JP5804335B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】サブ制御部がメイン制御部から変動時間の情報を受信するか否かに関わらず、メイン制御部による図柄の変動表示の長さにあった演出を実行し得る遊技機の提供。【解決手段】遊技制御用マイコン81は、基準長さの基準変動時間と、それよりも長い非基準変動時間とを含む複数の変動時間の中から一つの変動時間に決定する。演出制御用マイコン91は、基準変動時間に対応する演出実行時間(2000ms)の第1部分演出(エフェクト画像Fの予告演出、シナリオ1の演出)と、基準変動時間と非基準変動時間との変動時間の差に対応する演出実行時間(18000ms)の第2部分演出(ハズレ用ラストチャンス演出、シナリオ2の演出)とを実行可能である。演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを受信したときに、第1部分演出の実行を開始可能であり、第1部分演出の実行終了時に変動停止コマンドを受信していないときには、第2部分演出を実行する。【選択図】図55

Description

本発明は,パチンコ遊技機や回胴式遊技機(パチスロ遊技機)等の遊技機に関する。
従来よりパチンコ遊技機等の遊技機として、遊技の進行を制御するメイン制御部と、遊技の進行に伴う演出を制御するサブ制御部とを備えているものが知られている(下記特許文献1参照)。この種の遊技機では、メイン制御部は、始動口(入球部)への遊技媒体(遊技球)の進入に基づいて乱数を取得し、その乱数に基づいて大当たりか否かの判定を行っている。そして、大当たりか否かの判定結果を示す図柄を、変動表示を経て停止表示させている。判定結果が大当たり当選である場合には、図柄を特定の停止態様で停止表示させたあと、所定の入賞口(大入賞口(特定入賞口))を開放する大当たり遊技を実行している。なお、図柄の変動表示の時間は、複数の変動時間の中から1つに選択される。
このようなパチンコ遊技機では、メイン制御部による図柄の変動表示に同期して、サブ制御部が、演出用の液晶表示装置にて演出図柄を用いた変動演出を実行している。より詳細には、サブ制御部は、図柄の変動表示の開始を示す変動開始コマンドをメイン制御部から受信し、これに基づいて変動演出を実行している。このように実行される変動演出には、遊技興趣を高める効果があった。
特開2013−212406号公報
上記した従来のパチンコ遊技機では、メイン制御部は、図柄の変動表示の開始時に、その変動表示における変動時間の情報を含む変動開始コマンドをサブ制御基板に送信していた。そして、サブ制御部は、変動開始コマンドが示す変動時間にあった変動演出を選択し、実行していた。そのためサブ制御部は、メイン制御部から変動時間の情報を受信しなければ、メイン制御部の動作(図柄の変動表示)に同期した変動演出を行うことはできなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題とするところは、サブ制御部がメイン制御部から変動時間の情報を受信するか否かに関わらず、メイン制御部による図柄の変動表示の長さにあった演出を実行し得る遊技機の提供を目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために次のような手段をとる。なお、以下に記す手段の説明では、後述の[発明を実施するための形態]における対応する構成名や表現、図面に使用した符号等を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、本発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
手段1に係る発明は、
入球部(第1始動口20又は第2始動口21)と、
特定入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)と、
遊技の進行を制御するメイン制御部(主制御基板80)と、
前記メイン制御部による遊技の進行に伴う演出を制御するサブ制御部(サブ制御基板90)と、を備え、
前記メイン制御部は、
前記入球部への遊技球の進入に基づいて入賞情報(大当たり乱数等の乱数値)を取得する入賞情報取得手段(ステップS206又はS211を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記入賞情報取得手段により取得された入賞情報に基づいて大当たりの当否を判定する当否判定手段(ステップS1402又はS1408を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当否判定手段による判定結果を示す図柄(特別図柄)を変動表示したあと停止表示する手段であって、前記判定結果が大当たりである場合には特定の停止態様で図柄を停止表示する図柄表示手段(ステップS1304を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記図柄の変動表示における変動時間を決定する変動時間決定手段(ステップS1403又はS1409を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記図柄表示手段により特定の停止態様で図柄が表示されたあと、前記特定入賞口を開放する大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段(ステップS1307を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備え、
前記図柄の変動表示の開始時にその変動表示の開始を示す変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド又は特図2変動開始コマンド)を前記サブ制御部に送信する一方、前記図柄の停止表示時にその停止表示の実行を示す変動停止コマンドを前記サブ制御部に送信するものであり、
前記サブ制御部は、前記メイン制御部から受信した変動開始コマンドに基づいて演出手段(画像表示装置7)を用いて演出を実行し得る演出実行手段(ステップS5211やS5802を実行する演出制御用マイコン91)を備え、
前記変動時間決定手段は、所定の遊技状態(例えば時短回数26回の低確高ベース状態)における変動時間を、基準長さの基準変動時間(例えば図11の変動パターン28の変動時間)と、前記基準変動時間よりも長い非基準変動時間(例えば図11の変動パターン30の変動時間)とを含む複数の変動時間の中から一つの変動時間に決定するものであり、
前記演出実行手段は、
前記基準変動時間に対応する演出実行時間(2000ms)の第1部分演出(図59(c)に示すエフェクト画像Fの予告演出、シナリオ1の演出)と、前記基準変動時間と前記非基準変動時間との変動時間の差に対応する演出実行時間(18000ms)の第2部分演出(図60(b)及び(d)に示すハズレ用ラストチャンス演出、シナリオ2の演出)とを実行可能なものであり、
前記変動開始コマンドを受信したときに、前記第1部分演出の実行を開始可能であり(ステップS4409でYESならS5211を行うことがあり)、
前記第1部分演出の実行終了時に前記変動停止コマンドを受信していないときには、前記第2部分演出を実行する(ステップS5603でYESとなるまでにS5304が実行されていなければS5802を行う)ものであることを特徴とする遊技機(パチンコ遊技機1)である。
ここで、「基準変動時間に対応する演出実行時間」は、基準変動時間と停止時間(図柄の停止表示の時間)との合計時間のことである。
手段1に係る発明によれば、メイン制御部が基準変動時間を選択したときには、サブ制御部は第1部分演出のみを実行し、メイン制御部が非基準変動時間を選択したときには、サブ制御部は第1部分演出と第2部分演出とを実行する。よってサブ制御部は、メイン制御部から変動時間の情報を受信しなくても、変動表示の開始情報と停止表示の実行情報さえ受信できれば、メイン制御部による図柄の変動表示に同期した演出の実行が可能となる。つまり、メイン制御部によって基準変動時間より長い変動時間が選択されても、サブ制御部は、選択された変動時間にあった演出を実行することが可能となる。
手段2に係る発明は、
手段1に記載の遊技機であって、
前記サブ制御部は、前記第1部分演出の演出実行時間の経過を計測する計時手段(ステップS5601〜S5603を実行する演出制御用マイコン91)を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1部分演出の演出実行時間の終了が計測されたときに、前記第2部分演出を実行する(ステップS5603でYESのときにS5802を行う)ものであり、
前記第1部分演出の演出実行時間の終了が計測されるまでに前記変動停止コマンドを受信したときには、前記第2部分演出を実行しない(ステップS5603でYESとなるまでにS4411でYESとなってS5304が実行されればS5802を行わない、つまりシナリオ1のシナリオタイマが「0」になるまでにシナリオがクリアされればシナリオ2の演出を行わない)ものであることを特徴とする遊技機である。
手段2に係る発明によれば、第1部分演出と第2部分演出とを全体で一つの演出として実行し、変動停止コマンドの受信時にその一つの演出を途中で中断する構成よりも、第1部分演出を円滑に終了させることが可能となる。つまり、演出を途中で断ち切って終了させている感じを遊技者に与えてしまうのを防ぐことが可能となる。
手段3に係る発明は、
手段1又は手段2に記載の遊技機であって、
前記メイン制御部は、前記大当たり遊技後の遊技状態を、通常遊技状態よりも、前記入球部への入球および前記当否判定のうち少なくとも一方について有利な特定遊技状態(例えば低確高ベース状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2303やS2308を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記変動時間決定手段は、前記特定遊技状態に制御されているときの変動時間を、前記複数の変動時間の中から一つの変動時間に決定するものであり、
前記演出実行手段は、前記特定遊技状態に制御されているときに限って、前記第1部分演出および前記第2部分演出を実行し得る(S5206又はS5212でYESであればS5211やS5802を行い得る)ものであることを特徴とする遊技機である。
手段3に係る発明によれば、第1部分演出および第2部分演出は、特定遊技状態に制御されているときに限って実行される特殊な演出となり、特定遊技状態における遊技興趣を向上することが可能となる。
手段4に係る発明は、
手段1から手段3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記入球部として、遊技球の進入し易さが変わらない固定入球部(第1始動口20)と、遊技球の進入し易さが変化可能な可変入球部(第2始動口21)とを備えており、
少なくとも前記可変入球部への入球に係る図柄の変動表示の開始を示す変動開始コマンド(特図2変動開始コマンド)は、前記変動時間の情報を含まない特殊変動開始コマンドであり、
前記演出実行手段は、受信した変動開始コマンドが前記特殊変動開始コマンドである場合に限って、前記第1部分演出の実行を開始し得る(ステップS5202でYESであればS5211を行い得る)ものであることを特徴とする遊技機である。
手段4に係る発明によれば、メイン制御部から可変入球部への入球に係る図柄の変動表示について変動時間の情報が送信されなくても、サブ制御部は、可変入球部への入球に係る図柄の変動表示に同期した演出を実行することが可能となる。また、可変入球部に係る変動開始コマンドには変動時間の情報を含める必要がない分、メイン制御部の処理負担や通信負担の軽減を図ることが可能となる。
手段5に係る発明は、
手段4に記載の遊技機であって、
前記固定入球部への入球に係る図柄の変動表示の開始を示す変動開始コマンドは、前記変動時間の情報を含むコマンドであることを特徴とする遊技機である。
手段5に係る発明によれば、第1部分演出および第2部分演出は、可変入球部への入球に係る図柄の変動表示時に限って実行される特殊な演出となり、可変入球部への入球に係る図柄の変動表示時の遊技興趣を向上することが可能となる。
本発明によれば、サブ制御部がメイン制御部から変動時間の情報を受信するか否かに関わらず、メイン制御部による図柄の変動表示の長さにあった演出を実行することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える第2大入賞装置を詳細に示す概略正面図である。 図1に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当たり判定テーブルであり、(B)はリーチ判定テーブルであり、(C)は普通図柄当たり判定テーブルであり、(D)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 大当たり種別判定テーブルである。 大当たり種別の詳細を示すテーブルである。 大入賞口の開放態様を示すテーブルである。 変動パターン判定テーブルである。 電チューの開放パターン決定テーブルである。 変動開始コマンド特定テーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検出処理のフローチャートである。 ゲート通過処理のフローチャートである。 非正常遊技確認処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当たり判定処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 遊技状態リセット処理のフローチャートである。 特別電動役物処理のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 遊技状態フラグ設定処理のフローチャートである。 特定領域センサ検出処理のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 客待ち処理のフローチャートである。 遊技状態ステータス設定処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 変動演出終了処理のフローチャートである。 オープニング演出選択処理のフローチャートである。 エンディング演出選択処理のフローチャートである。 メインシナリオ制御処理のフローチャートである。 次シナリオセット処理のフローチャートである。 シナリオ処理のフローチャートである。 特図の変動に伴う演出の実行方法を示すタイミングチャートである。 エンディング後に通常確率状態且つ電サポ制御状態に制御された場合の演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 表示画面の図であり、(a)はオープニング演出の一例、(b)はV通過報知の一例をそれぞれ示している。 表示画面の図であり、(a)は特定の演出態様への移行表示の一例、(b)は特定の演出態様での演出の一例をそれぞれ示している。 表示画面の図であり、(a)は通常確率状態且つ電サポ制御状態への制御開始前のエンディング中を示し、(b)はそのエンディングの直後を示し、(c)は通常確率状態且つ電サポ制御状態中に表示されるエフェクト画像の一例を示している。 通常確率状態且つ電サポ制御状態における最終変動時の表示画面の図であり、(a)はシナリオ1の演出(エフェクト画像)を示し、(b)はシナリオ1に続くシナリオ2の演出または当たりシナリオの演出を示し、(c)は当たりシナリオの演出での当たり報知を示し、(d)はシナリオ2の演出での外れ報知を示している。 変更例に係る特図の変動に伴う演出の実行方法を示すタイミングチャートである。 他の変更例に係る特図の変動に伴う演出の実行方法を示すタイミングチャートである。
1.遊技機の構造
本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、第1形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図5参照)が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎ(図示せず)が突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7が設けられている。画像表示装置(表示手段)7の表示画面(表示部)7aには、後述の第1特別図柄の可変表示に同期した演出図柄8L,8C,8Rの可変表示を行う演出図柄表示領域がある。なお、演出図柄8L,8C,8Rを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41a(図4参照)にて表示される第1特別図柄の可変表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。なお本形態では、後述の第2特別図柄表示器41b(図4参照)にて表示される第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の表示は行わない。これにより本パチンコ遊技機1は、第2特別図柄の抽選がなされていることを遊技者に感じさせにくい遊技機となっている。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄可変表示演出のほか、大当たり遊技(特別遊技の一つ)に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄可変表示演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、非時短状態中において後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9を表示する演出保留画像表示エリアがある。演出保留画像9の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図4参照)にて表示される第1特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。なお、後述の第2特図保留の記憶数に応じた演出保留画像は、本形態では表示されない。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13が配されている。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口、固定始動口、固定又は第1入球部)20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
遊技領域3における第1始動口20の下方には、第1大入賞口(第1特定入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材(特定入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図4参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているときだけ遊技球が入球可能となる。
また遊技領域3における第1始動口20の右上方には、第2始動口(第2始動入賞口、可変始動口、可変又は第2入球部)21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球部開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図4参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているときには遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。
また、遊技領域3における第2始動口21の上方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
ここで本形態では、遊技球がゲート28を通過してから電チュー22が開放されるまでの時間は、極めて短くなっている(0.1秒〜1秒程度)。また、ゲート28を通過した遊技球は必ず第2始動口21(可動部材23の上)を通るようになっている。また、遊技球がゲート28を通過してから第2始動口21に至るのに要する時間は、ゲート通過から電チュー開放までに要する時間とほぼ等しい。従って、ゲート28への遊技球の通過によって電チュー22が開放された場合には、ゲート28を通過したその遊技球(当たりとなった普通図柄抽選の契機としての遊技球)が、開放された電チュー22内に進入(第2始動口21に進入)するようになっている。つまり、第2始動口21が開放されたときに遊技球が通過し易い構成、言い換えれば、後述する第2特図保留の発生チャンスを逃し難い構成となっている。なお、電チュー22が閉塞している場合には、遊技球は可動部材23上を転動して、後述の第2大入賞口35へ向かう。
遊技領域3における第1始動口20の右方には、第2大入賞口(第2特定入賞口)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置)36が設けられている。第2大入賞装置36は、前後に進退可能な開閉部材(特定入賞口開閉部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図4参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているときだけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図2(a)に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域、Vゲート)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材(シャッター部材)71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73(図4参照)とを備えている。なお、振分部材71は、遊技盤2に対して前後に進退する進退式であり、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける退状態(第1の状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける進状態(第2の状態)をとる。
図2(a)は、振分部材ソレノイド73(図4参照)の通電時を示している。図2(a)に示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、振分部材71は特定領域39への遊技球の通過を許容する第1の状態にある。振分部材71が第1の状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71に当たることなく特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
図2(b)は、振分部材ソレノイド73(図4参照)の非通電時を示している。図2(b)に示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、振分部材71は特定領域39への遊技球の通過を妨げる第2の状態にある。振分部材71が第2の状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71の上面を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり特定領域39は、確変作動口となっている。これに対して非特定領域70は、確変作動口ではない。また、第1大入賞装置31には、確変作動口としての特定領域は設けられていない。すなわち非特定領域しか設けられていない。
図1に戻り、さらに遊技領域3の下部には、普通入賞口27や、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口16が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本パチンコ遊技機1では、左打ちにて第1始動口20、および第1大入賞口30への入賞を狙うことができる。一方、右打ちにてゲート28への通過、第2始動口21、第1大入賞口30、および第2大入賞口35への入賞を狙うことができる。
なお、左打ちによって打ち込まれた遊技球がアウト口16に至るまでの流路を第1流路といい、右打ちによって打ち込まれた遊技球がアウト口16に至るまでの流路を第2流路という。第1流路上には、第1始動口20および第1大入賞口30が配されている。第2流路上には、ゲート28、第2始動口21、第2大入賞口35、および、第1大入賞口30が配されている。つまり、第1大入賞口30は、第1流路にも第2流路にも配されていることとなる。
また図1および図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留、第1保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留、第2保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(第1図柄に相当)ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別情報)を可変表示したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当たり遊技)が行われる。なお、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なおハズレ図柄は、特定特別図柄ではない。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(入賞情報に相当)は、特図保留記憶部85(図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85a(図4参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85b(図4参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値はそれぞれ4個となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には特図保留表示器43は、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄(第2図柄に相当)の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお普通ハズレ図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図4参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。
2.遊技機の電気的構成
次に図4及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図4及び図5に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備えていればよい。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82が含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROM83は外付けであってもよい。RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、および普図保留表示器44が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の貸球モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため貸球センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92が含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路(I/Oポート部)97を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路97は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROM93は外付けであってもよい。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)は、後述のステップS4303にて作成される。演出制御用マイコン91は、作成した発光パターンデータに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された装飾可動体15(図1参照)を動作させる。なお装飾可動体15は、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。装飾可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)は、後述のステップS4203にて作成される。演出制御用マイコン91は、作成した動作パターンデータに従って装飾可動体15の動作を制御する。なお、動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や装飾可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出する演出ボタン検出SW(スイッチ)63aが接続されている。従って、演出ボタン63が押下されると、演出ボタン検出SW63aからサブ制御基板90に対して信号が出力される。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)を開放させる「大当たり遊技(特別遊技)」が実行される。大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種類については図8〜図10に示す通りである。図8〜図10に示すように、本形態では大当たりの種別としては、大きく分けて2つ(Vロング大当たりとVショート大当たり)ある。「Vロング大当たり」は、その大当たり遊技中に特定領域39への遊技球の通過が可能な第1開放パターン(Vロング開放パターン)で開閉部材32,37を作動させる大当たりである。「Vショート大当たり」は、その大当たり遊技中に特定領域39への遊技球の通過が不可能な第2開放パターン(Vショート開放パターン)で開閉部材32,37を作動させる大当たりである。「Vロング大当たり」も「Vショート大当たり」も、2R〜5Rまでの4種類の大当たりがある。但し、Vショート大当たりは、大入賞口の開放時間が極めて短く、出玉のない大当たりである(図10参照)。これに対してVロング大当たりは、1R目を除いて出玉を獲得することが可能な大当たりである。各ラウンド数の大当たりにおいて獲得可能な賞球数は、図8に賞球予定数として示す通りである。
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技中の特定領域39への遊技球の通過に基づいて、その大当たり遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる。従って、上記のVロング大当たりに当選した場合には、大当たり遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることで、大当たり遊技後の遊技状態を高確率状態に移行させ得る。これに対して、Vショート大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることができないため、その大当たり遊技後の遊技状態は、後述の通常確率状態(非高確率状態)となる。
なお、図8に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選における大当たりの振分率は、Vロング大当たりが50%、Vショート大当たりが50%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の抽選において当選した大当たりは、全てVロング大当たりとなっている。すなわち、後述の電サポ制御の実行により入球可能となる第2始動口21への入賞に基づく抽選により大当たりに当選した場合には、必ずVロング大当たりとなる。このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(第1特別図柄の抽選)よりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる大当たり抽選(第2特別図柄の抽選)の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「大当たり種別乱数」に基づいて行われる。図6(A)に示すように、大当たり乱数は0〜629までの範囲で値をとる。大当たり種別乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および大当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていてもよい。つまり揺動していてもよい。このリーチ乱数は、0〜126までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜198までの範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図6(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜240までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特別図柄表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図7(A)参照)。つまり、特別図柄表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図11参照)。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特別図柄表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図7(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では0.2秒であるが、時短状態では0.1秒である(図7(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図12参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図12参照)。すなわち、電チュー22の開放回数増加機能が作動している。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。
高ベース状態(電サポ制御状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態(電サポ制御状態)は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、Vロング大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に特定領域39の通過がなされていれば、原則として高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態(電サポ制御状態)である(図9参照)。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本形態では10000回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。つまり、高確高ベース状態の終了条件は、実質的に次の大当たり当選までとなっている。なお、高確高ベース状態の終了条件を、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることだけとしてもよい。
但し、本形態では連続して大当たり遊技後に高確率状態に制御され得る上限回数を39回(大当たりの連チャン回数としては40回)としている(この点については後述する)。そのため、高確率状態の上限回数に至っている場合には、Vロング大当たりに当選してその大当たり遊技中に特定領域39への通過があっても、その大当たり遊技後の遊技状態を、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態に制御する(図9参照)。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、図9に示すように、当選した大当たりの種類および当選時の遊技状態に従って設定される所定回数(本形態では11回、21回又は26回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。なお、高確率状態の上限回数に至っていない場合でも、Vロング開放パターンの大当たり遊技中に特定領域39への通過がなければ、低確高ベース状態に制御される。
また、Vショート大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、当選時の遊技状態が非電サポ制御状態であり、その大当たり遊技中に特定領域39の通過がなされていなければ(なされることは略ない)、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態(非電サポ制御状態)である(図9参照)。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、「低確低ベース状態」である。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。また、大当たり遊技の実行中の状態を「特別遊技状態」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特定遊技状態」という。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させて第2流路を通過させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させて第1流路を通過させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
5.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図14〜図40に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図14に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図6に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAM84の所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図15に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。なおコマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a,第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図4参照))が検知した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球数(例えば大入賞口であれば15球、第2始動口21であれば1球)を払い出す旨を指定する賞球コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。賞球コマンドは、出力処理(S101)においてサブ制御基板90に送信されるのみならず、払出制御基板110にも送信される。また、入力処理(S102)では、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図14の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図6に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述する始動口センサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、特定領域センサ検出処理(S107)、および保留球数処理(S108)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S109)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理が繰り返し実行され(図14参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検出処理]図16に示すように、始動口センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が
検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、
後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS208に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が4個に達している場合(S204でYES)には、ステップS208に進むが、特図2保留球数が4個未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、RAM84(図4参照)の更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)、大当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)を取得し(つまり図6(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。
続いて始動口センサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S208)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S208でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S208でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S209)。そして、特図1保留球数が4個に達している場合(S209でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が4個未満である場合には(S209でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S210)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S211)を行う。特図1関係乱数取得処理(S211)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、RAM84(図4参照)の更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)、大当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)を取得し(つまり図6(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[ゲート通過処理]図17に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAM84に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否か判定し(S301)、普通図柄保留球数が4以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理(S303)を行う。普通図柄乱数取得処理(S303)では、RAM84(図4参照)の更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値、図6(B))を取得し、その取得乱数値をRAM84の普図保留記憶部86のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。続いて遊技制御用マイコン81は、非正常遊技確認処理(S304)を行う。
[非正常遊技確認処理]図18に示すように非正常遊技確認処理(S304)では、時短フラグ(時短状態であることを示すフラグ)がONであるか否かを判定し(S401)、ONでなければ、続いて大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S402)。ステップS402においてもONでなければ、異常報知コマンドをセットする(S403)。一方、ステップS401やS402で判定結果がYESであれば、異常報知コマンドをセットすることなく本処理を終える。つまり本形態では、時短状態中又は大当たり遊技の実行中である場合を除いて、右打ちにて遊技がなされている場合(右打ちにて遊技がなされた結果、ゲートセンサ28aが遊技球を検知した場合)には異常報知コマンドをセットすることとしている。すなわち、ゲートセンサ28aは、第2流路へ遊技球が打ち込まれていることを検知する打込流路検知手段として機能している。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(S104)に次いで、図19に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)では、普通図柄表示器42および電チュー22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普通動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、「普通動作ステータス」が「1」である場合には(S601でYES)、普通図柄待機処理(S602)を行い、「普通動作ステータス」が「2」である場合には(S601でNO、S603でYES)、普通図柄変動中処理(S604)を行い、「普通動作ステータス」が「3」である場合には(S601,S603で共にNO、S605でYES)、普通図柄確定処理(S606)を行い、「普通動作ステータス」が「4」である場合には(S601,S603,S605の全てがNO)、普通電動役物処理(S607)を行う。なお普通動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]図20に示すように、普通図柄待機処理(S602)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S701)、「0」であればこの処理を終える。一方「0」でなければ、普通図柄当たり判定処理を行う(S702)。
[普通図柄当たり判定処理]図21に示すように、普通図柄当たり判定処理(S702)ではまず、普図保留記憶部86に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値)を読み出す(S801)。次いで、普通図柄当たり判定テーブル(図7(C))のアドレスをセットする(S802)。続いて、時短フラグがONか否か(すなわち遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S803)。時短状態であれば、図7(C)に示す普通図柄当たり判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当たり判定値が「1」〜「240」)に基づいて、当たりか否か判定する(S804)。すなわち、読み出した普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値)が当たり判定値の何れかと一致するか否か判定する。これに対して、非時短状態であれば、図7(C)に示す普通図柄当たり判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当たり判定値が「210」〜「240」)に基づいて、当たりか否か判定する(S805)。そして当たり判定(S804,S805)の結果が、「ハズレ」であればそのまま処理を終えるが、「当たり」であれば普通当たりフラグをONして(S806)処理を終える。
普通図柄待機処理(図20)では、普通図柄当たり判定処理(S702)に次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S703)。普通図柄変動パターン選択処理では、図7(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が0.1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が0.2秒の普通図柄変動パターンを選択する。なお普通図柄表示器42による普通図柄の変動表示(可変表示)の結果として停止表示(導出表示)される図柄は、普通図柄抽選の結果が「当たり」である場合は普通当たり図柄(「○○」、○:点灯、●:消灯)であり、「ハズレ」である場合は普通ハズレ図柄(「●○」)である。
普通図柄変動パターン選択処理(S703)に次いで遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S704)。そして、普図保留記憶部86における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部86における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S705)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動開始処理を行う(S706)。普通図柄変動開始処理では、ステップS703で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄変動中処理]図22に示すように、普通図柄変動中処理(S604)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S1001)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S1001でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S1002)、普通動作ステータスを「3」にセット(S1003)する。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1004)、この処理を終える。
[普通図柄確定処理]図23に示すように、普通図柄確定処理(S606)ではまず、普通当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1101)。普通当たりフラグがONでなければ(S1101でNO)、普通動作ステータスを「1」にセットして(S1106)、この処理を終える。一方、普通当たりフラグがONであれば(S1101でYES)、続いて時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中か否かを判定する(S1102)。そして時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S1103)。時短状態中の開放パターンとは、図12の電チュー開放TBL2に示すように、一回当たり2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、電チュー22の開放回数をカウントする電チュー開放カウンタに「3」をセットする。なお開放間のインターバル時間は1秒である。
これに対して、非時短状態中であれば(S1102でNO)、電チュー22の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットする(S1104)。非時短状態中の開放パターンとは、図12の電チュー開放TBL1に示すように、一回当たり0.2秒の開放を1回行う開放パターンである。従って、電チュー開放カウンタに「1」をセットする。そして、開放パターンのセット(S1103、S1104)に続いて、普通動作ステータスを「4」にセットし(S1105)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]図24に示すように、普通電動役物処理(S607)ではまず、普通当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S1201)。普通当たり終了フラグは、当選した補助遊技において電チュー22の開放が終了したことを示すフラグである。
普通当たり終了フラグがONでなければ(S1201でNO)、第2始動口21の開放中か否か(すなわち電チュー22の開放中か否か)を判定する(S1202)。開放中でなければ(S1202でNO)、第2始動口21を開放させる時間に至ったか否かを判定し(S1203)、至っていなければ処理を終え、至っていれば第2始動口21を開放させる(S1204)。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1202でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから所定の開放時間が経過したか否か)を判定し(S1205)、至っていなければ処理を終え、至っていれば第2始動口21を閉鎖(閉塞)させる(S1206)。
そして第2始動口21の閉鎖(S1206)に次いで、電チュー開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1207)、電チュー開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1208)。「0」でなければ(S1208でNO)、再び電チュー22を開放させるためにそのまま処理を終える。一方「0」であれば(S1208でYES)、補助遊技のエンディングを開始する等、補助遊技を終了させる普通当たり終了処理を行うとともに(S1209)、普通当たり終了フラグをセットして処理を終える(S1210)。なお電チュー開放カウンタは、時短状態中であれば電チュー22の開放(可動部材23の開放)が3回なされると「0」になり、非時短状態中であれば電チュー22の開放が1回なされると「0」になる。
これに対してステップS1201において普通当たり終了フラグがONであれば(S1201でYES)、ステップS1103又はS1104にてセットされた回数の電チュー22の開放動作は終了しているので、補助遊技のエンディングの終了を待って普通当たり終了フラグをOFFするとともに(S1211)、普通当たりフラグをOFFし(S1212)、普通動作ステータスを「1」にセットして処理を終える(S1213)。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理において、普通動作処理(図19)として再び普通図柄待機処理(S602)が実行されることになる。
[特別動作処理]図15に示すように遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで特別動作処理(S106)を行う。特別動作処理(S106)では、図25に示すように、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301
でYES)、特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合
には(S1301でNO、S1303でYES)、特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1301,S1303で共にNO、S1305でYES)、特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1301,S1303,S1305の全てがNO)、特別電動役物処理(S1307)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図26に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留球数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留
球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1407)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1407でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取
得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待
機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1413)、そうであれば(S1413で
YES)処理を終え、そうでなければ(S1413でNO)、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする(S1414)。
ステップS1401において特図2保留球数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1402)及び特図2変動パターン選択処理(S1403)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1404)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1405)。このようにして、第2特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1406)を実行する。特図2変動開始処理(S1406)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特
別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1406)でセットされる変動開
始コマンドを、特図2変動開始コマンドという。特図2変動開始コマンドは、図13に示
すように、特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンに関係な
く、「A200(H)」に特定される。特図2変動開始コマンドに含まれる情報について
は後述する。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1407でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1408)及び特図1変動パターン選択処理(S1409)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1410)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1411)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1412)を実行する。特図1変動開始処理(S1412)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1412)でセットされる変動開始コマンドを、特図1変動開始コマンドという。特図1変動開始コマンドは、図13に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンに応じて、「A1**(H)」に特定される。特図1変動開始コマンドに含まれる情報については後述する。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。そして本形態では、第2特図保留に基づく抽選の方が、第1特図保留に基づく抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たり(Vロング大当たり)に当選しやすくなっている(図8)。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1402)と特図1大当たり判定処理(S1408)とは、処理の流れが同じであるため図27に基づいてまとめて説明する。図27に示すように、特図2大当たり判定処理(S1402)又は特図1大当たり判定処理(S1408)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)を読み出す(S1501)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1402)では、RAM84の第2特図保留記憶部85bの第1記憶領域(即ち第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図
1大当たり判定処理(S1408)では、RAM84の第1特図保留記憶部85aの第1記憶領
域(即ち第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図7(A))のアドレスをセットする(S1502)。次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1503)。そして、高確率状態でなければ(S1503でNO)、すなわち通常確率状態(非高確率状態)であれば、大当たり判定テーブル(図7(A))のうち非高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「627」〜「629」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1504)。一方、高確率状態であれば(S1503でYES)、大当たり判定テーブル(図7(A))のうち高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「600」〜「629」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1505)。
大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「大当たり」であれば、大当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図8に示す大当たり種別判定テーブルに基づいて大当たり種別を判定する(S1506)。大当たり種別を判定(S1506)した後は、大当たりフラグをONするとともに(S1507)、大当たり種別に応じた特図停止図柄データ(図8参照)をRAM84に設けた大当たり種別バッファにセットして(S1508)処理を終える。一方、大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「ハズレ」であれば、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)をセットして(S1508)処理を終える。
[特図2変動パターン選択処理]特別図柄待機処理(図26)では、特図2大当たり判定処理(S1402)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1403)。図28および図29に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1403)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1601)。そして、時短状態でなければ(S1601でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1602)。なお正常に遊技されていれば非時短状態において特図2の変動がなされることはない。ステップS1602の判定結果がYESであれば、非時短状態中大当たりテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ特図2且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1603)。なお、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
またステップS1602において、大当たりフラグがONでなければ(S1602でNO)、非時短状態中ハズレテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ特図2且つハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1604)。
またステップS1601において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1601でYES)には、図29に示すように、確変フラグがONであるか否かを判定する(S1605)。そして、確変フラグがON、すなわち遊技状態が高確率状態であれば(S1605でYES)、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1606)。ONであれば(S1606でYES)、時短状態且つ高確率状態中大当たりテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つ高確率状態且つ特図2且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1607)。
一方、大当たりフラグがONでなければ(S1606でNO)、時短状態且つ高確率状態中ハズレテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つ高確率状態且つ特図2且つハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1608)。
またステップS1605において、確変フラグがONでない、すなわち遊技状態が通常確率状態であると判定した場合(S1605でNO)には、遊技状態フラグを参照する(S1609)。遊技状態フラグは、遊技制御用マイコン81が現在の遊技状態を把握するためのフラグであり、図38中の表に示すように各遊技状態に対応した「1」〜「6」までの値をとる。つまり、遊技状態フラグが「1」であれば「低確低ベース状態」中であること示し、遊技状態フラグが「2」であれば「高確高ベース状態」中であること示す。また、遊技状態フラグが「3」であれば、時短回数(時短状態にて遊技可能な特別図柄変動の上限回数)が11回の「低確高ベース状態」中(その低確高ベース状態での特別図柄の最終変動(時短回数ラストの変動)を除く)であること示す。また、遊技状態フラグが「4」であれば時短回数が21回の「低確高ベース状態」中(時短回数ラストの変動を除く)であること示し、遊技状態フラグが「5」であれば時短回数が26回の「低確高ベース状態」中(時短回数ラストの変動を除く)であること示す。また、遊技状態フラグが「6」であれば、時短回数が11回、21回、又は26回の「低確高ベース状態」中の特別図柄の最終変動(時短
回数ラストの変動)であること示す。遊技制御用マイコン81は、ステップS1609にてこ
の遊技状態フラグの値を参照することで、後述する第1から第4までの特殊変動パターンテーブルのうちのいずれに基づいて変動パターンを選択するかを決定する。
続いて遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがONか否かを判定する(S1610)。そしてONであれば(S1610でYES)、遊技状態フラグに応じた特殊変動パターンテーブルのうちの大当たり用のテーブルを参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1611)。具体的には、図11に示すように、遊技状態フラグが「3」である場合には第1の特殊変動パターンテーブルを参照して変動パターンP23を選択する。また、遊技状態フラグが「4」である場合には第2の特殊変動パターンテーブルを参照して変動パターンP25を選択する。また、遊技状態フラグが「5」である場合には第3の特殊変動パターンテーブルを参照して変動パターンP27を選択する。また、遊技状態フラグが「6」である場合には第4の特殊変動パターンテーブルを参照して変動パターンP29を選択する。いずれの特殊変動パターンテーブルが参照された場合でも、大当たり当選時には同じ変動時間(80ms)が選択される。
一方、大当たりフラグがONでなければ(S1610でNO)、遊技状態フラグに応じた特殊変動パターンテーブルのうちのハズレ用のテーブルを参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1612)。具体的には、図11に示すように、遊技状態フラグが「3」である場合には第1の特殊変動パターンテーブルを参照して変動パターンP24(変動時間4500ms、変動時間と停止時間の合計時間5000ms)を選択する。また、遊技状態フラグが「4」である場合には第2の特殊変動パターンテーブルを参照して変動パターンP26(変動時間2000ms、変動時間と停止時間の合計時間2500ms)を選択する。また、遊技状態フラグが「5」である場合には第3の特殊変動パターンテーブルを参照して変動パターンP28(変動時間1500ms、変動時間と停止時間の合計時間2000ms)を選択する。また、遊技状態フラグが「6」である場合には第4の特殊変動パターンテーブルを参照して変動パターンP30(変動時間19500ms、変動時間と停止時間の合計時間20000ms)を選択する。なお本形態では、変動時間と停止時間の合計時間を、1回の特別図柄変動に要する時間(若しくは図柄表示の所要時間)という。
上記のようにして特図2に関する変動パターンの選択を行った後は、図28に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1613)、本処理を終える。なお本形態では、セットした特図2に関する変動パターンの情報は、特図2変動開始コマンドには含められない。従って、サブ制御基板90が特図2に関する変動パターンの情報を取得することはない。
ここで本形態では、時短回数が11回、21回、又は26回のいずれの回数に選択された場合でも、時短状態での最終変動を除く特別図柄変動の終了までに要する時間(時短最終変動までの所要時間)が一致するように、第1から第3の特殊変動パターンテーブルにおけるハズレ時の変動時間が設定されている。つまり、時短回数が11回であれば、1回の特別図柄変動に要する時間(変動時間+停止時間)は5000msであるので、時短最終変動までの所要時間は、5000ms×10回で50秒となる。また、時短回数が21回であれば、1回の特別図柄変動に要する時間(変動時間+停止時間)は2500msであるので、時短最終変動までの所要時間は、2500ms×20回で50秒となる。また、時短回数が26回であれば、1回の特別図柄変動に要する時間(変動時間+停止時間)は2000msであるので、時短最終変動までの所要時間は、2000ms×25回で50秒となる。このようにいずれの時短回数に設定されても、時短最終変動までの所要時間が一致するようになっている。これにより、時短回数の相違によって遊技者が得られる利益が異なる場合であっても時短状態にて遊技できる時間を同じにし、相対的に少ない時短回数が設定された場合の遊技興趣の向上を図っている。つまり、相対的に少ない時短回数が設定された場合でも、比較的短時間で時短状態が終了してしまうことがないようにしている。
なお、各時短回数における時短最終変動までの所要時間が完全に一致しなくても、ある程度の時間幅(基準時間(50秒)に対して±10%程度)に収まるように構成してもよい。また、時短最終変動までの所要時間ではなく、各時短回数または各時短回数から所定回数を引いた特定回数にわたる特別図柄変動に要する時間が、ある程度の時間幅に収まればよい。複数回にわたる特別図柄変動に要する時間には、特別図柄の停止表示の時間(停止時間)が経過してから次の特別図柄の変動表示が開始されるまでの空き時間(特図保留がない場合に生じる空き時間)は含まれない。
また本形態では、時短回数が11回、21回、又は26回のいずれの回数に選択された場合でも、時短状態での最終変動時には第4特殊変動パターンテーブルが参照されて、ハズレであれば1回の特別図柄変動に要する時間が20000msの変動パターンが選択されるようになっている。つまり、時短状態でのハズレの最終変動時には、最終変動以外のときよりも長い変動時間に設定されるようになっている。これは次のような理由による。
つまり、時短状態中は第2特別図柄(特図2)の抽選が主になされるところ、本形態では特図2の抽選にて大当たりに当選すると、必ずVロング大当たりに振り分けられる。よって低確高ベース状態において特図2の抽選で大当たりに当選することの利益は、低確低ベース状態への移行後に大当たりに当選した場合よりも大きい。そこで、時短回数ラストのハズレ変動(大当たりの当否判定結果がハズレである場合の特別図柄変動)では、それまでよりも長い変動時間が選択されるようにし、この変動時間に合わせた特別な演出(ラストチャンス演出)を行うこととしている。なお、この特別な演出(ラストチャンス演出)については後述する。
[特図1変動パターン選択処理]特別図柄待機処理(図26)では、特図1大当たり判定処理(S1408)に次いで、特図1変動パターン選択処理を行う(S1409)。図30および図31に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1409)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1901)。そして、時短状態でなければ(S1901でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1902)。ONであれば(S1902でYES)、さらに当選した大当たりの種別がVロング大当たりであるか否かを、セットされている特図停止図柄データに基づいて判定する(S1903)。Vロング大当たりである場合には(S1903でYES)、非時短状態中Vロング大当たりテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つVロング大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1904)。
ステップS1903において、Vロング大当たりでなければ(S1903でNO)、Vショート大当たりに当選しているので、非時短状態中Vショート大当たりテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つVショート大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1905)。
またステップS1902において、大当たりフラグがONでなければ(S1902でNO)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1906)。なお、図7(B)に示すように、リーチ成立乱数値は非時短状態であれば「0」〜「13」であり、時短状態であれば「値なし」である。すなわち本形態では、非時短状態ではリーチとなることがある一方で時短状態ではリーチとなることがないようになっている。これにより、時短状態では非時短状態よりも変動時間の短い変動パターンが多く選択されるようになっており、特図保留の消化スピードが早くなっている。
リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1906でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1907)。
リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1906でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1908)。このリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」〜「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1901において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1901でYES)には、図31に示すように、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態中であるか否かを判定する(S1909)。判定結果がYESであれば、続いて、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1910)。そしてONであれば、当選した大当たりの種類に関係なく、時短状態且つ高確率状態中大当たりテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つ高確率状態且つ特図1且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1911)。
一方、ステップS1910で大当たりフラグがONでなければ、リーチ乱数カウンタ値に関係なく、時短状態且つ高確率状態中ハズレテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つ高確率状態且つ特図1且つハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1912)。
また、ステップS1909で確変フラグがONでなければ、続いて、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1913)。そしてONであれば、当選した大当たりの種類に関係なく、時短状態且つ通常確率状態中大当たりテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つ通常確率状態且つ特図1且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1914)。
一方、ステップS1913で大当たりフラグがONでなければ、リーチ乱数カウンタ値に関係なく、時短状態且つ通常確率状態中ハズレテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つ通常確率状態且つ特図1且つハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1915)。なお、図11に示すように、時短状態中に参照される変動パターン判定テーブルは、非時短状態中に参照される変動パターン判定テーブルよりも特別図柄の変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図30に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1916)、本処理を終える。なお、セットした特図1に関する変動パターンの情報は特図1変動開始コマンドに含められて、出力処理(S101)によりサブ制御基板90に送られる。
ここで、本形態における変動開始コマンドについて説明する。図13に示すように、変動開始コマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばA1H)と1バイトの下位コマンド(例えば01H))からなっている。変動開始コマンドにおいて、上位2桁のうち上の桁の値は、コマンドの種類(変動開始コマンドであること)を指定する情報である。また、上位2桁のうち下の桁の値は、特別図柄の種類(特図1の変動であるか特図2の変動であるか)を指定する情報である。また、下位2桁の値は、選択された変動パターンを指定する情報である。変動パターンの情報には、変動時間、停止時間、大当たりの当否判定結果等の情報が含まれている。なお、このような変動開始コマンドの生成に関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
特図1変動開始処理(S1412)では、選択された変動パターンに応じて変動開始コマンドが特定され、その変動開始コマンドがRAM84の出力バッファにセットされる。具体的には図13に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1409)にて例えば変動パターンP1が選択されていると、特図1変動開始コマンドとして「A1H01H」がセットされる。変動開始コマンドにおける「A1H」は特図1の変動開始を示している。また、変動開始コマンドにおける「01H」は変動パターンを示している。つまり、特図1変動開始コマンドには、変動パターンの情報が含まれている。これは、変動時間の情報や大当たりの当否判定結果の情報が含まれているということである。
これに対して特図2変動開始処理(S1406)では、選択された変動パターンに関わらず変動開始コマンドが特定され、その変動開始コマンドがRAM84の出力バッファにセットされる。具体的には図13に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1409)にていずれの変動パターンが選択された場合であっても、特図2変動開始コマンドとして「A2H00H」がセットされる。変動開始コマンドにおける「A2H」は特図2の変動開始を示している。また、変動開始コマンドにおける「00H」は何も示していない。つまり、特図2変動開始コマンドには、変動パターンの情報が含まれていない。これは、変動時間の情報や大当たりの当否判定結果の情報が含まれていないということである。
このように本形態では、特図2変動開始コマンドは、変動時間の情報を含まない特殊変動開始コマンドとなっている。これは、本形態では高確高ベース中は特図2の変動を円滑に進行させるため、高確高ベース中の特図2の変動時間を80ms(図11)と極短時間に設定し、高確高ベース中は特図2の変動に同期した演出を実行しないようにしている(図48)ことによる。この点については後述する。
また本形態では、特図2変動開始コマンドに変動パターンの情報を含ませていないた
め、特図2変動開始コマンドの生成に関する処理負担を軽減できる。なお、特図2変動開
始コマンドを上位2桁のみで構成するようにしてもよい。このようにすれば、特図2変動開始コマンドが少ないビット数のデータとなり、データの通信負担も軽減できる。
[特別図柄変動中処理]図32に示すように、特別図柄変動中処理(S1304)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図11参照)が経過したか否かを判定する(S1701)。経過していなければ(S1701でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1701でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1702)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1703)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1704)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図33に示すように、特別図柄確定処理(S1306)ではまず、特別図柄の停止時間(500ms(図11参照))が経過したか否かを判定する(S1801)。経過していなければ(S1801でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の停止表示が継続される。
一方、停止時間が経過していれば(S1801でYES)、後述の遊技状態管理処理(S1802)を行う。次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1803)。大当たりフラグがONであれば(S1803でYES)、当選した大当たりの種類に応じた開放パターン(詳しくは図9及び図10を参照)をセットする(S1804)。なおこのときに、大当たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。1回のラウンド遊技において大入賞口が複数回開放されることもある。
遊技制御用マイコン81は、ステップS1804に続いて、後述の遊技状態リセット処理を行う(S1805)。その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットするとともに(S1806)、大当たり遊技のオープニングを開始し(S1807)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1808)。
また、ステップS1803において大当たりフラグがONでなければ(S1803でNO)、大当たり遊技を開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1809)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図34に示すように、遊技状態管理処理(S2001)ではまず、確変フラグがONか否か判定し(S2001)、ONであれば、高確率状態中に実行した特別図柄変動の回数をカウントする確変カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2002)、確変カウンタの値が「0」か否か判定して(S2003)、「0」であれば確変フラグをOFFする(S2004)。確変フラグをOFFした後は、遊技状態フラグに「1」をセットして(S2005)、ステップS2006に進む。また、ステップS2001又はS2003の判定結果がNOであれ
ば、ステップS2006に進む。なお、本パチンコ遊技機1では、高確率状態への移行時には確変カウンタの値が「10000」にセットされるようになっている。この点については後述する。
続いて、時短フラグがONか否か判定し(S2006)、ONでなければステップS2014に進むが、ONであれば、時短状態中に実行した特別図柄変動の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントする(S2007)。続いて、時短カウンタの値が「1」か否か、すなわち次の特別図柄変動が時短状態の最終変動であるか否かを判定し(S2008)、時短カウンタの値が「1」であれば確変フラグがOFFか否か判定する(S2009)。ステップS2008及びS2009の判定結果が共にYES、すなわち時短カウンタの値が「1」であり且つ通常確率状態であれば、遊技状態フラグに「6」をセットして(S2010)ステップS2011に進む。また、ステップS2008又はS2009の判定結果がNOである場合には、ステップS2010を行うことなくステップS2011に進む。なお、遊技状態フラグが「6」であることは、現在の遊技状態が低確高ベース状態であり、あと1回特別図柄が停止表示されると高ベース状態が終了する状態であることを示している。
ステップS2011では、時短カウンタの値が「0」か否か判定する。そして「0」でなければステップS2014に進むが、「0」であれば、時短フラグをOFFするとともに(S2012)、遊技状態フラグに「1」をセット(S2013)してからステップS2014に進む。なお、本パチンコ遊技機1では、時短状態への移行時には時短カウンタの値が「11」、「21」、「26」又は「10000」のいずれかにセットされるようになっている(図9参照)。この点については後述する。また、遊技状態フラグが「1」であることは、現在の遊技状態が低確低ベース状態であることを示している。
その後、遊技制御用マイコン81は、現在の遊技状態の情報、すなわち遊技状態フラグの値を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S2014)、本処理を終える。
[遊技状態リセット処理]図35に示すように、遊技状態リセット処理(S1805)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2101)、ONであれば確変フラグをOFFする(S2102)。また、時短フラグがONか否かを判定し(S2103)、ONであれば時短フラグをOFFする(S2104)。つまり、大当たり遊技の実行中は、非高確率状態且つ非時短状態に制御される。本形態では非時短状態時は常に低ベース状態であるので、大当たり遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
[特別電動役物処理]図36に示すように、特別電動役物処理(S1307)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2201)。大当たり終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2201でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中か否か(すなわち大入賞装置の開放中か否か)を判定する(S2202)。開放中でなければ(S2202でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S2203)。
ステップS2203の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2203の判定結果がYESであれば、現在実行中の大当たり遊技がVロング大当たりとしての大当たり遊技か否かを判定する(S2204)。そして、Vロング大当たりでなければステップS2207に進むが、Vロング大当たりであれば、第2大入賞口35を開放させる第2ラウンドを開始するタイミングであるか否か、すなわちラウンドカウンタの値が「2」か否かを判定する(S2205)。第2ラウンドを開始するタイミングでなければ(S2205でNO)、そのままステップS2207に進む。これに対して、第2ラウンドを開始するタイミングであれば(S2205でYES)、V有効期間設定処理(S2206)を行う。
V有効期間設定処理(S2206)では、Vロング大当たりの第2ラウンドにおける第2大入賞口35の開放中および第2大入賞口35の閉塞後の数秒間を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定するV有効期間に設定する。なお本形態ではこれ以外の期間(大当たり遊技を実行していないときも含む)を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定するV無効期間に設定している。ここで、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定するというのは、特定領域センサ39aによる遊技球の検知に基づいてVフラグをONする(後述の特定領域センサ検出処理(図39)を参照)ということである。また、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定するというのは、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があってもVフラグをONしないということである。
すなわち本形態では、V有効期間中のV通過(特定領域39への遊技球の通過)の検知時のみVフラグをONし、V有効期間外(V無効期間中)のV通過検知時にはVフラグをONしないこととしている。なお、VフラグがONである場合には、後述のリミッタ機能が作動する場合を除いて、確変フラグがONされる即ち大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態に設定される(後述の遊技状態設定処理(図37)を参照)。このようにすることで、不正行為によるV通過に基づいてVフラグがONされることのないように、すなわち高確率状態に設定されることのないようにしている。
ステップS2207では、大当たりの種類に応じた開放パターン(図9及び図10参照)に従って大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる。なお、振分部材71は、大当たり遊技(又はラウンド遊技)の開始から常に一定の動作で動いている。Vロング大当たりの開放パターン(Vロング開放パターン)では、第2ラウンドにおいて、第2大入賞口35に入賞した遊技球が余裕をもって特定領域39を通過できるように開閉部材37が開放される。これに対して、Vショート大当たりの開放パターン(Vショート開放パターン)では、第2ラウンドにおいて、第2大入賞口35に入賞することがほぼできず、仮に入賞できたとしても特定領域39を通過することがほぼできないように、振分部材71の動作に対する開閉部材37の開放タイミングが設定されている。
続くステップS2208では、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。ラウンド指定コマンド送信判定処理(S2208)では、ステップS2207での大入賞口の開放が1回のラウンド遊技中での初めての開放か否かを判定し、そうであれば、実行中の大当たり遊技のラウンド数を示すラウンド指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。
特別電動役物処理(図36)のステップS2202において、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中であれば(S2202でYES)、大入賞口の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S2209)。本形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では1ラウンド当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間(図10参照)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口の閉鎖条件が成立していなければ(S2209でNO)、処理を終える。
これに対して、大入賞口の閉鎖条件が成立している場合(S2209でYES)には、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖(閉塞)する(S2210)。そして、ステップS2210の閉鎖によって1回のラウンド遊技が終了する場合には(S2211でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2212)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2213)。「0」でなければ(S2213でNO)、次のラウンド遊技を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2213でYES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理とし
て、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2214)、大当たりのエン
ディングを開始する(S2215)。そして、大当たり終了フラグをセットして処理を終える(S2216)。なおラウンドカウンタは、2R大当たりであれば大入賞口の開放が2回なされ
ると「0」になり、3R大当たりであれば大入賞口の開放が3回なされると「0」になり、4R大当たりであれば大入賞口の開放が4回なされると「0」になり、5R大当たり
であれば大入賞口の開放が5回なされると「0」になる。
またステップS2201において大当たり終了フラグがONであれば(S2201でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2217)、エンディング時間が経過していなければ(S2217でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2217でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2218)、大当たりフラグをOFFし(S2219)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S2220)。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理において、特別動作処理(図25)として再び特別図柄待機処理(S1302)が実行されることになる。その後、後述の遊技状態設定処理(S2221)を行って本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図37に示すように、遊技状態設定処理(S2221)ではまず、リミッタ作動カウンタが所定の制限回数(本形態では「39」)であるか否かを判定する(S2301)。リミッタ作動カウンタとは、大当たり遊技後の遊技状態が連続して高確率状態に制御された回数をカウントするカウンタである。
リミッタ作動カウンタの値が制限回数に至っていなければ(S2301でNO)、VフラグがONか否かを判定する(S2302)。VフラグがONでなければ(S2302でNO)、ステップS2307に進むが、VフラグがONであれば(S2302でYES)、確変フラグをONするとともに(S2303)、確変カウンタに「10000」をセットする(S2304)。これにより、実質的に次回の大当たり当選まで遊技状態が高確率状態に制御されることとなる。なお本形態では、高確率状態に制御された場合には実質的に次回の大当たり当選まで高確率状態が継続することとなるので、高確率状態への制御の終了条件を、大当たり当選のみとし、所定回(10000回)にわたる特別図柄変動の実行という確変終了条件のない構成としてもよい。この場合には、確変カウンタは不要となる。ステップS2304に次いで、リミッタ作動カウンタの値を「1」加算して(S2305)、VフラグをOFFし(S2306)、ステップS2307に進む。
これに対して、リミッタ作動カウンタの値が制限回数(「39」回)に至っていれば(S2301でYES)、VフラグがONか否かを判定することなく、VフラグをOFFして(S2306)、ステップS2307に進む。従って本形態では、大当たり遊技後の遊技状態が連続して高確率状態に制御され得る回数の上限は39回となっている。すなわち、初当たりを含めた大当たりの連チャン回数が40回に至ると、40回目の大当たり遊技中に特定領域39への通過がなされていても、その大当たり遊技後の遊技状態を通常確率状態に制御する(高確率状態に制御しない)遊技機となっている。
ステップS2307では、遊技制御用マイコン81は、電サポ制御状態(時短状態且つ電サポ制御状態)に移行させるか否かを判定する。本形態では、電サポ制御状態に移行させるか否かは、図9に示すように、大当たりの種類(セットされている特図停止図柄データ)と、大当たり当選時の遊技状態によって決められている。図9に示すテーブルに照らして電サポ制御状態に移行させると判定した場合には、時短フラグをONするとともに(S2308)、時短カウンタに時短回数をセットして(S2309)、ステップS2310に進む。一方、電サポ制御状態に移行させないと判定した場合には(S2307でNO)、ステップS2308及びS2309を実行することなく、ステップS2310に進む。ステップS2310では、後述の遊技状態フラグ設定処理を行う。
なお、時短カウンタにセットする値(時短回数)は、電サポ制御状態への制御が高確率状態への制御に伴ってなされる場合(確変フラグがONである場合)には、「10000」であり、高確率状態への制御に伴わない場合(確変フラグがOFFである場合)には、セットされている特図停止図柄データに応じて定められる値(「11」、「21」、又は「26」)である(図9参照)。より詳細には、図9及び図10に示すように、電サポ制御状態で2R大当たりに当選し且つ非高確率状態へ移行する場合には、時短回数は11回に設定される。また、電サポ制御状態で3R大当たり又は4R大当たりに当選し且つ非高確率状態へ移行する場合には、時短回数が21回に設定される。また、電サポ制御状態で5R大当たりに当選し且つ非高確率状態に移行する場合には、時短回数が26回に設定される。なお、時短回数が「10000」回であることは、実質的に次回の大当たり当選まで電サポ制御状態への制御は終了しないということである。
ステップS2310に続いて遊技制御用マイコン81は、確変フラグがONか否かを判定し(S2311)、ONでなければ、リミッタ作動カウンタに「0」をセットする(S2312)、すなわちリミッタ作動カウンタをクリアする。続いて遊技制御用マイコン81は、今設定した遊技状態の情報(すなわち遊技状態フラグの値)を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットするとともに(S2313)、現在のリミッタ作動カウンタの値の情報を含む高確連続回数コマンドをセットして(S2314)、本処理を終える。
ここで、本形態では、特図1に係る大当たり抽選にて大当たりに当選した場合には、特定領域39への通過が可能なVロング大当たりに50%の確率で振り分けられる。そして、Vロング大当たり後の遊技状態が高確率状態に制御される場合には、必ず実質的に次回の大当たりまで電サポ制御状態に制御される。電サポ制御状態では、右打ちにて遊技している限り第2始動口21への入賞が頻繁に生じるため、第2特図保留がある限り、特図2に係る大当たり抽選ばかりが実行される。そして、特図2に係る大当たり抽選にて大当たりに当選した場合には、必ずVロング大当たりに振り分けられる。従って本パチンコ遊技機1は、非電サポ制御状態にて第1始動口20への入賞に基づいてVロング大当たりに当選すれば、以後、高確率状態への制御を制限するリミッタ機能が作動するまで(ステップS2301にてYESと判定されるまで)、大当たりが連チャンするセット機(セット回数40回)となっている。
[遊技状態フラグ設定処理]遊技状態フラグ設定処理(S2310)では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態設定処理(S2221)にて設定した遊技状態に基づいて遊技状態フラグを設定する。具体的には、図38に示すように、遊技状態が通常確率状態且つ非電サポ制御状態(低確低ベース状態)であれば(S2320でYES)、すなわち確変フラグがOFFで且つ時短フラグがOFFであれば、遊技状態フラグに「1」をセットする(S2321)。また、遊技状態が高確率状態且つ電サポ制御状態(高確高ベース状態)であれば(S2322でYES)、すなわち確変フラグがONで且つ時短フラグがONであれば、遊技状態フラグに「2」をセットする(S2323)。
また、遊技状態が通常確率状態且つ時短回数11回の電サポ制御状態であれば(S2324でYES)、すなわち確変フラグがOFFで且つ時短フラグがONであり、更に時短カウンタの値が「11」であれば、遊技状態フラグに「3」をセットする(S2325)。また、遊技状態が通常確率状態且つ時短回数21回の電サポ制御状態であれば(S2326でYES)、すなわち確変フラグがOFFで且つ時短フラグがONであり、更に時短カウンタの値が「21」であれば、遊技状態フラグに「4」をセットする(S2327)。また、遊技状態が通常確率状態且つ時短回数26回の電サポ制御状態であれば(S2328でYES)、すなわち確変フラグがOFFで且つ時短フラグがONであり、更に時短カウンタの値が「26」であれば、遊技状態フラグに「5」をセットする(S2329)。
[特定領域センサ検出処理]図15に示すように遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで特定領域センサ検出処理(S107)を行う。特定領域センサ検出処理(S107)では図39に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2401)。なお本形態では、特定領域センサ39aによる遊技球の検知は、振分部材71が第1の状態(図2(a))に制御されているときのみなされる。ステップS2401にて検知がなければ(S2401でNO)処理を終了するが、検知があれば(S2401でYES)V有効期間中か否かを判定する(S2402)。V有効期間は、前述の特別電動役物処理(図36)におけるV有効期間設定処理(S2206)にて設定される期間である。V有効期間は、Vロング大当たりの第2ラウンド中の期間として設定される。
ステップS2402でV有効期間中であると判定した場合には(S2402でYES)、VフラグをONするとともに(S2403)、現在実行中の大当たり遊技が「初当たり」であるか否かを判定する(S2404)。そして、初当たりでなければ(S2404でNO)処理を終え、初当たりであれば(S2404でYES)、V通過コマンドをセットして(S2405)処理を終える。V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過の報知を行わせるためのコマンドである。
なお、初当たりとは、「高確率状態且つその高確率状態の終了まで継続する電サポ制御状態(以下「特殊特定遊技状態」という)」以外の遊技状態で当選した大当たりであって、その大当たり遊技後に特殊特定遊技状態に移行するものをいう。また、本形態では特殊特定遊技状態に制御されやすい期間を、特定の遊技期間という。特定の遊技期間は、例えば、「初当たり」の終了後に特殊特定遊技状態(高確且つ高確の終了まで継続する電サポ)に制御されてからリミッタ機能が作動するまで継続する。但しリミッタ機能が作動する前に、大当たり遊技後に通常確率状態に移行した場合(例えばVロング大当たり中に特定領域39への遊技球の通過がなかった場合)には、その通常確率状態への移行によって終了する。特定の遊技期間が終了する際の大当たり遊技のエンディングは、特定の遊技期間に含まれない。
[保留球数処理]図15に示すように遊技制御用マイコン81は、特定領域センサ検出処理(S107)に次いで保留球数処理(S108)を行う。保留球数処理(S108)では図40に示すように、まず、RAM84に記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数および普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数をサブ制御基板90に通知するための保留球数コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする(S2502)。
6.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図41〜図54に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図41に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001〜S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値はサブ制御基板90のRAM94の所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。演出決定用乱数としては、演出図柄を決定するための演出図柄決定用乱数、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100、音声制御基板106、およびランプ制御基板107に送信する。コマンドを受信した各基板は、コマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置7、スピーカ67、盤ランプ5、枠ランプ66及び装飾可動体15等)を用いて各種の演出(演出図柄変動演出や、大当たり遊技に伴う大当たり演出(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出))を実行する。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)、および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)では、図42に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、ストローブ信号がONでなければ処理を終え、ONであれば主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94に格納する(S4102)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図43に示すよう
に、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、演出ボタン検出スイッチ63aからの
検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。続いて、後述の10msタイマ割り込み処理で作成したランプデータを出力するランプデータ出力処理を行う(S4202)。次いで、装飾可動体15を駆動するための駆動データの作成および出力を行う駆動データ出力処理を行う(S4203)。そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図44に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)では、後述する受信コマンド解析処理(S4301)、メインシナリオ制御処理(S4302)を順次行う。その後、ランプデータ(盤ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4303)。
[受信コマンド解析処理]図45に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ち待機コマンドを受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば、後述の客待ち待機処理を行う(S4402)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から保留球数コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば保留関連処理を行う(S4404)。保留関連処理(S4404)では、保留球数コマンドに含まれている保留球数の情報に基づいて、サブ制御基板90のRAM94に設けられている第1特図保留演出カウンタおよび第2特図保留演出カウンタの値を更新する。なお演出制御用マイコン91は、非電サポ制御状態においては、第1特図保留演出カウンタの値に基づいて第1特図保留の数に応じた数の演出保留画像9(図1参照)を表示する。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から異常報知コマンドを受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば異常報知処理を行う(S4406)。異常報知処理(S4406)では、異常報知開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。異常報知開始コマンドは、メーカーの意図とは異なる遊技方法で遊技が行われている旨を所定の異常報知態様にて報知するためのコマンドである。本形態では、異常報知開始コマンドがコマンド送信処理(S4006)にて送信されると、画像制御基板100のCPU102が、所定の異常報知画像(例えば「左打ちに戻してください」等の文字画像等)を表示画面7aに表示する。異常報知態様は、異常報知画像を表示するもの以外でもよく、例えば、盤ランプ5や枠ランプ66を点灯させたり、スピーカ67から警告音を出力したりするなどであってもよい。これにより、電サポ制御状態への制御中又は大当たり遊技の実行中ではないのに右打ちにて遊技が行われることを防止することができる。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態指定コマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していれば後述する遊技状態ステータス設定処理を行う(S4408)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から特図1変動開始コマンドまたは特図2変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していれば後述する変動演出開始処理を行う(S4410)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していれば後述する変動演出終了処理を行う(S4412)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4413)、受信していれば後述するオープニング演出選択処理を行う(S4414)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4415)、受信していれば後述するエンディング演出選択処理を行う(S4416)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4417)、受信していればV通過報知演出開始処理を行う(S4418)。V通過報知演出開始処理(S4418)では、V通過報知演出を開始するためのV通過報知演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。V通過報知演出とは、V通過があったことを遊技者に報知するための演出である。本形態では、所定のV通過報知画像(図57(b)参照)を表示画面7aに表示する演出である。なお、V通過報知演出は、特別の効果音をスピーカ67から出力するなど、他の態様であってもよい。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から連続高確回数コマンドを受信したか否か判定し(S4419)、受信していれば、連続高確回数コマンドに含まれているRAM84のリミッタ作動カウンタの値の情報に基づいて、RAM94に設けられている連続高確回数カウンタに連続高確回数をセットする(S4420)。このようにして、サブ制御基板90側でもリミッタ作動カウンタの値を把握するようにしている。
続いて、その他の処理(S4421)として上記のコマンド以外の受信コマンド(例えば普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド、賞球コマンド、ラウンド指定コマンド)に基づく処理を行って、受信コマンド解析処理を終える。
[客待ち処理]図46に示すように、客待ち処理(S4402)ではまず、演出制御用マイコン91は、客待ち用のデモ演出(客待ち演出ともいう)に対応したシナリオデータ(01H)を、RAM94のシナリオバッファにセットする(S5001)。次に、客待ち演出を実行するための演出コマンド(客待ち演出コマンド)を、RAM94の出力バッファにセットする(S5002)。そして、客待ち演出中であることを示す客待ちフラグをONして(S5003)、本処理を終える。
[遊技状態ステータス設定処理]図47に示すように、遊技状態ステータス設定処理(S4408)では、演出制御用マイコン91は、受信した遊技状態指定コマンドに含まれている遊技状態の情報(遊技状態指定フラグの情報)に基づいて、遊技状態ステータスを設定する。具体的には、遊技状態指定コマンドの解析結果が通常確率状態且つ非電サポ制御状態であれば(S5101でYES)、すなわち遊技状態指定コマンドに遊技状態指定フラグが「1」(図38参照)にセットされている情報が含まれていれば、遊技状態ステータスを「1」にセットし(S5102)、その後、RAM94における大当たり時の使用領域を初期化して(S5103)、本処理を終える。
また、遊技状態指定コマンドの解析結果が高確率状態且つ電サポ制御状態であれば(S5104でYES)、すなわち遊技状態指定コマンドに遊技状態指定フラグが「2」(図38参照)にセットされている情報が含まれていれば、遊技状態ステータスを「2」にセットして(S5105)、本処理を終える。また、遊技状態指定コマンドの解析結果が通常確率状態且つ時短回数11回の電サポ制御状態(時短回数の残りが1変動であるときを除く)であれば(S5106でYES)、すなわち遊技状態指定コマンドに遊技状態指定フラグが「3」(図38参照)にセットされている情報が含まれていれば、遊技状態ステータスを「3」にセットして(S5107)、本処理を終える。
また、遊技状態指定コマンドの解析結果が通常確率状態且つ時短回数21回の電サポ制御状態(時短回数の残りが1変動であるときを除く)であれば(S5108でYES)、すなわち遊技状態指定コマンドに遊技状態指定フラグが「4」(図38参照)にセットされている情報が含まれていれば、遊技状態ステータスを「4」にセットして(S5109)、本処理を終える。また、遊技状態指定コマンドの解析結果が通常確率状態且つ時短回数26回の電サポ制御状態(時短回数の残りが1変動であるときを除く)であれば(S5110でYES)、すなわち遊技状態指定コマンドに遊技状態指定フラグが「5」(図38参照)にセットされている情報が含まれていれば、遊技状態ステータスを「5」にセットして(S5111)、本処理を終える。
また、遊技状態指定コマンドの解析結果が通常確率状態且つ電サポ制御状態で時短回数の残りが1変動であれば(S5112でYES)、すなわち遊技状態指定コマンドに遊技状態指定フラグが「6」(図38参照)にセットされている情報が含まれていれば、遊技状態ステータスを「6」にセットして(S5113)、本処理を終える。
[変動演出開始処理]図48に示すように、変動演出開始処理(S4410)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドまたは特図2変動開始コマンド)を解析する(S5201)。次に演出制御用マイコン91は、受信した変動開始コマンドが特図2変動開始コマンドであるか否かを判定する(S5202)。
特図2変動開始コマンドでなければ(S5202でNO)、すなわち特図1変動開始コマンドであれば、変動演出パターンを決めるための変動演出パターンテーブルをセットし(S5203)、このテーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合する変動演出パターンを選択する(S5204)。このとき演出決定用乱数(演出図柄決定用乱数や変動演出パターン決定用乱数、予告演出決定用乱数)の取得および判定も行う。これにより、いわゆるステップアップ予告演出やチャンスアップ予告演出などの予告演出の内容や、停止表示する演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせなどを含めて、演出図柄可変表示演出(演出図柄変動演出)としてどのような演出を行うかが決定される。そして、選択した変動演出パターンにて演出図柄変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをセットし(S5205)、ステップS5213に進む。
ステップS5205でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにて演出図柄変動演出を行う。
一方、ステップS5202において特図2変動開始コマンドであれば(S5202でYES)、続いて遊技状態ステータスが「3」、「4」又は「5」のいずれかであるか否か、すなわち時短回数の残りが1回ではない低確高ベース状態中であるか否かを判定する(S5206)。判定結果がYESであれば、所定の予告演出を実行するか否かの抽選(予告抽選)を行う(S5207)。そして、予告抽選に当選すれば(S5208でYES)、所定の予告演出に対応するシナリオ1のシナリオデータ(11H)を、RAM94のシナリオバッファにセットする(S5209)。そして、シナリオ1の演出(所定の予告演出)の演出実行時間として、基準変動時間に対応する時間をシナリオタイマにセットする(S5210)。基準変動時間については後述する。なおセットしたシナリオタイマは、後述のメインシナリオ制御処理(図52)におけるステップS5602にて減算される。
次いで、シナリオ1の演出を実行するための予告演出コマンドを、RAM94の出力バッファにセットして(S5211)、ステップS5213に進む。一方、予告抽選に当選しなければ(S5208でNO)、ステップS5209,S5210およびS5211を実行することなく、ステップS5213に進む。
予告演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、図59(c)や図60(a)に示す予告演出(炎を示すエフェクト画像Fを表示画面7aに表示する演出)を、ステップS5210でシナリオタイマにセットされた時間にわたって実行する。
ここで、本形態では、時短回数が11回の電サポ制御状態に制御されている場合においては、特図2のハズレ変動として、4500msの変動時間と、19500msの変動時間とが選択され得る(図11参照)。また、時短回数が21回の電サポ制御状態に制御されている場合においては、特図2のハズレ変動として、2000msの変動時間と、19500msの変動時間とが選択され得る(図11参照)。また、時短回数が26回の電サポ制御状態に制御されている場合においては、特図2のハズレ変動として、1500msの変動時間と、19500msの変動時間とが選択され得る(図11参照)。
これらの時短回数が異なる3つの遊技状態において、時短最終変動以外のハズレ変動時に選択される変動時間は、「基準変動時間」に相当し、時短最終変動としてのハズレ変動時に選択される変動時間は、「非基準変動時間」に相当する。つまり、時短回数が11回の電サポ制御状態では、基準変動時間は4500msであり、時短回数が21回の電サポ制御状態では、基準変動時間は2000msであり、時短回数が26回の電サポ制御状態では、基準変動時間は1500msである。また、これらの3つの電サポ制御状態では、非基準変動時間は19500msである。この非基準変動時間(19500ms)は、各電サポ制御状態において選択され得る変動時間の中で最長の変動時間となっている。以下では簡単のため、大当たり遊技後に時短回数26回の電サポ制御状態に制御された場合を例にして説明する。他の時短回数の場合には、以下の説明にならって適宜値を調整すればよい。
この場合、基準変動時間は1500ms(図柄表示の所要時間は2000ms)であ
り、非基準変動時間は19500ms(図柄表示の所要時間は20000ms)である。
そして、各変動時間の差は、18000msである。よってこの場合には、変動演出開始
処理(図48)のステップS5210では、シナリオタイマに基準変動時間に対応する演出実
行時間である2000msをセットすることとなる。なお、「基準変動時間に対応する演出実行時間」は、基準変動時間と停止時間との合計時間である。
変動演出開始処理(図48)のステップS5206において判定結果がNOであれば、続いて、遊技状態ステータスが「6」であるか否か、すなわち、低確高ベース状態における時短回数ラストの変動開始時であるか否かを判定する(S5212)。そして、判定結果がNOであればステップS5213に進むが、判定結果がYESであれば、ステップS5209,S5210およびS5211を実行する。つまり、予告抽選(S5207)を行うことなく、上記した所定の予告演出を実行する。この場合も、ステップS5210では、シナリオタイマに基準変動時間に応じた時間である2000msをセットすることとなる。
ステップS5213では、客待ちフラグがONであるか否かを判定する。そして、ONであれば、客待ちフラグをOFFして(S5214)本処理を終える。このように本形態のパチンコ遊技機1は、特図1の変動時にはその変動に同期した演出図柄変動演出を実行する(S5205を実行する)ものの、特図2の変動時には、その変動に同期した演出図柄変動演出を実行しない構成となっている。しかし、特図2の変動時であっても、低確高ベース状態中であれば所定の予告演出(図59(c))が実行されることがあり、この演出は特図2のハズレ変動に同期したものとなっている。また、時短最終変動では必ず上記の予告演出(炎のエフェクト画像Fの演出)が実行されるが、この時短最終変動における予告演出(図60(a))は、後述するハズレ用ラストチャンス演出につながるか(図55参照)、又は大当たり用ラストチャンス演出に切り替えられる(図56参照)ようになっている。この点については後に詳述する。そして、この予告演出とハズレ用ラストチャンス演出とを含む一連の演出は、時短最終変動の特図2のハズレ変動に同期した演出となっている。
[変動演出終了処理]図49に示すように、変動演出終了処理(S4412)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを解析する(S5301)。変動停止コマンドには、特図1の変動停止であるか特図2の変動停止であるかの情報が含まれている。次に演出制御用マイコン91は、受信した変動停止コマンドが特図2の変動停止を示すものであるか否かを判定する(S5302)。特図2の変動停止を示すものでなければ(S5302でNO)、すなわち特図1の変動停止を示すものであれば、演出図柄変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットして(S5303)本処理を終える。一方、ステップS5302において特図2の変動停止を示すものであれば(S5302でYES)、RAM94のシナリオバッファにセットされているシナリオデータをクリアして(S5304)本処理を終える。このステップS5304の処理は、シナリオタイマにセットされているシナリオ1の演出実行時間が経過しても、上述のシナリオ1に続くシナリオ2の演出(ハズレ用ラストチャンス演出)を実行しないようにするための処理である(図55参照)。
[オープニング演出選択処理]図50に示すように、オープニング演出選択処理(S4414)ではまず、オープニングコマンドを解析する(S5401)。続いてオープニングコマンドが時短回数ラスト用であるか否か、すなわち時短状態の最終変動で当選した大当たりであることを示すオープニングコマンドであるか否かを判定する(S5402)。なお、オープニングコマンドには、大当たり当選時の遊技状態に関する情報が含まれている。オープニングコマンドに大当たり当選時の遊技状態に関する情報を含む構成としなくても、遊技状態ステータスの参照によって、大当たり当選時の遊技状態に関する情報を取得するようにしてもよい。
ステップS5402でYESであれば、後述する大当たり用ラストチャンス演出(オープニ
ング演出の一種)を行うために、当たりシナリオ7Aに対応したシナリオデータ(21H)を、RAM94のシナリオバッファにセットする(S5403)。そして、当たりシナリオ
7Aの実行時間(1420ms)をシナリオタイマにセットして(S5404)、本処理を終える。なお、当たりシナリオ7Aに対応する表示画像はない。つまり、当たりシナリオ7A
は、シナリオタイマにセットした時間(1420ms)の経過後に、後述の当たりシナリオ7Bに対応する表示画像を表示させるための内部的な準備のためのシナリオである。つまり当たりシナリオ7Aのセット中は、シナリオ1に対応する予告演出(エフェクト画像Fの表示)が行われている(図60(a)参照)。
但し、この当たりシナリオ7Aのセットによって、シナリオ1の演出(エフェクト画像Fの予告演出)からつながるはずだったシナリオ2の演出(ハズレ用ラストチャンス演出)の実行は中止され、替わりに当たりシナリオ7Bの演出(大当たり用ラストチャンス演出)が実行されるようになる(図56参照)。このように本形態では、時短最終変動において特図2で大当たりに当選した場合には、特図2変動開始コマンドを受信したときに
一旦シナリオ1をセットするものの(S5209)、オープニングコマンドを受信したときにシ
ナリオ1から当たりシナリオ7Aにシナリオを切り替えるようにしている。つまり、ハズレを報知するハズレ報知演出から大当たりを報知する大当たり報知演出に切り替えるようにしている。これにより、特図2変動開始コマンドに当否判定結果の情報が含まれていなくても、当否判定結果と整合する演出が実行できるようになっている。なお本形態では、このような大当たり報知演出をオープニング演出として行うことができるように、低確高ベース状態において特図2の抽選で当選した場合にはオープニング時間が19420msに設定されるようになっている。
オープニング演出選択処理(図50)においてステップS5402でNOであれば、続いて、実行中の大当たり遊技が高確率状態且つ電サポ制御状態における大当たり当選によって行われているものか否か、つまり大当たり当選時の遊技状態が高確率状態且つ電サポ制御状態であったか否かを判定する(S5405)。大当たり当選時の遊技状態が高確率状態且つ電サポ制御状態であれば(S5405でYES)、本処理を終える。一方、ステップS5405でNOであればステップS5406に進む。ステップS5406では、ステップS5401で解析したオープニングコマンドに基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択するオープニング演出パターン選択処理を行う(S5406)。そして、演出制御用マイコン91は、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをセットして(S5407)、本処理を終える。
ステップS5407でセットされたオープニング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定のオープニング演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。例えば本形態では、通常遊技状態でVロング大当たりに当選した際のオープニング演出として、「JPチャレンジ」の文字画像(図57(a)参照)を表示して、JPモード(特定の演出モード)へ移行させることができるかのチャレンジ期間であることを示すようにしている。
演出モードとは、画像表示装置7における演出態様であり、モードが異なると、登場するキャラクタや背景画像が異なる等、画像表示装置7に表示される画像が異なったものとなる。本形態ではJPモードは、特殊特定遊技状態(高確且つ高確に伴って継続する電サポ)に制御されている場合に実行されるものである。つまりJPモードの実行は、遊技者に対する特殊特定遊技状態の報知となっている。なお本形態では、JPモードでの演出は、上述の特定の遊技期間にわたって実行され続ける。つまり、特殊特定遊技状態と特殊特定遊技状態の間の大当たり遊技の実行中も実行される。
また本形態のパチンコ遊技機1では、高確率状態且つ電サポ制御状態で大当たりに当選した場合には(ステップS5405でYESのときは)、オープニング演出を実行しない。従って特定の遊技期間中は、遊技者は大当たり遊技が開始されたことを意識しないで遊技することとなる。なお本パチンコ遊技機1は、特定の遊技期間中は、ラウンド遊技に伴うラウンド演出も実行しないよう構成されている。
[エンディング演出選択処理]図51に示すように、エンディング演出選択処理
(S4416)ではまず、エンディングコマンドを解析する(S5501)。続いて、演出制御用マイコ
ン91は、RAM94の連続高確回数カウンタの値を参照して、リミット到達か否か、すなわち、実行中の大当たり遊技がリミッタ機能の作動対象となる大当たり遊技であるか否かを判定する(S5502)。そして、リミット到達時のエンディングである場合には(S5502で
YES)、低確高ベース状態であることを示唆するチャンスタイムモードでの演出を開始させ
るべく、チャンスタイム演出(特殊演出)を選択し(S5503)、チャンスタイム演出を実行
するためのエンディング演出開始コマンドをセットして(S5506)、本処理を終える。
このチャンスタイム演出(図59参照)は、リミット到達時のエンディングの開始に伴って実行され、そのエンディングの終了後も継続して実行される演出である。より詳細には、リミット到達時のエンディング時間(10秒)に対応した演出(チャンスタイムへの移行表示とチャンスタイムの説明表示(図59(a)参照))と、エンディング終了後に行われるチャンスタイムモードとしての演出(図59(b)参照)とを含んでいる。またこのチャンスタイム演出では、チャンスタイムモードの終了までの残時間を表示画面7aに表示するようにしている。つまり、エンディングの開始時にまず、「残り60秒」の残時間画像を表示し(図59(a))、この残時間画像の時間を、時間の経過にともなって1秒ずつダウンカウントしていくようにしている(図59(b)及び(c))。これにより、低確高ベース中に有利な特図2の抽選にて大当たりに当選したいという遊技者の心理を煽り、遊技興趣を高めるようにしている。なお、残時間表示における60秒という時間は、エンディング時間に応じた10秒と、時短最終変動に至るまでの複数回にわたる特別図柄変動に要する時間(50秒)との合計時間である。
なお、ステップS5502において、リミット到達か否かではなく、この大当たり遊技後の遊技状態が通常確率状態且つ電サポ制御状態に制御されるか否かを判定し、制御される場合はステップS5503に進み、制御されない場合はステップS5504に進むようにしてもよい。この場合、有効なV通過がなされたときには必ずその情報(V通過コマンド)を主制御基板80から受け取るようにして、サブ制御基板90で大当たり遊技後の遊技状態を判定できるようにするとよい。
ステップS5502においてリミット到達と判定されなければ(S5502でNO)、現在実行中の大当たりが「初当たり」か否かを判定する(S5504)。なお、現在実行中の大当たりの種類に関する情報は、エンディングコマンドに含まれているようにするとよい。ステップS5504において初当たりであれば、チャンスタイム演出ではないその他の演出を選択し(S5505)、そのエンディング演出を実行するためのエンディング演出開始コマンドをセットして(S5506)、本処理を終える。なお本形態では、通常遊技状態でVロング大当たりに当選してその大当たり中にV通過がなされた際のエンディング演出として、「JPGET」の文字画像(図58(a)参照)を表示するようにしている。これにより、JPモード(特定の演出モード)への移行を遊技者に示すようにしている。そして、「JPGET」の文字画像を表示した後は、JPモード専用の画像(図58(b)参照)を表示してJPモード中であることを示すようにしている。
ステップS5504において初当たりであると判定されなければ(S5504でNO)、エンディング演出開始コマンドをセットすることなく(ステップS5506を実行することなく)、本処理を終える。このように本パチンコ遊技機1では、初当たり及びリミット到達時の大当たり遊技以外の大当たり遊技においてはエンディングに伴うエンディング演出を実行しないようにしている。これにより、遊技者に大当たり遊技の終了を意識させることのないようにしている。既に述べたとおり、本形態では、初当たり後に高確率状態且つ電サポ制御状態に制御されたあと、大当たり遊技後の遊技状態が非高確率状態に制御されるまでは、オープニング演出もラウンド演出も行われない。従って、本形態のパチンコ遊技機1は、その間は(つまり特定の遊技期間中は)、大当たり遊技の実行を遊技者に意識させない遊技機となっている。そしてこの特定の遊技期間中は、JPモードでの演出(図58(b)参照)を実行し続けることにより、この期間を一連の遊技期間として遊技者に認識させるようにしている。
[メインシナリオ制御処理]図52に示すように、メインシナリオ制御処理(S4302)ではまず、シナリオタイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S5601)。大きくなければ本処理を終える。一方、「0」より大きければシナリオタイマを減算する(S5602)。続いて、シナリオタイマの値が「0」であるか否かを判定する(S5603)。「0」でなければ本処理を終える。一方、「0」であれば、次シナリオセット処理(S5604)およびシナリオ処理(S5605)を実行して、本処理を終える。
[次シナリオセット処理]図53に示すように、次シナリオセット処理(S5604)ではまず、RAM94のシナリオバッファにセットされているシナリオデータ(以下「シナリオバッファのシナリオデータ」ともいう)を参照する(S5701)。そして、シナリオバッファのシナリオデータが、エフェクト画像Fの予告演出(図60(a))に対応するシナリオ1のシナリオデータ(11H)であれば(S5702でYES)、ハズレ用ラストチャンス演出(図60(b)及び(d))に対応するシナリオ2のシナリオデータ(12H)を、RAM94のシナリオバッファにセットする(S5703)。そして、シナリオ2の演出(ハズレ用ラストチャンス演出)の演出実行時間として、基準変動時間と非基準変動時間との変動時間の差(以下単に「変動時間差」ともいう)に対応する時間をシナリオタイマにセットする(S5704)。
具体的にはステップS5704では、時短回数26回の電サポ制御状態であれば、基準変動時間(1500ms)と非基準変動時間(19500ms)との時間差である18000msをシナリオタイマにセットする。これにより、シナリオ2の演出(ハズレ用ラストチャンス演出)を、時短最終変動としての特図2のハズレ変動(図柄表示の所要時間は20000ms)の終了に同期させて終了させることが可能となる(図55参照)。
なお詳細には説明しないが、時短回数11回の電サポ制御状態であれば変動時間差は15000ms(19500ms-4500ms)であり、時短回数21回の電サポ制御状態であれば変動時間差は17500ms(19500ms-2000ms)である。つまり、ステップS5704でセットする時間は、時短回数を考慮した遊技状態種別に応じて異なったものとなる。このため、演出制御用マイコン91は、低確高ベース中である間は遊技状態フラグが「6」にセットされても、その前の遊技状態フラグの値をRAM94の所定領域にもち続けているようにするとよい。そして、ステップS5704でセットする時間を、時短回数を考慮した遊技状態種別に応じて変えれば、各遊技状態において、シナリオ2の演出(ハズレ用ラストチャンス演出)を、時短最終変動としての特図2のハズレ変動の終了に同期させて終了させることが可能となる。
また、ステップS5702においてシナリオバッファのシナリオデータがシナリオ1のシナ
リオデータでなければ、ステップS5705に進む。ステップS5705では、シナリオバッファの
シナリオデータが当たりシナリオ7Aのシナリオデータ(21H)であるか否かを判定す
る。判定結果がYESであれば、大当たり用ラストチャンス演出(図60(b)及び
(c))に対応する当たりシナリオ7Bのシナリオデータ(22H)を、RAM94のシ
ナリオバッファにセットする(S5706)。そして、当たりシナリオ7Bの演出実行時間
(18000ms)をシナリオタイマにセットして(S5707)、本処理を終える。一方、ステップS5705の判定結果がNOであれば、ステップS5706及びS5707を行うことなく本処理を終える。
[シナリオ処理]図54に示すように、シナリオ処理(S5605)ではまず、シナリオバッファにセットされているシナリオデータがシナリオ2のシナリオデータ(11H)であるか否かを判定する(S5801)。判定結果がYESであれば、シナリオ2の演出(ハズレ用ラストチャンス演出)を実行するためのハズレ用ラストチャンス演出コマンドを、RAM94の出力バッファにセットして(S5802)、本処理を終える。
ハズレ用ラストチャンス演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、図60(b)から図60(d)へと続く動画を表示画面7aに表示する。このハズレ用ラストチャンス演出は、ステップS5704でシナリオタイマにセットされた時間にわたって実行される。つまり本形態では、時短最終変動としての特図2のハズレ変動においては、図55に示すように、炎のエフェクト画像Fを表示する予告演出(図60(a))から、ハズレ用ラストチャンス演出(図60(b)及び(d))へと続く一連の演出が実行されることとなる。時短最終変動としての特図2のハズレ変動は、図柄表示の所要時間が20000msであるため、変動開始から2000msを経過した時点で、演出制御用マイコン91がその変動に係る変動停止コマンドを受信していることはなく、ステップS5304(図49)が実行されないからである。
これに対して、低確高ベース状態(時短回数26回)における時短最終変動を除く特図2のハズレ変動(図柄表示の所要時間は2000ms)では、変動開始から1500ms(図11)を経過した時点で、その変動に係る変動停止コマンドを受信する。従って、変動開始時に予告抽選(S5208)に当選してシナリオ1に対応する予告演出が実行されている場合には、変動演出終了処理(図49)のステップS5304が実行されてシナリオバッファに格納されていたシナリオ1のデータがクリアされる。よって、変動開始から2000msを経過した時点で次シナリオセット処理(S5604)が実行されても(図52参照)、シナリオ2がセットされることはない(図53のステップS5702でYESと判定されてS5703が実行されることはない)。従って、シナリオ2に対応するハズレ用ラストチャンス演出が実行されることはない(図54のステップS5801でYESと判定されてS5802が実行されることはない)。つまり、低確高ベース状態における時短最終変動を除く特図2のハズレ変動では、その変動に同期して、エフェクト画像Fの予告演出のみが実行されることとなる。
このように本形態では、低確高ベース状態において、時短最終変動を除く特図2のハズレ変動時には、基準変動時間に対応する演出実行時間(2000ms)のエフェクト画像Fの予告演出(第1部分演出に相当)が実行される(図55参照)。また、時短最終変動の特図2のハズレ変動時には、この予告演出(演出実行時間2000ms)と、基準変動時間と非基準変動時間との変動時間の差に対応する演出実行時間(18000ms)のハズレ用ラストチャンス演出(第2部分演出に相当)とを含む一連の演出(合計の演出実行時間20000ms)が実行される。従って、遊技制御用マイコン81が特別図柄の変動時間として基準変動時間と非基準変動時間のどちらを選択した場合であっても、演出制御用マイコン91は特別図柄変動に同期した演出を実行することが可能となっている。
図54に戻り、ステップS5801においてシナリオバッファのシナリオデータがシナリオ2のシナリオデータでなければ(S5801でNO)、ステップS5803に進む。ステップS5803では、シナリオバッファのシナリオデータが当たりシナリオ7Bのシナリオデータ(22H)であるか否かを判定する。判定結果がYESであれば、当たりシナリオ7Bの演出
(大当たり用ラストチャンス演出)を実行するための大当たり用ラストチャンス演出コマ
ンドを、RAM94の出力バッファにセットして(S5804)、本処理を終える。またステップS5803においてシナリオバッファのシナリオデータが当たりシナリオ7Bのシナリオ
データでなければ(S5803でNO)、その他のシナリオデータに対応した演出を実行するた
めの演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5805)、本処理を終える。
大当たり用ラストチャンス演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、図60(b)から図60(c)へと続く動画を表示画面7aに表示する。この大当たり用ラストチャンス演出
は、ステップS5707でシナリオタイマにセットされた時間にわたって実行される。つまり
本形態では、特図2に係る時短最終変動が当たり変動(大当たりの当否判定結果が大当たり当選である場合の特別図柄変動)であった場合には、炎のエフェクト画像Fを表示する予告演出(図60(a))に続いて、大当たり用ラストチャンス演出(図60(b)及び(c))が実行されることとなる(図56参照)。これは、オープニングコマンドの受信時に、シナリオバッファにセットされているシナリオデータが、シナリオ1から当たりシナリオ7Aに変更されているからである(ステップS5403参照)。
このように本形態では、低確高ベース状態において時短最終変動の特図2の抽選にて大当たりに当選した場合には、一旦はハズレであってもよいように、シナリオ2の演出(ハズレ用ラストチャンス演出)へと続く予定のシナリオ1の演出(エフェクト画像Fの演出)の実行を開始するが、シナリオ1の演出実行時間の経過前に(オープニングコマンドの受信時に)当たりシナリオ7Aに変更して、ハズレ用ラストチャンス演出が開始されるはずだったタイミングと同じタイミングで、且つハズレ用ラストチャンス演出と同じ演出実行時間で、当たりシナリオ7Bの演出(大当たり用ラストチャンス演出)を実行するようにしている(図56参照)。つまり、どちらの演出が開始される場合でも、図60(b)の画像の表示タイミングは同じとなる。また、図60(c)又は図60(d)の画像(当否判定結果の報知画像)の表示タイミングも同じにすることができる。
7.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機1によれば、遊技制御用マイコン81が基準変動時間を選択したときには、演出制御用マイコン91はエフェクト画像Fの予告演出(第1部分演出)のみを実行し、遊技制御用マイコン81が非基準変動時間を選択したときには、演出制御用マイコン91はエフェクト画像Fの予告演出(第1部分演出)とハズレ用ラストチャンス演出(第2部分演出)とからなる一連の演出を実行する。よって演出制御用マイコン91は、遊技制御用マイコン81から変動時間の情報を受信しなくても、変動表示の開始の情報と停止表示の実行の情報さえ受信できれば、遊技制御用マイコン81による特別図柄の変動表示に同期した演出の実行を行うことができる。つまり、遊技制御用マイコン81によって基準変動時間より長い変動時間が選択されても、演出制御用マイコン91は、選択された変動時間にあった演出を実行することができる。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、エフェクト画像Fの予告演出(第1部分演出)及びハズレ用ラストチャンス演出(第2部分演出)は、低確高ベース状態(特定遊技状態)に制御されているときに限って実行される特殊な演出となっている。よって、低確高ベース状態における遊技興趣を向上させることができる。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、エフェクト画像Fの予告演出(第1部分演出)及びハズレ用ラストチャンス演出(第2部分演出)は、変動時間の情報を含まない特図2変動開始コマンドを受信した時に限って実行される特殊な演出となっている。よって、特図2の変動表示時の遊技興趣を向上させることができる。
8.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記の第1形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、第1形態と同じ符号を付して説明を省略する。
上記形態では、シナリオタイマによる計時に基づいて、シナリオ1の演出に続けてシナリオ2の演出を実行するように構成した。これに対して図61に示すように、上記形態におけるシナリオ1の演出とシナリオ2の演出とを単一の演出(つまり、異なるシナリオによって分けられていない一本の演出(単一シナリオ演出))として構成し、この単一の演出の実行を、変動開始コマンドの受信に基づいて開始し、変動停止コマンドの受信に基づいて終了するように構成してもよい。このように構成しても、上記形態と同様、変動開始コマンドに変動時間の情報が含まれていなくても特別図柄の変動時間にあった演出を実行することが可能となる。
但し、上記形態のように構成した方が、第1部分演出と第2部分演出とを全体で一つの演出として実行し、変動停止コマンドの受信時にその一つの演出を途中で中断する構成よりも、第1部分演出を円滑に終了させることが可能である。つまり、演出を途中で断ち切って終了させている感じを遊技者に与えてしまうのを防ぐことが可能である。よって、上記形態のように構成する方が望ましい。
また上記形態では、低確高ベース状態における最終変動(時短回数ラストの変動)と、最終変動以外の変動とで、異なる変動時間が選択されるよう構成した。これに対して、所定の遊技状態における同じ変動回数の変動時間として、基準変動時間と非基準変動時間とを含む複数の変動時間の中から一つの変動時間が選択されるよう構成してもよい。具体的には、例えば第3の特殊変動パターンテーブル(図11)を参照して決定され得るハズレ変動時の変動時間に、1500msと19500msとがある構成としてもよい。
また上記形態では、所定の遊技状態(例えば時短回数26回の低確高ベース状態)において、基準変動時間(1500ms)と、一つの非基準変動時間(19500ms)とを含む複数の変動時間の中から変動時間が決定されるよう構成した。これに対して、非基準変動時間が複数ある構成としてもよい。具体的には図62に示すように、2000msの基準変動時間と、10000msおよび20000msの非基準変動時間との中から変動時間を決定する構成としてもよい。この場合、これら3つの変動時間をその長さの順にみたときの各変動時間の差は、8000ms(基準変動時間2000msと短い方の非基準変動時間10000msとの差)と、10000ms(短い方の非基準変動時間10000msと長い方の非基準変動時間20000msとの差)になる。ここでは、8000msを第1変動時間差と称し、10000msを第2変動時間差と称することとする。
このような構成の場合には、基準変動時間に対応する演出実行時間(2000ms)の第1部分演出(エフェクト画像Fを表示する演出)と、第1変動時間差に対応する演出実行時間(8000ms)の第2部分演出(例えば所謂ステップアップ演出におけるステップ1の演出)と、第2変動時間差に対応する演出実行時間(10000ms)の第3部分演出(ステップアップ演出におけるステップ2の演出)とを実行可能に構成する。そして、これらの3つの演出(第1部分演出、第2部分演出、及び第3部分演出)を、上記の3つの変動時間の長さの順に対応する順序(つまり第1、第2、第3の順)で、上記実施形態と同様にシナリオタイマを用いた計時に従って順次実行するように構成する。つまり、第1部分演出はシナリオ1の演出として、第2部分演出はシナリオ1に続くシナリオ2の演出として、第3部分演出はシナリオ2に続くシナリオ3の演出として実行するように構成する。なお、第2部分演出や第3部分演出を、非第1部分演出とも称する。
このように構成すれば、基準変動時間が選択された場合には、変動開始から2000m
s経過時点で演出制御用マイコン91は変動停止コマンドを受信していることとなるので、その受信時にシナリオ1がクリアされる結果(S5304)、第1部分演出のみが実行され
ることとなる。また、10000msの非基準変動時間が選択された場合には、変動開始から10000ms経過時点で演出制御用マイコン91は変動停止コマンドを受信していることとなるので、その受信時にシナリオ2がクリアされる結果(S5304)、第1部分演出と第2部分演出とが実行されることとなる。また、20000msの非基準変動時間が選択された場合には、変動開始から20000ms経過時点で演出制御用マイコン91は変動停止コマンドを受信していることとなるので、第1部分演出と第2部分演出のみならず、シナリオ3に対応する第3部分演出までが実行されることとなる。つまり、どの変動時間が選択されても、選択された変動時間にあった演出を実行することが可能となる。
また、第1部分演出や第2部分演出として行う演出の内容は、任意に変更可能である。
また、特図2の変動か特図1の変動かに関わらず、第1部分演出及び第2部分演出を含む一連の演出を実行可能に構成してもよい。この場合には、特図2変動開始コマンドのみならず、特図1変動開始コマンドも、変動時間の情報を含まない特殊変動開始コマンドとしてもよい。
また、低確高ベース状態等の特定遊技状態であるか否かに関わらず、第1部分演出及び第2部分演出を含む一連の演出を実行可能に構成してもよい。つまり、通常遊技状態において、第1部分演出及び第2部分演出を含む一連の演出を実行可能に構成してもよい。
また、特図2変動開始コマンドは、変動情報の情報を含まないが大当たりの当否判定結果の情報を含んでいてもよい。
また上記形態では、画像表示装置7を用いた演出に関して図55に示す演出実行方法を用いたが、音声出力部(スピーカ67)や演出照明部(枠ランプ66や盤ランプ5)を用いた演出に関して、図55に示す演出実行方法を用いてもよい。つまり、特許請求の範囲の「演出手段」は、音声出力部や演出照明部であってもよい。
また上記形態では、特図2に関する変動停止コマンドの受信時にシナリオをクリアする(S5304)ように構成した。これに対して、特図2に関する変動停止コマンドの受信時に、シナリオクリアフラグをONにし、シナリオ1の演出実行時間を計測しているシナリオタイマの値が「0」になったときに、次シナリオセット処理(S5604)にてそのシナリオクリアフラグがONか否かを確認し、ONであればシナリオをクリアする一方、ONでなければシナリオ2をセットするように構成してもよい。
また上述の実施形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(入賞情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たりか否か、大当たりの種類、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記形態では、ゲートセンサ28aを、右打ちにて遊技がなされていることを検知するための右打ち検知センサとして用いたが、右打ち検知センサを別途設けてもよい。
また上記形態では、リミッタ機能が作動することとなる大当たり遊技において特定領域39への通過があった場合でも、VフラグをONするように構成したが、VフラグをONしないようにしてもよい。この場合、遊技状態設定処理(図37)のS2301の判定処理を行わなくてよい。
また上記形態では、リミッタ機能が作動するまで大当たりを引いたあとには非高確率状態に移行するが、そのときの時短回数は特別図柄の種別に応じて11回、21回、又は26回をとるようになっている(図9参照)。この非高確率状態且つ電サポ制御状態の期間中にVロング大当たりに当選したときも、V打込報知およびV通過報知はしないようにしてもよい。すなわち、非電サポ制御状態にて当選して実行された大当たり遊技中だけ、V打込報知およびV通過報知を行うようにしてもよい。
また上記形態では、初当たり以外ではV通過報知をしないように構成した(図39参照)が、初当たりか否かにかかわらず、特図2の抽選によって当選した大当たりでは、V通過報知をしないように構成してもよい。
また、リミッタ機能の作動対象となる大当たり遊技以外では、V通過時にはV通過報知を行うようにしてもよい。すなわち、上記形態における40回のセットのうち2回から39回までにあたる大当たり遊技では、V通過報知を行うようにしてもよい。これらの大当たり遊技後には高確率状態に制御されるので、V通過報知をしても遊技者に誤解を与えることにはならないからである。
また上記形態では、実質的に次回の大当たり当選まで高確率状態に制御されるように構成したが、次回の大当たり当選まで高確率状態に制御されているとは限らない遊技機(所謂ST機)として構成することもできる。
また、第2大入賞口35が特定領域39を兼ねる構成としてもよい。このように構成した場合には、大当たり遊技における第2大入賞口35の開放期間のうちの一部の期間が特定領域39として機能するように構成するとよい。そして、第1開放パターン(Vロング開放パターン)の大当たり遊技では特定領域39として機能する期間を長くし、第2開放パターン(Vショート開放パターン)の大当たり遊技では特定領域39として機能する期間を短くするとよい。
また上記形態では、特定領域39への通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機としたが、特定領域39への通過に基づいて高確率状態に制御するものでなくてもよい。すなわち、図柄の種類(大当たりの種類)に応じて、高確率状態に制御する構成でもよい。具体的には、遊技状態設定処理(図37)において、特図停止図柄データを確認して確変フラグをONするように構成してもよい。
また上記形態では、大当たり遊技後に高確率状態に制御された連続回数が所定の制限回数に及んだ場合には、リミッタ機能が作動するように構成したが、リミッタ機能のない遊技機としてもよい。また、高確率状態に制御されることのない遊技機(大当たり判定の確率が一つのみの遊技機)であってもよい。
なお上記形態では、設定された時短回数が異なれば、異なる遊技状態としてみるものとする。但し、時短最終変動であるか否かの違いでは、異なる遊技状態としてみないこととする。また本発明は、特別図柄変動時にその変動時間にあった演出を実行可能にするものであるが、特別図柄変動に要する時間とその特別図柄変動時の演出の演出実行時間とに数msから数十ms程度の相違があってもよいものとする。つまり特別図柄変動に要する時間に対して微差と呼べる程度の相違がある演出であっても、特別図柄変動の変動時間に対応する演出実行時間の演出に含まれるものとする。
1…パチンコ遊技機
7…画像表示装置
20…第1始動口
21…第2始動口
30…第1大入賞口
35…第2大入賞口
80…主制御基板
81…遊技制御用マイコン
90…サブ制御基板
91…演出制御用マイコン
100…画像制御基板

Claims (5)

  1. 入球部と、
    特定入賞口と、
    遊技の進行を制御するメイン制御部と、
    前記メイン制御部による遊技の進行に伴う演出を制御するサブ制御部と、を備え、
    前記メイン制御部は、
    前記入球部への遊技球の進入に基づいて入賞情報を取得する入賞情報取得手段と、
    前記入賞情報取得手段により取得された入賞情報に基づいて大当たりの当否を判定する当否判定手段と、
    前記当否判定手段による判定結果を示す図柄を変動表示したあと停止表示する手段であって、前記判定結果が大当たりである場合には特定の停止態様で図柄を停止表示する図柄表示手段と、
    前記図柄の変動表示における変動時間を決定する変動時間決定手段と、
    前記図柄表示手段により特定の停止態様で図柄が表示されたあと、前記特定入賞口を開放する大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、を備え、
    前記図柄の変動表示の開始時にその変動表示の開始を示す変動開始コマンドを前記サブ制御部に送信する一方、前記図柄の停止表示時にその停止表示の実行を示す変動停止コマンドを前記サブ制御部に送信するものであり、
    前記サブ制御部は、前記メイン制御部から受信した変動開始コマンドに基づいて演出手段を用いて演出を実行し得る演出実行手段を備え、
    前記変動時間決定手段は、所定の遊技状態における変動時間を、基準長さの基準変動時間と、前記基準変動時間よりも長い非基準変動時間とを含む複数の変動時間の中から一つの変動時間に決定するものであり、
    前記演出実行手段は、
    前記基準変動時間に対応する演出実行時間の第1部分演出と、前記基準変動時間と前記非基準変動時間との変動時間の差に対応する演出実行時間の第2部分演出とを実行可能なものであり、
    前記変動開始コマンドを受信したときに、前記第1部分演出の実行を開始可能であり、
    前記第1部分演出の実行終了時に前記変動停止コマンドを受信していないときには、前記第2部分演出を実行するものであることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記サブ制御部は、前記第1部分演出の演出実行時間の経過を計測する計時手段を備え、
    前記演出実行手段は、
    前記第1部分演出の演出実行時間の終了が計測されたときに、前記第2部分演出を実行するものであり、
    前記第1部分演出の演出実行時間の終了が計測されるまでに前記変動停止コマンドを受信したときには、前記第2部分演出を実行しないものであることを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の遊技機であって、
    前記メイン制御部は、前記大当たり遊技後の遊技状態を、通常遊技状態よりも、前記入球部への入球および前記当否判定のうち少なくとも一方について有利な特定遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段を備え、
    前記変動時間決定手段は、前記特定遊技状態に制御されているときの変動時間を、前記複数の変動時間の中から一つの変動時間に決定するものであり、
    前記演出実行手段は、前記特定遊技状態に制御されているときに限って、前記第1部分演出および前記第2部分演出を実行し得るものであることを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の遊技機であって、
    前記入球部として、遊技球の進入し易さが変わらない固定入球部と、遊技球の進入し易さが変化可能な可変入球部とを備えており、
    少なくとも前記可変入球部への入球に係る図柄の変動表示の開始を示す変動開始コマンドは、前記変動時間の情報を含まない特殊変動開始コマンドであり、
    前記演出実行手段は、受信した変動開始コマンドが前記特殊変動開始コマンドである場合に限って、前記第1部分演出の実行を開始し得るものであることを特徴とする遊技機。
  5. 請求項4に記載の遊技機であって、
    前記固定入球部への入球に係る図柄の変動表示の開始を示す変動開始コマンドは、前記変動時間の情報を含むコマンドであることを特徴とする遊技機。
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