の部分などとすることもできる。
上記した「円環状の導光体本体28の外周側に位置される」は、最小光路断面部51が、円環状の導光体本体28の外周縁部(外周側反射面28b)をほぼ真円形とすることができるような位置や状態で形成されることである。導光体本体28の外周縁部を真円形にすることにより、光24を最も効率的に導くと共に、円形の透過照明部36を効率的に照明することができるものとなる。
(構成3)
上記した最小光路断面部51の入側に、光路断面が徐々に縮小する光路断面漸縮部52を設けるようにする。
(補足説明3)
ここで、上記した「光路断面漸縮部52」は、光路断面が徐々に縮小される部分のことである。光路断面漸縮部52は、外周側反射面28bが真円形状を保持できるように、内周側反射面28aを変形させて形成する。この場合には、最小光路断面部51へ向かって徐々に光路断面が小さくなるようにしている。光路断面漸縮部52は、最小光路断面部51の両側に設けられている。
(構成4)
上記した最小光路断面部51の入側に、光路断面が急激に変化する光路断面急変化部53が設けられる。
そして、この場合に、上記した最小光路断面部51が、入光部29から最も離れた位置Aを基準として、光路断面急変化部53寄りに設けられるようにする。
(補足説明4)
ここで、上記した「光路断面急変化部53」は、光路断面が突然大きく変化する部分のことである。この光路断面急変化部53は、例えば、文字板22にインジケータ35などを設けるために、導光体本体28が部分的に切り欠かれることなどによって形成される。光路断面急変化部53は、外周側反射面28bが真円形状を保持できるように、内周側反射面28aを変形させて形成する。この場合、このインジケータ35は、燃料残量警告灯などとされている。このインジケータ35は、上記した光源23とは別の、図示しない光源によって点灯するものとされている。このインジケータ35は、図中、真下の位置に設けられている。よって、光路断面急変化部53は、このインジケータ35を避けるような切り欠き形状のものとされている。
上記した「光路断面急変化部53寄りに設け」は、最小光路断面部51の位置を、周方向に対し、光路断面急変化部53の側へ近付けるようにズラせることである。より具体的には、この場合のズレ量Sは、図5に矢印で示すように、最小光路断面部51を、右斜め下側の位置から、より真下に近い位置へと移動させるようなものとされている。なお、入光部29から最も離れた位置Aは、入光部29と、円環状の導光体本体28の中心Oとを結んだ線の延長上に位置される。
(構成5)
上記した最小光路断面部51を挟んで光路断面急変化部53とは反対側の部分の内周面に、上記した入光部29と、上記した最小光路断面部51とを結ぶ線55と平行な反射面(平行反射面56)を設ける。
(補足説明5)
ここで、上記した「入光部29と、最小光路断面部51とを結ぶ線55」は、入光部29における光源23が臨む位置(の中心)と、最小光路断面部51(の中心)とを最短距離で結ぶ線55(直線)のことである。
上記した「平行な反射面(平行反射面56)」は、上記した最短距離で結ぶ線55に対して完全に正確な平行である必要はなく、実質的にほぼ平行であると認められる範囲内で若干ズレていても良い。平行反射面56は、外周側反射面28bが真円形状を保持できるように、内周側反射面28aを変形させて形成する。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
上記した計器装置21では、文字板22の指標部26に沿って指針が回動される。これにより、指針の先端部が指し示す指標部26の文字や目盛りなどを読むことで、速度やエンジン回転数や燃料残量やエンジン冷却水温などの運転情報を知ることができる。
そして、夜間などには、光源23を点灯することによって文字板22を照明(透過照明)することができる。これにより、夜間などであっても、運転情報を読み取ることが可能となる。なお、昼間などに加飾用に文字板22を照明(加飾照明)するようにしても良い。
文字板22は、光源23からの光24を、導光体25の入光部29を介して導光体本体28内へ導き、導光体本体28内へ導かれた光24を導光体本体28の表面から文字板22の裏面側へ向けて出射させることによって照明される。
この際、導光体本体28内に光24が周方向に均一に導かれるようになっていないと、文字板22に照明ムラが生じることになる。この実施例では、以下のようにして、照明ムラを低減したり、または、照明ムラをなくしたりすることができるようにしている。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(作用効果1)
導光体本体28の入光部29から離れた部分の光路断面(光路幅Wb,Wc)を、入光部29に近い部分の光路断面(光路幅Wa)よりも小さくすることにより、入光部29から離れた部分を通る光24の密度を上げて、この部分から文字板22へ向けて出射される光24による文字板22の発光輝度を確保し、文字板22の照明ムラを抑制することができる。
(作用効果2)
入光部29から最も離れた位置Aまたはその近傍に最小光路断面部51を設けることにより、導光体本体28における、入光部29から離れた最も光24が届き難い部位で、光24を最も大きく集中させて、少ない光量であっても光24の密度を確実に上げるようにすることができる。
また、最小光路断面部51が、円環状の導光体本体28の外周側に位置されることにより(あるいは、最小光路断面部51を、円環状の導光体本体28の外周部の位置に限定することにより)、入光部29から周方向に最も離れた位置Aにおいて、光24が最も通り易い外周側の経路を有効に活用することができる。また、最小光路断面部51が円環状の導光体本体28の外周側に位置することにより、例えば、文字板22にリング状の照明を行わせることができる。
(作用効果3)
最小光路断面部51の入側に、光路断面が徐々に縮小する光路断面漸縮部52を設けることによって、最小光路断面部51へ向けて光24をより効率的に集めることができる。
(作用効果4)
最小光路断面部51の入側に、光路断面が急激に変化する光路断面急変化部53を設けることにより、最小光路断面部51の周辺に空きスペースを確保して、空きスペースを有効活用できるようにすることが可能となる。
そして、最小光路断面部51を、入光部29から最も離れた位置Aを基準として、光路断面急変化部53寄りにズラせたことにより、光路断面急変化部53を設けることによって光24が届き難くなる部分へ最小光路断面部51の位置を移動して、その部分に光24が集まり易くなるようにすることが可能となる。即ち、円環状の導光体本体28の具体的な形状に対応させるように、最小光路断面部51を、最も光24が届き難くなる位置に設定して、そこに光24を集めることが可能となる。
(作用効果5)
最小光路断面部51を挟んで光路断面急変化部53とは反対側の部分の内周面に、入光部29と、最小光路断面部51とを結ぶ線55と平行な反射面を設けたことによって、例えば、上記したように最小光路断面部51を光路断面急変化部53寄りにズラせたことで、上記反対側の部分から最小光路断面部51に光24を届け難くなってしまったような場合であっても、光源23からの直接の光24を上記反対側の部分を通してより多く最小光路断面部51へ向けて導くことができるようになるので、最小光路断面部51に届く光24の量をより多くすることが可能となる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものである。よって、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例がこの発明のものとして開示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
22 文字板
23 光源
24 光
25 導光体
26 指標部
28 導光体本体
29 入光部
29a 先端部
51 最小光路断面部
52 光路断面漸縮部
53 光路断面急変化部
55 入光部と最小光路断面部とを結ぶ線
A 入光部から最も離れた位置

Claims (2)

  1. 文字板を照明するための光源と、該光源からの光を少なくとも前記文字板の裏面側へ導く導光体と、を有し、
    該導光体が、前記文字板に円弧状に形成された指標部に沿って周方向へ延びる導光体本体と、該導光体本体へ前記光源からの光を導入する入光部とを有し、
    前記光源が、前記入光部の先端部に臨むように対向配置された文字板照明構造において、
    前記導光体本体が、全周に亘って連続して延びる円環状のものとされると共に、
    前記入光部から離れた部分の光路断面を、前記入光部に近い部分の光路断面よりも小さくし
    円環状の導光体本体の入光部から最も離れた位置またはその近傍に、他の部分よりも光路断面の小さい最小光路断面部を設けると共に、
    該最小光路断面部が、円環状の導光体本体の外周側に位置されるものとされ
    前記最小光路断面部の入側に、光路断面が急激に変化する光路断面急変化部が設けられ、
    前記最小光路断面部が、入光部から最も離れた位置を基準として、光路断面急変化部寄りに設けられたことを特徴とする文字板照明構造。
  2. 前記最小光路断面部を挟んで光路断面急変化部とは反対側の部分の内周面に、前記入光部と、前記最小光路断面部とを結ぶ線と平行な反射面を設けたことを特徴とする請求項に記載の文字板照明構造。
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