JP5992814B2 - 被加熱物支持部材およびそれを備えた加熱用燃焼器 - Google Patents

被加熱物支持部材およびそれを備えた加熱用燃焼器 Download PDF

Info

Publication number
JP5992814B2
JP5992814B2 JP2012267473A JP2012267473A JP5992814B2 JP 5992814 B2 JP5992814 B2 JP 5992814B2 JP 2012267473 A JP2012267473 A JP 2012267473A JP 2012267473 A JP2012267473 A JP 2012267473A JP 5992814 B2 JP5992814 B2 JP 5992814B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heated
support member
heated object
burner
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012267473A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014114972A (ja
Inventor
洋 押部
洋 押部
純子 井川
純子 井川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Gas Co Ltd filed Critical Tokyo Gas Co Ltd
Priority to JP2012267473A priority Critical patent/JP5992814B2/ja
Publication of JP2014114972A publication Critical patent/JP2014114972A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5992814B2 publication Critical patent/JP5992814B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gas Burners (AREA)

Description

本発明は、バーナを備えた加熱用燃焼器において該バーナの上位に被加熱物を保持するために用いられる被加熱物支持部材、および該被加熱物支持部材を備えた加熱用燃焼器に関する。
バーナを備えた加熱用燃焼器において、バーナの直上位置に、鍋やフライパンのような調理容器である被加熱物を安定した姿勢で保持するために、例えば五徳と通称されるような被加熱物支持部材が用いられる。被加熱物支持部材は、通常、特許文献1に記載されるように、放射方向に延びる被加熱物の載置部と、該載置部の外縁近傍から下方に延出する脚部とで構成される。特許文献2には、板状の五徳リングの表面に五徳爪を螺旋状に配置した五徳が記載されている。
特開2010−216672号公報 特開2008−267808号公報
従来、家庭用コンロのようなバーナを備えた加熱用燃焼器のための燃料ガスには、メタンやエタンやプロパンのような炭化水素系のものが用いられている。炭化水素系燃料を燃焼させるとCOの発生を避けることができない。環境保全の観点からは、COが発生しないあるいはCOの発生が少ない水素を主成分とする燃料ガスを用いることが望ましい。
しかしながら、水素原子を多く含んだ燃料を燃焼させると、生成物の1つとして多くの水(水蒸気)が発生する(式1、式2)。このため、コンロなどの加熱調理器において、鍋などの被加熱物の温度が低い段階では、被加熱物の表面に触れた水蒸気が凝縮して水滴となるのを避けられない。例えば、水素をメタンと同熱量燃やした場合、水素燃料による水蒸気はメタン燃料より約1.6倍多く発生する(式3)。
式1:CH4 +2O2 → CO2+2H2O+39.93 MJ/m3
式2:H2 + (1/2)O2 →H2O +12.78 MJ/m3
式3:3.12 H2 +3.12 (1/2)O2 → 3.12 H2O +39.93 MJ/m3 (3.12=1.56×2)
〈なお、発熱量はいずれも標準状態におけるHHV(出典:ガス燃焼の理論と実際:財団法人 省エネルギーセンター発行、p.11)〉
そのために、水素を多く含んだ燃料を家庭用コンロのようなバーナを備えた加熱用燃焼器の燃料ガスとして用いると、大量の水滴が結露水として発生するようになり、次のような問題が生じる。
・水滴がバーナへ落ち、火炎温度の低下を招き所望の出力を得にくくなる。
・水滴がバーナへ落ち、バーナの炎孔を塞ぎ、所望の出力を得にくくなる。
・水滴がバーナ周囲の床面に落ち、水たまりができて作業環境を悪化させる。
従来のバーナを備えた加熱用燃焼器は、前記のようにメタンやエタンやプロパンのような炭化水素系の燃料ガスを用いることを前提に作られている。この場合、燃料ガスの燃焼によって生成される水(水蒸気)は無視できる量であって、使用に当たって格別の問題は生じていない。しかし、今後、水素を多く含む燃料ガスを熱源として用いるようになったときに、上記のような問題が顕在化する恐れがある。
本発明は、バーナを備えた加熱用燃焼器において、今後生じる可能性のある上記の問題を解決することを課題としており、より具体的には、水素あるいは水素を多く含む燃料ガスを熱源として用いる場合であっても、燃焼時に発生する生成水によってバーナの出力低下や作業環境の悪化が生じることを効果的に回避できるようにした被加熱物支持部材を開示することを課題とする。また、該被加熱物支持部材を備えた加熱用燃焼器を開示することを課題とする。
本発明による被加熱物支持部材は、基本的に、バーナを備えた加熱用燃焼器に設置した状態で被加熱物を当該バーナの上位に保持できるようにした被加熱物支持部材であって、該被加熱物支持部材は、中央に開口部を備えた平板状の被加熱物保持部と、該被加熱物保持部から下方に延出する支持脚とを備えることを特徴とする。また、本発明による加熱用燃焼器は、上記の被加熱物支持部材を備えた加熱用燃焼器であることを特徴とする。
本発明による被加熱物支持部材を備えた加熱用燃焼器を用いて被加熱物を加熱する場合において、被加熱物の外側面が低温状態にある加熱開始時に、燃焼ガス中に含まれる水蒸気が被加熱物の外側面上で凝縮して水滴となっても、その水滴の大部分は、バーナの燃焼面まで落下することなく、被加熱物支持部材を構成する平板状の被加熱物保持部の上に滞留する。結果として、バーナの燃焼面に落下する水滴はなくなるか、落下するとしてもごく少量となり、燃焼開始当初において、火炎温度が低下すること、あるいはバーナの炎孔が塞がれることで、所望の出力を得にくくなるのを回避することができる。また、加熱用燃焼器におけるバーナ周囲の床面に水滴が落下するのも回避できるので、水たまりによって作業環境が悪化するのも回避でき、清潔な作業環境を維持することがきる。それらのことから、本発明による被加熱物支持部材および該被加熱物支持部材を備えた加熱用燃焼器は、水素または水素を多く含む燃料ガスを熱源として用いる場合に、実用上においてきわめて有効性の高いものとなる。
なお、本発明による被加熱物支持部材の平面視での形状、特に被加熱物保持部の平面視での形状に制限はなく、円形、楕円形、矩形など任意である。被加熱物の底面形状に合わせて、それに一致した形状するのが、通常は好ましい。
本発明による被加熱物支持部材の一態様において、少なくとも前記被加熱物保持部の表面には適数本の凹溝およびまたはエンボスが形成される。この態様では、凹溝の場合は水滴がそこに貯留されることで、またエンボスの場合には該エンボスが水滴の流れに対する障害物となることで、滞留した水滴が被加熱物保持部から流れ出るのを効果的に阻止することができる。そのために、本発明による前記作用効果を一層確実に奏することが可能となる。このような凹溝およびまたはエンボスは、被加熱物保持部に連続する前記支持脚にも形成するようにしてもよい。
本発明による被加熱物支持部材の一態様において、前記被加熱物保持部は、荷重支持材としての適数本の棒部材と気体は通過するが水滴は通過できない多孔性材料とで構成される。この態様では、燃焼ガスは前記多孔性材料を通過して被加熱物に達することができるので、加熱効率が大きく低下することはない。一方、水滴は多孔性材料によって下方への落下は阻止されるので、本発明による前記作用効果は確実に奏される。前記多孔性材料としては、パンチングメタルや金網を例示できる。孔径は、0.5〜3mm程度であれば所期の目的は達成可能である。
本発明による被加熱物支持部材の一態様において、前記被加熱物保持部の前記開口部の形状は被加熱物の周側壁の外郭形状に相似した形状とされる。この態様では、被加熱物の底面の大きさが被加熱物保持部の開口部の大きさよりも小さい場合であっても、被加熱物の一部を前記開口部内に入り込ませた姿勢で、燃焼ガスによる所要の加熱を受けることが可能となり、かつその状態で本発明による前記作用効果を十分に奏することができる。
本発明による被加熱物支持部材の一態様において、前記被加熱物保持部の下方に中央に開口部を備えた受け皿がさらに備えられる。この態様では、被加熱物保持部で捕捉できなかった水滴、または被加熱物保持部から下方に落下する水滴を、前記受け皿で捕捉することが可能となり、バーナ周囲の床面に水滴が落下して作業環境が悪化するのを一層確実に阻止することができる。この態様において、前記受け皿は、前記被加熱物支持部材を前記加熱用燃焼器に設置した状態で、前記バーナの燃焼面よりも下位の位置に備えられていることは好ましい。受け皿をバーナの燃焼面よりも下位の位置とすることで、受け皿がバーナの燃焼にとって障害物となるのを回避することができ、バーナによる被加熱物の加熱を所期どおりに進行させることができる。
本発明によれば、バーナを備えた加熱用燃焼器において、燃料ガスの燃焼時に生成される水(水蒸気)がバーナの燃焼に悪影響を及ぼすこと、および生成水によってバーナの周囲の環境が悪化するのを効果的に解消することができる。従って、本発明は、水素または水素を多く含んだ燃料ガスを熱源として用いるバーナを備えた加熱用燃焼器に適用する場合に、特に有効となる。
本発明による被加熱物支持部材の第1の形態を示す斜視図(a)と、図(a)のb−b線に沿う断面図。 第1の形態の被加熱物支持部材の変形例を示す部分的斜視図(a)と、図(a)のb−b線に沿う断面図。 第1の形態の被加熱物支持部材のさらに他の2つの変形例を示す部分的斜視図。 第1の形態の被加熱物支持部材をバーナを備えた加熱用燃焼器に設置した状態を示す概略図。 本発明による被加熱物支持部材の第2の形態の要部を示す斜視図。 本発明による被加熱物支持部材の第3の形態を示す斜視図(a)と、部分拡大斜視図(b)(c)。 第3の形態の被加熱物支持部材をバーナを備えた加熱用燃焼器に設置した第1の状態を示す概略図。 第3の形態の被加熱物支持部材をバーナを備えた加熱用燃焼器に設置した第2の状態を示す概略図。 第3の形態の被加熱物支持部材の変形例を説明するための斜視図。 第3の形態の被加熱物支持部材の変形例を、バーナを備えた加熱用燃焼器に設置した状態を示す概略図。
以下、図面を参照しながら、本発明をいくつかの実施の形態に基づき説明する。
[第1の形態]
図1〜図3は、本発明による被加熱物支持部材Aの第1の形態A1をそのいくつかの変形例と共に示している。本発明による被加熱物支持部材Aは、基本的に、中央に開口部11を備えた平板状の被加熱物保持部10と、該被加熱物保持部10から下方に延出する支持脚20とを備える。そして、被加熱物支持部材Aは、図4に示すように、平板状の被加熱物保持部10の中央開口部11が、バーナを備えた加熱用燃焼器Bの該バーナCの上位、好ましくは直上位となるように、かつ被加熱物保持部10が加熱用燃焼器Bの床面B1と平行となるように、前記支持脚20によって、加熱用燃焼器Bの床面B1に設置される。支持脚20の本数は安定した設置姿勢が得られることを条件に任意であるが、通常、3〜6本程度である。
図1に示す被加熱物支持部材A1において、被加熱物保持部10は薄板からなる円形リングをなしている。しかし、楕円や矩形状であってもよい。そして、図1(b)に示すように、平板状をなす被加熱物保持部10の上面には、全周に亘って凹溝12が形成されている。図2に示す被加熱物支持部材A1の第1の変形例においては、被加熱物保持部10の上面に加えて、支持脚20の表面にも被加熱物保持部10の上面に形成した凹溝12に連続するようにして第2の凹溝13が形成されている。なお、第2の凹溝13の下端は支持脚20の下端までは達していない。
図3(a)は被加熱物支持部材A1の第2の変形例を示している。ここでは、被加熱物保持部10の上面および支持脚20の表面に多数のエンボス14が形成されている。好ましくは各エンボス14間の距離は0.5〜10mm程度である。図3(b)は被加熱物支持部材A1の第3の変形例を示している。ここでは、被加熱物保持部10の上面および支持脚20の表面に、前記した凹溝12、13に加えて、多数のエンボス14が形成されている。この場合でも、各エンボス14間の距離は0.5〜10mm程度であることが好ましい。また、凹溝12、13を有する被加熱物支持部材A1の場合、凹溝12、13の周囲の面は凹溝12、13に向けてわずかに傾斜していることが望ましい。
なお、被加熱物支持部材A1において、平板状である被加熱物保持部10の中央に形成される開口部11の大きさ(直径)、および被加熱物保持部10の円周方向の幅、図示の例では円形をなすリングの横幅は、バーナCの直径や被加熱物保持部10の上に配置する被加熱物D(図4参照)の底部の大きさを考慮して適宜設定される。
図4は、被加熱物支持部材A1を、バーナCを備えた加熱用燃焼器Bに設置した状態を示している。設置された被加熱物支持部材A1の被加熱物保持部10の上には、バーナCの直上位置に底面D1が来るようにして被加熱物Dが乗せられている。被加熱物Dの中に水wのように加熱されにくいものを収容し、バーナCを着火して燃料ガスを燃焼させる。高温の燃焼ガスは、図4に点線で示すように、被加熱物Dの底面D1に衝突し、その後、被加熱物支持部材A1の被加熱物保持部10の上面と被加熱物Dの底面D1との接点付近を回り込むようにして、被加熱物Dの周側面D2に沿って上昇する。また、一部の燃焼ガスは、支持脚20間を通過して上昇し、さらに被加熱物Dの周側面D2に沿って上昇する。
燃料ガスとして、水素または水素を多く含む燃料ガスを用いる場合、燃焼ガス中には多くの水(水蒸気)が含まれる。加熱開始当初は、被加熱物Dの周側面D2の温度は低く、燃焼ガスが周側面D2に接して上昇するときに、燃焼ガス中の水蒸気は周側面D2に接することで温度が下がり、凝縮して水滴pとなる。また、被加熱物Dの底面D1にも同様にして水滴pが形成される。
形成された水滴pのうち、少なくとも被加熱物Dの周側面D2に形成された水滴、および底面D1の前記した被加熱物保持部10の上面に対面している領域に形成された水滴は、バーナCの燃焼面およびその周囲の床面B1に落下することなく、被加熱物支持部材A1の被加熱物保持部10の上面に捕集される。すなわち、被加熱物Dの周側面D2に形成された水滴は、周側面D2に沿って流下して前記被加熱物保持部10の上面に到達する。また、底面D1の前記被加熱物保持部10の上面に対面している領域に形成された水滴は、燃焼ガスの流れによって被加熱物保持部10側への運動量が与えられる。そして、捕集された水滴は、図1および図2に示した形態の被加熱物支持部材A1においては、その大半が前記した凹溝12内に集まってくる。そして、図2に示した形態においては、水滴はさらに支持脚20に形成された凹溝13にも流入する。
上記のように、本発明による被加熱物支持部材A1を用いる場合には、生成水(凝縮した水滴p)の多くは、バーナCの燃焼面およびその周囲の床面B1に落下することなく、取り分け、前記凹溝12、13内に集められるので、生成水(水滴p)によってバーナCの燃焼が悪影響受けること、および生成水が周囲に悪環境を引き起こすことを効果的に回避することができる。なお、凹溝12、13内に集められた生成水は、被加熱物Dが所要の温度に加熱された状態において蒸散して消失する。
図3(a)に示す変形例では、被加熱物支持部材A1の被加熱物保持部10の上面および支持脚20の表面に、凹溝ではなく、多数のエンボス14を形成しているが、この形態でも多数のエンボス14が堰として機能して、被加熱物保持部10の上面および支持脚20の表面に多くの水滴を貯留することができる。また、エンボス14を有することで、被加熱物Dの底面D1とそこに接する被加熱物保持部10の上面との間に、燃焼ガスの流路が積極的に形成されたこととなり、燃焼ガスが被加熱物Dに当たるようになる。図3(b)に示す変形例では、エンボス14に加えて凹溝12、13も形成されており、より多くの水滴を貯留することができるようになる。なお、エンボス14を被加熱物保持部10の上面にのみ形成しても、条件によっては、所期の目的を達成することはできる。
また、図示しないが、凹溝12は、連続する1つの円形溝であってもよく、同心円状の2つ以上の円形溝で構成されていてもよい。断続する複数個の凹溝で形成されていてもよく、その場合、各凹溝は円周方向に傾斜していてもよい。さらに、加熱に必要とされる発熱量が小さく、生成水の量が少ない場合には、被加熱物保持部10の上面が単に平坦な面であったといても、所期の目的は達成可能である。
また、図示の例では、平板状の被加熱物保持部10を切れ目のない円盤として示したが、高い加熱効率が求められる場合には、適数の隙間を被加熱物保持部10に設けることもできる。隙間の幅が広いと、そこから水滴が直接落下してしまうことが起こるので、隙間の幅および数は、当該加熱用燃焼器に求められる燃焼条件や加熱条件を考慮して適宜実験的にあるいは演算により、最適値を求めるようにすればよい。
[第2の形態]
図5は、本発明による被加熱物支持部材Aの第2の形態A2について、その要部のみを斜視図で示している。第2の形態の被加熱物支持部材A2は、平板状の被加熱物保持部10の構成においてのみ、前記した第1の形態の被加熱物支持部材A1と相違している。被加熱物支持部材A2において、平板状の被加熱物保持部10は2つの部材、すなわち、荷重支持材としての適数本の棒部材15と気体は通過するが水滴は通過できない孔を有する多孔性材料16とで構成されている。
図示の例において、前記棒部材15は支持脚20の上端から水平方向に延出する部材として一体成形されている。また、多孔性材料16は、パンチングメタルや金網のような耐熱性材料で作られており、その横幅は前記棒部材15のほぼ全長をカバーする横幅である。多孔性材料16に形成される孔の径は、0.5〜3mm程度であればよく、その範囲の孔であれば、バーナCが燃焼したときの燃焼ガスは通過することができ、加熱当初に被加熱物Dの底面D1や周側面D2に形成される水滴は通過できない。
第2の形態の被加熱物支持部材A2の使用態様は、第1の形態の被加熱物支持部材A1と同じである。被加熱物支持部材A2では、高温の燃焼ガスが多孔性材料16をその全面で通過することができるので、被加熱物支持部材A1と比較して、被加熱物Dに対する加熱効率が向上する。一方、多孔性材料16の上に移動してくる生成水(水滴)は表面張力が作用することもあって、孔を通過して落下することはなく、多孔性材料16の上に滞留する。また、多孔質材料16自体も効果的に加熱されるので、多孔質材料16が被加熱物Dの加熱にも寄与することができる。
[第3の形態]
図6〜図8は、本発明による被加熱物支持部材Aの第3の形態A3と、その使用状態を示している。第3の形態の被加熱物支持部材A3は、被加熱物保持部10の下方には中央に開口部31を備えた受け皿30をさらに備える点でのみ、前記した第1の形態の被加熱物支持部材A1および第2の形態の被加熱物支持部材A2と相違する。好ましくは、受け皿30は、図7、図8に示すように、被加熱物支持部材A3を加熱用燃焼器Bに設置した状態で、バーナCの燃焼面よりも下位となる位置に備えられる。そして、受け皿30に形成される開口部31の形状はバーナCの外郭形状とほぼ同じとされ、該開口部31内にバーナCが入り込むことができるようにされている。
受け皿30の上面は、平坦な面であってよく、図6(b)に示すようにエンボス31が形成されていてもよく、図6(c)に示すように、適宜の凹溝32が形成されていてもよい。図示しないが、エンボスと凹溝の双方が形成されていてもよい。
図7は、前記被加熱物支持部材A3を加熱用燃焼器Bに設置した第1の状態を示す、図4に相当する図であり、対応する部材には同じ符号を付している。被加熱物支持部材A3を用いる場合での燃焼開始初期の状態は、被加熱物支持部材A1またはA2と同様であり、水滴pは被加熱物保持部10の上に滞留する。滞留する生成水の量が多い場合に、生成水の一部が被加熱物保持部10から溢れ出て、下方に落下することが起こり得るが、被加熱物支持部材A3を用いる場合には、落下する生成水はそのほとんどが受け皿30によって受け止められ、加熱用燃焼器Bの床面B1にはほとんど達しない。そのために、加熱用燃焼器Bの床面B1の環境が悪化するのを一層確実に阻止することができる。また、加熱効率を向上させるために被加熱物保持部10の開口11が大きくした場合、被加熱物Dの底面D1における前記開口11に接近した領域に生成された水滴が床面B1に向けて落下することが起こり得るが、その水滴も受け皿30によって受け止められ、加熱用燃焼器Bの床面B1に達することはない。
図8は、前記被加熱物支持部材A3を加熱用燃焼器Bに設置した第2の状態を示す。この例において、被加熱物保持部10に形成した開口11の形状は被加熱物Dの周側面D2の外郭形状に相似した形状とされている。そして、被加熱物Dの底面D1の大きさは開口11よりも小さく、かつ周側面D2は上方に向けて次第に拡開した形状とされている。この態様では、被加熱物Dは、被加熱物保持部10の上に乗った姿勢ではなく、その周側面D2の適所が前記開口11の周縁に支持された姿勢で、バーナCにより加熱される。この場合には、被加熱物保持部10よりも下位に位置する被加熱物Dの周側面D2にも水滴が形成されるが、その水滴も受け皿30によって受け止められるので、加熱用燃焼器Bの床面B1に達することはない。
[第3の形態の変形例]
図9と図10は、本発明による被加熱物支持部材Aの第3の形態A3の変形例と、その使用状態を示している。被加熱物支持部材A3aは、被加熱物保持部10に形成する開口11の内径がバーナCの直径とほぼ同じとされ、径方向の横幅も安定して被加熱物Dを保持できる範囲においてできるだけ狭くされている点、および支持脚20の上端は水平方向内側に折曲しており、折曲部21で被加熱物保持部10を支持している点で上記した被加熱物支持部材A3と相違している。この形態の被加熱物支持部材A3aでは、図10に示されるように、被加熱物Dの底面D1に形成される水滴がバーナCの燃焼面に落下するのを、他の形態のものと比較してより確実に回避することができるとともに、燃焼火炎が被加熱物Dの底面D1および周側面D2に接触する面積を広くすることができ、加熱効率を向上させることができる。そして、周側面D2等に形成される水滴は、受け皿30によって受け止められるので、加熱用燃焼器Bの床面B1に達することはない。
A、A1、A2、A3、A3a…被加熱物支持部材、
B…加熱用燃焼器、
B1…加熱用燃焼器の床面、
C…バーナ、
D…被加熱物、
D1…被加熱物の底面、
D2…加熱用燃焼器の周側面、
p…水滴、
10…被加熱物支持部材の被加熱物保持部、
11…被加熱物保持部の開口、
12、13…被加熱物保持部および支持脚に形成した凹溝、
20…被加熱物支持部材の支持脚、
30…受け皿。

Claims (5)

  1. バーナを備えた加熱用燃焼器に設置した状態で被加熱物を当該バーナの上位に保持できるようにした被加熱物支持部材であって、該被加熱物支持部材は、中央に開口部を備えた平板状の被加熱物保持部と、該被加熱物保持部から下方に延出する支持脚とを備え、前記被加熱物保持部および前記支持脚の表面には適数本の凹溝およびまたはエンボスが形成されていることを特徴とする被加熱物支持部材。
  2. 前記被加熱物保持部の前記開口部の形状は被加熱物の周側壁の外郭形状に相似した形状であることを特徴とする請求項に記載の被加熱物支持部材。
  3. 前記被加熱物保持部の下方には中央に開口部を備えた受け皿がさらに備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の被加熱物支持部材。
  4. 前記受け皿は、前記被加熱物支持部材を前記加熱用燃焼器に設置した状態で、前記バーナの燃焼面よりも下位となる位置に備えられていることを特徴とする請求項に記載の被加熱物支持部材。
  5. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の被加熱物支持部材を備えた加熱用燃焼器。
JP2012267473A 2012-12-06 2012-12-06 被加熱物支持部材およびそれを備えた加熱用燃焼器 Expired - Fee Related JP5992814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012267473A JP5992814B2 (ja) 2012-12-06 2012-12-06 被加熱物支持部材およびそれを備えた加熱用燃焼器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012267473A JP5992814B2 (ja) 2012-12-06 2012-12-06 被加熱物支持部材およびそれを備えた加熱用燃焼器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014114972A JP2014114972A (ja) 2014-06-26
JP5992814B2 true JP5992814B2 (ja) 2016-09-14

Family

ID=51171173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012267473A Expired - Fee Related JP5992814B2 (ja) 2012-12-06 2012-12-06 被加熱物支持部材およびそれを備えた加熱用燃焼器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5992814B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6994908B2 (ja) 2017-11-08 2022-01-14 クリナップ株式会社 五徳

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3751355B2 (ja) * 1996-03-18 2006-03-01 東京瓦斯株式会社 炎漏出防止型コンロ
JP2004101011A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Paloma Ind Ltd コンロ
KR20090057352A (ko) * 2009-04-30 2009-06-05 남태욱 가스절약형 용기받침대

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014114972A (ja) 2014-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120266856A1 (en) Heat and Grease Deflector for a Barbecue Grill
KR20190008319A (ko) 가열 조리기
CN102650437B (zh) 具备锅底温度传感器的燃气炉具
US10646072B2 (en) Zonal barbecue grill with carryover provision
JP5992814B2 (ja) 被加熱物支持部材およびそれを備えた加熱用燃焼器
JP5941400B2 (ja) 内炎式バーナを備えた加熱用燃焼器
KR20100011493U (ko) 원형 화로대
JP3984238B2 (ja) コンロ用バーナ
JP6076289B2 (ja) グリルプレート及びグリル装置
JP2007333368A (ja) ガス加熱器の蓄熱補助具
KR200440447Y1 (ko) 가스버너용 받침대
JP2014206357A (ja) コンロ
JP6388492B2 (ja) グリル
JP6529103B2 (ja)
JP2005140435A (ja) ガスコンロ
KR200443515Y1 (ko) 양면조리를 할 수 있는 가스기기의 그릴용 생선 구이판
JP3198121U (ja) 加熱調理補助具
CN109556144A (zh) 一种方便清洗、易调节且带有聚能环的灶具
TWI233975B (en) Trivet for stove and glass top stove
CN210118745U (zh) 火盖以及具有该火盖的燃烧器
JP5236355B2 (ja) ガスコンロ
JP4095657B1 (ja) 加熱用調理容器
JP5399855B2 (ja) 石油コンロの五徳
JP2009293806A (ja) 加熱調理器とそれを構成するカバー部材
JP4314947B2 (ja) こんろ用天板の構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160818

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5992814

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees