JP6570904B2 - 補正情報出力装置、画像処理装置、補正情報出力方法、撮像制御システム及び移動体制御システム - Google Patents
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Description
まず、本実施形態における画像処理装置及びその画像処理装置を備える画像処理システムの概略について説明する。
本実施形態における画像処理装置は、自動車、鉄道、ロボット、ヘリコプター、飛行機、ドローン(小型無人飛行機・マルチコプター)などの移動体に取り付けられたカメラで撮影した映像に対して、画像処理を行う。その画像処理は、映像を高画質化する処理、及び、映像を解析処理して色々な情報を得る処理の少なくとも一つを含む処理である。本実施形態における画像処理システムは、上記カメラと、そのカメラを制御するカメラ制御部と、上記画像処理装置と、上記移動体を制御する移動体制御部とを備える。これにより、画像処理システムは、画像処理装置での処理結果を用いて、カメラ制御部によりカメラを制御すること、及び、移動体制御部により移動体を制御することが可能である。
上記高画質化の目的は、例えば、中継放送などの用途で求められるレベルの画質の確保する事や、映像の目視検査での被写体の認識、被写体の種類の判別、及び、被写体の異常を、監視者等が発見可能なレベルの画質を得る事である。
次に、第1の実施形態として、移動体が自動車の場合の画像処理部(画像処理装置)及び画像処理システムについて説明する。図1は、第1の実施形態の自動車に搭載された画像処理システムを示す図である。図1に示すとおり、自動車60は、レンズ62を有するカメラ61が旋回装置63を介して取り付けられており、加速度センサ64と、画像処理部65と、走行制御部66と、送信部67と、アンテナ68とを備える。
図2は、第1の実施形態の画像処理部65の詳細を示すブロック図である。図2に示すように、画像処理部65は、補正量計算部110と、映像入力部111と、動き検出部112と、出力範囲補正部113と、画像処理制御部114と、画像処理実行部115と、カメラ制御部116とを備える。なお、第1の実施形態における画像処理システム69は、カメラ61と、レンズ62と、旋回装置63と、加速度センサ64と、画像処理部65と、走行制御部66と、送信部67と、アンテナ68とを備える。なお、図示していないが、第1の実施形態における補正情報出力装置は、補正量計算部110と、動き検出部112とを備える。また、図示していないが、第1の実施形態における撮像制御システムは、補正量計算部110と、動き検出部112と、カメラ制御部116とを備え、第1の実施形態における移動体制御システムは、補正量計算部110と、動き検出部112と、走行制御部66とを備える。
動き検出部112は、時刻の異なるフレームに設定した2つの矩形領域に対して、領域マッチングを行う。その領域マッチングの方法としては、例えば、SAD(Sum of Absolute Differences)や、SSD(Sum of Squared Differences)といった相違度を求める方法と、NCC(Normalized Cross-Correlation)や位相相関法のように類似度を求める方法とがある。これらの方法は、映像の特徴により使い分けてもよい。
URL1:http://www.toshiba.co.jp/regza/detail/superresolution/resolution.html
URL2:http://www.toshiba.co.jp/regza/function/11b/function01.html
URL1には、低解像度のデジタルコンテンツ映像であっても、高精細な画像に変換し再生することを可能にする「超解像技術」が開示されている。この「超解像技術」は、地上デジタルハイビジョン放送の番組の映像を、さらに高解像の緻密な映像で再現する技術である。また、URL2には、画素数がフルHD(1920×1080)に満たない映像に対し、画素を復元する超解像処理技術が開示されている。この超解像処理技術は、複数フレームによる超解像技術と色の超解像技術、さらにカラーテクスチャー復元を駆使し、元映像に近いより鮮明で色彩豊かな映像を再現する技術である。
解析処理のアルゴリズムは、HOG(Histogram of Oriented Gradients)特徴量を用いた人物や車両検知、Hough変換による道路白線検出、SfM(Structure from Motion)による物体の形状推定、赤外画像の解析による劣化度推定などを用いればよい。画像処理実行部115は、撮影範囲の変化量105を用いて、認識対象の動きと撮影対象の範囲の変化を分離し、認識対象の追跡によって安定した処理結果を得ることができる。また、出力範囲補正部113の補正により、撮影範囲の変化を抑制した安定化された複数フレームの解析結果を得ることができる。このような、安定化された複数フレームの解析結果を重畳することで、例えば、コンクリートのひび割れといった検査対象の異常を際立たせる処理を実現することができる。
図7は、第1の実施形態の自動車60が進行方向を変化させる場合に、撮影範囲の変化量を補正する例を示す図である。図7(A)では、自動車60の進行方向160aと、カメラ61の撮影方向161aは同じ向きである。図7(B)では、自動車60の進行方向160bと、カメラ61の撮影方向161bは異なる向きである。このような図7(A)の状態から、自動車60のハンドル操作により、図7(B)の状態に移行する場合の画像処理部65の動作について説明する。
また、上述した、レンズ62のズーム量の補正と、自動車60の走行速度の補正と、カメラ61の旋回方向の補正とは、それぞれ独立して動作させてもよく、3つの内の2つ以上の補正を組み合わせて動作させてもよい。
画像処理部65において、画像処理の内容によっては、映像の全フレームを処理する必要はない。例えば、画像処理として解析処理を行う場合は、解析対象となる複数のフレームを処理すればよい。それらの複数のフレームは、解析処理の内容によっては、時間的に連続していなくてもよい。そして、画像処理部65は、解析処理の対象となる複数のフレーム間において、撮影範囲の変化量を抑制する制御を行うようにしてもよい。
次に、第2の実施形態として、移動体がドローンの場合の画像処理部(画像処理装置)及び画像処理システムについて説明する。ここで、ドローンとは、小型の無人飛行機であって、複数のローターを有するマルチコプター等である。近年、ドローンは、スポーツ中継や、災害現場の中継などに使われるようになっている。また、ドローンの用途として、高所にある橋梁やトンネル天井などのインフラ点検に用いる試みも始まっている。
図9は、第2の実施形態の画像処理部75の詳細を示すブロック図である。図9に示すように、画像処理部75は、補正量計算部210と、映像入力部211と、動き検出部212と、出力範囲補正部213と、画像処理制御部214と、画像処理実行部215と、カメラ制御部216とを備える。
図10は、第2の実施形態のドローン70におけるカメラ71の並進運動の速度を示す図である。図10に示すように、プロペラ部79によってズーム可能なレンズ72が取り付けられたカメラ71が移動する状況を示している。ドローン70の進行方向および進行速度を示すベクトル300と、レンズ72の光軸方向のなす角度から、カメラ71で撮影される撮影範囲の並進運動の速度成分301を求めることができる。これにより、画像処理部75は、並進運動による撮影範囲の変化量を計算して、撮影範囲の変化量を、領域マッチング等の画像処理を正常に処理可能な範囲に抑制する制御に用いることができる。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
Claims (12)
- 移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像間のマッチング処理により、前記撮像装置の撮像範囲の変化量を取得する取得部と、
フィードバック制御により、前記取得部が前記変化量を取得することができる第1の範囲に、又は、画像処理部が前記撮像装置で撮像された画像に対して所定の画像処理を行うことができる第2の範囲に、前記撮像範囲を調整する第1の補正部と、
を備え、
前記第1の補正部は、前記撮像範囲が前記第1の範囲又は前記第2の範囲となるように前記撮像装置の撮像方向又は撮像画角を補正する第1の補正情報を出力する、
補正情報出力装置。 - 移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像間のマッチング処理により、前記撮像装置の撮像範囲の変化量を取得する取得部と、
フィードバック制御により、前記取得部が前記変化量を取得することができる第1の範囲に、又は、画像処理部が前記撮像装置で撮像された画像に対して所定の画像処理を行うことができる第2の範囲に、前記撮像範囲を調整する第2の補正部と、
を備え、
前記第2の補正部は、前記撮像範囲が前記第1の範囲又は前記第2の範囲となるように前記移動体の移動方向又は移動速度を補正する第2の補正情報を出力する、
補正情報出力装置。 - 前記第1の補正部は、所定の期間、前記撮像範囲が略同一の範囲に固定されるように前記撮像方向又は撮像画角を補正する第1の補正情報を出力する
請求項1に記載の補正情報出力装置。 - 前記取得部は、領域マッチングを行うことで前記撮像装置における前記撮像範囲の変化量を取得し、かつ、前記移動体の加速度に関する情報に基づいて、前記領域マッチングの手法を切り替える
請求項1から3のいずれか一項に記載の補正情報出力装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の補正情報出力装置と、
前記画像処理部と、
を備え、
前記撮像装置は、第1の撮像装置で広角の撮像を行い、第2の撮像装置で望遠の撮像を行い、
前記取得部は、第1の撮像装置で撮像された画像に基づいて、前記撮像範囲の変化量を取得し、
前記画像処理部は、前記第2の撮像装置で撮像された画像に対して、前記所定の画像処理を行う
画像処理装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の補正情報出力装置と、
前記画像処理部と、
を備え、
前記撮像装置は、広角の画像と、望遠の画像とを同時に取得可能であり、
前記取得部は、前記広角の画像に基づいて、前記撮像範囲の変化量を取得し、
前記画像処理部は、前記望遠の画像に対して、前記所定の画像処理を行う
画像処理装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の補正情報出力装置と、
前記画像処理部と、
を備え、
前記撮像装置は、高フレームレートでの撮像と、低フレームレートでの撮像とを切り替えて撮像可能であり、
前記取得部は、前記高フレームレートで撮像された画像に基づいて、前記撮像範囲の変化量を取得し、
前記画像処理部は、前記低フレームレートで撮像された画像に対して、前記所定の画像処理を行う
画像処理装置。 - 前記取得部が、前記撮像範囲の変化量を取得できない場合に、その旨を通知する通知部をさらに備える
請求項5から7のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 取得部が、移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像間のマッチング処理により、前記撮像装置の撮像範囲の変化量を取得する取得ステップと、
第1の補正部が、フィードバック制御により、前記取得部が前記変化量を取得することができる第1の範囲に、又は、画像処理部が前記撮像装置で撮像された画像に対して所定の画像処理を行うことができる第2の範囲に、前記撮像範囲を調整する第1の補正ステップと、
を有し、
前記第1の補正ステップにおいて、前記第1の補正部が、前記撮像範囲が前記第1の範囲又は前記第2の範囲となるように前記撮像装置の撮像方向又は撮像画角を補正する第1の補正情報を出力する、
補正情報出力方法。 - 取得部が、移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像間のマッチング処理により、前記撮像装置の撮像範囲の変化量を取得する取得ステップと、
第2の補正部が、フィードバック制御により、前記取得部が前記変化量を取得することができる第1の範囲に、又は、画像処理部が前記撮像装置で撮像された画像に対して所定の画像処理を行うことができる第2の範囲に、前記撮像範囲を調整する第2の補正ステップと、
を有し、
前記第2の補正ステップにおいて、前記第2の補正部が、前記撮像範囲が前記第1の範囲又は前記第2の範囲となるように前記移動体の移動方向又は移動速度を補正する第2の補正情報を出力する、
補正情報出力方法。 - 移動体に搭載された撮像装置の撮像方向又は撮像画角を制御する第1の制御部と、
前記撮像装置によって撮像された画像間のマッチング処理により、前記撮像装置の撮像範囲の変化量を取得する取得部と、
フィードバック制御により、前記取得部が前記変化量を取得することができる第1の範囲に、又は、画像処理部が前記撮像装置で撮像された画像に対して所定の画像処理を行うことができる第2の範囲に、前記撮像範囲を調整する第1の補正部と、
を備え、
前記第1の補正部は、前記撮像範囲が前記第1の範囲又は前記第2の範囲となるように前記第1の制御部によって決定された前記撮像方向又は撮像画角を補正する、
撮像制御システム。 - 移動体の移動方向又は移動速度を制御する第2の制御部と、
前記移動体に搭載された撮像装置によって撮像された画像間のマッチング処理により、前記撮像装置撮像範囲の変化量を取得する取得部と、
フィードバック制御により、前記取得部が前記変化量を取得することができる第1の範囲に、又は、画像処理部が前記撮像装置で撮像された画像に対して所定の画像処理を行うことができる第2の範囲に、前記撮像範囲を調整する第2の補正部と、
を備え、
前記第2の補正部は、前記撮像範囲が前記第1の範囲又は前記第2の範囲となるように前記第2の制御部によって決定された前記移動方向又は前記移動速度を補正する、
移動体制御システム。
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