JP5995099B2 - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関と、前記内燃機関の駆動力を変速する変速機構と、前記内燃機関の駆動力で駆動される発電機と、前記発電機が発電した電力を蓄電する蓄電装置と、前記発電機が発電した電力あるいは前記蓄電装置に蓄電された電力で駆動される電動機と、前記内燃機関の駆動力を前記変速機構を介してディファレンシャルギヤに伝達する第1動力伝達経路と、前記電動機の駆動力を前記変速機構を介さずに前記ディファレンシャルギヤに伝達する第2動力伝達経路とを備える車両用動力伝達装置に関する。
トロイダル変速機構が長時間に亙って運転停止状態にあると、入力ディスクおよび出力ディスクとパワーローラとの当接部に保持された潤滑油(トラクションオイル)が重力で落下してしまい、前記当接部が油膜切れの状態になる虞がある。この油膜切れの状態でトロイダル変速機構を作動させると、入力ディスクおよび出力ディスクに対してパワーローラがスリップして変速機能を発揮できなくなったり、前記当接部が損傷してトロイダル変速機構の耐久性が低下したりする可能性がある。
そこで、トロイダル変速機構に電気モータで駆動されるオイルポンプを設け、イグニッションキーの挿入等の内燃機関の始動の予備操作が行われたことが検出されると、電気モータでオイルポンプを駆動してトロイダル変速機構に予め潤滑油を供給するものが、下記特許文献1により公知である。
特開2011−169468号公報
ところで、走行用駆動源として内燃機関および電動機の両方を備え、電動機の駆動力で変速機構を介さずに車両を発進させ、その後に内燃機関を駆動して変速機構を介しての走行に移行するハイブリッド車両では、発進中に変速機構が停止状態にあるため、その後に内燃機関が駆動されて変速機構が作動するまでに時間的余裕がある。よって、その間に変速機構に潤滑油を供給しておけば、変速機構の作動開始時における油膜切れを未然に防止することができる。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、電動機の駆動力で発進を行うハイブリッド車両において、発進後に内燃機関の駆動力による走行に移行する時点での変速機構の油膜切れを防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、内燃機関と、前記内燃機関の駆動力を変速する変速機構と、前記内燃機関の駆動力で駆動される発電機と、前記発電機が発電した電力を蓄電する蓄電装置と、前記発電機が発電した電力あるいは前記蓄電装置に蓄電された電力で駆動される電動機と、前記内燃機関の駆動力を前記変速機構を介してディファレンシャルギヤに伝達する第1動力伝達経路と、前記電動機の駆動力を前記変速機構を介さずに前記ディファレンシャルギヤに伝達する第2動力伝達経路とを備える車両用動力伝達装置であって、前記ディファレンシャルギヤにより駆動されて前記変速機構に潤滑油を供給可能な第1オイルポンプを備え、車両が停止状態から走行を開始するときは、前記蓄電装置に蓄電された電力で前記電動機だけを駆動して前記第2動力伝達経路により走行するとともに、前記第1オイルポンプの吐出量が第1閾値以上になると前記内燃機関を駆動して前記第1動力伝達経路による走行を許可し、前記第1オイルポンプの吐出量が前記第1閾値未満のときに前記蓄電装置の残容量が第2閾値未満になった場合には、前記内燃機関を駆動して前記発電機にて発電し、前記発電機の発電電力を前記電動機に供給して前記第2動力伝達経路により走行することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記内燃機関により駆動されて前記変速機構に潤滑油を供給可能な第2オイルポンプを備え、前記変速機構は、前記内燃機関に接続された入力軸上に配置されたトロイダル変速機構であり、前記トロイダル変速機構からの駆動力がクラッチを介して伝達される出力軸に前記電動機が接続されることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記第1オイルポンプの吐出量を潤滑油の油温および前記第1オイルポンプの回転数に応じて推定することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記第1閾値は潤滑油の劣化が進むほど大きくなるように設定されることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
尚、実施の形態のトロイダル変速機構13は本発明の変速機構に対応し、実施の形態の油圧クラッチ20は本発明のクラッチに対応する。
請求項1の構成によれば、車両用動力伝達装置は、内燃機関と、内燃機関の駆動力を変速する変速機構と、内燃機関の駆動力で駆動される発電機と、発電機が発電した電力を蓄電する蓄電装置と、発電機が発電した電力あるいは蓄電装置に蓄電された電力で駆動される電動機と、内燃機関の駆動力を変速機構を介してディファレンシャルギヤに伝達する第1動力伝達経路と、電動機の駆動力を変速機構を介さずにディファレンシャルギヤに伝達する第2動力伝達経路とを備える。
ディファレンシャルギヤにより駆動されて変速機構に潤滑油を供給可能な第1オイルポンプを備え、車両が停止状態から走行を開始するときは、蓄電装置に蓄電された電力で電動機だけを駆動して第2動力伝達経路により走行するので、車両の発進と同時に第1オイルポンプを駆動して変速機構に潤滑油を供給することで、変速機構が作動する前に予め潤滑油を供給して油膜切れを未然に防止することができる。しかも第1オイルポンプの吐出量が第1閾値以上になると内燃機関を駆動して第1動力伝達経路による走行を許可するので、潤滑油の供給量が充分になった状態で変速機構を作動させることで、変速機構を確実に潤滑して機能を維持することができる。
また第1オイルポンプの吐出量が第1閾値未満のときに蓄電装置の残容量が第2閾値未満になった場合には、内燃機関を駆動して発電機にて発電し、発電機の発電電力を電動機に供給して第2動力伝達経路により走行するので、蓄電装置の残容量の不足により車両の発進がスムーズに行えなくなる事態を回避することができる。
また請求項2の構成によれば、変速機構は内燃機関に接続された入力軸上に配置されたトロイダル変速機構であるため、停車中に入力ディスクおよび出力ディスクとパワーローラとの接触部の油膜が切れると変速機構としての機能が損なわれる可能性がある。しかも車両の発進はクラッチを係合解除して電動機の駆動力だけで行われるため、内燃機関で駆動される第2オイルポンプからトロイダル変速機構に潤滑油を供給することができないが、第1オイルポンプから予めトロイダル変速機構に潤滑油を供給することで、内燃機関の駆動力による走行に移行する際にトロイダル変速機構に油膜を形成することができる。また内燃機関の駆動力による走行に移行すると、第1オイルポンプおよび第2オイルポンプの両方がトロイダル変速機構に潤滑油を供給するので、第1オイルポンプの容量を必要最小限に抑えて小型軽量化を図ることができる。
また請求項3の構成によれば、第1オイルポンプの吐出量を潤滑油の油温および第1オイルポンプの回転数に応じて推定するので、潤滑油の油温が高くて粘性が低いために吐出量が増加する場合でも、それを考慮して吐出量を精度良く推定することができる。
また請求項4の構成によれば、第1閾値は潤滑油の劣化が進むほど大きくなるように設定されるので、潤滑油が劣化して変速機構を効果的に潤滑できない場合に、第1オイルポンプから充分な量の潤滑油を供給して変速機構の機能を保証することができる。
ハイブリッド車両の動力伝達装置のスケルトン図。 トロイダル変速機構の潤滑系の油圧回路図。 ハイブリッド車両のシステム図。 ハイブリッド車両の走行モードの説明図。 車両の発進時におけるトロイダル変速機構の潤滑を説明するフローチャート。
以下、図1〜図5に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、ハイブリッド車両用の無段変速機Tは相互に平行に配置された入力軸11および出力軸12を備えており、入力軸11の一端に内燃機関Eが接続される。入力軸11上には周知の構造を有するトロイダル変速機構13が配置される。シングルキャビティ型のトロイダル変速機構13は、入力軸11に相対回転不能に支持された概略コーン状の入力ディスク14と、入力軸11に相対回転自在に支持されて入力ディスク14に対向する概略コーン状の出力ディスク15と、入力軸11を挟むように配置された一対のトラニオン(不図示)に一端を回転自在に支持された一対のクランク状のピボットシャフト16,16と、ピボットシャフト16,16の他端に回転自在に支持されて入力ディスク14および出力ディスク15に当接する一対のパワーローラ17,17とを備える。
入力ディスク14および出力ディスク15の対向面はトロイダル曲面から構成されており、一対のトラニオンがトラニオン軸18,18に沿って相互に逆方向に移動すると、一対のパワーローラ17,17がトラニオン軸18,18まわりに傾転し、入力ディスク14および出力ディスク15に対するパワーローラ17,17の当接点が変化することで、入力ディスク14および出力ディスク15間の変速比が無段階に変化する。
入力軸11の外周には第1ギヤ19が相対回転自在に支持されており、この第1ギヤ19は油圧クラッチ20でトロイダル変速機構13の出力ディスク15に結合可能である。出力軸12には、第1ギヤ19に噛合する第2ギヤ21と、ディファレンシャルギヤ22のケースに固設したファイナルドリブンギヤ23に噛合するファイナルドライブギヤ24とが固設される。
発電機25の回転軸に固設した第3ギヤ26が、アイドル軸27に固設した第4ギヤ28を介して入力軸11の他端に固設した第5ギヤ29に噛合する。また第2オイルポンプ30の回転軸に固設した第6ギヤ31が前記第3ギヤ26に噛合する。
また電動機32の回転軸に固設した第7ギヤ33が、アイドル軸34に固設した第8ギヤ35を介して前記第2ギヤ21に噛合する。また第1オイルポンプ36の回転軸に固設した第9ギヤ37が前記ファイナルドリブンギヤ23に噛合する。
内燃機関Eからディファレンシャルギヤ22に駆動力を伝達する経路、即ち、内燃機関E→入力軸11→トロイダル変速機構13→油圧クラッチ20→第1ギヤ19→第2ギヤ21→出力軸12→ファイナルドライブギヤ24→ファイナルドリブンギヤ23→ディファレンシャルギヤ22の経路は本発明の第1動力伝達経路38を構成し、また電動機32からディファレンシャルギヤ22に駆動力を伝達する経路、即ち、電動機32→第7ギヤ33→第8ギヤ35→第2ギヤ21→出力軸12→ファイナルドライブギヤ24→ファイナルドリブンギヤ23→ディファレンシャルギヤ22の経路は本発明の第2動力伝達経路39を構成する。
上記第1動力伝達経路38を介して伝達される内燃機関Eの駆動力と、上記第2動力伝達経路39を介して伝達される電動機32の駆動力とは、出力軸12において合流してディファレンシャルギヤ22に伝達可能である。
図2に示すように、無段変速機Tのオイルパン41に貯留された潤滑油は、ディファレンシャルギヤ22により駆動される第1オイルポンプ36を経てトロイダル変速機構13に供給されるとともに、内燃機関Eにより駆動される第2オイルポンプ30および油圧制御回路42を経てトロイダル変速機構13に供給される。ディファレンシャルギヤ22により駆動される第1オイルポンプ36は、車両の走行中であれば内燃機関Eあるいは電動機32の運転状態に関係なく駆動されるが、内燃機関Eにより駆動される第2オイルポンプ30は、内燃機関Eの運転時にのみ駆動される。
尚、第1オイルポンプ36が吐出するオイルは、トロイダル変速機構13の潤滑油として用いられるが、第2オイルポンプ30が吐出するオイルは、トロイダル変速機構13の潤滑油として用いられるだけでなく、トロイダル変速機構13の作動油や油圧クラッチ20の作動油として用いられる。
図3に示すように、本実施の形態のハイブリッド車両は、走行用駆動源として内燃機関Eおよび電動機32を備えており、内燃機関Eの駆動力をトロイダル変速機構13および油圧クラッチ20を介してディファレンシャルギヤ22に伝達する第1動力伝達経路38と、電動機32の駆動力をトロイダル変速機構13および油圧クラッチ20を介さずにディファレンシャルギヤ22に伝達する第2動力伝達経路39とを備える。
電動機32に駆動用の電力を供給し、かつ電動機32の回生制動により発電した電力で充電される蓄電装置40は、内燃機関Eの駆動力で発電機25が発電した電力によっても充電される。また発電機25が発電した電力によって電動機32を直接駆動することも可能であり、発電機25を蓄電装置40の電力で電動機として駆動してスタータモータの機能を発揮させることも可能である。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
ハイブリッド車両は、その運転状態に応じて複数の走行モードを切り換えることができる。以下、図4に基づいて一般的な走行モードを説明する。
車両の停止時のアイドリングストップモードでは、内燃機関Eおよび電動機32の両方が停止し、トロイダル変速機構13も停止して蓄電装置40の充放電も停止する。
車両の発進/低加速時のEVモードでは、内燃機関Eおよびトロイダル変速機構13が停止した状態で、蓄電装置40の電力で電動機32を駆動して走行する。このとき、電動機32の駆動力は第7ギヤ33→第8ギヤ35→第2ギヤ21→出力軸12→ファイナルドライブギヤ24→ファイナルドリブンギヤ23→ディファレンシャルギヤ22の経路で伝達される。尚、このEVモードにおいて油圧クラッチ20は係合解除しており、電動機32の駆動力がトロイダル変速機構13に逆伝達されることはない。
車両の低速走行時の内燃機関発電モードでは、電動機32を停止して内燃機関Eの駆動力で走行するとともに、内燃機関Eの駆動力で発電機25を駆動して蓄電装置40を充電する。このとき油圧クラッチ20は係合し、内燃機関Eの駆動力は入力軸11→トロイダル変速機構13→油圧クラッチ20→第1ギヤ19→第2ギヤ21→出力軸12→ファイナルドライブギヤ24→ファイナルドリブンギヤ23→ディファレンシャルギヤ22の経路で伝達されると同時に、入力軸11→第5ギヤ29→第4ギヤ28→第3ギヤ26の経路で発電機25に伝達される。尚、第2ギヤ21の駆動力は第8ギヤ35および第7ギヤ33を介して電動機32に伝達されるが、電動機32を無負荷状態に制御することでフリクションの発生が回避される。
車両の高加速時の電動機アシストモードでは、内燃機関Eの駆動力に加えて、蓄電装置40の電力で作動する電動機32の駆動力で走行する。このとき、内燃機関Eの駆動力および電動機32の駆動力は第2ギヤ21において合流してディファレンシャルギヤ22に伝達され、最大限の加速力を得ることができる。
車両の高速走行時の内燃機関走行モードでは、内燃機関Eを駆動して電動機32を停止することで上述した内燃機関発電モードと同じ経路で駆動力が伝達されるが、発電機25を無負荷状態に制御して発電を停止する。そして内燃機関Eを最も運転効率が良い状態で運転することで(BSFCボトム運転)、燃料消費量を最小限に抑えることができる。
車両の減速時の減速回生モードでは、内燃機関Eを停止して発電機25による発電を停止した状態で、駆動輪からディファレンシャルギヤ22→第8ギヤ35→第7ギヤ33の経路で電動機32に駆動力を逆伝達し、電動機32を発電機として機能させることで蓄電装置40を充電する。この減速回生モードにおいても油圧クラッチ20は係合解除しており、駆動輪からの駆動力がトロイダル変速機構13に逆伝達されることはない。
車両の極低速走行時のシリーズ運転モードでは、油圧クラッチ20を係合解除してトロイダル変速機構13と出力軸12とを切り離した状態で、内燃機関Eで発電機25を駆動して発電した電力あるいは蓄電装置40の電力で電動機32を駆動して車両を走行させる。よってシリーズ運転モードでは蓄電装置40は充放電される。
ところで、車両が比較的に長い時間停止した状態から発進するとき、無段変速機Tの被潤滑部のオイルが重力で落下してしまい、発進時に油膜切れを起こす可能性がある。特にトロイダル変速機構13では、入力ディスク14および出力ディスク15とパワーローラ17,17との間に介在する潤滑油(トラクションオイル)は、パワーローラ17,17のスリップを抑制して駆動力を伝達する上で必須であり、油膜切れは発進性能の低下やトロイダル変速機構13の耐久性低下の原因となる可能性がある。
本実施の形態では、停止した車両の発進を上述したEVモードで行うことにより、内燃機関Eおよびトロイダル変速機構13が停止し、かつ油圧クラッチ20を係合解除した状態で電動機32だけが駆動されるため、車両が発進してもトロイダル変速機構13は停止状態に維持され、仮に油膜切れを起こしていても支障はない。そして車両が発進すると同時にディファレンシャルギヤ22にファイナルドリブンギヤ23および第9ギヤ37を介して接続された第1オイルポンプ36が作動し、第1オイルポンプ36が吐出する潤滑油をトロイダル変速機構13に供給して油膜切れを解消することができる。
車両の発進が完了すると上述した内燃機関発電モードに移行し、電動機32を停止して内燃機関Eの駆動力でトロイダル変速機構13を介して車両を走行させる。その結果、第1オイルポンプ36に加えて第2オイルポンプ30が作動し、トルク伝達に必要な充分な量の潤滑油をトロイダル変速機構13に供給することができる。
上記作用を図5のフローチャートに基づいて更に説明する。
先ずステップS1で電動機32による走行(EVモード)が行われ、第1オイルポンプ36が吐出する潤滑油がトロイダル変速機構13に供給される場合、ステップS2で車速v、無段変速機Tの油温tおよび車両の累積走行距離Lを取得した後に、ステップS3で車速v(つまり第1オイルポンプ36の回転数)および無段変速機Tの油温tをパラメータとして第1オイルポンプ36が吐出する潤滑油量Uをマップ検索する。このマップは、車両の累積走行距離L(つまり潤滑油の劣化度合い)に応じて複数枚設けられており、そこに設定される第1閾値が各マップ毎に異なっている。
続くステップS4で潤滑油量Uが第1閾値以上であれば、ステップS5で内燃機関Eによる走行(内燃機関発電モード、電動機アシストモード、内燃機関走行モード等)に移行し、内燃機関Eにより第2オイルポンプ30を駆動することで、第1オイルポンプ36および第2オイルポンプ30の両方からトロイダル変速機構13に潤滑油を供給する。
前記ステップS4で潤滑油量Uが第1閾値未満であれば、ステップS6で蓄電装置40の残容量を算出し、ステップS7で残容量が第2閾値未満であれば、電動機32による走行(EVモード)が継続困難であると判断し、ステップS8で内燃機関Eで発電機25を駆動して発電した電力で蓄電装置40を充電しながら電動機32を駆動して走行するシリーズ運転モードに移行する。
このシリーズ運転モードでは、第1オイルポンプ36および第2オイルポンプ30の両方が作動して潤滑油を供給する。但し、このとき油圧クラッチ20が係合解除するためにトロイダル変速機構13は駆動力を伝達しておらず、よってトロイダル変速機構13が必要とする潤滑油は少量である。
以上のように、トロイダル変速機構13は、停車中に入力ディスク14および出力ディスク15とパワーローラ17,17との接触部の油膜が切れると変速機構としての機能が損なわれる可能性があるが、本実施の形態によれば、車両が停止状態から走行を開始するときは、電動機32だけを駆動して第2動力伝達経路39により走行するので、車両の発進と同時にディファレンシャルギヤ22で第1オイルポンプ36を駆動してトロイダル変速機構13に潤滑油を供給することで、トロイダル変速機構13が作動する前に予め潤滑油を供給して油膜切れを未然に防止することができる。しかも第1オイルポンプ36が吐出する潤滑油量Uが第1閾値以上になると内燃機関Eを駆動して第1動力伝達経路38による走行を許可するので、潤滑油の供給量が充分になった状態でトロイダル変速機構13を作動させることで、トロイダル変速機構13の油膜切れを確実に回避して機能を維持することができる。
また第1オイルポンプ36が吐出する潤滑油量Uが第1閾値未満のときに蓄電装置40の残容量が第2閾値未満になった場合には、内燃機関Eを駆動して発電機25にて発電し、発電機25の発電電力を電動機32に供給して第2動力伝達経路39により走行するので、蓄電装置40の残容量の不足により車両の発進がスムーズに行えなくなる事態を回避することができる。
しかも内燃機関Eの駆動力による走行に移行すると、第1オイルポンプ36および第2オイルポンプ30の両方がトロイダル変速機構13に潤滑油を供給するので、第1オイルポンプ36の容量を必要最小限に抑えて小型軽量化を図ることができる。
また第1オイルポンプ36が吐出する潤滑油量Uは、車速v(つまり第1オイルポンプ36の回転数)に応じて変化するだけでなく、潤滑油の油温tによっても変化し、油温tが高くて粘性が低いときは第1オイルポンプ36が吐出する潤滑油量Uが増加する。よって、第1オイルポンプ36が吐出する潤滑油量Uを車速vおよび潤滑油の油温tの両方に基づいて検索することで、潤滑油量Uを精度良く推定することができる。
また第1閾値は潤滑油の劣化が進むほど大きくなるように設定されるので、潤滑油が劣化してトロイダル変速機構13を効果的に潤滑できない場合に、第1オイルポンプ36で充分な量の潤滑油を供給してトロイダル変速機構13の機能を保証することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態のトロイダル変速機構13はシングルキャビティ型のものであるが、ダブルキャビティ型のものであっても良い。
また本発明の変速機構は実施の形態のトロイダル変速機構13に限定されず、ベルト式無段変速機構のような他種の無段変速機構であっても、自動変速機のような有段変速機構であっても良い。
また本発明のクラッチは実施の形態の油圧クラッチ20に限定されず、ドグクラッチのような他種のクラッチであっても良い。
11 入力軸
12 出力軸
13 トロイダル変速機構(変速機構)
20 油圧クラッチ(クラッチ)
22 ディファレンシャルギヤ
25 発電機
30 第2オイルポンプ
32 電動機
36 第1オイルポンプ
38 第1動力伝達経路
39 第2動力伝達経路
40 蓄電装置
E 内燃機関

Claims (4)

  1. 内燃機関(E)と、前記内燃機関(E)の駆動力を変速する変速機構(13)と、前記内燃機関(E)の駆動力で駆動される発電機(25)と、前記発電機(25)が発電した電力を蓄電する蓄電装置(40)と、前記発電機(25)が発電した電力あるいは前記蓄電装置(40)に蓄電された電力で駆動される電動機(32)と、前記内燃機関(E)の駆動力を前記変速機構(13)を介してディファレンシャルギヤ(22)に伝達する第1動力伝達経路(38)と、前記電動機(32)の駆動力を前記変速機構(13)を介さずに前記ディファレンシャルギヤ(22)に伝達する第2動力伝達経路(39)とを備える車両用動力伝達装置であって、
    前記ディファレンシャルギヤ(22)により駆動されて前記変速機構(13)に潤滑油を供給可能な第1オイルポンプ(36)を備え、
    車両が停止状態から走行を開始するときは、前記蓄電装置(40)に蓄電された電力で前記電動機(32)だけを駆動して前記第2動力伝達経路(39)により走行するとともに、前記第1オイルポンプ(36)の吐出量が第1閾値以上になると前記内燃機関(E)を駆動して前記第1動力伝達経路(38)による走行を許可し、
    前記第1オイルポンプ(36)の吐出量が前記第1閾値未満のときに前記蓄電装置(40)の残容量が第2閾値未満になった場合には、前記内燃機関(E)を駆動して前記発電機(25)にて発電し、前記発電機(25)の発電電力を前記電動機(32)に供給して前記第2動力伝達経路(39)により走行することを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 前記内燃機関(E)により駆動されて前記変速機構(13)に潤滑油を供給可能な第2オイルポンプ(30)を備え、前記変速機構(13)は、前記内燃機関(E)に接続された入力軸(11)上に配置されたトロイダル変速機構(13)であり、前記トロイダル変速機構(13)からの駆動力がクラッチ(20)を介して伝達される出力軸(12)に前記電動機(32)が接続されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用動力伝達装置。
  3. 前記第1オイルポンプ(36)の吐出量を、潤滑油の油温および前記第1オイルポンプ(36)の回転数に応じて推定することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両用動力伝達装置。
  4. 前記第1閾値は潤滑油の劣化が進むほど大きくなるように設定されることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用動力伝達装置。
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