JP5996883B2 - 複合梁を備える建物 - Google Patents
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ただし、鉄骨梁部の長いハイブリッド梁の場合には、そのRC梁部を十分に短くするならば、梁端部分にではなく、鉄骨梁部の端部(即ち、鉄骨梁部とRC梁部との境界の鉄骨梁側の部位)に塑性ヒンジを発生させることができる。このように塑性ヒンジ発生領域を鉄骨梁部の端部に設定した場合に、もし、当該領域に塑性ヒンジが確実に安定して発生するのであれば、塑性ヒンジが鉄骨梁部に発生するのであるから、その建物のDs値は、RC造の建物のDs値より小さい、鋼構造の建物のDs値に準じた値とすることができる。
この発明は以上の点を鑑みてなされたものであり、ハイブリッド梁を用いた建物において、そのハイブリッド梁の鉄骨梁部の端部に設定した塑性ヒンジ発生領域に、塑性ヒンジを確実に安定して発生させることができるようにし、それによって建物のDs値を、鋼構造の建物のDs値に準じた小さな値とし、もって、必要保有水平耐力を低く抑えてコスト的に有利な建物を設計し得るようにすることにある。
また、請求項2記載の発明は、対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は、前記鉄骨の上下にそれぞれコンクリート中に埋設された複数の梁主筋を備え、前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部をそれぞれ補強筋により補強した複合梁を備える建物であって、前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部を、地震時に塑性変形する塑性ヒンジが前記鉄筋コンクリート梁部内に生じないように補強した鉄骨梁部側補強部が設けられ、前記鉄骨梁部の両端が、前記塑性ヒンジが生じる塑性ヒンジ領域となっており、前記鉄骨梁部側補強部は、前記鉄筋コンクリート梁部のコンクリート中に埋設された複数の追加の補強筋を含んで構成され、前記複数の追加の補強筋は、互いに平行する2つの脚部とそれら脚部を連結する連結部とを有するコ字状に折り曲げられたメッシュ筋であって、前記連結部が前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部に位置し、前記2つの脚部が前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部から前記鉄筋コンクリート梁部に差し込まれており、前記コ字状のメッシュ筋は、少なくとも前記鉄骨の上下左右にそれぞれ設けられ、前記鉄骨の上下に設けられる前記コ字状のメッシュ筋は、前記連結部を水平方向に延在させると共に、前記連結部の両端を、前記鉄骨の水平方向の両端よりも前記鉄筋コンクリート梁部の幅方向において外側に位置させて設けられ、前記鉄骨の左右に設けられる前記コ字状のメッシュ筋は、前記連結部を上下方向に延在させると共に、前記連結部の両端を、前記鉄骨の上下方向の両端よりも前記鉄筋コンクリート梁部の高さ方向において外側に位置させて設けられていることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は、前記鉄骨の上下にそれぞれコンクリート中に埋設された複数の梁主筋を備え、前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部をそれぞれ補強筋により補強した複合梁を備える建物であって、前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部を、地震時に塑性変形する塑性ヒンジが前記鉄筋コンクリート梁部内に生じないように補強した鉄骨梁部側補強部が設けられ、前記鉄骨梁部の両端が、前記塑性ヒンジが生じる塑性ヒンジ領域となっており、前記鉄骨梁部側補強部は、前記鉄筋コンクリート梁部のコンクリート中に埋設された複数の追加の補強筋を含んで構成され、前記複数の追加の補強筋は、互いに平行する2つの脚部とそれら脚部を連結する連結部とを有するコ字状に折り曲げられた強化繊維からなるメッシュ筋であって、前記連結部が前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部に位置し、前記2つの脚部が前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部から前記鉄筋コンクリート梁部に差し込まれており、前記コ字状の強化繊維からなるメッシュ筋は、少なくとも前記鉄骨の上下左右にそれぞれ設けられ、前記鉄骨の上下に設けられる前記コ字状の強化繊維からなるメッシュ筋は、前記連結部を水平方向に延在させると共に、前記連結部の両端を、前記鉄骨の水平方向の両端よりも前記鉄筋コンクリート梁部の幅方向において外側に位置させて設けられ、前記鉄骨の左右に設けられる前記コ字状の強化繊維からなるメッシュ筋は、前記連結部を上下方向に延在させると共に、前記連結部の両端を、前記鉄骨の上下方向の両端よりも前記鉄筋コンクリート梁部の高さ方向において外側に位置させて設けられていることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は、前記鉄骨の上下にそれぞれコンクリート中に埋設された複数の梁主筋を備え、前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部をそれぞれ補強筋により補強した複合梁を備える建物であって、前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部を、地震時に塑性変形する塑性ヒンジが前記鉄筋コンクリート梁部内に生じないように補強した鉄骨梁部側補強部が設けられ、前記鉄骨梁部の両端が、前記塑性ヒンジが生じる塑性ヒンジ領域となっており、前記鉄骨梁部側補強部は、前記複数の柱主筋の前記鉄骨梁部側の端部をコンクリートで覆う前記鉄筋コンクリート梁部の小口部分に取着され前記鉄骨を前記鉄筋コンクリート梁部に挿通させる鋼製のプレートを含んで構成されていることを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は、前記鉄骨の上下にそれぞれコンクリート中に埋設された複数の梁主筋を備え、前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部をそれぞれ補強筋により補強した複合梁を備える建物であって、前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部を、地震時に塑性変形する塑性ヒンジが前記鉄筋コンクリート梁部内に生じないように補強した鉄骨梁部側補強部が設けられ、前記鉄骨梁部の両端が、前記塑性ヒンジが生じる塑性ヒンジ領域となっており、前記鉄骨梁部側補強部は、前記鉄筋コンクリート梁部の小口部分において前記複数の柱主筋の前記鉄骨梁部側の端部をコンクリートのみで覆うコンクリートのかぶり部を含んで構成され、前記かぶり部の厚さは、前記鉄筋コンクリート梁部の長手方向の長さを15%程度延長する寸法で形成されていることを特徴とする。
このため、柱や梁を大きくすることなく塑性変形に強い建物を得ることができることとなり、建物を安価に設計する上で非常に効果的である。
図1は、第1の実施の形態の複合梁を示す概略図であり、複合梁10を備えた建物の一部を示している。また、図2は図1の一部の詳細な拡大図であり、具体的には柱際のRC梁部付近の拡大図である。
ハイブリッド梁10は、対向する柱12間に架け渡された、I鋼やH鋼等の鉄骨Sの両端部をRCで覆う構造のものである。ここでは、鉄骨Sの中央部を鉄骨梁部10Aとし、両端部をRC部10Bとしており、図1において符号11は床スラブを示している。RC梁部10Bは、これに該当する部位にあばら筋等の補強筋14を埋設して補強している。また、補強筋14のうち、RC梁部10Bの柱12側の端部と鉄骨梁10A側の端部に相当する部分においては、図2に示されるように、特にあばら筋の配筋を密に配している。これを集中補強筋14Aとも称する。以上のような構成のハイブリッド梁10を備える建物として、たとえば橋梁や高層の建物等、様々な建造物が考えられる。
ここでは、図3に示されるように、鉄骨梁部側補強部16は、RC梁部10Bのコンクリート中に埋設された複数の追加の補強筋17を含んで構成されている。鉄骨梁部側補強部16として上記の構成を採択する場合、通常の補強筋ではなく、メッシュ筋を用いてもよい。または、グラスファイバー、アラミド等の強化繊維からなるメッシュ筋であっても良い。この場合も、追加の補強筋17と同様の効果を得ることが出来る。
地震発生時に、塑性ヒンジ領域18が繰り返し塑性変形することで、塑性ヒンジ領域18の鉄骨梁が硬化し、耐力上昇が生じる。これによりRC梁部10Bの鉄骨梁部10A側の端部が損傷し、塑性ヒンジが鉄筋コンクリート梁部にひろがるように作用するが、塑性ヒンジ18は、柱12から離れた位置にあり、さらにRC梁部10Bは補強筋14及び鉄骨梁部側補強部16を備えているため、RC梁部10Bは損傷を受けるおそれがない。具体的には、鉄骨梁部補強部16が設けられているため、塑性ヒンジ領域18に塑性ヒンジが形成されても、RC梁部10Bの鉄骨梁部10A側の端部の損傷を防止することができる。このように、地震時にハイブリッド梁のS梁部の端部に確実に安定して塑性ヒンジを発生させることができるため、このハイブリッド梁を備える建物のDs値を、RC造の建物のDs値より小さい、鋼構造の建物のDs値に準じた値にすることができる。
したがって、柱や梁を大きくすることなく塑性変形に強い建物を得ることができ、建物を安価に設計する上で非常に効果的である。
これは、鉄骨梁部側補強部16Aを、RC梁部10Bの小口部に取着された鋼製のプレート(PL)20を含んで構成したものである。鉄骨梁部側補強部16を上記のようなPL20で構成した場合、第1の実施の形態のハイブリッド梁10と同様の効果を得ることができる。またさらに、鉄骨梁部側補強部16Aは、RC梁部10Bの製造工程において、PL20をコンクリートを流し込む際の型枠を兼用することもできるため、施工性の向上を計ることができる。
これは、鉄骨梁部側補強部16Bを、RC梁部10Bの周囲に巻装された鋼製で帯状のプレート(PL)22を含んで構成したものである。鉄骨梁部側補強部16Bを上記のような帯状のPL22で構成した場合も、第1及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。なお、帯状のPL22を巻く部位は、RC梁部10Bの鉄骨部10A側の端部周辺の周囲全てでもよいが、鉄骨梁下まで等、所望の補強強さを得るために適宜設定することが可能である。
これは、鉄骨梁部側補強部16Cを、RC梁部10Bの小口部分のコンクリートのかぶり厚さTを厚くすることで構成したものであり、RC梁部10Bの小口部分にコンクリートのかぶり部24を設けたものである。かぶり厚さTの厚みは、たとえばRC梁部10bの長手方向の幅を15%程度延長して配設するものとする。また、図7に示すように、かぶり部24を、RC梁部10B自体のコンクリートの厚さを左右側方および下方に10−15%程度多く取るようにして構成し、これにより鉄骨梁部側補強部16Cを構成してもよい。このようにすることで、地震発生時、塑性ヒンジ領域50に塑性ヒンジが形成されても、RC梁部10Bが損傷するおそれが少ない。
たとえば、鉄骨梁部側補強部は、実施の形態の鉄骨梁部側補強部16−16Cではなくとも、地震時に塑性変形する塑性ヒンジがRC梁部内に生じないようにRC梁部の鉄骨部側の端部を補強することが可能であれば、どのような形態のものを採択しても良い。
また同様に、鉄骨梁部側補強部は、所定の部位を補強することができるものであれば、実施の形態で採択した材料を用いることに限定する必要はなく、種々好適な材料を採択することができる。
その他、発明の主旨を逸脱しない範囲内で適宜他の形態へ変更することができるものとする。
Claims (5)
- 対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は、前記鉄骨の上下にそれぞれコンクリート中に埋設された複数の梁主筋を備え、前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部をそれぞれ補強筋により補強した複合梁を備える建物であって、
前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部を、地震時に塑性変形する塑性ヒンジが前記鉄筋コンクリート梁部内に生じないように補強した鉄骨梁部側補強部が設けられ、
前記鉄骨梁部の両端が、前記塑性ヒンジが生じる塑性ヒンジ領域となっており、
前記鉄骨梁部側補強部は、前記鉄筋コンクリート梁部のコンクリート中に埋設された複数の追加の補強筋を含んで構成され、
前記複数の追加の補強筋は、互いに平行する2つの脚部とそれら脚部を連結する連結部とを有するコ字状に折り曲げられた差込み筋であって、前記連結部が前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部に位置し、前記2つの脚部が前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部から前記鉄筋コンクリート梁部に差し込まれており、
前記コ字状の差込み筋は、少なくとも前記鉄骨の上下左右にそれぞれ設けられ、
前記鉄骨の上下に設けられる前記コ字状の差込み筋は、前記連結部を水平方向に延在させると共に、前記連結部の両端を、前記鉄骨の水平方向の両端よりも前記鉄筋コンクリート梁部の幅方向において外側に位置させて設けられ、
前記鉄骨の左右に設けられる前記コ字状の差込み筋は、前記連結部を上下方向に延在させると共に、前記連結部の両端を、前記鉄骨の上下方向の両端よりも前記鉄筋コンクリート梁部の高さ方向において外側に位置させて設けられている、
ことを特徴とする複合梁を備える建物。 - 対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は、前記鉄骨の上下にそれぞれコンクリート中に埋設された複数の梁主筋を備え、前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部をそれぞれ補強筋により補強した複合梁を備える建物であって、
前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部を、地震時に塑性変形する塑性ヒンジが前記鉄筋コンクリート梁部内に生じないように補強した鉄骨梁部側補強部が設けられ、
前記鉄骨梁部の両端が、前記塑性ヒンジが生じる塑性ヒンジ領域となっており、
前記鉄骨梁部側補強部は、前記鉄筋コンクリート梁部のコンクリート中に埋設された複数の追加の補強筋を含んで構成され、
前記複数の追加の補強筋は、互いに平行する2つの脚部とそれら脚部を連結する連結部とを有するコ字状に折り曲げられたメッシュ筋であって、前記連結部が前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部に位置し、前記2つの脚部が前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部から前記鉄筋コンクリート梁部に差し込まれており、
前記コ字状のメッシュ筋は、少なくとも前記鉄骨の上下左右にそれぞれ設けられ、
前記鉄骨の上下に設けられる前記コ字状のメッシュ筋は、前記連結部を水平方向に延在させると共に、前記連結部の両端を、前記鉄骨の水平方向の両端よりも前記鉄筋コンクリート梁部の幅方向において外側に位置させて設けられ、
前記鉄骨の左右に設けられる前記コ字状のメッシュ筋は、前記連結部を上下方向に延在させると共に、前記連結部の両端を、前記鉄骨の上下方向の両端よりも前記鉄筋コンクリート梁部の高さ方向において外側に位置させて設けられている、
ことを特徴とする複合梁を備える建物。 - 対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は、前記鉄骨の上下にそれぞれコンクリート中に埋設された複数の梁主筋を備え、前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部をそれぞれ補強筋により補強した複合梁を備える建物であって、
前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部を、地震時に塑性変形する塑性ヒンジが前記鉄筋コンクリート梁部内に生じないように補強した鉄骨梁部側補強部が設けられ、
前記鉄骨梁部の両端が、前記塑性ヒンジが生じる塑性ヒンジ領域となっており、
前記鉄骨梁部側補強部は、前記鉄筋コンクリート梁部のコンクリート中に埋設された複数の追加の補強筋を含んで構成され、
前記複数の追加の補強筋は、互いに平行する2つの脚部とそれら脚部を連結する連結部とを有するコ字状に折り曲げられた強化繊維からなるメッシュ筋であって、前記連結部が前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部に位置し、前記2つの脚部が前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部から前記鉄筋コンクリート梁部に差し込まれており、
前記コ字状の強化繊維からなるメッシュ筋は、少なくとも前記鉄骨の上下左右にそれぞれ設けられ、
前記鉄骨の上下に設けられる前記コ字状の強化繊維からなるメッシュ筋は、前記連結部を水平方向に延在させると共に、前記連結部の両端を、前記鉄骨の水平方向の両端よりも前記鉄筋コンクリート梁部の幅方向において外側に位置させて設けられ、
前記鉄骨の左右に設けられる前記コ字状の強化繊維からなるメッシュ筋は、前記連結部を上下方向に延在させると共に、前記連結部の両端を、前記鉄骨の上下方向の両端よりも前記鉄筋コンクリート梁部の高さ方向において外側に位置させて設けられている、
ことを特徴とする複合梁を備える建物。 - 対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は、前記鉄骨の上下にそれぞれコンクリート中に埋設された複数の梁主筋を備え、前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部をそれぞれ補強筋により補強した複合梁を備える建物であって、
前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部を、地震時に塑性変形する塑性ヒンジが前記鉄筋コンクリート梁部内に生じないように補強した鉄骨梁部側補強部が設けられ、
前記鉄骨梁部の両端が、前記塑性ヒンジが生じる塑性ヒンジ領域となっており、
前記鉄骨梁部側補強部は、前記複数の柱主筋の前記鉄骨梁部側の端部をコンクリートで覆う前記鉄筋コンクリート梁部の小口部分に取着され前記鉄骨を前記鉄筋コンクリート梁部に挿通させる鋼製のプレートを含んで構成されている、
ことを特徴とする複合梁を備える建物。 - 対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は、前記鉄骨の上下にそれぞれコンクリート中に埋設された複数の梁主筋を備え、前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部をそれぞれ補強筋により補強した複合梁を備える建物であって、
前記鉄筋コンクリート梁部の前記鉄骨部側の端部を、地震時に塑性変形する塑性ヒンジが前記鉄筋コンクリート梁部内に生じないように補強した鉄骨梁部側補強部が設けられ、
前記鉄骨梁部の両端が、前記塑性ヒンジが生じる塑性ヒンジ領域となっており、
前記鉄骨梁部側補強部は、前記鉄筋コンクリート梁部の小口部分において前記複数の柱主筋の前記鉄骨梁部側の端部をコンクリートのみで覆うコンクリートのかぶり部を含んで構成され、
前記かぶり部の厚さは、前記鉄筋コンクリート梁部の長手方向の長さを15%程度延長する寸法で形成されている、
ことを特徴とする複合梁を備える建物。
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