JP6043643B2 - 吸収性物品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品及びその製造方法に関し、特に、エンボス加工を施したサイドフラップ部を備える吸収性物品及びその製造方法に関する。
一般に、生理用ナプキン等の吸収性物品は、液透過性の表面層と、液不透過性の裏面層と、これらの間に配置される吸収体とを備えることにより、経血等の体液を吸収及び保持する。また、吸収性物品の周囲に経血等の体液が漏れ出し、着用者の着衣に付着することを防止するために、吸収体よりも幅方向外側に延出するサイドフラップ部を設けた吸収性物品が知られている。
吸収性物品のサイドフラップ部は、裏面に塗布された接着剤を介してショーツ等に固定される。しかし、サイドフラップ部の剛性が低いと、ショーツ等への装着時に、よれ又は皺が生じやすい。サイドフラップ部に生じたよれ又は皺は接着剤によって固着しやすく、剥がして元の形状に戻すことは難しい。そこで、装着時のよれ又は皺を抑制するために、サイドフラップ部の剛性を高める技術が知られている。
特許文献1には、生理用ナプキンに設けられたサイドフラップ部の後部領域に、エンボス加工を施すことが記載されている。エンボス加工によって形成された凹凸部は、サイドフラップ部の剛性を高め、よれや皺を抑制する。
また、特許文献2には、生理用ナプキンに設けられたサイドフラップ部の剛性を高めるために、サイドフラップ部のトップシート及びバックシートの間に補強層を配置することが記載されている。補強層の材料としては、剛性が高く曲げ応力が強い材料、例えば、紙、不織布、合成樹脂フィルム、合成樹脂発泡シート等が挙げられている。
特開2003−339765号公報(図1、段落0016等) 実開平5−65319号公報(図3,図4、段落0012等)
生理用ナプキンのサイドフラップ部にエンボス加工を施す場合、表面層側からエンボスロールで型押しをすると、表面層に凹部が形成され、凹部の形状に追従して裏面層のフィルムも伸長するが、このとき裏面層にピンホール(穴開き)が発生するおそれがある。また、エンボス加工によってサイドフラップ部に線状の凹部を形成すると、その部分の強度が低下し、裏面層のフィルムが破断するおそれがある。
一方、生理用ナプキンのサイドフラップ部に、補強層として剛性の高い材料を配置する場合、サイドフラップ部が硬くなり、肌触りを悪化させるという問題がある。なお、剛性の高い材料を補強層として備えるサイドフラップ部にエンボス加工を施すとすれば、表面層の凹みに追従して補強層が伸長することができず、補強層が破断するおそれがある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、裏面層にピンホール等の欠陥を生じさせることなく、エンボス加工によってサイドフラップ部の剛性を高めた吸収性物品及びその製造方法の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、以下の特徴を有する。本発明の第1の特徴は、前後方向に延びる本体部(本体部M)と、前記本体部から幅方向外側に突出するサイドフラップ部(サイドフラップ部SF)と、を備える吸収性物品であって、前記本体部は、液透過性の表面層(トップシート2)と、液不透過性の裏面層(バックシート3)と、前記表面層及び前記裏面層の間に配置された吸収体(吸収体4)と、を含み、前記サイドフラップ部は、前記表面層の幅方向外側端から幅方向外側に延びるサイドシート(サイドシート11)と、前記裏面層と、前記サイドシート及び前記裏面層の間に配置される中間層(中間層12)と、を含み、前記サイドフラップ部は、前記サイドシート、前記中間層及び前記裏面層がエンボス加工によって厚み方向に圧搾された複数のエンボス部(エンボス部20)を含み、前記中間層は、前記裏面層よりも融点の高い繊維を含むことを要旨とする。
また、本発明は、以下の特徴を有する。本発明の第2の特徴は、液透過性の表面層、液不透過性の裏面層、並びに前記表面層及び前記裏面層の間に配置された吸収体を含む本体部と、前記表面層の幅方向外側端から幅方向外側に延びるサイドシート、前記裏面層、並びに前記サイドシート及び前記裏面層の間に配置される中間層を含み、前記本体部から幅方向外側に突出するサイドフラップ部と、を備える吸収性物品の製造方法であって、前記サイドシート及び前記中間層の間をホットメルト接着剤によって接着し、前記中間層及び前記裏面層の間をホットメルト接着剤によって接着する工程と、前記吸収性物品の外周をエンボス加工によって封止すると同時に、前記サイドフラップ部において、前記サイドシート、前記中間層及び前記裏面層をエンボス加工によって厚み方向に圧搾する工程と、を含み、前記中間層は、前記裏面層よりも融点の高い繊維を含むことを要旨とする。
かかる特徴によれば、サイドフラップ部には、裏面層よりも融点の高い繊維を含む中間層が配置されることから、エンボス加工を中間層の融点よりも低温で行うことができる。その結果、エンボス加工による裏面層へのダメージを低減することができる。
本発明によれば、裏面層にピンホール等の欠陥を生じさせることなく、エンボス加工によってサイドフラップ部の剛性を高めた吸収性物品及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る吸収性物品の表面側から見た平面図である。 図2は、図1に示す吸収性物品の背面図である。 図3は、図1に示すA−A’断面の模式断面図である。 図4は、図1に示す吸収性物品におけるエンボス部の模式断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る吸収性物品の製造方法における中間層の配置工程を示す平面図である。 図6は、変形例1に係る吸収性物品の平面図である。 図7は、図6に示すB部分の拡大図である。 変形例2に係る吸収性物品の一部平面図である。 変形例3に係る吸収性物品の一部平面図である。 変形例4に係る吸収性物品の平面図である。
(全体構成)
次に、本発明に係る吸収性物品の実施形態の全体構成について、図面を参照しながら説明する。図1から図3は、本発明の実施形態に係る吸収性物品1を示す。図1は、吸収性物品の平面図であり、図2は、吸収性物品の背面図である。図3は、図1に示すA−A’断面図である。本実施形態に係る吸収性物品1は、例えば、生理用ナプキンである。
吸収性物品1は、長手方向Lに延びる本体部Mと、本体部Mから幅方向W外側に突出するサイドフラップ部SFとを備える。本体部Mは、着用者の肌に当接する液透過性のトップシート2と、着用者の下着と接触する液不透過性のバックシート3と、トップシート2及びバックシート3の間に配置された吸収体4と、を備える。吸収体4は、平面視にて、本体部Mの長手方向L及び幅方向Wにおける中央部分に配置される。
サイドフラップ部SFは、着用者の排泄口が当接する排泄口当接領域の中心を含む中央領域の幅方向外側に配置されるウイング部WGと、ウイング部WGの後端部よりも後方に位置するヒップフラップ部HFと、を備える。
ここで、排泄口当接領域の中心とは、着用者の排泄口が当接する中央領域の長手方向及び幅方向の中心と一致する。例えば、ウイング部を有する吸収性物品においては、ウイング部の長手方向の中心が、中央領域の長手方向の中心となる。また、ウイング部を有しない吸収性物品においては、吸収体の幅方向の長さ寸法が最も短い位置が、中央領域の長手方向の中心となる。なお、排泄口当接領域は、着用者の股間部と当接する領域に含まれており、着用者の両脚の間に位置する。
ウイング部WGは、着用者の下着の非肌当接面側に折り返されるように構成されている。ヒップフラップ部HFの前端部となるウイング部WGの後端部は、ウイング部WGとヒップフラップ部HFとの間において最も幅方向内側に位置する部分である。なお、ヒップフラップ部HFの後端部は、吸収性物品の後端部と一致していてもよいし、吸収性物品の後端部と一致していなくてもよい。
サイドフラップ部SFは、トップシート2の幅方向W外側に延びるサイドシート11と、本体部Mから幅方向W外側に延びるバックシート3と、サイドシート11及びバックシート3の間に配置された中間層12と、を含む。サイドシート11は、幅方向W内側端部においてトップシート2と重なり、ホットメルト接着剤等によって接合される。また、サイドフラップ部SFには、サイドシート11、中間層12及びバックシート3がエンボス加工によって厚み方向に圧搾されたエンボス部20が形成されている。エンボス加工には、ヒートエンボス加工、超音波エンボス加工等の手法があり、ここでは任意の手法を用いることができる。
吸収性物品1では、トップシート2、サイドシート11及びバックシート3の外縁が接合されて、吸収体4及び中間層12が内封される。吸収性物品1は、外縁に沿ってエンボス加工を施すことによりラウンドシール部10が形成され、トップシート2及びサイドシート11とバックシート3とが接合される。接合方法としては、エンボス加工の他に、超音波、又はホットメルト接着剤のいずれか一つ、又は複数を組み合わせることが可能である。
吸収性物品1には、トップシート2及び吸収体4を厚み方向に圧縮した圧搾溝5が形成されている。なお、圧搾溝は、少なくともトップシート2及び吸収体4を厚み方向Tに圧搾されて形成されていればよく、種々の構成を採用することができる。例えば、プレス加工やエンボス加工によって形成することができ、その形状は、格子網やハニカム形状であってもよい。
ヒップフラップ部HFには、厚み方向Tにおいて凹むエンボス部20が形成されている。エンボス部20は、サイドシート11側からエンボス加工を施すことにより、サイドシート11、中間層12及びバックシート3が厚み方向に圧搾されている。エンボス部20は、ウイング部WGの後端部から後方に延びる第1のエンボス線21と、第1のエンボス線21から分岐し、幅方向W外側に延びる第2のエンボス線22、第3のエンボス線23、第4のエンボス線24を含む。
第2のエンボス線22、第3のエンボス線23、第4のエンボス線24は、後方に向かうにつれて幅方向内側から幅方向外側に延びるように形成されることにより、エンボス部20が力の掛かる方向に沿うため、エンボス部20が折り起点となり、ヒップフラップ部HFが自然と折り畳まれる。よって、ヒップフラップ部HFが身体に対しても、下着に対しても無理なく適合し易くなる。したがって、ヒップに無秩序な皺が発生し難くなり、違和感のない変形ができ、すっきりした装着感が得られる。
(トップシート及びバックシートの構成)
トップシート2は、体液等の液体を透過する液透過性のシートである。トップシート2は、少なくとも吸収体4の表面を覆う。トップシート2は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
バックシート3は、着用時の違和感を生じさせない程度の柔軟性を有する材料とすることが好ましい。バックシート3は、不透液性且つ透湿性であることが望ましく、好ましくはポリエチレン主体のフィルムであるが、炭酸カルシウム、硫酸バリウムを含んだ通気フィルムを使用することもできる。
バックシート3の下着と接触する表面には、ホットメルト接着剤が塗布された複数の接着部が設けられている。接着部は、本体部Mの裏面側に設けられ、下着のクロッチ部に吸収性物品1を固定するための本体部ずれ止め材6と、ウイング部WGの裏面側に設けられ、クロッチ部を巻き込んでウイング部WGを固定するためのウイング部ずれ止め材9と、ヒップフラップ部HFの裏面側に設けられ、下着の後身頃に対してヒップフラップ部HFを開いた状態で固定するためのヒップフラップ部ずれ止め材8と、を有する。
使用前の状態では、本体部ずれ止め材6は、剥離テープ7に接しており、ヒップフラップ部ずれ止め材8及びウイング部ずれ止め材9は、図示しない剥離テープに接している。剥離テープは、使用前に接着剤が劣化するのを防止している。そして、使用時に着用者によって剥離テープが剥離される。
なお、剥離テープを有しない吸収性物品においては、吸収性物品を個別に包装する包装シートによって使用前に接着剤が劣化するのを防止するように構成されていてもよい。接着剤と包装シートが接する場合には、包装シートの表面には、接着剤の接着力を低下させることなく接着剤を剥離可能にする処理を施すことが望ましい。
(吸収体の構成)
吸収体4は、親水性繊維、パルプを含む。吸収体4は、経血などの体液を吸収可能な材料によって形成される。吸収体4は、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によって積層して形成されてもよいし、親水性繊維又は粉体をエアレイド法によってシート状に成形したエアレイドシートでもよいし、ティッシュ(例えば、目付15g/m)上に高吸収ポリマーを混入した粉砕パルプを配置し、ティッシュで包むことによって形成されていてもよい。
吸収体4は、綿状パルプや合成パルプ等を坪量100〜300g/m程度に積層したパルプを保護紙(図示せず)で包むことによって構成されている。なお、吸収体4は、全面ほぼ均一な厚みであってもよいし、非均一な厚みであってもよい。保護紙は、パルプの形状を保持するためのものであり、例えばクレープ紙やティッシュペーパーなどを用いることができる。
吸収体4は、長手方向に延び、少なくとも排泄口当接領域の中心を含むように設けられる。吸収体4の大きさは、バックシート3よりも略一回り程度小さい。吸収体4の幅方向Wの長さは、成人女性の股間隔に対応しており、概ね50〜80mmである。吸収体4は、ホットメルトなどの接着剤によってバックシート3に接着される。また、本実施形態では、吸収体4とトップシート2とは、ホットメルト接着剤によって接着されている。
(中間層の構成)
中間層12は、サイドフラップ部SFにおいて、サイドシート11及びバックシート3の間に配置される。好ましくは、中間層12は、サイドフラップ部SFの前端部から後端部まで、長手方向Lの全長にわたって配置される。これにより、サイドフラップ部SFを折り畳んだ状態で吸収性物品を包装するときに、折り畳み位置が中間層12に沿って、安定した位置に形成される。
また、中間層12は、サイドフラップ部SFの幅方向W外側端部よりも内側に配置される。サイドフラップ部SFの幅方向W外側端部には、口開きを防止するために、ラウンドシール10が密に配置されている。そこで、サイドフラップ部SFの幅方向W外側端部に中間層12を配置しないことにより、ラウンドシール10によってサイドフラップ部SFの幅方向W外側端部が硬くなり、着用者に擦れ刺激を与えることを防止する。
中間層12は、サイドシート11とホットメルト接着剤によって接合される。また、中間層12は、バックシート3とホットメルト接着剤によって接合される。後述するように、中間層12とサイドシート11又はバックシート3とが異なる材料で形成される場合、エンボス加工によって熱融着しない場合がある。そこで、ホットメルト接着剤によって、これらを確実に接合し、さらに、エンボス部20によって接合強度を高め、着用中に中間層12とサイドシート11又はバックシート3とが分離することを防止する。
図4は、図1に示す吸収性物品におけるエンボス部の模式断面図である。中間層12を構成する材料は、バックシート3を構成する材料よりも、融点の高い材料を含む。中間層12がバックシート3よりも融点の高い材料を含むことにより、中間層の融点より低い温度でエンボス加工を施してエンボス20を形成することができる。そのため、サイドシート11側からのエンボス加工によるバックシート3へのダメージを抑え、バックシート3にピンホール等の欠陥が生じることを防止することができる。
なお、中間層12の融点測定は、示差走査熱量測定によって行うが、具体的な手順は以下のとおりである。まず、吸収性物品1のヒップフラップ部HFの一部を切り取り、接着剤を溶かすためにトルエン等に漬ける。トルエンから取り出した中間層12を、60度で約1時間乾燥する。乾燥した中間層12を約0.002gずつ切り取り、細断する。細断した中間層12をアルミニウムセルに入れ、重量を測定した後、加圧して平坦にする。このようにして調製した中間層12の測定試料と、ブランク試料とを示差走査熱量計(島津製作所DSC−60)に設置する。測定試料とブランク試料とを昇温速度10℃/分で加熱し、固体状から液状に変化する際の吸熱ピークのピークトップ温度を測定する。バックシート3の融点測定も、同様の手順で行う。
中間層12は、ポリプロピレン繊維を主体とするSB(スパンボンド)不織布又はSMS(スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド)不織布を使用することが好ましい。SB不織布及びSMS不織布は、柔軟性及びコストの観点から、中間層12として好ましい。また、SB不織布及びSMS不織布は、表面が平滑であるため、サイドシート11及びバックシート3と異なる材料で形成されていても、ホットメルト接着剤等によって、サイドシート11及びバックシート3と容易に接合することができる。例えば、バックシート3をポリエチレン(融点約130℃)主体のフィルムとし、中間層12をポリプロピレン(融点約160℃)主体のSB不織布又はSMS不織布とした場合、バックシート3側からポリエチレンの融点未満の温度を加え、サイドシート11側からポリエチレンの融点付近又はそれ以上の温度を加えてエンボス加工を施すことにより、バックシート3へのダメージを抑えつつ、確実にエンボス部20を形成することができる。
より好ましくは、中間層12には、細かい繊維のメルトブローン層を有するSMS不織布を使用することにより、バックシート3への熱伝達を抑制し、ダメージを抑えることができる。また、中間層12には、ポリエチレンテレフタレート、レーヨン等の繊維から形成されるスパンレース不織布を使用することもできる。
(サイドシートの構成)
サイドシート11は、トップシート2の幅方向W外側端から幅方向W外側に延びる。サイドシート11は、トップシート2と同様に、吸収体4よりも肌当接面側に配置される。サイドシート11は、トップシート2と同様の材料から選ぶことができる。サイドシート11は、本体部Mの幅方向W両側縁部、ウイング部WG、及びヒップフラップ部HFを覆う。
サイドシート11は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等を用いることができ、液体を透過する構造であってもよいし、液体を透過しない構造であってもよい。但し、サイドシート11が疎水性又は撥水性を有する場合には、サイドシート11よりも幅方向内側に経血を抑えることができる。また、サイドシート11上に経血が流れた場合であっても、エンボス部によってサイドシート11が破断されているため、例えば、中間層が体液を保持できる構成(例えば、エアスルー不織布)である場合には、当該破断された箇所を介してサイドシート11よりも非肌当接面側に位置する中間層側に経血を引き込むことができる。
サイドシート11は、中間層12を形成する繊維よりも融点の低い繊維を含む。そのため、エンボス部20を形成するときに、低温でエンボス加工を施すことができる。つまり、図4に示すように、中間層の融点よりも低温でサイドシート11側からエンボス加工を施すと、融点の低いサイドシート11は中間層12と熱融着するが、中間層12の中でサイドシート11よりも融点の高い部分は溶融しない。その結果、バックシート3へのダメージを抑え、バックシート3にピンホール等の欠陥が生じることを防止することができる。なお、サイドシート11の融点測定は、中間層12及びバックシート3と同様に、示差走査熱量測定によって行う。
サイドシート11は、ポリプロピレンを芯、ポリエチレンを鞘とする芯鞘構造の繊維を主体とするスルーエアー不織布によって構成されることが好ましい。例えば、中間層12をポリプロピレン主体のSB不織布又はSMS不織布とした場合、サイドシート11側からポリエチレンの融点付近又はそれ以上の温度を加えてエンボス加工を施すと、芯鞘構造の鞘を構成するポリエチレンが溶融する一方、芯を構成するポリプロピレンは溶融しない。そのため、図4に示すように、バックシート3へのダメージを抑えつつ、確実にエンボス部20を形成することができる。
中間層12は、ポリエチレンテレフタレートを芯とする芯鞘構造の繊維を主体として形成することもできる。また、スルーエアー不織布は、柔らかく肌触りがよいため、身体に沿ってサイドフラップ部SFを配置した際に、装着感をより向上させることができる。
(吸収性物品の製造方法)
次に、本実施形態に係る吸収性物品1の製造方法の一部について説明する。なお、説明しない方法については、既存の方法を用いることができる。吸収性物品の製造方法は、第1ステップとして、シート生成工程を行う。次いで、第2ステップとして、シート接合工程を行う。具体的には、トップシート2とサイドシート11とを、例えば熱溶着によって接着する。
第3ステップとして、吸収体成型工程を行う。具体的には、成型ドラムによって吸収体の材料となるパルプを成型して吸収体4を成型する。なお、第1ステップ及び第2ステップのシート生成工程と、第3ステップの吸収体成型工程の順序は、逆の順序であってもよい。
第4ステップにおいて、接合工程を行う。具体的には、第3ステップにおいて成型した吸収体と、第2ステップにおいて接合したトップシート及びサイドシートとを接合する接合工程を行う。
第5ステップにおいて、圧搾工程を行う。具体的には、トップシート2と吸収体4とを厚み方向に圧縮し、圧搾溝5を形成する。
第6ステップにおいて、中間層接合工程を行う。図5は、本発明の実施形態に係る吸収性物品の製造方法における中間層の配置工程を示す平面図である。図5に示す中間層配置領域41に、中間層12を形成するシート(例えば、ポリプロピレン主体のSMS不織布)を配置し、サイドシート11の裏面に接合する。接合は、ホットメルト接着剤の塗布により行う。
第7ステップにおいて、バックシート接合工程を行う。具体的には、圧搾溝を形成した吸収体4及びトップシートと、サイドシート及び中間層と、裏面シートとをホットメルト接着剤の塗布により接合する。
第8ステップとして、エンボス加工工程を行う。具体的には、サイドシート11、中間層12、及びバックシート3を厚み方向に圧縮し、エンボス部20を形成する。このとき、バックシート3側のロールはバックシート3の融点以下の温度で、サイドシート11側のロールはバックシート3の融点付近又はそれ以上の温度で、エンボス加工を行う。従って、バックシート3をポリエチレン主体のフィルムとし、中間層12をポリプロピレン主体のSB不織布又はSMS不織布とした場合、バックシート3側のロールは約130℃以下の温度で、サイドシート11側のロールは約130℃付近又はそれ以上の温度で、エンボス加工を行う。同時に、吸収性物品の外縁に沿ってトップシート2、サイドシート11、及びバックシート3を厚み方向に圧縮し、ラウンドシール部10を形成する。
第9ステップとして、カット工程を行う。図5に示す製品形状40の線に合わせて、トップシート2等をカットする。上記ステップの後、接着剤を塗布してずれ止め材を設ける工程を備える。上記の工程により、本実施の形態に係る吸収性物品を製造することができる。
(変形例1)
図6は、本発明の変形例1に係る吸収性物品1Aの表面側から見た平面図である。図7は、図6に示すB部分の拡大図である。なお、以下の変形例の説明において、本実施の形態と同様の構成を有する部分については、同じ符号で表わされるものとし、説明を省略する。
変形例1に係るエンボス線は、複数のエンボス構成部によって構成されている。具体的には、具体的には、第2のエンボス線22、第3のエンボス線23、及び第4のエンボス線24は、複数の点状の圧搾部の集合体によって構成されている。
点状のエンボス構成部は、ライン状に配置され、互いに連続していない。複数の点状のエンボス構成部の集合体によれば、ライン状に連続する線状のエンボス線と比較して、エンボス線によってヒップフラップ部が硬くなり過ぎることを抑制できる。よって、ヒップフラップ部が身体のラインに沿って柔軟に変形し易くなり、ヒップフラップ部をより身体にフィットさせることができる。
また、第1のエンボス線は、長手方向に沿って延びており、ウイング部43の後側端部近傍からヒップフラップ部の後側端部に向かって設けられている。例えば、中間層が体液を保持できる構成(例えば、エアスルー不織布)である場合には、吸収性物品の幅方向中央から幅方向外側に向かって体液が拡散した際に、第1のエンボス線を介して体液を中間層側に引き込み、第1のエンボス線よりも幅方向外側に体液が拡散することを抑制できる。
エンボス部は、幅方向において複数重なって配置されている。具体的には、第1のエンボス線は、第2のエンボス線、第3のエンボス線、及び第4のエンボス線と幅方向において重なっている。第2のエンボス線は、第1のエンボス線及び第3のエンボス線と幅方向に重なっている。第3のエンボス線は、第1のエンボス線、第2のエンボス線、及び第4のエンボス線と幅方向において重なっている。
エンボス線が、幅方向において重なっているため、例えば、中間層が体液を保持できる構成(例えば、エアスルー不織布)である場合には、吸収性物品の幅方向中央から幅方向外側に体液が流れた際に、第1のエンボス線、第2のエンボス線、第3のエンボス線、及び第4のエンボス線によって、二重、三重で体液を引き込み、吸収性物品の外縁に体液が到達することを防ぐことができる。
また、第1のエンボス線21は、ウイング部WGの後側端部近傍から長手方向に沿って延びているため、ウイング部近傍において着用者の脚によって幅方向外側から幅方向内側に押圧された際に、変形基点となる。この第1のエンボス線21から分岐して複数のエンボス線が設けられているため、ウイング部WG近傍において大きく変形した場合であっても、複数のエンボス線を基点として変形でき、ヒップフラップ部全体が柔軟に変形可能となる。
なお、第1のエンボス線21は、ウイング部WGの後側端部よりも後方であって、ウイング部WGの後側端部と離間しているが、この構成に限れない。第1のエンボス線21は、例えば、ウイング部WGの後側端部から後方に向かって延びていてもよい。
吸収性物品の幅方向両端部の外縁には、ラウンドシール部10が設けられている。ラウンドシール部10は、厚み方向に圧搾された複数のエンボス構成部によって構成されている。具体的には、ラウンドシール部10は、複数の点状のエンボス構成部の集合体によって構成されている。点状のエンボス構成部は、ライン状に配置され、互いに連続していない。
ラウンドシール部10を構成する点状のエンボス構成部は、エンボス線を構成する点状のエンボス構成部と形状又は深さが異なるように構成されている。具体的には、エンボス線のエンボス構成部の面積は、ラウンドシール部のエンボス構成部の面積よりも大きい。又は、エンボス線のエンボス構成部の深さは、ラウンドシール部のエンボス構成部の深さよりも深い。
ラウンドシール部よりも内側に、エンボス線が実質的に連続するように配置されているため、例えば、中間層が体液を保持できる構成(例えば、エアスルー不織布)である場合には、吸収性物品の外縁に体液が流れることを防止できる。また、使用者は、第2のエンボス線、第3のエンボス線、及び第4のエンボス線を明瞭に視認でき、体液を引き込み可能なエンボス線が、吸収性物品の外縁よりも内側に存在していることを認識でき、横漏れが発生し難いという安心感を得ることができる。
更に、エンボス線のエンボス構成部は、ラウンドシール部のエンボス構成部よりも面積が大きく又は深さが深く、目立ちやすい。よって、比較的のエンボス線を目立たせることができる。使用者は、吸収性物品の外縁よりも内側に横漏れを防ぐものであるのエンボス線を気づき易くなり、より安心感を得ることができる。
また、エンボス線のエンボス構成部の形状と、ラウンドシール部のエンボス構成部の形状とは、異なることが望ましい。なお、エンボス構成部の形状が異なるとは、円形状と三角形状等、外形の形状が異なる構成のみならず、形状が同じであって大きさが異なる相似形も含む概念である。例えば、中間層が体液を保持できる構成(例えば、エアスルー不織布)である場合には、エンボス線を介して体液を中間層に引き込むことができる。よって、エンボス線のエンボス構成部の形状と、ラウンドシール部のエンボス構成部の形状とを異ならせることにより、体液を引き込み可能なエンボス線が吸収性物品の外縁よりも内側に存在していることを認識でき、横漏れが発生し難いという安心感を得ることができる。
ラウンドシール部とエンボス線とは、間隔を空けて配置されている。例えば、ラウンドシール部とエンボス線が連なっていると、エンボス線によって引き込まれた体液が、ラウンドシール部に伝播するおそれがある。しかし、ラウンドシール部とのエンボス線が離れているため、エンボス線によって引き込まれた体液がラウンドシール部に伝播することを抑制でき、体液の漏れを抑制できる。
(変形例2)
次いで、変形例2に係る吸収性物品1Bについて説明する。図8は、変形例2に係る吸収性物品1Bの一部の表面側から見た平面図である。図8に示す吸収性物品1Bは、エンボス部を構成するエンボス構成部が、図形形状を示す図形エンボス構成部91と、絵柄形状を示す絵柄エンボス構成部92と、を有する。
図形エンボス構成部91は、図形形状を示すエンボス部である。なお、図形形状とは、点、線、円形、三角形及び四角形等の多角形を含む概念である。絵柄エンボス構成部92は、絵柄形状を示すエンボス部である。なお、絵柄形状とは、星柄、ハート柄,リーフ柄、花柄等、種々の模様や絵を含む概念である。
絵柄エンボス構成部92を有することにより、美観を高めることができる。更に、吸収性物品1Bを可愛らしく装飾でき、使用者の生理時の憂鬱な気分を緩和できる。更に、絵柄エンボス構成部92は、ライン状のエンボス部と比較して目立ちやすく、使用者がラウンドシール部10よりも内側に体液を吸収するエンボス部があることを認識できる。よって、使用者が、より横漏れに対する安心感を得ることができる。
また、絵柄エンボス構成部92の面積は、図エンボス構成部91の面積よりも大きい。よって、絵柄エンボス構成部92は、図エンボス構成部91よりも目立ち易く、目印の役割を担う。例えば、例えば、中間層が体液を保持できる構成(例えば、エアスルー不織布)である場合に、ヒップフラップ部HFに経血が拡散すると、エンボス線は、経血を引き込んで滲む。その際、比較的面積が大きい絵柄エンボス構成部に経血が滲むため、経血が滲んだ絵柄エンボス構成部を使用者が視認し、取替え時期を判断しやすくなる。
図形エンボス構成部91は、所定のライン上に配置されており、絵柄エンボス構成部は、ラインからずれて配置されている。なお、当該ラインは、直線状のラインのみならず、曲線状のラインも含む概念である。図形エンボス構成部91を所定のライン上に配置することにより、図形エンボス構成部91を密に配置できる。例えば、中間層が体液を保持できる構成(例えば、エアスルー不織布)である場合には、当該図形エンボス構成部で体液を引き込み、横漏れを防ぐことができる。また、絵柄エンボス構成部92を図形エンボス構成部91が配置されたラインからずれて配置することにより、絵柄エンボス構成部92を目立たせることができ、横漏れ防止機能を確保しつつ、美観を高めることができる。
絵柄エンボス構成部92の所定ラインと直交する幅寸法W92は、所定のラインの幅W91よりも大きい。絵柄エンボス構成部92の所定ラインと直交する幅寸法が、図形エンボス構成部91が配置されたラインの幅よりも大きいため、絵柄エンボス構成部92を目立たせることができ、美観を高めることができる。また、絵柄エンボス構成部92の面積が大きいため、図形エンボス構成部91の全体に体液が浸透した場合であっても、絵柄エンボス構成部92の全体に体液が浸透しないことがあり、絵柄エンボス構成部92によって取り換え時期を把握することができる。
また、絵柄エンボス構成部92が、図形エンボス構成部91が配置されたラインからずれていると、図形エンボス構成部91が配置された部分によって、ヒップフラップ部の変形を止めることができる。具体的には、ウイング部の付け根近傍を基点にしてヒップフラップ部が変形する際は、一定のライン状に配置された図形エンボス部が変形基点となる。このとき、図形エンボス構成部91のラインからずれた絵柄エンボス構成部が配置されている箇所で、ヒップフラップ部の変形が止まりやすくなり、ヒップフラップ部の過剰な変形を抑制することができる。なお、絵柄エンボス構成部92の幅が、図形エンボス構成部91の幅よりも大きいと、絵柄エンボス構成部92が、図形エンボス構成部91が配置されたラインから飛び出し、ヒップフラップ部の変形抑制効果を得ることができる。
また、絵柄エンボス構成部は、図エンボス構成部のラインよりも後方に配置されていることが好ましい。絵柄エンボス構成部は、図エンボス構成部のラインよりも後方に配置されている場合には、前方に位置するウイング部側からヒップフラップ部が変形した際に,後方に向かって変形が伝わるのを抑制できる。
図形エンボス構成部91は、複数隣接して配置されており、絵柄エンボス構成部92は、図形エンボス構成部91間に配置されている。絵柄エンボス構成部92と図形エンボス構成部91の間隔P1は、図形エンボス構成部91同士の間隔P2よりも大きい。絵柄エンボス構成部92と図形エンボス構成部91の間隔を図形エンボス構成部91同士の間隔よりも大きくすることにより、絵柄エンボス構成部92を目立たせることができ、美観を高めることができる。
また、ラウンドシール部10を構成するエンボス構成部が、絵柄エンボス構成部92を含んでいてもよい。しかし、吸収性物品の外縁が開かないようにするために、外縁エンボス部は、点状や格子状のエンボス構成部によって、隙間なく設けることが望ましい。
また、変形例2に係るエンボス線は、長手方向に離間して2列設けられている。後方に位置するエンボス線は、ヒップフラップ部において最も幅方向外側に位置する最大膨出部HFMよりも前方の領域において、後方に向かって幅方向内側から幅方向外側に向かって延び、かつヒップフラップ部の最大膨出部HFMよりも後方の領域において、後方に向かって幅方向外側から幅方向内側に向かって延びる。
ヒップフラップ部HFの外形は、最大膨出部よりも前方において、実質的に後方に向かって幅方向内側から幅方向外側に向かって延び、最大膨出部よりも後方において、実質的に後方に向かって幅方向外側から幅方向内側に向かって延びる。エンボス線が、ヒップフラップ部の外形に沿って配置されるため、ヒップフラップ部の後側の外縁(特に、最大膨出部よりも後側の外縁)における漏れを防ぐことができる。
また、変形例2係るエンボス部には、ウイング部の後側端部近傍から後方に延びる第1のエンボス線が設けられていないが、第1のエンボス線が設けられていてもよい。
(変形例3)
次いで、変形例3に係る吸収性物品1Cについて説明する。図9は、変形例1に係る吸収性物品の一部の表面側から見た平面図である。図9に示す吸収性物品1Cは、エンボス部として、第2エンボス線22及び第3エンボス線23を有する。これらのエンボス線は、それぞれ第1エンボス構成部93及び第2エンボス構成部94によって構成されている。
第1エンボス構成部93は、少なくとも前後方向に延びるエンボス部であり、第2エンボス構成部94は、第1エンボス構成部93よりも幅方向内側に位置し、かつ少なくとも前後方向に延びるエンボス部である。第1エンボス構成部93と第2エンボス構成部94は、幅方向において重なっている。なお、第1エンボス構成部93と第2エンボス構成部94が幅方向において重なっている状態とは、幅方向に延びる直線上に第1エンボス構成部93の一部と第2エンボス構成部94の一部が位置する状態である。
第1エンボス構成部93と第2エンボス構成部94とが、幅方向において重なっているため、例えば、中間層が体液を保持できる構成(例えば、エアスルー不織布)である場合には、吸収性物品の幅方向中央から幅方向外側に体液が流れた際に、第2エンボス線22、及び第3エンボス線23のそれぞれにおいて、二重で体液を引き込み、吸収性物品の外縁に体液が到達することを防ぐことができる。
また、変形例に係るエンボス部には、ウイング部の後側端部近傍から後方に延びる第1のエンボス線が設けられていないが、第1のエンボス線が設けられていてもよい。
(変形例4)
次いで、変形例4に係る吸収性物品1Dについて、説明する。図10は、変形例4に係る吸収性物品1Dの一部の表面側から見た平面図である。変形例4に係る吸収性物品は、圧搾溝5を構成するエンボス構成部と、ヒップフラップ部のエンボス線を構成するエンボス構成部とは、同一又は相似形である。
具体的には、圧搾溝5を構成するエンボス構成部の形状は、ヒップフラップ部のエンボス構成部の形状と同一である。圧搾溝5のエンボス構成部の大きさは、ヒップフラップ部のエンボス構成部の形状と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
このように、ヒップフラップ部のエンボス構成部を、圧搾溝5のエンボス構成部と同一又は相似形にすることにより、本体部Mのみならず、ヒップフラップ部HFにおいても体液を吸収できることを強調でき、使用者の安心感を高めることができる。
(その他の実施形態)
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本実施の形態に係るエンボス部20は、線状であるが、例えば、間欠的に配置された複数のドット状の集合体によって構成されていてもよい。
また、本実施の形態では、トップシート2とサイドシート11とを別々に設けるものとして記載したが、これに限定されない。トップシートを本体部からサイドフラップ部にまで幅方向に延ばすことにより、トップシートとサイドシートとを一体的に形成することもできる。
また、本実施の形態では、ヒップフラップ部HFのみにエンボス部20を形成するものとして説明したが、これに限定されない。ウイング部WGにもエンボス部を形成することにより、着用者の下着への巻き込みを容易にすることもできる。
また、本実施の形態では、サイドシート11と中間層12とを別々に設けるものとして記載したが、これに限定されない。例えば、サイドシートを融点の異なる材料を積層して形成し、バックシート側に折り返すことによって、中間層とすることもできる。
L…長手方向、 T…厚み方向、 W…幅方向、 M…本体部、 SF…サイドフラップ部、 WG…ウイング部、 HF…ヒップフラップ部、 1…吸収性物品、2…トップシート、 3…バックシート、 4…吸収体、 5…圧搾溝、 6…本体部ずれ止め材、 7…剥離テープ、8…ヒップフラップ部ずれ止め材、 9…ウイング部ずれ止め材、 11…サイドシート、 12…中間層、 20…エンボス部、 21…第1のエンボス線、 22…第2のエンボス線、 23…第3のエンボス線、 24…第4のエンボス線

Claims (18)

  1. 前後方向に延びる本体部と、前記本体部から幅方向の外側に突出するサイドフラップ部と、を備える吸収性物品であって、
    前記本体部は、液透過性の表面層と、液不透過性の裏面層と、前記表面層及び前記裏面層の間に配置された吸収体と、を含み、
    前記サイドフラップ部は、前記表面層の幅方向外側端から幅方向外側に延びるサイドシートと、前記裏面層と、前記サイドシート及び前記裏面層の間に配置される中間層と、を含み、
    前記サイドフラップ部は、前記サイドシート、前記中間層及び前記裏面層が厚み方向に圧搾された複数のエンボス部を含み、
    前記中間層は、前記裏面層よりも融点の高い繊維を含む、吸収性物品。
  2. 前記中間層は、ポリプロピレン繊維を主体とするSB不織布又はSMS不織布であり、前記裏面層は、ポリエチレンを主体とするフィルムである、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記サイドシートは、前記中間層を形成する繊維よりも融点の低い繊維を含む、請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記サイドシートは、ポリエチレンを鞘とする芯鞘構造の繊維を主体とするスルーエアー不織布である、請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記エンボス部は、前記吸収性物品の前後方向に延びる複数のエンボス線を含み、前記複数のエンボス線の一部が方向に重なるように形成される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記中間層は、前記サイドフラップ部の前後方向全長にわたって配置される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記中間層は、前記サイドフラップ部の幅方向外側端部よりも内側に配置される、請求項6に記載の吸収性物品。
  8. 前記サイドシート及び前記中間層の間にはホットメルト接着剤が配置され、前記中間層及び前記裏面層の間にはホットメルト接着剤が配置される、請求項7に記載の吸収性物品。
  9. 前記エンボス部は、前記厚み方向に圧搾された複数のエンボス構成部によって構成されており、
    前記複数のエンボス構成部は、間隔を空けて配置されている、請求項1から請求項8のいずれかに記載の吸収性物品。
  10. 前記エンボス部は、複数設けられており、
    一のエンボス部と、他のエンボス部と、は、前記幅方向において重なっている、請求項1から請求項9のいずれかに記載の吸収性物品。
  11. 前記エンボス構成部は、図形形状を示す図形エンボス構成部と、絵柄形状を示す絵柄エンボス構成部と、を有する、請求項9に記載の吸収性物品。
  12. 前記図形エンボス構成部は、所定のライン上に配置されており、
    前記絵柄エンボス構成部は、前記ラインからずれて配置されている、請求項11に記載の吸収性物品。
  13. 前記絵柄エンボス構成部の前記所定ラインと直交する方向の幅寸法は、前記所定のラインの幅寸法よりも大きい、請求項12に記載の吸収性物品。
  14. 前記図形エンボス構成部は、複数隣接して配置されており、
    前記絵柄エンボス構成部は、前記図形エンボス構成部間に配置されており、
    前記絵柄エンボス構成部と前記図形エンボス構成部の間隔は、前記図形エンボス構成部同士の間隔よりも大きい、請求項11から請求項13のいずれかに記載の吸収性物品。
  15. 前記エンボス部は、前記サイドフラップ部において最も幅方向外側に位置する最大膨出部よりも前方において、後方に向かうにつれて幅方向内側から幅方向外側に向かって延び、かつ前記最大膨出部よりも後方において、後方に向かうにつれて幅方向外側から幅方向内側に向かって延びる、請求項1から請求項14のいずれかに記載の吸収性物品。
  16. 前記本体部は、前記吸収体を覆う本体表面シートを有し、
    前記本体部には、前記吸収体と前記本体表面シートを厚み方向に圧搾する本体エンボス部が形成されており、
    前記本体エンボス部を構成するエンボス構成部と、前記エンボス部を構成するエンボス構成部とは、同一又は相似形である、請求項1から請求項15のいずれかに記載の吸収性物品。
  17. 液透過性の表面層、液不透過性の裏面層、並びに前記表面層及び前記裏面層の間に配置された吸収体を含む本体部と、
    前記表面層の幅方向外側端から幅方向外側に延びるサイドシート、前記裏面層、並びに前記サイドシート及び前記裏面層の間に配置される中間層を含み、前記本体部から幅方向外側に突出するサイドフラップ部と、
    を備える吸収性物品の製造方法であって、
    前記サイドシート及び前記中間層の間をホットメルト接着剤によって接着し、前記中間層及び前記裏面層の間をホットメルト接着剤によって接着する工程と、
    前記吸収性物品の外周をエンボス加工によって封止すると同時に、前記サイドフラップ部において、前記サイドシート、前記中間層及び前記裏面層をエンボス加工によって厚み方向に圧搾する工程と、を含み、
    前記中間層は、前記裏面層よりも融点の高い繊維を含む、吸収性物品の製造方法。
  18. 前記エンボス加工は、前記裏面層に対して前記裏面層の融点以下の温度で施し、前記サイドシートに対して前記裏面層の融点以上の温度で施す、請求項17に記載の吸収性物品の製造方法。
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