JP5992904B2 - Pcr装置のための反応容器とpcrを行う方法 - Google Patents

Pcr装置のための反応容器とpcrを行う方法 Download PDF

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Description

この発明は、PCR装置のための反応容器、反応容器を備えたPCR装置、及び増幅されたPCR産物の検出を含むPCRを行う方法に関する。
遺伝子操作、遺伝子組換えなどの技術の最近の進歩に伴って、核酸の解析による遺伝子検査が医学、研究、産業用アプリケーションのために広く用いられている。これらの検査は、サンプル中の標的塩基配列を有する標的核酸の存在の検出および定量化を伴うもので、種々の分野で、疾患の診断と治療のみならず、食品の検査においても用いられている。例えば、先天性または後天性の変異遺伝子やウイルス関連遺伝子などを検出するための遺伝子検査は、遺伝性疾患、腫瘍、感染症などの疾患の診断のために行われている。また、一塩基多型(SNP)を含む遺伝子多型の分析は、臨床試験や学術研究のみならず、食品などの品質チェックやトレーサビリティにも適用されている。
遺伝子解析の対象となるサンプルは、法医学検査や臨床検査の標本のように、微量しか入手できないことが多い。この理由のために、標的核酸を含むゲノム断片は通常、事前に増幅され、増幅されたゲノム断片が標的核酸を検出および定量するために用いられる。多くの場合、標的核酸の増幅は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって行われる。
PCRを用いると、DNA断片の単一またはいくつかのコピーを数桁分増幅して、特定のDNA配列の数千から数百万のコピーを生成することが可能である。この方法は、DNA融解とDNAの酵素的複製のための反応の、繰り返される加熱と冷却のサイクルから成る熱サイクル(thermal cycling)に依存している。これらの熱サイクルの工程は、DNA融解と呼ばれるプロセスでDNAの二重螺旋の2つの鎖を高温で物理的に分離するためにまず必要である。より低い温度で、それぞれの鎖をDNAポリメラーゼによるDNA合成のテンプレートとして使用して、選択的に標的DNAを増幅する。標的領域に相補的な配列を含むプライマー(短いDNA断片)は、DNAポリメラーゼ(この方法の名前はこれにちなんでいる)とともに、選択的かつ反復増幅を可能にするために重要なコンポーネントである。PCRが進行するにつれて、生成されたDNA自体がレプリケーションつまり複製用のテンプレートとして使用され、DNAテンプレートが指数関数的に増幅される連鎖反応を引き起こす。
PCRは、増幅と検出が密接に結合されているリアルタイムPCRの形で使用されルことが多い。リアルタイムPCRのためのいくつかのデバイスは、「ロシュライトサイクラー(Roche Light Cycler )」や「セファイドスマートサイクラー(Cepheid Smart Cycler)」などとして、市販されている。リアルタイムPCRに代わるものは、標準またはエンドポイントPCRであり、検出ステップがPCRの完了後に続く。標準またはエンドポイントPCRを用いる場合、増幅されたDNAの検出は、ゲル電気泳動法、キャピラリー電気泳動法、キャピラリーゲル電気泳動法、ドットブロットまたはマイクロアレイ上のハイブリダイゼーションによって行われる。
多くの診断アプリケーションにとって、多くの異なる特定のDNA標的配列の存在を高感度かつ同時に測定することが必要である。リアルタイムPCRは、いくつかの特定のパラメータに対してはこれらの要件を満たしてはいるが、種々の使用可能な蛍光色素の限られた量と、5以上の異なる蛍光色素のための検出器についての技術的な難しさとのために、同じ反応内での多数の検体を同時に測定することを可能にしていない。リアルタイムPCRを使用した場合、現在利用可能な測定器は、一つの反応内で多くとも4つまでの異なるDNA標的配列の同時検出しか可能でない。標準またはエンドポイントPCRとその後のハイブリダイゼーション反応との組み合わせは、多数の検体の同時分析を可能とするものであるが、液体サンプル内での増幅DNA標的配列の取り扱いが必要であり、それはサンプルのクロスコンタミネーションつまり相互汚染のリスクを大幅に増大させる。
従って、本発明の目的は、従来のPCR装置および方法の上記欠点を克服する、PCR装置のための反応容器、そのような反応容器を備えたPCR装置、及び増幅されたPCR産物の検出を含むPCRを行う方法を提供することにある。
上記目的は、独立請求項に記載のPCR装置のための反応容器、そのような反応容器を備えたPCR装置、および、増幅されたPCR産物の検出を含むPCRを行う方法によって達成される。本発明は、相互汚染を受けない閉鎖された反応容器の空間的に離れた場所で増幅反応とハイブリダイゼーション反応とを行うことでエンドポイントPCRの高い多重グレードを使用することができることにより、従来のPCR装置および方法の限界を克服する。
これは、反応容器を、PCRを行うための反応室と貯蔵室つまり検出室がハイブリダイゼーションを実行するように構成された多孔質メンブレンによって分離されるように構成することによって達成される。上記反応室は好ましくは、少なくとも1つの増幅されるための標的DNAを含む液体サンプルをこの反応室に供給するための液体供給口と流体連通している。上記反応室と上記貯蔵室は、スペーサ要素と多孔質メンブレンとによって画定される流体チャネルとを介して流体連通して、多孔質メンブレンに固定化された特異的ハイブリダイゼーションプローブつまり捕捉プローブ上に上記液体サンプル内の増幅された標的DNAのハイブリダイゼーションを行うようになっている。上記スペーサ要素の下端は上記反応室内へと伸びてはいるが、好ましくは、その底には達していない。上記スペーサ要素の上端は、固定化された上記ハイブリダイゼーションプローブを含む上記多孔質メンブレンに近接して、好ましくは、上記多孔質メンブレンに接する関係で配置されている。上記多孔質メンブレンは、乾いた状態と湿った状態とで異なる特性を有する材料で作られる。乾いた状態では、上記多孔質メンブレンは、空気および液体の通過を許容する。沸点圧力未満の圧力での湿った状態では、液体の通過はなおも許可するが空気の通過は遮断する。PCRの間、上記液体サンプルは好ましくは上記反応室内にとどまる。上記反応容器は、その後、上記液体サンプル内の増幅された標的DNAのハイブリダイゼーションおよび検出のために、この液体サンプルを、上記スペーサ要素によって形成された流体チャンネルを経由して上記多孔質メンブレンを通過させて上記貯蔵室内に入れるように構成されている。
好ましくは、上記反応容器は、PCR中には上記液体サンプルが上記反応室内にとどまり、PCR後に、上記少なくとも一つの標的DNAのハイブリダイゼーションおよびその後の検出のために、この液体サンプルが上記スペーサ要素を経由して上記多孔質メンブレンを通過させられるように構成されている。
好ましくは、上記反応容器は、
上記貯蔵室内に過圧(overpressure)を、上記反応室内に真空または負圧を提供するか、または、上記貯蔵室内に真空または負圧を、上記反応室内に過圧を提供するように、
または、たとえば、
上記貯蔵室内に過圧(overpressure)を、上記反応室内に周囲圧力(ambient pressure)を提供するか、または、上記貯蔵室内に周囲圧力を、上記反応室内に過圧を提供するように
構成されていて、
少なくとも上記液体サンプルおよび/またはハイブリダイゼーション緩衝液および/または別の液剤を、上記多孔質メンブレンに接触させたまま、少なくとも1回、好ましくは少なくとも5回、そして最も好ましくは少なくとも10回、上記多孔質メンブレンを通って前後に移動させるようになっている。
好ましくは、上記スペーサ要素の下端は上記反応室内へと延びるがその反応室の底には達しておらず、上記スペーサ要素の上端は上記多孔質メンブレンに近接して、好ましくは、上記多孔質メンブレンに接する関係で配置されている。
好ましくは、上記スペーサ要素の下端と上記反応室の底との距離は、0.1cm〜0.5cmである。
好ましくは、上記多孔質メンブレンはナイロン材料を含む。
好ましくは、上記反応室は下部要素の一部として設けられているサンプルバイアルによって画定され、かつ/または、上記貯蔵室は上部要素の一部として設けられている貯蔵容器によって画定される。
好ましくは、中央要素が、上記上部要素と上記下部要素との間に配置されているか、配置されるように構成されており、上記中央要素は好ましくは上記スペーサ要素を含む。
好ましくは、上記反応室は、少なくとも1つの標的DNAを含む液体サンプルをこの反応室に供給するための液体供給口と流体連通している。
好ましくは、上記液体供給口は第1溝によって上記反応室に接続されている。
好ましくは、少なくとも1つのガイド部材が設けられており、このガイド部材は、液体供給口から上記反応室へ供給される液体サンプルを導くように構成されている。
好ましくは、2つのガイド部材が、上記スペーサ要素に、好ましくは上記スペーサ要素の上端に配置されていて、第1溝からの液体は、上記反応室内に導かれるとともに、上記スペーサ要素の上端に沿って流れることが防止されるようになっている。
別の側面によれば、本発明は、
複数の上記反応容器と、
上記複数の反応容器にそれぞれ流体連通して、複数の反応容器に液体サンプルを供給するために個別に制御可能な複数の流体チャンネルと
の少なくともいずれかを備えたことを特徴とするPCR装置のためのカートリッジを提供する。
別の側面によると、本発明は少なくとも1つの上記反応容器を備えたPCR装置を提供する。
さらに別の側面によれば、本発明は、上述の反応容器を用いて増幅されたPCR産物(PCR products)の検出を含む、PCRを行う方法を提供する。
本発明のさらなる好ましい実施の形態、利点、特徴は従属請求項に記載され、かつ/または、続く詳細な説明と添付図面を参照すれば明らかとなる。
反応容器の好ましい実施形態を含む本発明のPCR装置の概略図を示す。 本発明の好ましい実施形態に係る反応容器を示す。 本発明の好ましい実施形態に係る反応容器を示す。 本発明の好ましい実施形態に係る反応容器を示す。 本発明の好ましい実施形態に係る反応容器を示す。 RCEを行って増幅されたPCR産物を検出するための本発明に係る方法の様々な段階での図2aから図2dによる反応容器の好ましい実施形態の断面図である。 RCEを行って増幅されたPCR産物を検出するための本発明に係る方法の様々な段階での図2aから図2dによる反応容器の好ましい実施形態の断面図である。 RCEを行って増幅されたPCR産物を検出するための本発明に係る方法の様々な段階での図2aから図2dによる反応容器の好ましい実施形態の断面図である。 本発明のさらなる好ましい実施形態に係る反応容器を示す。 本発明のさらなる好ましい実施形態に係る反応容器を示す。 本発明のさらなる好ましい実施形態に係る反応容器を示す。 本発明の好ましい実施の形態に係る8つの反応容器を備え、PCR装置で使用するためのカートリッジを示している。
以下、概要を上に示した本発明の種々の態様をより詳細に定義することにより本発明をさらに説明する。定義された各態様は、特に記載がない限り、他の任意の態様とも組み合わすことができる。特に、好ましいあるいは有利、好都合である旨が記載された構成は、他の好ましいあるいは有利,好都合である旨が記載された任意の構成と組み合わすことができる。
本明細書で使用する用語「サンプル」は、任意の試薬、固体、液体および/または気体を含む。一例としてのサンプルは、熱的に循環させることができるものであれば何でも含むことができる。
本明細書で使用する用語「核酸」とは、別々の断片の形態をとるか、あるいは、より大きな構造のコンポーネントとしての形態をとる、2以上の改変および/または非改変デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドのポリマーを指す。ポリヌクレオチドの例としては、DNA、RNA、または、PNA(ペプチド核酸)およびそれらの化学修飾体(chemical modifications)などのDNA類似体があるが、これらに限定されない。DNAは一本鎖または二本鎖DNA、cDNA、または任意の増幅技術によって増幅されたDNAであってよい。 RNAは、mRNA、rRNA、tRNA、リボザイム、または任意のRNAポリマーであってよい。
本明細書中で使用する用語「標的核酸配列」または「標的核酸」または「標的」は、捕捉、検出、増幅、操作及び/又は分析すべき核酸を指す。標的核酸は、試料中に、精製状態、または部分的精製状態、または未精製状態で存在することができる。
本明細書で使用する用語「プライマー」分子は、標的配列/制御配列の既知の部分に相補的な核酸配列を指し、DNAその他のポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、逆転写酵素、または他の核酸依存酵素によって合成を開始するために必要なものである。
図1は、本発明の好ましい実施形態に係るPCR装置10の主要部分を、正確な縮尺でではなく概略的に示す。PCR装置10の中心には、PCRを行い、増幅されたPCR産物の検出を可能とする反応容器20がある。これについては、図2a−2dおよび図3a−3cに関連して詳述する。一般的に言えば、RCE装置10は、反応容器20に加えて、反応容器20の反応室33および貯蔵室63を加熱および/または冷却する加熱および/または冷却手段12a,12b(例えば、抵抗加熱手段および/または対流冷却手段)(図2a−2d参照)と、上記反応室33と流体連通する第1圧力ポート35と上記反応容器20の貯蔵室63 と流体連通する第2圧力ポート36との間に圧力差を提供するための圧力供給手段14a,14bと、上記反応容器20の液体供給口34を介して上記反応容器20の反応室33に液体サンプルおよび/または反応剤液を供給するための液体供給手段16と、上記反応容器20の多孔質メンブレン51を、光学的に、好ましくは落射蛍光により励起および検査するための光励起及び検出手段18(例えば、適切な光源(レーザ、LED等)と、適切な光学素子を有するCCD検出器またはCMOS検出器など)とを備える。PCR装置10のこれらの種々の構成部分の機能とこれら構成部分の相互作用は、本発明の好ましい実施形態に係る反応容器20についての次の詳細な記述の流れの中で明らかになるであろう。
図2aおよび2bは本発明の好ましい実施形態に係る反応容器20の斜視図および上面図を示す。図2bのA−A線断面図と反応容器20の展開図を図2cおよび図2dにぞれぞれ示す。好ましい実施形態によると、または好ましくは、反応容器20は4つの主要な要素(図2d参照)、つまり、下部要素30、中央要素40、メンブレン要素50、そして上部要素60からなる。好ましくは、上記下部要素30、中央要素40、および上部要素60は、射出成形技術により製造され、好ましくはプラスチック材料、最も好ましくはポリカーボネートから作られる。迷光を抑制するために、上記下部要素30および/または上記中央要素40は、カーボンブラック等の不透明材料をさらに含んでいてもよい。当業者は、反応容器20を一体部品(unitary piece)として作ることができることは理解できよう。
上記下部要素30、中央要素40、および上部要素60は各々、ほぼ平面状のサポートプレートを、つまり、サポートプレート31と、サポートプレート41と、サポートプレート61とをそれぞれ持っている。これらのサポートプレート31,41,61は、上記中央要素40のサポートプレート41の少なくとも一部が上記下部要素30のサポートプレート31と上記上部要素60のサポートプレート61との間に挟まれるような寸法と構成を有する。数本のアセンブリーピンとこれらと相補の形状を有するアセンブリーホールとが上記サポートプレート31,41,61に設けられていて、反応容器20を提供すべく上記下部要素30、中央要素40、および上部要素60の安定的な組み立てを可能とする。図2cおよび2dにおいて中央要素40のサポートプレート41に設けたアセンブリーピンには例示的に参照符号46を付し、上部要素60のサポートプレート61に設けた相補形状を有するアセンブリーホールには例示的に参照符号65を付している。好ましくは、上記下部要素30、中央要素40、および上部要素60は、レーザ溶接、超音波溶接、高周波溶接等の溶接技術により接合されている。代替として、上記下部要素30、中央要素40、および上部要素60は、接着剤等により接合されてもよい。さらなる代替として、或る場合には、上記サポートプレート31,41,61に設けられたアセンブリーピンと相補形状のアセンブリーホールとの間の密着係合が、反応容器20の必要な安定性と圧力抵抗を提供するのに十分であるかもしれない。
上記下部要素30のサポートプレート31のほぼ中央に、サポートプレート31の下面から下方へとサンプルバイアル32が伸びていて、このサンプルバイアル32の内面によって反応室33が画定される。図2cからわかるように、好ましい実施形態によれば、または好ましくは、サンプルバイアル32は、上部が円筒形状を有し、中央部が円錐形状を有し、下部が半球形状を有する。下部要素30のサポートプレート31の上面に溝37,39(第1および第3溝)が設けられており、これらの溝が反応室33を、下部要素30のサポートプレート31の下面に設けられた液体供給口34と第1圧力ポート35とに接続する。さらなる(第2)溝38が下部要素30のサポートプレート31の上面に設けられていて、下部要素30のサポートプレート31の下面に設けられた第2圧力ポート36と流体連通している。図1に関連して上述したとおり、適切な流体接続により、上記液体供給口34は上記液体供給手段16に接続され、上記第1および第2圧力ポート35,36は圧力供給手段14a,14bに接続されている。当業者には理解されるように、これらの流体接続はさらに、流体、すなわち液体や気体の反応容器20への制御された出し入れを可能にするために、それぞれの流体バルブを含むかもしれない。
上記中央要素40のサポートプレート41のほぼ中央に、サポートプレート41の下面から下方へとスペーサ要素42が伸びていて、このスペーサ要素42が下部要素30のサンプルバイアル32によって画定された反応室33内へと入り込んでいる。しかし、このスペーサ要素42は反応室33の底までは伸びていない。そうではなく、スペーサ要素42の下端と反応室33の底(底面)との間には距離(所定の容積に対応)がある(特に図2c参照)。このスペーサ要素42は内部流体チャネルを形成しており、有利なことに、ノズル様の形状を有する。しかし、当業者は、スペーサ要素42が円筒管形状を有し得ることは理解できよう。
好ましい実施形態によれば、または好ましくは、上記スペーサ要素42の下端と上記反応室33の底との距離は、0.1cm〜0.5cmの範囲にあり、最も好ましくは約0.25cmである。この最も好ましい距離は、好ましくは、上記スペーサ要素42の下端と上記反応室33の底との間の容積35 μlに相当する。下記のことより当業者には理解できるように、本発明によれば、PCR中、液体サンプルの容積は, PCR中に達する最高温度での液体サンプルの熱膨張を考慮して、反応室33内の液体サンプルがPCR中にスペーサ要素42の下端に接触しないように選ばねばならない。本発明のさらなる好ましい実施形態によれば、もしくは好ましくは、上記スペーサ要素42の内部流体チャネルによって画定される容積は、上記スペーサ要素42の下端と上記反応室33の底との間の容積よりも小さい。
スペーサ要素42によって画定される内部流体チャネルは、上記サポートプレート41の上面から上方に突き出たメンブレンサポート43の内面によって画定される漏斗形状の流体チャネルと流体連通している(図2cおよび2d参照)。上記メンブレンサポート43はほぼ円筒形状の外面を有し、メンブレン要素50を受けて保持するよう構成されている。中央要素40のサポートプレート41には、上記下部要素30の第2溝38および第2圧力ポート36との流体連通のために圧力スルーホール45が設けられている。オプションとして、流体密封止のために、サポートプレート41の上面に、メンブレンサポート43と圧力スルーホール45とを取り囲むシール要素44、例えばガスケット等を設けることができる。しかし、シール要素を全く設けないことも、あるいは、2以上の別個のシール要素を用いることができることも、当業者は簡単に理解できるだろう。
上記メンブレン要素50は、中央要素40のサポートプレート41の上面に設けられたメンブレンサポート43上に設けられている。このメンブレン要素50は、略円形の多孔質メンブレン51と、この多孔質メンブレン51に接続されたメンブレンサポートスカート52とを含む。メンブレンサポートスカート52は上記中央要素40のメンブレンサポート43の円筒形状の外面にぴったりと嵌合する形状を有する。これとは別の実施形態では、多孔質メンブレン51がメンブレン要素50全体を形成することができ、メンブレンサポート43の円筒形状の外面と上部要素60の貯蔵容器62の円筒形状の内面との間にクランプされる。これについては、後述する。好ましくは、多孔質メンブレン51は、英国ケント、メードストンのWhatman(ワットマン)社のナイロンメンブレン「Nytran SPC(ナイトランSPC)」である。好ましくは、メンブレン要素50には、標的DNAに相補の複数の異なるハイブリダイゼーションプローブが固定化されている。当業者に理解されるように、多孔質メンブレン51は、例えばインクジェットプリント技術によって、上記のようなハイブリダイゼーションプローブを備えることができ、また、例えばUVクロスリンキングによって、ハイブリダイゼーションプローブを固定化することができる。このような方法は当業者には周知であるため、これ以上は説明しない。
上記上部要素60は、例えば中央要素40のサポートプレート41の上面のアセンブリーピン46と上部要素60のサポートプレート61のアセンブリーホール65とにより、中央要素40およびメンブレン要素50の上に適切に配置されている。円筒形状の透明な貯蔵容器62が上部要素60のサポートプレート61の上面から上方に延びて上記貯蔵室または検出室63を画定する。この貯蔵室63はスペーサ要素42と多孔質メンブレン51とを介して反応室33に流体連通している。上記貯蔵容器62の一側と上記サポートプレート61の上面との間に配置された接続要素64によって画定される流体チャネルは、上記圧力スルーホール45と溝38とを介して貯蔵室63と第2圧力ポート36とを流体連通させる。後でより詳しく述べるように、第2圧力ポート36を経由して好ましくは空気を強制的に動かして、またはポンプにより、貯蔵室63に出し入れすることによって、反応室33内および貯蔵室63内の空気および/または液体の動きを制御することが可能である。光学的励起及び検出手段18のための基準点(reference point)として働くために、基準要素(reference element) 66を上部要素60の外面に設けることができる。
本発明の反応容器20およびこの反応容器20を備えたPCR装置10の主要な構成上の特徴をこれまで説明したが、以下に、図3a−3cを参照して、PCR中およびその後の検出工程におけるこれらの装置の機能について説明する。本発明によるPCR装置10とその反応容器20を用いてPCRを行うために、液体供給手段16から液体供給口34と第1溝37を通って反応室33へと液体サンプルを供給する。この液体サンプルは、増幅すべき少なくとも1つの標的DNAの外、少なくとも1つの蛍光プライマーを含有しているべきである。これは、より詳しくは後述するように、多孔質メンブレン51にハイブリッド形成された後の増幅された標的DNAを光学的に検出できるようにするためである。これに代えて、液体サンプル(および、おそらくはさらなる反応液)を反応室33内に導入する前に、蛍光プライマーを、例えば乾燥状態で反応室33内に設けることもできる。適当な蛍光プライマーは当業者には周知であるので、ここでは詳細には述べない。
既に述べたとおり、液体サンプルの選択容積は、好ましくは、反応室33内の液体サンプルが、反応室33内に延びるスペーサ要素42の下端と接触しないように選択される。一旦液体サンプルが反応室33内に入れられると、サンプルバイアル32と熱的に連通している加熱および/または冷却手段12aによって複数の熱サイクル工程を実行することができる。本発明の好ましい実施形態によれば、もしくは、好ましくは、上記加熱および/または冷却手段12aは、上記サンプルバイアル32の下端を収容するための少なくとも1つの井戸を持つ熱ブロック(thermal block)によって提供される。この目的のため、この熱ブロックの井戸によって画定される凹部の形状は好ましくは、当業者にはよく知られているように、サンプルバイアル32の形状と相補の形状である。
熱サイクルプロセス中、液体サンプルは、図3aに模式的に示すように、サンプルバイアル32によって画定される反応室33内の位置に存したままである。上述したとおり、これは、PCR中に達する96°Cまでの、またはそれ以上の最高温度での液体サンプルの熱膨張を考慮して、好ましくは、反応室33内の液体サンプルがスペーサ要素42の下端に接触しないように選択することによって達成できる。好ましい実施形態によれば、もしくは好ましくは、多孔質メンブレン51は、PCR中、加熱および/または冷却手段12aによって、少なくとも80°C、より好ましくは約100°C以上まで加熱される。これは多孔質メンブレン51を乾いた状態に保つためである。
好ましくは、PCRが完了した後、液体供給手段16から液体供給手段34と溝37とを経由して反応室33へとハイブリダイゼーション緩衝液および/または他の液剤を供給する。この供給は、反応室33内の液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液がスペーサ要素42の下端に接触するまで、好ましくは、スペーサ要素42の下端を沈めるまで行われる。したがって、好ましい実施形態によれば、もしくは好ましくは、ハイブリダイゼーション緩衝液を加えた後は、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液の容積(volume)は35 μlよりも大きい。当業者はよく知っているように、適切なハイブリダイゼーション緩衝液は、バックグラウンドを最小限に抑え、ハイブリダイゼーションプローブからの強い信号を維持しながら、ハイブリダイゼーション時間を短縮できる。
液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液がスペーサ要素42の下端を沈めたとき、反応室33内の液体レベルよりも上(即ち、スペーサ要素42の外側)にある空気はもはやスペーサ要素42の内側の液体レベルよりも上にある空気と連通していない。それは、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液が間にあるからである。PCR中だけ、つまり、液体サンプルがスペーサ要素42の下端に接触しないときだけ、反応室33内かつスペーサ要素42外側の空気はスペーサ要素42内の空気と直接連通する。
液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液がスペーサ要素42の下端を沈めたとき、貯蔵室63に真空または負圧を印加することができ、かつ/または、圧力供給手段14aおよび/または圧力供給手段14bの適切な制御により反応室33に過圧を印加することができる。第1圧力ポート35と第2圧力ポート36との間の圧力差により、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液は、反応室33からスペーサ要素42(その下端は液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液内に沈んでいる。)を通って多孔質メンブレン51の方へと移動する。本発明の方法のこの段階を概略的に図3bに示す。
液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液がスペーサ要素42を通って多孔質メンブレン51の方へ移動できるようにするためには、スペーサ要素42内の液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液の上位レベルと多孔質メンブレン51との間にトラップされている空気が多孔質メンブレン51を通って出る(vent)ことができることが必要である。つまり、本発明の方法のこの段階にある間は、多孔質メンブレン51は少なくともある程度は通気性がなければならない。PCR中に湿るまたは濡れることにより多孔質メンブレン51の通気性が悪影響を受けないことを確保するために、PCR中に、多孔質メンブレン51を上記加熱および/または冷却手段12bなどによって、好ましくは、少なくとも80°Cの温度、好ましくは少なくとも約100°Cまたはそれ以上の温度まで加熱する。
液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液が多孔質メンブレン51と接触すると、本発明に従って相乗的に用いられる2つの重要な効果を奏する。第1に、蛍光プライマーを含む増幅された標的DNAの少なくとも幾らかは、標的DNAの構造に対して相補の構造を持つ多孔質メンブレン51に設けたハイブリダイゼーションプローブにそれぞれ結合するので、光学的励起及び検出手段18、例えば、適切な光源と、適切な光学素子を有するCCD検出器またはCMOS検出器などを用いて、好ましくは落射蛍光技術により、それらを検出することができる。第2に、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液は多孔質メンブレン51材料(好ましくはナイロン)を濡らしてその物性に影響を与える。液体が多孔質メンブレン51の孔を満たし始め、最終的にはそれらの孔を遮断するようになるからである。当業者は知っている通り、一定の濡れでの所定の液体と孔径に対する毛管力により、気泡に孔を通過させるのに必要な圧力は孔のサイズ(孔径)に反比例する。対応する泡立ち点(bubble-point)試験についてASTM方法F316に記載されている。沸点圧未満の圧力では、空気は拡散によってのみメンブレンを通過するが、液体を孔から取り出せるほど圧力が十分大きければ、つまり沸点圧以上であれば、空気の大きな流れが始まって、気泡が見られる。
本発明の好ましい実施形態によれば、もしくは好ましくは、図3cに示すように、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液が貯蔵室63内に、即ち多孔質メンブレン51の上方にくるまでこの液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液を動かして多孔質メンブレン51を通過させるために多孔質メンブレン51の沸点圧未満の圧力を用いる。好ましくは、1.4バール未満、より好ましくは50〜250ミリバールの範囲内、そして最も好ましくは100〜200ミリバールの範囲内の圧力を用いて、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液を上方に移動させて多孔質メンブレン51を通過させる。反応容器20の正確なジオメトリ(形状・配置)によっては、気泡は1.4バールを超える圧力で発生し始める可能性がある。
乾いた状態と湿った状態で多孔質メンブレン51が上述の通りの異なる物理的ビヘービア(physical behaviour)を有することにより、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液は多孔質メンブレン51に接触したままでいる(但し、沸点圧力より大きい圧力が用いられた場合を除く。)ことを理解することは重要である。つまり、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液は、いわば、多孔質メンブレン51にくっつくのである。このことにより、次のような有利な可能性が提供される。つまり、貯蔵室63に過圧を付与し、かつ/または、反応室33に真空又は負圧を付与することにより、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液を動かし、またはポンプで押しだして、図3cに示す位置すなわち貯蔵室63内から、多孔質メンブレン51を通って、図3bに示す位置すなわちスペーサ要素42によって画定される内部流体チャネルへと戻すことができる。しかし、多孔質メンブレン51がこの位置でなおも湿った状態にあるので、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液は多孔質メンブレン51に接触したままである。圧力供給手段14aおよび14bを適切に制御することで、多孔質メンブレン51に接触させたままでこの液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液を前後に移動させて多孔質メンブレン51を通過させることが可能であることは、当業者は理解できよう。
設けることができるバルブは空気の流れ(流量)と液体サンプルの流れ(流量)を制御することを可能とする。例えば、ポート35における閉バルブと(外部または周囲圧力とつながった)ポート34における開バルブとにより、-150ミリバールの負圧と+150ミリバールの過圧が交互にポート36に印加される。したがって、十分な圧力差(pressure differential)を所望の通り提供することができる。
本発明によれば、好ましくは、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液は、少なくとも5回、最も好ましくは少なくとも10回、多孔質メンブレン51を通過させられる。ある時点で、飽和が起こり、そのため、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液をさらに動かして多孔質メンブレン51を通過させても、検出すべき信号を十分に向上させることはできない。本発明の好ましい実施形態によれば、もしくは好ましくは、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液の次の2回の多孔質メンブレン51通過の間に一時的な中断を行う。好ましくは、10〜60秒の中断を行う。
本発明の方法のさらなる工程として、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液が少なくとも1回は通過した後の多孔質メンブレン51を、光学的励起及び検出手段18によって光学的に分析する。迷光を最低限に抑えるために、本発明によれば、多孔質メンブレン51の
光学的分析のために、液体サンプルとハイブリダイゼーション緩衝液との混合液は、ほぼ図3bに示す位置すなわちスペーサ要素42によって画定される内部流体チャネル内か多孔質メンブレン51の「下方」(少なくとも2回多孔質メンブレン51を通過した後)にあることが好ましい。
本発明に係る反応容器20は、1回の使用のためだけのディスポーザブルユニットとして構成されてもよいし、それに代えて、反応容器20の多孔質メンブレン51を取り替え可能なユニットとなして本発明の反応容器20を2回以上使用できるようにしてもよい。
当業者には理解できるように、本発明のPCR装置10の反応容器20は、制御することが困難であることが多い内部バルブを一切必要としない。なぜならば、有利なことに、そのようなバルブの機能は、本質的に、反応容器20の多孔質メンブレン51およびその乾いた状態と湿った状態で異なる物理的性質によってもたらされるからである。
図4a〜4cは本発明のさらなる好ましい実施形態に係る反応容器の異なる図である。図4aは反応容器の上部要素60と中央要素40の斜視図である。図4bは中央要素40の底面図であり、図4cはその側面図である。この反応容器20は図1、2a〜2d、および3a〜3cについて説明した実施形態のものに類似している。付加的な構成が設けられている。つまり、液体供給口34から供給された液体サンプルを反応室33内へと導くように構成されたガイド部材47,48が設けられている。詳細には、図4aおよび4bは2つのガイド部材を示しており、図4cはこれらのガイド部材の1つを示している(もう一つはガイド48の後ろに配置されている。)。
中央要素40は好ましくは、追加の溝、つまり、第1溝437、第2溝438、第3溝439を備える(図4b参照)。これらの溝は下部要素30の溝37,38,39に対応する。上記下部要素の上面と上記中央要素の下面とが嵌合して合わさると、この下部要素の溝と中央要素の溝とが互いに整列するので、液体または気体特に空気を供給するための十分なスペースができる。つまり、これらの溝は、(下部要素と中央要素とにおける)2つの半溝(groove halves)によって提供されてもよいし、あるいは、(下部要素または中央要素のいずれかにおける)ただ1つの溝によって提供されてもよい。
好ましくは、1つの溶接サポートラインまたは部材49(または複数の溶接サポートライン)が設けられており(図4b参照)、上記下部要素と中央要素とを溶接で接合する際に適切な溶接を行うことを可能とする。好ましくは、中央要素と上部要素とを接合するためにもこのようなサポートラインを設ける。溶接ラインは溶接中に溶融して、非常に強くて密な接続を可能とする。
溝437,438,429および溶接サポートライン49は、図1、2a〜2d、および3a〜3cについて説明した実施形態においても設けることができる。
好ましくは、各ガイド部材はノーズとして構成されており、スペーサ要素42に、好ましくは、このスペーサ要素42の上端に設けられ、第1溝37,437の方に向いている。この実施形態では、1つのガイド部材または複数のガイド部材は中央要素40の一部として設けられる。即ち、中央要素40はこのスペーサ要素を含み、したがって、上記1つ又は複数のガイド部材も含んでいる。
液体供給口34を介して入れられた液体サンプルは、溝37,437を通って移動し、ガイド部材47,48であるノーズによって反応室33の底へと向かわせられる。そこでは、第3溝39を通る圧力ポート35への(例えばスペーサ要素42の上端に沿っての)直接液体輸送は防止される。この望ましくない液体輸送は、高温の場合または表面活性物質を用いた場合にときとして起こりうる。
上記ガイド部材は、所望の方向に液体を向かわせることを可能とするよう種々の態様で構成することができる。1または2のガイド部材を設けることが可能だけでなく、複数のガイド部材を設けることもできる。この場合、上記スペーサ要素42の上端に沿った液体の流路を遮断するには2つのガイド部材で十分である。
図5は本発明のPCR装置の一部となり得るカートリッジ100を示している。当業者は図5から理解できるように、有利なことに、PCR装置の一部としてのこのようなカートリッジにおいて2つ以上の本発明の反応容器20を用いて、適切な流体接続を提供し、かつ、それぞれの反応容器の多孔質メンブレンの光学的分析を可能とする。
本発明を詳しく説明したが、本発明は上述の特定の装置、使用法、方法に限定されず、種々変更してもよい。たとえば、上では、本発明を、反応容器20を備えたPCR装置10という流れで説明したが、有利なことに、PCR以外によるサンプル処理のためにも適用してもよい。さらに、当業者には理解できることであるが、原理的には、上記のように反応室33内にハイブリダイゼーション緩衝液および/または他の反応液を投与することによって静止したスペーサ要素42に対して液体サンプルを 「移動」させる代わりに、液体サンプルへ向けてスペーサ要素42を移動させることにより、スペーサ要素42の下端部を液体サンプルに沈めることができる。また、この明細書で使用している用語は具体的実施形態を説明する目的のためのものだけであって、本発明の範囲を制限する意図ではなく、本発明の範囲は添付の請求項のみによって制限されることは理解されねばならない。他の意味で定義されていなければ、ここで使用したすべての技術用語および科学用語は、当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。
この明細書およびこれに続く特許請求の範囲全体にわたって、文脈が他の意味となることを要求しなければ、単語「備える」や「含む」及びその活用形である「備えている」や「含んでいる」等の単語は、記載の整数または工程、または一群の整数または工程を含むことを意味しているが、他の整数または工程、または一群の整数または工程を排除することを意味するものではないと理解されよう。
この明細書において数冊の文献が引用されている。ここで引用した文献(すべての特許、特許明細書、科学刊行物、製造業者の仕様書、取扱説明書、等々を含む)のそれぞれは、その全体が、引用によりこの明細書に組み込まれている。この明細書中のなにもかもを、本発明が先行発明によりその開示に先行する資格がないと認めたものであると見なすべきではない。
10 PCR装置
12a,12b 加熱および/または冷却手段
14a,14b 圧力供給手段
16 液体供給手段
18 光学的励起及び検出手段
20 反応容器
30 下部要素
31 サポートプレート
32 サンプルバイアル
33 反応室
34 液体供給口
35 第1圧力ポート
36 第2圧力ポート
37 第1溝
38 第2溝
39 第3溝
40 中央要素
41 サポートプレート
42 スペーサ要素
43 メンブレンサポート
44 シール要素
45 圧力スルーホール
46 アセンブリーピン
47 ガイド部材
48 ガイド部材
49 溶接サポートライン
437 第1溝
438 第2溝
439 第3溝
50 メンブレン要素
51 多孔質ハイブリダイゼーション
52 メンブレンサポートスカート
60 上部要素
61 サポートプレート
62 貯蔵容器
63 貯蔵室
64 接続要素
65 アセンブリーホール
66 基準要素
100 PCRカートリッジ

Claims (30)

  1. PCRを行い、増幅されたPCR産物を検出するPCR装置(10)のための反応容器(20)であって、
    増幅されるための少なくとも1つの標的DNAを含む液体サンプルを収容するための反応室(33)及び貯蔵室(63)と、
    上記反応室(33)内へと延びるスペーサ要素(42)と、
    多孔質メンブレン(51)に固定化された少なくとも1つの特異的ハイブリダイゼーションプローブ上に上記液体サンプル内の上記少なくとも1つの標的DNAをハイブリッド形成するための上記多孔質メンブレン(51)と、
    を備え、
    上記反応室(33)と上記貯蔵室(63)は、上記多孔質メンブレン(51)と上記スペーサ要素(42)によって画定される流体チャネルとを介して流体連通するように構成されており、
    上記多孔質メンブレン(51)は、乾いた状態では、空気または他の気体の通過ならびに液体の通過を許容する一方、湿った状態では、液体の通過はなおも許可するが空気または他の気体の通過は遮断するように構成されており、
    上記スペーサ要素(42)の下端は上記反応室(33)内へと延びるがその反応室(33)の底には達しておらず、上記スペーサ要素(42)の上端は上記多孔質メンブレン(51)に対向しており、
    上記反応容器(20)は、PCR中には上記液体サンプルが上記反応室(33)内にとどまり、PCR後に、上記少なくとも1つの標的DNAのハイブリダイゼーションおよびその後の検出のために、この液体サンプルが上記スペーサ要素(42)を経由して上記多孔質メンブレン(51)を通過させられるように構成されていることを特徴とする反応容器(20)。
  2. 請求項に記載の反応容器(20)において、
    上記反応容器(20)は、
    上記貯蔵室(63)内に過圧(overpressure)を、上記反応室(33)内に真空または負圧を提供するか、または、上記貯蔵室(63)内に真空または負圧を、上記反応室(33)内に過圧を提供するように構成されていて、
    上記液体サンプルを、上記多孔質メンブレン(51)に接触させたまま、少なくとも1回、上記多孔質メンブレン(51)を通って前後に移動させるようになっていることを特徴とする反応容器(20)。
  3. 請求項に記載の反応容器(20)において、
    上記反応容器(20)は、
    上記貯蔵室(63)内に過圧(overpressure)を、上記反応室(33)内に真空または負圧を提供するか、または、上記貯蔵室(63)内に真空または負圧を、上記反応室(33)内に過圧を提供するように構成されていて、
    上記液体サンプルを、上記多孔質メンブレン(51)に接触させたまま、少なくとも5回、上記多孔質メンブレン(51)を通って前後に移動させるようになっていることを特徴とする反応容器(20)。
  4. 請求項に記載の反応容器(20)において、
    上記反応容器(20)は、
    上記貯蔵室(63)内に過圧(overpressure)を、上記反応室(33)内に真空または負圧を提供するか、または、上記貯蔵室(63)内に真空または負圧を、上記反応室(33)内に過圧を提供するように構成されていて、
    上記液体サンプルを、上記多孔質メンブレン(51)に接触させたまま、少なくとも10回、上記多孔質メンブレン(51)を通って前後に移動させるようになっていることを特徴とする反応容器(20)。
  5. 請求項1からまでのいずれか1に記載の反応容器(20)において、
    上記スペーサ要素(42)の上端は上記多孔質メンブレン(51)に接する関係で配置されていることを特徴とする反応容器(20)。
  6. 請求項1からまでのいずれか1に記載の反応容器(20)において、
    上記スペーサ要素(42)の下端と上記反応室(33)の底との距離は、0.1cm〜0.5cmであることを特徴とする反応容器(20)。
  7. 請求項1からまでのいずれか1に記載の反応容器(20)において、
    上記多孔質メンブレン(51)はナイロン材料を含むことを特徴とする反応容器(20)。
  8. 請求項1からまでのいずれか1に記載の反応容器(20)において、
    上記反応室(33)は下部要素(30)の一部として設けられているサンプルバイアル(32)によって画定され、かつ/または、上記貯蔵室(63)は上部要素(60)の一部として設けられている貯蔵容器(62)によって画定されることを特徴とする反応容器(20)。
  9. 請求項に記載の反応容器(20)において、
    中央要素(40)が、上記上部要素(60)と上記下部要素(30)との間に配置されているか、配置されるように構成されていることを特徴とする反応容器(20)。
  10. 請求項に記載の反応容器(20)において、
    上記中央要素(40)は上記スペーサ要素(42)を含むことを特徴とする反応容器(20)。
  11. 請求項1から10までのいずれか1に記載の反応容器(20)において、
    上記反応室(33)は、少なくとも1つの標的DNAを含む液体サンプルをこの反応室(33)に供給するための液体供給口(34)と流体連通していることを特徴とする反応容器(20)。
  12. 請求項11に記載の反応容器(20)において、
    上記液体供給口(34)は第1溝(37,437)によって上記反応室(33)に接続されていることを特徴とする反応容器(20)。
  13. 請求項11または12に記載の反応容器(20)において、
    少なくとも1つのガイド部材(47、48)が設けられており、このガイド部材(47、48)は、液体供給口(34)から上記反応室(33)へ供給される液体サンプルを導くように構成されていることを特徴とする反応容器(20)。
  14. 請求項13に記載の反応容器(20)において、
    2つのガイド部材(47、48)が、上記スペーサ要素(42)に配置されていて、第1溝(37、437)からの液体は、上記反応室(33)内に導かれるようになっていることを特徴とする反応容器(20)。
  15. 請求項1に記載の反応容器(20)において、
    上記2つのガイド部材(47、48)が、上記スペーサ要素の上端に配置されていて、第1溝(37、437)からの液体は、上記スペーサ要素(42)の上端に沿って流れることが防止されるようになっていることを特徴とする反応容器(20)。
  16. 請求項1から15までのいずれか1に記載の複数の反応容器(20)と、
    上記複数の反応容器(20)にそれぞれ流体連通して、複数の反応容器(20)に液体サンプルを供給するために個別に制御可能な複数の流体チャンネルと
    を備えたことを特徴とするPCR装置のためのカートリッジ(100)。
  17. 請求項1から15までのいずれか1に記載の少なくとも1つの反応容器(20)と、
    上記少なくとも1つの反応容器(20)の反応室(33)および/または貯蔵室(63)を加熱および/または冷却するための、抵抗加熱手段および/または対流冷却手段などの加熱および/または冷却手段(12a、12b)と
    を備えたことを特徴とするPCR装置(10)
  18. 請求項17に記載のPCR装置(10)において、さらに、
    上記反応室(33)と流体連通する第1圧力ポート(35)と上記少なくとも1つの反応容器(20)の貯蔵室(63) と流体連通する第2圧力ポート(36)との間に圧力差を提供するための圧力供給手段(14a,14b)と、
    上記少なくとも1つの反応容器(20)の液体供給口(34)を介して上記少なくとも1つの反応容器(20)の反応室(33)に液体サンプルおよび/または反応剤液を供給するための液体供給手段(16)と、
    上記少なくとも1つの反応容器(20)の多孔質メンブレン(51)を光学的に検査するための、適切な光源及び適切な光学素子を有するCCD検出器またはCMOS検出器などの光励起及び検出手段(18)と
    の少なくともいずれかを備えたことを特徴とするPCR装置(10)。
  19. 請求項18に記載のPCR装置(10)において、
    光学的な検査は落射蛍光により行われることを特徴とするPCR装置(10)。
  20. 反応室(33)において、少なくとも1つの増幅されるための標的DNAを含む液体サンプルを用いて、この液体サンプルが反応室(33)内へと延びるスペーサ要素(42)の下端と接触しないようにPCRを行うステップ(a)と、
    上記PCRの少なくとも1サイクルを完了した後、上記液体サンプルを上記スペーサ要素(42)の下端に接触させ、少なくとも1つの増幅された標的DNAを含む上記液体サンプルを、ハイブリダイゼーションのために、上記スペーサ要素(42)を経由して多孔質メンブレン(51)を通過させるステップ(b)と、
    を備え、
    上記スペーサ要素(42)の下端は上記反応室(33)内へと延びるがその反応室(33)の底には達しておらず、上記スペーサ要素(42)の上端は上記多孔質メンブレン(51)に対向しており、
    上記ステップ(a)の間、上記多孔質メンブレン(51)は乾いた状態に保たれて、空気または他の気体の通過ならびに液体の通過を許容し、上記ステップ(b)の間、上記多孔質メンブレン(51)は湿った状態になって、液体の通過はなおも許容するが空気または他の気体の通過は遮断することを特徴とするPCRを行い、増幅されたPCR産物を検出する方法。
  21. 請求項20に記載の方法において、
    上記PCRの後に上記液体サンプルにハイブリダイゼーション緩衝液および/または別の液体を加えることにより上記液体サンプルを上記スペーサ要素(42)の下端に接触させることを特徴とする方法。
  22. 請求項20または21に記載の方法において、
    上記液体サンプルを、少なくとも1回、上記多孔質メンブレン(51)を通って前後に移動させることを特徴とする方法。
  23. 請求項20または21に記載の方法において、
    上記液体サンプルを、少なくとも5回、上記多孔質メンブレン(51)を通って前後に移動させることを特徴とする方法。
  24. 請求項20または21に記載の方法において、
    上記液体サンプルを、少なくとも10回、上記多孔質メンブレン(51)を通って前後に移動させることを特徴とする方法。
  25. 請求項20から24までのいずれか1に記載の方法において、
    上記液体サンプルを上記多孔質メンブレン(51)を通過させるために、1.4バール未満の圧力を用いることを特徴とする方法。
  26. 請求項20から24までのいずれか1に記載の方法において、
    上記液体サンプルを上記多孔質メンブレン(51)を通過させるために、50〜250ミリバールの範囲にある圧力を用いることを特徴とする方法。
  27. 請求項20から24までのいずれか1に記載の方法において、
    上記液体サンプルを上記多孔質メンブレン(51)を通過させるために、100〜200ミリバールの範囲にある圧力を用いることを特徴とする方法。
  28. 請求項20から27までのいずれか1に記載の方法において、
    上記PCRの間、上記多孔質メンブレン(51)を少なくとも80°Cまで加熱することを特徴とする方法。
  29. 請求項20から27までのいずれか1に記載の方法において、
    上記PCRの間、上記多孔質メンブレン(51)を少なくとも100°Cまで加熱することを特徴とする方法。
  30. 請求項20から29までのいずれか1に記載の方法において、
    上記多孔質メンブレン(51)の光学的検出のために、上記液体サンプルを上記スペーサ要素(42)内へ戻すことを特徴とする方法。
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