JP5988480B2 - 研磨方法 - Google Patents
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Description
このような基板の平坦化のため、従来から化学的機械研磨(CMP)と呼ばれる研磨方法が知られている。しかし、CMPによる研磨は研磨速度が小さく、研磨に時間がかかるという問題があった。
本発明の請求項2に記載の研磨方法は、請求項1において、前記希釈溶液として過酸化水素水を用いることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の研磨方法は、請求項1又は2において、前記第一工程では、段階毎に前記研磨材として粗さの細かいものを用いることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の研磨方法は、請求項1乃至3のいずれか一項において、前記
第二工程では、前記基板の前記被処理面は、(0001)面からの傾きを0°〜10°の
範囲となるように、該基板を保持することを特徴とする。
以下、工程順に詳述する。
例えば、図1に示すような砥石回転型の研磨装置を用いて、基板の被処理面に対して回転する砥石を接触させることにより、被処理面の機械研磨を行う。
基板回転装置10は、縦置きに(重力方向と基板Wの被処理面Waとが平行となるように)配置されており、被処理体である基板Wを保持して、軸心R11を中心として回転させるためのものである。基板回転装置10は、基板保持部11および基板保持部11を回転させるための基板回転用モータ12等からなる。
基板保持部11は、基板Wの被処理面Waを側方にして基板Wを固定する。基板回転用モータ12は、基板保持部11をその軸心R11を中心として回転させる。基板回転用モータ12にはサーボモータが使用され、その回転は制御装置(図示せず)により制御される。
砥石(研磨材)21はドーナツ型(リング型)の平板形状をなしており、その摺動面21aの一部領域(二点鎖線により囲まれた領域S)が、上述した基板Wの被処理面Waの一部と対向するように、軸心R11と軸心R12とは互いに並行する位置にあって、かつ、特定の距離だけズレた位置となるように配される。ここで、軸心R11と軸心R12の回転方向は逆方向とされている。
被処理面Waの機械研磨は、基板Wと砥石(研磨材)21をそれぞれ、所望の回転速度で逆方向に回転した状態とし、砥石(研磨材)21の摺動面21aを、基板Wの被処理面Waの方向L12へ移動して、所望の力で押圧することにより行われる。
すなわち、基板回転装置10によって基板Wを回転させるとともに、砥石回転装置20によって砥石21を回転させながら、基板Wの被処理面Waに対して砥石21の摺動面21aを押圧させた状態で、基板Wと砥石21とを相対的に移動させることにより、基板Wの被研磨面Waに対して研磨を行う。
その際、砥石(研磨材)21は、その摺動面21aがドーナツ型(リング型)の平板形状とされているので、基板Wの被処理面Waから機械研磨された断片は、ドーナツ型(リング型)の摺動面21aの両側(内側と外側)へ常時排出されため、摺動面21aに対する断片の影響を低減することが可能となる。
例えば、図2に示すようなCMP装置を用いて、基板の被処理面に対して化学的機械研磨(CMP)を行う。
パッド回転装置30は、パッド31を保持して、軸心R21を中心として回転させるためのものである。パッド回転装置30は、パッド31を保持するパッド保持部32およびパッド保持部32を回転させるためのパッド回転用モータ33等からなる。
パッド保持部32は、パッド31の研磨面を上側にしてパッド31を水平に固定する。パッド回転用モータ33は、パッド保持部32をその軸心R21を中心として回転させる。パッド回転用モータ33にはサーボモータが使用され、その回転は制御装置(図示せず)により制御される。
基板保持部41は、基板Wの被処理面Waを下側にして(パッド31の研磨面と対向すように)基板Wを固定する。基板回転用モータ42は、基板保持部41をその軸心R22を中心として回転させる。基板回転用モータ42にはサーボモータが使用され、その回転は制御装置(図示せず)により制御される。
パッド回転装置30の軸心R21と基板保持部41の軸心R22とは互いに並行する位置にあって、かつ、基板保持部41の軸心R22はパッド回転装置30の回転半径の上において、特定の距離だけズレた位置となるように配される。ここで、軸心R21と軸心R22の回転方向は同方向とされている。また、基板回転装置40の軸心R22は、パッド回転装置30の回転半径の方向L22に移動可能とされている。
そして、基板回転装置40によって基板を回転させるとともに、パッド回転装置30によってパッド31を回転させる。そして、パッド31上にスラリー51を供給しつつ、基板Wをパッド31に押圧させた状態で、前記基板Wと前記パッド31とを相対的に移動させることにより、基板表面を平坦化する。
コロイダルシリカの含有量が45重量%より少ないと、研磨量が少なくなり、研磨に要する時間が延びる。また、含有量が50重量%より多いと、コロイダルシリカが凝集しやすくなり、やはり研磨面の平坦性が損なわれる。ゆえに、コロイダルシリカの含有量は45〜50重量%の範囲が好ましい。
発泡ポリウレタンの硬度(アスカ―ゴム硬度計C型)が75より低いと、研磨量が少なくなり、研磨に要する時間が延びる。ゆえに、発泡ポリウレタンの硬度(アスカ―ゴム硬度計C型)は75以上が好ましい。
AlN基板表面を処理する際に、エピタキシャル成長に適した基板表面を導くことが重要である。AlN基板では、エピタキシャル成長に適した (0001)面を加工しようとする場合、結晶が硬く研磨しにくい。本発明の方法を用いることにより、硬い(0001)面においても、品質を維持しつつ研磨速度を向上することができるので、エピタキシャル成長に適した基板表面を導くことが可能である。
、アイエムティー株式会社、ケメット・ジャパン株式会社、住石マテリアルズ株式会社、株式会社ナノファクター、ニッタ・ハース株式会社、日本エンギス株式会社、日本ミクロコーティング株式会社、株式会社ハイテクノス、株式会社ビーエヌテクノロジー、株式会社フジミ・インコーポレーテッド、山口精研工業株式会社、ユシロ化学工業株式会社、ユニヴァーサルフォトニクスファーイースト」の各社から入手したスラリーを適宜選択して用いた。また、パッドは、「株式会社BBS金明、Cabot Microelectronics、株式会社FILWEL、アイエムティー株式会社、ケメット・ジャパン株式会社、住石マテリアルズ株式会社、株式会社ナノファクター、ニッタ・ハース株式会社、日本エンギス株式会社、日本ミクロコーティング株式会社、株式会社ハイテクノス、株式会社ビーエヌテクノロジー、株式会社フジミ・インコーポレーテッド、ユニヴァーサルフォトニクスファーイースト」の各社から入手したパッドを適宜選択して用いた。
まず、表1に示すようなスラリー原液と、希釈溶液として過酸化水素水(濃度35%)とを、容積比10:3で混合し、スラリーを調製した。
表4は、CMPにおけるスラリーとパッドとの組み合わせと、作業時間に関する評価結果である。ただし、表4において、評価結果を表す記号(◎、○、△、×、−)は、次に説明する内容を意味する。
◎、○:前後作業含め、作業に半日かからない場合(〜2時間)
△:作業を開始してから日をまたがない場合(2〜15時間)
×:作業が2日以上にわたる場合(15時間〜)
−:未評価
(A)いずれの組み合わせにおいても、100時間(従来の、0.1μm/hで10μm加工するとした場合の時間)以下であり、作業時間を著しく短縮できる。
(B)特に、スラリー(1)とパッド(1)を組み合わせた場合、評価した組み合わせの中では、作業時間が最も短く、最適の組み合わせである。従来と比較して約百分の一の作業時間(2桁も短い時間)で、所望の表面が得られることが分かった。
Claims (4)
- 窒化アルミニウムからなる基板に対する研磨方法であって、
研磨材の粗さを複数段階に変化させながら、前記基板の被処理面に対して機械研磨を行
う第一工程と、
前記基板の前記被処理面に対し、化学的機械研磨(CMP)を行う第二工程と、を少なく
とも順に備え、
前記第二工程において、粒径が30〜35nmのコロイダルシリカを45〜50重量%の割合で含有するアルカリ溶液からなるスラリー原液を希釈溶液で希釈したスラリーと、開孔径が30〜60μm、硬度がASKER C型で75以上のスウェード地発泡ポリウレタンからなるパッドと、を用いることを特徴とする研磨方法。 - 前記希釈溶液として過酸化水素水を用いること、を特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
- 前記第一工程において、段階毎に前記研磨材として粗さの細かいものを用いること、を特徴とする請求項1又は2に記載の研磨方法。
- 前記第二工程において、前記基板の前記被処理面は、(0001)面からの傾きを0°
〜10°の範囲となるように、該基板を保持することを特徴とする請求項1乃至3のいず
れか一項に記載の研磨方法。
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