JP5992603B2 - 開閉装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電流を遮断するスイッチ、開閉器、遮断器、電磁接触器、継電器などの開閉装置に関するものである。
開閉装置では、接点間に発生したアークを引き伸ばしてアーク抵抗を高め、アーク電圧を高電圧化して電流を遮断する。特に、DC用開閉装置では、電源電圧よりアーク電圧を高くし、電流零点を発生させて遮断する必要があるため、アークを引き伸ばす技術は重要である。従来、一般的にアークを引き伸ばすには、永久磁石の磁力線をアークに鎖交させ、アークにローレンツ力を作用させることでアーク長を引き伸ばしている(例えば、特許文献1)。
特開2009−87918号公報
アークを消弧するために消弧室に磁石を搭載した開閉装置において、通電方向が逆になると、アークの駆動方向が逆転するため、遮断信頼性が低下する問題がある。また、アークが逆方向に駆動した場合でも遮断できるように消弧空間を拡げる手段もあるが、この手段では装置が大形化する問題がある。また、磁石の磁極面との対向面よりも外側まで駆動、伸張したアークには磁気駆動作用が働きにくくなるだけでなく、磁石から生成される磁力線が予期しない向きの電磁力を引き起すため、遮断の信頼性が低下する。
このような開閉装置では、アークに所望のローレンツ力を作用させるために前記ローレンツ力の作用面に対し、一様な方向の磁力線を作用させる必要がある。アークに対して一様な方向の磁力線を鎖交させるためには、前記ローレンツ力の作用面よりも永久磁石の磁極面を大きくしなければならず、高コストな構成となり、配置スペースを確保することが困難となる。
また、永久磁石の磁極面に対向しない箇所に位置するアークに対しては、永久磁石から生成する磁力線が予期しない向きのローレンツ力を生じさせるため、遮断の信頼性が低下し、最悪の場合は遮断不能となる事故を引き起してしまう。従来の永久磁石を搭載した開閉装置では、アークは前記永久磁石の対向面より外側まで引き伸ばす場合がほとんどで、このような開閉装置では遮断の信頼性が乏しくなる。
また、永久磁石からの磁力線を前記永久磁石の対向面より外側でも形成させるため、磁気ヨークを用いることがあるが、永久磁石からの磁力線によって生じるローレンツ力は、電流の向きが変わると逆方向に作用するため、この場合では逆接接続すると遮断が困難となり事故の原因となる。この事故を避けるためには、電流の向きが逆転してアークが逆方向に動いても十分に伸張できるアーク伸張空間と磁気ヨークを搭載しなければならず、開閉装置が大形化する問題があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、電流の向きに依らず小形磁石を用いた場合でも十分な遮断信頼性を確保できる開閉装置を得ることを目的としている。
この発明に係る開閉装置は、固定接点を有する固定接触子と、可動接点を有する可動接触子と、上記固定接点と上記可動接点との開閉動作を行う開閉機構部と、上記固定接点と上記可動接点との開離時に上記固定接触子と上記可動接触子間で発生したアークを伸張させるための磁界を発生させる磁石と、一端部が上記磁石の磁極面に接する長尺状の磁性体と、を備える開閉装置であって、上記磁性体の他端部は上記固定接触子と上記可動接触子との間のアーク発生領域に近接するように配置され、上記アークは、上記磁石により発生した磁界によって、前記磁性体の長手方向側面に沿って伸張されるよう構成したものである。

この発明の開閉装置によれば、電流の向きに関係なく、接触子間に発生したアークを吸引棒の側面に沿って磁石の方向へ駆動できる。この際アークは、吸引棒の側面を沿って駆動されながら磁石の方向に向かって走行、伸張するため、アークは急速に冷却される。これらにより逆極性の電流が流れた場合でも高い遮断信頼性を保ちつつ、安価で小形の開閉装置を構成する事が可能となる。
この発明の実施の形態1における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を概略的に示す側断面図である。 この発明の実施の形態1における開閉装置のアークの消弧動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態2における開閉装置の吸引棒部分における各種カバーを示す側断面図である。 この発明の実施の形態2における開閉装置の吸引棒部分における各種カバーの変形例を示す側断面図である。 この発明の実施の形態3における開閉装置の吸引棒部分の他の変形例を示す側面図である。 この発明の実施の形態4における開閉装置吸引棒部分の他の変形例を示す側面図である。 この発明の実施の形態5における開閉装置の吸引棒部分の他の変形例を示す側面図である。 この発明の実施の形態6における開閉装置の吸引棒部分の他の変形例を示す側面図である。 この発明の実施の形態7における開閉装置の吸引棒部分の他の変形例で、実施の形態4の応用例を示す側断面図である。 この発明の実施の形態8における開閉装置の磁気補強板の変形例を示す側面図である。 この発明の実施の形態9における開閉装置の磁気補強板の他の変形例を示す側面図である。 この発明の実施の形態10における開閉装置の磁気ヨークと磁気ヨークカバーの配置例を示す側面図である。 この発明の実施の形態11における開閉装置の、磁気ヨークと磁気ヨークカバーの他の配置例を示し、磁気ヨークを磁気補強板と一体化した配置例を示す側面図である。 この発明の実施の形態12における開閉装置の、磁気誘導板と磁気誘導板カバーの配置例を示す側面図である。 この発明の実施の形態13における開閉装置の、磁気誘導板と磁気誘導板カバーの他の配置例を示す側面図である。 図15のI−I線における断面図である。 この発明の実施の形態14における開閉装置の、永久磁石と電磁石の配置例を示す側面図である。 この発明の実施の形態15における開閉装置の、永久磁石と電磁石の他の配置例を示す側面図である。 この発明の実施の形態16における開閉装置の消弧室部分の要部構成を概略的に示す側断面図である。 図19のII−IIにおける断面図である。 この発明の実施の形態17における開閉装置の、溶発性の樹脂材料からなる冷却板が搭載された消弧室部分の要部構成を示す側面図である。 この発明の実施の形態17における開閉装置の、金属材料からなる冷却板が搭載された消弧室部分の要部構成を示す側面図である。 この発明の実施の形態18における開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態19における開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態20における開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態21における開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態22における開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態23における開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態23の変形例としての開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態23の他の変形例としての開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態24における開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態25における開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態26における開閉装置の消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態26における変形例を示す側断面図である。 この発明の実施の形態27における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態28における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態29における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態30における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態31における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態32における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 図38の固定側端子部11方向から見た消弧室内のアーク挙動を示す説明図である。 この発明の実施の形態33における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態33の変形例で、図40の固定側端子部11方向から見た消弧室部分の要部構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態34における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態35における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す側断面図である。 この発明の実施の形態36における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を示す斜視図で、(a)は開閉装置の開極直後の状態を示す斜視図、(b)はアークの合流状態を示す斜視図である。
以下、図面に基づいて、この発明の各実施の形態を説明する。
なお、各図間において、同一符号は同一あるいは相当部分を示す。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る開閉装置の開極状態における開閉機構部及びリレー部と消弧室部分の要部構成を示す側断面図、図2は、この発明の実施の形態1における開閉装置のアークの消弧動作を説明するための説明図である。
実施の形態1に係る開閉装置100は、図1に示すように、固定接点1aを有する固定接触子1と、可動接点2aを有する可動接触子2と、固定接点1aと可動接点2aとの開閉動作を行う開閉機構部103と、固定接点1aと可動接点2aとの開離時に固定接触子1と可動接触子2間で発生したアークを伸張させるための磁界を発生させる磁石4と、一端部が磁石4の磁極面に接する長尺状の磁性体3と、を備える開閉装置であって、磁性体3の他端部は固定接触子1と可動接触子2との間のアーク発生領域に近接するように配置され、両接点1a、2aの開離時に両接触子1、2間で発生したアークAを制御して伸張させる磁石4と、一端部がアーク発生領域の近傍に配置されると共に他端部が磁石4の一方の磁極面に面接合された磁性体からなる吸引棒3とを基本構成とするものであり、これによって、アークは、磁石4により発生した磁界によって、磁性体3の長手方向側面に沿って伸張される。
以下、図1、図2によって実施の形態1に係る開閉装置を説明する。
図1において、開閉装置100は、絶縁物からなるケース101によって構成された筐体の両端部に、外部の電力回路と接続される固定側端子部11及び可動側端子部12が設けられ、下部にはアークを消弧するための消弧室102が設けられている。
消弧室102には、固定側端子部11と一体的に形成され、所定部に固定接点1aが設けられた固定接触子1と、固定接点1aに接離する可動接点2aを有し回動するように設けられた可動接触子2と、固定接触子1と可動接触子2とが挟みこむ空間に対向するよう、一端部がアークの発生領域の近傍に配置された長尺状の磁性体からなる吸引棒3と、この吸引棒3に隣接(面接合)し吸引棒3の他端部、すなわち固定接点1aと可動接点2aとの両接点間で発生するアークAの対向面とは逆側の吸引棒3の他端部端面に、この端面と対向する磁極面を面接合し吸引棒3周側面に沿いながらアークを駆動させる磁石4とが配置されている。
なお、吸引棒3は、丸棒、または直方体、または円筒形、または多角形状の棒などの形体を用いても同様の効果が得られるものであり、また吸引棒3は、後述するように、紙面手前に通電方向を持つアークAの発生領域に対向するように設けた磁性体用絶縁カバー3cで保護されており、磁石4には後述する磁気補強板6が取り付けられている。その他、図示していない部分の構成等は、例えば特許文献1の従来技術などと同様である。
次に、磁性体用絶縁カバー3cで保護された吸引棒3が配置され、アーク発生位置とは逆側の吸引棒3の端面を、N極を持つ永久磁石41の磁極面に面接合した図2のモデルによってアークの消弧原理を、消弧に至る進展段階を(I)〜(V)の5段階に別けて説明する。
図2において、まず、消弧の進展段階(I)においては、永久磁石41から発生する磁力線Mが吸引棒3により誘導され、吸引棒3の先端からアークに向かって、アークへの鎖交磁場が発生するようになる。鎖交磁場によりアークにローレンツ力が作用し、アークは図2の下側方向に駆動される。
次に、消弧の進展段階(II)においては、(I)の段階で駆動されたアークに、吸引棒3の先端から永久磁石41のS極側に回り込むように形成される磁力線Mが鎖交するようになる。この鎖交磁場により吸引棒長手方向の側面部分に拡がるアーク伸張空間にアークは、引きこまれる。
次に、消弧の進展段階(III)において、アーク伸張空間に引きこまれたアークは、吸引棒3の側面から法線上に発生する磁力線Mにより更に奥まで引きこまれる。アークは奥に引きこまれるほど、吸引棒3の側面から発生する磁場強度が高まるため、アークは吸引棒3からの脱離が困難となり、安定してアークを吸引棒3の奥側(右側)に伸張させることができる。また、奥に引きこまれたアークに鎖交する磁力線には、永久磁石41のS極側に回り込む磁力線が多く含まれるようになり、この向き(図の右側方向)の磁力線による鎖交磁場はアークを吸引棒3の内側に引き寄せる力を引き起す。
次に、消弧の進展段階(IV)において、吸引棒3を保護する磁性体用絶縁カバー3cに近接したアークには、更に強い力で吸引棒内側に押し込むローレンツ力が作用するようになる。これによりアークは磁性体用絶縁カバー3cに向かって圧縮され、アーク内部の抵抗が急激に高まる。そして、磁性体用絶縁カバー3cのアーク露出面からアーク熱により発生する溶発ガスがアークに向かって吹き付けられるようになり、これによりアークは冷却され、アーク内部の抵抗が更に高まるようになる。
最後に、消弧の進展段階(V)において、磁性体用絶縁カバー3cの一部に図に示すような凹状の細隙3eを設けた場合には、吸引棒3の内側に押し込むローレンツ力により細隙内にアークが引き込まれアークが細く収縮するようになる。更に収縮したアークの周囲から磁性体用絶縁カバー3cによる溶発ガスが吹き付けられ、アーク内部でその導電性を維持できなくなるまで抵抗が高まり、消弧に至る。
なお、上記の構造によると、通電方向が逆の場合でも同様の効果があり、それぞれの消弧の進展段階において、図に示すように吸引棒3の軸で対称となるようにアークが伸張していく。また、永久磁石41(又は磁石4)の磁極面の向きが逆の場合でも同様の効果が得られ、それぞれの消弧の進展段階において、吸引棒3の軸で対象となるようにアークが伸張していく。
このように、吸引棒3と永久磁石41(又は磁石4)を用いることでアークを同一方向に駆動、伸張することができるようになり、開閉装置を大形化することなく、遮断の信頼性を高めることができる。
また、この実施の形態1では、上記の基本構成のほかに以下の部材を付加することにより更なる効果を有するものである。
まず、開閉装置はアーク伸張空間部を備えており、永久磁石(又は磁石)をアーク伸張空間部に配置することで、アークを伸張できる長さを拡張でき、アーク抵抗をさらに高めることができる。
また、永久磁石41(又は磁石4)の吸引棒3と隣接(面接合)していない反対側(反吸引棒側)の磁極面に、磁性体からなる磁気補強板6を設けることで、吸引棒3を介して永久磁石41(又は磁石4)の周囲を周回する磁力線が形成する磁気回路の磁気抵抗が低下するため、吸引棒3の表面から発生する磁場強度が高まり、消弧性能をさらに高めることができる。
また、図1の形態で使用する磁石4を、永久磁石41で構成することで、アークに一定磁束を作用することができるため、通電導体から発生する磁束が弱い電流領域(例えば1kA未満)でも安定した遮断を行うことができる。
また、上記の消弧原理の説明では、使用する磁石として永久磁石41を使用したが、実施の形態14、15で後述するように、接触子の一方と、または外部電源と、の何れかと電気的に接続されたコイル状の導体を吸引棒3の周囲の一部に巻き付けて、吸引棒3の一部を電磁石5として構成しても、上記と同様の現象によりアークを消弧することができる。磁石に、永久磁石41を使用した場合と、電磁石5を使用した場合とでは、効果が最も発揮できる電流範囲が異なり、永久磁石41を使用する場合では、比較的弱い電流領域(例えば1kA未満)で効果を発揮し、電磁石5を使用する場合では導体に流れる電流から発生する磁束が大きくなる比較的大きい電流領域(例えば1kA以上)で効果を発揮する。
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、上述の基本構成を採用することにより、通電方向に関係なく、発生したアークAを吸引棒3の奥に引き込み、アークを伸張し、その後冷却して消弧することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、図1と図2のように、吸引棒3と、磁石4と、磁気補強板6とをそれぞれアークから保護できるように一体として成形されているが、実施の形態2では、図3、図4のようにそれぞれの部品毎に、それぞれの部材を保護する絶縁性のカバー、すなわち磁性体用絶縁カバー3c、磁石カバー4c、磁気補強板カバー6c、後述する磁気ヨークカバー7c、及び後述する磁気誘導板カバー8cを設けている。
次に、吸引棒3を保護するに磁性体用絶縁カバー3c、磁石を保護する磁石カバー4c、磁気補強板カバー6cを装備した、実施の形態1の変形例である実施の形態2を、図3、図4にもとづいて説明する。
図3、図4のように吸引棒3および永久磁石41の周囲には、絶縁性の保護カバーである磁性体用絶縁カバー3c、及び磁石カバー4cが設けられている。これにより、アークを圧縮および冷却する効果が得られ、さらに遮断の信頼性を高めることができる。
また、磁気補強板6に磁気補強板カバー6cを設けることで、磁石近傍まで引きこまれたアークのアーク熱による磁気補強板6の溶融、または、磁気補強板6を介した永久磁石41への伝熱を防止できる。
さらにアークを磁気補強板カバー6cで圧縮、冷却させ、遮断の信頼性を高めることもできる。
また、磁性体用絶縁カバー3c、磁石カバー4c、磁気補強板カバー6c、及び後述する磁気誘導板カバー8cのうち、少なくともいずれかの一部材を、溶発性の樹脂材料で形成することで磁性体用絶縁カバー3cからアークAに吹付ける溶発ガスによる冷却効果を更に高めることができ、遮断信頼性が向上する。
また、図3のように、磁性体用絶縁カバー3cを、吸引棒3のアーク露出面に設けることで、伸張されたアークの側面から溶発ガスにより冷却が促進される。
また、図3のように、磁性体用絶縁カバー3cの一部に凹部または凸部(凹凸部3d)を設けることで、磁性体用絶縁カバー3cに圧しつけられるアークに対して磁性体用絶縁カバー3cとの接触面積が拡大するため、溶発ガスによるアークの冷却効率が向上し、遮断信頼性をさらに高めることができる。
また、消弧の進展段階(IV)において、伸張されたアークは、磁性体用絶縁カバー3cに圧しつけられ、その箇所での磁性体用絶縁カバー3cの損耗が大きくなる。
そこで図4のように、吸引棒3と永久磁石41との接触面付近で、磁性体用絶縁カバーの厚み3ccを厚くすることでカバーの耐久が高まり、より遮断信頼性を向上させている。
この図4によると、磁性体用絶縁カバー3cまたは磁石カバー4cからの溶発ガスによるアークの冷却効果を有効かつ持続的に作用させることができる。
また、磁石カバー4cを設けることで、永久磁石41の側面部へ引きこまれたアークAを圧縮、冷却するとともに、アーク熱により永久磁石41が熱減磁することを防止する事ができる。
また、消弧の進展段階(V)に至るアークについて、磁石カバー4cの耐久性を向上させるために融点の高い材料を使用した場合においても、図4のように磁石カバー4cの一部に凹部または凸部(凹凸部4d)を設けることで、アークを磁石カバー4cの凹凸部4dの溝内に引き込んで、アークと磁石カバー4cとの接触面積を拡大することからアークの冷却効果を高めることができる。したがって、磁石カバー4cの耐久性を高めたまま、アークの冷却を促進することが可能になる。
また、図1で使用した磁石4を、図4の永久磁石41で構成することで、アークに一定磁束を作用することができるため、通電導体から発生する磁束が弱い電流領域(例えば1kA未満)でも安定した遮断を行うことができる。
また、アーク熱による永久磁石41の熱減磁を防止する必要がある磁石カバー4cには、融点の高い材料を使用し、磁性体用絶縁カバー3c、磁気補強板カバー6c、及び後述する磁気誘導板カバー8cのうち、少なくともいずれかの一部材を、磁石カバー4cの材料よりも融点が低い材料で構成すれば、永久磁石41を保護しつつアークAを有効に冷却することができる。
また、磁性体用絶縁カバー3c、磁石カバー4c、磁気補強板カバー6c、及び後述する磁気誘導板カバー8cのうち、少なくともいずれかの2部材を一組として一体化成形することで部品点数を減らし製造コストを下げることもできる。
以上のように、実施の形態2によれば、各種絶縁カバーを全て配置することなく、各種絶縁カバーごとに効果が得られ、各種絶縁カバーの併用により効果を重畳できる。
また、各種絶縁カバーを用いる場合に、各種絶縁カバー毎に材料を変更することができる。
実施の形態3.
次に、吸引棒3からアークに向けて形成される磁力線Mの磁場強度を高めるための、吸引棒3の変形例である実施の形態3を、図5にもとづき説明する。なお、図5では、吸引棒3と永久磁石41の構造のみで説明している。
まず、図5に示した実施の形態3の吸引棒3では、吸引棒3と永久磁石41との隣接面(接合面)の面積を吸引棒3の平均断面積よりも拡げている。
この実施の形態3によれば、永久磁石41の磁極面から発生する磁力線Mの多くを吸引棒内に誘導可能となり、吸引棒3を通じてアークに鎖交させる磁束密度を高め、アークを速やかに吸引棒3の奥へ引き込むことが可能になる。
実施の形態4.
次に、吸引棒3からアークに向けて形成される磁力線Mの磁場強度を高めるための、吸引棒3の変形例である実施の形態4を、図6にもとづき説明する。なお、図6では、吸引棒3と永久磁石41の構造のみで説明している。
図6に示した実施の形態4の吸引棒3では、吸引棒3におけるアーク発生空間側の端面の面積を吸引棒3の平均断面積より縮小している。
すなわち、吸引棒内に分布している磁力線Mが吸引棒3の先端部分で集中し、吸引棒3の先端から発生する磁束密度が高まり、吸引棒3の先端に位置する図示していないアークを吸引棒側へ高速吸引することができる。
実施の形態5.
次に、吸引棒3からアークAに向けて形成される磁力線Mの磁場強度を高めるための、吸引棒3の変形例である実施の形態5を、図7にもとづき説明する。なお、図7では、吸引棒3と永久磁石41の主要構造のみを示している。
図7に示した実施の形態5の吸引棒3では、吸引棒3におけるアーク発生空間側の面の法線方向をアークAの発生位置側に傾けている。
すなわち、吸引棒3の先端から発生する磁力線の向きをアークAが発生する方向に近づけることで、アークAを吸引棒側に吸引するための磁束密度が高まり、吸引棒3の中心軸延長線上に発生していないアークも容易に吸引することができるようになる。
実施の形態6.
次に、吸引棒3からアークAに向けて形成される磁力線Mの磁場強度を高めるための、吸引棒3の変形例である実施の形態6を、図8にもとづき説明する。なお、図8では、吸引棒3と永久磁石41の構造のみで説明している。
図8に示した実施の形態6の吸引棒3では、実施の形態3〜5の形態を組み合わせた例である。それぞれの実施の形態は単独の使用に限らず、組み合わせることでアークAの吸引棒3への吸引効果を重畳して発揮できるようになる。図8においては、吸引棒3の中心軸延長線上に位置しない図示していないアークAについても、高い鎖交磁場を作用させることが可能となり、アークの吸引棒への吸引が容易となる。
実施の形態7.
次に、吸引棒3の変形例である実施の形態7を図9にもとづき説明する。
図9に示した実施の形態7の吸引棒3は、実施の形態4の変形例で、実施の形態4の吸引棒3と永久磁石41とに、磁性体用絶縁カバー3cを加えたものである。
この実施の形態7によれば、永久磁石41の磁極面から発生する磁力線を吸引棒3の先端に集中させ、吸引棒3の先端から永久磁石41のもう一方の磁極面に周回する磁力線構造が形成される。すなわち、吸引棒先端付近に接近した図示していないアークは、周回する磁力線Mにより磁性体用絶縁カバー3cへアークを圧しつける吸引作用が働き、さらに圧縮されたアークに対し磁性体用絶縁カバー3cから溶発ガスの吹付けが起こる。したがって、アークを伸張するスペースを確保できない場合においても、この実施の形態7により省スペースでアークの消弧作用を発揮することもできる。
実施の形態8.
次に、吸引棒3からアークAに向けて形成される磁力線の磁場強度を高めるための、実施の形態1における磁気補強板の変形例である実施の形態8を図10にもとづき説明する。
図10に示した実施の形態8の磁気補強板6は、磁気補強板6をアーク発生位置に近づく方向に拡大した形状を有している。
実施の形態8によれば、吸引棒3の中心軸で対称に形成されていた磁力線分布に偏りが生じ、アークAの発生位置側の空間で磁力線が集中するようになる。したがって、アークAに作用させる磁場強度を高めることができ、アークAの吸引棒3への吸引効果を強化することができる。
実施の形態9.
次に、実施の形態8の変形例である実施の形態9を、図11にもとづき説明する。
図11に示した実施の形態9の磁気補強板6は、磁気補強板6をアーク発生位置に近づく方向に伸ばし、さらに磁気補強板6の体積を拡大している。
この実施の形態9によれば、アークAの発生位置側の空間で磁力線が集中するようになるだけでなく、アークAの発生位置側の空間で形成される磁気回路の磁気抵抗が低下し、アークへの磁場強度を高め事ができる。
実施の形態10.
次に、吸引棒側面に位置するアークAに対してアークAを吸引棒3の奥側に伸長させる力をさらに強化し、冷却効果を高めた実施の形態1の変形例である実施の形態10を図12にもとづき説明する。
図12に示した実施の形態10は、吸引棒3の側面に拡がるアーク伸張空間の一部を、吸引棒3と磁気ヨーク7とで挟むように、磁気ヨーク7を配置している。
すなわち、吸引棒3から磁気ヨーク7に向かって磁力線Mが集中するようになり、吸引棒側面に位置するアークを吸引棒3の奥側に引きこむためのローレンツ力が強化される。したがって、アークを高速で伸張させることができ、さらに加速したアークを磁性体用絶縁カバー3cに衝突させることで強い圧縮効果を生むことができる。
また、図10において、磁気ヨーク7のアーク露出面の一部に絶縁性の磁気ヨークカバー7cを設けることで、伸張したアークは、吸引棒側面に配置している磁性体用絶縁カバー3cと磁気ヨークカバー7cとで挟まれ、空間の制限によるアークの収縮効果に加えて、両カバーの両面からの溶発ガスによる冷却効果が作用するため、さらにアークの消弧作用を高めることができるようになる。
また、これらの作用は、一方のカバーを配置した場合でも冷却効果が作用するため、必ずしも両カバーが必要とは限らない。
実施の形態11.
次に、実施の形態10の変形例である実施の形態11を、図13にもとづき説明する。図13に示した実施の形態11は、磁気ヨーク7と磁気補強板6とを一体に形成し、両者を兼用部材67とすることで、吸引棒周囲で形成される磁気回路の磁気抵抗が低下するため、吸引棒3と磁気ヨーク7間に位置するアークに作用するローレンツ力をさらに強化することができる。
したがって、磁気ヨーク7と磁気補強板6との一体化により、磁気ヨーク7の部品点数の追加なしでアークの伸張速度がさらに高速化され、アークAを速やかに消弧できるようになる。
実施の形態12.
次に、吸引棒3の先端から離れた位置で発生するアークAを吸引するための、実施の形態1の変形例である実施の形態12を図14にもとづき説明する。
図14に示した実施の形態12は、接触子間のアーク発生位置を吸引棒3の先端部と磁性体からなる磁気誘導板8で挟み、磁気誘導板8のアーク露出面の一部を磁気誘導板カバー8cで保護している。
この実施の形態12によれば、吸引棒3の先端から発生する磁力線を磁気誘導板8に引き寄せることができるようになり、吸引棒3の先端と磁気誘導板8との間に位置する空間における磁束密度を高めることができる。したがって、吸引棒3から離れたアークAにも吸引棒3へ吸引するためのローレンツ力を作用することができるようになる。
実施の形態13.
次に、実施の形態12の変形例である実施の形態13を、図15〜16にもとづき説明する。
実施の形態13に係る磁気誘導板8は、磁気誘導板8の形状及び配置例に係るもので、図15に示す実施の形態13の磁気誘導板8では、接触子間のアーク発生空間の少なくとも一部を、磁気誘導板カバー8cを用いてアーク露出面の少なくとも一部を保護された、磁性体からなる磁気誘導板8で挟み、アーク駆動方向に吸引棒3を設けている。
すなわち、磁気誘導板8は、吸引棒3の先端から発生する磁力線を、磁気誘導板8で挟むアーク発生空間に誘導するだけでなく、両接触子内を流れる電流から発生する磁力線も誘導し、アークAの吸引棒3への吸引を容易にする。また、実施の形態13の磁気誘導板8は、図16のようにU字状の形で形成しているが、磁性体からなる2枚以上の板状のものでアーク発生空間を挟むように配置しても同様の効果が得られる。
実施の形態14.
次に、磁石4に電磁石5を使用した場合における実施の形態1の変形例である実施の形態14を、図17にもとづいて説明する。
なお、図17では、吸引棒3と永久磁石41と第1電磁石(吸引棒側電磁石)5Aと吸引棒用絶縁カバー3cの主要部構造のみを示している。
まず、図17において、永久磁石41の磁極面に隣接(面接合)した吸引棒3の周囲の一部、すなわち吸引棒3の他端部には、固定接触子1、可動接触子2の一方と、あるいは外部電源と、の何れかに接続されたコイル状の導体を巻き付けて、吸引棒3の一部を第1電磁石5Aとして構成している。
すなわち、比較的小さな電流の遮断については永久磁石41による磁気作用によりアークAを吸引棒3へ吸引して消弧し、比較的大きな電流の遮断については電磁石内に遮断電流の大きさに応じた電流を流すことで、永久磁石41の磁力を補強でき、大電流のアークも消弧できるようになる。
実施の形態15.
次に、実施の形態14の変形例である実施の形態15を、図18にもとづき説明する。図18において、永久磁石41と第1電磁石5Aを同時に備えた吸引棒3と、永久磁石41の吸引棒3を隣接(面接合)させていない方の磁極面に、第1電磁石5Aとは逆方向の磁力線を発生可能な第2電磁石(反吸引棒側電磁石)5Bを配置している。
この実施の形態15によれば、第1電磁石5Aから永久磁石41に向かって発生する磁力線を、第2電磁石5Bから発生する磁力線で打ち消すことが可能になり、永久磁石41の第1電磁石5Aから及ぼされる外部磁界による減磁の影響を防止する事ができる。
実施の形態16.
次に、吸引棒側面部の空間に冷却棒9を配置した実施の形態1の変形例である実施の形態16を、図19〜図20にもとづいて説明する。
まず、消弧室付近の主要構成部品を示した図において、吸引棒3の側面に拡がるアーク伸張空間の一部に、伸張するアークAと衝突するように複数本の冷却棒9を連続して配置している。
この実施の形態16によれば、アークAは冷却棒9にぶつかりながら吸引棒3による吸引作用により伸長し、衝突する度にアークAは冷却が進み、冷却された後にアークAが消弧する。
また、冷却棒9の材料を、熱伝導率の高い金属材料で形成することでアークAの熱は速やかに冷却棒9に伝熱し、アーク内の熱エネルギーを容易に奪うことができるようになる。
また、冷却棒9の材料を溶発性の樹脂材料で形成してもよい。すなわち、冷却棒9に衝突したアークAには冷却棒9から溶発ガスが吹き付けられ、冷却が促進されると同時に、溶発ガスの物性によりアーク内部の導電率を低下することができる。特に、水素を含む樹脂材料を用いることで、アーク内部の熱伝導率が上昇するため、アークAの熱エネルギーを容易に拡散することができるようになる。
実施の形態17.
次に、実施の形態16の変形例である実施の形態17を、図21〜22にもとづき説明する。
図21と図22において、吸引棒3の側面に拡がるアーク伸張空間の一部に、吸引棒3の軸方向に沿って複数枚の冷却板91を連続して配置している。
この実施の形態17によれば、実施の形態16と同様の効果が得られ、冷却板91を溶発性の樹脂材料で形成するか、金属材料で形成するか、でアークAへ重畳される冷却効果が異なる。
すなわち、冷却板91を溶発性の樹脂材料で形成する場合では、図21のように、アークAが冷却板91の周囲を沿って伸張するため、アーク長を大幅に上昇できるとともに、伸張されたアークAのほとんどの箇所において溶発ガスをアーク内部に吹き付けることができるようになり、アークAを容易に冷却することができる。
また、冷却板91の材料を金属材料で形成した場合では、図22のように、アークAは冷却板91で分割(分断)され、分割されたアークAは冷却板91への伝熱により冷却されるとともに、アークAと冷却板91との界面で電極降下電圧による電圧降下が発生するため、アーク内部に流れる電流を減少させる作用が働く。
実施の形態18.
次に、実施の形態17とは別形態の、冷却板の使用した開閉装置の実施例を、図23にもとづき説明する。
図23において、固定接触子1には、固定接点1aが固着されており、可動接点2aが一端部に固着された可動接触子2と接触子対を形成している。固定接触子1の一端部は、リレー部104、例えば過負荷電流を検出するバイメタルに電気的に接続されている。一方、可動接触子2の他端部には、可動接触子2を回動可能に保持する回転軸(図示せず)および上記接触子対を開閉させる開閉機構部103が設けられている。また、可動接触子2の他端部には可とう導体もしくは摺動接触子が設けられ、走行電路111と電気的に接続されている。
固定接触子1は、接続される一端部から、湾曲部を経て、アークAを分割してアーク内部に電圧降下を引き起す金属磁性体からなる冷却板91側へと延伸されている。一方、走行電路111は、一旦、固定接触子1側へと湾曲し、再び筐体底面側(図23において下方側)へ向かって斜めにのびて、一端部が冷却板91の下部へ配置されている。つまり、複数の冷却板91は、固定接触子1と走行電路111との冷却板91側の端部により上下方向から囲まれるように配置されている。この複数の冷却板91は、適切な間隙を持って冷却側板により紙面に垂直な方向から挟み込むように保持されており、複数の冷却板91の枚数は、所定の限流性能を得るのに必要な枚数が確保されている。
これらの回路遮断器の構成部品は、筐体を構成するケース101にて収納されている。また、開閉機構部103を手動操作するためのハンドルがケース101より突出して設けられている。
走行電路111で挟み込む空間に磁性体からなる吸引棒3が配置され、両接点間で発生するアークAの対向面とは逆側の吸引棒3の端面に磁極面をもつ磁石4を隣接(面接合)して配置している。したがって、発生したアークAは速やかに吸引棒3の奥へ引き込まれ、容易に冷却板91にアークAをぶつけて冷却できるようになり、消弧に至る。
また、図23の実施の形態で使用する磁石4を永久磁石41で構成しても良く、永久磁石41で構成した場合では、アークAに一定磁束を作用させることができるため、通電導体から発生する磁束が弱い領域(例えば1kA未満)でも安定した遮断を行うことができる。
また、吸引棒3におけるアーク発生空間側の端面の面積を吸引棒3の平均断面積より縮小している。これにより、吸引棒内に分布している磁力線が吸引棒3の先端部分で集中し、吸引棒3の先端から発生する磁束密度が高まり、吸引棒3の先端に位置する図示していないアークAを吸引棒側へ高速吸引することができる。
また、吸引棒3におけるアーク発生空間側の面の法線方向をアークAの発生位置側に傾けている。すなわち、吸引棒3の先端から発生する磁力線の向きをアークAが発生する方向に近づけることで、アークAを吸引棒側に吸引するための磁束密度が高まり、吸引棒3の中心軸延長線上に発生していないアークAも容易に吸引することができるようになる。
また、冷却板91の材料を熱伝導率の高い金属材料で形成することでアークAの熱は速やかに冷却板91に伝熱し、アーク内の熱エネルギーを容易に奪うことができるようになる。さらに、冷却板91の材料を金属材料で形成した場合では、図23のように、アークAは冷却板91で分割され、分割されたアークAは冷却板91への伝熱により冷却されるとともに、アークAと冷却板91との界面で電極降下電圧による電圧降下が発生するため、アーク内部に流れる電流を減少させる作用が働く。
実施の形態19.
次に、実施の形態18の変形例である実施の形態19を、図24にもとづき説明する。図24において、固定接触子1の冷却板配置側の一部を切断し、吸引棒3の位置を固定接触子側(図の上側)に配置したものである。
また、吸引棒3の下方向に拡がるアーク伸張空間の一部に、吸引棒3の軸方向に沿って冷却板91を連続して配置している。アークAは冷却板91にぶつかりながら吸引棒3による吸引作用により伸長し、衝突する度にアークAは冷却が進み、冷却された後にアークAが消弧する。
また、冷却板91の材料を熱伝導率の高い金属材料で形成することでアークAの熱は速やかに冷却板91に伝熱し、アーク内の熱エネルギーを容易に奪うことができるようになる。さらに、冷却板91の材料を金属材料で形成した場合では、図23のように、アークは冷却板91で分割され、分割されたアークAは冷却板91への伝熱により冷却されるとともに、アークAと冷却板91との界面で電極降下電圧による電圧降下が発生するため、アーク内部に流れる電流を減少させる作用が働く。
実施の形態20.
次に、吸引棒を配置せずにこの発明の効果を得るための実施の形態1の変形例である実施の形態20を、図25にもとづいて説明する。
図25の開閉装置は、固定接触子1と可動接触子2間で発生したアークを伸張させるためのアーク伸張空間と、アークを伸張させるための磁界を発生させる棒磁石42を備えており、棒磁石42の長手方向側面を絶縁性の磁石カバー4cで保護し、棒磁石42の磁極面の一端部は固定接触子1と可動接触子2間に位置するアーク発生箇所に近接するようにしてアーク伸張空間に配置されている。したがって、アークは、棒磁石42により発生した磁界によって、棒磁石42の長手方向側面に沿って伸張されると共に棒磁石42に巻き付き、アークは磁石カバー4cから発生する溶発ガスによって冷却され消弧する事ができる。さらに、棒磁石42の長さを一定以上設けることで高いパーミアンス係数を確保できるため、磁石の熱減磁を防止することができる。
また、棒磁石42の絶縁性磁石カバー4cの一部にアークを引き込み圧縮するための凹凸部(凹部または凸部)4dを設けることで、アークが絶縁性磁石カバー4cの細隙間で圧縮されるとともに、絶縁性磁石カバー4cから発生する溶発ガスをアークに効率よく吹き付けることができるようになり遮断性能を改善することができる。
実施の形態21.
次に、吸引棒を配置せずにこの発明の効果を得るための実施の形態1の他の変形例である実施の形態21を、図26にもとづいて説明する。
図26に示した実施の形態21では、一対の接触子1、2間で発生したアークを伸張させるためのアーク伸張空間と、アークを伸張させるための磁界を発生させる永久磁石41とが備えられており、永久磁石41はアーク伸張空間のアーク伸張先に配置され、永久磁石41の磁極面以外の側面には絶縁性の凹凸状の磁石カバー416cが設けられている。
したがって、アークは、永久磁石41により発生した磁界によって、磁石カバー416cの凹部416dに引き込まれ圧縮されて、さらに磁石カバー416cからの溶発ガスによりアークの冷却作用を高効率化することができる。
又、永久磁石41にネオジム磁石などの強力な磁力を持つ磁石を使用することで、アークの位置が遠い場合でも保護カバー416cの凹部416dにアークを引きこむことができるようになる。
実施の形態22.
実施の形態22における開閉装置の消弧室を、図27にもとづいて説明する。
なお、図27は、消弧室の主要構成部品のみを示した平面図である。
実施の形態22の消弧室は、複数に区分され2相以上の極数をもつ開閉装置における応用例である。
図27において、2相の消弧室の構成部品を収納可能なケース101内部に、外部導体と電気的に接続された、固定接触子1と、可動接触子(図示せず)との対が各相に設けられており、これらの二対の接触子間で発生する二つのアークAを同時に制御するための、2本の吸引棒31、32のそれぞれの他端部は、複数の接触子間で発生した複数のアークの発生領域に近接させ、吸引棒31、32のそれぞれの一端部は、2相の消弧室を隔てているケース101の隔壁内に配置した一つの永久磁石41の磁極面に接するように設けられ、それぞれの吸引棒31、32の周囲には、磁性体用絶縁カバー3cを設けている。
したがって、一つの永久磁石41で二つのアークを同時に吸引棒31、32で引きこむことができるようになり、少ない部品点数で高い遮断信頼性を確保できるようになる。
実施の形態23.
次に、実施の形態23における開閉装置の消弧室を、図28Aにもとづいて説明する。
図27に示した吸引棒31、32は、必ずしも永久磁石41の両方の磁極面に隣接(面接合)させる必要はなく、図28Aのように、一つの磁極面に二本に分岐させた吸引棒3を永久磁石41の一方の磁極面に隣接(面接合)させ、分岐させた吸引棒3のそれぞれの端部をアーク発生位置へ延伸させても良い。
また、図27と図28Aにおいては、各相を隔てるケースの隔壁内、あるいは2相をまたいで永久磁石41を配置しているが、この限りではなく、一つの相に永久磁石41を配置し、一方の吸引棒31又は32のみを他方の相へ延伸しても良い。
次に、実施の形態23の変形例としての、開閉装置の消弧室を、図28Bにもとづいて説明する。
図27、図28Aに示した吸引棒31、32、3は、必ずしも永久磁石41の磁極面に面接合させる必要はなく、図28Bのように、永久磁石41をケース内部に配置することで、永久磁石41と吸引棒31、32との間に絶縁性の樹脂材料を介在させても良い。
このようにすれば、磁性体用絶縁カバー3cが破損した場合においても、吸引棒31、32と、永久磁石41とを介して隣接する相へ電流が短絡することを防止できる。
さらに、実施の形態23の他の変形例としての、開閉装置の消弧室を、図28Cにもとづいて説明する。
図27、図28A、図28Bに示した吸引棒31、32、3のように、吸引棒の長さを全ての相で同一にする必要はなく、吸引棒31、32のいずれか一つの長さを他の吸引棒よりも短くしても良い。
これによって、各相でアークの伸張先の位置が異なるため、隣接相のアークから発生する磁界の影響を抑制することができる。したがって、隣接相のアークによる磁界の影響が強くなる電流が大きくなる条件においても本発明の効果を有効に発揮できる。
また、短い吸引棒32を配置した相のみにおいて、接触子が開離するタイミングを他の相よりも遅らせても良い。したがって、早く接触子が開離した相で発生したアークは、接触子の開離するタイミングを遅らせた隣接相で発生するアークの影響を受けることなく、伸張されるため、遮断時間のバラつきが抑えられ安定した遮断を行えるようになる。
実施の形態24.
次に、この発明の実施の形態24における開閉装置の消弧室を、図29にもとづいて説明する。
この実施の形態24における開閉装置の消弧室は、一つの相に複数の消弧空間がある場合の応用例である。
図29において、ケース101の内部には、1個の永久磁石41と、2箇所の消弧空間と、電磁アクチュエータ部105と、が収納されており、それぞれの消弧空間には可動接点2aを有した可動接触子2と、固定接点1aを有した固定接触子1と、磁性体用絶縁カバー3cで保護され、永久磁石41の磁極面から両接触子1、2間へ延伸され、且つアーク発生領域の近傍に配置された吸引棒3が設けられ、電磁アクチュエータ部105に図示していない外部回路より操作することで、可動接触子2を開極することができる。
また、吸引棒3におけるアーク発生空間側の端面の面積を吸引棒3の平均断面積より縮小している。これにより、吸引棒内に分布している磁力線が吸引棒3の先端部分で集中し、吸引棒3の先端から発生する磁束密度が高まり、吸引棒3の先端に位置する図示していないアークAを吸引棒側へ高速吸引することができる。
また、吸引棒3におけるアーク発生空間側の面の法線方向をアークAの発生位置側に傾けている。すなわち、吸引棒3の先端から発生する磁力線の向きをアークAが発生する方向に近づけることで、アークAを吸引棒側に吸引するための磁束密度が高まり、吸引棒3の中心軸延長線上に発生していないアークAも容易に吸引することができるようになる。
この実施の形態24によれば、2箇所の消弧空間の両接点1a、2a間で発生したアークAは、それぞれ吸引棒3の奥へ引き込まれて伸張された後に、磁性体用絶縁カバー3cからの溶発ガスにより冷却され、消弧に至る。図29では、永久磁石41をケース内部に配置しているが、その限りではない。例えば、一方の消弧空間に永久磁石41を配置し、吸引棒3をもう一方の消弧空間へ延伸しても良い。
実施の形態25.
次に、実施の形態24の変形例である実施の形態25を、図30にもとづき説明する。図30のように、消弧空間毎に永久磁石41を配置しても良い。
この実施の形態25によれば、一箇所の消弧空間毎に永久磁石41から発生する磁力線を集約することができるため、適応可能な電流領域を拡大する事ができる。
実施の形態26.
次に、実施の形態25の変形例である実施の形態26を、図31〜32にもとづき説明する。
図31および図32のように、一つの相に消弧空間を複数設ける必要は必ずしもなく、一つの相に永久磁石41と吸引棒3が設けられた大きな消弧空間を一つのみ設けても良い。
この実施の形態26によれば、閉極時の前記両接点間に生じる接触力を必要以下に抑えるための接圧力と、規定の速度以上で開極するための開極力が半分となるために、電磁アクチュエータ部105を小さくすることができるようになる。
また、アークAを伸張するためのスペースを十分に確保することができるため、アーク熱による接点消耗を抑制することができ、接触信頼性を向上することができる。
実施の形態27.
次に、実施の形態27における開閉装置を、図33にもとづいて説明する。
図33において、開閉装置は、絶縁物からなるケース101によって構成された筐体の両端部に、外部の電力回路と接続される固定側端子部11及び可動側端子部12が設けられ、固定側端子部11側にはアークAを消弧するための消弧室102が設けられている。消弧室102には、可動側端子部12に接続されて異常電流を検知し開極指令を出力するリレー部104が、上記開極司令の伝達先である開閉機構部103などと共にケース101内に収納されている。消弧室102には、固定接点1aが固着された固定接触子1、一端部側に可動接点2aが固着された可動接触子2が配設されている。
固定接触子1は、固定側端子部11からケース内部方向に向けて導体が二股に分岐して可動接触子2の回転軸110周辺まで延伸し、そこで合流した後に分岐した2つの導体の間を固定側端子部11の方向に折り返している。折り返した端部には固定接点1a、アークランナ107が固着されている。可動接触子2は、図示していないがリレー部104と機械的、電気的に接続されている。固定接触子1の上方には、開極時に固定接点1aと可動接点2aの間に発生するアークAを取り込み冷却するため、所定間隔を保持して冷却板91を複数枚重ねた消弧装置が可動接触子2の先端と対向するように配置されている。
消弧室102の上方には磁性体からなる吸引棒3が配置され、両接点1a、2a間で発生するアークAの対向面とは逆側の吸引棒3の端面に磁極面をもつ磁石4を隣接(面接合)して配置している。したがって、吸引棒3の奥へアークを引き込むことで、容易にアークを冷却板91にぶつけることができるようになり、遮断の信頼性を高める事ができる。
また、図33の形態で使用する磁石4を永久磁石41で構成しても良く、永久磁石41で構成することでアークAに一定磁束を作用させることができるため、通電導体から発生する磁束が弱い領域(例えば1kA未満)でも安定した遮断を行うことができる。
また、吸引棒3におけるアーク発生空間側の端面の面積を吸引棒3の平均断面積より縮小している。これにより、吸引棒内に分布している磁力線が吸引棒3の先端部分で集中し、吸引棒3の先端から発生する磁束密度が高まり、吸引棒3の先端に位置する図示していないアークを吸引棒側へ高速吸引することができる。
また、吸引棒3におけるアーク発生空間側の面の法線方向をアークAの発生位置側に傾けている。すなわち、吸引棒3の先端から発生する磁力線の向きをアークAが発生する方向に近づけることで、アークAを吸引棒側に吸引するための磁束密度が高まり、吸引棒3の中心軸延長線上に発生していないアークAも容易に吸引することができるようになる。
また、冷却板91の材料を熱伝導率の高い金属材料で形成することでアークの熱は速やかに冷却板91に伝熱し、アーク内の熱エネルギーを容易に奪うことができるようになる。
さらに、冷却板91の材料を金属材料で形成した場合では、図33のように、アークAは冷却板91で分割され、分割されたアークAは冷却板91への伝熱により冷却されるとともに、アークAと冷却板91との界面で電極降下電圧による電圧降下が発生するため、アーク内部に流れる電流を減少させる作用が働く。
実施の形態28.
次に、実施の形態27の変形例である実施の形態28を、図34にもとづいて説明する。 以下、実施の形態34までは、吸引棒の配置位置を変更した実施の形態27の変形例である。
まず、実施の形態28によれば、図34に示すように、吸引棒3を主体とする部材(吸引棒3、磁気補強板6、磁性体用絶縁カバー3c、永久磁石41)が消弧装置の中央部、最大開極状態時の固定接点1aと可動接点2aのおおよそ中間に当たる位置に上下方向を冷却板91で挟まれた位置にあることを特徴としている。したがって、導体からの磁気駆動力などに加えて、アーク中央部に対して吸引棒3によるアーク引き込み効果が作用し、アークAが冷却板91の方向(図34の右方)に伸張され、容易にアークAを冷却板91へぶつけることができるようになる。
実施の形態29.
次に、実施の形態27の変形例である実施の形態29を、図35にもとづいて説明する。この実施の形態29によれば、図35に示すように、吸引棒3を主体とする部材(吸引棒3、磁気補強板6、磁性体用絶縁カバー3c、永久磁石41)が消弧装置の下方、アークランナ107の近傍に配置されたことを特徴としている。さらに、固定接触子1の構造においては、固定側端子部11から分岐した導体の間で、ケース内部に吸引棒3の永久磁石側を内包する構造となっている。これにより、導体からの磁気駆動力などに加えて、アークランナ107近傍のアークAに対して吸引棒3によるアーク引き込み効果が作用し、開極初期のアークAを速やかにアークランナ107の奥へ駆動することができ、接点損耗を低減し、接触信頼性を向上させることができる。
実施の形態30.
次に、実施の形態27の変形例である実施の形態30を、図36にもとづいて説明する。この実施の形態30によれば、図36に示すように、吸引棒3を主体とする部材(吸引棒3、磁気補強板6、磁性体用絶縁カバー3c、永久磁石41)が消弧装置の上方、且つ吸引棒3の端面を下方に向け、且つ、吸引棒3の端面が最大開極状態の可動接点2aよりも上方になるように配置したことを特徴としている。なお、この実施の形態30では、吸引棒3の一部がケース101に内包されるように配置してあるが、実際に適用するに当たってはこの限りでは無く、ケース内側に配置する構造でも問題ない。これにより、可動接点2a近傍のアークAに対して吸引棒3によるアーク引き込み効果が作用し、可動接点2a近傍のアークAは消弧装置の上方向に伸張されることで遮断性能が高まる。
実施の形態31.
次に、実施の形態27の変形例である実施の形態31を、図37にもとづいて説明する。この実施の形態31によれば、図37に示すように、永久磁石41が略上下方向に磁極面を向けた状態であり、磁極面に対してL字形の吸引棒3が上下2本接続され、永久磁石41は、吸引棒3との接続部を除いて磁性体用絶縁カバー3cで保護されており、更に磁性体用絶縁カバー3cの端部を接点間方向に向かって伸ばした構造となっている。更に又、この磁性体用絶縁カバー3cは、上下方向から冷却板91によって挟まれている。
これにより、可動接点2a近傍、およびアークランナ107近傍のアークAに対して吸引棒3によるアーク引き込み効果が作用しアークAが消弧装置の右方向に伸張される、さらに、中央部の磁性体用絶縁カバー3cが突出していることで同箇所にアークAが接触し、障害物としてアークAを湾曲させる効果も加わり遮断性能が高まる。
実施の形態32.
次に、実施の形態27の変形例である実施の形態32を、図38、39にもとづいて説明する。
この実施の形態32は、図38に示すように、2本の吸引棒3を主体とする部材(吸引棒3、磁気補強板6、磁性体用絶縁カバー3c、永久磁石41)を用いた構造であり、それぞれ、消弧装置外側のアークランナ107、最大開極時の可動接点2aの近傍に配置されている。さらに、図39は消弧室を固定側端子部11方向から見た場合を示しているが、吸引棒3は図に示していないが消弧室のケース側壁(紙面表裏方向にあるケース壁)に対し直角に配置され、かつ2つの吸引棒3が反対のケース側壁に配置されている。(図39参照)これによって、アークAが可動接点側とアークランナ側で異なるケース側壁方向に駆動されるため、アークAが伸張して遮断性能が高まる効果が得られる。
実施の形態33.
次に、実施の形態27の変形例である実施の形態33を、図40、41にもとづいて説明する。
この実施の形態33によれば、図40に示すように、吸引棒3を主体とする部材(吸引棒3、磁気補強板6、磁性体用絶縁カバー3c、永久磁石41)を複数個配置し、さらに、これらが冷却板91を保持する絶縁板108によって互いに仕切られていることを特徴としている。
図40に示すように、アークランナ107近傍から最大開極状態時の可動接点2a近傍まで、吸引棒3、および冷却板91を備えた絶縁板108が配置されている。これによって、アークAが吸引棒3に引き込まれることで図40の右方向に駆動され、さらに絶縁板108が突出していることでアークAが図40の左方向に駆動されることでアークAが伸張する。加えて、突出部である絶縁板108の先端についた冷却板91でアークAが分断されるためアーク電圧が向上し、遮断性能が高くなる。
なお、実施の形態33では、これら吸引棒3などがアークAを固定側端子部11方向に伸張させる配置となっているが、図41に示す消弧室を固定側端子部11方向から見た消弧室要部構成のように、これら吸引棒3をケース側壁に直角につけ、ケースの一部を突起させて形成したリブ109を用いることでアークAを伸張させても良い。
実施の形態34.
次に、実施の形態27の変形例である実施の形態34を、図42にもとづいて説明する。
この実施の形態34では、走行導体であるアークランナ107に吸引棒3としての機能を追加したことを特徴としており、図42に示すようにアークランナ107の後方(図42の右方向)に磁極面をアークランナ107に向けた永久磁石41を配置している。アークランナ107は、アークAを保持する機能を持つため遮断時に非常に高温となることから、永久磁石41の熱減磁防止のためアークランナ107と永久磁石41の間にはギャップが設けられている。永久磁石41とアークランナ107の一部は、磁性体用絶縁カバー3cによってアークAから保護されており、さらに、この実施の形態34では、アークランナ107と永久磁石41の間のギャップも磁性体用絶縁カバー3cによって隔てられている。
このような構造によって、固定接点側のアークAを吸引棒3に引き込み、さらに走行導体でもあるアークランナ107上を図42の右方に走行していくことでアークAが伸張し、アーク電圧が向上して遮断性能が高くなる。
実施の形態35.
次に、実施の形態35における開閉装置を、図43にもとづいて説明する。
図43において、固定接点1aが固着された固定接触子1、一端部側に可動接点2aが固着された可動接触子2が配設され、固定接触子1、可動接触子2は外部回路に機械的、電気的に接続されている。固定接触子1、可動接触子2の上方には、開極時に固定接点1aと可動接点2aの間に発生するアークAを取り込み、冷却するための、所定間隔を保持して冷却板91を複数配置した消弧装置が配置されている。消弧装置の上側は、図示していないが排気口が配置されており、発生したアークAの熱ガスを開閉装置外部に排出する構造となっている。
さらに、消弧装置の両側を挟みこんで、固定側アークランナ107a、可動側アークランナ107bがそれぞれ配置されている。これらは接点間に発生したアークAを消弧装置まで走行させる導体であり、固定側アークランナ107aは固定接点1a近傍から連絡して消弧装置近傍まで延伸している。一方、図示していないが可動側アークランナ107bは可動接触子2と電気的、機械的に接続されており、可動接触子2上のアークAが可動側アークランナ107bに移動すると、可動接触子2は通電経路から外れるようになっている。
消弧装置の中央部には、絶縁性の磁性体用絶縁カバー3cで保護された磁性体からなる吸引棒3が配置され、両接点1a、2a間で発生するアークAの対向面とは逆側の吸引棒3の端面に磁極面を持つ磁石4を隣接(面接合)して配置し、さらに吸引棒3と磁石4の吸着面の逆側に磁気補強板6を備えている。
また、吸引棒3の一部は、磁性体用絶縁カバー3cによって保護されていないアーク保持部106を備えている。これによって、吸引棒3によって引き込まれたアークAが磁性体用絶縁カバー3cで保護されていない部分に到達すると、同箇所でアークAはスポットを形成し、安定的に維持される。
次に、この実施の形態35の電流遮断における消弧課程を以下に述べる。
開閉装置が開極すると、接触、通電していた固定接点1aと可動接点2aの間にアークAが発生する。アークAは固定接触子1、可動接触子2を流れる電流が及ぼす磁気駆動力、アーク発生により消弧室内部の圧力が上昇し、ケース外部への熱ガス排気に伴うガスの流れ、冷却板91の磁気吸引力などが作用し、消弧装置方向に駆動される。このため、固定接点1a上のアークAは、連続した導体構造となっている固定側アークランナ107aへ移動し、可動接点側のアークAは開極して可動接点2aと可動側アークランナ107bが近接すると、可動接点近傍のアークランナにアークAが転流する。
固定側、可動側のアークAが、それぞれアークランナに移動すると、実施の形態1で示したように、吸引棒3によるアーク引き込み効果により、アークランナ上のアークAは、冷却板91の方向(図43の上方)に駆動力が作用し、アーク中央部が消弧装置の中央に引き込まれてアーク保持部106で維持され、さらに固定側、可動側アークランナ上のアークAも上方に移動することでアーク全体が冷却板91によって分断されることになる。吸引棒3によってアークAを安定して冷却板91にぶつけることができ、これによって遮断性能が高くなる効果が得られる。
なお、磁石4は、遮断する電流領域によって、永久磁石41か、電磁石5か選択可能であり、比較的小さな電流領域では永久磁石41でアークAを速やかに吸引することができ、比較的大きな電流領域では電磁石5を用いることで磁石が熱減磁することなく安定したアークAの吸引を行うことができる。
実施の形態36.
次に、実施の形態36における開閉装置を、図44にもとづいて説明する。
図44において、開閉装置は、絶縁物からなるケースによって構成された筐体の両端部に、外部の電力回路と接続される端子部が設けられ、一端部の端子部には第1の固定接点1aを備えた第1の固定接触子1が接続され、他端部の端子部には第2の固定接点1aを備えた第2の固定接触子1が設けられ、二個の固定接点1aおよび二個の固定接触子1の先端部付近にアークAを消弧するための消弧室が設けられている。
前記消弧室には、異常電流を検知し開極指令を出力する図示していないリレー部、上記開極司令の伝達先である回転機構を備えた図示していない開閉機構部などが収納されている。消弧室には、固定接触子1に対向して、二個の可動接点2aを備えた可動接触子2が配設されており、開閉装置の閉極状態にある場合では、二個の可動接点2aと二個の固定接点1aとがそれぞれ接触し、可動接触子2を介して両固定接触子1、2間で通電するようになる。それぞれの固定接触子1の上方には、開極時に固定接点1aと可動接点2aの間に発生するアークAを取り込み冷却するため、所定間隔を保持して冷却板91を複数枚重ねた消弧装置が可動接触子2のそれぞれの先端と対向するように配置されている。
さらに、消弧室装置の上方で最大開極状態にある可動接触子2と対向する位置に、磁性体からなる吸引棒3を、開極時の可動接触子2のそれぞれの先端部で挟みこむ空間に近接するように延伸して配置され、前記両接点間で発生するアークAの対向面とは逆側の吸引棒3の端面に磁極面を持つ磁石4を隣接(面接合)して配置(吸引棒3が磁石4の磁極面に面接合)したことを特徴としている。
次に、実施の形態36における電流遮断における消弧過程を以下に述べる。
図44(a)において、開閉装置が開極すると接触、通電していたそれぞれの固定、可動接点1a、2a間にアークAが発生する。両アークAは固定接触子1、可動接触子2を流れる電流が及ぼす磁気駆動力、アークの発生により消弧室内部の圧力が上昇し、ケース外部への熱ガス排気に伴うガスの流れ、冷却板91の磁気吸引力などが作用し、消弧装置方向に駆動される。両アーク内部に流れる通電方向は、逆となるため、それぞれに反発力が作用し、一方のアークAが冷却板91に引きこまれると、他方のアークAは冷却板91から脱離する方向に駆動されるため、両方のアークAをともに冷却板91で分割する事は困難となるが、実施の形態1でも述べたように、吸引棒3によるアーク引き込み効果が重畳されると、両方のアークAは冷却板91の方向(図44の右方)に伸張され、冷却板91でアークAが安定して分割されるようになるため、遮断の信頼性を高めることができる。
次に、図44(b)において、アークAの消弧過程が進行すると、吸引棒3の奥へと引き込まれたそれぞれのアークAは、合流し可動接触子2を介さずに通電するようになる。この状態になると、さらに冷却板91でのアークAの分割が容易になるとともに、可動接点2aおよび可動接触子2の損耗を抑制することができ、閉極時における固定、可動接点間の接触信頼性を向上することができる。
なお、吸引棒3の周囲を絶縁性の磁性体用絶縁カバー3cを保護することで、吸引棒付近でアークAへの冷却効果が重畳されるため、さらに遮断の信頼性を高めることができる。
また、図44では吸引棒3を全て磁性体用絶縁カバー3cで保護しているが、吸引棒3を可動接触子2と導体で接続して同電位にし、吸引棒3の一部をアークAに露出させることで、吸引棒3へアークAが転流できるようにして接点の消耗をさらに抑制することもできる。
なお、図44においては、吸引棒3を開極時の可動接触子先端部の対向部に設置しているが、その配置位置に限らず、例えば、固定接触子付近に吸引棒3と磁石4を配置しても良い。固定接触子付近に吸引棒3と磁石4を配置した場合では、開極時に速やかにアークAを吸引する事ができ、開極初期から消弧板でのアークAの分割が可能になる。
なお、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
この発明は、電流を遮断するスイッチ、開閉器、電磁接触器、継電器などの開閉装置として有益なものである。
A:アーク、M:磁力線、1:固定接触子、1a:固定接点、
2:可動接触子、2a:可動接点、11:固定側端子部、
12:可動側端子部、15:可撓導体、3:吸引棒、1、32:吸引棒、
3c:磁性体用絶縁カバー、3cc:磁性体用絶縁カバーの厚み、
3d:磁性体用絶縁カバーの凹凸部、3e:凹状の細隙、4:磁石、
41:永久磁石、4c:磁石カバー、4d:磁石カバーの凹凸部、
42:棒磁石、5:電磁石、5A:第1電磁石(吸引棒側電磁石)、
5B:第2電磁石(反吸引棒側電磁石)、6:磁気補強板、
6c:磁気補強板カバー、7:磁気ヨーク、7c:磁気ヨークカバー、
67:磁気補強板兼磁気ヨーク、8:磁気誘導板、
8c:磁気誘導板カバー、9:冷却棒、91:冷却板、
100:開閉装置、101:ケース、102:消弧室、
103:開閉機構部、104:リレー部、
105:電磁アクチュエータ部、106:アーク保持部、
107:アークランナ、107a:固定側アークランナ、
107b:可動側アークランナ、108:絶縁板、109:リブ、
110:回転軸、111:走行電路。

Claims (15)

  1. 固定接点を有する固定接触子と、可動接点を有する可動接触子と、上記固定接点と上記可動接点との開閉動作を行う開閉機構部と、上記固定接点と上記可動接点との開離時に上記固定接触子と上記可動接触子間で発生したアークを伸張させるための磁界を発生させる磁石と、一端部が上記磁石の磁極面に接する長尺状の磁性体と、を備える開閉装置であって、上記磁性体の他端部は上記固定接触子と上記可動接触子との間のアーク発生領域に近接するように配置され、上記アークは、上記磁石により発生した磁界によって、前記磁性体の長手方向側面に沿って伸張されることを特徴とする開閉装置。
  2. 上記開閉装置にはアーク伸張空間部を備えており、上記磁石は前記アーク伸張空間部に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
  3. 上記磁石と上記磁性体との間に絶縁性の樹脂材料を介在させたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の開閉装置。
  4. 上記磁性体の他端部は、断面積が先端部に向け漸次縮小された先細部としたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の開閉装置。
  5. 上記磁性体の一端部は、断面積が端部に向け漸次拡げられた拡大部としたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の開閉装置。
  6. 上記磁性体の先細部は、傾けたことを特徴とする請求項4に記載の開閉装置。
  7. 上記磁性体の外周面の少なくとも一部は、磁性体用絶縁カバーで覆ったことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の開閉装置。
  8. 上記磁性体の外側面に拡がる上記アーク伸張空間部の少なくとも一部には、上記アークを衝突させるように冷却板、又は冷却棒を配置したことを特徴とする請求項2に記載の開閉装置。
  9. 上記磁性体用絶縁カバーの外側面に拡がるアーク伸張空間部の少なくとも一部には、上記アークを衝突させるように冷却板、又は冷却棒を配置したことを特徴とする請求項7に記載の開閉装置。
  10. 上記磁性体の外側面に拡がる上記アーク伸張空間部の少なくとも一部には、磁性体で形成された磁気ヨークを配置し、前記磁気ヨークと上記磁性体との間で上記アーク伸張空間部を挟み込むことを特徴とする請求項2または請求項8に記載の開閉装置。
  11. 上記磁性体用絶縁カバーの外側面に拡がるアーク伸張空間部の少なくとも一部には、磁性体で形成された磁気ヨークを配置し、上記磁気ヨークと上記磁性体用絶縁カバーとの間で上記アーク伸張空間部を挟み込むことを特徴とする請求項7または請求項9に記載の開閉装置。
  12. 上記磁気ヨークのアーク露出面の少なくとも一部は、絶縁性の磁気ヨークカバーで覆ったことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の開閉装置。
  13. 上記磁石の少なくとも一部は、絶縁性の磁石カバーで覆ったことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の開閉装置。
  14. 上記磁石の他方の磁極面には、磁性体からなる磁気補強板を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の開閉装置。
  15. 上記磁気補強板は、アーク発生領域側に面する露出面の少なくとも一部を絶縁性の磁気補強板カバーで覆ったことを特徴とする請求項14に記載の開閉装置。
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