JP5998768B2 - 基材および光学フィルム - Google Patents
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Description
[1]表面窒素存在比率が、0.1〜1atom%である基材。
[2]表面炭素存在比率が、54.9〜70atom%であり、表面酸素存在比率が、29〜45atom%である[1]に記載の基材。
[3]基材が、ケン化されたトリアセチルセルロースである[1]または[2]に記載の基材。
[4]基材が、窒素および酸素を含む雰囲気下で表面処理が施された基材である[1]〜[3]のいずれかに記載の基材。
[5]表面処理が、プラズマ処理である[4]に記載の基材。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載の基材表面に、配向膜が形成された積層体。
[7]配向膜が、光配向性ポリマーから形成された配向膜である[6]に記載の積層体。
[8]光配向性ポリマーが、光照射により架橋構造を形成し得る光配向性ポリマーである[7]に記載の積層体。
[9]JIS−K5600に則った密着性試験において、面積基準で、配向膜の36%以上が剥離しない[6]〜[8]のいずれかに記載の積層体。
[10][6]〜[9]のいずれかに記載の積層体の配向膜上に、光学異方性層が形成された光学フィルム。
[11]光学異方性層が、1以上の重合性液晶を重合することにより形成された[10]に記載の光学フィルム。
[12]JIS−K5600に則った密着性試験において、面積基準で、光学異方性層および配向膜の36%以上が剥離しない[10]または[11]に記載の光学フィルム。
[13]位相差性を有する[10]〜[12]のいずれかに記載の光学フィルム。
[14][10]〜[13]のいずれかに記載の光学フィルムを含む偏光板。
[15][13]に記載の光学フィルムを含む位相差板。
[16][10]〜[13]のいずれかに記載の光学フィルムを備えたフラットパネル表示装置。
[17]下記工程(1)〜(4)を含む光学フィルムの製造方法。
工程(1):表面窒素存在比率が、0.1〜1atom%である基材上に、光配向性ポリマーを塗布する工程
工程(2):基材上の光配向性ポリマーを架橋させて、配向膜を形成する工程
工程(3):配向膜上に、さらに、重合性液晶を含む組成物を塗布し、塗布膜を形成する工程
工程(4):塗布膜中の重合性液晶を重合させて、光学フィルムを形成する工程。
基材の密着性の観点で、基材の表面炭素存在比率が、55〜70atom%であることが好ましく、基材の表面酸素存在比率が、30〜45atom%であることが好ましい。表面窒素存在比率が、0.1〜1atom%であり、表面炭素存在比率が、54.9〜70atom%であり、表面酸素存在比率が、29〜45atom%である基材がより好ましい。ただし、これら表面元素存在比率の和は100を超えない。
表面窒素存在比率、表面炭素存在比率および表面酸素存在比率は、X線光電子分光分析法(XPS)により基材の表面を分析することにより測定することができる。
大気圧近傍の圧力下で、対向した電極間に基材を設置し、プラズマを発生させて、基材の表面処理を行う方法、
対向した電極間にガスを流し、電極間でガスをプラズマ化し、プラズマ化したガスを基材に吹付ける方法、および、
低圧条件下で、グロー放電プラズマを発生させて、基材の表面処理を行う方法が挙げられる。
[式(1)中、
nは1〜10の整数を表わし、R1は、炭素数2〜20の2価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基、または、炭素数5〜20の2価の芳香族炭化水素基を表わす。各繰り返し単位にある2つのR2は、一方が−NH−であり、他方がN−C(=O)−R3で示される基である。R3は、水酸基または炭素−炭素不飽和結合を有する基を表わす。ただし、式(1)中のR3のうち、少なくとも1つのR3は炭素−炭素不飽和結合を有する基である。]
[式(2)中、nは1〜10の整数を表わす。]
式(2)で表される化合物は、Laromer(登録商標)LR−9000(BASF社製)等の市販品をそのまま用いてもよいし、必要に応じて精製した後用いてもよい。
(1)基材上に形成された塗布膜に、第1のパターン領域に対応した空隙部を有する第1のフォトマスクを介して、第1の偏光方向を有する第1の偏光を照射する(第1の偏光照射)。第1の偏光照射によって、上記第1の偏光方向に対応する配向規制力が付与された第1のパターン領域が形成される。
(2)第2のパターン領域に対応した空隙部を有する第2のフォトマスクを介して、上記第1の偏光方向とは異なる偏光方向を有する(例えば、第1の偏光方向に対して垂直な方向)を有する第2の偏光を照射する(第2の偏光照射)。第2の偏光照射によって、上記第2の偏光方向に対応する配向規制力が付与された第2のパターン領域が形成される。
上記(1)および(2)の工程を、1回以上行うことにより、互いに配向規制力の方向が異なる2以上のパターン領域を有するパターン化配向膜を含む積層体が得られる。
P11−B11−E11−B12−A11−B13− (X)
[式(X)中、P11は、重合性基を表わす。
A11は、2価の脂環式炭化水素基または2価の芳香族炭化水素基を表わす。該2価の脂環式炭化水素基および2価の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6アルコキシ基、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該炭素数1〜6のアルキル基および該炭素数1〜6アルコキシ基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
B11は、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CO−NR16−、−NR16−CO−、−CO−、−CS−または単結合を表わす。R16は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表わす。
B12およびB13は、それぞれ独立に、−C≡C−、−CH=CH−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−O−C(=O)−O−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−C(=O)−NR16−、−NR16−C(=O)−、−OCH2−、−OCF2−、−CH2O−、−CF2O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−または単結合を表わす。
E11は、炭素数1〜12のアルカンジイル基を表わし、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルコキシ基で置換されていてもよく、該アルコキシ基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。また、該アルカンジイル基を構成する−CH2−は、−O−または−CO−に置き換わっていてもよい。]
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、へキサン−1,6−ジイル基、へプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基およびドデカン−1,12−ジイル基等の炭素数1〜12の直鎖状アルカンジイル基;−CH2−CH2−O−CH2−CH2−、−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH2−および−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH2−等が挙げられる。
[式(P−11)〜(P−15)中、
R17〜R21はそれぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基または水素原子を表わす。]
P11−B11−で表わされる基が、アクリロイルオキシ基またはメタアクリロイルオキシ基であることがさらに好ましい。
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-B15-A14-B16-E12-B17-P12 (I)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-B15-A14-F11 (II)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-B15-E12-B17-P12 (III)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-F11 (IV)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-E12-B17-P12 (V)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-F11 (VI)
(式中、
A12〜A14はそれぞれ独立に、A11と同義であり、B14〜B16はそれぞれ独立に、B12と同義であり、B17は、B11と同義であり、E12は、E11と同義である。
F11は、水素原子、炭素数1〜13のアルキル基、炭素数1〜13のアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、ジメチルアミノ基、ヒドロキシ基、メチロール基、ホルミル基、スルホ基(−SO3H)、カルボキシ基、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基またはハロゲン原子を表わし、該アルキル基およびアルコキシ基を構成する−CH2−は、−O−に置き換っていてもよい。)
重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましく、光照射によりラジカルを発生する光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンジルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、トリアジン化合物、ヨードニウム塩およびスルホニウム塩が挙げられる。具体的には、イルガキュア(Irgacure)907、イルガキュア184、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア250、イルガキュア369(以上、全てチバ・ジャパン株式会社製)、セイクオールBZ、セイクオールZ、セイクオールBEE(以上、全て精工化学株式会社製)、カヤキュアー(kayacure)BP100(日本化薬株式会社製)、カヤキュアーUVI−6992(ダウ社製)、アデカオプトマーSP−152、アデカオプトマーSP−170(以上、全て株式会社ADEKA製)、TAZ−A、TAZ−PP(以上、日本シイベルヘグナー社製)およびTAZ−104(三和ケミカル社製)を挙げることができる。
光学異方性層形成用組成物は、重合性液晶の重合反応をコントロールするために、重合禁止剤を含んでいてもよい。
重合禁止剤としては、ハイドロキノンおよびアルキルエーテル等の置換基を有するハイドロキノン類;ブチルカテコール等のアルキルエーテル等の置換基を有するカテコール類;ピロガロール類、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル等のラジカル補足剤;チオフェノール類;β−ナフチルアミン類およびβ−ナフトール類が挙げられる。
重合禁止剤を用いることにより、形成される光学異方性層の安定性を向上させることができる。光学異方性層形成用組成物における重合禁止剤の含有量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1質量部〜30質量部であり、好ましくは0.5質量部〜10質量部である。上記範囲内であれば、重合性液晶の配向を乱すことなく、重合させることができる。
光増感剤としては、キサントン、チオキサントン等のキサントン類;アントラセンおよびアルキルエーテル等の置換基を有するアントラセン類;フェノチアジン;ルブレンが挙げられる。
光増感剤を用いることにより、重合性液晶の重合を高感度化することができる。光増感剤の含有量は、重合性液晶100質量部に対して、通常0.1質量部〜30質量部であり、好ましくは0.5質量部〜10質量部である。
レベリング剤としては、有機変性シリコーンオイル系、ポリアクリレート系およびパーフルオロアルキル系のレベリング剤が挙げられる。具体的には、DC3PA、SH7PA、DC11PA、SH28PA、SH29PA、SH30PA、ST80PA、ST86PA、SH8400、SH8700、FZ2123(以上、全て東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341、X22−161A、KF6001(以上、全て信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(以上、全てモメンティブ パフォーマンス マテリアルズ ジャパン合同会社製)、フロリナート(fluorinert)(登録商標)FC−72、同FC−40、同FC−43、同FC−3283(以上、全て住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)R−08、同R−30、同R−90、同F−410、同F−411、同F−443、同F−445、同F−470、同F−477、同F−479、同F−482、同F−483(以上、いずれもDIC(株)製)、エフトップ(商品名)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(以上、全て三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(登録商標)S−381、同S−382、同S−383、同S−393、同SC−101、同SC−105、KH−40、SA−100(以上、全てAGCセイミケミカル(株)製)、商品名E1830、同E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100、BYK−352、BYK−353、BYK−361N(いずれも商品名:BM Chemie社製)が挙げられる。二種以上のレベリング剤を組み合わせて用いてもよい。
カイラル剤としては、公知のカイラル剤(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)が挙げられる。
カイラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もカイラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物としては、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が挙げられる。
具体的には、特開2007−269640号公報、特開2007−269639号公報、特開2007−176870号公報、特開2003−137887号公報、特表2000−515496号公報、特開2007−169178号公報および特表平9−506088号公報に記載されているような化合物が挙げられ、好ましくはBASFジャパン(株)製のpaliocolor(登録商標) LC756である。
カイラル剤を用いる場合、その含有量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1質量部〜30質量部であり、好ましくは1.0質量部〜25質量部である。上記範囲内であれば、重合性液晶化合物を重合する際に、該重合性液晶化合物の配向を乱すことをより抑制できる。
光学異方性層形成用組成物は、光学異方性層製造の操作性を良好にするために溶剤、特に有機溶剤を含むことが好ましい。有機溶剤としては、重合性液晶化合物等の光学異方性層形成用組成物の構成成分を溶解し得る有機溶剤が好ましく、重合性液晶化合物等の光学異方性層形成用組成物の構成成分を溶解し得る溶剤であって、且つ、重合性液晶化合物の重合反応に不活性な溶剤がより好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、フェノール等のアルコール溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等のエステル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の非塩素化脂肪族炭化水素溶剤;トルエン、キシレン等の非塩素化芳香族炭化水素溶剤;アセトニトリル等のニトリル溶剤;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル溶剤;およびクロロホルム、クロロベンゼン等の塩素化炭化水素溶剤;が挙げられる。二種以上の有機溶剤を組み合わせて用いてもよい。中でも、アルコール溶剤、エステル溶剤、ケトン溶剤、非塩素化脂肪族炭化水素溶剤および非塩素化芳香族炭化水素溶剤が好ましい。
nx>ny≒nzのポジティブAプレート、
nx≒ny>nzのネガティブCプレート、
nx≒ny<nzのポジティブCプレート、
nx≠ny≠nzのポジティブOプレートおよびネガティブOプレート
本発明の光学フィルムを広帯域λ/4板として用いる場合は、Re(549)は113〜163nmの範囲に、好ましくは130〜150nmの範囲に調整すればよい。広帯域λ/2板として用いる場合は、Re(549)は250〜300nmの範囲に、好ましくは265〜285nmの範囲に調整すればよい。位相差値が前記の値であると、広範の波長の光に対して、一様に偏光変換できる傾向がある。”広帯域λ/4板”とは、各波長の光に対して、その1/4の位相差値を発現する位相差フィルムを意味し、”広帯域λ/2板”とは、各波長の光に対して、その1/2の位相差値を発現する位相差フィルムを意味する。
Re(λ)=d×Δn(λ) (4)
(式中、Re(λ)は、波長λnmにおける位相差値を表し、dは膜厚を表し、Δn(λ)は波長λnmにおける複屈折率を表わす。)
偏光板の具体例としては、図1(a)〜図1(e)で示される偏光板が挙げられる。図1(a)で示される偏光板4aは、本発明の光学フィルム1と、偏光フィルム層2とが、直接積層された偏光板であり、図1(b)で示される偏光板4bは、本発明の光学フィルム1と偏光フィルム層2とが、接着剤層3’を介して貼り合わされた偏光板である。図1(c)で示される偏光板4cは、本発明の光学フィルム1と、本発明の光学フィルム1’とを積層させ、さらに、本発明の光学フィルム1’と偏光フィルム層2とを積層させた偏光板であり、図1(d)で示される偏光板4dは、本発明の光学フィルム1と、本発明の光学フィルム1’とを接着剤層3を介して貼り合わせ、さらに、本発明の光学フィルム1’上に偏光フィルム層2を積層させた偏光板である。図1(e)で示される偏光板4eは、本発明の光学フィルム1と、本発明の光学フィルム1’とを接着剤層3を介して貼り合わせ、さらに、本発明の光学フィルム1’と偏光フィルム層2とを接着剤層3’を介して貼り合せた偏光板である。”接着剤”とは、接着剤および/または粘着剤の総称を意味する。
有機EL表示装置11において、偏光板4は、有機EL表示装置11の表面において外光の反射を防止するという観点から、広帯域円偏光板として機能する偏光板であることが好ましい。
式(Z−a)で示されるモノマーを、Macromol. Chem. Phys. 197,1919-1935 (1996)に記載された方法に従い製造した。
式(Z−a)で示されるモノマー1.5部とメタクリル酸メチル0.1部とをテトラヒドロフラン16部中に溶解させた。得られた溶液を60℃で24時間加熱し、反応を行った。得られた反応混合物を室温まで放冷した後、トルエンとメタノールとの混合溶液中に滴下して、式(Z)で示される共重合体を析出させ、式(Z)で示される共重合体を取り出した。式(Z)で示される共重合体の数平均分子量は33000であった。式(Z)で示される共重合体において、式(Z−a)で示されるモノマーに由来する構造単位の含有率は75mol%であった。
装置;HLC−8220GPC(東ソー株式会社製)
カラム;TOSOH TSKgel MultiporeHXL−M
カラム温度;40℃
溶媒;THF(テトラヒドロフラン)
流速;1.0mL/min
検出器;RI
校正用標準物質;TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−288、A−5000、A−500
下記各成分を混合し、得られた溶液を80℃で1時間攪拌した後、室温まで冷却して、配向膜形成用組成物を調製した。
表2に示す各成分を混合し、得られた溶液を80℃で1時間攪拌した後、室温まで冷却して、光異方性層形成用組成物を調製した。
表2において、混合比率は、調製した組成物の全量に対する各成分の含有割合を意味する。
表2において、Irg369は、BASFジャパン社製のイルガキュア369であり、BYK361Nは、ビックケミージャパン製のレベリング剤であり、LC242は、下記式で示されるBASF社製の液晶化合物である。
積水化学工業株式会社製 常圧プラズマ表面処理装置(ロールダイレクトヘッド型 AP−T04S−R890)を用いて、出力60W(100mJ/cm2のエネルギーに相当)の条件でプラズマを発生させて、ケン化されたトリアセチルセルロースフィルム表面を処理した。プラズマ処理を施した表面のXPS分析を、Surface Science Instruments社製 S−Probe ESCA Model2803を用いて、下記条件で実施した。プラズマ処理を行なわなかったケン化されたトリアセチルセルロースフィルムと、出力300W(500mJ/cm2のエネルギーに相当)の条件で表面処理されたケン化されたトリアセチルセルロースフィルムについても、同様にXPS分析を行った。結果を表3に示す。
[測定条件]
照射X線:AlKα
X線スポット径:250x1000μm(楕円形)
中和電子銃使用
積水化学工業株式会社製 常圧プラズマ表面処理装置(ロールダイレクトヘッド型 AP−T04S−R890)を用いて、窒素と酸素とを含む雰囲気(体積比 窒素:酸素=99.9:0.1)下で、出力60W(100mJ/cm2のエネルギーに相当)の条件でプラズマを発生させ、ケン化されたトリアセチルセルロースフィルム表面を処理した。プラズマ処理を施した表面に、上記で調製した配向膜形成用組成物を塗布し、乾燥して、厚さ300nmの膜を形成した。続いて、形成した膜の表面に対して垂直方向から、偏光紫外光(偏光UV)照射冶具付きスポットキュア(SP−7、ウシオ電機(株)製)を用いて、照度15mW/cm2で5分間直線偏光UVを照射し、配向膜を形成した。偏光UVを照射した面に、上記で調製した光異方性層形成用組成物を、バーコーターを用いて塗布し、120℃に加熱し、未重合フィルムを配向膜上に形成した。室温まで冷却した後、ユニキュア(VB―15201BY−A、ウシオ電機株式会社製)を用いて、紫外線を、波長365nmにおいて40mW/cm2の照度で1分間照射することにより、重合を行い、光学フィルムXを作製した。
上記実施例1において、プラズマ表面処理を行わなかった以外は、上記実施例1と同じ条件で実施し、比較用光学フィルム1を作製した。
上記実施例1において、プラズマ表面処理の条件を300W(500mJ/cm2のエネルギーに相当)とした以外は、上記実施例1と同じ条件で実施し、比較用光学フィルム2を作製した。
JIS−K5600に則り、コーテック株式会社製クロスカットガイドIシリーズ(CCI−1、1mm間隔、25マス用)を用いて、上記で作製した光学フィルムX、比較用光学フィルム1および比較用光学フィルム2の剥離耐性を評価した。剥離試験後、剥離せずに保持された配向膜の残存数をカウントした結果を表4に示す。
上記で作製した光学フィルムX、比較用光学フィルム1および比較用光学フィルム2の位相差値を測定機(KOBRA−WR、王子計測機器社製)により測定した。位相差値Re(λ)は、波長(λ)549nmにおいて測定した。結果を表4に示す。
2、2’:偏光フィルム層
3、3’:接着剤層
4a、4b、4c、4d、4e、4、4’:本発明の偏光板
5、5’:接着層
6:液晶パネル
7:有機ELパネル
10a、10b:液晶表示装置
11:有機EL表示装置
Claims (18)
- ケン化されたトリアセチルセルロースであり、表面窒素存在比率が0.1〜1atom%である基材。
- 表面炭素存在比率が、54.9〜70atom%であり、表面酸素存在比率が、29〜45atom%である請求項1に記載の基材。
- 基材が、窒素および酸素を含む雰囲気下で表面処理が施された基材である請求項1または請求項2に記載の基材。
- 表面処理が、プラズマ処理である請求項3に記載の基材。
- 表面窒素存在比率が、0.1〜1atom%である基材の表面に、光配向性ポリマーから形成された配向膜が形成された積層体。
- 前記基材がケン化されたトリアセチルセルロースである請求項5に記載の積層体。
- 前記基材が、表面酸素存在比率が29〜45atom%である基材である請求項5または請求項6に記載の積層体。
- 前記基材が、窒素および酸素を含む雰囲気下で表面処理が施された基材である請求項5〜請求項7のいずれかに記載の積層体。
- 光配向性ポリマーが、光照射により架橋構造を形成し得る光配向性ポリマーである請求項5〜請求項8のいずれかに記載の積層体。
- JIS−K5600に則った密着性試験において、面積基準で、配向膜の36%以上が剥離しない請求項5〜請求項9のいずれかに記載の積層体。
- 請求項5〜請求項10のいずれかに記載の積層体の配向膜上に、光学異方性層が形成された光学フィルム。
- 光学異方性層が、1以上の重合性液晶を重合することにより形成された請求項11に記載の光学フィルム。
- JIS−K5600に則った密着性試験において、面積基準で、光学異方性層および配向膜の36%以上が剥離しない請求項11または請求項12に記載の光学フィルム。
- 位相差性を有する請求項11〜請求項13のいずれかに記載の光学フィルム。
- 請求項11〜請求項14のいずれかに記載の光学フィルムを含む偏光板。
- 請求項14に記載の光学フィルムを含む位相差板。
- 請求項11〜請求項14のいずれかに記載の光学フィルムを備えたフラットパネル表示装置。
- 下記工程(1)〜(4)を含む光学フィルムの製造方法。
工程(1):表面窒素存在比率が、0.1〜1atom%である基材上に、光配向性ポリマーを塗布する工程
工程(2):基材上の光配向性ポリマーを架橋させて、配向膜を形成する工程
工程(3):配向膜上に、さらに、重合性液晶を含む組成物を塗布し、塗布膜を形成する工程
工程(4):塗布膜中の重合性液晶を重合させて、光学フィルムを形成する工程。
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