JP6000074B2 - 画像レーダ処理装置及び画像レーダ処理方法 - Google Patents
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Description
同技術を用いることで、レーダの進行方向の信号(アジマス方向に沿った信号)のサンプリング帯域を拡大し、従来の送受兼用アンテナを用いたSAR観測では困難である高分解能でスワス幅の広い観測を実現することができる。
観測信号の合成を妨げる要因としては、観測信号に含まれている受信チャネル間のハードウェアの差異に起因する電気的経路長、振幅、位相特性などのインバランスや、ビームスクイント等によるドップラースペクトルのシフトなどがある。
図1はこの発明の実施の形態1による画像レーダ処理装置を示す構成図である。
図1において、観測データ格納部1は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、合成開口レーダにおける複数の受信チャネルで得られた同一領域に対する観測データ(観測信号)を格納している。
インバランス推定部2は第一画像再生処理部3、アンビギュイティ判定部4、レジストレーション部5及びインバランス推定処理部6から構成されており、観測データ格納部1により格納されている複数の受信チャネルで得られた観測データ間のインバランスを推定する処理を実施する。
インバランス推定部2のアンビギュイティ判定部4は第一画像再生処理部3により生成された複数のSAR画像上で、アンビギュイティが発生している領域であるアンビギュイティ領域を特定する処理を実施する。なお、アンビギュイティ判定部4はアンビギュイティ領域特定手段を構成している。
また、レジストレーション部5は複数の非アンビギュイティ領域を用いて、第一画像再生処理部3により生成された複数のSAR画像間の位置ずれを補正する処理を実施する。
なお、レジストレーション部5は位置ずれ補正手段を構成している。
なお、レジストレーション部5及びインバランス推定処理部6からインバランス推定手段が構成されている。
インバランス補償部7は観測データ格納部1により格納されている複数の受信チャネルで得られた同一領域に対する観測データに対して、インバランス推定処理部6により推定されたインバランスを補償する処理を実施する。なお、インバランス補償部7はインバランス補償手段を構成している。
信号合成部9はドップラーシフト部8によりドップラースペクトルがシフトされた複数の観測データを合成する処理を実施する。なお、信号合成部9は観測信号合成手段を構成している。
第二画像再生処理部11はドップラーシフト回復部10によりドップラースペクトルが元に戻された合成後の観測データからSAR画像(レーダ画像)を生成する処理を実施する。なお、第二画像再生処理部11は第2のレーダ画像生成手段を構成している。
SAR画像格納部12は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、第二画像再生処理部11により生成されたSAR画像を格納する。
画像レーダ処理装置がコンピュータで構成されている場合、インバランス推定部2、インバランス補償部7、ドップラーシフト部8、信号合成部9、ドップラーシフト回復部10及び第二画像再生処理部11の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図2はこの発明の実施の形態1による画像レーダ処理装置の処理内容(画像レーダ処理方法)を示すフローチャートである。
まず、インバランス推定部2の第一画像再生処理部3は、観測データ格納部1により格納されている複数の受信チャネルで得られた同一領域に対する観測データを取得する(ステップST1)。
第一画像再生処理部3は、複数の受信チャネルで得られた観測データを取得すると、各々の観測データに対する画像再生処理を実施することで、各々の観測データからSAR画像を生成する(ステップST2)。
ここで、画像再生処理は、SAR観測で得られた観測データに対して、レンジ圧縮、2次レンジ圧縮、レンジセルマイグレーション補償やアジマス圧縮等を実施することで、その観測データを画像化する処理を意味する。
このサンプリング帯域を越えたドップラースペクトルは、エイリアシングを生じているため、第一画像再生処理部3により生成されるSAR画像には、アジマスアンビギュイティが発生している。
アンビギュイティ領域の特定方法は、特に問わないが、例えば、以下の特許文献1や非特許文献2に開示されている方法を用いることができる。
[特許文献1]
特開2011−112630号公報
[非特許文献2]
A. Guarnieri、 “Adaptive Removal of Azimuth Ambiguities in SAR Images、” IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing、 vol. 43、 no. 3、 pp.625-633、2006.
なお、アンビギュイティ源となる物体が予め特定されている場合には、画像レーダ処理装置の外部から、アンビギュイティ源となる物体の位置と、レーダ装置から空間に放射されるパルスの繰り返し周波数と、受信チャネルが搭載されている移動体の速度とを示す情報を取得し、その情報を用いることでも、アンビギュイティ領域を特定することができる。
レジストレーション部5は、複数のSAR画像から非アンビギュイティ領域を抽出すると、非アンビギュイティ領域を用いて、複数のSAR画像のレジストレーションを実施する(ステップST4)。
また、レジストレーション部5は、このレジストレーションで、各々の受信チャネルで得られたSAR画像間のレンジ方向の位置ずれ量Δτk(レンジ方向の位置ずれに相当する時間)と、アジマス方向の位置ずれ量Δtk(アジマス方向の位置ずれに相当する時間)とを取得して、複数のSAR画像間の位置ずれを補正する。
即ち、インバランス推定処理部6は、インバランスとして、受信チャネル間の位相インバランスと、受信チャネル間の振幅インバランスとを推定する。
式(1)において、frはレンジ方向の周波数、faアジマス方向の周波数、*は複素共役、angle()は複素数の位相角を取り出す関数である。
そして、ヒストグラムのピークをとる位相値を位相インバランスφバーとして算出する。
この位相インバランスφバーは、後述するインバランス補償部7がインバランスを補償する際、下記の式(3)に代入されるが、電子出願の関係上、「φ」の上部に“−”を付記することができないので、明細書の文書中(数式を除く)では、「φバー」のように表現する。
この振幅インバランスRバーは、後述するインバランス補償部7がインバランスを補償する際、下記の式(3)に代入されるが、電子出願の関係上、「R」の上部に“−”を付記することができないので、明細書の文書中(数式を除く)では、「Rバー」のように表現する。
また、式(1)を用いて、位相インバランスφバーを算出し、式(2)を用いて、振幅インバランスRバーを算出するものを示したが、これに限るものではなく、それらに相応する式を用いてもよい。
また、推定する受信チャネル間のインバランスは、位相インバランスφバー、振幅インバランスRバーに限るものではなく、その他のインバランスであってもよい。
式(3)において、Sk(fr,fa)バーは、インバランス補償後のSAR画像の2次元スペクトルである。
電子出願の関係上、「S」の上部に“−”を付記することができないので、明細書の文書中(数式を除く)では、「Sk(fr,fa)バー」のように表現する。
式(4)において、Sk(fr,fa)ハットは、補償後のSAR画像の2次元スペクトルである。
電子出願の関係上、「S」の上部に“^”を付記することができないので、明細書の文書中(数式を除く)では、「Sk(fr,fa)ハット」のように表現する。
このドップラースペクトルのシフトは、下記の式(5)で示される関数をアジマス時間軸上で乗算することで行う。
また、式(5)の中の「Δxk/(2v)」の項は、各々の受信チャネルに接続された受信アンテナの位置の差異に応じた位相を保持するためのものである。
Δxkの値は、合成開口レーダセンサにおける送信アンテナの中心と、受信アンテナの中心間隔より定められる。あるいは、レジストレーション部5により取得されたアジマス方向の位置ずれ量Δtkから定められる。Δtk=Δxk/(2v)の関係がある。
また、スポットライト観測やスライディングスポットライト方式など、意図的に、観測中に徐々にビームをスクイントさせる観測を行う場合には、ドップラーシフト部8によるドップラースペクトルのシフト処理や、後述するドップラーシフト回復部10によるドップラースペクトルを元に戻す処理を行わない。
複数の観測データの合成は、例えば、以下の非特許文献3に開示されているリコンストラクションアルゴリズム(Reconstruction Algorithm)や、Caponビーム形成法(Capon’s Beam Former)などを用いることができる。
[非特許文献3]
G. Krieger、 N. Gebert、 A. Moreira、 “SAR Signal Reconstruction from Non-Uniform Displaced Phase Centre Sampling、” IEEE IGARSS’04、 vol.3、 20-24、 pp.1763-1766、 2004.
[特許文献2]
特開2010−223811号公報
このドップラー中心の回復は、下記の式(6)で示される関数をアジマス時間上で乗算することで行う。
また、各々の受信チャネルで得られた観測データに対する画像再生処理を実施して、信号対雑音比を改善することで、受信チャネル間のインバランスの推定精度や補償精度を改善しているので、受信チャネル間の観測データの合成を正確に行うことができる。
さらに、各々の受信チャネルで得られた観測データのドップラー中心を、各々の受信チャネルに接続された受信アンテナと送信アンテナ間のアジマス方向の間隔を考慮してシフトさせ、観測データのドップラー帯域の上限又は下限が、信号合成で拡大できるアジマス方向のサンプリング帯域(観測時のサンプリング帯域×受信チャネル数)内に収まるようにしているので、受信チャネル間の観測データの合成を正確に行うことができる。
例えば、レーダ装置が十分高い精度で較正されており、運用中も安定している状況の場合、インバランス補償部7は必要なく、レジストレーション部5による画像位置合わせのみで十分な場合がある。
また、インバランス補償を行う場合でも、インバランスを推定せずとも、予め試験時に取得した補償値を用いて、インバランス補償を行うことも可能である。その場合には、インバランス推定処理部6が不要になる。
このような場合には、レジストレーション部5は不要になる。
また、物理的には1つの受信チャネルであるが、同じ領域に対して、異なる周回でそれぞれ観測する受信チャネルの観測信号を別の受信チャネルで得られた観測信号とみなして、実施の形態1に示す各種の処理を実施するようにしてもよい。
上記実施の形態1では、複数の観測データが得られる場合に、それらの観測データを合成することで、高分解能かつ広い観測幅(スワス幅)なSAR画像を生成するものを示したが、複数の観測データを用いたレーダ観測として、高分解能かつ広い観測幅なSAR画像を生成する他に、地表面の3次元地形の計測(地表面の高さ推定)、移動物体の検出、変化領域の抽出なども考えられる。これらのレーダ観測においても、上記実施の形態1と同様のインバランス補償が可能である。
この実施の形態2では、複数の受信チャネルで得られた観測データとして、高さ方向に位置が異なる複数のアンテナで受信された観測信号を扱うものとする。
このようにアンテナが配置されている場合、地表面の高さに関する情報が、SAR画像間の位相差に含まれるようになる。
干渉画像生成部22は第二画像再生処理部21により生成された複数のSAR画像における画素間で複素共役積を取ることで干渉画像を生成する処理を実施する。なお、干渉画像生成部22は干渉画像生成手段を構成している。
地表面高さ分布算出部24は位相折返し補正部23による位相折返し補正後の各画素の位相から地表面の高さ分布を算出する処理を実施する。なお、地表面高さ分布算出部24は高さ分布算出手段を構成している。
画像レーダ処理装置がコンピュータで構成されている場合、インバランス推定部2、インバランス補償部7、第二画像再生処理部21、干渉画像生成部22、位相折返し補正部23及び地表面高さ分布算出部24の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
インバランス推定部2及びインバランス補償部7の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
第二画像再生処理部21以降の信号処理では、一般的に知られている高さ推定処理の手法を用いればよい。
このとき、干渉画像における各画素の位相は、地表面の高さと対応する値になるが、位相値は0度〜360度の値しか取ることができないため、一般には、位相の折返しが生じる。
また、位相折返し補正部23は、上述したように、一般には、位相の折返しが生じるので、画像上での位相連続性を仮定した折返し補正処理を実施することで、位相値と高さが一対一に対応するように、干渉画像における各画素の位相の折返しを補正する。
地表面高さ分布算出部24は、位相折返し補正部23による位相折返し補正後の各画素の位相から地表面の高さ分布を算出する。
上記実施の形態2では、インバランス補償部7によるインバランス補償後の各々の観測データからSAR画像を生成し、そのSAR画像から地表面の高さ分布を算出するものを示したが、インバランス補償部7によるインバランス補償後の各々の観測データ、または、レジストレーション部5による位置ずれ補正後の各々の観測データからSAR画像を生成し、そのSAR画像から地表面上の移動物体を検出するようにしてもよい。
移動物体検出部25は位相折返し補正部23による位相折返し補正後の各画素の位相を参照して、地表面上の移動物体を検出する処理を実施する。なお、移動物体検出部25は移動物体検出手段を構成している。
画像レーダ処理装置がコンピュータで構成されている場合、インバランス推定部2、インバランス補償部7、第二画像再生処理部21、干渉画像生成部22、位相折返し補正部23及び移動物体検出部25の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
この実施の形態3では、各々の受信チャネルのアンテナが観測中に移動する軌道は、どれも同じにする設定で観測を行うものとする。また、送受信時のアンテナ位置は、どの受信チャネルも同じであり、時刻だけがずれるような観測であるとする。これにより、同じ位置から、時間差をつけて収集した観測データが得られる。
ただし、実際には、軌道のずれや、パルスの送信タイミングのずれにより、送受信時のアンテナ位置を厳密に合わせることはできない。残ったずれの影響はインバランス補償部7で取り除くことができる。
即ち、アンビギュイティの画像はぼけが残ることを利用して、アンビギュイティ領域を特定しているが、目標である移動物体も同様にぼけることが知られている。
そのため、特許文献1に開示されている方法を用いれば、移動物体の成分も特定でき、インバランス補償の対象外とすることができる。
移動物体の成分には、移動物体で生じる位相差が含まれるため、インバランス補償の誤差となり得るが、アンビギュイティの影響を排除する処理(レジストレーション部5によるレジストレーション処理、インバランス補償部7によるインバランス補償処理)によって、自動的に移動物体の成分も除去することが可能になる。
位相折返し補正部23は、干渉画像生成部22が干渉画像を生成すると、上記実施の形態2と同様に、その干渉画像における各画素の位相を抽出する。
また、位相折返し補正部23は、上記実施の形態2と同様に、画像上での位相連続性を仮定した折返し補正処理を実施することで、位相値と高さが一対一に対応するように、干渉画像における各画素の位相の折返しを補正する。
即ち、干渉画像に含まれている移動物体を構成している画素の位相は、その移動物体の周囲の画素の位相と比べて、大きな差異があるので、その位相差が予め設定された閾値より大きい画素を検出することで、地表面上の移動物体を検出する。
図5はこの発明の実施の形態4による画像レーダ処理装置を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
差分画像生成部31は第二画像再生処理部21により生成された複数のSAR画像間の差分画像を生成する処理を実施する。なお、差分画像生成部31は差分画像生成手段を構成している。
移動物体検出部32は差分画像生成部31により生成された差分画像から地表面上の移動物体を検出する処理を実施する。なお、移動物体検出部32は移動物体検出手段を構成している。
画像レーダ処理装置がコンピュータで構成されている場合、インバランス推定部2、インバランス補償部7、第二画像再生処理部21、差分画像生成部31及び移動物体検出部32の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
地表面上の移動物体は、移動しているので、複数のSAR画像に映っている領域が異なるが、静止物が映っている領域は同じである。
このため、複数のSAR画像間の差分画像は、概ね、地表面上の移動物体だけを表している画像となる。
移動物体検出部32は、差分画像生成部31が差分画像を生成すると、その差分画像から地表面上の移動物体を検出する。
図6はこの発明の実施の形態5による画像レーダ処理装置を示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
相関係数画像生成部41は干渉画像生成部22により生成された干渉画像に対する空間平均処理を実施して相関係数画像を生成する処理を実施する。なお、相関係数画像生成部41は相関係数画像生成手段を構成している。
変化抽出部42は相関係数画像生成部41により生成された相関係数画像を構成している画素の画素値と予め設定された閾値を比較し、画素値が閾値より低い画素がある領域を変化が生じている領域として検出する処理を実施する。なお、変化抽出部42は変化抽出手段を構成している。
画像レーダ処理装置がコンピュータで構成されている場合、インバランス推定部2、インバランス補償部7、第二画像再生処理部21、干渉画像生成部22、相関係数画像生成部41及び変化抽出部42の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
ただし、インバランス推定部2、インバランス補償部7、第二画像再生処理部21及び干渉画像生成部22の処理内容は、上記実施の形態2,3と同様であるため説明を省略する。
相関係数画像生成部41により生成される相関係数画像において、画素値が“0”の画素は、2枚のSAR画像間の相関が低いため、2回の撮像の間に地表面の変化が生じていると見なすことができる。
一方、画素値が“1”の画素は、2枚のSAR画像間の相関が高いため、2回の撮像の間に地表面の変化が生じていないと見なすことができる。
変化抽出部42は、画素値が閾値より低い画素がある領域を変化が生じている領域として検出する。
Claims (19)
- 複数の受信チャネルで得られた同一領域に対する観測信号を取得し、各々の観測信号からレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段と、
上記レーダ画像生成手段により生成された複数のレーダ画像上で、アンビギュイティが発生している領域であるアンビギュイティ領域を特定するアンビギュイティ領域特定手段と、
上記レーダ画像生成手段により生成された複数のレーダ画像から、上記アンビギュイティ領域特定手段により特定されたアンビギュイティ領域以外の領域である非アンビギュイティ領域をそれぞれ抽出し、複数の非アンビギュイティ領域を比較することで、受信チャネルの相違に伴って生じる信号ずれ量であるインバランスを推定するインバランス推定手段と、
上記レーダ画像生成手段により取得された各々の観測信号に対して、上記インバランス推定手段により推定されたインバランスを補償する処理を実施するインバランス補償手段と
を備えた画像レーダ処理装置。 - 複数の受信チャネルで得られた同一領域に対する観測信号を取得し、各々の観測信号からレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段と、
上記レーダ画像生成手段により生成された複数のレーダ画像上で、アンビギュイティが発生している領域であるアンビギュイティ領域を特定するアンビギュイティ領域特定手段と、
上記レーダ画像生成手段により生成された複数のレーダ画像から、上記アンビギュイティ領域特定手段により特定されたアンビギュイティ領域以外の領域である非アンビギュイティ領域をそれぞれ抽出し、複数の非アンビギュイティ領域を用いて、上記レーダ画像生成手段により生成された複数のレーダ画像間の位置ずれを補正する位置ずれ補正手段と
を備えた画像レーダ処理装置。 - 複数の受信チャネルで得られた観測信号は、同一の移動体に搭載されている複数のアンテナにより受信された信号であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像レーダ処理装置。
- 複数の受信チャネルで得られた観測信号は、異なる移動体に搭載されている複数のアンテナにより受信された信号であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像レーダ処理装置。
- 複数の受信チャネルで得られた観測信号は、移動体に搭載されている1つのアンテナによって、上記移動体の異なる周回でそれぞれ受信された信号であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像レーダ処理装置。
- アンビギュイティ領域特定手段は、レーダ画像生成手段により生成されたレーダ画像上で、結像の度合が所定値に達していない結像不十分領域をアンビギュイティ領域として特定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像レーダ処理装置。
- アンビギュイティ領域特定手段は、アンビギュイティ源となる物体の位置と、レーダ装置から空間に放射されるパルスの繰り返し周波数と、受信チャネルが搭載されている移動体の速度とを用いて、アンビギュイティ領域を特定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像レーダ処理装置。
- インバランス補償手段によるインバランス補償後の複数の観測信号を合成する観測信号合成手段と、
上記観測信号合成手段により合成された観測信号からレーダ画像を生成する第2のレーダ画像生成手段と
を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像レーダ処理装置。 - 位置ずれ補正手段による位置ずれ補正後の複数の観測信号を合成する観測信号合成手段と、
上記観測信号合成手段により合成された観測信号からレーダ画像を生成する第2のレーダ画像生成手段と
を備えたことを特徴とする請求項2記載の画像レーダ処理装置。 - ドップラーセンタがアジマス方向のサンプリング帯域の中央に位置するように、複数の観測信号のドップラースペクトルをシフトさせるドップラーシフト手段を観測信号合成手段の前段に設け、
上記観測信号合成手段により合成された観測信号のドップラースペクトルを上記ドップラーシフト手段によりシフトされる前に戻すドップラーシフト回復手段を第2のレーダ画像生成手段の前段に設けた
ことを特徴とする請求項8または請求項9記載の画像レーダ処理装置。 - インバランス補償手段によるインバランス補償後の各々の観測信号からレーダ画像を生成する第2のレーダ画像生成手段と、
上記第2のレーダ画像生成手段により生成された複数のレーダ画像における画素間で複素共役積を取ることで干渉画像を生成する干渉画像生成手段と
を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像レーダ処理装置。 - 位置ずれ補正手段による位置ずれ補正後の各々の観測信号からレーダ画像を生成する第2のレーダ画像生成手段と、
上記第2のレーダ画像生成手段により生成された複数のレーダ画像における画素間で複素共役積を取ることで干渉画像を生成する干渉画像生成手段と
を備えたことを特徴とする請求項2記載の画像レーダ処理装置。 - 干渉画像生成手段により生成された干渉画像における各画素の位相を抽出する位相抽出手段と、
上記位相抽出手段により抽出された各画素の位相から地表面の高さ分布を算出する高さ分布算出手段と
を備えたことを特徴とする請求項11または請求項12記載の画像レーダ処理装置。 - 干渉画像生成手段により生成された干渉画像における各画素の位相を抽出する位相抽出手段と、
上記位相抽出手段により抽出された各画素の位相を参照して、地表面上の移動物体を検出する移動物体検出手段と
を備えたことを特徴とする請求項11または請求項12記載の画像レーダ処理装置。 - インバランス補償手段によるインバランス補償後の各々の観測信号からレーダ画像を生成する第2のレーダ画像生成手段と、
上記第2のレーダ画像生成手段により生成された複数のレーダ画像間の差分画像を生成する差分画像生成手段と、
上記差分画像生成手段により生成された差分画像から地表面上の移動物体を検出する移動物体検出手段と
を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像レーダ処理装置。 - 位置ずれ補正手段による位置ずれ補正後の各々の観測信号からレーダ画像を生成する第2のレーダ画像生成手段と、
上記第2のレーダ画像生成手段により生成された複数のレーダ画像間の差分画像を生成する差分画像生成手段と、
上記差分画像生成手段により生成された差分画像から地表面上の移動物体を検出する移動物体検出手段と
を備えたことを特徴とする請求項2記載の画像レーダ処理装置。 - 干渉画像生成手段により生成された干渉画像に対する空間平均処理を実施して相関係数画像を生成する相関係数画像生成手段と、
上記相関係数画像生成手段により生成された相関係数画像から変化が生じている領域を抽出する変化抽出手段と
を備えたことを特徴とする請求項11または請求項12記載の画像レーダ処理装置。 - レーダ画像生成手段が、複数の受信チャネルで得られた同一領域に対する観測信号を取得し、各々の観測信号からレーダ画像を生成するレーダ画像生成処理ステップと、
アンビギュイティ領域特定手段が、上記レーダ画像生成処理ステップで生成された複数のレーダ画像上で、アンビギュイティが発生している領域であるアンビギュイティ領域を特定するアンビギュイティ領域特定処理ステップと、
インバランス推定手段が、上記レーダ画像生成処理ステップで生成された複数のレーダ画像から、上記アンビギュイティ領域特定処理ステップで特定されたアンビギュイティ領域以外の領域である非アンビギュイティ領域をそれぞれ抽出し、複数の非アンビギュイティ領域を比較することで、受信チャネルの相違に伴って生じる信号ずれ量であるインバランスを推定するインバランス推定処理ステップと、
インバランス補償手段が、上記レーダ画像生成処理ステップで取得された各々の観測信号に対して、上記インバランス推定処理ステップで推定されたインバランスを補償する処理を実施するインバランス補償処理ステップと
を備えた画像レーダ処理方法。 - レーダ画像生成手段が、複数の受信チャネルで得られた同一領域に対する観測信号を取得し、各々の観測信号からレーダ画像を生成するレーダ画像生成処理ステップと、
アンビギュイティ領域特定手段が、上記レーダ画像生成処理ステップで生成された複数のレーダ画像上で、アンビギュイティが発生している領域であるアンビギュイティ領域を特定するアンビギュイティ領域特定処理ステップと、
位置ずれ補正手段が、上記レーダ画像生成処理ステップで生成された複数のレーダ画像から、上記アンビギュイティ領域特定処理ステップで特定されたアンビギュイティ領域以外の領域である非アンビギュイティ領域をそれぞれ抽出し、複数の非アンビギュイティ領域を用いて、上記レーダ画像生成処理ステップで生成された複数のレーダ画像間の位置ずれを補正する位置ずれ補正処理ステップと
を備えた画像レーダ処理方法。
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