JP5995808B2 - レール消失点検出装置、鉄道用前方監視カメラ装置、鉄道車両、およびレール消失点検出方法ならびに制御方法 - Google Patents

レール消失点検出装置、鉄道用前方監視カメラ装置、鉄道車両、およびレール消失点検出方法ならびに制御方法 Download PDF

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本発明は、レール消失点検出装置、鉄道用前方監視カメラ装置、鉄道車両、およびレール消失点検出方法ならびに制御方法に関する。
鉄道車両の最前部にカメラ装置を搭載し、列車前方の鉄道信号や標識を識別したり(たとえば特許文献1参照)、踏切の障害物等を検出することが行われている。
また、広角型カメラと望遠型カメラを併せて設置し、広角型カメラによって得られた広い視野の中から撮像すべき箇所を探し出し、その箇所に望遠型カメラを向けて撮像するという技術もある(たとえば特許文献2参照)。このような技術を鉄道車両の前方監視に利用することもできる。
特開2008−215938号公報 特許第5152758号
上述のように、広角型カメラによって得られた広い視野の中から撮像すべき箇所を探し出し、その箇所に望遠型カメラを向けて撮像する際に、撮像すべき箇所が速やかに定まらない場合がある。
たとえば、撮像すべき箇所に他の目標物が存在したり、撮像すべき箇所に太陽光等が反射して視認困難な場合など、撮像すべき箇所の誤検出が発生する場合がある。このような誤検出が発生すると、誤った撮像方向を指示したり、あるいは、撮像すべき箇所が短時間に頻繁に変化するなどして撮像すべき箇所が速やかに定まらないことがある。これにより、鉄道車両の前方監視に支障を来たす場合がある。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、撮像すべき箇所の誤検出を無くすことができるレール消失点検出装置、鉄道用前方監視カメラ装置、鉄道車両、およびレール消失点検出方法ならびに制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第一の観点は、レール消失点検出装置である。本発明のレール消失点検出装置は、鉄道車両の前方を撮像するカメラの画像情報から、画像情報上において鉄道の2本のレールが重なり合うかまたは途切れるレール消失点を検出する検出手段と、検出手段により検出されたレール消失点の位置を補正する補正手段と、を有し、検出手段は、レール消失点の検出を繰り返し実行し、補正手段は、第1のタイミングで検出手段により検出されたレール消失点の位置から、第1のタイミングより後の第2のタイミングのレール消失点の位置を推計する推計手段と、推計手段により推計されたレール消失点の位置に基づいて、第2のタイミングで検出手段により検出されたレール消失点の位置を補正する位置補正手段と、を有するものである。
本発明の第二の観点は、鉄道用前方監視カメラ装置である。本発明は、鉄道車両の前方の画像を撮像する広角型カメラと望遠型カメラとを有し、広角型カメラの画像情報にしたがって、望遠型カメラの撮像方向を設定する鉄道用前方監視カメラ装置において、広角型カメラの画像情報上で、鉄道の2本のレールが重なり合って見えるかまたは途切れるレール消失点を広角型カメラの画像情報から検出し、検出したレール消失点の方向を望遠型カメラの撮像方向に決定して望遠型カメラを決定した撮像方向に移動させる制御手段を有し、前記制御手段は、前記広角型カメラの画像情報から検出された前記レール消失点の現在の位置を、前記レール消失点の過去の位置からテイラー展開により推計された前記レール消失点の現在の位置と比較し、比較結果に差が有るときには、検出された現在の位置を推計された現在の位置によって、予め定められている重み付けにしたがった割合で補正する制御を実行するものである。
本発明の第三の観点は、鉄道車両としての観点である。本発明は、本発明の鉄道用前方監視カメラ装置を有することを特徴とする鉄道車両である。
本発明の第四の観点は、レール消失点検出方法としての観点である。本発明は、鉄道車両の前方を撮像するカメラの画像情報から、画像情報上において鉄道の2本のレールが重なり合うかまたは途切れるレール消失点を検出する検出ステップと、検出ステップの処理により検出されたレール消失点の位置を補正する補正ステップと、を有し、検出ステップの処理は、レール消失点の検出を繰り返し実行し、補正ステップの処理は、第1のタイミングで検出ステップの処理により検出されたレール消失点の位置から、第1のタイミングより後の第2のタイミングのレール消失点の位置を推計する推計ステップと、推計ステップの処理により推計されたレール消失点の位置に基づいて、第2のタイミングで検出ステップの処理により検出されたレール消失点の位置を補正する位置補正ステップと、を有するものである。
本発明の第五の観点は、鉄道用前方監視カメラ装置の制御方法である。本発明は、鉄道車両の前方の画像を撮像する広角型カメラと望遠型カメラとを有し、広角型カメラの画像情報にしたがって、望遠型カメラの撮像方向を設定する鉄道用前方監視カメラ装置の制御方法において、制御手段が、広角型カメラの画像情報上で、鉄道の2本のレールが重なって見えるかまたは途切れるレール消失点を広角型カメラの画像情報から検出し、検出したレール消失点の方向を望遠型カメラの撮像方向に決定して望遠型カメラを決定した撮像方向に移動させる制御ステップを有し、制御ステップは、前記広角型カメラの画像情報から検出された前記レール消失点の現在の位置を、前記レール消失点の過去の位置からテイラー展開により推計された前記レール消失点の現在の位置と比較し、比較結果に差が有るときには、検出された現在の位置を推計された現在の位置によって、予め定められている重み付けにしたがった割合で補正する制御を実行するステップを有するものである。
本発明によれば、撮像する箇所の誤検出をなくすことができる。
本発明の実施の形態に係る鉄道用前方監視カメラ装置のブロック構成図である。 レール消失点を説明するための図であり、レールが直進状態を示す図である。 レール消失点を説明するための図であり、レールが左カーブしている状態を示す図である。 レール消失点を説明するための図であり、レールが右カーブしている状態を示す図である。 レール消失点を説明するための図であり、レールが前方で下り勾配になっている状態を示す図である。 レール消失点を説明するための図であり、レールが前方で上り勾配になっている状態を示す図である。 レール消失点の変化の過程を説明するための図であり、レールが直進状態を示す図である。 レール消失点の変化の過程を説明するための図であり、レールがやや左カーブの状態を示す図である。 レール消失点の変化の過程を説明するための図であり、レールが図8よりもさらに大きく左カーブしている状態を示す図である。 レール消失点の変化の過程を説明するための図であり、レールが図9よりもさらに大きく左カーブしている状態を示す図である。 レール消失点の変化の過程を説明するための図であり、レールが図10よりもさらに大きく左カーブしている状態を示す図である。 図7〜図11で説明したレール消失点の変化の状態をレール消失点を抜き出して示す図である。 図12で示したレール消失点の変化の状態を時間軸上で示す図である。 レール消失点の誤検出の状態をレール消失点の正常な検出の状態と比較して示す図である。 レール消失点の誤検出を低減するための数式の概念を示す図である。 図15で示した数式の概念に基づくレール消失点の誤検出の低減の原理を説明するための図である。 図1の撮像位置決定部の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る鉄道用前方監視カメラ装置1(以下では、カメラ装置1と略記する。)について、図1〜図12を参照しながら説明する。
カメラ装置1は、図1に示すように、鉄道車両2(以下では、車両2と略記する。)の進行方向前部に搭載され、レールRを含む車両2の前方の状況を撮像する。カメラ装置1が取得した車両2の前方の画像情報は、車両2の安全な運行を図るために、たとえば、線路上や踏切内の障害物の発見等に利用される。
カメラ装置1は、車両1の前方を撮像する広角型カメラ3と望遠型カメラ4とを有し、広角型カメラ3の画像情報にしたがって、望遠型カメラ4の撮像方向を設定する。望遠型カメラ4は、電動式の雲台5に載置される。雲台5は、撮像位置決定部6によって駆動を制御され、撮像位置決定部6に指示された方向に移動することで、望遠型カメラ4の撮像方向を設定する。望遠型カメラ4の画像情報は、前方監視用画像処理部7に取り込まれて画像解析され、画像解析結果は、車両2の前方の監視に利用される。なお、本実施の形態では、撮像方向の移動とは、地面に対してほぼ平行な面上で旋回することである。
撮像位置決定部6は、広角型カメラ3の画像情報上で、鉄道の2本のレールRが重なり合って見えるかまたは途切れるレール消失点を広角型カメラ3の画像情報から検出し、検出したレール消失点の方向を望遠型カメラ4の撮像方向に決定して望遠型カメラ4を決定した撮像方向に移動させる。
ここで、レール消失点について、図2〜図6を参照しながら詳細に説明する。図2は、真っ直ぐなレールR1,R2におけるレール消失点D1の例である。真っ直ぐなレールR1,R2の場合には、遠方で2本のレールR1,R2が分解能の限界を超えて画像情報上で重なり合って見える点がレール消失点D1になる。
図3は、左にカーブしているレールR3,R4におけるレール消失点D2の例である。左にカーブしているレールR3,R4では、レールR3,R4が画像情報上で重なり合って見える点がレール消失点D2になる。
図4は、右にカーブしているレールR5,R6におけるレール消失点D3の例である。右にカーブしているレールR5,R6では、レールR5,R6が画像情報上で重なり合って見える点がレール消失点D3になる。
図5は、前方で下り勾配になっているレールR7,R8におけるレール消失点D4の例である。前方で下り勾配になっているレールR7,R8では、2本のレールR7,R8が画像情報上で分解能の限界を超えて重なり合って見える以前に、レールR7,R8が共に画像情報上で途切れる。このような場合には、レールR7,R8が画像情報上で途切れたときのレールR7とレールR8との間の最遠方の中間点付近をレール消失点D4とする。
図6は、前方で上り勾配になっているレールR9,R10におけるレール消失点D5の例である。前方で上り勾配になっているレールR9,R10では、2本のレールR9,R10が画像情報上で分解能の限界を超えて重なり合って見える以前に、レールR9,R10が共に上り勾配の頂点に達する。このような場合には、レールR9,R10が上り勾配の頂点に達したときのレールR9とレールR10との間の中間点付近をレール消失点D5とする。
次に、レール消失点の位置の変化を図7〜図11を参照しながら説明する。図7〜図11は、鉄道のレールRが直進状態から左方にカーブするまでの一連のレール消失点D10〜D14の変化の様子を一例として示している。
図7は、レールRは、真っ直ぐの状態であり、レール消失点D10は、ほぼ水平方向の中央部で垂直方向の上部に位置する。図8は、レールRは、やや左に曲がり始めており、レール消失点D11は、レール消失点D10に比べると、水平方向の中央部からはやや左寄りで垂直方向の上部に位置する。図9は、レールRは、図8の状態よりもさらに左に曲がっており、レール消失点D12は、レール消失点D11に比べると、水平方向の中央部よりもさらに左寄りで垂直方向のやや上部に位置する。図10は、レールRは、図9の状態よりもさらに左に曲がっており、レール消失点D13は、レール消失点D12に比べると、水平方向の左寄りで垂直方向のやや上部に位置する。図11は、レールRは、図10の状態よりもさらに左に曲がっており、レール消失点D14は、レール消失点D13に比べると、水平方向の左寄りで垂直方向のやや下部に位置する。このような図7〜図11のレール消失点D10〜D14を同じ空間軸上にプロットすると図12に示すようになる。
図7に示すように、レールRが真っ直ぐな状態であるときには、レール消失点D10は、ほとんど動くことなく一点に留まっている。やがて、図8に示すように、左カーブに差し掛かると、新たなレール消失点D11が検出され、望遠型カメラ4の新たな撮像方向が決定される。さらに、図9〜図11に示すように、左カーブの中では、次々に新たなレール消失点D12〜D14が検出され、次々に望遠型カメラ4の新たな撮像方向が決定される。
このようなレール消失点D10〜D14の変化の様子を時間軸上でみると、図13に示すようになる。すなわち、左カーブに差し掛かったときは、レールの曲率は緩く、レール消失点D10からレール消失点D11に切り替わる時間t1は、比較的長い。やがて左カーブに突入すると、レール消失点D11からレール消失点D12に切り替わる時間t2は、時間t1よりも短くなる。続いて、レール消失点D12からレール消失点D13に切り替わる時間t3は、時間t2よりも短くなる。さらに、レール消失点D13からレール消失点D14に切り替わる時間t4は、時間t3よりも短くなる。
次に、レール消失点の検出における問題点を図14を参照しながら説明する。図14は、横軸に、時間をとり、縦軸に、望遠型カメラ4の撮像方向をとる。図14の破線L1は、ある鉄道区間において、レール消失点を撮像方向とする望遠型カメラ4の望ましい動きを示す。また、図14の実線L2は、同じ鉄道区間において、レール消失点の誤検出を含む場合の望遠型カメラ4の動きを示す。
図14の点P1〜P3は、レール消失点の検出に際し、比較的大きな誤検出が発生した場合の望遠型カメラ4の動きを示す。点P1〜P3のような比較的大きな誤検出が発生する理由としては、たとえば、広角型カメラ3の視野に写り込んだ雑草や構造物等の画像がレール消失点の画像を覆い隠すなどでレール消失点の視認性が著しく低下した場合などに発生し易い。
また、図14の点P4〜P8は、レール消失点の検出に際し、比較的小さな誤検出が発生した場合の望遠型カメラ4の動きを示す。点P4〜P8のような比較的小さな誤検出が発生する理由としては、たとえば、レール消失点付近のレール表面で太陽光等が反射し、さらに車両2の移動に伴って反射した太陽光の画像が揺れ動くなどしてレール消失点の検出が不安定になる場合などに発生し易い。この場合には、望遠型カメラ4の撮像方向が左右に小刻みに振動するような状況になる。
次に、図14で説明したようなレール消失点の検出における問題点の解決策について、以下の鉄道特有の事象(1)、(2)に着目して説明する。
事象(1):一般的に、鉄道のレールは、直線部分をなるべく多くし、カーブするときには、なるべく緩いカーブとなるように敷設される。これによれば、図14の点P1〜P3のように、レール消失点の位置が大きく変化することはない。
事象(2):鉄道のレールは、前述した事象(1)と同様の理由により、左右に小刻みに軌道を変えることはない。これによれば、図14の点P4〜P8のように、レール消失点の位置が左右に小刻みに振動することはない。
したがって、上述の事象(1)に鑑みた対策としては、レール消失点位置の時間変化率に制約条件を設けることで改良できる。たとえば、時刻tでの広角型カメラ3の画像情報上のレール消失点位置をx(t)とするときに、x(t)を一階微分したx′(t)は、レール消失点位置の時間変化率に相当するので、x′(t)の値に制約条件を設けることで改良できる。すなわち、これによれば、レール消失点の位置が短時間に大きく変化する場合に、これを誤検出と判定し、無視したり補正したりすることができる。
また、上述の事象(2)に鑑みた対策としては、レール消失点位置の向きの短時間の変化についても制約条件を設けることで改良できる。たとえば、時刻tでの広角型カメラ3の画像情報上のレール消失点位置をx(t)とするときに、x(t)を二階微分したx″(t)は、レール消失点位置の時間変化率の変化に相当するので、x″(t)の値に制約条件を設けることで改良できる。すなわち、これによれば、レール消失点位置の向きが短時間に小刻みに変化する場合に、これを誤検出と判定し、無視したり補正したりすることができる。
上述したx′(t)およびx″(t)については、前回検出されたレール消失点位置に基づいて求めておくことができる。なお、x′(t)およびx″(t)の求め方の詳細については後述する。
Figure 0005995808
Figure 0005995808
Figure 0005995808
すなわち、2次までのテイラー展開で示される式(2)による位置推計では状況変化を表現できないものの、連続性を概ね保った破線L1の直線部分のような推計になる。一方、式(3)は、状況変化に対応したレール消失点位置を推計するが、誤差を含んでいるため、図14の点P1〜P8を含む実線L2のような不連続な推計になる。よって、式(2)および式(3)は互いの誤差を概ね補い合う関係にある。この関係を模式的に図15に示す。
図15に示すような式(2)、式(3)が誤差を補い合う関係を利用し、2つの式に適切な重み付けを施した位置を求めることで、より精度の高いレール消失点位置を予測することができると考えられる。その概要を図16に示す。
Figure 0005995808
これにより、図14に示す点P1〜P3のような大きな誤検出および点P4〜P8のような小刻みな誤検出を抑えつつ、状況の変化を取り込んだレール消失点の推計を行うことができる。
なお、重み付けwは、カーブなどの状況変化が多い場合には比較的大きな値とし、状況変化が小さい場合や検出された現在の位置の推計誤差が大きい場合には比較的小さな値を設定することが好ましい。
ここで、x′(t)およびx″(t)の求め方について、さらに、詳細に説明する。たとえば、x′(t)およびx″(t)の値は、時間間隔ΔTを定めて
x′(t)≒(1−u)x′(t−Δt)+u〔(xsystem(t)−xsystem(t−ΔT))/ΔT〕
x″(t)≒(1−u)x″(t−Δt)+u〔(xsystem(t)−2xsystem(t−ΔT)+xsystem(t−2ΔT))/ΔT2
によって近似値を求めることができる。なお、ΔTは、たとえば、直近のレール消失点検出から決定までの時間Δtの定数倍の時間である。
制御開始直後のt−ΔT、t−2ΔTでのレール消失点位置が得られない場合には、時刻0でのレール消失点位置を用いる。一階微分と二階微分の値についても連続性を保つため、時刻tで算出した値は重み付けuで更新する。重み付けuは短いと誤差の影響が大きくなるが、長いと変化への対応が鈍くなる。ΔTの長さについても、短か過ぎると誤差の影響が大きくなり連続性が低下するため、ある程度の長さを設定する必要がある。ただし、長過ぎると算出されるレール消失点位置の変化への対応が鈍くなり精度が低下する。推計精度とレールの変化状況を考慮して適切な値を設定する必要がある。
たとえば、鉄道の場合、車両2がどの地点をどの時刻に通過するかが比較的正確に把握できるので、車両2の通過時刻に応じて重み付けw,uの値およびΔTの長さを自動的に変更するようにしてもよい。すなわち、直進が続く区間では、状況変化よりも連続性が重視されるので、重み付けw,uの値は比較的小さな値とし、ΔTの長さも比較的短い時間とすることが好ましい。反対に、カーブが多い区間では、連続性よりも状況変化が重視されるので、重み付けw,uの値は比較的大きな値とし、ΔTの長さも比較的長い時間とすることが好ましい。このような区間の状況は、予め地図上で把握できるので、各々の地点を車両2が通過する時刻に合わせて、重み付けw,uの値およびΔTの長さを適切に変更することができる。
次に、撮像位置決定部6の動作を図17のフローチャートを参照しながら説明する。図17のフローチャートの「START」の条件は、カメラ装置1が稼動状態であり、既に1つのレール消失点が検出され、望遠型カメラ4の撮像位置が決定されているというものである。「START」の条件が満たされると、フローは、ステップS1に進む。なお、図17のフローチャートにおける「START」から「END」までの処理は、1周期分の処理であり、フローが終了したときに、「STAR」の条件が満たされていれば、フローは、再び開始される。
ステップS1において、撮像位置決定部6は、新たなレール消失点x(t)が検出されたか否かを判定する。ステップS1において、新たなレール消失点x(t)が検出されたと判定されると、処理は、ステップS2に進む。一方、ステップS1において、新たなレール消失点x(t)が検出されないときには、処理は、ステップS1を繰り返す。
ステップS2において、撮像位置決定部6は、これまでのレール消失点位置に基づきテイラー展開を用いて新たなレール消失点位置x(t)を推計する(すなわち、上述の式(1)に従って導出する)。ステップS2において、処理が完了すると、処理は、ステップS3に進む。
ステップS3において、撮像位置決定部6は、ステップS1における新たなレール消失点x(t)の検出位置とステップS2におけるレール消失点x(t)の推計位置とで差があるか否かを判定する。ステップS3において、差があると判定されると、処理は、ステップS4に進む。一方、ステップS3において、差が無いと判定されると、処理は、ステップS5に進む。
ステップS4において、撮像位置決定部6は、式(4)を用いて、重み付け(w)にしたがった割合でレール消失点位置x(t)の補正を行う。ステップS4の処理が完了すると、処理は、ステップS5に進む。
ステップS5において、撮像位置決定部6は、ステップS4で補正されたレール消失点位置x(t)を新たなレール消失点位置として決定する。ステップS5の処理が完了すると、フローは、1周期分の処理を終了する(END)。
このように、撮像位置決定部6は、鉄道車両1の前方を撮像する広角型カメラ3の画像情報から、画像情報上において鉄道の2本のレールRが重なり合うかまたは途切れるレール消失点を検出し、検出されたレール消失点の位置を補正する。
撮像位置決定部6は、レール消失点の検出を繰り返し実行し、過去である第1のタイミングで検出されたレール消失点の位置から、第1のタイミングより後の現在である第2のタイミングのレール消失点の位置を上述した式(1)により推計する。
撮像位置決定部6は、式(1)により推計されたレール消失点の位置に基づいて、上述した式(4)により第2のタイミングで検出されたレール消失点の位置を補正する。
これにより、撮像位置決定部6は、式(1)および式(4)を用いることでレール消失点位置x(t)の誤検出を減らすことができる。これによれば、図14の実線L2における点P1〜P8のような不連続な誤検出を減らし、破線L1に近いレール消失点位置の検出を行うことができる。これにより、前方監視用画像処理部7は、誤検出の無い画像情報に基づき前方の監視を行うことができるので、信頼性が高い前方監視を行うことができる。
また、撮像位置決定部6は、情報処理装置が予めインストールされている所定のプログラムを実行することによって実現することができる。このような情報処理装置は、たとえば、メモリ、CPU(Central Processing Unit)、入出力ポートなどを有する。情報処理装置のCPUは、メモリなどから所定のプログラムとして制御プログラムを読み込んで実行する。これにより、情報処理装置には、撮像位置決定部6の機能が実現される。なお、CPUの代わりにASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)、DSP(Digital Signal Processor)などを用いてもよい。また、前方監視用画像処理部7の機能についても同様である。
また、上述の所定のプログラムは、カメラ装置1の出荷前に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであっても、カメラ装置1の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。また、プログラムの一部が、カメラ装置1の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。カメラ装置1の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されるプログラムは、例えば、CD−ROMなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されているものをインストールしたものであっても、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。
また、上述の所定のプログラムは、情報処理装置によって直接実行可能なものだけでなく、ハードディスクなどにインストールすることによって実行可能となるものも含む。また、圧縮されたり、暗号化されたりしたものも含む。
このように、情報処理装置とプログラムによってカメラ装置1を実現することにより、大量生産や仕様変更(または設計変更)に対して柔軟に対応可能となる。
なお、情報処理装置が実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
上述の実施の形態は、その要旨を逸脱しない限りにおいて、様々に変更が可能である。たとえば、上述の実施の形態では、雲台5は、左右方向への旋回のみの動作であるが上下方向への動作も併せて行うようにしてもよい。これによれば、望遠型カメラ4は、撮像方向を上下左右に動かすことができる。さらに、望遠型カメラ4は、ズーム機構を有してもよい。
1…鉄道用前方監視カメラ装置、2…鉄道車両、3…広角型カメラ、4…望遠型カメラ、5…雲台、6…撮像位置決定部(制御手段)、D1〜D5,D10〜D14…レール消失点、R,R1〜10…レール

Claims (5)

  1. 鉄道車両の前方を撮像するカメラの画像情報から、画像情報上において鉄道の2本のレールが重なり合うかまたは途切れるレール消失点を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された前記レール消失点の位置を補正する補正手段と、
    を有し、
    前記検出手段は、前記レール消失点の検出を繰り返し実行し、
    前記補正手段は、
    第1のタイミングで前記検出手段により検出された前記レール消失点の位置から、前記第1のタイミングより後の第2のタイミングのレール消失点の位置を推計する推計手段と、
    前記推計手段により推計された前記レール消失点の位置に基づいて、前記第2のタイミングで前記検出手段により検出された前記レール消失点の位置を補正する位置補正手段と、
    を有することを特徴とするレール消失点検出装置。
  2. 鉄道車両の前方を撮像する広角型カメラと望遠型カメラとを有し、前記広角型カメラの画像情報にしたがって、前記望遠型カメラの撮像方向を設定する鉄道用前方監視カメラ装置において、
    前記広角型カメラの画像情報上で、鉄道の2本のレールが重なり合って見えるかまたは途切れるレール消失点を前記広角型カメラの画像情報から検出し、検出した前記レール消失点の方向を前記望遠型カメラの撮像方向に決定して前記望遠型カメラを決定した撮像方向に移動させる制御手段を有し、
    前記制御手段は、前記広角型カメラの画像情報から検出された前記レール消失点の現在の位置を、前記レール消失点の過去の位置からテイラー展開により推計された前記レール消失点の現在の位置と比較し、比較結果に差が有るときには、検出された現在の位置を推計された現在の位置によって、予め定められている重み付けにしたがった割合で補正する制御を実行する、
    ことを特徴とする鉄道用前方監視カメラ装置。
  3. 請求項2記載の鉄道用前方監視カメラ装置を有することを特徴とする鉄道車両。
  4. 鉄道車両の前方を撮像するカメラの画像情報から、画像情報上において鉄道の2本のレールが重なり合うかまたは途切れるレール消失点を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップの処理により検出された前記レール消失点の位置を補正する補正ステップと、
    を有し、
    前記検出ステップの処理は、前記レール消失点の検出を繰り返し実行し、
    前記補正ステップの処理は、
    第1のタイミングで前記検出ステップの処理により検出された前記レール消失点の位置から、前記第1のタイミングより後の第2のタイミングのレール消失点の位置を推計する推計ステップと、
    前記推計ステップの処理により推計された前記レール消失点の位置に基づいて、前記第2のタイミングで前記検出ステップの処理により検出された前記レール消失点の位置を補正する位置補正ステップと、
    を有することを特徴とするレール消失点検出方法。
  5. 鉄道車両の前方の画像を撮像する広角型カメラと望遠型カメラとを有し、前記広角型カメラの画像情報にしたがって、前記望遠型カメラの撮像方向を設定する鉄道用前方監視カメラ装置の制御方法において、
    制御手段が、前記広角型カメラの画像情報上で、鉄道の2本のレールが重なり合って見えるかまたは途切れるレール消失点を前記広角型カメラの画像情報から検出し、検出した前記レール消失点の方向を前記望遠型カメラの撮像方向に決定して前記望遠型カメラを決定した撮像方向に移動させる制御ステップを有し、
    前記制御ステップは、前記広角型カメラの画像情報から検出された前記レール消失点の現在の位置を、前記レール消失点の過去の位置からテイラー展開により推計された前記レール消失点の現在の位置と比較し、比較結果に差が有るときには、検出された現在の位置を推計された現在の位置によって、予め定められている重み付けにしたがった割合で補正する制御を実行するステップを有する、
    ことを特徴とする制御方法。
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