JP5993235B2 - 吸収性物品及び吸収性物品の製造方法 - Google Patents

吸収性物品及び吸収性物品の製造方法 Download PDF

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本発明は、吸収性物品及び吸収性物品の製造方法に関し、特に、サイドフラップ部の剛性を高めた吸収性物品及び吸収性物品の製造方法に関する。
一般に、生理用ナプキン等の吸収性物品は、液透過性の表面層と、液不透過性の裏面層と、これらの間に配置される吸収体とを備えることにより、経血等の体液を吸収及び保持する。また、吸収性物品の周囲に経血等の体液が漏れ出し、着用者の着衣に付着することを防止するために、吸収体を備える本体部から幅方向外側に延出するサイドフラップ部を設けた吸収性物品が知られている。
吸収性物品のサイドフラップ部は、裏面に塗布された接着剤を介してショーツ等に固定される。しかし、サイドフラップ部は、吸収体を備える本体部よりも剛性が低いため、ショーツ等への装着時に、よれ又は皺が生じやすい。サイドフラップ部に生じたよれ又は皺は接着剤によって固着しやすく、剥がして元の形状に戻すことは難しい。そこで、装着時のよれ又は皺を抑制するために、サイドフラップ部の剛性を高める技術が知られている。
特許文献1には、生理用ナプキンに設けられたサイドフラップ部の後部領域に、エンボス加工を施すことが記載されている。エンボス加工によって形成された凹凸部は、サイドフラップ部の剛性を高め、よれや皺を抑制する。また、着用者の身体が接触する部分に合わせて、エンボス加工によって形成された凹凸部を起点として後部フラップが折れ曲がることにより、フィット感を向上させる。
また、特許文献2には、生理用ナプキンのサイドフラップ部の剛性を高めるために、サイドフラップ部のトップシート及びバックシートの間に補強層を配置することが記載されている。補強層の材料としては、剛性が高く曲げ応力が強い材料、例えば、紙、不織布、合成樹脂フィルム、合成樹脂発泡シート等が挙げられている。
特開2003−339765号公報(図1、段落0016等) 実開平5−65319号公報(図3,図4、段落0012等)
ところで、生理用ナプキンなどの吸収性物品は、衛生上の観点から、1つずつシート状の包装材で包装された包装体として流通することが一般的である。吸収性物品は、サイドフラップ部を前後方向に沿って表面層側に折り畳んだ状態で、前後方向に複数回折り畳まれて(例えば、3つ折りにされて)包装される。
サイドフラップ部は、意図した位置で、前後方向に沿って折り畳まれることが望ましい。しかしながら、吸収性物品のサイドフラップ部に、相対的に剛性の高い部分と剛性の低い部分とが存在し、剛性差があると、以下のような問題が生じる。例えば、特許文献1に記載された生理用ナプキンでは、サイドフラップ部に形成された凹凸部において他の部分との剛性差が生じるため、凹凸部は他の部分よりも折れ曲がりやすい。そのため、後部フラップに形成された凹凸部の位置が意図した折り畳み位置と異なる場合でも、後部フラップの凹凸部に沿って折り畳まれるおそれがある。
また、特許文献2に記載された生理用ナプキンでは、サイドフラップ部の中で、補強層の配置された領域の剛性が高く、折れ曲がりにくい。そのため、補強層の配置されていない部分が折り目となりやすく、折り畳み位置が不安定となるおそれがある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、サイドフラップ部の折り畳み位置を安定させた吸収性物品及び吸収性物品の製造方法の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、以下の特徴を有する。本発明の第1の特徴は、前後方向(前後方向L)と、前記前後方向に直交する幅方向(幅方向W)と、を有する吸収性物品(吸収性物品1)において、前記前後方向に延び、吸収体(吸収体4)を備える本体部(本体部M)と、前記本体部の前記幅方向外側に突出し、サイド表面層(サイドシート11)及び裏面層(バックシート3)を含むサイドフラップ部(サイドフラップ部SF)と、を備え、前記サイドフラップ部は、着用者の排泄口に対向して配置される排泄口当接領域(排泄口当接領域C)の中心を含む中央領域(中央領域CA)よりも、前記前後方向における少なくとも一端部側に、前記サイド表面層から厚み方向に圧搾された、前記前後方向を直線状に延びる折り起点エンボス(折り起点エンボス50)を有し、前記サイドフラップ部は、前記折り起点エンボスを起点として、前記サイドフラップ部の前記前後方向における前記一端部から前記前後方向における他の端部へと、前記本体部に向かって折り畳み可能であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、サイドフラップ部は、中央領域よりも少なくとも前端部側又は後端部側に、前後方向を直線状に延びる折り起点エンボスを有する。折り起点エンボスは、サイド表面層から厚み方向に圧搾されている。つまり、折り起点エンボスは、直線状の凹部であることから、サイド表面層の凹部が形成されていない部分と比べて、サイドフラップ部を折り畳みやすいと同時に、サイドフラップ部をしっかりと折り畳み、その状態を保持することができる。そのため、折り起点エンボスが折り畳み起点として機能し、意図した位置で、サイドフラップ部を折り畳むことができる。その結果、折り畳み位置を安定させることができる。
また、直線状の凹部である折り起点エンボスは、折り目が形成されにくく、サイドフラップ部の展開後も、折り目が残りにくい。折り起点エンボスに沿ってサイドフラップ部を折り畳むと、折り起点エンボスの位置でしっかりと折り畳まれることにより、サイドフラップ部の折り畳み状態が保持される。つまり、折り起点エンボスの形成されていない位置にも、折り目がつきにくく、展開時に折り癖が残りにくい。そのため、着用者がサイドフラップ部を展開する際に、サイドフラップ部の展開状態が維持し易く、折り癖によるサイドフラップ部の巻き込みを防止することができる。
また、本発明の第2の特徴は、前記折り起点エンボスは、前記サイドフラップ部の前記一端部から、前記前後方向を直線状に延びることを要旨とする。
かかる特徴によれば、サイドフラップ部を折り畳む起点の端部に折り起点エンボスが位置することから、確実に折り起点エンボスに沿って折り畳むことができる。
また、本発明の第3の特徴は、前記折り起点エンボスにおいて、前記サイド表面層と前記裏面層とが厚み方向に圧搾されており、前記サイド表面層と前記裏面層とが一体化されていることを要旨とする。
かかる特徴によれば、厚み方向全長に渡って圧搾され、くっきりとした凹部が形成されることから、より確実に、サイドフラップ部を折り起点エンボスに沿って折り畳むことができる。
また、本発明の第4の特徴は、前記サイドフラップ部は、前記サイドフラップ部の前記幅方向の内側端部と前記幅方向の外側端部との間に形成された複数のサイドエンボス(サイドエンボス20)を含み、前記サイドエンボスは、前記サイドフラップ部の前記一端部には形成されないことを要旨とする。
かかる特徴によれば、サイドエンボスが、折り起点エンボスが位置する端部には形成されない。折り起点エンボス及びサイドエンボスがどちらもサイドフラップ部の端部に形成されると、サイドフラップ部がサイドエンボスに沿って折り畳まれるおそれがある。そこで、サイドエンボスが、折り起点エンボスが位置する端部には形成されないことにより、折り畳み起点が不明確となることを防止することができる。
また、本発明の第5の特徴は、前記折り起点エンボスは、前記サイドエンボスよりも前記幅方向内側に位置することを要旨とする。
かかる特徴によれば、折り起点エンボスが、サイドフラップ部の幅方向の内側端部と幅方向の外側端部との間に形成された複数のサイドエンボスよりも幅方向内側に位置する。折り起点エンボスとサイドエンボスとが交差すると、サイドエンボスに沿って折れ曲がるおそれがある。そこで、折り起点エンボスをサイドエンボスよりも幅方向内側に形成することにより、折り畳み起点が不明確となることを防止することができる。
また、本発明の第6の特徴は、前記サイドフラップ部は、前記中央領域の前記幅方向外側に配置されるウイング部(ウイング部WG)と、前記ウイング部の後端部と前記吸収性物品の後端部との間に配置されるヒップフラップ部(ヒップフラップ部HF)と、を含み、前記サイドエンボスは、前記ウイング部よりも後方から前記ヒップフラップ部の後端部に向かって延びることを要旨とする。
かかる特徴によれば、ウイング部よりも後方に位置するヒップフラップ部にサイドエンボスが形成されることから、吸収性物品の装着時、ウイング部をショーツ等の衣服に接着するときに、ヒップフラップ部の巻き込みを防止することができる。
また、本発明の第7の特徴は、前記折り起点エンボスは、前記前後方向において、前記サイドエンボスの前端部又は後端部と重なるように延びることを要旨とする。
かかる特徴によれば、折り起点エンボスは、前後方向において、サイドエンボスの前端部又は後端部と重なるように延びる。前後方向において、サイドエンボスの端部が形成された位置に、折り起点エンボスが存在していないと、サイドフラップ部がサイドエンボスに沿って折れ曲がる恐れがある。そこで、折り起点エンボスが、前後方向において、サイドエンボスの前端部又は後端部と重なるように延びることにより、折り畳み起点が不明確となることを防止することができる。
また、本発明の第8の特徴は、前記吸収性物品の外縁に沿って形成された外縁エンボス(ラウンドエンボス10)をさらに有し、前記外縁エンボスは、前記折り起点エンボスと交差しないように形成されることを要旨とする。
かかる特徴によれば、折り起点エンボスと外縁エンボスとが交差しない。折り起点エンボスと外縁エンボスとが交差すると、サイドフラップ部が外縁エンボスに沿って折り畳まれるおそれがあり、折り畳み起点が不明確となるおそれがある。そこで、折り起点エンボスと外縁エンボスとを交差させないことにより、折り起点が不明確になることを防止することができる。
また、本発明の第9の特徴は、前記折り起点エンボスの幅は、前記サイドエンボスの幅よりも小さいことを要旨とする。
かかる特徴によれば、エンボスの幅が小さい方が、エンボス加工時にかかる線圧が大きいため、折り起点エンボスは、サイドエンボスよりもくっきりと形成される。そのため、折り起点エンボスを、より明確な折り畳み起点とすることができる。
また、本発明の第10の特徴は、前記本体部の前記幅方向両側端部には、前記前後方向に沿って前記本体部と前記サイド表面層とが重なり、弾性体(弾性体61)が配置された防漏部(ギャザー60)が形成され、前記防漏部は、前記弾性体が伸長状態で前記サイド表面層に固定され、前記本体部から立ち上がるように構成された伸長部(伸長部62)と、前記弾性体が非伸長状態で前記本体部に固定された非伸長部(非伸長部63)と、を有し、前記折り起点エンボスは、前記前後方向において前記伸長部と重ならないように延びることを要旨とする。
かかる特徴によれば、折り起点エンボスが意図した位置から外れた場合であっても、防漏部の伸長部と交差するように折り起点エンボスが形成される可能性は低い。そのため、弾性体が伸長状態でサイド表面層に固定された伸長部が、本体部から立ち上がる機能を妨げずに済む。
また、本発明の第11の特徴は、前記サイドフラップ部は、前記サイド表面層と前記裏面層との間に配置される中間層を備え、前記折り起点エンボスにおいては、前記サイド表面層と前記中間層と前記裏面層とが厚み方向に圧搾され、前記サイド表面層と前記中間層と前記裏面層とが一体化されることを要旨とする。
かかる特徴によれば、中間層によってヒップフラップ部の剛性が向上する一方、折り畳み位置が不安定となる。そこで、折り起点エンボスにおいて、サイド表面層と中間層と裏面層とを厚み方向に圧搾して一体化することにより、折り畳み位置を安定させることができる。
また、本発明の第12の特徴は、前記ヒップフラップ部は、前記サイド表面層と前記裏面層との間にサイド吸収体を備え、前記折り起点エンボスにおいては、前記サイド表面層と前記サイド吸収体とが厚み方向に圧搾され、前記サイド表面層と前記サイド吸収体とが一体化されていることを要旨とする。
かかる特徴によれば、サイド吸収体によってヒップフラップ部の剛性が向上する一方、折り畳み位置が不安定となる。そこで、折り起点エンボスにおいて、サイド表面層とサイド吸収体とを厚み方向に圧搾して一体化することにより、折り畳み位置を安定させることができる。
また、本発明の第13の特徴は、前後方向と、前記前後方向に直交する前記幅方向と、を有し、前記前後方向に延び、吸収体を備える本体部と、前記本体部の前記幅方向外側に突出し、サイド表面層及び裏面層を含むサイドフラップ部と、を備える、吸収性物品の製造方法において、前記吸収性物品の前記前後方向が搬送方向に沿うように、前記吸収性物品を配置する工程と、前記サイドフラップ部において、着用者の排泄口に対向して配置される排泄口当接領域の中心を含む中央領域よりも、前記搬送方向における上流側において、前記サイド表面層から厚み方向に圧搾し、前記前後方向を直線状に延びる折り起点エンボスを形成する工程と、を含むことを要旨とする。
かかる特徴によれば、サイドフラップ部には、中央領域よりも少なくとも搬送方向上流側に、前後方向を直線状に延びる折り起点エンボスが形成される。そのため、サイドフラップ部は、折り起点エンボスに沿って、意図した位置で折り畳むことができる。その結果、折り畳み位置を安定させることができる。
また、本発明の第14の特徴は、前記折り起点エンボスを形成する工程において、前記搬送方向の上流側に位置する前記サイドフラップ部の一端部から、前記前後方向を直線状に延びる前記折り起点エンボスを形成することを要旨とする。
かかる特徴によれば、サイドフラップ部の搬送方向における最上流位置である端部に折り起点エンボスが位置することから、折り起点エンボスを、折り畳み工程の明確な起点とすることができる。
また、本発明の第15の特徴は、前記サイドフラップ部は、前記サイドフラップ部の前記幅方向の内側端部と前記幅方向の外側端部との間に形成された複数のサイドエンボスを含み、前記折り起点エンボスを形成する工程において、前記サイドエンボスが、前記折り起点エンボスの形成と同時に、前記サイドフラップ部の前記一端部には位置しないように形成されることを要旨とする。
かかる特徴によれば、サイドエンボスが折り起点エンボスと同時に形成されることから、工程を簡略化することができる。また、サイドエンボスが、折り起点エンボスが位置する端部には形成されないことから、折り畳み工程の起点が不明確となることを防止することができる。
また、本発明の第16の特徴は、前記折り起点エンボスを形成する工程において、前記折り起点エンボスは、前記サイドエンボスよりも前記幅方向内側に形成されることを要旨とする。
かかる特徴によれば、サイドエンボスが、折り起点エンボスよりも幅方向外側に形成されることから、サイドエンボスに沿って折り畳まれることを防止することができる。
また、本発明の第17の特徴は、前記折り起点エンボスに沿って、前記サイドフラップ部を前記搬送方向の上流側端部から下流側端部へと、前記本体部に向けて折り畳む工程をさらに含むことを要旨とする。
かかる特徴によれば、サイドフラップ部を折り起点エンボスに沿って折り畳むことにより、折り畳み位置が安定する。また、サイドフラップ部を折り起点エンボスに沿って折り畳むことにより、サイドフラップ部の展開時にも、折り目が残らないようにすることができる。
本発明によれば、サイドフラップ部の折り畳み位置を安定させた吸収性物品及び吸収性物品の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る吸収性物品の表面側から見た平面図である。 図2は、図1に示す吸収性物品の背面図である。 図3Aは、図1に示すA−A’断面の模式断面図であり、図3Bは、図1に示すB−B’断面の模式断面図である。 図4は、図1に示す吸収性物品の製造方法における折り畳み工程の斜視図である。 図5は、本発明の変形例に係る吸収性物品の表面側から見た平面図である。
(全体構成)
次に、本発明に係る吸収性物品の実施形態の全体構成について、図面を参照しながら説明する。図1から図3は、本発明の実施形態に係る吸収性物品1を示す。図1は、吸収性物品の平面図であり、図2は、吸収性物品の背面図である。図3Aは、図1に示すA−A’断面図である。図3Bは、図1に示すB−B’断面図である。本実施形態に係る吸収性物品1は、例えば、生理用ナプキンである。
吸収性物品1は、前後方向Lに延びる本体部Mと、本体部Mから幅方向W外側に突出するサイドフラップ部SFとを備える。本体部Mは、着用者の肌に当接する液透過性のトップシート2と、着用者の下着と接触する液不透過性のバックシート3と、トップシート2及びバックシート3の間に配置された吸収体4と、を備える。吸収体4は、平面視にて、本体部Mの前後方向L及び幅方向Wにおける中央部分に配置される。
サイドフラップ部SFは、着用者の排泄口が当接する排泄口当接領域の中心Cを含む中央領域CAの幅方向外側に配置されるウイング部WGと、ウイング部WGの後端部よりも後方に位置するヒップフラップ部HFと、を備える。
ここで、排泄口当接領域の中心Cは、着用者の排泄口が当接する中央領域CAの前後方向及び幅方向の中心と一致する。例えば、ウイング部を有する吸収性物品においては、ウイング部の前後方向の中心が、中央領域の前後方向の中心となる。また、ウイング部を有しない吸収性物品においては、吸収体の幅方向の長さ寸法が最も短い位置が、中央領域の前後方向の中心となる。なお、排泄口当接領域Cは、着用者の股間部と当接する領域に含まれており、着用者の両脚の間に位置する。
ウイング部WGは、着用者の下着の非肌当接面側に折り返されるように構成されている。ヒップフラップ部HFの前端部となるウイング部WGの後端部は、ウイング部WGとヒップフラップ部HFとの間において最も幅方向内側に位置する部分である。なお、ヒップフラップ部HFの後端部は、吸収性物品の後端部と一致していてもよいし、吸収性物品の後端部と一致していなくてもよい。
サイドフラップ部SFは、トップシート2の幅方向W外側に延びるサイドシート11と、本体部Mから幅方向W外側に延びるバックシート3と、を含む。サイドシート11は、幅方向W内側端部においてトップシート2と重なり、ホットメルト接着剤等によって接合される。また、サイドフラップ部SFの幅方向Wの内側端及び外側端の間に、エンボス加工によってサイドエンボス20が形成されている。エンボス加工には、ヒートエンボス加工、超音波エンボス加工等の手法があり、ここでは任意の手法を用いることができる。
好ましくは、サイドフラップ部SFは、サイドシート11及びバックシート3の間に配置された中間層12を含む。
サイドフラップ部SFは、中央領域CAよりも前後方向Lの少なくとも一端部側において、前後方向Lを直線状に延びる折り起点エンボス50を有する。折り起点エンボス50の構成については、後述する。
本体部Mの幅方向W両側端部には、前後方向Lに沿って本体部Mとサイドシート11とが重なり、弾性体61が配置されたギャザー60が形成される。ギャザー60は、図3Aに示すように、Σ形状に形成されたサイドシート11に弾性体61が伸長状態で固定され、本体部Mから立ち上がるように構成された伸長部62と、図3Bに示すように、弾性体61が非伸長状態で本体部Mに固定された非伸長部63と、を有する。ギャザー60は、前後方向Lの前後端部に非伸長部63が配置され、その中間に伸長部62が配置される。
吸収性物品1では、トップシート2、サイドシート11及びバックシート3の外縁が接合されて、吸収体4が内封される。吸収性物品1は、外縁に沿ってエンボス加工を施すことによりラウンドエンボス10が形成され、トップシート2及びサイドシート11とバックシート3とが接合される。接合方法としては、エンボス加工の他に、超音波、又はホットメルト接着剤のいずれか一つ、又は複数を組み合わせることが可能である。
吸収性物品1には、トップシート2及び吸収体4を厚み方向に圧縮した圧搾溝5が形成されている。なお、圧搾溝は、少なくともトップシート2及び吸収体4を厚み方向に圧搾することによって形成されていればよく、種々の構成を採用することができる。例えば、プレス加工やエンボス加工によって形成することができ、その形状は、格子網やハニカム形状であってもよい。
ヒップフラップ部HFには、厚み方向において凹むサイドエンボス20が形成されている。サイドエンボス20は、サイドシート11側からエンボス加工を施すことにより、サイドシート11及びバックシート3が厚み方向に圧縮されている。サイドフラップ部SFが中間層12を含む場合は、サイドエンボス20は、サイドシート11と中間層12とバックシート3とが厚み方向に圧縮されている。サイドエンボス20は、ウイング部WGの後端部から後方に延びる第1のエンボス線21と、第1のエンボス線21から分岐し、幅方向W外側に延びる第2のエンボス線22、第3のエンボス線23、第4のエンボス線24を含む。
第2のエンボス線22、第3のエンボス線23、第4のエンボス線24は、後方に向かうにつれて幅方向内側から幅方向外側に延びるように形成されることにより、サイドエンボス20が力の掛かる方向に沿うため、サイドエンボス20が折り起点となり、ヒップフラップ部HFが自然と折り畳まれる。よって、ヒップフラップ部HFが身体に対しても、下着に対しても無理なく適合し易くなる。したがって、ヒップフラップ部HFに無秩序な皺が発生し難くなり、違和感のない変形ができ、すっきりした装着感が得られる。
また、サイドエンボス20は、ウイング部WGの後方から、ヒップフラップ部HFの後端部に向かって延びる。つまり、第1のエンボス線21は、ウイング部WGの後方から前後方向Lに沿って後方に延び、第2のエンボス線22、第3のエンボス線23、第4のエンボス線24は、第1のエンボス線21から分岐し、幅方向Wの内側から外側に向かって延びる。これにより、吸収性物品1の装着時、ウイング部WGをショーツ等の衣服に接着するときに、ヒップフラップ部HFの巻き込みを防止することができる。
(トップシート及びバックシートの構成)
トップシート2は、体液等の液体を透過する液透過性のシートである。トップシート2は、少なくとも吸収体4の表面を覆う。トップシート2は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
バックシート3は、着用時の違和感を生じさせない程度の柔軟性を有する材料とすることが好ましい。バックシート3は、不透液性且つ透湿性であることが望ましく、好ましくはポリエチレン主体のフィルムであるが、炭酸カルシウム、硫酸バリウムを含んだ通気フィルムを使用することもできる。
バックシート3の下着と接触する表面には、ホットメルト接着剤が塗布された複数の接着部が設けられている。接着部は、本体部Mの裏面側に設けられ、下着のクロッチ部に吸収性物品1を固定するための本体部ずれ止め材6と、ウイング部WGの裏面側に設けられ、クロッチ部を巻き込んでウイング部WGを固定するためのウイング部ずれ止め材9と、ヒップフラップ部HFの裏面側に設けられ、下着の後身頃に対してヒップフラップ部HFを開いた状態で固定するためのヒップフラップ部ずれ止め材8と、を有する。
使用前の状態では、本体部ずれ止め材6は、剥離テープ7に接しており、ヒップフラップ部ずれ止め材8及びウイング部ずれ止め材9は、図示しない剥離テープに接している。剥離テープは、使用前に接着剤が劣化するのを防止している。そして、使用時に着用者によって剥離テープが剥離される。
なお、剥離テープを有しない吸収性物品においては、吸収性物品を個別に包装する包装シートによって使用前に接着剤が劣化するのを防止するように構成されていてもよい。接着剤と包装シートが接する場合には、包装シートの表面には、接着剤の接着力を低下させることなく接着剤を剥離可能にする処理を施すことが望ましい。
(吸収体の構成)
吸収体4は、親水性繊維、パルプを含む。吸収体4は、経血などの体液を吸収可能な材料によって形成される。吸収体4は、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によって積層して形成されてもよいし、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によってシート状に成形したエアレイドシートでもよいし、ティッシュ(例えば、目付15g/m)上に高吸収ポリマーを混入した粉砕パルプを配置し、ティッシュで包むことによって形成されていてもよい。
吸収体4は、綿状パルプや合成パルプ等を坪量100〜300g/m程度に積層したパルプを保護紙(図示せず)で包むことによって構成されている。なお、吸収体4は、全面ほぼ均一な厚みであってもよいし、非均一な厚みであってもよい。保護紙は、パルプの形状を保持するためのものであり、例えばクレープ紙やティッシュペーパーなどを用いることができる。
吸収体4は、前後方向Lに延び、少なくとも排泄口当接領域の中心Cを含むように設けられる。吸収体4の大きさは、バックシート3よりも略一回り程度小さい。吸収体4の幅方向Wの長さは、成人女性の股間隔に対応しており、概ね50〜80mmである。吸収体4は、ホットメルトなどの接着剤によってバックシート3に接着される。また、本実施形態では、吸収体4とトップシート2とは、ホットメルト接着剤によって接着されている。
(中間層の構成)
好ましくは、サイドフラップ部SFにおいて、サイドシート11及びバックシート3の間に中間層12が配置される。好ましくは、中間層12は、サイドフラップ部SFの前端部から後端部まで、長手方向Lの全長にわたって配置される。これにより、サイドフラップ部SFを折り畳んだ状態で吸収性物品を包装するときに、折り畳み位置が中間層12に沿って、安定した位置に形成される。
また、中間層12は、サイドフラップ部SFの幅方向W外側端部よりも内側に配置される。サイドフラップ部SFの幅方向W外側端部には、口開きを防止するために、ラウンドエンボス10が密に配置されている。そこで、サイドフラップ部SFの幅方向W外側端部に中間層12を配置しないことにより、ラウンドエンボス10によってサイドフラップ部SFの幅方向W外側端部が硬くなり、着用者に擦れ刺激を与えることを防止する。
中間層12は、サイドシート11とホットメルト接着剤によって接合される。また、中間層12は、バックシート3とホットメルト接着剤によって接合される。さらに、サイドエンボス20によって接合強度を高め、着用中に中間層12とサイドシート11又はバックシート3とが分離することを防止する。
(サイドシートの構成)
サイドシート11は、トップシート2の幅方向W外側端から幅方向W外側に延びる。サイドシート11は、トップシート2と同様に、吸収体4よりも肌当接面側に配置される。サイドシート11は、トップシート2と同様の材料から選ぶことができる。但し、サイドシート11を乗り越えて吸収性物品1外方へ経血が流れることを防止するために、サイドシート11は疎水性又は撥水性を有することが好ましい。サイドシート11は、本体部Mの幅方向W両側縁部、ウイング部WG、及びヒップフラップ部HFを覆う。
(折り起点エンボスの構成)
折り起点エンボス50は、中央領域CAよりも少なくとも前端部側又は後端部側において、サイドシート11から厚み方向に圧搾され、前後方向Lを直線状に延びる凹部である。
吸収性物品1は、サイドフラップ部SFを前後方向Lに沿って本体部Mに向かって折り畳んだ状態で、包装シートに包まれ、包装体とされる。このとき、サイドフラップ部SFは、折り起点エンボス50を起点として、前後方向に折り畳まれる。つまり、折り起点エンボス50が中央領域CAよりも前端部側に形成される場合、サイドフラップ部SFは、前端部から後端部へと、本体部Mに向かって折り畳まれる。一方、折り起点エンボス50が中央領域CAよりも後端部側に形成される場合、サイドフラップ部SFは、後端部から前端部へと、本体部Mに向かって折り畳まれる。
折り起点エンボスは、直線状の凹部であることから、サイドシート11の凹部が形成されていない部分と比べて、サイドフラップ部SFを折り畳みやすい。同時に、折り起点エンボスは、サイドフラップ部SFをしっかりと折り畳み、その状態を保持することができる。
そのため、サイドフラップ部SFにサイドエンボス20が形成されていても、折り起点エンボス50近傍の端部からサイドフラップ部SFを折り畳むことにより、折り起点エンボス50が折り畳み起点として機能する。その結果、サイドフラップ部SFがサイドエンボス20に沿って折れ曲がることなく、意図した位置で、サイドフラップ部を前後方向Lに沿って折り畳むことができる。
また、直線状の凹部である折り起点エンボス50は、折り目が形成されにくく、サイドフラップ部SFの展開後も、折り目が残りにくい。折り起点エンボス50に沿ってサイドフラップ部SFを折り畳むと、折り起点エンボス50の位置でしっかりと折り畳まれることにより、サイドフラップ部の折り畳み状態が保持される。つまり、折り起点エンボス50の形成されていない位置にも、折り目がつきにくく、展開時に折り癖が残りにくい。そのため、着用者がサイドフラップ部SFを展開する際に、サイドフラップ部SFの展開状態が維持し易く、折り癖によるサイドフラップ部の巻き込みを防止することができる。
好ましくは、折り起点エンボス50は、中央領域CAよりも前端部側及び後端部側の両方に形成される。折り起点エンボス50が中央領域CAよりも前端部側及び後端部側の両方に形成されると、より明確な折り畳み起点となり、折り畳み位置がより安定する。
好ましくは、折り起点エンボス50は、サイドフラップ部SFの前端部又は後端部のうち、少なくともサイドフラップ部SFの折り畳み起点となる端部から延びるように形成され、さらに好ましくは、サイドフラップ部SFの前端部及び後端部の両方から延びるように形成される。これにより、折り起点エンボス50を、より明確な折り畳み起点とすることができ、折り畳み位置が安定する。
好ましくは、折り起点エンボス50は、サイドシート11とバックシート3とを厚み方向に圧搾し、これらを一体化するように形成される。これにより、サイドフラップ部SFの厚み方向全長に渡って、折り起点エンボス50がしっかりと形成される。その結果、折り起点エンボス50を、より明確な折り畳み起点とすることができ、折り畳み位置が安定する。
中央領域CAの前方又は後方のうち、折り起点エンボス50が形成される側において、サイドエンボス20は、サイドフラップ部SFの端部を通らないように形成される。つまり、折り起点エンボス50が中央領域CAの前方に形成される場合、サイドエンボス20は、サイドフラップ部SFの前端部には形成されず、折り起点エンボス50が中央領域CAの後方に形成される場合、サイドエンボス20は、サイドフラップ部SFの後端部には形成されない。折り起点エンボス50よりも端部側にサイドエンボス20が形成されると、又は、折り起点エンボス50及びサイドエンボス20がどちらもサイドフラップ部SFの端部に形成されると、サイドフラップ部SFがサイドエンボス20に沿って折り畳まれるおそれがあり、折り畳み起点が不明確となるからである。
折り起点エンボス50は、サイドエンボス20よりも幅方向W内側に位置する。図1に示すように、サイドエンボス20は、第1のエンボス線21がウイング部WGよりも後方からヒップフラップ部HFの後端部に向かって延び、第2のエンボス線22、第3のエンボス線23、第4のエンボス線24は、第1のエンボス線21から分岐して、後方に向かうにつれて幅方向W内側から外側に延びる。そのため、折り起点エンボス50とサイドエンボス20とが重複し、折り畳み位置が不明確となることを防止するため、折り起点エンボス50はサイドエンボス20よりも幅方向W内側、すなわち、第1のエンボス線21よりも幅方向W内側に位置する。
折り起点エンボス50は、前後方向Lにおいて、サイドエンボス20の前端部又は後端部と重なるように延びる。図1においては、サイドフラップ部SFの後端部側に形成された折り起点エンボス50が、第1のエンボス線21の後端部と、前後方向Lにおいて重なるように延びる。サイドフラップ部SFには、前後方向Lにおいて、サイドエンボス20は形成されているが、折り起点エンボス50は形成されていない領域が存在する。しかし、折り起点エンボス50は、サイドエンボス20の前端部又は後端部の前後方向Lにおける位置と重なるように延びることから、サイドフラップ部SFがサイドエンボス20に沿って折れ曲がることを防止し、折り畳み位置を安定させる。
折り起点エンボス50は、吸収性物品1の外縁に沿って形成されたラウンドエンボス10と交差しないように形成される。折り起点エンボス50とラウンドエンボス10とが交差した場合、サイドフラップ部SFがラウンドエンボス10に沿って折り畳まれるおそれがあり、折り起点が不明確になるからである。好ましくは、折り起点エンボス50とラウンドエンボス10とは、5mm以上離れるように形成される。
折り起点エンボス50の幅は、サイドエンボス20の幅よりも小さい。エンボスの幅が小さいと、エンボス加工時にかかる線圧が大きい。そのため、折り起点エンボス50は、サイドエンボス20よりも加工時に大きい線圧が加えられ、サイドエンボス20よりもくっきりと形成される。その結果、折り起点エンボス50を、より明確な折り畳み起点とすることができる。
折り起点エンボス50は、前後方向Lにおいてギャザー60の伸長部62と重ならないように延びる。つまり、折り起点エンボス50が意図した位置から外れて形成されたとしても、折り起点エンボス50が、ギャザー60の有効領域である伸長部62と交差する可能性は低い。そのため、弾性体61が伸長状態でサイドシート11に固定された伸長部62の、本体部Mから立ち上がる機能が妨げられずに済む。
(吸収性物品の製造方法)
次に、本実施形態に係る吸収性物品1の製造方法の一部について説明する。なお、説明しない方法については、既存の方法を用いることができる。吸収性物品の製造方法は、第1ステップとして、シート生成工程を行う。次いで、第2ステップとして、シート接合工程を行う。具体的には、トップシート2とサイドシート11とを、例えば熱溶着によって接着する。
第3ステップとして、吸収体成型工程を行う。具体的には、成型ドラムによって吸収体の材料となるパルプを成型して吸収体4を成型する。なお、第1ステップ及び第2ステップのシート生成工程と、第3ステップの吸収体成型工程の順序は、逆の順序であってもよい。
第4ステップにおいて、接合工程を行う。具体的には、第3ステップにおいて成型した吸収体と、第2ステップにおいて接合したトップシート及びサイドシートとを接合する接合工程を行う。
第5ステップにおいて、圧搾工程を行う。具体的には、トップシート2と吸収体4とを厚み方向に圧縮し、圧搾溝5を形成する。
第6ステップにおいて、バックシート接合工程を行う。具体的には、圧搾溝を形成した吸収体4及びトップシートと、サイドシートと、バックシートとを、ホットメルト接着剤の塗布により接合する。
第7ステップとして、エンボス加工工程を行う。具体的には、折り起点エンボス50の形成と、サイドエンボス20の形成と、ラウンドエンボス10の形成とを、同時に行う。折り起点エンボス50及びサイドエンボス20は、サイドシート11及びバックシート3を厚み方向に圧縮して形成する。折り起点エンボス50は、搬送方向MDに前後方向Lが沿うように配置された吸収性物品1の、中央領域CAの少なくとも搬送方向MD上流側において、前後方向Lを直線状に延びるように形成する。ラウンドエンボス10は、吸収性物品の外縁に沿ってトップシート2、サイドシート11、及びバックシート3を厚み方向に圧縮して形成する。その後、製品形状の線に合わせて、トップシート2等をカットする。
好ましくは、折り起点エンボス50は、サイドフラップ部SFの搬送方向MD上流側端部から、前後方向Lを直線状に延びるように形成される。また、サイドエンボス20は、サイドフラップ部SFの搬送方向MD上流側端部には位置しないように形成される。
第8ステップとして、サイドフラップ部の折り畳み工程を行う。図4は、図1に示す吸収性物品の製造方法における折り畳み工程の斜視図である。具体的には、吸収性物品1は、搬送方向MDの両側において、折り起点エンボス50の位置とほぼ同位置に設置された折り畳みガイド70を通過する。好ましくは、折り起点エンボス50の位置とガイド70の位置とが一致するよう、ガイド70入口において吸収性物品1の位置が修正される。吸収性物品1がガイド70を通過すると、折り起点エンボス50に沿って、搬送方向MDの上流から下流へと、サイドフラップ部SFが本体部Mに向かって折り畳まれる。
その後、サイドフラップ部SFのバックシート3に、ヒップフラップ部ずれ止め材8、ウイング部ずれ止め材9として接着剤を塗布し、吸収性物品1の包装工程を行う。上記の工程により、本実施の形態に係る吸収性物品の製造することができる。
(変形例)
図5は、本発明の変形例に係る吸収性物品の、表面側から見た平面図である。なお、本実施の形態と同様の構成を有する部分については、同じ符号で表わされるものとし、説明を省略する。
図5に示す吸収性物品1’は、ヒップフラップ部HFにおいて、サイドシート11とバックシート3との間に、中間層12に代えて、サイド吸収体4’を備える。図5において、サイド吸収体4’は、吸収体4を幅方向Wに延ばすことによって、吸収体4と一体的に形成される。サイドエンボス20’は、サイドシート11とサイド吸収体4’とを圧搾して一体化する。
折り起点エンボス50’は、サイドシート11とサイド吸収体4’とバックシート3とを厚み方向に圧搾して一体化する。ヒップフラップ部HFは、吸収体4が幅方向Wに延びたサイド吸収体4’を備えることから、剛性が向上する一方、折り畳み位置が不安定となる。ヒップフラップ部HFは、折り起点エンボス50’においてサイドシート11とサイド吸収体4’とバックシート3とが厚み方向に圧搾されて一体化されていることから、折り起点エンボス50’が明確な折り畳み起点となり、折り畳み位置を安定させることができる。
(その他の実施形態)
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本実施の形態に係る折り起点エンボス50は、直線状であるが、例えば破線でもよく、ドット状に圧搾した部分を直線状に配置したものでもよい。
また、本実施の形態では、サイドエンボス20は、線状であるが、例えば、間欠的に配置された複数のドット状の集合体によって構成されていてもよい。
また、本実施の形態では、トップシート2とサイドシート11とを別々に設けるものとして記載したが、これに限定されない。トップシートを本体部からサイドフラップ部にまで幅方向に延ばすことにより、トップシートとサイドシートとを一体的に形成することもできる。
また、本実施の形態では、ヒップフラップ部HFのみにサイドエンボス20を形成するものとして説明したが、これに限定されない。ウイング部WGにもエンボス部を形成することにより、着用者の下着への巻き込みを容易にすることもできる。
また、本実施の形態では、本体部Mの幅方向W両側端部にギャザー60が形成されるものとして説明したが、これに限定されない。吸収性物品1は、ギャザーを有さなくてもよい。
また、本実施の形態では、サイドフラップ部SFがウイング部WGを有するものとして説明したが、これに限定されない。サイドフラップ部SFは、ウイング部WGを有さず、ヒップフラップ部HFのみを有してもよい。この場合であっても、折り起点エンボス50とサイドエンボス20とは、上述した位置関係を維持する。
また、サイドフラップ部SFにおいて、サイドシート11とバックシート3との間に中間層を設けることにより、サイドフラップ部SFの剛性を高めてもよい。中間層は、柔軟性及びコストの観点から、ポリプロピレン主体のSB不織布又はSMS不織布であることが好ましい。サイドフラップ部SFが中間層を備える場合、折り起点エンボス50及びサイドエンボス20は、少なくともサイドシート11と中間層とを圧搾して一体化する。
L…前後方向、 T…厚み方向、 W…幅方向、 M…本体部、C…排泄口当接領域の中心、 CA…中央領域、 SF…サイドフラップ部、 WG…ウイング部、 HF…ヒップフラップ部、 1…吸収性物品、2…トップシート、 3…バックシート、 4…吸収体、 5…圧搾溝、 6…本体部ずれ止め材、 7…剥離テープ、8…ヒップフラップ部ずれ止め材、 9…ウイング部ずれ止め材、 10…ラウンドエンボス、 11…サイドシート、12…中間層、 20…エンボス部、 21…第1のエンボス線、 22…第2のエンボス線、 23…第3のエンボス線、 24…第4のエンボス線、 50…折り起点エンボス、 60…ギャザー、 61…弾性体、 62…伸長部、 63…非伸長部、 70…ガイド

Claims (16)

  1. 前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、を有する吸収性物品において、
    前記前後方向に延び、吸収体を備える本体部と、前記本体部の前記幅方向外側に突出し、サイド表面層及び裏面層を含むサイドフラップ部と、を備え、
    前記サイドフラップ部は、着用者の排泄口に対向して配置される排泄口当接領域の中心を含む中央領域よりも、前記前後方向における少なくとも一端部側において、前記サイド表面層から厚み方向に凹んだ、前記前後方向を直線状に延びる折り起点エンボスを有し、
    前記サイドフラップ部は、前記折り起点エンボスを起点として、前記サイドフラップ部の前記前後方向における前記一端部から前記前後方向における他の端部へと、前記本体部に向かって折り畳み可能であ
    前記サイドフラップ部は、前記サイドフラップ部の前記幅方向の内側端部と前記サイドフラップ部の前記幅方向の外側端部との間に形成された複数のサイドエンボスを含み、
    前記折り起点エンボスの幅は、前記サイドエンボスの幅よりも小さい、吸収性物品。
  2. 前記折り起点エンボスは、前記サイドフラップ部の前記一端部から、前記前後方向を直線状に延びる、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記折り起点エンボス、前記サイド表面層と前記裏面層とに形成されており、前記折り起点エンボスにおいて前記サイド表面層と前記裏面層とが一体化されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 記サイドエンボスは、前記サイドフラップ部の前記一端部には形成されない、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記折り起点エンボスは、前記サイドエンボスよりも前記幅方向内側に位置する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記サイドフラップ部は、前記中央領域の前記幅方向外側に配置されるウイング部と、前記ウイング部の後端部よりも後方に配置されるヒップフラップ部と、を含み、
    前記サイドエンボスは、前記ウイング部よりも後方から前記ヒップフラップ部の後端部に向かって延びる、請求項5に記載の吸収性物品。
  7. 前記折り起点エンボスは、前記前後方向において、前記サイドエンボスの前端部又は後端部と重なるように延びる、請求項5又は6に記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収性物品の外縁に沿って、少なくとも前記サイド表面層と前記裏面層とに形成された外縁エンボスをさらに有し、
    前記外縁エンボスは、前記折り起点エンボスと交差しないように形成される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  9. 前記本体部の前記幅方向両側端部には、前記前後方向に沿って前記本体部と前記サイド表面層とが重なり、弾性体が配置された防漏部が形成され、
    前記防漏部は、前記弾性体が伸長状態で前記サイド表面層に固定され、前記本体部から立ち上がるように構成された伸長部と、前記弾性体が非伸長状態で前記本体部に固定された非伸長部と、を有し、
    前記折り起点エンボスは、前記前後方向において前記伸長部と重ならないように延びる、請求項1乃至のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  10. 前記サイドフラップ部は、前記サイド表面層と前記裏面層との間に配置される中間層を備え、
    前記折り起点エンボスは、前記サイド表面層と前記中間層と前記裏面層とに形成されており前記折り起点エンボスにおいて前記サイド表面層と前記中間層と前記裏面層とが一体化される、請求項6乃至のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  11. 前記ヒップフラップ部は、前記サイド表面層と前記裏面層との間にサイド吸収体を備え、
    前記折り起点エンボスは、前記サイド表面層と前記サイド吸収体とに形成されており前記折り起点エンボスにおいて前記サイド表面層と前記サイド吸収体とが一体化される、請求項6乃至のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  12. 前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、を有し、
    前記前後方向に延び、吸収体を備える本体部と、前記本体部の前記幅方向外側に突出し、サイド表面層及び裏面層を含むサイドフラップ部と、を備える吸収性物品の製造方法において、
    前記吸収性物品の前記前後方向が搬送方向に沿うように、前記吸収性物品を配置する工程と、
    前記サイドフラップ部において、着用者の排泄口に対向して配置される排泄口当接領域の中心を含む中央領域よりも、前記搬送方向における上流側において、前記サイド表面層から厚み方向に圧搾し、前記前後方向を直線状に延びる折り起点エンボスを形成する工程と、を含
    前記折り起点エンボスを形成する工程において、前記折り起点エンボスの形成と同時に、前記サイドフラップ部の前記幅方向の内側端部と前記幅方向の外側端部との間に複数のサイドエンボスが形成され、
    前記折り起点エンボス及び前記サイドエンボスは、前記折り起点エンボスの幅が前記サイドエンボスの幅よりも小さくなるように形成される、方法。
  13. 前記折り起点エンボスを形成する工程において、前記搬送方向の上流側に位置する前記サイドフラップ部の一端部から、前記前後方向を直線状に延びる前記折り起点エンボスを形成する、請求項12に記載の方法。
  14. 記折り起点エンボスを形成する工程において、前記サイドエンボスが、前記折り起点エンボスの形成と同時に、前記サイドフラップ部の前記一端部には位置しないように形成される、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 前記折り起点エンボスを形成する工程において、前記折り起点エンボスは、前記サイドエンボスよりも前記幅方向内側に形成される、請求項12乃至14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記折り起点エンボスに沿って、前記サイドフラップ部を前記搬送方向の上流側端部から下流側端部へと、前記本体部に向けて折り畳む工程をさらに含む、請求項12乃至15のいずれか1項に記載の方法。
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