JP5999069B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、吸入空気量とEGR(Exhaust Gas Recirculation)ガス量とを制御してトルク変動を抑制する内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、内燃機関において、リーン燃焼サイクルとリッチ燃焼サイクルとを、同一気筒において周期的に切り替えるか、あるいは、それぞれ別々の気筒において継続させるリーンリッチ制御を行う内燃機関の制御装置が開示されている。この制御装置では、リッチリーン制御の実行時に、EGR率を制限することで、内燃機関のトルク変動を抑制している。
特許文献1では、上述のように、EGR率を制限することで、内燃機関のトルク変動を抑制しているので、吸入空気量の変動がトルク変動の要因である場合でも、EGRガス量を制限してトルク変動を抑制しようとする。そのため、EGRガス量を過剰に制限して燃費を悪化させる場合がある。
即ち、内燃機関のトルク変動の要因には、吸入空気量の変動とEGRガス量の変動とが考えられる。そのため、燃費の悪化を回避して内燃機関のトルク変動を抑制するためには、トルク変動の要因が吸入空気量の変動である場合は、吸入空気量の変動を抑制し、他方、トルク変動の要因がEGRガス量の変動である場合は、EGRガス量の変動を抑制する必要がある。
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、燃費の悪化を回避してトルク変動を抑制できる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の内燃機関の制御装置は、吸入空気量とEGRガス量とを制御してトルク変動を抑制する内燃機関の制御装置において、クランク角毎の図示トルクの周波数特性から周波数強度が最大となる第1周波数を抽出し、吸気弁閉弁時の図示トルクの周波数特性から周波数強度が最大となる第2周波数を抽出し、点火直前の図示トルクの周波数特性から周波数強度が最大となる第3周波数を抽出し、前記第1周波数が前記第2周波数と一致する場合は、吸入空気量を制御してトルク変動を抑制し、前記第1周波数が前記第2周波数と一致せず且つ前記第1周波数が前記第3周波数と一致する場合は、EGRガス量を制御してトルク変動を抑制することを特徴とする。
上記の構成によれば、第2周波数は、吸気弁閉弁時の図示トルクの周波数特性から、周波数強度が最大となる周波数として抽出されるので、第2周波数は、吸入空気量に起因した周波数成分を表している。即ち、吸気弁閉弁時の図示トルクは、吸気弁閉弁時の混合気の筒内圧に影響されるが、吸気弁閉弁時は、EGRガスの筒内圧は吸入空気の筒内圧に比べて小さく無視できるので、吸気弁閉弁時の図示トルクの変動は、吸入空気量の変動に支配される。このため、上述のように抽出される第2周波数は、吸入空気量に起因した周波数成分を表している。
また、第3周波数は、点火直前の図示トルクの周波数特性から、周波数強度が最大となる周波数として抽出されるので、第3周波数は、吸入空気量とEGRガス量とを含む全体に起因した周波数成分を表している。即ち、点火直前の図示トルクは、吸気弁閉弁時の混合気温度に影響されるが、吸気弁閉弁時は、EGRガスの温度は比較的高いので、点火直前図示トルクの変動は、吸入空気量だけでなくEGRガス量を含む全体の影響を受ける。このため、上述のように抽出される第3周波数は、吸入空気量とEGRガス量とを含む全体に起因した周波数成分を表している。
そして、第1周波数が第2周波数と一致する場合は、トルク変動の要因は、吸入空気量の変動であると特定できるので、吸入空気量を制御してトルク変動を抑制する。他方、第1周波数が第2周波数と一致せず且つ第1周波数が第3周波数と一致する場合は、トルク変動の要因は、消去法的にEGRガス量の変動であると特定できるので、EGRガス量を制御してトルク変動を抑制する。
以上より、トルク変動の要因が吸入空気量の変動である場合は、吸入空気量を制御し、他方、トルク変動の要因がEGRガス量の変動である場合は、EGRガス量を制御するので、燃費の悪化を回避して内燃機関のトルク変動を抑制できる。
本発明の内燃機関の制御装置によれば、燃費の悪化を回避して内燃機関のトルク変動を抑制できる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
<構成説明>
この実施形態に係る内燃機関の制御装置5は、図1に示すように、内燃機関3のトルク変動を抑制するものであり、トルク変動の要因が、吸入空気量の変動であるか、またはEGRガス量(例えば内部EGRガス量)の変動であるかに応じて、吸入空気量の変動またはEGRガス量の変動を抑制することで、トルク変動を抑制する点に特徴がある。以下、この制御装置5を含むエンジン制御システム1について詳細する。
この実施形態に係る内燃機関の制御装置5は、図1に示すように、内燃機関3のトルク変動を抑制するものであり、トルク変動の要因が、吸入空気量の変動であるか、またはEGRガス量(例えば内部EGRガス量)の変動であるかに応じて、吸入空気量の変動またはEGRガス量の変動を抑制することで、トルク変動を抑制する点に特徴がある。以下、この制御装置5を含むエンジン制御システム1について詳細する。
このエンジン制御システム1は、図1に示すように、内燃機関3の一例である自動車用のエンジン(以後、エンジン3と呼ぶ)と、エンジン3を制御する制御装置5とを備えている。
エンジン3は、例えば4つの気筒3a(#1〜#4気筒)を有する4気筒エンジンである。なお、図1のエンジン3では、作図便宜上、1つの気筒3aだけ図示されており、他の気筒3aについて図示省略されている。
エンジン3は、燃焼室(気筒)3aと、燃焼室3aの吸気ポート3bに連結された吸気通路3cと、燃焼室3aの排気ポート3dに連結された排気通路3eと、吸気ポート3bを開閉する吸気弁3fと、吸気弁3fを開閉駆動する吸気カムシャフト3gと、吸気弁3fの開閉タイミングを変更する吸気カム位相可変機構3hと、排気ポート3dを開閉する排気弁3iと、排気弁3iを開閉駆動する排気カムシャフト3jと、排気弁3iの開閉タイミングを変更する排気カム位相可変機構3kと、吸気通路3cに配設された燃料噴射弁3mと、吸気通路3cに配設されたスロットル弁3nおよびタンブル制御弁3pと、燃焼室3a内に配置されたピストン3qと、ピストンロッド3rを介してピストン3qと連結されたクランクシャフト3sと、燃焼室3aに配設された点火プラグ3tとを備えている。
吸気カムシャフト3gおよび排気カムシャフト3jはそれぞれ、クランクシャフト3sの回転により回転駆動され、その回転駆動により吸気弁3fおよび排気弁3iを開閉駆動する。
吸気カム位相可変機構3hは、クランクシャフト3sに対する吸気カムシャフト3gの相対的な位相角φ1を調整して、吸気弁3fの開閉タイミングを進角側または遅角側に制御する。同様に、排気カム位相可変機構3kは、クランクシャフト3sに対する排気カムシャフト3jの相対的な位相角φ2を調整して、排気弁3iの開閉タイミングを進角側または遅角側に制御する。
スロットル弁3nは、吸気通路3c内において回動可能に配設されている。スロットル弁3nは、その回動に伴ってスロットル開度(即ち吸気通路3cの流路面積)SPを変化させることで、吸気通路3c内を流れる空気量を変化させるものである。
タンブル制御弁3pは、バタフライ式の弁であり、吸気通路3c内において吸気ポート3bの手前に配設されている。タンブル制御弁3pは、その回動に伴ってタンブル開度(即ち吸気通路3cの流路面積)TPを変化させることで、燃焼室3a内に発生するタンブル流(縦回転流)の強さを制御する。
このエンジン3では、燃焼室3aに吸気通路3cを通じて空気が吸入されると共に、燃料噴射弁3mから燃焼室3aの吸気ポート3bに向けて燃料が噴射される。この吸入空気と噴射燃料とからなる混合気は、吸気ポート3bから燃焼室3a内に吸入されて、ピストン3qにより圧縮された状態で点火プラグ3tの点火により燃焼される。そのときの燃焼エネルギによりピストン3qが往復移動して、エンジン3の出力軸であるクランクシャフト3sが回転される。そして、燃焼後の混合気(即ち既焼ガス)の一部は、内部EGRガスとして燃焼室3a内に残留させられて、次の混合気燃焼で燃焼させられる。そして、既焼ガスの残部は、排気ガスとして燃焼室3aの排気ポート3dから排気通路3eを通じて外部に排出される。
また、このエンジン3では、吸気カム位相可変機構3hおよび排気カム位相可変機構3kにより、吸気弁3fおよび排気弁3iの開閉タイミングがそれぞれ無段階に変更可能になっており、これにより、内部EGRガス量が2つのカム位相可変機構3h,3kにより自在に変更可能になっている。
このエンジン3には、エンジン3の運転状態を検出する車両センサとして、例えば、筒内圧センサS1と、クランク角センサS2と、カム角センサS3とが配設されている。
筒内圧センサS1は、気筒(燃焼室)3a内(例えば気筒3aの側壁)に配設されており、気筒3a内に生ずる圧力(筒内圧)CPを検出し、その検出値を制御装置5に出力する。
クランク角センサS2は、クランクシャフト3sの位相角に対応する信号を制御装置5に出力する。そして、その出力値に基づいて、制御装置5は、エンジン回転速度Neおよび点火プラグ3tの点火直前時期を検出する。
カム角センサS3は、吸気カムシャフト3gの位相角を検出し、その検出値を制御装置5に出力する。その検出値に基づいて、制御装置5は、吸気弁3fの閉弁時(Intake Valve Close以後IVCと呼ぶ)を検出する。また、カム角センサS3の検出値(吸気カムシャフト3gの位相角)とクランク角センサS2の前記出力値(クランクシャフト3sの位相角)とに基づいて、制御装置5は、クランクシャフト3sに対する吸気カムシャフト3gの相対的な位相角φ1を検出する。
制御装置5は、吸気弁3fおよび排気弁3iの開閉タイミングを制御するカム位相制御部51と、スロットル開度SPを制御するスロットル開度制御部52と、タンブル開度TPを制御するタンブル開度制御部53と、エンジン3のトルク変動を抑制するトルク変動抑制部54とを備えている。
カム位相制御部51は、例えばエンジン回転速度Neなどに基づいて、吸気カム位相可変機構3hおよび排気カム位相可変機構3kを介して吸気カムシャフト3gの位相角φ1および排気カムシャフト3jの位相角φ2を制御することで、内部EGRガス量が最適値となるように(例えば混合気燃焼状態が良好になるように)、吸気弁3fおよび排気弁3iの開閉タイミングを制御する。例えば、カム位相制御部51は、エンジン回転速度Neが高いほど内部EGRガス量が多くなるように、吸気弁3fおよび排気弁3iの開閉タイミングを制御する。
スロットル開度制御部52は、例えばエンジン回転速度Neなどに基づいて(例えばエンジン回転速度Neが大きいほどスロットル開度SPが大きくなるように)、スロットル弁3nを制御する。
タンブル開度制御部53は、例えばエンジン回転速度Neなどに基づいて(例えばエンジン回転速度Neが低いほどタンブル開度TPを大きくして(即ちタンブル流を強くして)燃焼効率が高まるように)、タンブル制御弁3pを制御する。
トルク変動抑制部54は、エンジン3の図示トルクに基づいて、エンジン3のトルク変動の要因が吸入空気量の変動であるか、または内部EGRガス量の変動であるかを判定し、エンジン3のトルク変動の要因に応じて、各制御部51,52,53を制御して吸入空気量の変動または内部EGRガス量の変動を抑制することで、エンジン3のトルク変動を抑制する。
一般に、エンジン3のトルク変動と図示トルク標準偏差との間には、図2に示すように正の相関関係がある。このため、このトルク変動抑制部54では、エンジン3の図示トルクを利用してトルク変動の要因を判定している。また、トルク変動の主要因は燃焼変動であるが、燃焼変動の要因には、吸入空気量の変動またはEGRガス量(ここでは内部EGRガス量)の変動がある。このため、トルク変動抑制部54では、トルク変動を適切に抑制するために、トルク変動の要因(即ち燃焼変動の要因)が、吸入空気量の変動であるかまたはEGRガス量の変動であるかを判定して、トルク変動を抑制している。
トルク変動抑制部54は、クランク角毎の図示トルクTz1の周波数特性(第1周波数特性)F1から周波数強度が最大となる第1周波数f1を抽出する第1周波数抽出部54aと、吸気弁閉弁時の図示トルク(IVC図示トルク)Tz2の周波数特性(第2周波数特性)F2から周波数強度が最大となる第2周波数f2を抽出する第2周波数抽出部54bと、点火直前の図示トルク(点火直前図示トルク)Tz3の周波数特性(第3周波数特性)F3から周波数強度が最大となる第3周波数f3を抽出する第3周波数抽出部54cと、第1〜第3周波数f1〜f3に基づいてトルク変動の要因が吸入空気量の変動であるか、または内部EGRガス量の変動であるかを判定する判定部54dと、トルク変動の要因に応じて各制御部51,52,53を制御して吸入空気量の変動または内部EGRガス量の変動を抑制することで、トルク変動を抑制する制御部54eとを備えている。
第1周波数抽出部54aは、クランク角毎(例えば1deg毎)に各気筒3aの筒内圧(即ち筒内圧センサS1の検出値)CPを検出し、クランク角毎に各気筒3aの筒内圧CPを積算して、図3に示すように、図示トルクTz1としてクランク角毎の全気筒積算図示トルクTz1’を算出する。図3では、例えば、エンジン回転速度Neが1200〔rpm〕で点火時期SAが0〔°BTDC〕の条件下で検出された400サイクル分の筒内圧センサS1の検出値CPが用いられて、図示トルクTz1(Tz1’)が算出されている。
また、第1周波数抽出部54aは、全気筒積算図示トルクTz1’に周波数解析を行って、図4に示すように、全気筒積算図示トルクTz1’の周波数特性(即ち第1周波数特性)F1を取得する。そして、第1周波数抽出部54aは、第1周波数特性F1から、トルク変動に影響する範囲(例えば1〜4Hz)ΔF内で周波数強度が最大となる周波数(即ち第1周波数)f1を抽出する。
第2周波数抽出部54bは、各気筒3aの筒内圧センサS1の検出値(即ち第1周波数f1の抽出で用いた検出値)CPに基づいて、図5に示すように、気筒3a毎に、吸気弁閉弁時の図示トルク(IVC図示トルク)Tz2を算出する。図5は、一例として#1気筒のIVC図示トルクTz2を示す。図5中で、横軸はサイクル数であり、縦軸はIVC図示トルクTz2である。
また、第2周波数抽出部54bは、気筒3a毎のIVC図示トルクTz2に周波数解析を行って、図6に示すように、気筒3a毎にIVC図示トルクTz2の周波数特性(即ち第2周波数特性)F2を取得する。そして、第2周波数抽出部54bは、気筒3a毎に、第2周波数特性F2から、トルク変動に影響する範囲(例えば1〜4Hz)ΔF内で周波数強度が最大となる周波数(即ち第2周波数)f2を抽出する。このように、第2周波数f2は、気筒3a毎に抽出される。
第3周波数抽出部54cは、各気筒3aの筒内圧センサS1の検出値(即ち第1周波数f1の抽出で用いた検出値)CPに基づいて、図7に示すように、気筒3a毎に、点火プラグ3tの点火直前時の図示トルク(点火直前図示トルク)Tz3を算出する。図7は、一例として#1気筒の点火直前図示トルクTz3を示す。図7中で、横軸はサイクル数であり、縦軸は点火直前図示トルクTz3である。
また、第3周波数抽出部54cは、気筒3a毎の点火直前図示トルクTz3に周波数解析を行って、図8に示すように、気筒3a毎に点火直前図示トルクTz3の周波数特性(即ち第3周波数特性)F3を取得する。そして、第3周波数抽出部54cは、気筒3a毎に、第3周波数特性F3から、トルク変動に影響する範囲(例えば1〜4Hz)ΔF内で周波数強度が最大となる周波数(即ち第3周波数)f3を抽出する。このように、第3周波数f3は、気筒3a毎に抽出される。
判定部54dは、気筒3a毎に、第1周波数f1が当該気筒3aの第2周波数f2と一致するか否かを判定し、その判定結果が一致しない場合は、更に、第1周波数f1が当該気筒3aの第3周波数f3と一致するか否かを判定する。そして、判定部54dは、第1周波数f1が当該気筒3aの第2周波数f2と一致する場合は、当該気筒3aについてはトルク変動の要因は吸入空気量の変動であると判定し、他方、第1周波数f1が当該気筒3aの第2周波数f2と一致せず且つ第1周波数f1が当該気筒3aの第3周波数f3と一致する場合は、当該気筒3aについては、トルク変動の要因は内部EGRガス量の変動であると判定する。
このトルク変動の要因の判定方法の考え方を補足すると、下記の通りである。即ち、第2周波数f2は、IVC図示トルク(吸気弁閉弁時の図示トルク)Tz2の周波数特性F2から、周波数強度が最大となる周波数として抽出されるので、第2周波数f2は、吸入空気量に起因した周波数成分を表している。即ち、IVC図示トルクTz3は、吸気弁閉弁時の混合気の筒内圧に影響されるが、吸気弁閉弁時は、EGRガス(ここでは内部EGRガス)の筒内圧は吸入空気の筒内圧に比べて小さく無視できるので、IVC図示トルクTz2の変動は、吸入空気量の変動に支配される。このため、上述のように抽出される第2周波数f2は、吸入空気量に起因した周波数成分を表している。
また、第3周波数f3は、点火直前図示トルクTz3の周波数特性F3から、周波数強度が最大となる周波数として抽出されるので、第3周波数f3は、吸入空気量とEGRガス量(ここでは内部EGRガス量)とを含む全体に起因した周波数成分を表している。即ち、点火直前図示トルクTz3は、吸気弁閉弁時の混合気温度に影響されるが、吸気弁閉弁時は、EGRガス(ここでは内部EGRガス)の温度は比較的高いので、点火直前図示トルクTz3の変動は、吸入空気量だけでなくEGRガス量を含む全体の影響を受ける。このため、上述のように抽出される第3周波数f3は、吸入空気量とEGRガス量とを含む全体に起因した周波数成分を表している。
よって、第1周波数f1が第2周波数f2と一致する場合は、図示トルクTz1の変動の要因は、吸入空気量の変動であると判定(即ち特定)できる。他方、第1周波数f1が第2周波数f2と一致せず且つ第1周波数f1が第3周波数f3と一致する場合は、図示トルクTz1の変動の要因は、消去法的にEGRガス量の変動であると判定できる。
制御部54eは、各気筒3aに対し、トルク変動の要因が吸入空気量の変動であると判定した場合は、スロットル開度制御部52およびタンブル開度制御部53を制御して当該気筒3aの吸入空気量の変動を抑制することで、エンジン3のトルク変動を抑制し、他方、トルク変動の要因が内部EGRガス量の変動であると判定された場合は、カム位相制御部51を制御して当該気筒3aの内部EGRガス量の変動を抑制することで、エンジン3のトルク変動を抑制する。
<動作説明>
次に図9に基づいて、制御装置5の要部(即ちトルク変動抑制部54)の動作を説明する。
次に図9に基づいて、制御装置5の要部(即ちトルク変動抑制部54)の動作を説明する。
ステップS1では、第1周波数抽出部54aは、クランク角毎に各気筒3aの筒内圧(即ち筒内圧センサS1の検出値)CPを検出し、クランク角毎に各気筒3aの筒内圧CPを積算して、図3に示すように、図示トルクTz1としてクランク角毎の全気筒積算図示トルクTz1’を算出する。そして、第1周波数抽出部54aは、算出した全気筒積算図示トルクTz1’に周波数解析を行って、図4に示すように、全気筒積算図示トルクTz1’の周波数特性(即ち第1周波数特性)F1を取得する。そして、第1周波数抽出部54aは、第1周波数特性F1から、トルク変動に影響する範囲ΔF内で周波数強度が最大となる周波数(即ち第1周波数)f1を抽出する。
ステップS2では、第2周波数抽出部54bは、各気筒3aの筒内圧センサS1の検出値(第1周波数f1の抽出で用いられた検出値)CPに基づいて、図5に示すように、気筒3a毎にIVC図示トルクTz2を算出する。そして、第2周波数抽出部54bは、気筒3a毎のIVC図示トルクTz2に周波数解析を行って、図6に示すように、気筒3a毎にIVC図示トルクTz2の周波数特性(即ち第2周波数特性)F2を取得する。そして、第2周波数抽出部54bは、気筒3a毎に、第2周波数特性F2から、トルク変動に影響する範囲ΔF内で周波数強度が最大となる周波数(即ち第2周波数)f2を抽出する。
ステップS3では、第3周波数抽出部54cは、各気筒3aの筒内圧センサS1の検出値(第1周波数f1の抽出で用いられた検出値)CPに基づいて、図7に示すように、気筒3a毎に点火直前図示トルクTz3を算出する。そして、第3周波数抽出部54cは、気筒3a毎の点火直前図示トルクTz3に周波数解析を行って、図8に示すように、気筒3a毎に点火直前図示トルクTz3の周波数特性(即ち第3周波数特性)F3を取得する。そして、第3周波数抽出部54cは、気筒3a毎に、第3周波数特性F3から、トルク変動に影響する範囲ΔF内で周波数強度が最大となる周波数(即ち第3周波数)f3を抽出する。
ステップS4では、判定部54dは、気筒3a毎に、第1周波数f1が当該気筒3aの第2周波数f2と一致するか否かを判定する。この判定の結果、第1周波数f1が当該気筒3aの第2周波数f2と一致する場合(Yes)は、判定部54dは、当該気筒3aについては、トルク変動の要因は吸入空気量の変動であると判定する。そして、処理がステップS6に進む。
他方、ステップS4の判定の結果、第1周波数f1が当該気筒3aの第2周波数f2と一致しない場合(No)は、処理がステップS5に進み、判定部54dは、更に、第1周波数f1が当該気筒3aの第3周波数f3と一致するか否かを判定する。ステップS5の判定の結果、第1周波数f1が当該気筒3aの第3周波数f3と一致する場合(Yes)は、判定部54dは、当該気筒3aについては、トルク変動の要因は内部EGRガス量の変動であると判定する。そして、処理がステップS7に進む。他方、ステップS5の判定の結果、第1周波数f1が当該気筒3aの第3周波数f3と一致しない場合(No)は、処理が終了する。
ステップS6では、制御部54eは、トルク変動の要因が吸入空気量の変動であると判定された気筒3aに対しては、スロットル開度制御部52およびタンブル開度制御部53を制御して当該気筒3aの吸入空気量の変動を制御することで、エンジン3のトルク変動を抑制する。そして、当該気筒3aに対する処理が終了する。他方、ステップS7では、制御部54eは、トルク変動の要因が内部EGRガス量の変動であると判定された気筒3aに対しては、カム位相制御部51を制御して当該気筒3aの内部EGRガス量の変動を抑制することで、エンジン3のトルク変動を抑制する。そして、当該気筒3aに対する処理が終了する。
<主要な効果>
以上のように構成された内燃機関の制御装置5によれば、第1周波数f1が第2周波数f2と一致する場合は、トルク変動の要因は吸入空気量の変動であると特定できるので、吸入空気量が制御されてトルク変動が抑制される。他方、第1周波数f1が第2周波数f2と一致せず且つ第1周波数f1が第3周波数f3と一致する場合は、トルク変動の要因は、消去法的にEGRガス量(ここでは内部EGRガス量)の変動であると特定できるので、EGRガス量が制御されてトルク変動が抑制される。以上より、トルク変動の要因が吸入空気量の変動である場合は、吸入空気量の変動が抑制され、他方、トルク変動の要因がEGRガス量の変動である場合は、EGRガス量の変動が抑制されるので、燃費の悪化を回避してエンジン3のトルク変動を抑制できる。
以上のように構成された内燃機関の制御装置5によれば、第1周波数f1が第2周波数f2と一致する場合は、トルク変動の要因は吸入空気量の変動であると特定できるので、吸入空気量が制御されてトルク変動が抑制される。他方、第1周波数f1が第2周波数f2と一致せず且つ第1周波数f1が第3周波数f3と一致する場合は、トルク変動の要因は、消去法的にEGRガス量(ここでは内部EGRガス量)の変動であると特定できるので、EGRガス量が制御されてトルク変動が抑制される。以上より、トルク変動の要因が吸入空気量の変動である場合は、吸入空気量の変動が抑制され、他方、トルク変動の要因がEGRガス量の変動である場合は、EGRガス量の変動が抑制されるので、燃費の悪化を回避してエンジン3のトルク変動を抑制できる。
<変形例>
上記の実施形態では、EGRが内部EGRである場合で説明したが、外部EGR(即ち、吸気通路3cと排気通路3eとを繋ぐEGR通路を備え、このEGR通路により排気通路3eに排出された排気ガスの一部を吸気通路3cに還流させて再度吸気させる技術)であってもよく、また、内部EGRと外部EGRとを組み合わせた場合であってもよい。
上記の実施形態では、EGRが内部EGRである場合で説明したが、外部EGR(即ち、吸気通路3cと排気通路3eとを繋ぐEGR通路を備え、このEGR通路により排気通路3eに排出された排気ガスの一部を吸気通路3cに還流させて再度吸気させる技術)であってもよく、また、内部EGRと外部EGRとを組み合わせた場合であってもよい。
本発明は、吸入空気量とEGRガス量とを制御してトルク変動を抑制する内燃機関の制御装置への適用に最適である。
3 エンジン
5 制御装置
Tz1 図示トルク
Tz2 IVC図示トルク
Tz3 点火直前図示トルク
F1 第1周波数特性
F2 第2周波数特性
F3 第3周波数特性
f1 第1周波数
f2 第2周波数
f3 第3周波数
IVC 吸気弁閉弁時
5 制御装置
Tz1 図示トルク
Tz2 IVC図示トルク
Tz3 点火直前図示トルク
F1 第1周波数特性
F2 第2周波数特性
F3 第3周波数特性
f1 第1周波数
f2 第2周波数
f3 第3周波数
IVC 吸気弁閉弁時
Claims (1)
- 吸入空気量とEGRガス量とを制御してトルク変動を抑制する内燃機関の制御装置において、
クランク角毎の図示トルクの周波数特性から周波数強度が最大となる第1周波数を抽出し、吸気弁閉弁時の図示トルクの周波数特性から周波数強度が最大となる第2周波数を抽出し、点火直前の図示トルクの周波数特性から周波数強度が最大となる第3周波数を抽出し、前記第1周波数が前記第2周波数と一致する場合は、吸入空気量を制御してトルク変動を抑制し、前記第1周波数が前記第2周波数と一致せず且つ前記第1周波数が前記第3周波数と一致する場合は、EGRガス量を制御してトルク変動を抑制することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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JP2013230058A JP5999069B2 (ja) | 2013-11-06 | 2013-11-06 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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-
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- 2013-11-06 JP JP2013230058A patent/JP5999069B2/ja not_active Expired - Fee Related
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