JP5995550B2 - サーマルプリンタ - Google Patents
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Description
また、フォトプリンタには、代表的なものとして、インクジェットプリンタとサーマルプリンタとがある。このうち、サーマルプリンタは、ドット(画素)に対応する複数の発熱素子が配列されるサーマルヘッドを有する。そして、サーマルプリンタは、サーマルヘッドの各発熱素子に選択的に通電して発熱させ、各発熱素子の熱によってインクリボンのインクを印刷用紙Pに転写することによって印刷を行う。サーマルプリンタが使用するインクリボンには、熱昇華型と熱溶融型とがある。熱昇華型は、発熱素子の発熱量を細かく制御することによって、画像の中間階調を滑らかに表現できる。したがって、銀塩写真のような印刷を行うことができるため、写真の印刷に適している。
そこで、印刷物の色濃度が動作保証範囲から外れないようにする構成として、たとえば特許文献1や特許文献2に記載の構成がある。特許文献1には、印刷時の色濃度を抑制するようにクリップするための色変換テーブルを生成する構成が開示されている。また、特許文献2には、印刷中にサーマルヘッドに印加するエネルギーを、環境温度と印刷画像の累積濃度に応じて補正する構成が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の構成は、入力色信号を出力色信号に変換するための色変換テーブルを生成する際に、網点の形成方法を考慮する構成である。網点の形成方法は、高温環境下で高濃度印刷物を連続して印刷する場合とは印刷条件が異なる。また、特許文献2に記載の構成は、画像の累積濃度を考慮して補正式を生成する構成である。このような構成では、高温環境下で高濃度印刷物を連続して印刷する場合とでは印刷条件が異なる。したがって、これらの構成では、印刷物にシワが発生することを防止できない。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態にかかるサーマルプリンタ1の全体的な構成について、図1と図2を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかるサーマルプリンタ1の構成を模式的に示す外観斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態にかかるサーマルプリンタ1の内部構造を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、サーマルプリンタ1は、筺体10と、給紙トレイ11と、排紙トレイ12と、インクリボンカセット13とを有する。給紙トレイ11および排紙トレイ12は、筺体10に着脱自在または開閉可能に取付けられる。インクリボンカセット13は、筺体10に出し入れ自在に装着される。
筺体10には、電源スイッチ102と、印刷開始ボタン103と、インターフェース151と、拡張カードスロット168とが設けられる。電源スイッチ102は、サーマルプリンタ1の電源のON/OFFの切替えを行うためのスイッチである。印刷開始ボタン103は、使用者がサーマルプリンタ1に印刷を開始させるために操作するボタンである。インターフェース151には、拡張カードスロット168が電気的に接続される。拡張カードスロット168には、メモリカードなどの各種の拡張記録媒体162を装着可能である。また、インターフェース151には、PC91(パーソナルコンピュータ)や撮像装置92(デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなど)などの外部機器を接続できる。そして、サーマルプリンタ1は、インターフェース151を通じて、拡張カードスロット168に装着される拡張記録媒体162や、外部機器から、画像データを取り込むことができる。拡張カードスロット168に拡張記録媒体162が装着されている状態において、印刷開始ボタン103の操作を検出すると、サーマルプリンタ1は印刷を開始する。
給紙トレイ11は、印刷前の印刷用紙Pを収容することができる。給紙トレイ11に収容される印刷用紙Pは、サーマルプリンタ1に供給される。排紙トレイ12には、印刷が終了した印刷用紙Pがスタックされる。
図2に示すように、サーマルプリンタ1の筺体10の内部には、制御基板116と、サーマルヘッド110と、プラテンローラ113と、排紙ローラ115とが設けられる。さらに、筺体10の内部には、インクリボンカセット13が出し入れ自在に収容される。サーマルヘッド110とプラテンローラ113とは、印刷用紙Pとインクリボンカセット13に収容されるインクリボン131(後述)とを挟んで圧力をかけることができる。図2中の矢印は、サーマルヘッド110とプラテンローラ113の移動可能方向を示す。サーマルヘッド110には、複数の発熱素子114(発熱抵抗部)が、副走査方向(印刷用紙Pの搬送方向に直角な方向)に直列に設けられる。さらにサーマルヘッド110には、ヘッド温度検出部157と剥離板118とが設けられる。ヘッド温度検出部157は、サーマルヘッド110の温度(以下、「ヘッド温度」と称する)を測定する。剥離板118は、印刷用紙Pとインクリボン131とを分離する。
排紙ローラ115は、印刷用紙Pを筺体10の外部に排出する。
制御基板116には、サーマルプリンタ1を制御するための制御部154(コンピュータ)が構築される。また、制御基板116には、サーマルプリンタ1の筺体10の内部環境の温度(以下、環境温度と称する)を検出する環境温度センサが設けられる。
図3(a)に示すように、インクリボンカセット13には、インクリボン131と、インクリボン供給ボビン132と、インクリボン巻取ボビン133とが収容される。未使用(印刷前)のインクリボン131は、インクリボン供給ボビン132に巻かれた状態でインクリボンカセット13に収容される。インクリボン131の先端は、インクリボン巻取ボビン133に繋げられている。印刷時においては、インクリボン131の未使用の部分がインクリボン供給ボビン132から繰り出され、印刷に使用される。そして、印刷に使用された部分は、インクリボン巻取ボビン133に巻き取られる。インクリボン供給ボビン132と、インクリボン巻取ボビン133とは、いずれも、軸部と鍔部とを有する。軸部は、インクリボン131を巻く部分である。鍔部は、軸部の長手方向の両端に設けられる部分であり、インクリボン131の蛇行を防止する部分である。
図3(b)に示すように、インクリボン131は、印刷用紙Pの1画面を印刷するための、イエローのインク面(Ye面134)と、マゼンダのインク面(Mg面135)と、シアンのインク面(Cy面136)と、オーバーコート面(OC面137)とを有する。そして、たとえば、1本のインクリボン131には、Ye面134とMg面135とCy面136とOC面137との組が、約50組(約50画面の印刷に用いられる分)程度設けられる。Ye面134の先端(巻取ボビン側の端部)にはリボン先頭マーカ138が設けられる。さらに、Mg面135とCy面136とOC面137の先端には、それぞれ、Mg面先頭マーカ139と、Cy面先頭マーカ140と、OC面先頭マーカ141とが設けられる。これらのマーカは、それぞれのインク面の先端位置を検出して頭出しをするために用いられる。
サーマルプリンタ1は、制御部154と、インターフェース151と、受信バッファ152と、第1信号処理部153と、第2信号処理部158と、記録媒体161と、記録媒体制御部159と、ヘッド制御部160とを有する。
制御部154はコンピュータであり、所定の演算を行うCPUと、プログラムなどが格納されるROMと、各種データやプログラムなどを一時的に格納できるRAMとを有する。そして、制御部154は、ROMに格納されるプログラムを読み出して実行することにより、サーマルプリンタ1の全体および各部の制御を行う。たとえば、制御部154は、画像処理や、印刷用紙Pの給紙および排紙の制御や、インクリボン131の駆動の制御や、サーマルヘッド110に印加するエネルギー量の制御などを行う。また、制御部154は、環境温度検出部156が検出したサーマルプリンタ1の環境温度と、ヘッド温度検出部157が検出したヘッド温度を受信することができる。
インターフェース151には、拡張カードスロット168が接続される。拡張カードスロット168には、画像データが格納されたメモリカードなど、各種の拡張記録媒体162を着脱自在に装着することができる。このほか、インターフェース151には、PC91や撮像装置92などの外部機器を着脱自在に接続できる。そして、インターフェース151は、拡張カードスロット168に装着された拡張記録媒体162や、接続された外部機器から、画像データを受信することができる。
受信バッファ152は、インターフェース151が外部から受信した画像データを一時的に格納することができる。
第1信号処理部153は、外部から受信した画像データに、リサイズや回転などの前処理を施す。前処理が施された画像データは、制御部154に格納される。
第2信号処理部158は、制御部154に格納される画像データをヘッド駆動制御データに変換する。ヘッド駆動制御データは、ヘッド制御部160がサーマルヘッド110の制御に用いるデータである。そして、制御部154は、印刷開始ボタン103の操作を検出すると、変換したヘッド駆動データを、印刷用紙Pの搬送に同期してヘッド制御部160に送信する。
ヘッド制御部160は、制御部154から送信されたヘッド駆動データを用いて、サーマルヘッド110を駆動する。
拡張カードスロット168に記録媒体が装着されている状態で、使用者が印刷実行ボタンを押下すると、制御部154は印刷のための処理を開始する。
記録媒体161は、画像データやテンプレートデータなどを格納することができる。たとえば、制御部154が、サーマルプリンタ1に保存して再利用したい画像データや、ダウンロードされたテンプレートデータなどを、記録媒体制御部159を経由して記録媒体161に格納する。
記録媒体制御部159は、サーマルプリンタ1に設けられる記録媒体161や、拡張カードスロット168に装着された拡張記録媒体162を制御する。
図5(a)は、印刷物に生じる印刷シワGの一例を模式的に示す平面図である。図5(b)は、インクリボン131に生じるシワの一例を模式的に示す平面図である。図5(b)中の領域Aは、印刷用紙Pにインクが転写された領域を示す。図5(a)に示すように、高濃度の全面ベタ印刷を連続して行うと、印刷物に印刷シワGが生じることがある。印刷シワGは、インクリボンに生じるシワFが原因で生じる。すなわち、図5(b)に示すように、高濃度の全面ベタ印刷を連続して行うと、インクリボン131の基材に折れが生じ、当該折れがシワFとなる。そして、インクリボン131のシワFにおいては、印刷用紙Pへのインクの転写不良が生じることがある。そうすると、図5(a)に示すように、印刷物(印刷用紙P)には、インクリボン131のシワFに対応する位置に、印刷シワG(色抜け)が生じる。たとえば、黒色の全面ベタ印刷を行う場合には、サーマルプリンタ1は、イエロー、マゼンダ、シアンのインクを重ねて全面ベタ印刷する。この際に、インクリボン131のCy面136(シアンのインク面)にシワFが発生すると、印刷物には、インクリボン131のシワFに対応する箇所に、シアンの色抜けが発生して赤色になる。
このため、印刷シワGの発生を防止するためには、インクリボン131にシワFが発生することを防止する必要がある。本発明の第1実施形態においては、濃度クリップ処理を実行することにより、インクリボン131にシワFが発生することを防止または抑制する。濃度クリップ処理は、サーマルヘッド110の各発熱素子114に入力するエネルギー量をクリップする(減じる)ことにより、印刷濃度の上昇を防止する処理である(詳細は後述)。
図6は、環境温度を変化させて高濃度の全面ベタ印刷を連続して行った場合における、濃度特性の一例を示すグラフである。図6のグラフ中、実線は濃度クリップ処理を実行しなかった場合の特性を示し、破線は濃度クリップ処理を実行した場合の特性を示す。また、グラフ中の「×」は、印刷シワGが発生した条件を示す(図7と図8も同様とする)。濃度クリップ処理を実行しなかった場合には、環境温度が35℃を超えたところで、濃度が上昇して印刷シワGが発生した。このように、環境温度が所定値以上となると、印刷濃度が上昇して印刷シワGが発生する。
図7は、40℃の環境温度で連続印刷枚数を変化させて高濃度の全面ベタ印刷を連続して行った場合における、濃度特性の一例を示すグラフである。濃度クリップ処理を実行しなかった場合には、連続印刷枚数が増加するにしたがって、濃度が上昇して印刷シワGが発生した。一方、濃度クリップ処理を実行した場合には、連続印刷枚数が増加しても濃度は上昇せず、印刷シワGは発生しなかった。このように、連続印刷枚数が増加すると、印刷濃度が上昇して印刷シワGが発生する。
図8は、濃度を変化させて全面黒ベタ印刷を行った場合における、濃度特性の一例を示すグラフである。ここでは、40℃の環境温度で8枚連続印刷を行った場合の例を示す。図8に示すように、濃度階調が223階調未満においては、濃度クリップ処理を実行する場合と実行しない場合とで濃度特性は同じである。濃度階調が233階調以上においては、濃度クリップ処理を実行しない場合には印刷シワGが発生した。一方、濃度階調が233階調以上においては、濃度クリップ処理を実行した場合には、印刷シワGが発生しなかった。このように、所定値以上の濃度階調において濃度クリップ処理を実行することによって、印刷シワGの発生を防止できる。
第1信号処理部153には、印刷対象となる画像データ(元画像データ)が入力される。この画像データは、たとえばJEPG形式などの画像データである。そして、第1信号処理部153は、入力された画像データに、回転、縮小、トリミングなどの前処理を施す。そして、第1信号処理部153は、前処理を施した画像データを、印刷データ(Y/M/Cデータ)に変換する。
次いで、第2信号処理部158は、第1信号処理部153が生成した印刷データを、ヘッド駆動制御データに変換する。印刷データは、Y/M/Cそれぞれの色について、0〜255の256階調で濃度が示されたデータである。第2信号処理部158は、この256階調の各色のデータを、通電LUT(Look up Table:ルックアップテーブル)を用いて、サーマルヘッド110の複数の発熱素子114のそれぞれに入力するエネルギー量(パルス数)に変換する。エネルギー量を算(規定)するために用いる通電LUTは、印刷直前のヘッド温度および環境温度に基づいて温度補正した通電LUTを用いる。これは、印刷濃度が環境温度とヘッド温度の影響を受けやすいため、印刷濃度が環境温度とヘッド温度の影響を受けて変動しないようにするためである。
また、濃度クリップ処理を行う場合、第2信号処理部158は、濃度クリップ処理を行いサーマルヘッド110の複数の発熱素子114のそれぞれに入力するエネルギー量を補正する。
ヘッド制御部160は、第2信号処理部158が算出したヘッド駆動制御データを用いて、実際に、サーマルヘッドを駆動するための通電データを生成する。そして、ヘッド制御部160は、生成した通電データを用いてサーマルヘッド110を駆動し、印刷を行う。
ステップS1101において、使用者により電源スイッチ102が操作されると、制御部154はサーマルプリンタ1の電源をONにする。
ステップS1102においては、制御部154は、環境温度検出部156を介して、サーマルプリンタ1の初期環境温度を検出する。初期環境温度は、電源投入直後(サーマルプリンタ1の起動直後(起動時))におけるサーマルプリンタ1の内部の温度である。
ステップS1103においては、制御部154(判定部)は、初期環境温度が所定温度以上であるか否かを判定する。このステップで用いられる「所定温度」とは、高濃度で全面ベタ印刷を所定の回数以上にわたって連続して行った場合に、印刷用紙Pに印刷シワGが発生する温度の下限値である。たとえば、所定温度には、35℃が適用される。
初期環境温度が所定温度以上である場合には、ステップS1104に進む。ステップS1104においては、制御部154は、濃度クリップ判定フラグをONに設定する。そして、ステップS1106に進む。
一方、初期環境温度が所定温度より低い場合には、ステップS1105に進む。ステップS1105においては、制御部154は、濃度クリップ判定フラグをOFFに設定する。そして、ステップS1106に進む。
ステップS1106においては、制御部154は、使用者により印刷開始ボタン103が押下されるまで、印刷を待機する。
ステップS1201において、印刷データを準備する。具体的には、次のとおりである。まず、第1信号処理部153は、外部から受信した画像データに対してリサイズや回転などの前処理を施す。次いで、第1信号処理部153は、前処理を施した画像データを、印刷データ(Y/M/Cデータ)に変換する。次いで、制御部154は、印刷データをRAMに格納する。そして、ステップS1202に進む。
ステップS1202において、制御部154は、環境温度検出部156を用いてサーマルプリンタ1の環境温度を測定するとともに、ヘッド温度検出部157を用いてヘッド温度を測定する。そして、ステップS1203に進む。
ステップS1203においては、制御部154は、ステップS1202で検出した環境温度およびヘッド温度に基づいて通電LUTの温度補正を行い、温度補正後の通電LUTを作成する。前記のとおり、通電LUTは、準備された画像データをヘッド駆動制御データに変換する際に、印刷濃度が環境温度とヘッド温度の影響を受けて変動しないように補正する。温度補正後の通電LUTの生成に必要な情報は、あらかじめ制御部154のROMに格納されている。通電LUTの生成後、ステップS1204に進む。
ステップS1204においては、制御部154は、通電クリップフラグがONであるか否かを判定する。濃度クリップフラグがONである場合には、ステップS1205に進みステップS1205において濃度クリップ処理を実行する。濃度クリップフラグがONでない場合には、濃度クリップ処理を実行せずに、ステップS1206に進む。
ステップS1205においては、制御部154は、通電LUTに対して濃度クリップ処理を実行する。濃度クリップ処理では、所定階調以上に対応する通電エネルギー量が一定になるように通電LUTを変換する。例えば、所定階調が、223階調の場合は、印刷データの階調値が223階調以上であっても、223階調での通電エネルギー量と同じになるように、223以上の階調における通電エネルギー量をクリップする。
ステップS1206においては、制御部154は、印刷を実行する。具体的には次のとおりである。まず、第2信号処理部158は、ステップS1201において準備された印刷データを、通電LUTを用いてヘッド駆動制御データに変換する。なお、濃度クリップフラグがOFFである場合には、第2信号処理部158は、ステップS1203において生成された通電LUTをそのまま用いる。一方、濃度クリップフラグがONである場合には、第2信号処理部158は、ステップS1205において濃度クリップ処理が施された通電LUTを用いる。
このように、初期環境温度が所定値以上か否かによって、濃度クリップ処理を行うか否かが切り換わる。
上述の説明では、濃度クリップ処理において、所定階調以上に対応する通電エネルギー量が一定になるように通電LUTを変換した。しかし、濃度クリップ処理の方法はこれに限定されない。
例えば、初期環境温度によってシワの発生の仕方が変わるため、初期環境温度が40℃の場合は233階調、初期環境温度が45℃の場合は、230階調、、、というように、初期環境温度に応じてクリップする閾値となる階調値を変更してもよい。この場合、閾値となる階調値に対応する通電エネルギー量を超えては通電されないように通電LUTが補正されることになる。
また、階調値を基準にするのではなく、通電エネルギー量の上限値を設定(決定)し、その上限値を超える場合には、設定(決定)した上限値の通電エネルギー量となるようにクリップ(補正)してもよい。
次いで、本発明の第2実施形態について図12を参照して説明する。本発明の第2実施形態は、長時間にわたって印刷待機(図10のステップS1106)の状態が継続した場合において、濃度補正の精度の向上を図ることができる形態である。なお、第1実施形態と共通の構成については、同じ符号を付して示し、説明は省略する。
ステップS1401〜S1406は、第1実施形態のステップS1101〜S1106と同じである。
ステップS1407においては、制御部154は、印刷開始指示が入力されたか否かを判定する。そして、印刷開始指示が入力されるまではステップS1406の印刷待機状態(ステップS1406)を維持する。印刷開始指示が入力された場合には、ステップS1417に進む。
ステップS1408とS1409においては、制御部154は、印刷開始指示が入力されるまで、印刷を待機する。ステップS1409において、印刷開始指示が入力された場合には、ステップS1410に進む。
ステップS1410〜S1413は、第1実施形態のステップS1201〜S1204と同じである。ステップS1413において濃度クリップ判定フラグがONであると判定された場合には、ステップS1414に進む。そうでない場合には、ステップS1417に進む。
ステップS1414においては、制御部154(判定部)は、現在の環境温度が初期環境温度よりも低いか否かを判定する。現在の環境温度が初期環境温度以上である場合には(「No」の場合には)、ステップS1416に進む。一方、現在の環境温度が初期環境温度よりも低い場合には(「Yes」の場合には)、ステップS1415に進む。
ステップS1415とS1416においては、いずれも、制御部154が、通電LUTに対して濃度クリップ処理を実行する。ただし、ステップS1415の濃度クリップ処理におけるクリップ量は、ステップS1416の濃度クリップ処理におけるクリップ量よりも小さい値に設定される。このように、現在の環境温度が初期環境温度よりも低い場合には、それ以上である場合に比較して、通電LUTに対するクリップ量を小さくする。そして、ステップS1417に進む。ここで、閾値となる階調値を大きくすることによりクリップ量を小さくすることができる。または、上限となる通電エネルギー量を通常の濃度クリップ処理の場合よりも大きくすることにより、クリップ量を小さくするようにしてもよい。
ステップS1417は、第1実施形態のステップS1206と同じである。ステップS1417の後、ステップS1418に進む。
ステップS1418においては、制御部154は、使用者により電源スイッチ102がOFFにされたか否かを判定する。電源スイッチ102がOFFにされない場合には、ステップS1408に進み、それ以降の処理を繰り返す。一方、電源スイッチ102がOFFにされた場合には、制御部154は、サーマルプリンタ1の電源をOFFにする。
このような構成によれば、印刷待機時間が長くなって環境温度が低下した場合であっても、印刷濃度の低下を防止または抑制できる。たとえば、環境温度が所定値以上(たとえば40℃)である状態において、電源スイッチ102が操作されてサーマルプリンタ1が再起動した場合には、ステップS1403において、再起動時の初期環境温度が所定温度(たとえば35℃)よりも高温であると判定される。そうすると、ステップS1404において、濃度クリップ判定フラグがONに設定される。その後、長時間にわたって印刷待機状態に維持されると、環境温度が低下して所定温度よりも低くなることがある。このような場合に、環境温度が所定温度以上であることを前提として設定されるクリップ量を用いて濃度クリップ処理を実行すると、印刷濃度が補正されて薄くなる。そこで、本発明の第2実施形態においては、ステップS1408とS1409の印刷待機の後に環境温度とヘッド温度を測定し、測定した環境温度とヘッド温度とに基づいて通電LUTに対するクリップ量を変更する。特に、環境温度が初期環境温度よりも低い場合には、それ以上である場合に比較して、クリップ量を小さくする。このような構成によれば、濃度の低下を防止できる。
Claims (3)
- 複数の発熱素子が設けられるサーマルヘッドを有し、前記発熱素子にエネルギーを供給して発熱させて印刷を行うサーマルプリンタであって、
筺体の内部の環境温度を検出する環境温度検出手段と、
電源がONになった起動時において前記環境温度検出手段により検出した環境温度が所定温度以上であるか否かを判定する判定手段と、
印刷データの階調値に対応する前記サーマルヘッドに通電すべきエネルギー量が規定されたテーブルに基づいて、前記サーマルヘッドに通電すべきエネルギー量を算出する算出手段と、
前記判定手段において、電源がONになった起動時において前記環境温度検出手段により検出した前記環境温度が所定温度以上であると判定された場合に、前記テーブルにおける所定値以上の階調に対応する通電エネルギーを一定の値に変換することにより前記サーマルヘッドに通電すべきエネルギー量をクリップする制御手段とを有することを特徴とするサーマルプリンタ。 - 前記制御手段は、印刷開始指示が入力された後に前記環境温度検出手段により検出された環境温度に応じて、クリップ量を変更することを特徴とする請求項1に記載のサーマルプリンタ。
- 前記制御手段は、前記サーマルヘッドに通電すべきエネルギー量をクリップする場合には、前記サーマルヘッドに通電すべきエネルギー量の上限値を決定することを特徴とする請求項1または2に記載のサーマルプリンタ。
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