JP6002412B2 - ソレノイドの制御装置 - Google Patents

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本発明は、比例弁に用いられるソレノイドを制御する制御装置に関するものである。
一般に電磁比例弁では、制御装置からの制御信号がソレノイドに供給されると、コイルに流れる電流によって、鉄心と連結された弁体、例えばプランジャーが移動して作動油の流量が制御される。しかしながら、制御装置からコイルに制御電流が供給される場合でも、プランジャーの摺接面に生じる摩擦抵抗によってはプランジャーが移動しないこともある。このようなプランジャーが移動しない制御電流の範囲は、電磁比例弁の不感帯と呼ばれる。
電磁比例弁の不感帯をなくすための手法として、特許文献1には、一定の周波数・振幅のディザ信号をコイルに供給する制御装置が記載されている。このような制御装置は、電磁比例弁への指令電流値を中心とする一定の振幅により、一定の周波数に応じて電流値が変化するディザ信号を生成する。なお、ディザ信号の振幅は、電磁比例弁のソレノイド特性に基づいて定められたディザ定数によって設定される。ソレノイド特性とは、プランジャーの摩擦抵抗やコイルの電流特性などに起因したプランジャーの摺動特性のことである。
制御装置からディザ信号が電磁比例弁へ供給されると、コイルに供給されたディザ信号によって電磁比例弁が振動してプランジャーに生じる摩擦抵抗が小さくなり、プランジャーが移動しない不感帯が狭くなる。この場合、電磁比例弁では、コイルに供給されたディザ信号の振幅の中心レベルに応じて作動油の流量が制御される。
特公平05−010549号
しかしながら、特許文献1に記載の制御装置は、一定の振幅のディザ信号をコイルに供給するため、指令電流値がディザ定数よりも小さいときには、コイルに供給されたディザ信号の中心レベルが指令電流値よりも高くなり、電磁比例弁を流れる作動油の流量が本来の流量よりも多くなってしまうことがある。
図5は、従来の制御装置により生成される一定振幅のディザ信号810を示す図である。
ディザ信号810は、制御装置にて指定された指令電流値811を中心として上限値810aから下限値810bまでの振幅を有する。ディザ信号810は、例えば、制御装置により指令電流値Irに対してディザ定数Dの加算と減算とが交互に行われて生成される。
電流値Irが0.0A(アンペア)から0.2Aまでの範囲においては、指令電流値Irから0.2のディザ定数D(0.2A相当)を減算すると、ディザ信号810の下限値810bは負(マイナス)の値を採ることになるが、実際には制御装置から電磁比例弁にマイナスの電流が供給されることはない。このため、下限値810bは「0」に設定されることになり、ディザ信号810の振幅の中心レベル820は、指令電流値811よりも大きくなってしまう。よって、制御装置から出力されたディザ信号の平均レベルは、制御装置の指令電流値よりも高くなってしまう。
したがって、制御装置は、ディザ定数Dよりも小さい指令電流値Irの範囲では、プランジャーの駆動の制御を正確に行えないため、電磁比例弁を流れる作動油の流量が本来の流量よりも多くなってしまうという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ソレノイドの駆動を精度よく制御することを目的とする。
本発明は、所定の周波数を有する制御信号をソレノイドに供給する制御装置であって、指令信号の指令電流値と、ソレノイド特性により定められたディザ信号の基準ディザ定数を補正する補正値と、を互いに対応付けて保持する情報保持部と、前記ソレノイドへの指令電流値を受け付けると、当該指令電流値に対応する前記補正値と前記基準ディザ定数とに基づいてディザ信号の振幅の中心レベルを当該指令電流値と一致させる補正後ディザ定数を算出し、前記補正後ディザ定数と当該指令電流値とに基づいて前記制御信号を生成する信号処理部と、を備え、前記信号処理部は、複数に分けられた指令範囲のうち前記指令信号の規定の上限値近傍の高電流指令範囲では、前記基準ディザ定数よりも小さい一定の前記補正後ディザ定数を算出することを特徴とする。

本発明では、信号処理部が、ソレノイド特性により定められたディザ信号の補正後ディザ定数を求め、その補正後ディザ定数を用いて制御信号の振幅を補正する。これにより、制御装置は、振幅の中心レベルが指令電流値と一致した制御信号をソレノイドに供給することができ、ソレノイドの駆動を精度良く制御することができる。
本発明の実施形態に係る電磁比例弁の制御装置を示すブロック図である。 制御装置に保持されたディザ補正情報に関する図である。 補正処理が施されたディザ信号を示す図である。 制御装置によるディザ信号補正処理の処理手順例を示すフローチャートである。 制御装置により生成される一般的なディザ信号を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る制御装置100及び電磁比例弁200について説明する。
電磁比例弁200は、コイルに流れる電流に応じて鉄心が変位するソレノイドを有し、例えば、建設機械を作動する作動油の流量を制御するものである。
電磁比例弁200に用いられるソレノイドは、建設機械内の管路に流れる作動油の流量を制御する弁体であるプランジャー210と、プランジャー210を摺動方向に移動させるコイル220と、を備える。なお、本実施形態では、プランジャー210は鉄心と一体的に形成されている。
電磁比例弁200では、制御装置100から制御信号として電流がコイル220に供給されると、コイル220に流れる電流により生じる電磁誘導作用によって、鉄心としてのプランジャー210が摺動して作動油の流量が制御される。なお、プランジャー210の摺動特性(ソレノイド特性)は、プランジャー210が移動する際にプランジャー210の摺接面に生じる摩擦抵抗や、コイル220の電流特性などにより決まる。
制御装置100は、電磁比例弁200に流れる作動油の流量を制御するものである。制御装置100は、作動油の流量を指定する指令信号と、プランジャー210の摩擦抵抗を小さくするディザ信号と、を合成して制御信号を生成する。なお、ディザ信号とは、ディザ定数により定まる振幅の範囲内で一定の周波数(以下「ディザ周波数」という)に応じて値が変化する信号のことをいう。
制御装置100は、指令電流値が指定されると、電磁比例弁200のソレノイド特性に応じてディザ定数を補正し、補正後ディザ定数により設定された振幅を有する制御信号を生成する。そして制御装置100は、ディザ周波数に応じて電流値が変化する制御電流をコイル220に供給する。
制御装置100は、電磁比例弁200のソレノイド特性により定められたディザ情報を保持するディザ情報保持部110と、ディザ情報を用いて制御信号を生成する信号処理部120と、を備える。
ディザ情報保持部110は、ディザ情報として、ディザ信号のディザ周波数及びディザ定数と、ディザ定数を補正するディザ補正情報とを保持する。本実施形態では、ディザ周波数が150Hz(ヘルツ)であり、ディザ定数が0.2A(アンペア)である。なお、ディザ情報保持部110に保持されたディザ定数は、基準ディザ定数ともいう。
また、ディザ情報保持部110は、ディザ補正情報として、指令信号ごとに、指令電流値と、ディザ定数を補正する補正値と、を互いに対応付けて保持する。
図2は、ディザ補正情報にて特定される補正特性211を示す図である。図2では、縦軸がディザ定数Dの補正値Cであり、横軸が指令信号の電流値Irである。なお、補正特性211は、電磁比例弁200のソレノイド特性によって決定される。
電流値Irが0.0Aから0.2Aまでの低電流指令範囲では、補正特性211は、指令信号の電流値Irに比例して補正値Cが大きくなる。また、補正特性211は、電流値Irが0.2A相当のディザ定数Dよりも小さいため、制御信号の中心レベルが指令電流値Irよりも高くならないように定められている。つまり、補正特性211は、補正後ディザ定数が指令電流値Ir以下となり、かつ、指令信号が大きくなるほど補正値Cが大きくなるように定められている。
電流値Irが0.2Aから0.5Aまでの指令範囲では、電磁比例弁200の振動を大きくしてプランジャー210の動きを滑らかにするために、基準値1.0よりも高い補正値Cが定められている。上述の低電流指令範囲ではプランジャー210に十分な振動を与えられないので、0.2Aから0.3Aまでの範囲で、指令信号に応じて基準値1.0よりも補正値Cを大きくする。そして0.3Aから0.5Aまでの範囲では、電磁比例弁200に過大な振動を与えることを防ぐために、指令信号に応じて補正値Cを小さくする。
電流値Irが0.5Aよりも大きい指令範囲では、指令信号が、電磁比例弁200の規格により定められた上限値に近づくので、プランジャー210の可動範囲を広げるために、補正特性211は、基準値1.0よりも低い値に定められている。電流値Irが0.5Aから0.6Aまでの範囲では、プランジャー210の摩擦抵抗を抑えることが可能な範囲内の下限値0.75まで補正値Cを小さくする。電流値Irが0.6Aよりも大きい高電流指令範囲では、補正特性211は常に下限値0.75となるように定められている。
このように、ディザ補正情報は、プランジャー210の摺動特性に合わせて指令範囲が分けられ、その指令範囲ごとにソレノイド特性に応じた補正値Cが設定されている。
なお、信号処理部120で線形補間処理を行うようにすれば、ディザ情報保持部110に記録されるディザ補正情報の情報量を削減することができる。この場合、ディザ情報保持部110には、補正特性211の原点及び頂点を示すディザ補正情報だけが記憶される。つまり、電流値0Aと補正値0とが対応付けられ、電流値0.3Aと補正値1.5とが対応付けられ、電流値0.6Aと補正値0.75とが対応付けられたディザ補正情報が、あらかじめディザ情報保持部110に記憶される。
図1に戻り、信号処理部120は、電磁比例弁200のソレノイド特性により定められた補正値を用いて制御信号の振幅を設定するものである。
信号処理部120は、運転者の操作に応じて建設機械の動作を制御するメインコントローラ(不図示)から指令線121を介して、作動油の流量が指定された指令電流値を受け付ける。
信号処理部120は、指令電流値を受け付けると、ディザ情報保持部110を参照し、指令電流値に対応付けられた補正値を抽出する。あるいは、信号処理部120は、ディザ補正情報を用いて指令電流値とディザ定数の補正値との対応関係を表わす線形補間式を求め、その線形補間式により指令電流値に対応する補正値を算出する。
信号処理部120は、ディザ補正情報から指令電流値に対応する補正値を求めると、ディザ情報保持部110からディザ定数を取得し、ディザ定数と補正値とに基づいてディザ信号の振幅の中心レベルを指令電流値と一致させる補正後ディザ定数を算出する。具体的には信号処理部120は、指令電流値に対応する補正値をディザ定数に乗算した乗算値を補正後ディザ定数として算出する。
信号処理部120は、補正後ディザ定数と指令電流値とに基づいて制御信号を生成する。具体的には信号処理部120は、ディザ情報保持部110からディザ周波数を取得し、そのディザ周波数ごとに、指令電流値に対して補正後ディザ定数の加算と減算とを交互に行う。
信号処理部120は、ディザ周波数ごとに算出した電流値の制御電流をコイル220に供給することにより、ディザ周波数の2分の1の周波数で、補正後ディザ定数の2倍の振幅の制御信号がコイル220に生じ、制御信号によってプランジャー210が駆動する。
すなわち、信号処理部120は、ディザ信号のディザ定数と補正値とに基づいて補正された補正後ディザ定数を求め、ディザ信号の補正後ディザ定数により定まる振幅の範囲内で指令電流値を中心としてディザ周波数に応じて電流値が変化する制御電流を電磁比例弁200に供給する。
図3は、信号処理部120により生成される制御信号310を示す図である。図3には、制御信号310とともに、図5で示したディザ信号810が示されている。ディザ信号810は、ディザ定数Dによって上限値810aから下限値810bまでの振幅が設定された信号である。
図3では、信号処理部120が、指令電流値Irを受け付けると、ディザ情報保持部110に保持されたディザ補正情報に基づいて指令電流値Irに対応する補正値を求め、その補正値とディザ定数Dと乗算してディザ信号の補正後ディザ定数Dcを算出する。そして信号処理部120は、指令電流値311に対して補正後ディザ定数Dcの加算と減算とを交互に行うことにより、上限値310aから下限値310bまでの補正後の振幅を有する制御信号310を生成する。
制御信号310では、図5で示したディザ信号810の中心レベル820と異なり、制御信号310の中心レベルが指令電流値311と一致していることが分かる。
指令電流値Irが0.0Aから0.2Aの低電流指令範囲では、信号処理部120は、指令信号が大きくなるほど補正ディザ定数Dcを大きくし、かつ、指令電流値Ir以下の補正後ディザ定数Dcを算出する。
これにより、コイル220に供給された制御信号310の中心レベルが、指令電流値よりも高くなることを防ぐことができる。したがって、制御装置100は、指令電流値Irで指定された作動油の流量よりも、電磁比例弁200で制御される作動油の流量が多くなることを回避することができる。
本実施形態では、信号処理部120は、低電流指令範囲において指令電流値Irと同じ又は略同じ値の補正後ディザ定数を算出する。これにより、制御信号310の振幅は、制御信号310の中心レベルが指令電流値を超えない範囲で大きな値に設定されることになるので、電磁比例弁200を可能な範囲で大きく振動させ、プランジャー210に生じる摩擦抵抗を極力低減させることができる。
また、指令電流値Irが0.2Aから0.5Aまでの指令範囲では、信号処理部120は、ディザ定数Dよりも補正ディザ定数Dcを大きくする。これにより、制御信号310の振幅が大きくなり、電磁比例弁200に大きな振動を与えることができる。よって、低電流指令範囲において制御信号310の振幅が基準ディザ定数D以下に制限されたためにプランジャー210の摩擦抵抗を十分に抑えられなかった分を補うことが可能となり、プランジャー210の動きを滑らかにすることができる。
具体的には、指令電流値Irが0.2Aから0.3Aまでの指令範囲では、信号処理部120は、指令信号の指令電流値Irが大きくなるほど、大きな値の補正後ディザ定数Dcを算出する。これにより、電磁比例弁200に与える振動を大きくし、プランジャー210に生じる摩擦抵抗を十分に低くすることができる。
そして指令電流値Irが0.3Aから0.5Aまでの指令範囲では、信号処理部120は、指令信号の指令電流値Irが大きくなるほど、補正後ディザ定数Dcをディザ定数Dまで小さくする。これにより、制御装置100は、電磁比例弁200に過剰な振動を与えることなく、プランジャー210を滑らかに駆動することができる。
また、指令電流値Irが0.5Aよりも大きい指令範囲では、信号処理部120は、ディザ定数Dよりも小さい補正後ディザ定数Dcを算出する。これにより、制御装置100は、電磁比例弁200の規格により定められた制御信号の上限値に近づくと、制御信号の振幅を小さくし、プランジャー210の駆動可能な範囲を広げることが可能となる。
具体的には、指令電流値Irが0.5Aから0.6Aまでの指令範囲では、信号処理部120は、指令信号の指令電流値Irが大きくなるほど、プランジャー210の摩擦抵抗を低下させることが可能な下限値まで補正後ディザ定数Dcを小さくする。
そして指令電流値Irが0.6Aよりも大きい高電流指令範囲では、信号処理部120は、ディザ定数Dよりも小さい補正後ディザ定数Dcを算出する。これにより、制御装置100は、制御信号の振幅を一定に維持しつつ電磁比例弁200の制御可能な範囲を広げることができる。
このように、信号処理部120は、複数の目的に合わせて補正後ディザ定数を算出し、その補正後ディザ定数を用いて、指令範囲全体として振幅の中心レベルが指令電流値と一致する制御信号を生成することができる。これにより、制御装置100は、電磁比例弁200に流れる作動油の流量と指令電流値との関係が線形となるようにプランジャー210を駆動することができるようになる。
図4は、制御装置100によるディザ信号補正処理の処理手順例を示すフローチャートである。ディザ情報保持部110には、ソレノイド特性により定められたディザ周波数150Hzと、ディザ定数Dと、指令電流値Irごとの補正値Cとが記録されている。
信号処理部120は、例えばメインコントローラから、作動油の流量が指定された指令電流値Irを受け付けると、ディザ情報保持部110から、その指令電流値に対応する該当補正値Cを取得する(ステップS901)。さらに信号処理部120は、ディザ情報保持部110からディザ周波数150Hzとディザ定数Dとをそれぞれ取得する。
そして信号処理部120は、ディザ定数Dに対して該当補正値Cを乗算した補正後ディザ定数Dcを算出する(ステップS902)。その後、信号処理部120は、ディザ情報保持部110から取得したディザ周波数150Hzごと、すなわち6.67(=1000/150)ms(milli second)間隔で、補正後ディザ定数Dcに対して正符号「+」と負符号「−」とを交互に付与する(ステップS903)。
その後、信号処理部120は、補正後ディザ定数Dcの符号が正符号から負符号に反転したか否かを判断する(ステップS904)。そして信号処理部120は、補正後ディザ定数Dcの符号が負符号から正符号に反転した場合には、指令電流値Irに補正後ディザ定数Dcを加算した加算値(Ir+Dc)をディザ信号の上限値Irとして算出する(ステップS905)。
一方、信号処理部120は、補正後ディザ定数Dcの符号が正符号から負符号に反転した場合には、指令電流値Irから補正後ディザ定数Dcを減算した減算値(Ir−Dc)をディザ信号の下限値Irとして算出する(ステップS906)。
このように、信号処理部120は、ディザ周波数150Hzごとに、ディザ信号の上限値Irの電流と、下限値Irの電流と、を交互にコイル220に供給する。これにより、周波数75Hzで、補正後ディザ定数Dcにより定まる振幅(Dc×2)のディザ信号がコイル220に供給され、ディザ信号補正処理が終了する。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
制御装置100では、信号処理部120が、指令電流値を受け付けると、ソレノイド特性により定められたディザ信号の補正値を用いて、振幅の中心レベルが指令電流値と一致するように制御信号を生成する。
このため、振幅の中心レベルが指令電流値と一致した制御信号が電磁比例弁200に供給されることになるので、制御装置100は、プランジャー210の駆動を精度良く制御することができる。したがって、制御装置100は、プランジャー210に生じる摩擦抵抗に起因する不感帯を狭くしつつ、電磁比例弁200に流れる作動油の流量を精度良く制御することが可能となる。
本実施形態では、複数の目的により分けられた指令範囲ごとに、指令電流値と補正値との関係を示す補正情報がディザ情報保持部110に保持されている。そして信号処理部120は、指令線121から指令電流値Irを受け付けると、複数の指令範囲のうちその指令電流値Irに対応する該当指令範囲の補正情報を用いて補正後ディザ定数Dcを算出する。
これにより、信号処理部120は、ソレノイド特性によって指令範囲ごとに補正値の特性が変わる場合でも、指令電流値の該当指令範囲の特性に応じて異なる補正後ディザ定数Dcを算出することができる。よって、制御装置100は、複数の目的に合わせて制御信号の振幅を補正することができる。
例えば、複数の指令範囲のうちディザ定数Dよりも小さい低電流指令範囲では、信号処理部120は、指令電流値Irよりも小さい補正後ディザ定数Dcを算出し、かつ、指令信号が大きくなるほど補正後ディザ定数Dcを大きくする。
これにより、図5で示したディザ信号810と異なり、制御装置100から出力された制御信号の中心レベルが指令電流値よりも高くなることがないので、制御装置100は、低電流指令範囲において、プランジャー210を精度よく駆動することができる。
なお、信号処理部120は、低電流指令範囲において指令電流値Irと補正後ディザ定数が常に同じ又は略同じ値となるように補正後ディザ定数Dcを算出してもよい。これにより、制御信号の振幅は、制御信号の中心レベルが指令電流値を超えない範囲で大きな値に設定されるので、電磁比例弁200を可能な範囲で大きく振動させ、プランジャー210に生じる摩擦抵抗を低減させることができる。したがって制御装置100は、摩擦抵抗によりプランジャー210が移動しなくなることを防止しつつ、プランジャー210の駆動を精度よく制御することができる。
また、電磁比例弁200により規定された制御信号の上限値近傍の高電流指令範囲では、信号処理部120は、基準ディザ定数Dよりも小さい一定の補正後ディザ定数Dcを算出する。これにより、制御装置100は、電磁比例弁200の制御可能な範囲を大きくすることができる。
また、低電流指令範囲よりも大きく、かつ、高電流指令範囲よりも小さい指令範囲では、信号処理部120は、ディザ定数Dよりも大きな補正後ディザ定数Dcを算出する。
これにより、低電流指令範囲において制御信号310の振幅が基準ディザ定数D以下に制限されたためにプランジャー210の摩擦抵抗を十分に抑えられなかった分を補うことが可能となり、プランジャー210の動きを滑らかにすることができる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
100 制御装置
110 ディザ情報保持部
120 信号処理部
200 電磁比例弁

Claims (5)

  1. 所定の周波数を有する制御信号をソレノイドに供給する制御装置であって、
    指令信号の指令電流値と、ソレノイド特性により定められたディザ信号の基準ディザ定数を補正する補正値と、を互いに対応付けて保持する情報保持部と、
    前記ソレノイドへの指令電流値を受け付けると、当該指令電流値に対応する前記補正値と前記基準ディザ定数とに基づいてディザ信号の振幅の中心レベルを当該指令電流値と一致させる補正後ディザ定数を算出し、前記補正後ディザ定数と当該指令電流値とに基づいて前記制御信号を生成する信号処理部と、
    を備え
    前記信号処理部は、複数に分けられた指令範囲のうち前記指令信号の規定の上限値近傍の高電流指令範囲では、前記基準ディザ定数よりも小さい一定の前記補正後ディザ定数を算出する制御装置。
  2. 前記信号処理部は、前記指令電流値を受け付けると、前記指令範囲のうち当該指令電流値に対応する該当指令範囲に応じて異なる前記補正後ディザ定数を算出することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記信号処理部は、前記指令範囲のうち前記基準ディザ定数よりも小さい低電流指令範囲では、前記指令信号が大きくなるほど前記補正後ディザ定数を大きくし、かつ、前記指令電流値以下の前記補正後ディザ定数を算出することを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記信号処理部は、前記低電流指令範囲内の指令電流値を受け付けると、当該指令電流値と同じ又は略同じ値の前記補正後ディザ定数を算出することを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記信号処理部は、前記指令範囲のうち前記基準ディザ定数よりも小さい低電流指令範囲よりも大きく、かつ、前記高電流指令範囲よりも小さい指令範囲では、前記基準ディザ定数よりも大きな前記補正後ディザ定数を算出することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の制御装置。
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