JP5994658B2 - ステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5994658B2
JP5994658B2 JP2013013325A JP2013013325A JP5994658B2 JP 5994658 B2 JP5994658 B2 JP 5994658B2 JP 2013013325 A JP2013013325 A JP 2013013325A JP 2013013325 A JP2013013325 A JP 2013013325A JP 5994658 B2 JP5994658 B2 JP 5994658B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
steering
column
convex member
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013013325A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014144679A (ja
Inventor
哲朗 荒川
哲朗 荒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2013013325A priority Critical patent/JP5994658B2/ja
Publication of JP2014144679A publication Critical patent/JP2014144679A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5994658B2 publication Critical patent/JP5994658B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置等のステアリング装置に関する。
車両のステアリング装置として、例えば特許文献1には、アッパチューブの下端部にロアチューブの上端部が接続されたステアリングコラムと、アッパシャフトの下端部にロアシャフトの上端部が接続されたステアリングシャフトと、そのステアリングシャフトの上端部に結合されたステアリングホイール(ハンドル)を備えるものが記載されている。この従来のステアリング装置では、アッパチューブとロアチューブがテレスコピック(入れ子)構造を有しており、また、アッパシャフトとロアシャフトがスプライン嵌合されており、これらにより、アッパチューブとロアチューブ、及び、アッパシャフトとロアシャフトが、それぞれ相対的に変位可能に構成されており、これにより、ステアリングホイールも軸方向に移動し得る。
さらに、アッパチューブとロアチューブは、連結ワイヤによって連結されており、これにより、両チューブの相対変位が所定範囲に規制される。具体的には、ロアチューブの上端部がアッパチューブの下端部に挿嵌結合された状態において、可撓性を有する線状の連結ワイヤの一端が、アッパチューブの側面から上面にかけて設けられたサポートハウジングの上面にねじ止めされ、その連結ワイヤの他端が、筒状をなすロアチューブの側壁面にねじ止めされている。この状態において、連結ワイヤは撓んだ(弛緩した)状態で保持されている(特許文献1の図1参照)。特許文献1においては、そのような構造を採用することにより、アッパチューブとロアチューブの相対的な位置が大きくずれてしまうことを防止し、ステアリング装置を車両に組み付ける際の作業性を改善することが企図されている。
特開2012−1189号公報
ところで、特許文献1に記載されたステアリング装置においては、ステアリングコラムのアッパチューブに設けられたロック機構の状態(ロックとアンロック)を、操作レバーによって切り替えることにより、上述したステアリングコラム及びステアリングシャフトの伸縮及び揺動を行うように構成されている。そこで、ロック機構をアンロック(解除)してステアリングコラム等を伸長させる際にも、連結ワイヤがステアリングコラムに固定された状態で保持されていれば、アッパチューブがロアチューブから抜けてしまうことが抑止され、ステアリングホイール(ハンドル)がステアリングシャフトとともに抜けてしまうことも抑止され得る。
しかし、このような連結ワイヤによってアッパチューブとロアチューブを連結する従来構造では、アッパシャフトとロアシャフトの相対的な変位が制限されていないので、ハウジングとしてのアッパチューブが、例えば外部からの衝撃力等によって破損や破断した場合、或いは、連結ワイヤを取り付ける前の状態や連結ワイヤが外れてしまった場合には、アッパシャフトとロアシャフトが分離してしまい、その結果、ステアリングホイールが抜け落ちてしまうおそれがある。
また、連結ワイヤの如く可撓性を有する線状部材が、ステアリングコラムの外側で且つ撓んだ状態で保持されていると、他部材の組み付け作業性が悪化したり、ユーザーによるステアリング操作を妨げてしまったりといった懸念が生じ、さらに、美観を損ねてしまうといった不都合もある。さらに、通常のステアリング装置に連結ワイヤを追設することになるので、部品点数が増加するとともに、加工や取り付けの作業工数も増加してしまい、経済性が悪化することも考えられる。
そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、ステアリングコラムのハウジングが破損や破断したとしても、また、ロック機構を解除したときでも、ステアリングホイールの抜けを防止することができ、また、作業性、操作性、美観、及び経済性をも向上させることが可能なステアリング装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明によるステアリング装置は、まず、インナーコラム及びアウターコラムを有し、且つ、それらのインナーコラム及びアウターコラムが軸方向に相対的に変位可能に設けられたステアリングコラムと、ステアリングコラム内に挿通されており、インナーシャフト及びアウターシャフトを有し、それらのインナーシャフト及びアウターシャフトが軸方向に相対的に変位可能に設けられ、且つ、端部にステアリングホイールが接合されるステアリングシャフトとを備えている。また、インナーコラムの一端部がアウターコラムの一端部に挿嵌されており、インナーシャフトの一端部が、アウターシャフトの一端部に挿嵌されている。すなわち、ステアリングコラム及びステアリングシャフトは、それぞれテレスコピック状に形成されている。
また、インナーコラムは、その内周面におけるアウターシャフトの外周面に対向する部位から、その内径方向へ向かって突出するように設けられた(突設された)第1の凸状部材を有しており、且つ、アウターシャフトは、その外周面におけるインナーコラムの内周面に対向する部位から、その外径方向へ向かって突出するように設けられた(突設された)第2の凸状部材を有している。そして、第1の凸状部材は、第2の凸状部材よりもステアリングホイール側に設けられており、さらに、第1の凸状部材及び第2の凸状部材は、インナーシャフトとアウターシャフトが離間するように相対移動したときに、互いに干渉するように構成されている。
このように構成されたステアリング装置においては、ステアリングコラムのインナーコラムとアウターコラムの相対位置を変位させ、また、ステアリングシャフトのインナーシャフトとアウターシャフトの相対位置を変位させることにより、ステアリングコラム及びステアリングシャフトの伸縮及び揺動が可能となる。かかる構成において、通常、アウターコラムとアウターシャフトを固定するように構成すれば、ステアリングシャフトに接合されたステアリングホイールの軸方向前後位置及び高さ方向位置を調節して所望の位置で固定することができる。
このとき、インナーシャフトとアウターシャフトとが離間するように相対移動した際、インナーコラムの内周面からその内径方向へ突設された第1の凸状部材と、アウターシャフトの外周面からその外径方向に突設された第2の凸状部材とが、互いに干渉するので、ステアリングシャフト及びステアリングコラムの最大伸長範囲が、それら第1の凸状部材及び第2の凸状部材の干渉位置に制限される。これにより、ステアリングシャフトにおいてインナーシャフトとアウターシャフトが分離してしまうことが確実に抑止される。
より具体的には、第1の凸状部材がインナーコラムの一端部に設けられており、且つ、第2の凸状部材がアウターシャフトの一端部に設けられている構成が挙げられる。
また、第1の凸状部材及び/又は第2の凸状部材が、全体として略環状をなす胴部と、その胴部に形成された凹部(例えば凹みや窪み)とを有するように構成しても好適である。なお、第1の凸状部材及び第2の凸状部材のそれぞれの胴部のより具体的な形状は、第1の凸状部材と第2の凸状部材が互いに干渉するように構成されていればよく、例えば上述の如く全体として略環状をなしている構成が挙げられ、また、例えばC字状をなす単一部材でもよく、或いは、別体に形成された複数の部材から構成されていてもよい。さらに、第1の凸状部材及び第2の凸状部材の双方が略環状をなす場合には、両者が確実に干渉する構造として、第1の凸状部材の内径が、第2の凸状部材の外径よりも小さくなるように構成すると好適である。
このように構成すれば、第1の凸状部材及び/又は第2の凸状部材の胴部の幅(径方向厚さ)を大きくして(例えば平板形状等)、全体的に変形し難いように部材剛性を高めた場合でも、胴部に凹部が形成されているので、その局所的な部位では多少変形させ易くなり、これにより、第1の凸状部材及び第2の凸状部材を、それぞれインナーコラム及びアウターシャフトに容易に組み付けることができる。また、その凹部を利用して、第1の凸状部材及び第2の凸状部材を、それぞれインナーコラムやアウターシャフトの所定位置に係合させたり嵌合させたりすることも可能となるので、組み付け性を更に向上させ得る。
また、第1の凸状部材の外面にテーパーを形成してもよく、この場合、インナーコラムの内周面における第1の凸状部材が設けられる部位にテーパー(第1の凸状部材の外面に形成されたテーパー形状に対応したテーパー)が形成されていると好適である。インナーコラムの内周面、及び、そこに設けられる第1の凸状部材をそのように形成すれば、第1の凸状部材をインナーコラム内に挿嵌し易くなり、また、第1の凸状部材がテーパーの先細り側へ移動しやすくなる。
本発明によれば、ステアリングシャフトのインナーシャフトとアウターシャフトとが離間するように相対移動したときに、インナーコラムの内周面から突設された第1の凸状部材と、アウターシャフトの外周面から突設された第2の凸状部材とが互いに干渉することにより、ステアリングシャフト及びステアリングコラムの伸長範囲が制限される。したがって、ステアリングコラムのアウターコラム(ハウジング)が破損や破断したとしても、また、ステアリング装置の車両への組み付け時においても、さらには、ユーザーによるステアリング装置のチルテレ(チルトテレスコピック)操作時においても、ステアリングシャフトのインナーシャフトとアウターシャフトが分離することなく、ステアリングホイールの抜けを防止することができる。また、従来の如くステアリングコラムに連結ワイヤを設ける必要がないので、作業性、操作性、美観、及び経済性をも向上させることが可能となる。
本発明によるステアリング装置に係る好適な一実施形態(電動パワーステアリング装置)の全体構成を概略的に示す正面図(一部断面図)である。 (A)は、従来の電動パワーステアリング装置の一部の構成例を示す断面図であり、(B)は、図1に示す電動パワーステアリング装置1の一部の構成例を示す断面図である。 (A)は、従来の電動パワーステアリング装置の一部の構成例を示す斜視断面図であり、(B)は、図1に示す電動パワーステアリング装置1の一部の構成例を示す斜視断面図である。 本実施形態の構成例における他の状態を示す断面図である。 (A)は、従来の構成例におけるインナーコラム13Bの車体後方側端部3bを示す断面図であり、(B)は、本実施形態の構成例におけるインナーコラム13Bの車体後方側端部3bを示す断面図である。 (A)〜(C)は、それぞれ、本実施形態の構成例におけるリテーナー41を示す左側面図、正面図、及び斜視図である。 (A)〜(C)は、それぞれ、本実施形態の構成例におけるCリング42を示す左側面図、正面図、及び斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。さらに、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。またさらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
図1は、本発明によるステアリング装置に係る好適な一実施形態の全体構成を概略的に示す正面図(一部断面図)である。電動パワーステアリング装置1は、車体後方側(図1において向かって右側)にステアリングホイール11が固定されたステアリングシャフト12が、筒状をなすステアリングコラム13(コラムチューブとも呼ばれる)の管内に挿通されたものであり、さらに、ステアリングシャフト12に補助トルクを付与するためのアシスト装置20と、ステアリングシャフト12の車体前方側(図1において向かって左側)に図示しないラック/ピニオン機構を介して連結されたステアリングギヤ30とを備えている。
ステアリングホイール11は、その中央部がステアリングシャフト12の一端部に固定されており、例えば図示しない公知のチルト機構やテレスコピック機構を設けることにより、ステアリングホイール11の高さ方向(図示矢印Ya,Ybで示す方向)位置や車体前後方向(図示矢印Ycで示す方向及びその反対方向)位置が調節自在に構成されている。なお、ステアリングシャフト12におけるアウターシャフト12Aとインナーシャフト12Bは、例えば、軸方向に伸縮自在にスプライン嵌合しており、テレスコピック機構の調整時に伸縮するように構成されている。
また、ステアリングコラム13のインナーコラム13Bは、その車体前方側端部が、ギヤハウジング21の車体後方側端面に結合固定されている。一方、ステアリングシャフト12のインナーシャフト12Bは、その車体前方側端部がギヤハウジング21の内側を通って、アシスト装置20の内部に設けられた図示しないウォームホイール(アクチュエータ等によって回転駆動されるウォームの回転をステアリングシャフト12に伝達するためのもの)に連結されている。
さらに、ステアリングコラム13は、その中間部において、支持ブラケット14によって車体18の一部(例えば車内のダッシュボードの下面等)に支承されている。また、この支持ブラケット14と車体18との間には、図示しない係止部が設けられており、支持ブラケット14に例えば車体前方側へ向かう方向の衝撃が加わった場合、支持ブラケット14が上記係止部から外れて車体前方側へ移動するように構成されている。同様に、ギヤハウジング21の上端部も、車体18の一部に支承されている。
また、インナーシャフト12Bの車体前方側端部に設けられており、かつ、ギヤハウジング21の車体前方側端面から突出するように配置された出力軸19は、自在継手15を介して、中間シャフト16の車体後方側端部に連結されている。この中間シャフト16の車体前方側端部には、別の自在継手17を介して、ステアリングギヤ30の入力軸31が連結されている。なお、その入力軸31には、図示しない例えばピニオンが結合しており、さらに、そのピニオンには、ステアリングギヤ30に往復摺動可能に内嵌された図示しないラックが噛合している。かかる構造により、ステアリングホイール11の回転が、タイロッド32を移動させて、車両の図示しない車輪が操舵される。また、地面から車輪を介して中間シャフト16に加わった振動がステアリングホイール11へ伝達されてしまうことを防止するための振動吸収装置を、自在継手15,17に設けることもできる。
また、アシスト装置20には、ギヤハウジング21に固定されたケース291内に設置された永久磁石製のステータ、及び、出力軸に設けられかつステータに対向配置されたロータを備える電動モータ29が設けられている。この電動モータ29は、インナーシャフト12Bに設置された図示しないトルクセンサによって検出されたステアリングホイール11からインナーシャフト12Bへ印加されるトルクの方向と大きさに基づいて、所定の方向に所定の大きさで補助トルクを発生させるように構成されている。
次いで、図2(A)及び図3(A)は、それぞれ、従来の電動パワーステアリング装置の一部の構成例を示す断面図及び斜視断面図であり、図2(B)及び図3(B)は、それぞれ、図1に示す電動パワーステアリング装置1の一部の構成例を示す断面図及び斜視断面図である。なお、図2(A)及び図3(A)に示す従来の構成例は、図2(B)及び図3(B)に示す本実施形態における構成例との対比説明のために掲載したものであり、本願発明の構成を適用したものではない。ただし、本実施形態における構成例と従来の構成例において共通し得る部材、及び、一部の形状が異なるものの互いに対応する部材(例えば後述するインナーコラム13B)には、同じ符号を付した。
これらの図に示す如く、より具体的には、ステアリングシャフト12においては、インナーシャフト12Bの車体後方側端部2b(一端部)が、アウターシャフト12Aの車体前方側端部2a(一端部)に挿嵌されており、ステアリングコラム13においては、インナーコラム13Bの車体後方側端部3b(一端部)が、アウターコラム13Aの車体前方側端部3a(一端部)に挿嵌されている。また、アウターシャフト12Aの内部胴壁の外周には、例えば車両キー操作によってステアリングホイール11の回動をロックするためのステアリングロック機構の一部を構成するキーロックカラー50が設けられている。
また、図2(A)及び図3(A)に示す従来の構成例では、アウターシャフト12Aの車体前方側端部2aとインナーコラム13Bの車体後方側端部2bとの間に、アウターシャフト12Aの傾斜及び倒れ防止のための例えばOリング等の環状スペーサ40が設けられている。より具体的には、この従来の構成例では、アウターシャフト12Aの車体前方側端部2aの外周面におけるインナーコラム13Bの内周面に対向する部位に、環状スペーサ40が配置されている。
一方、図2(B)及び図3(B)に示す本実施形態の構成例では、インナーコラム13Bの車体後方側端部3bとアウターシャフト12Aの車体前方側端部2aとの間に、リテーナー41(第1の凸状部材)が設けられている。より具体的には、インナーコラム13Bの内周面におけるアウターシャフト12Aの外周面に対向する部位から、内径方向へ向かって突出するように、リテーナー41が設けられている。また、アウターシャフト12Aの車体前方側端部2aとインナーコラム13Bの車体後方側端部2bとの間に、例えばCリング42(第2の凸状部材)が設けられている。より具体的には、アウターシャフト12Aの外周面におけるインナーコラム13Bの内周面に対向する部位から、外径方向へ向かって突出するように、Cリング42が設けられている。
すなわち、リテーナー41及びCリング42の相対的な配置に関して言えば、リテーナー41は、Cリング42よりもステアリングホイール11側に設けられている。また、より具体的且つ相対的な寸法形状として、リテーナー41の内径が、Cリング42の外径よりも小さくなるように形成されている。これらにより、インナーシャフト12Bとアウターシャフト12Aが離間するように相対移動したときに、リテーナー41及びCリング42が互いに干渉するように構成されている。ここで、図4は、図2(B)及び図3(B)に示す電動パワーステアリング装置1の一部の構成例における他の状態を示す断面図であり、インナーシャフト12Bとアウターシャフト12Aが、図2(B)及び図3(B)におけるそれらの状態よりも離間した状態を示す。
さらに、図5(A)は、図2(A)及び図3(A)に示す従来の構成例におけるインナーコラム13Bの車体後方側端部3bを示す断面図であり、図5(B)は、図2(B)、図3(B)、及び図4に示す本実施形態の構成例におけるインナーコラム13Bの車体後方側端部3bを示す断面図である。図5(B)に示す如く、本実施形態の構成例におけるインナーコラム13Bの車体後方側端部3bにおける内周面13tには、後述するリテーナー41の外面のテーパー形状に対応したテーパーが、インナーコラム13Bの開放端13kから軸方向管内側に向かって先細りとなるように形成されている。
また、図6(A)〜(C)は、それぞれ、図2(B)、図3(B)、及び図4に示す本実施形態の構成例におけるリテーナー41を示す左側面図、車体後方側から視認した正面図、及び正面やや左側面上方向から視認した斜視図である。リテーナー41は、周部開口41mを有するC字状をなしており、底壁41rから胴壁41t(ともに胴部に相当)が立設した形状(擬似的なカップ状)を有している。このリテーナー41の胴壁41tは、前述の如く、インナーコラム13Bの車体後方側端部3bにおける内周面13tのテーパー形状に対応したテーパーが形成されている。また、リテーナー41の底壁41rにおける周部開口41mの近傍部位には、切欠状凹部41s,41sが形成されており、これらの切欠状凹部41s,41sに係合するような適宜の工具等を用いることにより、インナーコラム13Bの内周面13tに当接して嵌着(軽嵌合)されたリテーナー41を容易に取り外すことができる。
さらに、図7(A)〜(C)は、それぞれ、図2(B)、図3(B)、及び図4に示す本実施形態の構成例におけるCリング42を示す左側面図、車体後方側から視認した正面図、及び正面やや左側面上方向から視認した斜視図である。Cリング42は、周部開口42mを有するC字平板状をなしており、全体として略環状をなす胴部42wに、複数の切欠状凹部42s(先述したリテーナー41の切欠状凹部41s,41sと異なり、「凹み」や「窪み」と表現してもよい形状の凹部)が形成されている。
このように構成された電動パワーステアリング装置1によれば、ステアリングコラム13のインナーコラム13Bとアウターコラム13Aの相対位置を変位させ、また、ステアリングシャフト12のインナーシャフト12Bとアウターシャフト12Aの相対位置を変位させることにより、ステアリングコラム13及びステアリングシャフト12の伸縮及び揺動が可能となる。このとき、インナーシャフト12Bとアウターシャフト12Aとが離間するように相対移動した際、例えば図4に示す如く、インナーコラム13Bの内周面からその内径方向へ突設されたリテーナー41(第1の凸状部材)と、アウターシャフト12Aの外周面からその外径方向に突設されたCリング42(第2の凸状部材)とが、互いに干渉するので、ステアリングシャフト12及びステアリングコラム13の最大伸長範囲が、それらリテーナー41及びCリング42の干渉位置に制限される。
したがって、ステアリングコラム13のアウターコラム13A(ハウジング)が破損や破断したとしても、また、電動パワーステアリング装置1の車両への組み付け時、さらには、ユーザーによるチルテレ操作時においても、ステアリングシャフト12のインナーシャフト12Bとアウターシャフト12Aが分離してしまうことを確実に防止することができる。これにより、ステアリングホイール11がアウターシャフト12Aとともに抜けてしまうことを抑止することができ、また、例えば特許文献1における従来の如くステアリングコラムに連結ワイヤを設ける必要がないので、他部材の組み付け作業時等における作業性、ユーザーによる電動パワーステアリング装置1の操作性、美観、及び経済性をも向上させることが可能となる。
また、リテーナー41は、その胴壁41tがインナーコラム13Bの内周面13tに当接して嵌着(軽嵌合)されており、且つ、リテーナー41の胴壁41tにおいて車体前方側へ向かって先細りとなるようにテーパーが形成されているので、ステアリングシャフト12やステアリングコラム13による衝撃エネルギ吸収(EA)時に、キーロックカラー50が車体前方側へ移動し、キーロックカラー50とリテーナー41が干渉したとしても、両者はともに車体前方側へ移動し得る。よって、EAストロークが妨げられることがない。さらに、EA後に、ステアリングホイール11を車体後方側へ引っ張って位置を戻す際にも、リテーナー41が初期の位置に復帰することにより、Cリング42がリテーナー41と干渉し得ることから、この場合においても、ステアリングホイール11がアウターシャフト12Aとともに抜けることが抑止される。
さらに、図6等に示す如く、リテーナー41が擬似的なカップ状をなしており、組み立て時にリテーナー41をインナーコラム13Bに挿嵌させ易く、また、リテーナー41がインナーコラム13B内で倒れ難い利点があり、これにより、作業性が向上される。しかも、リテーナー41の胴壁41tにテーパーが形成されていることにより、その挿嵌作業が更に一層容易になり、さらに、上述したキーロックカラー50とリテーナー41が干渉して両者がともに車体前方側へ移動する際に、その移動がより円滑になり、加えて、上述したEA後の戻り時に、リテーナー41のテーパーがインナーコラム13Bの内周面13tにおけるテーパーに案内されて初期位置に復帰し易くなる。
またさらに、Cリング42の胴部42wの幅(径方向厚さ)を大きくして、全体的に変形し難いように部材剛性を高めた場合でも、その胴部42wに複数の切欠状凹部42sが形成されており、その部位の幅は、胴部42wの最大幅よりも小さくなるので、その局所的な部位では多少変形させ易くなり、これにより、Cリング42をアウターシャフト12Aの外周面に容易に組み付けることができる。さらにまた、Cリング42の周縁端がインナーコラム13Bの内周面に当接することにより、図2(A)及び図3(A)に示す従来の構成例の如く環状スペーサ40を設けることなく、その環状スペーサ40と同様に、アウターシャフト12Aの傾斜や倒れを抑止することができる。
なお、上述したとおり、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない限度において様々な変形が可能である。例えば、上述の如く第1の凸状部材の一例であるリテーナー41と第2の凸状部材の一例であるCリング42の形状は、互いに干渉するような形状であれば特に制限されず、上記実施形態で述べた如く例えばC字状をなす単一部材でもよく、或いは、別体に形成された複数の部材から構成されていてもよいし、他の環状形状であっても構わない。また、リテーナー41及びCリング42は、インナーシャフト12Bとアウターシャフト12Aが離間するように相対移動したときに、両者が互いに干渉するように構成されていれば、それらの全体形状は、例えば環状又は略環状に制限されないものの、上記実施形態の如くリテーナー41及びCリング42の双方を略環状とし、且つ、リテーナー41の内径をCリング42の外径よりも小さくするように構成すれば、両者の干渉をより確実ならしめることができるので好適である。
以上説明したとおり、本発明のステアリング装置は、ステアリングホイールの抜けを防止することができ、また、作業性、操作性、美観、及び経済性をも向上させることができるので、ステアリング装置を備える例えば車両一般、及び、それらの製造等に広く且つ有効に利用することができる。
1:電動パワーステアリング装置(ステアリング装置)
2a:車体前方側端部
2b:車体後方側端部
3a:車体前方側端部
3b:車体後方側端部
11:ステアリングホイール
12:ステアリングシャフト
12A:アウターシャフト
12B:インナーシャフト
13:ステアリングコラム
13A:アウターコラム,直管
13k:開放端
13t:内周面
14:支持ブラケット
15,17:自在継手
16:中間シャフト
18:車体
19:出力軸
20:アシスト装置
21:ギヤハウジング
29:電動モータ
291:ケース
30:ステアリングギヤ
31:入力軸
32:タイロッド
40:環状スペーサ
41:リテーナー(第1の凸状部材)
41m:周部開口
41r:底壁
41s:切欠状凹部
41t:胴壁
42:Cリング(第2の凸状部材)
42s:切欠状凹部
42m:周部開口
42s:切欠状凹部
42w:胴部
50:キーロックカラー

Claims (4)

  1. インナーコラム及びアウターコラムを有し、且つ、該インナーコラム及び該アウターコラムが軸方向に相対的に変位可能に設けられたステアリングコラムと、
    前記ステアリングコラム内に挿通されており、インナーシャフト及びアウターシャフトを有し、該インナーシャフト及び該アウターシャフトが軸方向に相対的に変位可能に設けられ、且つ、端部にステアリングホイールが接合されるステアリングシャフトと、
    を備えており、
    前記インナーコラムの一端部が、前記アウターコラムの一端部に挿嵌されており、
    前記インナーシャフトの一端部が、前記アウターシャフトの一端部に挿嵌されており、
    前記インナーコラムは、該インナーコラムの内周面における前記アウターシャフトの外周面に対向する部位から、該インナーコラムの内径方向へ向かって突出するように設けられた第1の凸状部材を有しており、
    前記アウターシャフトは、該アウターシャフトの外周面における前記インナーコラムの内周面に対向する部位から、該アウターシャフトの外径方向へ向かって突出するように設けられた第2の凸状部材を有しており、
    前記第1の凸状部材は、前記第2の凸状部材よりも前記ステアリングホイール側に設けられており、
    前記第1の凸状部材及び前記第2の凸状部材は、前記インナーシャフトと前記アウターシャフトとが離間するように相対移動したときに、互いに干渉するように構成されたものである、
    ステアリング装置。
  2. 前記第1の凸状部材は、前記インナーコラムの一端部に設けられており、
    前記第2の凸状部材は、前記アウターシャフトの一端部に設けられている、
    請求項1記載のステアリング装置。
  3. 前記第1の凸状部材及び/又は前記第2の凸状部材は、全体として略環状をなす胴部と、該胴部に形成された凹部と、を有する、
    請求項1又は2記載のステアリング装置。
  4. 前記第1の凸状部材は、外面にテーパーが形成されたものであり、且つ、前記インナーコラムの内周面における該第1の凸状部材が設けられる部位にテーパーが形成されている、
    請求項1〜3のいずれか1項記載のステアリング装置。
JP2013013325A 2013-01-28 2013-01-28 ステアリング装置 Active JP5994658B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013013325A JP5994658B2 (ja) 2013-01-28 2013-01-28 ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013013325A JP5994658B2 (ja) 2013-01-28 2013-01-28 ステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014144679A JP2014144679A (ja) 2014-08-14
JP5994658B2 true JP5994658B2 (ja) 2016-09-21

Family

ID=51425312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013013325A Active JP5994658B2 (ja) 2013-01-28 2013-01-28 ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5994658B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS564894Y2 (ja) * 1977-05-02 1981-02-03
JP2005207571A (ja) * 2003-12-24 2005-08-04 Toyota Motor Corp ベアリングロック構造
JP5772042B2 (ja) * 2011-02-16 2015-09-02 株式会社ジェイテクト ステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014144679A (ja) 2014-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11148703B2 (en) Support bracket for steering apparatus and steering apparatus
JP5375997B2 (ja) ステアリング装置
JP2008100597A (ja) ステアリングホイールの位置調節装置
JP5783294B2 (ja) ステアリングコラム
US20160068181A1 (en) Electrically-driven steering column apparatus
CN107848559B (zh) 方向盘的位置调节装置
JP5146474B2 (ja) ステアリングコラム装置とその組立方法
JP5994658B2 (ja) ステアリング装置
WO2013187124A1 (ja) ステアリングロック装置
WO2020075639A1 (ja) ステアリングコラムおよびステアリング装置
JP2019086010A (ja) シールリング及び伸縮シャフト
JP5120076B2 (ja) ステアリングコラム装置
JP2006264424A (ja) ステアリング装置
JP3233908U (ja) ステアリングコラムおよびステアリング装置
JP5900118B2 (ja) ステアリング装置
JP5233246B2 (ja) 電動テレスコ調整式ステアリング装置
JP2009190423A (ja) ステアリング装置用伸縮軸
JP5500113B2 (ja) ステアリング装置
JP5920582B2 (ja) ステアリング装置及びその製造方法
US11511788B2 (en) Steering column and steering device
JP7160806B2 (ja) ステアリング装置
JP2009166716A (ja) 車両用ステアリング装置
JP2015186936A (ja) ステアリング装置
JP2016047669A (ja) ステアリングホイールの位置調節装置
JP2015214320A (ja) テレスコピック式ステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5994658

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250