JP5999551B2 - 舗装体のダメージ評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、舗装体のダメージを評価する舗装体のダメージ評価方法に関する。
舗装体は、長期間にわたる車両の通行や経年劣化によってひび割れ、わだち掘れ等の構造的なダメージを受ける。このようなダメージは、走行性能の安定性の低下や、騒音の原因等になるため、定期的に舗装体を調査して、補修の可否を検討する必要がある。
舗装体のダメージを評価する装置として、非特許文献1に示すFWD(Falling Weight Deflectometer)が知られている。FWDは、路面に錘を落とし、舗装体に生じるたわみ量を複数点で同時に計測することで舗装体のダメージを評価することができる。また、舗装体のダメージを評価する他の方法として、ベンケルマンビーム試験、平板載荷試験等が知られている。
社団法人日本道路建設業協会、FWD(舗装構造評価装置)、[online]、平成23年12月26日検索、インターネット(URL:http://www.dohkenkyo.net/pavement/kikai/fwd.html)
しかし、FWD等の従来の評価方法では、測定箇所における舗装体のダメージ具合を把握することができるという利点がある反面、計測に時間がかかるという問題があった。また、FWD等の従来の評価方法では、専用の車両を使用しなければならず、交通規制が必要になるという問題や、装置にかかるコストが高額という問題があった。
本発明は、このような観点から創案されたものであり、簡易かつ安価に舗装体のダメージを評価することができる舗装体のダメージ評価方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明は、舗装体のダメージを評価する舗装体のダメージ評価方法であって、振動計測器を設置した車両を前記舗装体上で走行させ、鉛直方向の加速度を測定する測定工程と、計測された鉛直方向の加速度の値を動的荷重試験によって予め算出された回帰式に代入して、修正動的荷重係数を算出する修正動的荷重係数算出工程と、前記修正動的荷重係数算出工程で算出された修正動的荷重係数と、前記舗装体における過去の複数年の修正動的荷重係数とたわみ量との相関関係から得られる回帰式Zと、前記舗装体において予め定められている許容たわみ量の基準値と、に基づいて前記舗装体の健全性を推定する対比工程と、を含み、前記回帰式は、前記動的荷重試験において振動計測器を備えた車両が、複数の所定の速度で所定の位置を走行した際の動的重をその車両の軸重で除して得られた複数の修正動的荷重係数と、前記振動計測器から得られた前記所定の位置における複数の鉛直方向の加速度と、の相関関係から得られることを特徴とする。
出願人は、車両を用いた試験による試験結果及び解析結果によって修正動的荷重係数と舗装体のたわみ量とが高い相関関係にあることを突き止めた。これにより、走行した車両の鉛直方向の加速度から修正動的荷重係数を算出することにより、計測した舗装体のダメージを評価することができる。また、専用車両を使用する必要はなく、通常の車両に振動計測器を設置して走行させるだけでよいため、交通規制を受けることはなく、装置のコストも低減することができる。また、修正動的荷重係数を用いることで、走行する車種に関わらず評価を行うことができる。なお、「車両の軸重」とは、車両を静止したときの計測位置における荷重値を意味する。
算出された修正動的荷重係数と許容たわみ量の基準値とを対比することにより、その舗装体のダメージの度合いを把握することができる。例えば、供用年数毎に算出された修正動的荷重係数と許容たわみ量の基準値とを対比することで、舗装体のダメージの変化予測が可能となる。なお、「許容たわみ量の基準値」とは、その舗装体に設定された計画交通量に基づいて予め設定されている値である。
また、前記測定工程では、前記車両に撮像手段を設置して前記舗装体上を走行させ、前記撮像手段によって取得した前記舗装体の撮像画像と、前記修正動的荷重係数算出工程で算出された修正動的荷重係数とを関連づけて表示手段に表示させることが好ましい。
かかる方法によれば、測定された鉛直方向の加速度に対応する位置の舗装体の撮像画像を見ることができるため、舗装体のダメージを視覚的に評価することができる。
本発明の舗装体のダメージ評価方法によれば、簡易かつ安価に舗装体のダメージを評価することができる。
本実施形態に係る舗装体のダメージ評価装置を示すブロック図である。 本実施形態に係る振動計測器の設置箇所を示す模式図である。 許容たわみ量の基準値を示す表である。 本実施形態に係る舗装体のダメージ評価方法を示すフローチャートである。 本実施形態に係るグラフ1モードの表示形態を示す図である。 本実施形態に係るグラフ2モードの表示形態を示す図である。 検証に係る検討フローを示すフローチャートである。 動的荷重試験に用いるハンプを示す概要図である。 動的荷重試験における鉛直加速度と動的荷重との関係を示すグラフである。 動的荷重試験における鉛直加速度と修正動的荷重係数との関係を示すグラフである。 QCモデルを示す模式図である。 ハンプを走行した場合の実測値とモデル計算値のPSDとの関係を示すグラフである。 計算プロファイル一覧を示す表である。 路面プロファイルと走行速度との関係を示すグラフである。 路線番号6の路面プロファイルのPSDを示すグラフである。 検討路線の概要を示す表である。 各路線の調査概要を示す図である。 供用年数と修正動的荷重係数及びDたわみ量の関係を示すグラフである。 修正動的荷重係数とDたわみ量との関係を示すグラフである。 アスファルト弾性係数と路床のCBRとの関係を示すグラフである。 第二実施形態に係る舗装体のダメージ評価装置を示すブロック図である。 第二実施形態に係る画像処理モードの一例を示す図である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態に係る舗装体のダメージ評価装置1は、車両に設置される振動計測器2と、コントローラ3とで主に構成されている。舗装体のダメージ評価装置1は、車両を走行させることにより走行した舗装体のダメージを評価することができる装置である。
振動計測器2は、図2に示すように車両Vの車軸V1の近傍に設置される。車両Vのサスペンション等他の装置の影響を排除するため、車軸V1もしくはその近傍に振動計測器2を設置することが好ましい。振動計測器2は、車軸V1の鉛直方向の加速度を時系列的に計測する振動計測手段である。振動計測器2とコントローラ3とはケーブルを介して電気的に接続されている。
振動計測器2は、具体的な図示は省略するが、加速度センサと、加速度センサで計測されたアナログ信号を増幅する増幅器と、この増幅器で増幅されたアナログ信号をデジタルデータに変換するA/D変換器とで構成されている。A/D変換器によってデジタル化された振動加速度データは、ケーブルを介してコントローラ3に供給されるようになっている。
コントローラ3は、振動計測器2で取得した振動加速度データを収集、演算して演算結果を出力する。コントローラ3は、図1に示すように、各種プログラムやデータを記憶する記憶部11と、制御部12と、キーボードやマウス等で構成された入力手段13と、プリンタ及びモニタ等で構成された表示手段14と、日時を計時する時計部15とで主に構成されている。
記憶部11は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含んで構成されている。記憶部11には、修正動的荷重係数を算出する演算プログラム11a、演算結果に基づいてグラフを作成するグラフ作成プログラム11b、車両基本データファイル11c、舗装体データファイル11d、振動加速度データファイル11e、結果データファイル11f等の各種プログラムやデータファイルが記憶される。
車両基本データファイル11cは、車両Vの走行速度、車両長、質量、軸重(車両を静止したときの計測地点における荷重値)、サスペンションバネ定数、タイヤバネ定数、サスペンション減衰定数、タイヤ減衰定数等の車両Vの基本値を記憶するものである。これらのデータは、入力手段13によって記憶部11に記憶される。
舗装体データファイル11dは、走行する舗装体の名称、全長、幅員、計画交通量(交通量区分)、許容たわみ量の基準値、任意に設定する舗装体の1区分の長さ等の舗装体の基本値を記憶するものである。これらのデータは、入力手段13によって記憶部11に記憶される。なお、「許容たわみ量基準値」は、図3に示すように、その舗装体に係る計画交通量に基づいて予め設定されている(新基準調査結果報告 所期調査編(調査要領)、土木研究所資料、第3157号、1993年4月)。例えば、計画交通量が750(台/日・方向)の場合、許容たわみ量基準値は600μmとなる。
振動加速度データファイル11eは、振動計測器2によって計測された振動加速度データを時系列的に記憶するものである。振動加速度データファイル11eには、計測を開始した計測開始日時が記憶されるとともに、計測された振動加速度データと、GPS(Global Positioning System)にて取得した位置データ(緯度、経度)と、距離データとが計測日時データと関連付けて測定順に記憶される。振動加速度データ、位置データ、距離データ及び計測日時データをそれぞれ対応させることにより、算出された個々の修正動的荷重係数に係る舗装体の実際の位置を特定することができる。GPS機能は、コントローラ3にGPSドライバ及びGPS受信機等を設置して構成すればよい。振動加速度データの測定数は、適宜設定すればよいが、本実施形態では500Hz(1秒間に500個)で振動加速度データを取得する。距離データは、例えば、車両のホイール等に設置された車速パルスセンサ等によって車両Vの計測開始位置からの走行距離を測定することができる。
結果データファイル11fは、制御部12によって算出された算出結果が記憶される。また、結果データファイル11fには、過去に計測した際における舗装体の名称や、その舗装体の基本値、走行させた車両Vの基本値及び過去に計測された振動加速度データ、さらには、この振動加速度データを元に算出された過去結果データが記憶されている。過去結果データは、測定した舗装体と、その舗装体において計測を行った年とを関連付けて記憶されている。より詳しくは、過去結果データは、測定した舗装体の区分毎の、後記するRMS、修正動的荷重係数及びFWDで測定されたたわみ量が計測年毎に記憶されている。
制御部12は、演算装置としてのCPU(Central Processing Unit)を主体に構成されており、舗装体のダメージ評価装置1の全体の動作を制御する。制御部12は、記憶部11から演算プログラム11aを読み出して実行すると修正動的荷重係数算出手段12aとして機能し、記憶部11からグラフ作成プログラム11bを読み出して実行するとグラフ作成手段12bとして機能する。
修正動的荷重係数算出手段12aは、まず、走行した舗装体の1区分(例えば20m)毎における複数の振動加速度データを読み出し、下記の式1に代入して区分毎の二乗平均平方根(以下、「RMS」とも言う)を算出する。
Figure 0005999551
修正動的荷重係数算出手段12aは、算出されたRMSを区分毎に結果データファイル11fに記憶させる。例えば、区分1(計測開始位置から20m未満まで)に対応するRMSはRMS、区分2(20〜40m未満)に対応するRMSはRMS、区分nに対応するRMSはRMS・・・と記憶させる。
そして、修正動的荷重係数算出手段12aは、結果データファイル11fからRMSを読み出し、下記の式2に代入して区分毎の修正動的荷重係数yを算出する。式2は、後記する動的荷重試験によって予め算出された回帰式Yである。回帰式Yの算出方法については後記する。
y=0.0284x+1 (式2:回帰式Y)
そして、修正動的荷重係数算出手段12aは、算出された修正動的荷重係数yを、区分毎に結果データファイル11fに記憶させる。例えば、区分1に対応する修正動的荷重係数はy、区分2に対応する修正動的荷重係数はy、区分nに対応する修正動的荷重係数はy・・・と記憶させる。
グラフ作成手段12bは、新たに算出された修正動的荷重係数、過去の修正動的荷重係数、たわみ量及びその舗装体の供用年数等の各条件との関係をグラフ化して表示手段14に出力する。本実施形態に係るグラフ作成手段12bでは、例えば、「グラフ1モード」及び「グラフ2モード」を備えている。
グラフ1モードでは、入力手段13による指令によって、図5に示すように、供用年数と修正動的荷重係数との関係をグラフ化する。つまり、グラフ作成手段12bは、記憶部11の結果データファイル11fから、今回算出された修正動的荷重係数yを読み出すとともに、結果データファイル11fから今回計測した舗装体に対応する過去結果データを読み出してグラフに反映させる。これにより、計測した舗装体の供用年数に対する修正動的荷重係数の推移を把握できる。
グラフ2モードでは、入力手段13による指令によって、図6に示すように、修正動的荷重係数とたわみ量との関係をグラフ化する。グラフ作成手段12bは、記憶部11の結果データファイル11fから、今回計測した舗装体に対応する過去結果データを読み出してグラフに反映させ、回帰式Zを算出する。そして、グラフ作成手段12bは、今回算出された修正動的荷重係数yを読み出し、算出された回帰式Zに代入してグラフに反映させる。また、グラフ作成手段12bは、舗装体データファイル11dから計測した舗装体に対応する許容たわみ量の基準値を読み出してグラフに反映させる。これにより、計測した舗装体の将来的なダメージを予測することができる。
このような構成からなる舗装体のダメージ評価装置1は、走行する舗装体の鉛直方向の振動を計測する計測モードと、計測結果を解析する解析モードとを備えている。
次に、本実施形態に係る舗装体のダメージ評価方法について具体的に説明する。図4に示すように、舗装体のダメージ評価方法では、測定工程S1と、修正動的荷重係数算出工程S2と、対比工程S3とを行う。今回は、供用開始から11年目の舗装体を計測する場合を例示する。舗装体の走行距離は200mとし、その舗装体を20mピッチで分けて区間を設定する。計測する舗装体の許容たわみ量の基準値は交通量区分により予め定められており、本実施形態では600μmに設定されている。
まず、操作者は、測定工程S1に先だって、車両Vの車軸V1近傍に振動計測器2を設置するとともに、車両Vの基本値や舗装体の基本値を入力手段13によって入力する。なお、今回測定する舗装体に係る過去結果データは、予め記憶部11に記憶されている。過去結果データは、1年目、8年目及び10年目に計測した過去結果データ(各年に算出された修正動的荷重係数及びFWDで取得したたわみ量等)が記憶されている。過去の計測データは、少なくとも2回以上のデータがあることが好ましい。本実施形態では、1,8,10年に計測した結果を示しているが、他の年の計測データであってもよい。
操作者は、車両Vで計測する舗装体を走行するとともに、入力手段13を操作して計測モードの開始指令を入力する。制御部12は、時計部に計時されている日時データを読み込み、「測定開始日時」として記憶部11の振動加速度データファイル11eに記録する。
そして、制御部12は、予め設定されているサンプリングレートにしたがって、振動計測器2から供給される振動加速度データを連続的にサンプリングし、記憶部11の振動加速度データファイル11eに記録する(測定工程S1)。操作者は、車両Vが舗装体の計測区間の走行を終えたら、入力手段13を操作して計測モードの終了指令を入力する。これにより、計測モードが終了する。
なお、前記した計測モードにおいて、制御部12は、振動計測器2からの出力信号をリアルタイムに表示手段14に表示させる。これにより、操作者は、計測中に振動計測器2が正常に作動していることを確認できる。
次に、操作者は、入力手段13を操作して解析モードの指令を入力する。制御部12は、修正動的荷重係数算出手段12aを実行し、前記した式1に基づいて区間毎のRMSを算出する。そして、制御部12は、算出されたRMSを式2に代入して、区間毎の修正動的荷重係数を算出し、計測した舗装体、供用年数及び区間と関連付けて結果データファイル11fに記憶させるとともに、算出結果を表示手段14に表示させる(修正動的荷重係数算出工程S2)。
次に、操作者は、入力手段13を操作してグラフ1モードの指令を入力する。制御部12は、グラフ作成手段12bを実行し、図5に示すように、供用年数に対する修正動的荷重係数の関係をグラフ化する。グラフ作成手段12bは、結果データファイル11fから、今回(11年目)算出された修正動的荷重係数yと、今回計測している舗装体に対応する過去結果データを読み出して、作成されたグラフに反映させ、表示手段14に表示させる。
次に、操作者は、入力手段13を操作してグラフ2モードの指令を入力する。制御部12は、グラフ作成手段12bを実行し、図6に示すように、修正動的荷重係数に対するたわみ量の関係をグラフ化する。
まず、グラフ作成手段12bは、計測した舗装体における1年目、8年目、10年目の過去結果データを読み出して、各年における各区間の修正動的荷重係数とたわみ量(Dたわみ量)をプロットする。図6では、過去結果データについては「□」で表わしている。そして、グラフ作成手段12bは、過去結果データに係る修正動的荷重係数とたわみ量との関係から回帰式Zを導き出し、グラフに反映させる。併せて、許容たわみ量の基準値(本実施形態では、600μm)をグラフに反映させる。ここでは回帰式Zは、例えば、以下の式3で表わされる。
z=900.68x−545.19 (式3:回帰式Z)
そして、グラフ作成手段12bは、式3に今回(11年目)の計測によって算出された修正動的荷重係数を代入し、今回の計測結果から導き出されるたわみ量を算出する。図6では、今回のたわみ量については、「×」で表わしている(対比工程S3)。
図5示すように、グラフ1モードによって表示されたグラフによれば、供用年数が増加するにつれて、修正動的荷重係数の値も大きくなることがわかる。出願人は、車両Vを用いた試験によって修正動的荷重係数と舗装体のたわみ量とが高い相関関係にあることを突き止めた。すなわち、図5のグラフによれば、供用年数が大きくなるにつれて、舗装体のたわみ量がどのような傾向で大きくなるか、つまり、舗装体のダメージがどのように大きくなっていくのかを把握できる。
また、図6に示すように、グラフ2モードによって表示されたグラフによれば、供用年数が増加するにつれて、修正動的荷重係数がどのような割合で許容たわみ量の基準値に近づくかを把握できる。例えば、今回の計測によって算出されたたわみ量が600μmを超えるようであれば、その舗装体の補修が必要であることが予測できる。
また、算出された回帰式Zと、許容たわみ量の基準値とが交差する点に対応する修正動的荷重係数が臨界値となる。例として、回帰式Zであるz=900.68x−545.19に、許容たわみ量の基準値の600μmを代入すると、x=1.27となる。この舗装体の修正動的荷重係数が1.27未満であれば、概ね健全であると推定することができる。
このように、本実施形態によれば、走行した車両の鉛直方向の加速度から修正動的荷重係数を求めることにより、計測した舗装体のダメージを評価することができる。
回帰式Zを算出するために、計測する舗装体における過去の修正動的荷重係数と、例えばFWDを用いた過去のたわみ量を取得しておかなければならないが、回帰式Zが算出できれば、その後においては測定工程S1及び修正動的荷重係数算出工程S2で算出された修正動的荷重係数のデータを回帰式Zに代入すれば、ダメージの評価をすることができる。つまり、回帰式Zが算出された後の計測年においては、FWDのように専用車両を使用する必要はなく、通常の車両に振動計測器を設置して走行させるだけでよいため、交通規制を受けることがないし、装置のコストも低減することができる。また、修正動的荷重係数を用いることで、走行する車種に関わらず評価を行うことができる。
なお、回帰式Zを算出するためには、少なくとも2年以上の過去結果データがあればよいと考えられるが、多くの年数の過去結果データに基づけば、より確実な結果を導き出せるのは言うまでもない。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、本実施形態では、グラフ1モード及びグラフ2モードの二種類のグラフについて説明したが、他の条件を組み合わせてグラフ化してもよい。例えば、予め取得されたFWDデータ、CBR(California Bearing Ratio)、アスファルト弾性係数、供用年数等のいずれか一つ又は二つと修正動的荷重係数との関係をグラフ化して対比するように構成してもよい。
なお、修正動的荷重係数に、通過輪数と通過軸重を掛け合わせることで、その舗装体を通過した車両による舗装体へのダメージが実際に近い形で推定することができると考えられる。
次に、路面プロファイル(路面の凹凸)と舗装体の構造的ダメージとの相関関係について、図7に示すフローにしたがって検証する。
<動的荷重の算出方法の検討:図7のS11>
舗装体のダメージを把握するためには、走行車両が舗装体に与える動的荷重を正確に把握する必要がある。そのため、車両走行時に車軸(以下、「バネ下」とも言う)の鉛直方向の加速度を測定し、それにより動的荷重を算出する手法を考えた。その有効性を実証するために、構内走行試験(動的荷重試験)を実施し、「バネ下の鉛直加速度から算出した動的荷重」と「実測したひずみより算出した動的荷重」を比較し評価した。
<路面プロファイル及び走行速度が動的荷重に与える影響の把握:図7のS12>
動的荷重に影響を及ぼす要因として、路面プロファイル及び走行速度が考えられることから、この2つの要因が動的荷重に与える影響をクォーターカー(以下、「QC」と言う)モデルを用い、理論計算にて求めた。
<実路における路面プロファイルと舗装体のダメージとの関係:図7のS13>
前記した理論に基づき、アメリカ連邦道路局で公開されているLTPP(Long-Term Pavement Performance)に収録されている実路における「路面プロファイルとFWDデータ」を用い、路面プロファイルと舗装の構造的ダメージの関係を検討した。
まず、図7の動的荷重の算出方法の検討(S11)について詳細に説明する。ここでは、走行車両が舗装に与える動的荷重を、車両走行時のバネ下の鉛直加速度から算出できるかを検討した。この検討は、図8に示すように、構内の試験走路に形状が既知のハンプ21を設け、ハンプ21を車両Vが走行した時のバネ下の鉛直加速度を振動計測器2(図2参照)より測定した。ハンプ21の裏面にひずみゲージ22を設置し、計測されたひずみに基づいて、走行車両がハンプ21に与える動的荷重を求めた。具体的には、あらかじめ室内試験にて確認したハンプ21の荷重(P)とひずみ(ε)の関係式(式4)にて、ハンプ通過時の測定ひずみを導入し動的荷重を求めた。この測定された加速度と動的荷重を比較する方法で検討を行った。
P=3.25×10ε (式4)
動的荷重試験の走行条件は、走行速度を時速5〜40km/hの範囲で9〜11条件に設定し、定速走行とした。走行車両は、普通自動車と軽車両トラックを用いた。
図9は、動的荷重試験における鉛直加速度と動的荷重との関係を示すグラフである。図9に示すように、鉛直加速度と動的荷重とは相関係数がR=0.88となり、鉛直加速度と動的荷重には相関関係があることが確認できた。ただし、鉛直加速度と動的荷重の関係は、走行車両により異なっていることが確認された。
一般的に、動的荷重は、加速度と質量の積で算出されることから、車両の軸重が動的荷重を決定する1つの要因と捉え、この要因を取り除くことで、車種に関係なく測定した鉛直加速度から動的荷重が求められると考えた。具体的には、動的荷重を車両の軸重(ハンプ21上で車両を静止したときの荷重値)で割った値を「修正動的荷重係数」と定義し、この修正動的荷重係数と鉛直加速度との関係を求めた。
図10は、動的荷重試験における鉛直加速度と修正動的荷重係数との関係を示すグラフである。図10に示すように、バネ下の鉛直加速度と修正動的荷重係数は、車種に依存せず、回帰式Y(y=0.0.284x+1)上に分布しており、相関係数がR=0.87と大きな値を示した。このことから、バネ下の鉛直加速度から求めた動的荷重を軸重で除して得られた「修正動的荷重係数」を求めることが有効であると判断できる。すなわち、軸重が未知の走行車両でも、走行時のバネ下の鉛直加速度から修正動的荷重係数を求めることが可能であり、動的荷重による影響の推定が可能といえる。なお、本動的荷重試験では、2種類の車両を用いて実験を行って回帰式Yを導いたが、試験に用いる車両の種類及び車両数によって回帰式Yは適宜異なることは言うまでもない。
次に、図7の路面のプロファイル及び走行速度が動的荷重に与える影響の把握(S12)について詳細に説明する。車両走行時の鉛直加速度は、路面プロファイルや車両の走行速度により変化すると予測される。そこで、走行速度を変化させたときの鉛直加速度の変化を、路面プロファイルの指標であるIRI(International Roughness Index)の異なる複数路線を対象に、計算により求めた。なお、計算に用いるQCモデルが本検討で適用できるかを検証するため、はじめにQCモデルの適応性に関する検証を行った。
図11は、QCモデルを示す模式図である。ここで用いたQCモデルは、IRIの計算にも用いられている2軸4輪の乗用車の1輪だけを取り出して抽象化した仮想車両である。
車両がハンプ21上を走行した時の鉛直方向の振動の実測値とQCモデルの場合を比較し、その適応性を確認した。この検証では、ハンプ21を走行したときのバネ下の鉛直加速度の実測値と、QCモデルのシミュレーションから求められた鉛直加速度についてISO(ISO8608:Mechanical vibration - Road surface profiles - Reporting of measured data)で提案されているパワースペクトル密度(以下、「PSD」とも言う)により比較を行った。
図12は、ハンプを走行した場合の実測値とモデル計算値のPSDとの関係を示すグラフである。図12に示すように、実測値とQCモデルの振動数とPSDの関係は、同様の傾向を示していることがわかった。このことより、このQCモデルを用いて様々な舗装体を走行する時の車両の鉛直方向における振動加速度の推定が可能と考え、QCモデルを用いて走行車両の鉛直方向の振動の計算を行った。
この検討で用いた路面プロファイルは、IRI値の異なる10路線(図13参照)である。また、QCモデルの走行速度は20,30,40,50,60,70,80km/hの7条件とした。さらに、荷重条件は、修正動的荷重係数1.0を49kNとして設定した。
IRIの異なる路面プロファイルの舗装体を走行した時の「バネ下の鉛直加速度」を「振動の強度を表す二乗平均平方根(以下、「RMS」と言う)として、修正動的荷重係数を算出した。RMSの計算式は、前記した(式1)の通りである。
図14は、路面プロファイルと走行速度との関係を示すグラフである。図14について考察すると、IRIに関わらず、走行速度が大きくなると、修正動的荷重係数は大きくなることがわかる。また、IRIが大きな舗装体ほど、修正動的荷重係数は大きくなる傾向がある。また、走行速度に対する修正動的荷重係数の変化が大きな路線が見られた。これは、QCモデルが有する2つの固有振動数(80km/h走行時で、0.065cycle/mと0.42cycle/m)と、ある走行速度で走行した時のプロファイルの振動数が一致したために共振を起こしたと考えられる。このことを確認するために走行速度50km/hにおいて、修正動的荷重係数が大きくなっている路線番号6(IRI=2.23)について、路面プロファイルのPSDを求めた。
図15は、路線番号6の路面プロファイルのPSDを示すグラフである。図15に示すように、路線番号6は、0.6〜0.8cycle/mの振動数で大きなPSDを示している(図15の点線で囲んだ部分)。QCモデルが50km/hで走行したときの固有振動数は、0.67cycle/m(=0.42cycle/m×80km/h÷50km/h)である。このことから、共振を起こし修正動的荷重係数が大きくなったと考えられる。
以上より、路面プロファイル及び走行速度が動的荷重に与える影響の把握(S12)では、修正動的荷重係数は、IRIが大きい舗装体ほど大きく、さらには、走行速度が高くなるにしたがい大きくなることが分かった。したがって、通行車両の種別や交通量などの交通条件が同一の路線では、IRIが大きな舗装体ほど動的荷重が大きく、舗装に与えるダメージが大きくなると考えられる。
次に、図7の実路における路面プロファイルと舗装体のダメージの関係(S13)について詳細に説明する。実路で測定された路面プロファイルとFWDの最大たわみ量(以下、「Dたわみ量」と言う)を用いて、路面プロファイルから舗装の構造的ダメージを推定できるかを検討する。
ここでは、舗装体の構造的ダメージとして同一箇所のDたわみ量の変化量を用いた。これは、舗装体の損傷箇所の特定が目的ではなく、舗装体全体としてのダメージ度を路面プロファイルから推定することを目的としているためである。
本検討では、既知の路面プロファイルデータから修正動的荷重係数を算出し、その経年劣化とFWDのDたわみ量の変化との関係を求め、路面プロファイルと舗装体の構造的ダメージとに相関があるかを評価した。
検討で用いたデータは、アメリカ連邦道路局で公開されているLTPP Standard Data Release#24に収められたアスファルト混合物層と粒状路盤で構成されている舗装体(GPS−1)の追跡調査結果である。その中から、アスファルト混合物層厚が異なる3路線(R105,R166,I−19)を選定した。
図16は、検討路線の概要を示す表である。図17は、各路線の調査概要を示す図である。図16及び図17に示すとおり、調査区間は延長152.4mを1ユニットとしている。また、FWDは、OWP(外側車輪走行位置)において7.6mピッチで測定されている。本検討では、一般にわが国では舗装体の調査間隔が20m程度であることを踏まえ22.8m(7.6×3)を1区間として計算を行った。これを踏まえて、本検討で用いる路面プロファイルデータもOWPにおいて測定されたものとした。
各路線の修正動的荷重係数は、測定舗装体上をQCモデルが走行したときのバネ下の鉛直加速度のRMSを求め、そのRMS値を図10の関係式(y=0.0284x+1(式2:回帰式Y))に代入し、修正動的荷重係数を算出した。なお、本検討で選定した3路線が全て高速走行可能な箇所であったことから、QCモデルの走行速度は全路線とも時速80km/hとした。なお、Dたわみ量は、米国全州道路交通運輸行政官協会(AASHTO)で提案されている「付録L アスファルト舗装のたわみの温度補正」に示されている補正方法を用いた。
また、構造的破壊の有無及び箇所を確認するために、FWD試験結果を用いて、アスファルト弾性係数及び路床のCBRを求めた。ただし、計算方法は、道路保全センターの「活用しようFWD」のたわみの式を用いた。
図18は、供用年数と修正動的荷重係数及びDたわみ量との関係を示すグラフである。図18より、3路線ともに修正動的荷重係数の経年変化とDたわみ量の経年変化の状況は同様の傾向を示していることが確認できる。
図19は、修正動的荷重係数とDたわみ量との関係を示すグラフである。図19に示すように、3路線とも相関係数がR=0.66以上であることが確認できた。
図20は、アスファルト弾性係数と路床のCBRとの関係を示すグラフである。図20に示すように、R105とR166ではアスファルト層の弾性係数が低くなっていた。また、I−19では、路床のCBRは年々小さくなっていることから、路床にダメージが与えられていることがわかる。
以上より、一般的に言われているように、Dたわみ量はアスファルト弾性係数、路床のCBRが大きいほど小さな値を示している。このことから、走行車両から与えられた動的荷重により、舗装体が損傷を受けた場合、損傷を受けた層のアスファルト弾性係数が小さくなるためDたわみ量は大きくなる。このことから、Dたわみ量の経年変化から舗装体のダメージを推定することができる。また、Dたわみ量と修正動的荷重係数は同様の傾向を示し、相関があることが確認できたことから、修正動的荷重係数の経年の変化を調べることでDたわみ量の経年変化と同様に舗装体のダメージ度の推定ができる。
以上説明した検証によって、バネ下の鉛直加速度を測定することで、走行車両の動的荷重を算出することが可能となることがわかった。また、動的荷重を軸重で除して得られた「修正動的荷重係数」を用いることで、車両の種類に関係なく走行車両の動的荷重を推定することが可能となることがわかった。
また、動的荷重は、路面プロファイルと車両の走行速度に影響されることがわかった。また、実道における測定データを用い、修正動的荷重係数と舗装体の構造的ダメージとの関係を調べた結果、舗装体の構造的ダメージの経年変化は修正動的荷重係数の経年変化と相関があることが分かった。
よって、路面プロファイルから、動的荷重の評価指標として考案した修正動的荷重係数を算出し、その経年変化を把握することで、今まで困難であった舗装体の構造的ダメージの変化予測が可能となった。また、修正動的荷重係数に、通過輪数と通過軸重を掛け合わせることで、通過した走行車両による舗装体へのダメージが実際に近い形で推定することができると考えられる。このことから、修正動的荷重係数を用いることで比較的容易に路面プロファイルを考慮した舗装体の寿命予測を行える可能性があると考えられる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。図21に示すように、第二実施形態に係る舗装体のダメージ評価装置1Aでは、車両に撮像手段4を設置して舗装体の撮像画像を表示手段14に表示する点で第一実施形態と相違する。第二実施形態では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明し、重複する部分については説明を省略する。
図21に示すように、舗装体のダメージ評価装置1Aでは、測定の際に用いる車両Vに撮像手段4が設置されるとともに、制御部12に画像処理手段12cが形成されている。撮像手段4は、例えば、ビデオカメラで構成されており、車両Vを走行させつつ舗装体の路面を撮像する。撮像手段4は、画像インターフェース等を介して制御部12と電気的に接続されている。撮像手段4は、操作者の前記計測モードの開始指令に基づいて撮像を開始し、前記計測モードの終了指令で撮像を終了する。撮像手段4によって得られた撮像画像データは、振動計測器2から取得される振動加速度データ、日時データ、GPS機能によって得られる位置データ、距離データ等と関連付けて振動加速度データファイル11eに記憶される。
画像処理手段12cは、撮像手段4によって取得された撮像画像データ等をモニタ等の表示手段14に表示させる「画像処理モード」を実行する。より具体的には、画像処理手段12cは、任意の振動加速度データに対応する、撮像画像データ、日時データ、位置データ及び距離データ等の各データを振動加速度データファイル11eから読み出して表示手段14に表示させる。
画像処理手段12cは、図22に示すように、例えば、撮像画像31、GPS画像32及び加速度グラフ33を表示手段14に表示させる。撮像画像31は、撮像手段4によって撮像された画像データである。撮像画像31には、任意の地点における舗装体の表面が映し出される。例えば、撮像画像31中の符号「E」で囲んだ部分に示すように、撮像画像31によって、舗装体に形成されたクラックを把握することができる。
GPS画像32は、GPS機能によって取得された位置データを地図上に表示した画像である。例えば、印Fに示すように、GPS画像32には、任意の振動加速度データに対応する位置データが地図上に表示される。
加速度グラフ33は、測定された振動加速度データと距離データとの関係を表わしたものである。加速度グラフ33は、前記したグラフ作成手段12bによって作成される。グラフ作成手段12bは、振動加速度データファイル11eから振動加速度データと距離データとを読み出して加速度グラフ33を作成する。なお、加速度グラフ33は、距離データに代えて、日時データ(時間データ)を用いてもよい。また、加速度グラフ33は、振動加速度データに代えて、修正動的荷重係数を用いてもよい。
次に、舗装体のダメージ評価装置1Aの具体的な動作について説明する。ここでは、第一実施形態と異なる部分について詳細に説明する。測定工程S1では、操作者は、入力手段13を操作して計測モードの開始指令を入力する。制御部12は、時計部に計時されている日時データを読み込み、「測定開始日時」として記憶部11の振動加速度データファイル11eに記録する。
そして、制御部12は、予め設定されているサンプリングレートにしたがって、振動計測器2から供給される振動加速度データを連続的にサンプリングし、記憶部11の振動加速度データファイル11eに記録する。さらに、制御部12は、撮像手段4によって取得される撮像画像データを、振動加速度データ、日時データ、位置データ、距離データ等と関連付けて振動加速度データファイル11eに記憶する(測定工程S1)。操作者は、車両Vが舗装体の計測区間の走行を終えたら、入力手段13を操作して計測モードの終了指令を入力する。これにより、計測モードが終了する。
次に、操作者は、入力手段13を操作して画像処理モードの指令を入力する。画像処理手段12cは、図22に示すように、振動加速度データファイル11eから、撮像画像31、GPS画像32及び加速度グラフ33を読み出して表示手段14に表示させる。画像処理モードにおける撮像画像31及びGPS画像32の初期画像は、例えば、測定開始位置の画像を表示させる。
画像処理手段12cは、図22に示すように、例えば、操作者がカーソルGを加速度グラフ33の所定の距離の位置(例えば、測定開始位置から150mの位置)に移動させて実行(クリック)することにより、その位置に対応する撮像画像31及びGPS画像32が表示されるように構成されている。
以上説明した舗装体のダメージ評価装置1Aでは、撮像手段4を備えており測定された振動加速度データに対応する位置の撮像画像31を見ることができるため、舗装体のダメージを視覚的に評価することができる。
また、本実施形態では、GPS機能によって得られたGPS画像32と撮像画像31を関連付けて表示させることにより、ある位置における舗装体の状況を視覚的に確認できるとともに、その場所の地図上での位置も把握することができる。これにより、ダメージが大きいと予測される舗装体の現場を容易に把握することができる。また、従来の舗装体の点検装置では、専用車両を用いなければならなかったため測定コストが高くなっていたが、本実施形態によればどのような車両でも測定できるため、安価に測定を行うことができる。
なお、第二実施形態においても発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、前記した計測モードにおいて、振動計測器2及び撮像手段4から得られた各データを、撮像画像31、GPS画像32及び加速度グラフ33としてリアルタイムに表示手段14に表示させてもよい。これにより、測定しながら舗装体の現況を視覚的に把握することができる。
1 舗装体のダメージ評価装置
2 振動計測器
3 コントローラ
4 撮像手段
11 記憶部
12 制御部
13 入力手段
14 表示手段
15 時計部

Claims (2)

  1. 舗装体のダメージを評価する舗装体のダメージ評価方法であって、
    振動計測器を設置した車両を前記舗装体上で走行させ、鉛直方向の加速度を測定する測定工程と、
    計測された鉛直方向の加速度の値を動的荷重試験によって予め算出された回帰式に代入して、修正動的荷重係数を算出する修正動的荷重係数算出工程と、
    前記修正動的荷重係数算出工程で算出された修正動的荷重係数と、前記舗装体における過去の複数年の修正動的荷重係数とたわみ量との相関関係から得られる回帰式Zと、前記舗装体において予め定められている許容たわみ量の基準値と、に基づいて前記舗装体の健全性を推定する対比工程と、を含み、
    前記回帰式は、前記動的荷重試験において振動計測器を備えた車両が、複数の所定の速度で所定の位置を走行した際の動的重をその車両の軸重で除して得られた複数の修正動的荷重係数と、前記振動計測器から得られた前記所定の位置における複数の鉛直方向の加速度と、の相関関係から得られることを特徴とする舗装体のダメージ評価方法。
  2. 前記測定工程では、前記車両に撮像手段を設置して前記舗装体上を走行させ、前記撮像手段によって取得した前記舗装体の撮像画像と、前記修正動的荷重係数算出工程で算出された修正動的荷重係数とを関連づけて表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載の舗装体のダメージ評価方法。
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