JP2003247878A - コリオリ式流量計 - Google Patents

コリオリ式流量計

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JP2003247878A JP2002050280A JP2002050280A JP2003247878A JP 2003247878 A JP2003247878 A JP 2003247878A JP 2002050280 A JP2002050280 A JP 2002050280A JP 2002050280 A JP2002050280 A JP 2002050280A JP 2003247878 A JP2003247878 A JP 2003247878A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のコリオリ質量流量計では流体を通す配
管をそのままバネとして振動させているので、その精度
向上には限界があった。特にゼロ流量時の誤差が大き
く、流体温度により配管のばね定数が変化する等の問題
もあった。 【解決手段】 平面視ロ字形の強制振動フレーム1を、
支軸3、4を中心に電磁駆動装置5で振動させる。強制
振動フレーム1内にコリオリ振動フレーム7を配置し、
支軸3、4に直交する回転軸8を中心に振動可能に支持
する。支軸と回転軸が直交する位置の近傍に流体の出入
り口10、11を配置し、且つ回転軸8の軸線を中心に
対称的に第1側面流路26と第2側面流路27とを配置
し、これらを連結することにより第1側面流路26と第
2側面流路27とで逆方向の流れとする。強制振動フレ
ーム1が振動するとき各側面流路で逆方向のコリオリ力
が交互に生じ、その変位をセンサで検出することにより
流量を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動するU字状流
路中の流体により発生するコリオリの力の作用によるね
じり振動を検出することによって、流体の質量流量を測
定するコリオリ式質流量計において、特に、流路を形成
する管路の振動を円滑に行わせることにより計測精度を
向上することができるようにしたコリオリ式流量計に関
する。
【0002】
【従来の技術】流体の質量流量を計測する手段として、
例えば特開平2000−111380号公報、特開平2
001−174307号公報等に示されるように、振動
する流路中の流体により発生するコリオリの力の作用を
種々の手段で検出することにより質量流量を計測するコ
リオリ式流量計が知られている。これは、配管内を流れ
る流体が回転運動させられた場合には、流れの速度ベク
トルと回転の角速度ベクトルのベクトル積に比例するコ
リオリの力を受けるが、この慣性力によって生じる配管
の弾性変形を何らかの方法で検出して質量流量を計測す
るものである。このようなコリオリ式流量計は従来より
種々の方式が提案されているが、例えば図8の模式図に
示すようなU字管を用いたコリオリ式流量計が広く用い
られている。
【0003】図8に示すコリオリ式流量計においては、
柔軟な可撓性の材料からなるU字管41の基端部がが壁
体42に支持され、入り口43から出口44に向けて流
体が流れている。U字管41の先端における曲管部45
には図示実施例では支持板46を固定し、その下面には
下方に向けて永久磁石47を固定している。この永久磁
石47は図中上下方向に着磁されており、基台48上に
はこの永久磁石47の下端面に対向して電磁石49を配
置し、この電磁コイル49に正と負の電流を交互に供給
することによりU字管41の先端を振動させている。
【0004】U字管41の両側の直管部50、51には
その外側の側面に各々永久磁石52、53を固定してお
り、永久磁石52の側端面に対向して、基台48に固定
された支持板54にコイルで形成したピックアップ55
を配置している。同様に永久磁石53の側端面に対向し
て、基台48に固定された支持板56に前記ピックアッ
プ55と同様のピックアップ57を配置している。
【0005】上記装置において、U字管41内に流体を
流した状態で電磁コイル49を作動し、前記のように曲
管部45を下方に移動させるとU字管が微小な回転を生
じる。流体はU字管に沿って図中矢印方向に流れている
ため、左右の配管で流れの方向が逆であり、直管部50
にはコリオリの力として図中下方に力を生じ、直管部5
1には図中上方に力を生じる。逆に曲管部45を上方に
移動させると、直管部50には上方に力を生じ、直管部
51には下方に力を生じる。そのため、コリオリの力は
U字管をねじる方向に働く。なお、この原理については
既に詳細に解明され、種々の論文に発表されていると共
に、既にこの原理を用いた流量計が製造されているの
で、上記装置の詳細な作動原理の説明は省略する。
【0006】上記作用によりこのU字管41は例えば図
9に示すような動きを行い、特に左右の直管部について
は図10(a)の作動状態模式図に示すような動きをな
す。即ち、U字管41の内部に前記のように流体が流れ
ている状態で、その先端を上下に振動させると、例えば
図10左欄に示すように、U字管先端の曲管部が白抜き
矢印のように下方に移動するとき、図中右側の直管部5
0は下方への力を生じているのに対して直管部51は上
方への力を生じているので左側の直管部51は右側の直
管部より遅れて下方に移動する。逆に同図右欄に示すよ
うに、U字管先端が上方に移動するとき、図中右側の直
管部50は上方への力を生じているのに対して直管部5
1は下方への力を生じているので左側の直管部51は右
側の直管部より遅れて上方に移動し、以降同様の作動を
繰り返す。
【0007】U字管41の先端における曲管部45の振
動により、各直管部が上記のような相対的移動を行うた
め、図8及び図9に示すような各直管部に設けた永久磁
石52、53も同様の移動を行う。それにより、この移
動を検出する左右のピックアップ55、57からの検出
信号は図10(b)に示すような位相差をもった信号と
なり、この位相差時間τは管内を流れる質量流量が大き
いほど大きくなるため、この位相差時間を検出すること
により質量流量を測定することができる。
【0008】実際の装置においては、配管径は6mm〜
600mm、流量範囲は0kg/h〜680000kg
/h、密度計測の場合は0kg/m〜3000kg/
の範囲、使用温度範囲は−240℃〜204℃、使
用圧力範囲は0.12MPa〜39.3MPa、計測器
重量は8kg〜635kg、消費電力は約18W、要部
の材質はステンレス鋼、ハステロイC、チタニウム、ジ
ルコニウム等が用いられる。このようなコリオリ式流量
計において、U字管がねじれる角度は0.01度以下で
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の装置において
は、計測対象の流体を通す配管をそのままばねとして振
動させる構造を採用しており、この場合、質量流量に対
する変位量の感度を上げるためには配管の曲げもしくは
ねじれ剛性をできるだけ小さくする必要がある。そのた
め配管を長くしたり、配管の薄肉化、形状を曲げやすく
するなどの工夫がなされてきたが、流体を通す配管を振
動体にしているために限界があった。
【0010】このようなコリオリ式流量計において、前
記U字管の先端を振動させる振動数は100Hzとする
と1周期は10msとなり、この流量計において最大流
量時の位相差時間τは通常60μs以上とされ、60μ
sのときには最小流量時の位相差時間はレンジを10
0:1にとると600nsとなる。この最小流量時にお
いて不確かさ0.4%で計測するためには12ns以下
の時間分解能が必要となる。
【0011】このように微小な時間分解能が必要である
のに対して、前記のように計測対象の流体を流す配管を
そのままばねとして用いると、位相差時間の時間分解能
や信号に乗るノイズレベルが相対的に大きくなる。その
ためゼロ流量時での信号が相対的に大きくなり、ゼロ点
安定性誤差が大きくなってしまう。また、配管を弾性体
として曲げているので、流体に対して均一に理想的な回
転振動を与えられない。更に流体温度の影響を受けやす
い為、配管のばね定数などの温度補正が必要になる。且
つ、精度向上のためにコリオリ力を発生する直管部を長
くすると、装置が大型化する問題もあった。
【0012】したがって本発明は、流体が流れる管路の
弾性に影響されることなく、感度を飛躍的に向上させ、
流量計測の精度を向上させると共に、従来問題であった
コリオリ質量流量計のゼロ安定性誤差を相対的に小さく
することができる、且つ小型化が可能な装置を提供する
ことを主たる目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、振動軸線を中心に外部から
強制振動可能な強制振動フレームと、前記強制振動フレ
ームの振動軸線に対して直交する軸線上の回転軸を中心
に振動可能に支持すると共に、流体流路を備えたコリオ
リ振動フレームと、コリオリ振動フレームの振動を検出
する振動検出手段とを備え、前記コリオリ振動フレーム
の流体流路は、その出入り口を前記強制振動フレームの
振動軸線とコリオリ振動フレームの回転軸の軸線との交
点に近接した位置に配置し、前記コリオリ振動フレーム
の回転軸の軸線を挟んだ対称位置に該軸線と平行な流路
を配置し、該平行な流路の流体が互いに逆向きに流れる
ように流体流路を形成したことを特徴とするコリオリ式
流量計としたものである。
【0014】また、請求項2に係る発明は、前記強制振
動フレームを振動軸線から片持ち式に振動するフレーム
としたものである。
【0015】また、請求項3に係る発明は、前記強制振
動フレームを振動軸線から互いに対称的に延びるフレー
ムとしたものである。
【0016】また、請求項4に係る発明は、前記振動検
出手段を磁石と該磁石の磁気を検出する磁気検出装置と
したものである。
【0017】また、請求項5に係る発明は、前記振動検
出手段をレーザドップラー干渉計としたものである。
【0018】また、請求項6に係る発明は、前記振動検
出手段を光ファイバーを用いた検出装置としたものであ
る。
【0019】また、請求項7に係る発明は、前記コリオ
リ振動フレームへの流体流路を前記強制振動フレームの
振動軸線を含む軸、及びコリオリ振動フレームの回転軸
の中に形成したものである。
【0020】また、請求項7に係る発明は、前記流量計
において、コリオリ振動フレームの振動を抑制する振動
抑制手段と、前記振動検出手段で検出した振動に応じ前
記振動抑制手段によって該振動を抑制するように制御す
る制御手段と、前記振動を抑制する信号により流体流量
を演算する流量演算部とを備えたものである
【0021】また、請求項8に係る発明は、前記振動抑
制手段が磁気駆動装置であり、前記制御手段が前記磁気
駆動装置への通電量を制御し、前記流量演算部が前記制
御手段による通電量の信号により流体流量を測定するよ
うにしたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明のコリオリ
式流量計の第1実施例を示している。この実施例におい
ては片側振動式のコリオリ式流量計の例を示しており、
口形の強制振動用フレーム1における第1側壁2の両端
に支軸3、4を設け、支軸3は電磁駆動装置5により振
動自在に支持され、支軸4は支柱6により軸受状態で支
持されている。電磁駆動装置5はこの支軸3を図中矢印
P方向に振動させ、それにより第1側壁2を含む強制振
動用フレーム1が片持ち式に振動可能となっている。特
に、この電磁駆動装置は外部からの電流調整により、理
想的な正弦波の振動を行うことができるようにする。
【0023】強制振動用フレーム1内にはコリオリ振動
フレーム7が、第1側壁2とこの第1側壁2に対向する
第2側壁9で支持された回転軸8により振動自在に支持
されている。コリオリ振動フレーム7には、図示実施例
においては支軸3、4にできる限り近く位置させるた
め、第1側壁2側で回転軸8に近接した位置に流入口1
0と流出口11を形成し、この流入口10と流出口11
を連通するようにその内部に各側面に沿って流体流路1
2を形成している。また、流入口10には可撓管14を
接続しており、流出口11には可撓管16を接続し、そ
れにより可撓管14から流量を測定する流体を導入し、
コリオリ振動フレーム7内の流体流路12を通し、可撓
管16から排出するようにしている。
【0024】強制振動用フレーム1の第3側壁17の内
面には第1ピックアップ18を設け、強制振動用フレー
ム1の第4側壁19の内面には第2ピックアップ20を
設けると共に、前記第1ピックアップ18が対向するコ
リオリ振動フレーム7の第1側面21には第1永久磁石
22を固定し、前記第2ピックアップ20が対向するコ
リオリ振動フレーム7の第2側面23には第2永久磁石
24を固定している。また、コリオリ振動フレーム7は
強制振動用フレーム1との間に設けたスプリング25に
より、常時初期位置に戻るように軽く付勢しており、こ
のばね定数は任意に設定することができる。
【0025】上記のような基本的な構成からなるコリオ
リ式流量計においては、前記のように流体が流れると
き、上記図8〜図10に示した従来技術と同様に、コリ
オリ振動フレーム7の第1側面21に沿った第1側面流
路26と、コリオリ振動フレーム7において第1側面流
路26とは反対側に位置するの第2側面23に沿った第
2側面流路27を流れる流体のコリオリの力により、強
制振動用フレーム1の振動方向Pに応じて互いに逆向き
に力を生じ、それによりコリオリ振動フレーム7は振動
方向Qに振動する。
【0026】このときの作用は前記図8〜図10に示す
従来のものと同様であり、第1ピックアップ18と第2
ピックアップ20からの流体流量に応じた図10(b)
に示すような信号位相差を検出することにより、質量流
量を計測することができる。なお、コリオリ振動フレー
ム7の振動の状態、即ちコリオリ振動フレーム7の角速
度を検出するには、前記のような永久磁石とピックアッ
プの組み合わせによる検出手段を用いるほか、例えばレ
ーザドップラー干渉計や、光ファイバーを用いた計測装
置として光ファイバージャイロ、光ファイバー変位計、
光ファイバー歪計等、種々の手段を採用することができ
る。
【0027】上記装置においては流体流路をコリオリ振
動フレーム7内に形成し、そのコリオリ振動フレーム7
を強制振動用フレーム1に回転軸8で回転自在に支持し
ているので、この回転軸8をベアリングにより円滑に回
転できるように支持することにより、正確な正弦波に沿
って振動を与えることができ、正確な流量測定を行うこ
とができる。
【0028】また、コリオリ振動フレーム7はこれを振
動自在に支持する強制振動用フレーム1を介して図中Q
方向に振動され、この部分においても軸受により円滑に
支持することにより、従来の可撓管の振動のような管の
素材の影響を受けることが無くなる。また前記P方向の
強制振動とは機構上分離して振動するので、互いに各作
動の影響を受けることなく、確実な作動を行うことがで
きる。
【0029】上記実施例においては、可撓管を流入孔及
び流出口に直接接続することにより、コリオリ振動フレ
ーム7の振動に対して外部に固定された流体管路の影響
を与えることがないようにしているが、そのほか、回転
可能な接続部を備えた配管継ぎ手により接続することに
より、更に外部の影響を減少させることができる。ま
た、上記実施例においては、コリオリ振動フレーム7内
に流体流路を形成した例を示したが、例えば平板上に前
記コリオリ振動フレーム7内の流体流路と同様の形状に
配管を固定し、この配管に対して可撓管、或いは前記の
ような配管継ぎ手により外部から流体を供給するように
しても良い。
【0030】本発明の他の実施例を図3及び図4に示し
ている。このコリオリ式流量計においては、強制振動用
フレーム31の第1側壁32とこれに対向する第2側壁
33の中心位置に回転軸34、35を固定しており、強
制振動用フレーム31内にはコリオリ振動フレーム36
を強制振動用フレームの第3側壁37とこれに対向する
第4側壁38に対して回転自在に設けた回転軸39によ
って振動自在に支持している。また、回転軸34を電磁
駆動装置40により前記実施例における電磁駆動装置5
と同様に図中矢印P方向に振動することができるように
し、それにより強制振動用フレーム31を回転軸34、
35を中心に左右対照的に振動できるようにしている。
この強制振動用フレーム36も前記実施例と同様に強制
振動用フレームの第1側壁32とコリオリ振動フレーム
36の第1側壁間にスプリング49を配置し、コリオリ
振動フレーム36を初期位置に戻す方向に軽く付勢して
いる。
【0031】このコリオリ振動フレーム36において最
も全ての振動が少ない位置である中心位置には、流入口
41と流出口42を設け、コリオリ振動フレーム36内
にはこの流入口41から流出口42に向けて図示するよ
うにコリオリ振動フレーム36の側縁に沿った流体流路
43を形成している。この流体流路43のうち、コリオ
リ振動フレーム36の第1側面44に沿った第1側面流
路45と、第1側面44の逆側の第2側面46に沿った
第2側面流路47を流れる流体により、前記従来例と同
様に、また前記実施例と同様に電磁駆動装置40による
強制振動用フレームの振動方向Pに対応してコリオリの
力が発生し、図中Q方向に振動する。
【0032】それにより、第1側面44に固定した永久
磁石48と対向して第1側壁32の内側に設けた第1ピ
ックアップ50と、第2側面45に固定した永久磁石5
1と対向して第2側壁33の内側に設けた第2ピックア
ップ52の各信号の位相差を前記と同様に検出すること
により、この流路を流れる流体の質量流量を測定するこ
とができる。
【0033】図5には更に他の実施例を示している。同
図に示すコリオリ式流量計においては、強制振動用フレ
ーム61の第1側壁62に固定した支軸63と、それに
対向する第2側壁64に固定した支軸65は中空となっ
ており、流体を外部からこの流量計に導入し、また外部
に排出することができるようになっている。また、この
支軸を前記各実施例と同様に電磁装置等により図中矢印
P方向に強制的に振動を行わせている。この振動は支柱
66及び67における軸受68及び69により、円滑に
回転できるように支持している。
【0034】強制振動用フレーム61内には、第3側壁
70と第4側壁71に対して前記実施例と同様にコリオ
リ振動フレーム72を回転軸74及び75により振動自
在に支持しており、この回転軸74の中空部を介して、
図示実施例においては支軸63の中空部から導入した流
体を、フレームの第1側壁62と第3側壁70内に形成
した流入流路76を介して、コリオリ振動フレーム72
内の導入流路77に導くようにしている。
【0035】コリオリ振動フレーム72の流体流路77
は、種々の態様で形成することができるが、少なくとも
コリオリ振動フレーム72の第1側面78に沿って形成
した第1側面流路80と、この第1側面78の反対側に
位置する第2側面81に沿った第2側面流路82を、互
いに逆方向に流れるように形成する。図示実施例におい
ては、前記回転軸74の中空部から導入流路83により
第1側面流路80へ導き、次いで連通路79により第2
側面流路82に導き、更にこれを前記連通路79の高さ
方向ですれ違うように形成した導出流路84によって回
転軸75の中空部を経て、強制振動用フレーム61の流
体流路に排出するようにしている。また、上記のように
してコリオリ振動フレーム72から強制振動フレーム6
1に排出された流体は、更に第4側壁71及び第1側壁
62に形成した排出流路85から支軸65の中空部を介
して外部に排出している。
【0036】一方、図5(b)に示すように、コリオリ
振動フレーム72の下面における前記第1側面78側に
第1永久磁石86を固定し、同様に前記第2側面81側
に第2永久磁石87を固定している。また、前記永久磁
石86に対向して第1電磁コイル88を配置し、同様に
永久磁石87に対向して第2電磁コイル89を配置して
いる。更に、コリオリ振動フレーム72の上面における
振動中心線上には第1角速度センサ90を固定し、コリ
オリ振動フレームの振動に対応した信号を出力すること
ができるようにし、強制振動フレーム61の第2側壁6
4の下部中心位置には第2角速度センサ91を固定し、
強制振動フレーム61の振動に対応した信号を出力する
ことができるようにしている。
【0037】上記のようなコリオリ式流量計において、
実際に流量を測定するに際しては、例えば図6に示すよ
うな機能ブロックの構成により流量の演算を行うことが
できる。即ち、図中電磁駆動装置92により振動してい
る強制振動フレーム61に固定された第2角速度センサ
91の信号を入力する強制振動フレーム角速度検出部9
3は、強制振動フレーム61の振動の状態を検出し、電
磁コイル通電タイミング制御部94に出力する。なお、
強制振動フレーム61の振動の状態を検出するにはその
ほか、例えばこの強制振動フレームを振動させる電磁駆
動装置92の作動、或いは駆動電流を検出する等、種々
の手段で検出することもできる。
【0038】電磁コイル通電タイミング制御部94にお
いては、第1電磁コイル88と第2電磁コイル89への
通電により、コリオリ振動フレーム72中の流体流路を
流れる流体によって発生するコリオリ力でコリオリ振動
フレームが振動しようとする方向とは逆方向に、即ち前
記コリオリ力が図中下方向に作用する側の電磁コイルに
対して、そのコリオリ力の発生と同期するタイミングで
上方向に反発するように通電を行うよう制御する。
【0039】電磁コイル通電量演算部96では、コリオ
リ振動板72の振動を検出する第1角速度センサ90の
信号に基づくコリオリ振動フレーム角速度検出部95か
ら信号を入力し、コリオリ振動フレーム72の振幅が大
きいほど各電磁コイルへの通電量が大きくなるように、
即ち流体のコリオリの力を電磁コイルの通電によって打
ち消すのに必要な通電量を演算する。
【0040】電磁コイル通電出力部97においては、前
記電磁コイル通電タイミング制御部94の通電タイミン
グ信号を入力することにより、第1電磁コイル88と第
2電磁コイル89のいずれかに対して所定のタイミング
で通電を開始し、また電磁コイル通電量演算部96の通
電量信号を入力することにより、通電する電磁コイルに
対する通電量の信号、即ち通電信号のゲインに対応する
信号を入力して、各電磁コイルに対し通電出力制御を行
う。また、電磁コイル通電量演算部96で演算した通電
量の信号、即ち通電信号のゲインを流量演算部98に出
力し、流量演算部98においては前記のようにして求め
たコリオリの力に対応する流体の質量流量を演算する。
【0041】上記のような機能ブロックからなる装置に
おいては、いわゆるゼロ位法により流体の質量流量を測
定しているものであるが、その際には例えば図7に示す
作動フローにより順に作動させることができる。即ち、
最初強制振動フレームを所定周期で振動させ(ステップ
S1)、次いでその強制振動フレームの角速度を検出す
る。この角速度の検出に際しては、前記のように第2角
速度センサ91の他、レーザドップラー干渉計、光ファ
イバジャイロ等の各種光ファイバを用いた計測装置、あ
るいは強制振動フレームの振動用電磁装置の駆動電流
等、種々の手段により検出することができる。
【0042】次いでこのようにして検出した強制振動フ
レームの角速度の変化により強制振動フレームの振動波
形を作成する(ステップS3)。次いで、強制振動フレ
ームの振動波形に同期してコリオリ振動フレームを制振
する方向に、アクティブ制振用電磁コイルを駆動する
(ステップS4)。その後、このようにして制振作動さ
れているコリオリ振動フレームの角速度を検出し(ステ
ップS5)、コリオリ振動フレームの振動がゼロになる
アクティブ振動用電磁コイルのゲインを演算し出力する
(ステップS6)。この出力は前記図6に示すように、
電磁コイル通電出力部7から電磁コイル88或いは電磁
コイル89に通電調整量として出力する。また、これを
図6の流量演算部にも出力し、前記電磁コイルのゲイン
によりコリオリの力を求め、流体の質量流量を演算する
(ステップS7)。
【0043】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、流
体が流れる管路の弾性に影響されることなく、感度を飛
躍的に向上させ、流量計測の精度を向上させると共に、
従来問題であったコリオリ質量流量計のゼロ安定性誤差
を相対的に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の斜視図である。
【図2】(a)は同実施例の平面図、(b)は(a)の
A−A部分の断面図、(c)は(a)のB−B部分の断
面図である。
【図3】本発明の他の実施例の斜視図である。
【図4】(a)は同実施例の平面図、(b)は(a)の
A−A部分の断面図、(c)は(a)のB−B部分の断
面図である。
【図5】本発明の更に他の実施例であり、(a)は主と
して流体流路を表す断面図、(b)はゼロ位法による流
量演算手法を用いた構成を示す断面図である。
【図6】同実施例において流量を演算する手法を説明す
る機能ブロック図である。
【図7】同実施例においてゼロ位法による流量測定処理
を行う作動フロー図である。
【図8】従来例の斜視図であり、コリオリ力により流量
を測定する本発明の原理を示す図である。
【図9】(a)は同従来例の主要部の平面図であり、
(b)は同側面図であり、(c)は同正面図である。
【図10】(a)は同従来例におけるU字管の振動サイ
クルを示す図であり、(b)はその振動サイクルにより
生じるピックアップの信号検出波形である。
【符号の説明】
1 強制振動用フレーム 2 第1側壁 3、4 支軸 5 電磁駆動装置 6 支柱 7 コリオリ振動フレーム 9 第2側壁 8 回転軸 10 流入口 11 流出口 12 流体流路 14 可撓管 16 可撓管 17 第3側壁 18 第1ピックアップ 19 第4側壁 20 第2ピックアップ 21 第1側面 22 第1永久磁石 23 第2側面 24 第2永久磁石 25 スプリング 26 第1側面流路 27 第2側面流路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動軸線を中心に外部から強制振動可能
    な強制振動フレームと、 前記強制振動フレームの振動軸線に対して直交する軸線
    上の回転軸を中心に振動可能に支持すると共に、流体流
    路を備えたコリオリ振動フレームと、 コリオリ振動フレームの振動を検出する振動検出手段と
    を備え、 前記コリオリ振動フレームの流体流路は、その出入り口
    を前記強制振動フレームの振動軸線とコリオリ振動フレ
    ームの回転軸の軸線との交点に近接した位置に配置し、
    前記コリオリ振動フレームの回転軸の軸線を挟んだ対称
    位置に該軸線と平行な流路を配置し、該平行な流路の流
    体が互いに逆向きに流れるように流体流路を形成したこ
    とを特徴とするコリオリ式流量計。
  2. 【請求項2】 前記強制振動フレームは、振動軸線から
    片持ち式に振動するフレームであることを特徴とする請
    求項1記載のコリオリ式流量計。
  3. 【請求項3】 前記強制振動フレームは、振動軸線から
    互いに対称的に延びるフレームであることを特徴とする
    請求項1記載のコリオリ式流量計。
  4. 【請求項4】 前記振動検出手段は、磁石と該磁石の磁
    気を検出する磁気検出装置とからなることを特徴とする
    請求項1記載のコリオリ式流量計。
  5. 【請求項5】 前記振動検出手段は、レーザドップラー
    干渉計であることを特徴とする請求項1記載のコリオリ
    式流量計。
  6. 【請求項6】 前記振動検出手段は、光ファイバーを用
    いた検出装置であることを特徴とする請求項1記載のコ
    リオリ式流量計。
  7. 【請求項7】 前記コリオリ振動フレームへの流体流路
    は、前記強制振動フレームの振動軸線を含む軸、及びコ
    リオリ振動フレームの回転軸の中に形成したことを特徴
    とする請求項1記載のコリオリ式流量計。
  8. 【請求項8】 コリオリ振動フレームの振動を抑制する
    振動抑制手段と、 前記振動検出手段で検出した振動に応じ前記振動抑制手
    段によって該振動を抑制するように制御する制御手段
    と、 前記振動を抑制する信号により流体流量を演算する流量
    演算部とを備えたことを特徴とする請求項1記載のコリ
    オリ式流量計。
  9. 【請求項9】 前記振動抑制手段は、磁気駆動装置であ
    り、 前記制御手段は、前記磁気駆動装置への通電量を制御
    し、 前記流量演算部は、前記制御手段による通電量の信号に
    より流体流量を演算することを特徴とする請求項8記載
    のコリオリ式流量計。
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