JP5996764B1 - コリオリ流量計、及び、コリオリ流量計の位相差検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1において、引用符号1は本発明のコリオリ流量計を示す。コリオリ流量計1は、チューブ支持部材2と、フローチューブ3と、チューブ駆動手段4と、一対の位相差検出手段5と、変換器6とを備えて構成される。また、コリオリ流量計1の変換器6は、制御・演算処理手段7と、出力手段8とを含んで構成される。先ず、各構成について説明をする。
チューブ支持部材2は、フローチューブ3の両端部を支持するための部材であって、金属製のものが採用される。また、チューブ支持部材2は、曲げや捻れに強い構造のものが採用される。本実施例のチューブ支持部材2は、図示しない配管に接続されるフランジ(図示省略)に固定される。ここで、図中の矢印zを左右方向(水平方向)、矢印xを上下方向(鉛直方向)と定義すると、チューブ支持部材2は、フローチューブ3を左右方向に沿って真っ直ぐな状態に支持することができるように形成される(図示の形状は一例であり、特に限定されないものとする)。
フローチューブ3は、被測定流体11を流すための部材であって、ステンレス、ハステロイ、チタン合金、金属ガラス等のこの技術分野において通常の材料を用いて直管形状に形成される。また、フローチューブ3は、断面円形状に形成される。本実施例のフローチューブ3は一本であるが、これに限らず二本であってもよいものとする。また、直管形状に限らず、U字管形状等であってもよいものとする。フローチューブ3は、直径に対し十分に長く形成される。このようなフローチューブ3の両端部は、溶接等の適宜固定方法でチューブ支持部材2に支持・固定される。
チューブ駆動手段4は、フローチューブ3を交番駆動させるために備えられる。本実施例のチューブ駆動手段4は、所謂電磁オシレータであって、マグネット12と、コイル13と、図示しないリード線等とを備えて構成される。マグネット12は、フローチューブ3の中央位置に公知の固定手段を用いて固定される。コイル13は、フローチューブ3に対して別体に配置される。また、コイル13は、フローチューブ3の振幅に合わせて配置される。さらに、コイル13は、図示しないブラケットを用いて配置される。上記リード線は、コイル13に巻き付けられるコイル線の一端に接続される。そして、中間はフローチューブ3に接することなく変換器6側に配線される。
一対の位相差検出手段5は、フローチューブ3に作用するコリオリの力に比例した位相差を検出するために備えられる。一対の位相差検出手段5は、フローチューブ3に固定されるマグネット12の図示左右両側(上流側、下流側)の位置に合わせて配置される。また、一対の位相差検出手段5は、フローチューブ3を二次モードで振動させた時に「振動の腹」になるような位置に合わせて配置される(図2参照。振動モードは二次に限定されないものとする)。さらに、一対の位相差検出手段5は、フローチューブ3に対し非接触の状態に配置される。さらにまた、一対の位相差検出手段5は、上記検出がフローチューブ3の振動方向に沿って行われるように配置される。
変換器6は、上述の如く、制御・演算処理手段7と、表示器としての出力手段8とを含んで構成される。制御・演算処理手段7は、チューブ駆動手段4及び一対の位相差検出手段5を制御し且つ所定の演算を行うために備えられる。このような制御・演算処理手段7は、制御部18と、演算部19と、記憶部20とを含んで構成される(所謂CPUとしての機能部分を含んで構成される)。制御・演算処理手段7では、上記検出信号(フローチューブ3のひずみに係る検出信号や、その他の検出信号など)をもとに位相差の検出に係る演算処理が行われる。また、質量流量出力データを求める演算処理も行われる。さらに、制御・演算処理手段7では、フローチューブ3に生じる圧力や熱による膨張、又は応力の検出により得られた値や、フローチューブ3の表面16の温度分布の検出により得られた値をもとに、質量流量出力データを補償する処理も行われる。
上記構成及び構造において、また、図1及び図2において、両端部がチューブ支持部材2にて固定された直管形状のフローチューブ3の内部を被測定流体11で満たし、このフローチューブ3の中央上部に設けられたチューブ駆動手段4(マグネット12とコイル13)を作動させて力F(図2参照)で小さな振動を与えると、フローチューブ3の中央部分が振動の腹(図2のB点近傍)になって、フローチューブ3の中心軸CLに対しある周波数でフローチューブ3は振動をし始める。すなわち、任意の振動モードでフローチューブ3はこの中央部分(図2のB点近傍)が鉛直方向(上下方向)に大きく変位するような振動をし始める。
以上、図1及び図2を参照しながら説明してきたように、本発明のコリオリ流量計1は、被測定流体11が流れるフローチューブ3と、このフローチューブ3を交番駆動させるチューブ駆動手段4と、フローチューブ3に作用するコリオリの力に比例した位相差の検出に用いられる一対の位相差検出手段5と、チューブ駆動手段4及び一対の位相差検出手段5を制御し且つ所定の演算を行う制御・演算処理手段7とを含んで構成される。
Claims (7)
- 両端部が支持されて内部に被測定流体が流れるフローチューブと、該フローチューブを交番駆動させるチューブ駆動手段と、前記フローチューブに作用するコリオリの力に比例した位相差の検出に用いられる位相差検出手段と、前記チューブ駆動手段及び前記位相差検出手段を制御し且つ所定の演算を行う制御・演算処理手段とを含んで構成されるコリオリ流量計において、
前記位相差検出手段は、前記フローチューブの表面に微小振動を生じさせる微小振動発生装置と、前記微小振動を検出して少なくとも前記フローチューブのひずみに係る検出信号を生成する微小振動検出装置とを含んで構成され、
これら前記微小振動発生装置及び前記微小振動検出装置は、前記フローチューブに対し非接触状態に配置される
ことを特徴とするコリオリ流量計。 - 請求項1に記載のコリオリ流量計において、
前記微小振動発生装置は、前記表面に短パルスのレーザーを照射するレーザー照射装置であり、前記微小振動検出装置はレーザー干渉変位計である
ことを特徴とするコリオリ流量計。 - 両端部が支持されて内部に被測定流体が流れるフローチューブを交番駆動させることにより、前記フローチューブにコリオリの力が作用するコリオリ流量計の、前記コリオリの力に比例した位相差を検出する位相差検出方法において、
前記フローチューブに対し非接触の状態に配置された複数の装置を用い、前記フローチューブの表面に微小振動を生じさせるとともに、該微小振動を検出して少なくとも前記フローチューブのひずみに係る検出信号を生成し、さらには、該検出信号を用いて前記位相差に係る演算処理を行う
ことを特徴とするコリオリ流量計の位相差検出方法。 - 請求項3に記載のコリオリ流量計の位相差検出方法において、
前記表面に短パルスのレーザーを照射して前記微小振動を生じさせるとともに、該微小振動をレーザー干渉変位計にて検出する
ことを特徴とするコリオリ流量計の位相差検出方法。 - 請求項4に記載のコリオリ流量計の位相差検出方法において、
前記微小振動を前記フローチューブに生じる圧力や熱による膨張、又は応力の検出にも用い、さらに、該検出により得られた値を質量流量出力データの補償に用いる
ことを特徴とするコリオリ流量計の位相差検出方法。 - 請求項4又は5に記載のコリオリ流量計の位相差検出方法において、
前記微小振動を前記表面の温度分布の検出にも用い、さらに、該検出により得られた値を質量流量出力データの補償に用いる
ことを特徴とするコリオリ流量計の位相差検出方法。 - 請求項5又は6に記載のコリオリ流量計の位相差検出方法において、
前記フローチューブに対し歪みゲージや温度センサーを取り付けることが不能な高温又は極低温の前記被測定流体を流して前記位相差を検出する
ことを特徴とするコリオリ流量計の位相差検出方法。
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