JP5999994B2 - ガスレーザ装置およびガスレーザ装置に適用されるレーザ光発生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスをレーザ媒質として用いてレーザ光を発生するガスレーザ装置およびガスレーザ装置に適用されるレーザ光発生方法に関する。
光を発生し増幅するレーザ媒質(励起ヨウ素原子)と、1枚の部分透過鏡と少なくとも1枚の全反射鏡からなる光共振器と、該光共振器から出力するレーザ光のビーム径を拡大するビームエキスパンダと、複数枚の全反射鏡を前記レーザ媒質を挟んで対向配置することにより該レーザ媒質を複数回通過する増幅部を形成し、前記ビームエキスパンダからの光を該増幅部で増幅して出射するように構成された増幅器とを備える気体レーザ光共振器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。光共振器内には、レーザ光をパルス発振させるための光学的スイッチ素子が設けられている。
特開平9−246632号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1のような従来のガスレーザ装置では、光共振器と光を増幅する部分とで放電領域を別個にしていない。このため、光共振器と光を増幅する部分とで放電電力密度が同じになり、設計自由度が低いという課題がある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、設計自由度を高め、出力が大きく、ビーム品質のよいレーザ光を出力できるガスレーザ装置およびガスレーザ装置に適用されるレーザ光発生方法を得ることを目的とする。
本発明に係るレーザガス装置は、レーザガスを媒質として用いてレーザ光を発生するとともに、レーザガスの流れる方向とレーザガス中におけるレーザ光の光軸が略直交するガスレーザ装置であって、複数の第1ミラーを有する光共振器と、光共振器で発振したレーザ光をレーザガスで増幅させるように配置された複数の第2ミラーと、レーザガス中に第1放電領域を形成するために設けられた第1電極対と、第1放電領域よりもレーザガスの下流側に第2放電領域を形成するために設けられた第2電極対とを備え、複数の第1ミラーは、第1放電領域のガス流下流端境界が、光共振器中でレーザ光の存在する範囲に含まれるように位置決めされ、複数の第2ミラーは、第2放電領域でレーザ光が増幅されるように位置決めされるものである。
また、本発明に係るガスレーザ装置に適用されるレーザ光発生方法は、レーザガスを媒質として用いてレーザ光を発生するとともに、レーザガスの流れる方向とレーザガス中におけるレーザ光の光軸が略直交するガスレーザ装置に適用されるレーザ光発生方法であって、一対の電極間に設けられた第1放電領域を挟んで互いに対向するように配置された複数の第1ミラーを有する光共振器により、第1放電領域のガス流下流端境界を通過するレーザガスからレーザ発振光を得る第1ステップと、複数の伝送ミラーを用いて、第1ステップで得られたレーザ発振光のビーム径を拡大させたレーザ光を、一対の電極とは別の一対の電極間に設けられた第2放電領域に対して入射させる第2ステップと、第1放電領域を通過した後のレーザガスが通過する第2放電領域を挟むように配置された複数の増幅用ミラーにより、第2ステップにより第2放電領域に入射されたレーザ光を、第2放電領域内を複数回通過させることで、増幅されたレーザ光として出力する第3ステップとを備えるものである。
本発明によれば、光共振器から得たレーザ光を増幅部分に導いて増幅させ、光共振器内に含まれる放電領域とは別の放電領域でレーザ光を増幅することにより、設計自由度を高め、出力が大きく、出力の変化を抑え、ビーム品質のよいレーザ光を出力できるガスレーザ装置およびガスレーザ装置に適用されるレーザ光発生方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1におけるガスレーザ装置の構成図である。 本発明の実施の形態1における図1に示したガスレーザ装置を上部から観察した平面図である。 本発明の実施の形態1のガスレーザ装置における放電機構の構成を示す断面図である。 従来のガスレーザ装置の光共振器の光軸の位置と光共振器からの光出力との関係を例示する図である。 本発明の実施の形態1におけるガスレーザ装置の光共振器の光軸の位置と光共振器からの光出力との関係を例示する図である。 本発明の実施の形態2におけるガスレーザ装置の構成図である。 本発明の実施の形態2における図6に示したガスレーザ装置を上部から観察した平面図である。
以下、本発明のガスレーザ装置およびガスレーザ装置に適用されるレーザ光発生方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるガスレーザ装置の構成図である。また、図2は、本発明の実施の形態1における図1に示したガスレーザ装置を上部から観察した平面図である。図1、図2に示した本実施の形態1におけるガスレーザ装置は、電極基板1、2、3、4、電極5、6、7、8、レーザガスG、ミラー21、22を有する光共振器、伝送ミラー51、52、およびミラー53、54、55、56を含んで構成される。
なお、電極基板3、4および電極5、7は、図の煩雑さを避けるため、図1および図2には示さず、後述する図3(本発明の放電機構の構成を示す断面図)に示す。
ここで、理解容易のため、光共振器および光増幅器の光軸方向をX方向、レーザガスGを励起する放電の方向をY方向、レーザガスGを供給する方向と平行な方向をZ方向とする。
図3は、本発明の実施の形態1のガスレーザ装置における放電機構の構成を示す断面図である。電極基板3は、アルミナなどの誘電体で形成されており、金属でできた電極5、7がメタライズやペースト等により接着されている。また、電極基板1は、アルミナなどの誘電体で形成されており、放電機構全体の機械的強度を十分なものとするために、電極基板3と接着されている。
同様に、電極基板4は、アルミナなどの誘電体で形成されており、金属でできた電極6、8がメタライズやペースト等により接着されている。また、電極基板2は、アルミナなどの誘電体で形成されており、放電機構全体の機械的強度を十分なものとするために、電極基板4と接着されている。
このように構成された2つの電極基板1、2が、図3に示すように、レーザガスGを挟んで対向配置されている。そして、高周波電源(図示せず)から電極基板1、2に対して交流電圧が印加されることにより、電極間で無声放電(オゾナイザ放電)が発生する。本実施の形態1においては、一対の電極5、6間に放電領域11が、もう一対の電極7、8間に放電領域12が形成される。
放電電極5、6は、例えば、金属部分が3cm×100cm程度の表面を有し、放電領域11は、例えば、3cm×5cm×100cm程度の直方体形状である。また、放電電極7、8は、例えば、金属部分が4cm×100cm程度の表面を有し、放電領域11は、例えば、4cm×5cm×100cm程度の直方体形状である。
無声放電によってレーザガスG中の分子または原子がレーザ上準位に励起されると、光の増幅作用を示すようになる。例えば、レーザガスGとして、CO分子を含む混合ガスを使用した場合、CO分子の振動準位間の遷移により、波長10.6μmのレーザ発振光が得られる。また、ミラー21、22の反射膜の設計によっては、波長9.3μmなど他の波長での発振も可能である。
なお、ここでは、レーザガスGとしてCOを使用した場合を例示するが、他のレーザ媒質、例えば、CO、N、He−Cd、HF、Ar、ArF、KrF、XeCl、XeFなどを使用した場合にも、本発明は適用可能である。
本実施の形態1におけるガスレーザ装置は、レーザガスGを外気と遮断するための筐体(図示せず)を備え、筐体内部には、熱交換器、ブロワ、ダクトなどが設けられる。ブロワは、筐体内に封入されたレーザガスGをダクト内の風洞に沿って循環させる働きをする。これにより、放電領域11、12の順にレーザガスGがZ方向に沿って供給される。
放電領域11、12を通過したレーザガスGは、熱交換器で冷却され、再びブロワに戻る。放電領域11、12では大気圧より低い圧力に維持されており、レーザガスGは、図1の矢印の方向に空間的に均一な速度分布、例えば、100m/s程度の速度で移動する。
ミラー21、22は、放電領域11を挟んで互いに対向するように配置される。ミラー21としては、例えば、凹面または平面の全反射鏡が用いられ、ミラー22としては、例えば、凹面または平面の部分反射鏡が用いられ、2つのミラー21、22で光共振器を構成している。
光共振器は、レーザガスGの移動方向(Z方向)と交差する方向、好ましくは直交するX方向に沿った光軸を有する。光共振器の光軸上には、レーザ光のビームモードを制御するためのアパーチャ(図示せず)が設けられる。
ミラー51、52は、光共振器からのレーザ光B1を放電領域12に入射させる折り返しミラーとして機能する。本実施の形態1では、伝送ミラー51として凸面の全反射ミラー、伝送ミラー52として凹面の全反射ミラーが用いられ、レーザ光のビーム径を拡大するビームエキスパンダを構成している。
より具体的には、本実施の形態1では、ミラー51、52の働きにより、ミラー22上でビーム半径3mm程度の大きさであるレーザ光を、放電領域12に再入射する直前で、ビーム半径5mm程度になるようにビーム径を拡大し、コリメートしている。
上述した構成により、本実施の形態1において、ミラー21、22を有する光共振器では、レーザ光のビーム径を小さくして、ビーム品質のよい低次横モード発振を確保するとともに、光増幅器では、ビーム径を大きくして、レーザ光の増幅効率を向上させている。
ミラー53〜56は、放電領域12を挟むように配置されている。レーザ光は、伝送ミラー52→放電領域12→ミラー53→放電領域12→ミラー54→放電領域12→ミラー55→放電領域12→ミラー56→放電領域12の順で進行する際に、励起されたレーザガスGによって増幅される。本実施の形態1では、光共振器からのレーザ光B1が、放電領域12を5回通過することによって増幅され、最終的に平均出力1kWのレーザ光が取り出される。
光を増幅する部分である放電領域12は、レーザ媒質Gの移動方向(Z方向)と交差する方向、好ましくは直交するX方向に沿った複数(本実施の形態1における例では、5本)の折り返し光軸を有する。これらの折り返し光軸がY方向に沿って配列されていることによって、各光軸で受けるレーザ媒質Gの利得が均等化され、その結果、安定した増幅動作を実現できる。
ミラー21、22、ミラー51、52およびミラー53〜56は、光軸調整のための角度微調機構を介して筐体等に取り付けられる。
特許文献1のような従来のガスレーザ装置では、光共振器と光を増幅する部分とで放電領域を別個にしていない。このため、光共振器と光を増幅する部分とで放電電力密度が同じになり、設計自由度が本発明のガスレーザ装置に比べて低い。
これに対して、本実施の形態1では、光共振器と光を増幅する部分とで放電領域を別個にしている。このため、光共振器と光を増幅する部分とで異なる放電電力密度を実現できる。その結果、光共振器で発生するレーザ光のパワーに対する光学部品の耐光強度、光を増幅する部分での光学部品の光パワー増幅能力などを勘案して、それぞれの光学部品の設計自由度を向上させることができる。
また、特許文献1のような従来のガスレーザ装置について検討したところ、光共振器の光軸の位置に対する光共振器からの光出力の変化のため、ミラーのアライメント誤差に対するレーザ出力変化が問題となることがわかった。図4は、従来のガスレーザ装置の光共振器の光軸の位置と光共振器からの光出力との関係を例示する図である。この図4において、光軸位置は、Z方向の位置であり、Z=0が放電領域のガス流上流端である。
Z=10mm、20mmと放電領域の下流方向へ行くにしたがって、レーザガスが蓄えるゲインが大きくなり、発振閾ゲインを超えたところでレーザ出力が生じる。さらに、放電領域の下流方向へ進むにしたがって、レーザガスが蓄えるゲインが大きくなり、レーザ出力が増大する。
ここで、従来のガスレーザ装置は、放電領域のうち、下流端ではないところに光共振器の光軸を備える。これは、ゲインの大きな下流端付近で光を増幅するためである。そのように構成されたガスレーザ装置においては、光軸位置がガス流上流方向にずれると光共振器から発生する光パワーが小さくなり、ガス流下流方向にずれると光共振器から発生する光パワーが大きくなり、ミラーのアライメント誤差に対するレーザ出力変化が問題となる。例えば、図4において、光軸位置Z=37mm、出力80Wとした場合、光軸位置が1mmずれると光出力が約10W変化する。
これに対して、本実施の形態1では、光共振器と光を増幅する部分とで放電領域を別個にしている。さらに、光共振器の光軸を放電領域11のガス流下流端付近に設定(具体的には、光共振器のレーザ光の存在する範囲に放電領域11のガス流下流端境界が含まれるように設定)している。これにより、光共振器の光軸の位置に対する光共振器からの光出力の変化が小さく、ミラーのアライメント誤差に対するレーザ出力変化を抑制する効果を奏する。
図5は、本発明の実施の形態1におけるガスレーザ装置の光共振器の光軸の位置と光共振器からの光出力との関係を例示する図である。より具体的には、この図5は、放電領域11の幅を36mmとした場合の、本実施の形態1のガスレーザ装置における光共振器の光軸位置と光共振器からの光出力との関係を例示している。光軸位置は、Z方向の位置であり、Z=0が放電領域のガス流上流端である。
Z=10mm、20mmと放電領域の下流方向へ行くにしたがって、レーザガスが蓄えるゲインが大きくなり、発振閾ゲインを超えたところでレーザ出力が生じる。さらに、放電領域の下流方向へ進むにしたがって、レーザガスが蓄えるゲインが大きくなり、レーザ出力が増大する。さらに、+Z方向に進み、放電領域の下流端を超えると、自然放出によりレーザガスが蓄えるゲインが小さくなり、レーザ出力が減少する。
すなわち、レーザ出力は、Z=放電領域下流端で極大を持つ。このため、光共振器の光軸を放電領域11のガス流下流端付近に設定した本実施の形態1では、光共振器の光軸の位置に対する光共振器からの光出力の変化を抑える効果を奏する。ひいては、ガスレーザ装置の光出力の変化を抑える効果も奏する。
また、本実施の形態1では、従来のガスレーザ装置と同様に、光質のよいレーザ光B1を光共振器で発生させ、そのレーザ光を増幅しているため、光質のよい大出力ビームを得ることができる。また、光共振器および光を増幅する部分を同一筐体(真空容器)内に設けるため、安価で組立設置の容易なガスレーザ装置を提供することができる。
さらに、本実施の形態1では、誘電体でできた1枚の電極基板に対して金属でできた電極をメタライズやペースト等により接着する構成となっている。このため、1つの放電領域を生成するために1つずつ電極基板や電極の構造体を用意する従来の構成に比べて、安価で高信頼な構成で複数の放電領域を生成することができる。
なお、本実施の形態1では、放電領域が2つある場合を例示したが、必要に応じて放電領域を3つ以上にしても、本実施の形態1と同様の効果を奏する。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2におけるガスレーザ装置の構成図である。また、図7は、本発明の実施の形態2における図6に示したガスレーザ装置を上部から観察した平面図である。図6、図7に示した本実施の形態2におけるガスレーザ装置は、電極基板1、2、3、4、電極5、6、7、8、レーザガスG、ミラー21、22を有する光共振器、光共振器内に設けられた光変調素子26、伝送ミラー51、52、およびミラー53、54、55、56を含んで構成される。
先の実施の形態1におけるガスレーザ装置の構成を示した図1と比較すると、本実施の形態2におけるガスレーザ装置は、光共振器内に設けられた光変調素子26をさらに備えている点が異なっている。
なお、本実施の形態2における放電機構の構成を示す断面図は、先の実施の形態1における図3と同じであり、省略する。また、電極基板3、4および電極5、7は、図の煩雑さを避けるため、図6および図7には示していないが、先の実施の形態1における図3に示している。
以下、本実施の形態2におけるガスレーザ装置の構造と動作について、先の実施の形態1と重複する部分については説明を割愛し、相違点である光変調素子26を中心に説明する。2つの放電領域11、12を生成するための構成は、先の実施の形態1.および先の図3に示したとおりである。
光変調素子26は、透過光の偏光、伝搬方向、透過率等を、高速に制御する機能を有する。この光変調素子26としては、音響光学素子、電気光学素子、機械式シャッタ、チョッパなどが使用できる。光変調素子26として音響光学素子を使用した場合には、数10MHzの交流電圧を供給する駆動回路(図示せず)が接続される。
本実施の形態2においても、先の実施の形態1と同様に、光共振器の光軸を放電領域11のガス流下流端付近に設定(具体的には、光共振器のレーザ光の存在する範囲に放電領域11のガス流下流端境界が含まれるように設定)した。
光変調素子26を、ミラー21、22を含む光共振器内に設けることによって、光変調素子26は、光共振器のQ値を高速に制御する機能を有し、光共振器からパルス幅数10ns〜数100nsのパルスレーザ光B1を発生させることができる。パルスレーザ光B1の平均出力は、約20Wである。
また、本実施の形態2では、先の実施の形態1と同様に、伝送ミラー51として凸面の全反射ミラー、伝送ミラー52として凹面の全反射ミラーが用いられ、レーザ光のビーム径を拡大するビームエキスパンダを構成している。
より具体的には、本実施の形態2では、ミラー51、52の働きにより、ミラー22上でビーム半径3mm程度の大きさであるレーザ光を、放電領域12に再入射する直前で、ビーム半径5mm程度になるようにビーム径を拡大し、コリメートしている。
ミラー53〜56は、放電領域12を挟むように配置されている。レーザ光は、伝送ミラー52→放電領域12→ミラー53→放電領域12→ミラー54→放電領域12→ミラー55→放電領域12→ミラー56→放電領域12の順で進行する際、励起されたレーザガスGによって増幅される。本実施形態では、光共振器からのレーザ光B1が、放電領域12を5回通過することによって増幅され、最終的に平均出力1kWのレーザ光が取り出される。
本実施の形態2においても、先の実施の形態1と同様に、光共振器と光を増幅する部分とで放電領域を別個にしている。このため、光共振器と光を増幅する部分とで異なる放電電力密度を実現できる。その結果、光共振器で発生するレーザ光のパワーに対する光学部品の耐光強度、光を増幅する部分での光学部品の光パワー増幅能力などを勘案して、それぞれの光学部品の設計自由度を向上させることができる。
なお、本実施の形態2で新たに追加されている変調素子26は、耐光強度がミラー等に比べて低い。また、変調素子として代表的な音響光学素子は、素子を通過する光パワーが数10Wから100W程度に制限される。
また、音響光学素子が通過するビームを一部吸収し発熱することで、光学的に素子がレンズの役割を果たす熱レンズ効果により、光共振器から発振するレーザ光B1のビーム径が不安定になる。このため、光共振器で発生するレーザ光のパワーは、できる限り低くなるように設計するのがよい。
そして、本実施の形態2においては、先の実施の形態1と同様に、光共振器で発生するレーザ光のパワーを設計する自由度を高めることが可能である。そのため、レーザ光B1のビーム径、ひいては、出射するレーザ光B2のビーム径が安定なガスレーザ装置を提供する効果を奏する。
また、本実施の形態2においても、先の実施の形態1と同様に、光共振器の光軸を放電領域11のガス流下流端付近に設定している。この結果、光共振器の光軸の位置に対する光共振器からの光出力の変化が小さく、したがって、ミラーのアライメント誤差に対するレーザ出力変化を抑制する効果を奏する。ひいては、ガスレーザ装置から出射されるレーザ光B2の光出力の変化を抑える効果も奏する。
また、本実施の形態2では、従来のガスレーザ装置と同様に、光質のよいQスイッチレーザパルス光B1を光共振器で発生させ、そのレーザ光を増幅している。このため、大出力でありながら簡便にQスイッチレーザビームを得ることができる。また、光共振器および光を増幅する部分を同一筐体(真空容器)内に設けるため、安価で組立設置の容易なガスレーザ装置を提供することができる。
さらに、本実施の形態2では、誘電体でできた1枚の電極基板に対して金属でできた電極をメタライズやペースト等により接着する構成となっている。このため、1つの放電領域を生成するために1つずつ電極基板や電極の構造体を用意する従来の構成に比べて、安価で高信頼な構成で複数の放電領域を生成することができる。
なお、本実施の形態2では、放電領域が2つある場合を例示したが、必要に応じて放電領域を3つ以上にしても、本実施の形態2と同様の効果を奏する。
1〜4 電極基板、5〜8 電極、11 放電領域(第1放電領域)、12 放電領域(第2放電領域)、21、22 ミラー(第1ミラー)、26 光変調素子、B1、B2 レーザ光、51、52 ミラー(第2ミラー、伝送ミラー)、53〜56 ミラー(第2ミラー、増幅用ミラー)、G レーザガス。

Claims (4)

  1. レーザガスを媒質として用いてレーザ光を発生するとともに、前記レーザガスの流れる方向と前記レーザガス中におけるレーザ光の光軸が略直交するガスレーザ装置であって、
    複数の第1ミラーを有する光共振器と、
    前記光共振器で発振したレーザ光を前記レーザガスで増幅させるように配置された複数の第2ミラーと、
    前記レーザガス中に第1放電領域を形成するために設けられた第1電極対と、
    前記第1放電領域よりもレーザガスの下流側に第2放電領域を形成するために設けられた第2電極対
    を備え、
    前記複数の第1ミラーは、前記第1放電領域のガス流下流端境界が、前記光共振器中で前記レーザ光の存在する範囲に含まれるように位置決めされ、
    前記複数の第2ミラーは、前記第2放電領域で前記レーザ光が増幅されるように位置決めされる
    ことを特徴とするガスレーザ装置。
  2. 請求項1に記載のガスレーザ装置において、
    前記光共振器中に設けられた光変調素子をさらに備える
    ことを特徴とするガスレーザ装置。
  3. 請求項1または2に記載のガスレーザ装置において、
    前記複数の放電領域を形成するために設けられた前記複数対の電極は、誘電体でできた一対の電極基板のそれぞれに対して複数の金属部分を有するように構成されている
    ことを特徴とするガスレーザ装置。
  4. レーザガスを媒質として用いてレーザ光を発生するとともに、前記レーザガスの流れる方向と前記レーザガス中におけるレーザ光の光軸が略直交するガスレーザ装置に適用されるレーザ光発生方法であって、
    一対の電極間に設けられた第1放電領域を挟んで互いに対向するように配置された複数の第1ミラーを有する光共振器により、前記第1放電領域のガス流下流端境界を通過する前記レーザガスからレーザ発振光を得る第1ステップと、
    複数の伝送ミラーを用いて、前記第1ステップで得られた前記レーザ発振光のビーム径を拡大させたレーザ光を、前記一対の電極とは別の一対の電極間に設けられた第2放電領域に対して入射させる第2ステップと、
    前記第1放電領域を通過した後の前記レーザガスが通過する前記第2放電領域を挟むように配置された複数の増幅用ミラーにより、前記第2ステップにより前記第2放電領域に入射されたレーザ光を、前記第2放電領域内を複数回通過させることで、増幅されたレーザ光として出力する第3ステップと
    を備えたことを特徴とするガスレーザ装置に適用されるレーザ光発生方法。
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