JP5998372B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】当選時の識別図柄の停止表示後から特別遊技の実行開始までの間に新たな遊技性を創造する遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ遊技機は、可動部材(開閉部材)の動作に応じて遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(電チューに係る第2始動口)と、可変入球口に入球した遊技球が通過可能な特定作動領域と、可変入球口に入球した遊技球を特定作動領域の上流位置で貯留可能な貯留部材と、を備える。識別図柄(特別図柄)が当選を示す特定の停止態様(大当たり図柄)で停止表示されると、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)の実行開始の権利を発生させる。この権利の発生中に特定作動領域に遊技球を通過させると、特別遊技が実行される。可変入球口は補助遊技の実行により入球容易となる。貯留部材は、補助遊技における可動部材の開放終了後の所定のタイミングで、貯留状態から解除状態に制御される。【選択図】図53

Description

本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
遊技機の1つであるパチンコ遊技機では、始動口(入球口)へ遊技球が入球すると、大当たりの当否判定が行われる。始動口への入球に基づく当否判定の結果は、変動表示を経て停止表示される特別図柄(識別図柄)によって示される。大当たりに当選すると、そのことを示す停止態様にて特別図柄が停止表示され、その後、遊技者に有利な大当たり遊技(特別遊技)が実行される。これにより遊技者は、多数の賞球等の特典を獲得することが可能となる。なお、このようなパチンコ遊技機として、例えば下記特許文献1に記載の遊技機がある。
特開2013−212406号公報
しかしながら、上記文献に記載の遊技機では、大当たりに当選すると特別図柄が停止表示された後すぐに大当たり遊技が実行される。そのため、当選時の特別図柄(識別図柄)の停止表示後から大当たり遊技(特別遊技)の実行開始までの間に遊技者に面白みを感じさせることはできず、この点に改善の余地があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題とするところは、当選時の識別図柄の停止表示後から特別遊技の実行開始までの間に新たな遊技性を創造することである。
上記の課題を解決するためになされた本発明について以下に説明する。なお、以下の説明では、後述の[発明を実施するための形態]における対応する構成名や表現、図面に使用した符号等を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、本発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
〈A〉本発明に係る遊技機は、
可動部材(開閉部材23)の動作に応じて遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(第2始動口21)を少なくとも含む1又は複数の入球口(第1始動口20及び第2始動口21)と、
前記可変入球口に入球した遊技球が通過可能な特定作動領域(78)と、
前記入球口への入球に基づいて当否判定を行う当否判定手段(ステップS1402及びS1408を実行可能な遊技制御用マイコン81)と、
前記当否判定の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示を経て停止表示させる識別図柄表示手段(ステップS1304を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記識別図柄が当選を示す特定の停止態様(大当たり図柄)で停止表示されたあと、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)の実行開始の権利を発生させる権利発生手段(ステップS1905を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記権利の発生中に前記特定作動領域に遊技球が通過したことに基づいて、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(ステップS1308を実行する遊技制御用マイコン81)と、
予め定めた抽選条件が成立すると、前記可変入球口への入球を困難若しくは不可能にする閉状態から前記可変入球口への入球を容易にする開状態に前記可動部材を変化させる補助遊技の実行抽選を行う補助遊技抽選手段(ステップS702を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記実行抽選の結果に基づいて、前記補助遊技を実行する補助遊技実行手段(ステップS607を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記可変入球口に入球した遊技球を前記特定作動領域の上流位置で貯留可能な貯留部材(68)と、
遊技球を貯留する貯留状態(図3(A)参照)又は遊技球を貯留しない解除状態(図3(B)参照)のいずれかに前記貯留部材を制御する貯留部材制御手段(ステップS107を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備え、
前記貯留部材制御手段は、前記補助遊技における前記可動部材の開放終了後の所定のタイミングで、貯留状態にある前記貯留部材を解除状態に制御するものである(図53(c)及び(d)参照)ことを特徴とする遊技機(パチンコ遊技機1)である。
この構成の遊技機によれば、識別図柄が当選を示す特定の停止態様で停止表示されると、まず特別遊技の実行開始の権利が発生する。そして、この権利の発生中に、可変入球口内の特定作動領域に遊技球を通過させることで、特別遊技が開始される。よって、識別図柄によって当選が示されても、可変入球口内の特定作動領域へ遊技球を通過させないと特別遊技が開始されない新たな遊技性を提供することが可能となる。
また、この構成の遊技機によれば、補助遊技における可動部材の開放終了後の所定のタイミングで、貯留部材が貯留状態から解除状態に制御される。貯留部材によって貯留されていた遊技球は、貯留が解除されると特定作動領域を通過する。そのため、貯留解除のタイミングを、可変入球口への入球に基づく識別図柄の停止表示後となるように設定すれば、特別遊技の実行開始の権利が発生した場合に次の補助遊技の実行を待たずして特定作動領域への通過が生じ、特別遊技が実行されることとなる。従って、当選時にスピーディに特別遊技を開始させることが可能となる。
〈B〉上記構成の遊技機を次のように構成するとよい。
前記入球口への入球に基づいて数値情報(大当たり乱数等の乱数値)を取得する数値情報取得手段(ステップS206及びS211を実行可能な遊技制御用マイコン81)を備え、
前記当否判定手段は、予め定めた当否判定条件が成立すると、前記数値情報取得手段により取得された数値情報に基づいて前記当否判定を行うものであり、
前記特別遊技の終了後の遊技状態を、非入球容易状態(低ベース状態)よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い入球容易状態(高ベース状態)に制御可能な入球容易状態制御手段(ステップS2304及びS2307を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記可変入球口への入球に基づいて取得された数値情報を、その数値情報に基づく前記当否判定が実行されるまでの間、所定の上限記憶数(「4」)を限度として記憶可能な可変入球口用記憶手段(第2特図保留記憶部85b)と、
前記可変入球口への入球に基づく前記識別図柄の変動表示(以下「可変入球口側変動表示」という)における変動時間を、遊技状態に応じて決定可能な変動時間決定手段(ステップS1403を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備え、
前記貯留部材制御手段は、前記補助遊技における前記可動部材の開放開始から、前記入球容易状態において前記上限記憶数に1を加算した数の前記可変入球口側変動表示の実行に要する時間(実施形態では15000ms)以上の時間(実施形態では16000ms)の経過後に、前記貯留部材を貯留状態から解除状態に制御するものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、入球容易状態では可変入球口への入球が容易となる。そして、入球容易状態における1回の補助遊技中に、上限記憶数に及ぶ可変入球口用記憶手段の数値情報の記憶(以下「保留記憶」という)が生じた場合に、どの保留記憶に基づいて当選したとしても、次の補助遊技の実行を待つことなく特別遊技の実行を開始させることが可能となる。
本発明によれば、当選時の識別図柄の停止表示後から特別遊技の実行開始までの間に新たな遊技性を創造することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える遊技盤の正面図である。 同遊技機が備える第2始動入賞装置(電チュー)の正面図である。 図2に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 当たりの種類を説明するための表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当たり判定テーブルであり、(B)は当たり種別判定テーブルであり、(C)はリーチ判定テーブルであり、(D)は普通図柄当たり判定テーブルであり、(E)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 特図変動パターン判定テーブルである。 電チューの開放パターン決定テーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 入力処理のフローチャートである。 始動口センサ検出処理のフローチャートである。 ゲート通過処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当たり判定処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 遊技状態リセット処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当たり遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 遊技状態フラグ設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 貯留部材制御処理のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 オープニング演出選択処理のフローチャートである。 普図演出選択処理のフローチャートである。 特殊演出を示す表示画面の図である。 ストック演出を示す表示画面の図である。 実施形態に係る遊技機における遊技フローを示す図である。 初当たり時における大当たり遊技の実行等と補助遊技の実行等との関係を示すタイミングチャートである。 小当たり時における小当たり遊技の実行等と補助遊技の実行等との関係を示すタイミングチャートである。 時短状態中における補助遊技の実行等と大当たり遊技の実行等との関係を示すタイミングチャートである。
1.遊技機の構造
本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、第1形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル(発射操作部)60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66、及び、音を出力するスピーカ67が設けられている。
図2に示すように、遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図6参照)が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎ(図示せず)が突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置(演出表示手段ともいう)7が設けられている。画像表示装置7の表示画面(表示部)7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの変動表示(可変表示)を行う演出図柄表示領域がある。なお、演出図柄8L,8C,8Rを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出を「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。
演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図4参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば第2特別図柄の抽選にて大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示し、第1特別図柄の抽選にて大当たりや小当たりに当選した場合には「135」などのチャンス目で演出図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留や第2特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9を表示する演出保留表示エリアがある。演出保留画像9の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図4参照)にて表示される第1特図保留の記憶数や、第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13が配されている。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口や固定入球口ともいう)20を備える第1始動入賞装置(第1入球手段や固定入球手段ともいう)19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また、遊技領域3における第1始動口20の右方には、第2始動口(可変入球口に相当、第2始動入賞口ともいう)21を備える普通可変入賞装置(普通電動役物いわゆる電チュー)22が設けられている。電チュー22を、可変入球手段や第2入球手段、第2始動入賞装置ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、開閉部材(可動部材に相当)23を備え、開閉部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。開閉部材23は、電チューソレノイド24(図5参照)により駆動される。開閉部材23が開状態(図2に二点鎖線で示す状態)にあるときには、第2始動口21への遊技球の入球が可能となり、閉状態(図2に実線で示す状態)にあるときには、第2始動口21への遊技球の入球が不可能となる。つまり、第2始動口21は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。
より詳細には図3(A)に示すように、電チュー22の内部には、特定作動領域78が設けられている。特定作動領域78は、後述するように大当たり遊技の実行開始の契機となる領域である。この特定作動領域78の上流には、第2始動口21に入賞した遊技球を堰き止めることが可能な貯留部材68が設けられている。貯留部材68が1度に堰き止めることができる遊技球の数は1球である。
貯留部材68は、貯留部材ソレノイド69(図5参照)により駆動され、遊技球を堰き止める(貯留する)貯留状態(図3(A)に示す第1状態)と、遊技球を堰き止めない(貯留しない)解除状態(図3(B)に示す第2状態)とをとり得る。貯留状態にあるときの貯留部材68の位置を貯留位置といい、解除状態にあるときの貯留部材68の位置を解除位置という。図3(A)に示すように貯留部材68が貯留状態にあるときには、第2始動口21を通過した遊技球のうち1球は貯留部材68により堰き止められる。それ以外の遊技球は、第1ルート76(図中右側のルート)を通って特定作動領域78に至る。特定作動領域78を通過した遊技球は遊技盤2の裏面側で排球部79から電チュー22の外部に排出される。
そして、図3(B)に示すように貯留部材68が解除状態に制御されると、貯留部材68に貯留されていた遊技球は第2ルート77(図中左側のルート)を通って特定作動領域78に至り、特定作動領域78を通過した後、遊技盤2の裏面側で排球部79から電チュー22の外部に排出される。勿論、貯留部材68が解除状態にあるときに第2始動口21へ入賞して貯留部材68の配置位置に至った遊技球があれば、その遊技球も同様のルートを通って電チュー22の外部に排出される。
なお、この電チュー22における貯留部材68の上流位置には、遊技球が第2始動口21へ入賞したことを検知するための第2始動口センサ21aが配されている。また、特定作動領域78には、遊技球が特定作動領域78を通過したことを検知するための特定作動領域センサ21bが配されている。さらに、特定作動領域78の下流位置(より詳しくは電チュー22から外部に遊技球を排出する排球部79)には、遊技球が電チュー22の外部に排出されることを検知するための排出検知センサ21cが配されている。
図2に戻り、センター装飾体10の右下部には、大入賞口(特別入賞口ともいう)30を備えた大入賞装置(特別可変入賞装置や特別入賞手段ともいう)31が設けられている。大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材ともいう)32を備え、開閉部材32の作動により大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動される。大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3におけるセンター装飾体10の右方には、遊技球が通過可能なゲート(通過口ともいう)28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。さらに遊技領域3の左下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口6が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口20への入賞を狙うことができる。
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、電チュー22と、大入賞装置31と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過や、第2始動口21への入賞、大入賞口30への入賞を狙うことができる。なお本形態では、右打ち時に第1始動口20への入賞が生じてしまうことのないように、遊技領域3における電チュー22と第1始動口20との間にくぎ列5が設けられている。このくぎ列5は、左打ち時に電チュー22への入賞が生じるのを防ぐ機能も担っている。
また図2および図4に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、図4に示すように、第1特別図柄(識別図柄の一例)を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄(識別図柄の一例)を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄(補助図柄に相当)を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。さらに表示器類40には、大当たり遊技におけるラウンド数を表示するラウンド数表示器45が含まれている。
ラウンド数表示器45は、ラウンド数が4Rの大当たり遊技の実行中に点灯される4Rランプ45aと、8Rの大当たり遊技の実行中に点灯される8Rランプ45bと、12Rの大当たり遊技の実行中に点灯される12Rランプ45cと、16Rの大当たり遊技の実行中に点灯される16Rランプ45dとを含んで構成されている。これらの各ランプ45a〜45dのうち実行中の大当たり遊技のラウンド数に応じたランプが点灯されることで、遊技者にラウンド数が報知される。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(特図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり図柄(大当たり停止態様の特別図柄や特定の停止態様の特別図柄ともいう)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口30を開放させる大当たり遊技(特別遊技に相当)が、特定作動領域78に遊技球が通過したことを契機として行われる。
また、停止図柄が予め定めた小当たり図柄(小当たり停止態様の特別図柄ともいう)である場合には、予め定められた小当たり用の開放パターンにて大入賞口30を開放させる小当たり遊技が行われる。なお、大当たり遊技や小当たり遊技における大入賞口30の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たりに当選した場合には、「○○●●●●●●」というように左から1,2番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(所定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶部85(図5参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(固定入球口用記憶手段、図5参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85b(可変入球口用記憶手段、図5参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値はそれぞれ4個となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や大当たり遊技又は小当たり遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には特図保留表示器43はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた普通当たり図柄(当たり停止態様の普通図柄や所定の停止態様の普通図柄ともいう)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図4参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(所定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図5参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。
2.遊技機の電気的構成
次に図5及び図6に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図5及び図6に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、後述する装飾可動体15等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82が含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROM83は外付けであってもよい。RAM84には、上述した特図保留記憶部85と普図保留記憶部86とが設けられている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、特定作動領域センサ21b、排出検知センサ21c、ゲートセンサ28a、大入賞口センサ30a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて、第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内の貯留部材68の上流位置に設けられて(図3参照)、第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。特定作動領域センサ21bは、第2始動口21内の特定作動領域78(図3参照)に設けられて、第2始動口21に入賞したあと特定作動領域78を通過した遊技球を検出するものである。排出検知センサ21cは、第2始動口21内の特定作動領域78の下流位置(排球部79)に設けられて(図3参照)、電チュー22の外部に排出される遊技球を検出するものである。
また、ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。大入賞口センサ30aは、大入賞口30内に設けられて大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27内に設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、貯留部材ソレノイド69および大入賞口ソレノイド33が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の開閉部材23を駆動するものである。貯留部材ソレノイド69は、電チュー22の内部に配された貯留部材68を駆動するものである。大入賞口ソレノイド33は、大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、特別図柄表示器41、普通図柄表示器42、特図保留表示器43、普図保留表示器44、およびラウンド数表示器45が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図6に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92が含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路(I/Oポート部)97を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路97は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROM93は外付けであってもよい。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された装飾可動体15を動作させる。なお装飾可動体15は、図2では図示を省略したが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。詳細には演出制御用マイコン91は、装飾可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って装飾可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や装飾可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出する演出ボタン検出SW(スイッチ)63aが接続されている。従って、演出ボタン63が押下されると、演出ボタン検出SW63aからサブ制御基板90に対して信号が出力される。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」(第1当たり)、「小当たり」(第2当たり)、及び「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「小当たり」のときには、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。但し小当たりは、後述するように第1特別図柄の抽選(特図1の抽選)でのみ当選する可能性があり、第2特別図柄の抽選(特図2の抽選)では当選しない。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、特定作動領域78への遊技球の通過を開始条件として、「大当たり遊技」(特別遊技に相当)が実行される。大当たり遊技では、停止表示された特別図柄の種類(つまり大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口30が開放される。
また、特別図柄抽選にて小当たりに当選すると、「小当たり遊技」が実行される。小当たり遊技では、予め定めた小当たり用の開放パターンにて大入賞口30が開放される。なお、小当たり遊技は、特定作動領域78への遊技球の通過と関係なく開始される。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。なお本形態では、大当たり遊技のオープニングの時間(OP時間)は、4秒に設定されている(図7参照)。
また、小当たり遊技は、大入賞口30を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバルともいう)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバルともいう)とを含んでいる。なお本形態では、小当たり遊技のオープニングの時間(OP時間)は、8秒に設定されている(図7参照)。なお小当たり遊技のオープニング中には、後述する失敗の特殊演出(図48(a)及び(c)参照)が実行される。
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると、大入賞口30を開放させる大当たり遊技が実行される。より詳細には本形態では、図7に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選にて当選可能な大当たりの種別として、「確変大当たり」(振分率55%)、「時短A大当たり」(振分率15%)、「時短B大当たり(振分率15%)」、及び「通常大当たり」(振分率15%)がある。
また、第2特別図柄(特図2)の抽選にて当選可能な大当たりの種別として、「確変大当たり」(振分率55%)、及び「時短A大当たり」(振分率45%)がある。
本形態では、大当たりの種別によって、大当たり遊技における大入賞口30の開放パターンが異なっている。より詳細には、大当たりの種別によって、大当たり遊技におけるラウンド数が異なっている。ラウンド数は、「確変大当たり」であれば16R(ラウンド)であり、「時短A大当たり」であれば12Rであり、「時短B大当たり」であれば8Rであり、「通常大当たり」であれば4Rである。なお本形態では、いずれの大当たりに当選した場合であっても、1Rあたりの大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。
また本形態では、大当たりの種別によって、大当たり遊技の終了後の遊技状態が異なっている。具体的には、「確変大当たり」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述する高確率状態且つ時短状態である。この場合、時短回数(時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数)は、後述するように10000回に設定される。つまり、実質的に次回の大当たりに当選するまで高確率状態且つ時短状態への制御が継続される。
また、「時短A大当たり」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述する非高確率状態且つ時短状態である。この場合、時短回数は、100回に設定される。また、「時短B大当たり」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述する非高確率状態且つ時短状態である。この場合、時短回数は、50回に設定される。また、「通常大当たり」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、後述する非高確率状態且つ非時短状態である。この場合、時短回数は設定されない。以上説明したように、本形態では大当たりの種別によって遊技者に付与される特典の量が異なっている。特典の量には、大当たり遊技の実行によって獲得可能となる賞球の数(つまりは賞球を獲得可能なラウンド遊技の回数)と、大当たり遊技の終了後の遊技状態とが含まれる。本形態で言えば特典の量は、「確変大当たり」が最も多く、次いで「時短A大当たり」が多く、その次に「時短B大当たり」が多く、「通常大当たり」が最も少ない。
また、特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、小当たり遊技が実行される。小当たり遊技では、大入賞口30が0.3秒にわたって1回開放される。なお、小当たり遊技の実行の前後で遊技状態は変化しない。本形態において小当たりに当選可能とした意義は、小当たり遊技のオープニングの期間において、大当たりに当選しているかもしれないと遊技者を煽る特殊演出(図48参照)を実行するためである。このことについては後に詳述する。
なお、特図1の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_確変図柄」が停止表示される。また、「時短A大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_時短図柄A」が停止表示される。また、「時短B大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_時短図柄B」が停止表示される。また、「通常大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_通常図柄」が停止表示される。また、「小当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_小当たり図柄」が停止表示される。
また、特図2の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_確変図柄」が停止表示される。また、「時短A大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_時短図柄A」が停止表示される。
特図1の抽選における各大当たりへの振分確率は、「確変大当たり」が55%、「時短A大当たり」が15%、「時短B大当たり」が15%、「通常大当たり」が15%となっている。これに対して、特図2の抽選における各大当たりへの振分確率は、「確変大当たり」が55%、「時短A大当たり」が45%となっている。従って本形態では、特図2の抽選の方が特図1の抽選よりも遊技者にとって有利な抽選(特典の量の多い大当たりに当選し易い抽選)となっている。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図8(A)に示すように、大当たり乱数は0〜629までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜19までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜126までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、ゲート28への通過に基づいて取得される乱数には、図8(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜240までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特別図柄表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図9(A)参照)。つまり、特別図柄表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図10参照)。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特別図柄表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図9(D)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では10秒であるが、時短状態では1秒である(図9(E)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図11参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。高ベース状態は入球容易状態に相当し、低ベース状態は非入球容易状態に相当する。
なお、高ベース状態(電サポ制御状態)では、補助遊技における電チュー22の開放回数を非時短状態よりも多くしてもよい。すなわち、電チュー22の開放回数増加機能が作動するようにしてもよい。また、高ベース状態(電サポ制御状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態(電サポ制御状態)は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、「確変大当たり」への当選による大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態(電サポ制御状態)である(図7参照)。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本形態では10000回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当たりに当選して大当たり遊技の実行開始の権利が発生することにより終了する。なお、この終了条件は実質的に、次の大当たり当選まで高確高ベース状態が続くことを意味している。
また、「時短A大当たり」又は「時短B大当たり」への当選による大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である(図7参照)。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では時短A大当たり当選時は100回、時短B大当たり当選時は50回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当たりに当選して大当たり遊技の実行開始の権利が発生することにより終了する。
また、「通常大当たり」への当選による大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態(非電サポ制御状態)である(図7参照)。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、この「低確低ベース状態」である。また、大当たり遊技の実行中の状態を「大当たり遊技状態」(特別遊技状態)と称し、小当たり遊技の実行中の状態を「小当たり遊技状態」と称することとする。また、大当たり遊技状態と小当たり遊技状態とを特殊遊技状態と総称することとする。
高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
5.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図12〜図40に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図12に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図8に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図13に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。次いで遊技制御用マイコン81は、後述する入力処理(S102)を実行する。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図12の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図8に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述する始動口センサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、貯留部材制御処理(S107)および保留球数処理(S108)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S109)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理が繰り返し実行され(図12参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[入力処理]入力処理(S102)では主に、パチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、大入賞口センサ30a、普通入賞口センサ27a等(図5参照))からの検知信号を読み込み、入賞口の種類に応じた数(例えば大入賞口であれば15球、第1始動口20であれば3球、第2始動口21であれば2球、普通入賞口27であれば10球)の賞球を払い出す旨を指定する賞球コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。
詳細には図14に示すように、入力処理(S102)において遊技制御用マイコン81は、第2始動口センサ21aからの検知信号があれば(S121でYES)、賞球コマンドをセットするとともに(S122)、後述する普通動作ステータスが「4」であるか否かを判定する(S123)。普通動作ステータスが「4」であることは、補助遊技の実行中であることを意味している(図17参照)。普通動作ステータスが「4」であれば(S123でYES)、1回の補助遊技における第2始動口21への総入賞球数をカウントするための第2始動口入賞カウンタの値を1インクリメントして(S124)、ステップS125に進む。第2始動口センサ21aからの検知信号がない場合や(S121でNO)、普通動作ステータスが「4」でない場合は(S123でNO)、そのままステップS125に進む。
ステップS125では、排出検知センサ21cからの検知信号があるか否かを判定する。排出検知センサ21cからの検知信号があれば(S125でYES)、続いて、普通動作ステータスが「4」であるか否かを判定する(S126)。普通動作ステータスが「4」であれば(S126でYES)、補助遊技の実行中であるので、1回の補助遊技における電チュー22からの総排出球数をカウントするための第2始動口排出カウンタの値を1インクリメントして(S127)、ステップS128に進む。排出検知センサ21cからの検知信号がない場合や(S125でNO)、普通動作ステータスが「4」でない場合は(S126でNO)、そのままステップS128に進む。
ステップS128ではその他処理を行う。その他処理(S128)では、第2始動口センサ21a以外の各種センサからの検知信号に基づいて、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための賞球コマンドをセットしたり、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号に基づいて、下皿満杯データをRAM84の出力バッファに記憶したりする。
なお、この入力処理(S102)でセットされた賞球コマンドは、出力処理(S101)において、払出制御基板(賞球払出手段)110に送信される。賞球コマンドを受けた払出制御基板110は、賞球コマンドが示す数の賞球を払い出す。
[始動口センサ検出処理]図15に示すように、始動口センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS208に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、ステップS208に進むが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)を取得し(つまり図8(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。
続いて始動口センサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S208)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S208でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S208でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S209)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S209でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S209でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S210)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S211)を行う。特図1関係乱数取得処理(S211)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)を取得し(つまり図8(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[ゲート通過処理]図16に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAM84に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が「4」以上であるか否か判定し(S301)、普通図柄保留球数が「4」以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が「4」以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理(S303)を行う。普通図柄乱数取得処理(S303)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値、図8(B))を取得し、その取得乱数値をRAM84の普図保留記憶部86のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(S104)に次いで、図17に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)では、普通図柄表示器42および電チュー22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普通動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、「普通動作ステータス」が「1」である場合には(S601でYES)、普通図柄待機処理(S602)を行い、「普通動作ステータス」が「2」である場合には(S601でNO、S603でYES)、普通図柄変動中処理(S604)を行い、「普通動作ステータス」が「3」である場合には(S601,S603で共にNO、S605でYES)、普通図柄確定処理(S606)を行い、「普通動作ステータス」が「4」である場合には(S601,S603,S605の全てがNO)、普通電動役物処理(S607)を行う。なお普通動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]図18に示すように、普通図柄待機処理(S602)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S701)、「0」であればこの処理を終える。一方「0」でなければ、後述する普通図柄当たり判定処理を行う(S702)。
普通図柄当たり判定処理(S702)に次いで、遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S703)。普通図柄変動パターン選択処理では、図9(E)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が10秒の普通図柄変動パターンを選択する。なお普通図柄表示器42による普通図柄の変動表示(可変表示)の結果として停止表示(導出表示)される図柄は、普通図柄抽選の結果が「当たり」である場合は普通当たり図柄(「○○」、○:点灯、●:消灯)であり、「ハズレ」である場合は普通ハズレ図柄(「●○」)である。
普通図柄変動パターン選択処理(S703)に次いで遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S704)。そして、普図保留記憶部86における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部86における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S705)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動開始処理を行う(S706)。普通図柄変動開始処理では、ステップS703で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当たり判定処理]図19に示すように、普通図柄当たり判定処理(S702)ではまず、普図保留記憶部86に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値)を読み出す(S801)。次いで、普通図柄当たり判定テーブル(図9(D))のアドレスをセットする(S802)。続いて、時短フラグがONか否か(すなわち遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S803)。時短状態であれば、図9(D)に示す普通図柄当たり判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当たり判定値が「1」〜「240」)に基づいて、当たりか否か判定する(S804)。すなわち、読み出した普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−H)が当たり判定値の何れかと一致するか否か判定する。これに対して、非時短状態であれば、図9(D)に示す普通図柄当たり判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当たり判定値が「161」〜「240」)に基づいて、当たりか否か判定する(S805)。
そして当たり判定(S804,S805)の結果が「当たり」であれば、普通当たりフラグをONするとともに(S806)、普通当たり図柄に対応する普図停止図柄データ(11H)をRAM84に設けた普図バッファにセットして(S807)、本処理を終える。これに対して、当たり判定(S804,S805)の結果が「ハズレ」であれば、普通ハズレ図柄に対応する普図停止図柄データ(01H)を普図バッファにセットして(S807)、本処理を終える。なお本形態では、非時短状態であってもおよそ1/3の確率で普通図柄抽選に当選し、電チュー22が開放されるようになっている。これは、大当たり遊技の実行開始の権利が発生している際中に、第2始動口21への入賞(特定作動領域78への通過)が生じるようにするためである。
[普通図柄変動中処理]図20に示すように、普通図柄変動中処理(S604)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S1001)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S1001でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S1002)、普通動作ステータスを「3」にセット(S1003)する。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1004)、この処理を終える。
[普通図柄確定処理]図21に示すように、普通図柄確定処理(S606)ではまず、普通図柄の停止時間(本形態では500ms)が経過したか否か判定し(S1101)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S1101でYES)、続いて、普通当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1102)。普通当たりフラグがONでなければ(S1102でNO)、普通動作ステータスを「1」にセットして(S1108)、この処理を終える。
一方、普通当たりフラグがONであれば(S1102でYES)、電チュー22の開放パターンをセットする(S1103)。具体的には、時短状態中であれば(時短フラグがONであれば)、時短状態中の開放パターン(図11の電チュー開放TBL2に示す開放パターン)をセットする。この開放パターンは、3.0秒の開放を1回行う開放パターンである。
これに対して、非時短状態中であれば(時短フラグがOFFであれば)、非時短状態中の開放パターン(図11の電チュー開放TBL1に示す開放パターン)をセットする。この開放パターンは、2.0秒の開放を1回行う開放パターンである。このように本形態では、非時短状態中であっても第2始動口21に十分入賞可能な開放パターンで電チュー22を開放させることとしている。これは、電チュー22内の特定作動領域78への通過が、大当たり遊技の実行開始の条件となっているからである。
なお、どちらの電チュー開放TBLの開放パターンがセットされても、1回の補助遊技における開閉部材23の開放回数は1回である。よって、電チュー22の開放パターンのセットの際には、電チュー22の開放回数をカウントする電チュー開放カウンタの値を「1」にセットする。
ステップS1103に続いて遊技制御用マイコン81は、補助遊技(補助遊技のオープニング)を開始し(S1104)、補助遊技開始コマンドをセットする(S1105)。そして、貯留部材作動フラグをONするとともに(S1106)、普通動作ステータスを「4」にセットして(S1107)、本処理を終える。貯留部材作動フラグは、貯留部材68を作動させる期間であることを示すフラグである。つまり本形態では、貯留部材68の作動は補助遊技の開始とともに開始される。なお、貯留部材68の作動パターンについては後に詳述する。
[普通電動役物処理]図22及び図23に示すように、普通電動役物処理(S607)ではまず、普通当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S1201)。普通当たり終了フラグは、補助遊技において電チュー22の開放が全て終了したことを示すフラグである。
普通当たり終了フラグがONでなければ(S1201でNO)、第2始動口21の開放中か否か(すなわち電チュー22の開放中か否か)を判定する(S1202)。開放中でなければ(S1202でNO)、第2始動口21を開放させる時間に至ったか否か、すなわち補助遊技におけるオープニングの時間(開放前インターバルの時間)が経過して第2始動口21の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバル時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定し(S1203)、至っていなければ処理を終え、至っていれば第2始動口21を開放させる(S1204)。なお本形態では、開放前インターバルの時間は零秒に設定されている。従って、補助遊技の開始とともに第2始動口21は開放される。また本形態では、1回の補助遊技において第2始動口21が複数回にわたって開放されることはない。
一方、第2始動口21の開放中であれば(S1202でYES)、実行中の補助遊技における第2始動口21への総入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では9個)に達しているか否かを判定する(S1205)。すなわち、第2始動口21への総入賞個数を示す第2始動口入賞カウンタの値が「9」であるか否かを判定する。ステップS1205において規定入賞個数に達していなければ(S1205でNO)、続いて、第2始動口21を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから所定の開放時間が経過したか否か)を判定する(S1206)。そして、第2始動口21の開放時間が経過していなければ(S1206でNO)、処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S1205でYES)又は第2始動口21の開放時間が経過した場合(S1206でYES)、すなわち2つの電チュー開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2始動口21を閉鎖(閉塞)する(S1207)。
そして第2始動口21の閉鎖(S1207)に次いで、電チュー開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1208)、電チュー開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1209)。「0」でなければ(S1209でNO)、再び電チュー22を開放させるためにそのまま処理を終える。一方「0」であれば(S1209でYES)、補助遊技を終了させるべく、補助遊技のエンディングを開始し(S1210)、普通当たり終了フラグをセットして(S1211)、本処理を終える。なお本形態では電チュー開放カウンタは、非時短状態及び時短状態のいずれであっても電チュー22の開放(開閉部材23の開放)が1回なされると「0」になる。
また、ステップS1201において普通当たり終了フラグがONであれば(S1201でYES)、補助遊技における電チュー22の開放動作は全て終了しているので、図23に示すように、補助遊技における閉鎖後インターバルの時間(補助遊技のエンディングの時間)が経過したか否かを判定する(S1212)。経過していなければ本処理を終える。
一方、経過していれば(S1212でYES)、続いて、補助遊技中に電チュー22内に入球した遊技球の数と、電チュー22外に排出された遊技球の数とが一致しているか否かを判定する(S1213)。すなわち、第2始動口入賞カウンタの値と第2始動口排出カウンタの値とが一致しているか否かを判定する。一致していなければ本処理を終えるが、一致していれば、補助遊技を終了させて新たな普通図柄抽選を実行可能とするべく、ステップS1214以降の処理を行う。
ステップS1214では遊技制御用マイコン81は、普通当たり終了フラグをOFFする。次いで、普通当たりフラグをOFFする(S1215)。そして、第2始動口入賞カウンタの値をクリアするとともに(S1216)、第2始動口排出カウンタの値をクリアする(S1217)。その後、普通動作ステータスを「1」にセットして(S1218)、本処理を終える。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)において、普通動作処理(S105)として再び普通図柄待機処理(S602、図17参照)が実行されることになる。このように本形態では、補助遊技における電チュー22への入排出球数が一致するまでは、新たな普通図柄抽選やその結果を示す普通図柄の変動表示が開始されないようにしている。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで特別動作処理(S106)を行う(図13参照)。特別動作処理(S106)では、図24に示すように、特別図柄表示器41および大入賞装置31に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4,5」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301でYES)、特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1301でNO、S1303でYES)、特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1301,S1303で共にNO、S1305でYES)、特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1301,S1303,S1305で共にNO、S1307でYES)、大当たり遊技の実行のための特別電動役物処理1(S1308)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には(S1301,S1303,S1305,S1307の全てがNO)、小当たり遊技の実行のための特別電動役物処理2(S1309)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図25に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留球数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1407)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1407でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1413)、そうであれば(S1413でYES)処理を終え、そうでなければ(S1413でNO)、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする(S1414)。
ステップS1401において特図2保留球数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、特図2大当たり判定処理(S1402)、及び特図2変動パターン選択処理(S1403)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1404)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1405)。このようにして、第2特図保留が保留された順に消化されるようにしている。
続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1406)を実行する。特図2変動開始処理(S1406)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1406)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1407でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、特図1大当たり判定処理(S1408)、及び特図1変動パターン選択処理(S1409)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1410)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1411)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。
続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1412)を実行する。特図1変動開始処理(S1412)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1412)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。そして本形態では、特図2の抽選の方が、特図1の抽選よりも遊技者にとって有利な抽選(特典量の多い大当たりに当選し易い抽選)となっている(図7参照)。
なお本形態では、通常遊技状態で大当たりに当選した場合でも、大当たり遊技の実行開始のためには第2始動口21内の特定作動領域78を通過させる必要がある。そのため、大当たり遊技の開始までに最低でも第2特図保留が1つは生じることとなる。よって、大当たり遊技の終了時点で第1特図保留が残っていたとしても、遊技者に有利な特図2の抽選が実行されることとなる。従って、大当たり遊技後に遊技者に有利でない特図1の抽選が実行されてしまうのを抑制することが可能となっている。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1402)と特図1大当たり判定処理(S1408)とは、処理の流れが同じであるため図26に基づいてまとめて説明する。図26に示すように、特図2大当たり判定処理(S1402)又は特図1大当たり判定処理(S1408)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)を読み出す(S1501)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1402)では、RAM84の第2特図保留記憶部85bの第1記憶領域(即ち第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1408)では、RAM84の第1特図保留記憶部85aの第1記憶領域(即ち第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図9(A))のアドレスをセットする(S1502)。次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1503)。そして、高確率状態でなければ(S1503でNO)、すなわち通常確率状態(非高確率状態)であれば、大当たり判定テーブル(図9(A))のうち非高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「628」,「629」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1504)。一方、高確率状態であれば(S1503でYES)、大当たり判定テーブル(図9(A))のうち高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「620」〜「629」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1505)。
大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「大当たり」であれば、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図9(B)に示す当たり種別判定テーブルに基づいて当たり種別を判定する(S1506)。当たり種別を判定(S1506)した後は、大当たりフラグをONするとともに(S1507)、当たり種別に応じた特図停止図柄データ(図7参照)をRAM84に設けた特図バッファにセットして(S1512)、ステップS1513に進む。
一方、大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「ハズレ」であれば、続いて、小当たりか否かを判定する(S1508,S1510)。なおこの小当たり判定(S1508,S1510)は、特図1大当たり判定処理(S1408)でのみ行われ、特図2大当たり判定処理(S1402)では行われない。本形態では特図2の抽選における小当たり当選確率が零に設定されているからである(図9(A)の特図2の欄参照)。特図1大当たり判定処理(S1408)における小当たり判定(S1508,S1510)では、大当たり乱数カウンタ値が小当たり判定値である「0」〜「60」の何れかと一致するか否かが判定される(図9(A)の特図1の欄参照)。
小当たり判定(S1508,S1510)の結果が「小当たり」であれば、小当たりフラグをONするとともに(S1509,S1511)、小当たり図柄に応じた特図停止図柄データ(図7参照)をRAM84に設けた特図バッファにセットして(S1512)、ステップS1513に進む。なお本形態では、小当たり図柄の種類は1つである(図7及び図9(B)参照)。小当たりか否かを決める乱数を、大当たり乱数とは別に設けてもよい。
また、大当たりでなく(S1504又はS1505でNO)、小当たりでもなければ(S1508又はS1510でNO)、「ハズレ」であるので、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)を特図バッファにセットして(S1512)、ステップS1513に進む。ステップS1513では、ステップS1512でセットした特図停止図柄データの情報を含む図柄指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。
なお、第1始動口20への入球により取得された乱数値に基づく当否判定を、第1当否判定といい、第2始動口21への入球により取得された乱数値に基づく当否判定を、第2当否判定という。本形態では、第1当否判定には大当たりの当否判定と小当たりの当否判定とが含まれている。一方、第2当否判定には大当たりの当否判定が含まれているが小当たりの当否判定は含まれていない。
[特図2変動パターン選択処理]図27及び図28に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1403)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1601)。時短状態でなければ(S1601でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1602)。ONであれば(S1602でYES)、非時短状態中大当たりテーブル(図10に示す変動パターン判定テーブルのうち特図2且つ非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1603)。
またステップS1602において、大当たりフラグがONでなければ(S1602でNO)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1604)。図9(C)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」〜「5」であり、非時短状態であれば「0」〜「13」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。
リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1604でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図10に示す変動パターン判定テーブルのうち特図2且つ非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1605)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1604でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図10に示す変動パターン判定テーブルのうち特図2且つ非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1606)。このリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」〜「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1601において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1601でYES)には、図28に示すように、遊技状態フラグが「2」か否かを判定する(S1607)。遊技状態フラグは、現在の遊技状態を示すフラグである。図37中の表に示すように、遊技状態フラグが「1」に設定されていれば、現在の遊技状態は「非時短状態」である。また、遊技状態フラグが「2」に設定されていれば、現在の遊技状態は「時短状態」であり、初回の特別図柄の変動表示がまだ終了していない状態である。また、遊技状態フラグが「3」に設定されていれば、現在の遊技状態は「時短状態」であり、初回の特別図柄の変動表示が既に終了している状態である。よって、図28のステップS1607において遊技状態フラグが「2」か否かを判定しているということは、いま変動パターンを選択しようとしている特別図柄の変動表示(特図変動ともいう)が、大当たり遊技の終了後の初回の特図変動か否かを判定しているということである。
ステップS1607の判定結果がYESであれば、時短状態における初回の第2特別図柄の変動であるため、時短状態中特殊テーブルを参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1608)。時短状態中特殊テーブルは、図10に示す特図2且つ時短状態用のテーブルのうち1変動目専用のテーブルである。このテーブルに基づく変動パターンの選択では、特殊変動パターンP41が選択される。特殊変動パターンP41は、変動時間が13000msの変動パターンである。
これに対して、ステップS1607の判定結果がNOであれば、時短状態における初回以外の第2特別図柄の変動であるため、時短状態中通常テーブルを参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1609)。時短状態中通常テーブルは、図10に示す特図2且つ時短状態用のテーブルのうち1変動目以外用のテーブルである。このテーブルに基づく変動パターンの選択では、通常変動パターンP31が選択される。通常変動パターンP31は、変動時間が2400msの変動パターンである。
このように本形態では、時短状態における特図2の変動パターンとして、1変動目であれば変動時間が相対的に長い特殊変動パターンP41(変動時間は13秒)を選択し、1変動目でなければ変動時間が相対的に短い通常変動パターンP31(変動時間は2.4秒)を選択するようにしている。言い換えれば、時短状態における1変動目の特図2の変動表示の変動時間を、予め定めた第1変動時間決定テーブル(時短状態中特殊テーブル)に基づいて決定し、時短状態における1変動目を除く特図2の変動表示の変動時間を、第1変動時間決定テーブルよりも短い変動時間に決定される第2変動時間決定テーブル(時短状態中通常テーブル)に基づいて決定するようにしている。
これは、大当たり遊技の実行中から存在する第2特図保留に基づいて大当たりに当選することがあるのを考慮してのことである。つまり、大当たり遊技中から存在する第2特図保留に大当たり当選となる保留が含まれていた場合には、大当たり遊技後の時短状態への制御期間が著しく短くなる可能性がある。後述するように大当たりに当選して大当たり遊技の実行開始の権利が発生すると、遊技状態が非時短状態に制御されるからである(図31及び図34参照)。そうすると、電チュー22を開放させるまでに時間がかかるおそれがあり、大当たり遊技の実行をスムーズに開始できない可能性が生じる。これを解消するため本形態では、時短状態における初回の第2特別図柄の変動表示の変動時間を長くして、時短状態に制御される期間を確保している。
なお、時短状態における特図2の変動パターンの選択のほとんどは、時短状態中通常テーブルに基づいて行われる。つまり、変動時間は2.4秒に決定される。これは、非時短状態において決定される変動時間よりも短い変動時間である。このように本形態では、時短状態中の変動パターン判定テーブルは、非時短状態中の変動パターン判定テーブルよりも特別図柄の変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図27に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1610)、本処理を終える。ステップS1610でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S1302)におけるステップS1406でセットされる特図2変動開始コマンドに含められる。
[特図1変動パターン選択処理]図29に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1409)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1701)。時短状態でなければ(S1701でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1702)。ONであれば(S1702でYES)、非時短状態中大当たりテーブル(図10に示す変動パターン判定テーブルのうち特図1且つ非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1703)。
具体的には、変動パターンP1(振分率20%)又はP2(振分率80%)が選択される。変動パターンP1は、変動時間が50000msの変動パターンであり、変動パターンP2は、変動時間が20000msの変動パターンである。変動パターンP2の変動時間は、後述する小当たり当選時に選択される変動パターンP3の変動時間と同じである。このように大当たり当選時の大半が小当たり当選時と同じ変動時間に設定されるようにしているのは、変動時間の長さによって遊技者が小当たりに当選したのか大当たりに当選したのか区別できないようにするためである。また、大当たり当選時の一部において小当たり当選時よりも長い変動時間が設定されるようにしたのは、小当たり当選ではなく、大当たり当選が確定する変動パターンを設けるためである。
ステップS1702において、大当たりフラグがONでなければ(S1702でNO)、続いて小当たりフラグがONか否かを判定する(S1704)。ONであれば(S1704でYES)、非時短状態中小当たりテーブル(図10に示す変動パターン判定テーブルのうち特図1且つ非時短状態且つ小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1705)。具体的には、変動パターンP3が選択される。変動パターンP3は、上述したように変動時間が20000msの変動パターンである。
またステップS1704において、小当たりフラグがONでなければ(S1704でNO)、続いてリーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1706)。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1706でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図10に示す変動パターン判定テーブルのうち特図1且つ非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1707)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1706でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図10に示す変動パターン判定テーブルのうち特図1且つ非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1708)。
またステップS1701において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1701でYES)には、時短状態中テーブルを参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1709)。時短状態中テーブルは、図10に示す特図1且つ時短状態用のテーブルである。このテーブルに基づく変動パターンの選択では、変動パターンP11が選択される。変動パターンP11は、変動時間が2400msの変動パターンである。つまり本形態では時短状態においては、初回の特図2の変動表示を除いて、特図2の変動表示であっても特図1の変動表示であっても、比較的短い変動時間の変動パターンが選択されるようになっている。但し、本パチンコ遊技機1は特図2の変動が優先的に実行されるため(図25参照)、時短状態において特図1の変動が実行されることはほぼない。なお、時短状態における初回の特図1の変動表示も、特図2の変動表示のように比較的長い変動時間が選択されるように構成してもよい。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、選択した変動パターンをセットして(S1710)、本処理を終える。ステップS1710でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S1302)におけるS1412でセットされる特図1変動開始コマンドに含められる。
[特別図柄変動中処理]図30に示すように、特別図柄変動中処理(S1304)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図10参照)が経過したか否かを判定する(S1801)。経過していなければ(S1801でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1801でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1802)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1803)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1804)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図31及び図32に示すように、特別図柄確定処理(S1306)ではまず、権利発生中フラグがONであるか否かを判定する(S1901)。権利発生中フラグは、大当たり遊技の実行開始の権利が発生している状態(権利発生状態という)であることを示すフラグであり、後述するステップS1905でONにされるフラグである。権利発生中フラグがONでなければ(S1901でNO)、続いて、特別図柄の停止時間(本形態では600ms)が経過したか否かを判定する(S1902)。経過していなければ(S1902でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S1902でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1903)。
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1904)。大当たりフラグがONであれば(S1904でYES)、権利発生中フラグをONにして権利発生状態に移行させるとともに(S1905)、権利発生コマンドをセットする(S1906)。権利発生コマンドは、権利発生状態となったことをサブ制御基板90に通知するためのコマンドである。その後遊技制御用マイコン81は、後述の遊技状態リセット処理を行って(S1907)、本処理を終える。
一方、ステップS1904において大当たりフラグがONでなければ(S1904でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1920)。小当たりフラグがONであれば(S1920でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1921)。なお小当たりフラグがONである場合には、遊技状態リセット処理を行わない。つまり、確変フラグや時短フラグがONであってもOFFにはしない。その後遊技制御用マイコン81は、小当たり遊技を開始するべく、小当たりのオープニングコマンドをセットして(S1922)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S1923)。
そしてステップS1923に続いて、遊技制御用マイコン81は、小当たり遊技における大入賞口30の開放パターン(詳しくは図7を参照)をセットする(S1924)。なおこのときに、小当たり遊技中の大入賞口30の開放回数をカウントする小当たり用開放カウンタの値を「1」にセットする。
ステップS1920において小当たりフラグがONでなければ(S1920でNO)、権利発生状態に制御することもなく、小当たり遊技を開始することもないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1925)、本処理を終える。
またステップS1901において権利発生中フラグがONである場合には(S1901でYES)、図32に示すように、特定作動領域センサ21bによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S1908)。この判定の結果がNOであれば、権利発生状態中の特定作動領域78への遊技球の通過は生じていないため、本処理を終える。これに対して、ステップS1908の判定結果がYESであれば、権利発生状態中に特定作動領域78への遊技球の通過が生じている。そのため、大当たり遊技を開始するべく、権利発生中フラグをOFFにするとともに(S1909)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1910)。そして、大当たりのオープニングコマンドをセットし(S1911)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1912)。
それからステップS1912に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たりの種類に応じた開放パターン(詳しくは図7を参照)をセットする(S1913)。なおこのときに、大当たり遊技において実行したラウンド遊技の回数をカウントするラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じた値にセットする。その後遊技制御用マイコン81は、ラウンド数表示器45を、当選した大当たりのラウンド数に応じた点灯態様で点灯させて(S1914)、本処理を終える。このように本形態では、ラウンド数表示器45の点灯は権利発生状態において特定作動領域78への通過が生じてからなされる。よって、当選した大当たりのラウンド数が、特定作動領域78へ遊技球を通過させるよりも前にラウンド数表示器45によって遊技者にわかってしまうことはない。
[遊技状態管理処理]図33に示すように、遊技状態管理処理(S1903)ではまず、確変フラグがONか否か判定し(S2001)、ONであれば、高確率状態中に実行した特別図柄変動の回数をカウントする確変カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2002)、確変カウンタの値が「0」か否か判定して(S2003)、「0」であれば確変フラグをOFFする(S2004)。ステップS2001又はS2003の判定結果がNOであれば、ステップS2005に進む。なお、本パチンコ遊技機1では、高確率状態への移行時には確変カウンタの値が「10000」にセットされるようになっている。この点については後述する。
続いて、時短フラグがONか否か判定し(S2005)、ONであれば、時短状態中に実行した特別図柄変動の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントする(S2006)。そして、遊技状態フラグの値が「2」か否かを判定する(S2007)。遊技状態フラグの値が「2」でなければそのままステップS2009に進むが、遊技状態フラグの値が「2」であれば、時短状態における初回の特別図柄変動が終了したタイミングであるため、遊技状態フラグの値を「3」(時短状態であり初回の特別図柄変動が終了している状態であることを示す値、図37中の表参照)にセットして(S2008)、ステップS2009に進む。ステップS2009では後遊技制御用マイコン81は、時短カウンタの値が「0」か否か判定する。そして、「0」であれば時短フラグをOFFするとともに(S2010)、遊技状態フラグの値を「1」(非時短状態であることを示す値、図37中の表参照)にセットする(S2011)。ステップS2005又はS2009の判定結果がNOであれば、ステップS2012に進む。なお、本パチンコ遊技機1では、時短状態への移行時には時短カウンタの値が「50」、「100」又は「10000」にセットされるようになっている。この点については後述する。
その後、遊技制御用マイコン81は、現在の遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S2012)、本処理を終える。
[遊技状態リセット処理]図34に示すように、遊技状態リセット処理(S1907)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2101)、ONであれば確変フラグをOFFする(S2102)。また、時短フラグがONか否かを判定し(S2103)、ONであれば時短フラグをOFFする(S2104)。つまり本形態では、大当たり遊技の実行開始の権利が発生してから大当たり遊技の実行が終了するまでの間は、非高確率状態且つ非時短状態に制御される。本形態では非時短状態時は常に低ベース状態であるので、大当たり遊技の実行開始の権利の発生から大当たり遊技の実行終了までの間は低ベース状態に制御されることにもなる。なお、本形態における低ベース状態とは、電チュー22が頻繁に開放されることによる入賞サポートがないという意味での低ベース状態であり、大入賞装置31の作動に基づくベースアップを考慮したものではない。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]図35に示すように、特別電動役物処理1(S1308)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2201)。大当たり終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2201でNO)、大入賞口30の開放中か否か(すなわち大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2202)。開放中でなければ(S2202でNO)、大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口を再び開放させるまでの開放間インターバルの時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S2203)。
ステップS2203の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2203の判定結果がYESであれば、セットされている開放パターンに従って大入賞口30を開放させる(S2204)。
続くステップS2205では、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。ラウンド指定コマンド送信判定処理(S2205)では、ステップS2205での大入賞口30の開放が1回のラウンド遊技中での初めての開放か否かを判定し、そうであれば、実行中の大当たり遊技のラウンド数の情報を含むラウンド指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。なお本形態では、複数回の大入賞口30の開放を伴うラウンド遊技はないため(図7参照)、ステップS2205では必ずラウンド指定コマンドがセットされる。
ステップS2202において、大入賞口30の開放中であれば(S2202でYES)、大入賞口30の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S2209)。本形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では1ラウンド当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図7参照)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口30の閉鎖条件が成立していなければ(S2209でNO)、処理を終える。
これに対して、大入賞口30の閉鎖条件が成立している場合(S2209でYES)には、大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2210)。そして、ステップS2210の閉鎖によって1回のラウンド遊技が終了するか否かを判定する(S2211)。終了しない場合には(S2211でNO)、そのまま処理を終え、終了する場合には(S2211でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントして(S2212)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2213)。「0」でなければ(S2213でNO)、次のラウンド遊技を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2213でYES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2214)、大当たりのエンディングを開始する(S2215)。そして、大当たり終了フラグをセットして(S2216)、本処理を終える。
またステップS2201において大当たり終了フラグがONであれば(S2201でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2217)、エンディング時間が経過していなければ(S2217でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2217でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2218)、大当たりフラグをOFFし(S2219)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S2220)。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理において、特別動作処理(図24)として再び特別図柄待機処理(S1302)が実行されることになる。その後、後述の遊技状態設定処理(S2221)を行って本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図36に示すように、遊技状態設定処理(S2221)ではまず、今回当選した大当たりの種類(特別図柄の種類)が、確変大当たり(高確率状態への制御契機となる大当たり、図7参照)であるか否かを判定する(S2301)。今回当選した大当たりの種類は、特図バッファにセットされている特図停止図柄データの値に基づいて判定する。確変大当たりであれば(S2301でYES)、確変フラグをONするとともに(S2302)、確変カウンタに「10000」をセットする(S2303)。そして、時短フラグをONするとともに(S2304)、時短カウンタに「10000」をセットして(S2305)、ステップS2310に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が、高確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち高確高ベース状態)になる。この高確高ベース状態は、特別図柄の変動表示が10000回行われること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。すなわち、実質的には次回の大当たり当選まで継続する。
一方、ステップS2301において確変大当たりでないと判定した場合には、続いて、今回当選した大当たりの種類(特別図柄の種類)が、時短大当たり(時短A大当たり又は時短B大当たり、図7参照)であるか否かを判定する(S2306)。時短大当たりであれば(S2306でYES)、時短フラグをONするとともに(S2307)、時短カウンタに、今回当選した大当たりの種類に応じた時短回数をセットして(S2308)、ステップS2310に進む。具体的には、時短A大当たりに当選している場合には時短カウンタに「100」をセットし、時短B大当たりに当選している場合には時短カウンタに「50」をセットする。
これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が、非高確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)になる。この低確高ベース状態は、特別図柄の変動表示の実行回数が、設定した時短回数に至ること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。なお、時短回数が100回に設定される時短状態を第1時短状態と称し、時短回数が50回に設定される時短状態を第2時短状態と称することとする。
また、ステップS2306において時短大当たりでないと判定した場合には、今回当選した大当たりの種類(特別図柄の種類)は、通常大当たり(図7参照)である。この場合には、確変フラグも時短フラグもONにすることなく、ステップS2310に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が、非高確率状態且つ非時短状態且つ低ベース状態(すなわち低確低ベース状態)になる。
ステップS2310では、後述する遊技状態フラグ設定処理を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、今設定した遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S2311)。そして、遊技状態設定処理を終える。
[遊技状態フラグ設定処理]図37に示すように、遊技状態フラグ設定処理(S2310)では、今回当選した大当たりの種類(特別図柄の種類)が、通常大当たり(図7参照)であれば(S2401でYES)、遊技状態フラグの値を「1」にセットする(S2402)。また、時短付き大当たり(時短大当たりと確変大当たりの総称、図7参照)であれば(S2401でNO、S2403でYES)、遊技状態フラグの値を「2」にセットする(S2404)。なお、遊技状態フラグの初期値は「1」である。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]図38に示すように、特別電動役物処理2(S1309)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2501)。小当たり終了フラグは、小当たり遊技において大入賞装置31の開放が終了したことを示すフラグである。
小当たり終了フラグがONでなければ(S2501でNO)、大入賞口30の開放中か否か(すなわち大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2502)。開放中でなければ(S2502でNO)、大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち小当たりのオープニング(開放前インターバル)の時間が経過して開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2503)。
ステップS2503の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2503の判定結果がYESであれば、小当たりの開放パターン(図7参照)に従って大入賞口30を開放させる(S2504)。
ステップS2502において大入賞口30の開放中であれば(S2502でYES)、大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では8個)に達しているか否かを判定する(S2505)。規定入賞個数に達していなければ(S2505でNO)、大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間(図7参照)が経過したか否か)を判定する(S2506)。そして、大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S2506でNO)、処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2505でYES)又は大入賞口30の開放時間が経過している場合(S2506でYES)には、大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2507)。そして、小当たり用開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2508)、小当たり用開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2509)。
ステップS2509において「0」でなければ(S2509でNO)本処理を終えるが、「0」であれば(S2509でYES)、小当たり遊技を終了させるべく、小当たりのエンディング(閉鎖後インターバル)を開始するとともに(S2510)、小当たり終了フラグをセットして(S2511)、本処理を終える。なお本形態では、小当たり用開放カウンタは、大入賞口30の開放が1回なされると「0」になる。
ステップS2501において小当たり終了フラグがONであれば(S2501でYES)、小当たりとしての開放が終了しているので、小当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2513)、エンディング時間が経過していなければ(S2513でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2513でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2514)、小当たりフラグをOFFし(S2515)、さらに特別動作ステータスを「1」にセットして(S2516)本処理を終える。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理において、特別動作処理(図24)として再び特別図柄待機処理(S1302)が実行されることとなる。
なお、小当たり遊技の開始に際して確変フラグや時短フラグをONからOFFに切り変えることはしない。また、小当たり遊技の終了に際しては、上述した遊技状態設定処理(S2221、図36参照)を行わない。すなわち、本パチンコ遊技機1では、小当たり遊技の実行前と実行後において遊技状態を変化させない。
[貯留部材制御処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで貯留部材制御処理(S107)を行う(図13参照)。貯留部材制御処理(S107)では図39に示すように、まず、貯留部材作動フラグがONか否かを判定する(S2601)。貯留部材作動フラグがONでなければ本処理を終える。一方、貯留部材作動フラグがONであれば(S2601でYES)、補助遊技が開始している(図21参照)。よって、貯留中フラグがONか否かを判定する(S2602)。貯留中フラグは、貯留部材68が貯留状態にあることを示すフラグであり、後述するステップS2605でONにされるフラグである。
ステップS2602において貯留フラグがONでなければ(S2602でNO)、貯留部材68を解除状態(初期状態、図3(B)参照)から貯留状態(図3(A)参照)に制御する(S2603)。つまり、貯留部材ソレノイド69をONにする。そして、貯留状態に制御し続ける時間(貯留時間という)を計測するための貯留タイマに16000msをセットする(S2604)。その後、貯留中フラグをONして(S2605)、本処理を終える。このように本形態では、貯留部材68は、補助遊技の開始とともに貯留状態に制御されることとなる。また本形態では、補助遊技のオープニングの時間は零秒であり、補助遊技の開始とともに電チュー22が開放される。よって、電チュー22の開放開始とともに貯留部材68が貯留状態に制御されることとなる。貯留状態に制御された貯留部材68が再び解除状態に戻されるのは、電チュー22の閉鎖後である。よって本形態では、補助遊技において第2始動口21への入賞が生じれば、必ず1球は遊技球が貯留されるようになっている。
また、ステップS2602において貯留フラグがONであれば(S2602でYES)、貯留タイマの値を減算するとともに(S2606)、貯留タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S2607)。貯留タイマの値が「0」でなければ(S2607でNO)、まだ貯留部材68を解除状態に戻す時間ではない、つまり貯留時間は経過していない。そのため、直ちに本処理を終える。
これに対して、ステップS2607において貯留タイマの値が「0」であれば(S2607でYES)、貯留時間が経過している。そのため、貯留状態(図3(A)参照)にある貯留部材68を解除状態(図3(B)参照)に制御する(S2608)。つまり、貯留部材ソレノイド69をOFFにする。そして、貯留中フラグをOFFするとともに(S2609)、貯留部材作動フラグをOFFして(S2610)、本処理を終える。このように本形態では、貯留部材68は、貯留状態に制御されてから16秒経過すると解除状態に戻されることとなる。貯留部材68が解除状態に制御されると、貯留部材68に貯留されていた遊技球は特定作動領域78を通過する(図3(B)参照)。なお、このような貯留部材68の一定動作は、貯留部材68の所定の作動パターンに当たる。
[保留球数処理]遊技制御用マイコン81は、貯留部材制御処理(S107)に次いで保留球数処理(S108)を行う(図13参照)。保留球数処理(S108)では図40に示すように、まず、RAM84に記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数および普通図柄保留球数を読み出す(S2801)。次いで、その保留球数をサブ制御基板90に通知するための保留球数コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする(S2802)。
6.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図41〜図47に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図41に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001〜S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出決定用乱数には、演出図柄を決定するための演出図柄決定用乱数、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(演出図柄変動演出や、大当たり遊技に伴うオープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出、後述の特殊演出、ストック演出等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、ランプ制御基板107を介して盤ランプ5や枠ランプ66を発光させたり、装飾可動体15を駆動させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)、および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)では、図42に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、ストローブ信号がONでなければ処理を終え、ONであれば主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4102)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図43に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63a(図6参照)からの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで盤ランプ5や枠ランプ66を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4304)で作成したランプデータをランプ制御基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ5や枠ランプ66を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理(S4203)を行う。駆動制御処理(S4203)では、演出に合うタイミングで装飾可動体15を駆動させるべく、駆動データ(装飾可動体15の駆動ためのデータ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、装飾可動体15を所定の動作態様で駆動させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図44に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S4301)。次いで、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4303)。
その後、演出制御用マイコン91は、ランプデータ(盤ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板106への出力をしたり、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4304)。
[受信コマンド解析処理]図45に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から図柄指定コマンドを受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば演出図柄選択処理を行う(S4402)。演出図柄選択処理(S4402)では、図柄指定コマンドが示す特図停止図柄データの情報に基づいて、変動演出にて最終的に停止表示する演出図柄8L,8C,8R(図2参照)の組み合わせを決定する。なお、ここで取得した特図停止図柄データの情報は、後述する各処理においても適宜利用可能である。
具体的には、特図1の抽選にて大当たりに当選した場合、および、小当たりに当選した場合には、原則としては、演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせとして「135」等の「チャンス目」を選択する。つまり、チャンス目は、大当たり当選時も小当たり当選時も選択される共通の出目である。このようにしているのは、演出図柄8L,8C,8Rの出目によってどちらに当選したのか遊技者にわからないようにするためである。
但し、特図1の抽選にて大当たりに当選した場合であっても、例外的に演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせとして「555」等の「ゾロ目」を選択することがある。演出図柄8L,8C,8Rがゾロ目で停止表示されると、遊技者は大当たり当選を認識することができる。つまり、ゾロ目が選択された場合の演出図柄変動演出は特図1の抽選結果を報知する演出の中でも大当たり当選確定を報知する演出となる。このように特図1の抽選結果に基づく変動演出において大当たり当選確定の演出を実行可能に構成することで、遊技興趣を向上させている。
これに対して、特図2の抽選にて大当たりに当選した場合には、上記した特図1の抽選とは異なり、必ず「ゾロ目」を選択する。特図2の抽選では小当たりに当選することはないため(図7参照)、大当たり当選に期待させるための「チャンス目」を表示する必要がないからである。
なお、特図1の抽選においても特図2の抽選においても、抽選結果がハズレであれば(つまり大当たり当選でも小当たり当選でもなければ)、演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせとして「バラケ目」を選択する。バラケ目としては、リーチ有りハズレの場合は最終的な停止態様として「787」などが選択され、リーチ無しハズレの場合は最終的な停止態様として「635」などが選択されることとなる。なお、演出図柄の決定には演出図柄決定用乱数が用いられる。また、「チャンス目」としてどのような表示態様の演出図柄を採用するかは適宜変更可能である。
続いて演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば変動演出開始処理を行う(S4404)。変動演出開始処理(S4404)では、受信した変動開始コマンドが示す変動パターンに基づいて変動演出パターンを選択する。そして、選択した変動演出パターンにて演出図柄変動演出を開始するための変動演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする。セットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにて変動演出を行う。
なお、変動演出パターンが決まると、演出図柄変動演出の詳細が決まることとなる。つまり、演出図柄変動演出の時間、演出図柄の変動表示態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、演出ボタン演出(SW演出)の有無、演出ボタン演出の内容、演出展開構成、演出図柄の背景の種類等からなる演出図柄変動演出の内容の詳細が決まることとなる。変動演出パターンの決定には、変動演出パターン決定用乱数が用いられる。
続いて演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば変動演出終了処理を行う(S4406)。変動演出終了処理(S4406)では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、変動演出を終了させる。これにより、表示画面7aに変動表示(例えば上下に揺れるように表示)されていた演出図柄8L,8C,8Rは、確定的に停止表示されることとなる(揺れることなく止まって表示されることとなる)。
続いて演出制御用マイコン91は、権利発生コマンドを受信したか否かを判定する(S4407)。権利発生コマンドを受信していなければ(S4407でNO)、ステップS4412に進む。これに対して、権利発生コマンドを受信していれば(S4407でYES)、続いて、今発生中の権利(「大当たり遊技の実行開始の権利」のこと、以下単に「権利」ともいう)が特図1の抽選に基づいて発生したものか否かを判定する(S4408)。なお本形態では、権利発生コマンドには、特図1の抽選にて発生した権利であるのか、特図2の抽選にて発生した権利であるのかの情報が含まれているものとする。
特図1の抽選にて発生した権利であれば(S4408でYES)、成功の特殊演出の実行を開始するための演出開始コマンド(成功特殊演出開始コマンド)を、RAM94の出力バッファにセットする(S4409)。そして、特図1の抽選に基づく権利発生中であることを示す特図1権利発生フラグをONするとともに(S4410)、発生中の権利に係る大当たり(権利の発生契機となった大当たり)のラウンド数(図7参照)をR数カウンタにセットする(S4411)。ステップS4411の処理を行うのは、後述するストック演出(図49参照)の実行のためである。発生中の権利に係る大当たりの種類は、特図停止図柄データに基づいて判断する。一方、ステップS4408において特図1の抽選にて発生した権利でないと判定した場合には(S4408でNO)、つまり今発生している権利が特図2の抽選に基づくものである場合には、ステップS4409〜S4411の処理を行うことなくステップS4412に進む。
ここで、特殊演出とは、権利が発生したか否かを遊技者に報知する演出である。特殊演出には成功演出(成功の特殊演出)と、失敗演出(失敗の特殊演出)とがある。成功の特殊演出(第1報知演出に相当)は、大当たり当選時に実行される演出(権利の発生中に実行される演出)であり、遊技者に対して権利が発生したこと(つまりは大当たりに当選したこと)を報知する演出である。言い換えれば、成功の特殊演出は、現在の状態が権利の発生している状態であることを報知する演出である。これに対して、失敗の特殊演出(第2報知演出に相当)は、小当たり当選時に実行される演出であり、遊技者に対して権利が発生していないこと(つまりは大当たりに当選しておらず小当たりに当選したこと)を報知する演出である。言い換えれば、失敗の特殊演出は、現在の状態が権利の発生していない状態であることを報知する演出である。
具体的には、特殊演出ではまず、図48(a)に示すように「ストックゾーン突入チャレンジ!」の文字画像と「右打ち」を示す矢印画像とを含む演出画像が、表示画面7aに表示される。図48(a)に示す演出画像の表示は、成功の特殊演出の場合も失敗の特殊演出の場合も共通である。つまり本形態では、どちらの場合も遊技者に右打ちを促している。このようにしているのは、大当たりに当選していれば大当たり遊技の実行を開始させるために、ゲート28への通過に基づく電チュー22の開放と、電チュー22内の特定作動領域78への通過を生じさせる必要があるところ、どちらの場合にも(大当たり当選時も小当たり当選時も)、大当たり遊技の実行開始に期待させるためである。なお本形態では、権利発生報知後から大当たり遊技の実行開始までの期間をストックゾーンと称することとしている。ストックゾーンでは、つまり大当たり当選に基づく権利発生中には、ゲート28への通過に基づく普通図柄の変動表示に並行して、後述するストック演出(特典量示唆演出)が実行される。このストック演出は、小当たり当選時には実行されない。
成功の特殊演出では、上記した共通演出画像(図48(a)に示す画像)の表示に続いて、図48(b)に示すように「ストックゾーン突入成功!」の文字画像と「右打ち」を示す矢印画像(表示画面7aの右上部)とを含む演出画像が表示画面7aに表示される。これにより、遊技者には権利の発生が報知される。また、右打ちを継続すべき旨が報知される。遊技者は継続して右打ちを行うことで、ゲート28への通過に基づく電チュー22の開放、及び、電チュー22内の特定作動領域78への通過を生じさせることができる。特定作動領域78へ遊技球が通過すれば、大当たり遊技の実行が開始される。
これに対して、失敗の特殊演出では、上記した共通演出画像(図48(a)に示す画像)の表示に続いて、図48(c)に示すように「ストックゾーン突入失敗・・・」の文字画像を含む演出画像が表示画面7aに表示される。これにより、遊技者には権利が発生していないことが報知される。なお、成功の特殊演出(第1報知演出)は、権利が発生したことを報知することができれば、どのような演出内容でもよい。また、失敗の特殊演出(第2報知演出)は、権利が発生していないことを報知することができれば、どのような演出内容でもよい。
図45に戻り、ステップS4412では演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定する。オープニングコマンドを受信していれば(S4412でYES)、後述するオープニング演出選択処理を行う(S4413)。
続いて演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否か判定し(S4414)、受信していればラウンド演出選択処理を行う(S4415)。ラウンド演出選択処理(S4415)では、大当たり遊技における各ラウンド遊技中に実行するラウンド演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したラウンド演出パターンにてラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ラウンド演出開始コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにてラウンド演出を行う。
続いて演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4416)、受信していればエンディング演出選択処理を行う(S4417)。エンディング演出選択処理(S4417)では、大当たり遊技のエンディング時に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
エンディング演出開始コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにてエンディング演出を行う。
続いて演出制御用マイコン91は、主制御基板80から普通図柄変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4418)、受信していれば、後述する普図演出選択処理を行う(S4419)。
続いて演出制御用マイコン91は、その他の処理(S4420)を行う。その他の処理(S4420)では、上記のコマンド以外の受信コマンド(例えば遊技状態指定コマンドや保留球数コマンド等)に基づく処理を行う。そして受信コマンド解析処理を終える。
[オープニング演出選択処理]図46に示すように、オープニング演出選択処理(S4413)では演出制御用マイコン91はまず、オープニングコマンドを解析する(S5001)。なお本形態では、オープニングコマンドには、大当たり又は小当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データ(図7参照)に関する情報が含まれているものとする。
続いて演出制御用マイコン91は、解析したオープニングコマンドが示す当たり種別が「小当たり」であるか否かを判定する(S5002)。「小当たり」であれば(S5002でYES)、オープニング演出として、失敗の特殊演出の演出パターンを選択して(S5003)、ステップS5007に進む。ステップS5003を経て実行されるステップS5007では、失敗の特殊演出の実行を開始するためのオープニング演出開始コマンド(失敗特殊演出開始コマンド)を、RAM94の出力バッファにセットする。なお、失敗の特殊演出は、上述した通り、図48(a)及び(c)に示す演出画像を表示画面7aに表示する演出である。
一方、ステップS5002において「小当たり」でないと判定した場合には(S5002でNO)、大当たりに当選しているため、続いて、特図1権利発生フラグがONか否かを判定する(S5004)。ONでなければ(S5004でNO)、直ちにステップS5006に進むが、ONであれば(S5004でYES)、特図1権利発生フラグをOFFしてから(S5005)ステップS5006に進む。ステップS5006では、当選した大当たりの種類に応じたオープニング演出の演出パターンを選択する。そして、ステップS5007に進む。
ステップS5006を経て実行されるステップS5007では、演出制御用マイコン91は、ステップS5006で選択した演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする。ステップS5007でセットされたオープニング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定のオープニング演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示する。
[普図演出選択処理]図47に示すように、普図演出選択処理(S4419)では演出制御用マイコン91はまず、特図1権利発生フラグがONであるか否かを判定する(S5101)。特図1権利発生フラグがONでなければ(S5101でNO)、特図1の抽選に基づく権利の発生中ではないため、その他の処理(S5106)を行って本処理を終える。
これに対して、ステップS5101において特図1権利発生フラグがONであれば(S5101でYES)、特図1の抽選に基づく権利の発生中であるため、R数カウンタの値と表示用カウンタの値との差を差分カウンタにセットする(S5102)。R数カウンタは、上述した通り、発生中の権利に係る大当たりのラウンド数を示すカウンタである。表示用カウンタは、後述するストック演出において表示画面7aに表示するラウンド数を示すカウンタである。差分カウンタは、R数カウンタの値と表示用カウンタの値との差を示すカウンタである。
ここでストック演出について説明する。ストック演出は、発生中の権利に係る大当たりのラウンド数を遊技者に報知する演出である。ストック演出は、権利の発生から大当たり遊技の実行開始までの間に、普通図柄の変動表示に並行して行われる。権利発生中に複数回のストック演出が行われる(つまりは複数回の普通図柄の変動表示が行われる)ことを考慮して、ストック演出では、ラウンド数の報知は上乗せ表示形式で行われる。すなわち、少なくとも何ラウンドあるかを表示する形式で行われる。
具体的には本形態では、ラウンド数の報知は基本的に4ラウンド刻みで行われる。例えば16Rであることを報知する場合には、一度に「16R」と表示するのではなく、「+4R」の表示(図49(a)参照)を最大4回にわたって実行する。言い換えれば、4R分ずつ上乗せ表示されるようにしている。但し、上乗せ表示として、「+4R」の他に、「+8R」(図49(b)参照)や「+12R」、「+16R」といった表示も実行可能としている。これにより、演出バリエーションを多様化して遊技興趣を高めるようにしている。なお、ストック演出では表示画面7aの左上部に現在までに報知されたラウンド数の累積値を表示するようにしている(図49(a)及び(b)参照)。また、ストック演出中は表示画面7aの右上部に「右打ち」を指示する矢印画像を表示するようにしている(図49(a)及び(b)参照)。
どの上乗せ表示が選択されるか(つまりどの種類のストック演出が選択されるか)は、当選した大当たりのラウンド数を超えない範囲で、抽選により決定される。そのための処理が後述するステップS5103である。このようなストック演出を行うことにより、権利発生中に遊技者が自ら、あたかもラウンド数をストックしているかのような印象を与えるようにしている。つまり、遊技者が自らの引きでラウンド数を増やしているかのような印象を与えるようにしている。これにより本形態では、権利発生中の遊技興趣を高めている。なお、ストック演出が、当選した大当たりの特典の量を示唆する演出であることを考慮すれば、ストック演出を特典量示唆演出と言い換えることができる。
特典量示唆演出は、本形態のように所定のラウンド数ずつ加算的に特典量を示すものでなくてもよい。例えば、大当たりのラウンド数が16Rである場合に単「16R」と1回表示したり、12Rである場合に単「12R」と1回表示したりするものでもよい。また、確変大当たりに当選している場合に「確変確定」と表示画面7aに表示したり、時短大当たりに当選している場合に「時短確定」と表示画面7aに表示したりするものでもよい。つまり、大当たり遊技後の遊技状態について報知するものでもよい。さらには、時短大当たりに当選している場合に「時短回数50回」や「時短回数100回」、「次回大当たりまで時短確定」といった具合に、時短回数(時短状態の継続の程度)を表示画面7aに表示するものでもよい。また、ラウンド数や、大当たり遊技後の遊技状態、時短回数の表示は、画像表示装置7以外の演出手段(例えば盤ランプ5等)を用いておこなってもよい。
図47に戻って普図演出選択処理(S4419)の説明を続ける。普図演出選択処理(S4419)のステップS5102では、上述したように、R数カウンタの値と表示用カウンタの値との差を差分カウンタにセットする。具体的には例えば、特図1の抽選にて「確変大当たり」(図7参照)に当選して権利が発生し、その権利発生中における初回の普通図柄の変動表示の実行開始時であれば、R数カウンタには「16」がセットされ、表示用カウンタには「0」がセットされている。そのため、ステップS5102では差分カウンタに「16」をセットする。
続くステップS5103では演出制御用マイコン91は、差分カウンタの値を超えない範囲でストック演出の演出内容を抽選する。これにより、当選した大当たりのラウンド数よりも多いラウンド数がストック演出によって表示画面7aに表示されることがないようにしている。具体的には、差分カウンタの値が「16」であれば、「+4ラウンド」の演出(図49(a)参照)、「+8ラウンド」の演出、「+12ラウンド」の演出、及び「+16ラウンド」の演出の中からストック演出を決定する。
続くステップS5104では演出制御用マイコン91は、ステップS5103におけるストック演出の決定結果に基づいて、表示用カウンタの値を更新する。例えば、更新前の表示用カウンタの値が「0」であり、ストック演出として「+4ラウンド」の演出(図49(a)参照)が決定された場合には、表示用カウンタの値を「4」に更新する。また、更新前の表示用カウンタの値が「4」であり、ストック演出として「+8ラウンド」の演出(図49(b)参照)が決定された場合には、表示用カウンタの値を「12」に更新する。このようにすることで、表示用カウンタの値が、表示画面7aに表示されるラウンド数の累積値と一致するようにしている。
続くステップS5105では演出制御用マイコン91は、ステップS5103で選択したストック演出を実行するための演出開始コマンド(ストック演出開始コマンド)を、RAM94の出力バッファにセットする。その後演出制御用マイコン91は、その他の処理を行って(S5106)本処理を終える。
ステップS5105でセットされたストック演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、ストック演出(図49参照)の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示する。
7.本形態における遊技の流れ
次に、本形態のパチンコ遊技機1における遊技の進行の流れについて説明する。まず、通常遊技状態においては左打ちにて遊技を進行する。これにより、特図1の抽選に基づく大当たり当選を狙う。図50(a)に示すように、特図1の抽選にて大当たりに当選すると、大当たり遊技の実行開始の権利が発生する。権利が発生すると、特殊演出が実行され(図48(a)参照)、右打ちが報知される。遊技者が右打ちを行えば、遊技球がゲート28に通過して、普通図柄抽選(普図抽選)が実行される。この間に、特殊演出が進行して、遊技者には権利発生中であることが報知される(図48(b)参照)。
これに対して、特図1の抽選にて小当たりに当選した場合には、小当たり遊技のオープニングが開始される。小当たり遊技のオープニング中には、オープニング演出として、失敗の特殊演出が実行される。従って、遊技者にはまず右打ちすべき旨が報知され(図48(a)参照)、その後、権利発生中でないことが報知される(図48(c)参照)。この場合にも、遊技者による右打ちが実行され、ゲート28への遊技球の通過に基づいて普図抽選が実行される。
なお、小当たり遊技のオープニング中にゲート28への通過がなされたか否かを確認し、なされていなければ、権利発生中にストック演出を行わないように構成してもよい。すなわち、右打ち指示に従わなかった場合のペナルティを設けてもよい。具体的には例えば、小当たり遊技のオープニング中にゲート28への通過がなされなければ、遊技制御用マイコン81がペナルティフラグをONし、このフラグがONであれば、ストック演出の実行契機となる普通図柄変動開始コマンドをセットしないように構成すればよい。
小当たり遊技のオープニング(開放前インターバル)の時間(本形態では8秒、図7参照)が経過すると、小当たり遊技における開放遊技が実行されて大入賞口30が開放する。小当たり遊技における大入賞口30の開放時間はわずか0.3秒である(図7参照)。そのため、大入賞口30への入賞はほとんど望めない。その後、遊技者は左打ちに戻して、再び特図1の抽選に基づく大当たり当選を狙って遊技を進めることとなる。
一方、成功の特殊演出(図48(a)及び(b)参照)が実行された場合(権利が発生している場合)には、遊技者は右打ちを継続する。特図1の抽選に基づく権利発生中には、普通図柄の変動表示に並行して、ストック演出(図49参照)が実行される。これにより、発生中の権利に係る大当たりの特典量(本形態ではラウンド数)が遊技者に報知される。なお本形態では、非時短状態中の普通図柄の変動時間は10秒であり(図9(E)参照)、普図演出であるストック演出の演出時間もこれと同じである。また、非時短状態中の普図抽選における当選確率は、1/3程度である(図9(D)参照)。
普図抽選にて普通当たり図柄に当選した場合には、電チュー22が開放されて、第2始動口21への入賞が可能となる。本形態では、非時短状態における電チュ−22の開放時間は2秒に設定されている(図11参照)。そのため、非時短状態中であっても十分に第2始動口21への入賞が可能である。
第2始動口21へ遊技球が入賞すれば、その入賞球は特定作動領域78(図3参照)を通過する。この特定作動領域78への通過に基づいて大当たり遊技の実行が開始される。当選した大当たりの種類が「時短付き大当たり」(確変大当たり又は時短大当たり、図7参照)であれば、大当たり遊技後には時短状態且つ高ベース状態に制御される。なお、大当たり遊技を開始させる際に第2始動口21への入賞が生じても、権利発生中及び大当たり遊技の実行中は第2特別図柄の変動表示は実行されない。ここでの入賞に基づく第2特別図柄の変動表示は、大当たり遊技の終了後の時短状態において実行されることとなる。
また、時短状態においては遊技者は右打ちにて遊技を進行する。これにより、図50(b)に示すように、ゲート28への通過に基づく普図抽選が実行される。時短状態では普図抽選の結果はほぼ必ず当選となる(図9(D)参照)。普図抽選にて普通当たり図柄に当選すると、電チュー22が開放され、第2始動口21への入賞が可能となる。第2始動口21へ遊技球が入賞すれば、特図2の抽選が実行される。なお、第2特図保留は最大4つまで貯めることができる。
時短状態において特図2の抽選に基づいて大当たりに当選すれば、大当たり遊技の実行開始の権利が発生する。そして、この権利の発生中に特定作動領域78へ遊技球が通過すれば、大当たり遊技の実行が開始される。特図2の抽選に基づく大当たり遊技の終了後には必ず時短状態且つ高ベース状態に制御されることとなる(図7参照)。
ここで本形態では、時短状態中の電チュー22の開放時間は3秒である(図11参照)。本形態では遊技球は約0.6秒で一発発射される。そのため、1回の補助遊技中に第2始動口21に5球の遊技球を入賞させることが可能となっている。すなわち、1回の補助遊技中に第2特図保留の上限記憶数「4」に「1」を加算した数の入賞を生じさせることが可能となっている。そのため、第2特図保留の数が「0」の状態で補助遊技が開始されても、1つ目の入賞に基づいて特図2の変動表示を開始させるとともに、2つ目〜5つ目の入賞に基づいて第2特図保留を4つ(つまり上限記憶数分)発生させることが可能である。
また、本形態では時短状態における特図2の変動表示の時間は、初回の変動表示を除いて2400msである(図10参照)。また、特別図柄の停止表示の時間は600msである(図10参照)。従って、特図2の変動表示を5回実行するのに要する時間は、合計15秒((2400ms+600ms)×5)である。これに対して、貯留部材68を貯留状態に保持する時間は16秒である(図39のステップS2604参照)。本形態では、1回の補助遊技における電チュー22への入排出球数が一致するまでは次の普通図柄抽選は実行されない(図23参照)。つまり、貯留部材68が解除状態に制御されない限り入排出球数が一致することはないため、1回の補助遊技の実行には少なくとも16秒はかかることとなる。
従って本形態では、大当たりに当選しない限り、1回の補助遊技中に生じた全ての第2特図保留に基づく変動表示が、その補助遊技中に終了することとなる。このため、1回の補助遊技における5つ目の電チュー入賞球に基づいて大当たりに当選した場合であっても、その補助遊技において貯留部材68に貯留されていた遊技球が特定作動領域78を通過したタイミングで、大当たり遊技が開始されることとなる。すなわち本形態では、時短状態において特図2の抽選に基づいて大当たりに当選した場合に、次の補助遊技の実行を待つことなくスピーディに大当たり遊技を開始させることが可能となっている。
なお、時短状態における初回の第2特別図柄の変動表示の時間は、13000msに設定される(図10参照)。これは、大当たり遊技の実行中から存在している第2特図保留に基づいて大当たりに当選した場合でも、スムーズに大当たり遊技の実行を開始させることができるようにするためである。すなわち、大当たり遊技の実行後に時短状態に制御される時間を確保し、時短状態における条件で普図抽選が実行され、電チュー22が開放されるようにするためである。時短状態における初回の第2特別図柄の変動表示の時間が13秒あれば、たとえ大当たり遊技の終了直前に非時短状態の条件で普通図柄の変動表示が開始されてしまっても(変動時間は10秒、図9(E)参照)、時短状態に制御されている間に次の普通図柄の変動表示を実行させ(変動時間は1秒、図9(E)参照)、電チュー22を開放させることが可能である。すなわち本形態では、時短状態における1変動目にあたる第2特別図柄の変動表示の時間(13秒)を、非時短状態における普通図柄の変動時間(10秒)と、時短状態における普通図柄の変動時間(1秒)との合算値よりも長く設定している。
続いて、本パチンコ遊技機1における動作を図51〜図53に示すタイミングチャートに基づいて補足的に説明する。図51は、初当たり時、すなわち通常遊技状態における特図1の抽選に基づいて大当たりに当選した時のパチンコ遊技機1の動作である。この時には、第1特別図柄が大当たり図柄で停止表示されると、大当たり遊技の実行開始の権利が発生する(図51(a)及び(b)参照)。なお、権利が発生すると、成功の特殊演出(図48(a)及び(b)参照)が実行される。また、権利発生中に右打ちを行って普通図柄が変動表示されると、ストック演出(図49参照)が実行される。ストック演出よりも特殊演出の方が優先的に表示画面7aに表示される。
成功の特殊演出が開始されると、これを見た遊技者は右打ちを行う。これにより、遊技球がゲート28を通過し、普通図柄の変動表示が実行される。普通図柄が普通当たり図柄で停止表示されると、補助遊技が開始される(図51(e)及び(f)参照)。電チュー22は補助遊技の開始のタイミングで開放される(図51(f)及び(g)参照)。また、貯留部材68は、電チュー22の開放のタイミングと同時に、解除状態から貯留状態に制御される(図51(g)及び(h)参照)。
電チュー22が開放されれば、第2始動口21への1つ目の入賞球が貯留部材68に貯留され(図3(A)参照)、2つ目以降の入賞球が第1ルート76を通って特定作動領域78を通過する。これにより、大当たり遊技の実行開始の権利が発生している状態が終了して、大当たり遊技が開始される(図51(g)、(b)及び(c)参照)。
大当たり遊技が開始されれば、所定のオープニングの時間の経過後(本形態では4秒後、図7参照)に、1ラウンド目の大入賞口30の開放がなされる(図中(c)及び(d)参照)。
また、貯留部材68は、所定の貯留時間(本形態では16秒、図39参照)の経過後に、解除状態に戻される(図51(h)参照)。貯留部材68が解除状態に戻されれば、貯留部材68によって貯留されていた遊技球が、特定作動領域78を通過して、排球部79から電チュー22外へ排出される(図3(B)参照)。これにより、1回の補助遊技における電チュー22への入排出球数が一致するため、補助遊技は終了する(図51(h)及び(f)参照)。そして、次の普通図柄の変動表示が実行可能となる(図51(f)及び(e)参照)。
図52は、小当たり時、すなわち特図1の抽選に基づいて小当たりに当選した時のパチンコ遊技機1の動作である。この時には、第1特別図柄が小当たり図柄で停止表示されると、大当たり当選時のように権利が発生した状態となることなく、直ちに小当たり遊技の実行が開始される(図52(a)、(b)及び(c)参照)。小当たり遊技においては、オープニング(開放前インターバル)の時間が8秒に設定される(図10参照)。つまり、小当たり遊技の実行開始から大入賞口30の開放までの期間は(図52(c)及び(d)参照)、8秒ある。本形態では、この小当たり遊技のオープニングの期間中に、失敗の特殊演出(図48(a)及び(c)参照)が実行される。
失敗の特殊演出が開始されると、これを見た遊技者は右打ちを行う。これにより、遊技球がゲート28を通過し、普通図柄の変動表示が実行される。普通図柄が普通当たり図柄で停止表示されると、補助遊技が開始される(図52(e)及び(f)参照)。電チュー22は補助遊技の開始のタイミングで開放される(図52(f)及び(g)参照)。なお、この電チュー22の開放時に第2始動口21へ遊技球を入球させたとしても、これを契機として何か動作が開始されるわけではない。つまり小当たり遊技の実行に何らの影響もない(図52(g)及び(c)参照)。
貯留部材68は、電チュー22の開放のタイミングで貯留状態に制御される(図52(g)及び(h)参照)。貯留状態にある貯留部材68は、所定の貯留時間(本形態では16秒、図39参照)の経過後に、解除状態に戻される(図52(h)参照)。貯留部材68の貯留が解除されれば、今まで貯留されていた遊技球が電チュー22の外部に排出されるため、電チュー22への入排出球数が一致して補助遊技が終了する(図52(h)及び(f)参照)。これにより、新たな普通図柄の変動表示が実行可能となる(図52(f)及び(e)参照)。
図53は、時短状態において特図2の抽選に基づいて大当たりに当選した場合のパチンコ遊技機1の動作である。時短状態では右打ちにより遊技がなされる。そのため、遊技球がゲート28を通過する。これにより、普通図柄の変動表示がなされる。普通図柄が普通当たり図柄で停止表示されると、補助遊技が開始される(図53(a)及び(b)参照)。電チュー22は補助遊技の開始のタイミングで開放される(図53(b)及び(c)参照)。また、貯留部材68は電チュー22の開放と同時に解除状態から貯留状態に切り変えられる(図53(c)及び(d)参照)。
電チュー22が開放されれば、第2始動口21への入賞が生じる。これにより、第2特別図柄の変動表示が実行される(図53(e)参照)。なお、1回の補助遊技の実行期間中に、複数回の第2特別図柄の変動表示が実行され得る。第2特別図柄が大当たり図柄で停止表示されると、大当たり遊技の実行開始の権利が発生する(図53(e)及び(f)参照)。なお、特図2の抽選にて権利が発生しても、特殊演出(図48参照)は実行されない。
時短状態においては、権利発生中に所定の貯留時間(本形態では16秒、図39参照)が経過して、貯留部材68が解除状態に戻されると(図53(f)及び(d)参照)、貯留部材68に貯留されていた遊技球が特定作動領域78を通過する(図53(d)参照)。この通過によって、大当たり遊技の実行開始の権利が発生している状態が終了して、大当たり遊技が開始される(図53(d)、(f)及び(g)参照)。
大当たり遊技が開始されれば、所定のオープニングの時間の経過後(本形態では4秒後、図7参照)に、1ラウンド目の大入賞口30の開放がなされる(図53(g)及び(h)参照)。なお、貯留部材68が解除状態に戻されたことによって、1回の補助遊技における電チュー22への入排出球数が一致して、補助遊技が終了する(図53(d)及び(b)参照)。これにより、新たな普通図柄の変動表示が実行可能となる(図53(b)及び(a)参照)。
8.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機1によれば、特別図柄が大当たり図柄で停止表示されると、まず大当たり遊技の実行開始の権利が発生する。そして、この権利の発生中に、第2始動口21内の特定作動領域78に遊技球を通過させることで、大当たり遊技が開始される。第2始動口21は、補助遊技の実行(電チュー22の開放)によって入球可能となるものである。よって、特別図柄が大当たり図柄で停止表示されても、補助遊技を実行させて第2始動口21内の特定作動領域78へ遊技球を通過させないと大当たり遊技が開始されない新たな遊技性を提供することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、大当たり遊技の実行開始の権利が発生している間に、普通図柄の変動表示が実行されると、これに伴ってストック演出(特典量示唆演出、図49参照)が実行されて、発生中の権利に係る大当たりによって遊技者に付与され得る特典の量(本形態では大当たり遊技におけるラウンド数)が示唆される。従って、権利発生から大当たり遊技の実行開始までの遊技興趣を向上することが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、大当たり遊技の実行開始の権利が発生すると、権利が発生したこと、つまり大当たりに当選したことが成功の特殊演出(第1報知演出、図48(a)及び(b)参照)によって報知される。これに対して、第1特別図柄が小当たり図柄で停止表示されると、特定作動領域78へ遊技球を通過させることなく小当たり遊技が開始される。小当たり遊技が開始されれば、権利が発生していないこと、つまり大当たりに当選していないことが失敗の特殊演出(第2報知演出、図48(a)及び(c)参照)によって報知される。従って、このような特殊演出の実行により、大当たり又は小当たり当選時の第1特別図柄の停止表示後に、大当たり当選に期待させる(大当たり遊技の実行開始の権利の発生に期待させる)ことが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、失敗の特殊演出は小当たり遊技におけるオープニング(開放前インターバル)の期間に実行される。従って、特定作動領域78へ遊技球を通過させていないのに大入賞口30が開放されることによって、大当たり遊技の実行開始の権利が発生していないことが、失敗の特殊演出による遊技者への報知よりも前にばれてしまうのを防ぐことが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短状態(つまりは高ベース状態)への制御は大当たり遊技の実行開始の権利が発生すると終了してしまうが(図31及び図34参照)、高ベース状態における1変動目にあたる第2特別図柄の変動表示の変動時間が、13秒と比較的長く設定される(図10参照)。そのため、少なくともこの1変動目の実行期間を、第2始動口21への入球が容易な期間として確保することが可能となっている。従って、高ベース状態への制御前(つまり大当たり遊技の実行中)から生じている第2特図保留に基づいて大当たりに当選したとしても、スムーズに電チュー22を開放させて、第2始動口21内の特定作動領域78へ遊技球を通過させることが可能となっている。従って、スピーディに大当たり遊技を開始させることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、補助遊技において第2始動口21への入賞が生じた場合には、開閉部材23の開放終了後に貯留部材68による貯留が解除されるまで、電チュー22に対する入排出球数が一致しない。そして、開閉部材23の開放が終了しても電チュー22への入排出球数が一致するまでは、補助遊技が終了しない。よって、新たな普通図柄抽選(補助遊技の実行抽選)が行われず、普通図柄の変動表示もなされない(図53参照)。従って、貯留部材68を貯留状態から解除状態に切り替えるタイミングを適宜設定することにより、補助遊技の実行開始の間隔を所望の間隔に設定することが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、補助遊技における開閉部材23の開放終了後の所定のタイミングで、貯留部材68が貯留状態から解除状態に制御される(図53(c)及び(d)参照)。貯留部材68によって貯留されていた遊技球は、貯留が解除されると特定作動領域78を通過する(図3(B)参照)。貯留解除のタイミングは、第2始動口21への入球に基づく第2特別図柄の停止表示後となるように設定されている(図39及び図53参照)。従って、大当たり遊技の実行開始の権利が発生した場合に次の補助遊技の実行を待たずして特定作動領域78への通過が生じ、大当たり遊技が実行される。つまり、大当たり当選時にスピーディに大当たり遊技を開始させることが可能となっている。
特に本形態のパチンコ遊技機1によれば、補助遊技における開閉部材23の開放開始から予め定めた貯留期間の経過後に貯留部材68を貯留状態から解除状態に制御する。貯留期間は16秒に設定されている(図39のステップS2604参照)。すなわち、貯留期間は、時短状態(つまりは高ベース状態)における初回を除く、第2特別図柄の変動表示(可変入球口側変動表示という)を5回実行するのに要する時間以上の時間に設定されている。この5回というのは、第2特図保留の上限記憶数「4」に、当該変動分の「1」を加算した数である。このため、高ベース状態において1回の補助遊技中に生じたどの第2特図保留に基づいて大当たりに当選した場合でも、次の補助遊技の実行を待つことなくスピーディに大当たり遊技の実行を開始させることが可能となっている。
9.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、上記形態と同じ符号を付して説明を省略する。
上記形態では、第1特図保留や第2特図保留を上限記憶数である「4」つまで貯めることが可能に構成した。これに対して、第1特図保留や第2特図保留を貯められない構成、すなわち特別図柄の変動中や大当たり遊技又は小当たり遊技の実行中に第1始動口20や第2始動口21へ遊技球が入賞しても、数値情報(大当たり乱数等の乱数値)を取得しないように構成してもよい。また、第1特図保留や第2特図保留の上限記憶数を、「1」、「2」、又は「3」など他の数に設定してもよい。
また上記形態では、電チュー22が開放され易い高ベース状態と、開放され難い低ベース状態とに制御可能に構成した。これに対して、電チュー22の開放され易さが常に変わらない構成、すなわち、高ベース状態に制御し得ない構成としてもよい。
また上記形態では、大当たり遊技の終了前から存在する第2特図保留に基づいて大当たりに当選することを考慮して、時短状態における1変動目の変動時間を13000msと比較的長く設定したが、この点を考慮しなければ、時短状態における1変動目の変動時間を2変動目以降の変動時間と同じに設定してもよい。
また上記形態では、電チュー22は、開閉部材23が開状態にあるときのみ第2始動口21への入賞が可能となるものであった。しかしながら電チュー22は、開閉部材23が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口21への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口21への入球を不可能とするものでなくてもよい。このように構成した場合には、第1始動口20を設けなくてもよい。すなわち、特別図柄抽選の契機となる始動口として、電チューに係る始動口のみを有し、低ベース状態にあるときからその始動口を狙って遊技を進行する構成としてもよい。
また、上記形態で示した大当たり図柄の種類と、大入賞口30の開放パターン、大当たり遊技後の遊技状態、及び時短回数との対応(図7参照)はあくまで一例であり、適宜変更可能である。また、各種大当たりへの振分率(図7参照)も、適宜変更可能である。
また上記形態のパチンコ遊技機1は、当選した大当たりのラウンド数をストック演出(特典量示唆演出)にて報知する構成であるが、この演出にて報知されるラウンド数は、所謂実質ラウンド(1ラウンド当たりの入賞上限個数まで遊技球が入賞可能なラウンド)の数のこととする。例えば、名目的には16Rの大当たりであっても、そのうちの12ラウンドは賞球の獲得が望めないラウンド(例えば0.1秒のショート開放を行うラウンド)で、残りの4ラウンドが賞球の獲得が望めるラウンド(例えば29.5秒のロング開放を行うラウンド)の大当たりであれば、実質的なラウンド数は4Rである。そのため、ストック演出では4Rと報知するように構成する。
また上記形態では、ストック演出(特典量示唆演出)においてラウンド数を報知する構成としたが、獲得可能な賞球数(具体的には4Rであれば「600」、8Rであれば「1200」、12Rであれば「1800」、16Rであれば「2400」)を報知する構成としてもよい。
また上記形態では、時短状態中通常テーブル(図10に示す特図2且つ時短状態の1変動目以外用のテーブル)に基づく変動時間の選択では、必ず時短状態中特殊テーブル(図10の特図2且つ時短状態の1変動目専用のテーブル)に基づいて選択される変動時間(13000ms)よりも短い変動時間(2400ms)が選択されるように構成した。これに対して、時短状態中通常テーブルに基づく変動時間の選択において、稀に1変動目よりも長い変動時間が選択されることがある構成としてもよい。すなわち、時短状態中通常テーブルは、基本的に時短状態中特殊テーブルに基づいて選択される変動時間よりも短い変動時間が選択されるものであれば、例外的に時短状態中特殊テーブルに基づいて選択される変動時間よりも長い変動時間が選択され得るテーブルであってもよい。このような構成であっても、「時短状態(つまりは高ベース状態)における1変動目の特図2の変動表示の変動時間を、2変動目以降の変動時間に比して長い変動時間に決定する」という構成に含まれるものとする。
また上記形態では、時短状態における1変動目にあたる特図2の変動表示だけを比較的長い変動時間(特殊変動パターン)が選択されるように構成した(図10参照)。但し、時短状態に制御される期間を確保することだけを考慮すれば、時短状態における1変動目から数変動にわたって(例えば1変動目と2変動目を)比較的長い変動時間(特殊変動パターン)が選択されるように構成してもよい。
また上記形態では、特図1の変動表示よりも特図2の変動表示を優先して実行するように構成したため(図25参照)、時短状態における1変動目にあたる特図2の変動表示の変動時間を比較的長く設定するように構成したが、時短状態における1変動目にあたる特別図柄の変動表示が特図1の変動表示であっても、変動時間が比較的長く設定されるように構成してもよい。
また上記形態では、電チュー22の外部に排出される遊技球を排出検知センサ21cによって検知する構成としたが、排出検知センサ21cを設けず、特定作動領域センサ21bによって電チュー22からの排出球を検知する構成としてもよい。この場合、図14の入力処理のステップS125では、特定作動領域センサ21bによる検知があったか否かを判定することとする。
また上記形態では、大入賞口を1つだけ備える遊技機として構成したが、大入賞口を2つ備える構成、つまり第1大入賞口(第1特別入賞口)と第2大入賞口(第2特別入賞口)とを備える構成としてもよい。この場合、1回の大当たり遊技において、両方の大入賞口を開放させてもよいし(但し同時には開放させない)、いずれか一方の大入賞口だけを開放させてもよい。
また上記形態では、特別図柄の種類に基づいて高確率状態への制御を行う遊技機として構成した。これに対して、大入賞口内に設けられた特定領域(所謂Vゾーン)への通過に基づいて、高確率状態への制御を行う遊技機としてもよい。すなわち、所謂V確機としてもよい。この場合、上記形態の大入賞装置31に加えて又は替えて、大入賞口内に特定領域を有する大入賞装置を設ける。そして、この大入賞装置における特定領域への通過に基づいて高確率状態への制御を行うように構成する。
また上記形態では、第1始動口20や第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(数値情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、当たりの種類、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記形態において、大当たり遊技のオープニング演出として、当選した大当たりのラウンド数を表示画面7aに表示するようにしてもよい。このように構成すれば、ストック演出にて何ラウンドか明確に報知されなかった場合(例えば16Rの大当たりに当選したがストック演出が1回しか実行されず「4R以上」と表示されただけの場合)であっても、大当たり遊技のオープニング中に正確なラウンド数を認識させることが可能となる。
また上記形態において、演出制御用マイコン91が、補助遊技開始コマンド(普通図柄確定処理(図21)のステップS1105でセットされるコマンド)の受信を契機に、補助遊技に並行して補助遊技演出を実行する構成とし、この補助遊技演出において、当選した大当たりのラウンド数を表示画面7aに表示するようにしてもよい。
また上記形態において、時短状態中は演出図柄8L,8C,8Rの変動表示を行わない構成としてもよい。時短状態中に主に選択される特別図柄の変動時間は3秒と短いからである。この場合、特別図柄の変動表示に並行して、所謂第4図柄の変動表示を行うと良い。第4図柄の変動表示としては例えば、表示画面7aの隅で小さな四角形状の図柄(□と■)を交互に表示する。そして、大当たり当選時には第4図柄を当選図柄「□」で停止表示し、非当選時には第4図柄を非当選図柄「■」で停止表示する。
また上記形態において、特別図柄の変動表示の開始前(例えばある特別図柄の停止時間の経過後から次の特別図柄の変動表示の開始までの間や、大当たり遊技のエンディング時間の経過後から特別図柄の変動表示の開始までの間)に、多少のインターバルの時間(休止時間、例えば500msなど)を設けてもよい。また、普通図柄の変動表示の開始前(例えばある普通図柄の停止時間の経過後から次の普通図柄の変動表示の開始までの間や、補助遊技の閉鎖後インターバルの時間の経過後から普通図柄の変動表示の開始までの間)に、多少のインターバルの時間(休止時間、例えば500msなど)を設けてもよい。
なお、「当選によって遊技者に付与され得る特典の量」には、特別遊技において獲得可能な賞球の多寡(ラウンド数)と、特別遊技後の遊技状態の有利さとが含まれる。つまり、「特典」には、特別遊技における賞球と、特別遊技後の遊技状態とが含まれる。
また、普通図柄の変動中および補助遊技の実行中でなく、普図保留の数が「0」でないことは、普通図柄抽選(普通図柄の当否判定)の実行条件(抽選条件)である。
また、特別図柄の変動中および大当たり遊技又は小当たり遊技の実行中でなく、特図保留の数が「0」でないことは、特別図柄抽選(大当たりや小当たりの当否判定)の実行条件(当否判定条件)である。より詳細には、上記形態では、特別図柄の変動中および大当たり遊技又は小当たり遊技の実行中でなく、第2特図保留の数が「0」でないことが、特図2の抽選の実行条件(当否判定条件)であり、特別図柄の変動中および大当たり遊技又は小当たり遊技の実行中でなく、第2特図保留の数が「0」であり第1特図保留の数が「0」でないことが、特図1の抽選の実行条件(当否判定条件)である。
また、本発明の「可変入球口側変動表示の実行に要する時間」とは、上記形態では、通常変動パターンが選択された場合に要する時間である。つまり、特殊変動パターンが選択されないこととしたときに要する時間である。
1…パチンコ遊技機
2…遊技盤
3…遊技領域
7…画像表示装置
20…第1始動口(固定入球口)
21…第2始動口(可変入球口)
21a…第2始動口センサ
21b…特定作動領域センサ
21c…排出検知センサ
22…電チュー(可変入球手段)
23…開閉部材(可動部材)
30…大入賞口(特別入賞口)
68…貯留部材
78…特定作動領域
79…排球部
81…遊技制御用マイコン
85b…第2特図保留記憶部(可変入球口用記憶手段)
91…演出制御用マイコン

Claims (2)

  1. 可動部材の動作に応じて遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口を少なくとも含む1又は複数の入球口と、
    前記可変入球口に入球した遊技球が通過可能な特定作動領域と、
    前記入球口への入球に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
    前記当否判定の結果を示す識別図柄を変動表示を経て停止表示させる識別図柄表示手段と、
    前記識別図柄が当選を示す特定の停止態様で停止表示されたあと、遊技者に有利な特別遊技の実行開始の権利を発生させる権利発生手段と、
    前記権利の発生中に前記特定作動領域に遊技球が通過したことに基づいて、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    予め定めた抽選条件が成立すると、前記可変入球口への入球を困難若しくは不可能にする閉状態から前記可変入球口への入球を容易にする開状態に前記可動部材を変化させる補助遊技の実行抽選を行う補助遊技抽選手段と、
    前記実行抽選の結果に基づいて、前記補助遊技を実行する補助遊技実行手段と、
    前記可変入球口に入球した遊技球を前記特定作動領域の上流位置で貯留可能な貯留部材と、
    遊技球を貯留する貯留状態又は遊技球を貯留しない解除状態のいずれかに前記貯留部材を制御する貯留部材制御手段と、を備え、
    前記貯留部材制御手段は、前記補助遊技における前記可動部材の開放終了後の所定のタイミングで、貯留状態にある前記貯留部材を解除状態に制御するものであることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記入球口への入球に基づいて数値情報を取得する数値情報取得手段を備え、
    前記当否判定手段は、予め定めた当否判定条件が成立すると、前記数値情報取得手段により取得された数値情報に基づいて前記当否判定を行うものであり、
    前記特別遊技の終了後の遊技状態を、非入球容易状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い入球容易状態に制御可能な入球容易状態制御手段と、
    前記可変入球口への入球に基づいて取得された数値情報を、その数値情報に基づく前記当否判定が実行されるまでの間、所定の上限記憶数を限度として記憶可能な可変入球口用記憶手段と、
    前記可変入球口への入球に基づく前記識別図柄の変動表示(以下「可変入球口側変動表示」という)における変動時間を、遊技状態に応じて決定可能な変動時間決定手段と、を備え、
    前記貯留部材制御手段は、前記補助遊技における前記可動部材の開放開始から、前記入球容易状態において前記上限記憶数に1を加算した数の前記可変入球口側変動表示の実行に要する時間以上の時間の経過後に、前記貯留部材を貯留状態から解除状態に制御するものであることを特徴とする遊技機。
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